JP2010247447A - 構造体及び成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】曲げ加工などの加熱処理により、セル内の空気が熱膨張することに起因したセルの予期せぬ変形を抑制することのできる構造体及び成形品の提供。
【解決手段】構造体1は、内部に多角柱状又は円柱状をなす複数のセルSが並設されるコア層2と、該コア層の上下両面に配されるスキン層3、4とを備えている。コア層2には隣り合うセルS間を連通する連通部6が形成されている。前記コア層には、連通方向に対して直交する方向に隣接するセルの側壁同士が重なって形成される多層構造をなす中間壁5が設けられ、前記連通部は、前記中間壁の層間に設けられる非接着部として形成されている。
【選択図】図1

Description

内部に多角柱状又は円柱状をなす複数のセルが並設されるコア層と、コア層の上下両面に配されるスキン層とを備えた構造体、及びその構造体に曲げ加工を施されてなる成形品に関する。
従来、内部に多角柱状又は円柱状をなす複数のセルが並設される板状の構造体として、例えば、特許文献1に記載されているようなものが知られている。特許文献1の構造体は、一対のシートからなるコア層とそのコア層の上下両面に配されるシート状のスキン層とから構成されている。コア層は、円柱状の膨出部が規則的に配置された一対のシートを、同膨出部を内側にした状態で、一方のシートの膨出部の頂部が他方のシートの平面部に当接するように重ね合わせることで形成されている。特許文献1の構造体では、コア層の膨出部とスキン層とによって区画形成される空間が円柱状のセルとなり、各セルは完全に密閉された独立空間となっている。
このような構造体は単に板材として用いられるばかりでなく、曲げ加工を施されて、三次元形状を有する成形品として用いられることもある。こうした曲げ加工を施されてなる成形品としては、例えば、図9に示すようなパレットボックスを構成する各部材(例えば、底壁部分)が挙げられる(特許文献2参照)。
特開平8−127091号公報 特開2004−010129号公報
ところで、一般に、構造体の曲げ加工は構造体を加熱した状態で型にはめ込むことにより行なわれる。そのため、構造体の各セルが個々に完全に密閉された状態であると、セル内の空気が熱膨張してセル内の内圧が過大に高まることがある。このような状態において、成形品を型から取り出すと、型による押さえが無くなってしまうために、セル内の内圧によってセルが予期せぬ形状に変形する(とくに、曲げ加工により薄く伸ばされたスキン層が膨らむように変形する)という問題があった。こうしたセルの変形は、構造体に曲げ加工を施して得られる成形品の表面に細かな突出部分として現れることから、成形品の品質を低下させる原因となる。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、セル内の内圧の高まりに起因したセルの予期せぬ変形を抑制することのできる構造体及び成形品を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の構造体は、内部に多角柱状又は円柱状をなす複数のセルが並設されるコア層と、該コア層の上下両面に配されるスキン層とを備えた構造体であって、前記コア層には隣り合う前記セル間を連通する連通部が形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、内圧の高まった状態にある一部のセル内の空気が連通部を介して他部のセルに流れるため、セル内の空気が熱膨張することによるセル内の内圧の高まりを複数のセルに分散させることができる。これにより、セル内の内圧の過大な高まりを抑制することができるとともに、内圧の過大な高まりにより生じるセルの予期せぬ変形を抑制することができる。
請求項2に記載の構造体は、請求項1に記載の発明において、前記コア層には、前記連通部の連通方向に対して直交する方向に隣接するセルの側壁同士が重なって形成される多層構造をなす中間壁が設けられ、前記連通部は、前記中間壁の層間に設けられる非接着部として形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、多層構造の中間壁は、通常の状態では各層が互いに当接して多層構造分の厚さが確保されて強固なセル構造の形成に寄与する。また、セル内の内圧が高められた状態では、多層構造の中間壁は、その内圧によって各層が離間するように押し広げられて層間に連通部としての空間を形成する。このように、セル内の内圧が高められたときに中間壁に連通部が形成されるため、中間壁に連通部が常時存在するような構成と比較して、強固なセル構造の形成についての寄与度が高い。
請求項3に記載の構造体は、請求項2に記載の発明において、前記中間壁の層間には、前記コア層の厚み方向における中央側に前記非接着部が設けられているとともに、前記コア層の厚み方向における端部側に互いに接着される接着部が設けられていることを特徴とする。
上記構成によれば、セル内の内圧の高められた場合に、中間壁の層の中央側の部位は互いに離間して連通部を形成するが、同端部側の部位は互いに離間することなく一体(多層構造)のままの状態が維持される。このように、セル内の内圧が高められて中間壁に連通部が形成された場合にも、中間壁の両端部に多層構造の部分が維持されることにより、連通部が形成されることに起因した強固なセル構造の形成についての寄与度の低下を最小限に抑えることができる。
請求項4に記載の成形品は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の構造体に曲げ加工による曲げ部が形成されてなることを特徴とする。上記構成によれば、曲げ加工を行なうに際して、セル内の空気が熱膨張することにより生じるセルの予期せぬ変形を抑制することができ、その表面形状の滑らかな成形品を提供することができる。
本発明の構造体及び成形品によれば、セル内の内圧の高まりに起因したセルの予期せぬ変形を抑制することができる。
(a)は第1実施形態の構造体の斜視図、(b)は第1実施形態の構造体の連通部を示す部分拡大図、(c)は第2実施形態の構造体の連通部を示す部分拡大図。 (a)〜(c)は第1実施形態の構造体のコア層の製造方法を示す説明図。 (a)、(b)、(d)は第2実施形態の構造体のコア層の製造方法を示す説明図、(c)は(b)のα―α線断面図。 (a)は第3実施形態の構造体を示す斜視図、(b)は(a)のβ―β線断面図、(c)は(a)のγ―γ線断面図。 第3実施形態の構造体から得られる成形品の斜視図。 (a)は第3実施形態の構造体のコア層を構成するシート材の斜視図、(b)は同シート材の折り畳み途中の状態を示す斜視図、(c)は同シート材を折り畳んだ状態を示す斜視図。 第3実施形態の構造体を製造する製造装置の一例を示す模式図。 成形品としての車両の座席のサイドカバーを示す斜視図。 成形品としてのパレットボックスを示す斜視図。
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化した第1実施形態の構造体1及び成形品を図1及び図2に基づいて説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態の構造体1は、六角筒状の筒状部分が縦横に並設されたハニカム構造を形成するコア層2と、同コア層2の上下両面に接合されるシート状のスキン層3、4とから構成されている。
図2(a)〜(c)に示すように、コア層2は、例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂製の帯状シート2aを所定間隔ごとに屈曲させて形成した屈曲シート2bを複数並置することにより形成されている。具体的には、屈曲シート2bは、正六角形を最も長い対角線で二分して得られる台形状の起伏が連続して設けられる略波状に形成されている。この屈曲シート2bは、真空成形法や圧縮成形法等の周知の成形方法によって帯状シート2aから成形することができる。そして、屈曲シート2bの起伏の頂部又は底部の外面同士を当接させるようにして複数の屈曲シート2bが並置されている。また、隣り合う一対の屈曲シート2bによって六角筒状の筒状部分が形成されるとともに、その筒状部分の内域に六角柱状のセルSが区画形成される。本実施形態では、屈曲シート2bがセルSの側壁を構成している。
このように形成されたコア層2の上端及び下端に、例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂製のシート状のスキン層を熱溶着させて接合することにより構造体1が形成される。このとき、コア層2に設けられるセルSは、その両端部がスキン層3、4によって閉塞された状態となる。
なお、スキン層3、4を構成するシートには、熱溶着によりコア層2とスキン層3、4とを容易に接合できるという観点から、コア層2を構成する屈曲シート2bと同じ材質のシートを用いることが好ましい。また、コア層2を構成する屈曲シート2bは、その端縁においてはスキン層3、4に対して接合されているが、隣り合う屈曲シート2b同士は互いに当接するのみで離間可能に構成されている。
図1(a)に示すように、構造体1において、X方向に隣接するセルS間には、両セルSの側壁同士が重なって形成される2層構造をなす中間壁5が位置している。つまり、並んで配置される屈曲シート2bの頂部又は底部の外面同士の当接部位が2層構造をなす中間壁5として提供されるのである。また、中間壁5がスキン層3、4に対して垂直に形成されているため、構造体1の厚み方向の力に対して強い構造となり、圧縮強度が高められている。さらに、中間壁5が2層構造に構成されているため、構造体1の圧縮強度がより高められている。
上で述べたとおり、屈曲シート2b同士は互いに接合されてはおらず、中間壁5の層間は互いに離間可能に構成されている。よって、図1(b)に示すように、セルS内の内圧が高められたような場合には、中間壁5は、その内圧によって層間が全面的に押し広げられて、層間に連通部6としての空間を形成することができる。この連通部6はY方向において隣接するセルS同士を連通する。なお、本実施形態においては、中間壁5の層間全体が非接着部となる。
また、本実施形態の構造体1は、曲げ加工を施して曲げ部を形成する加工工程を経ることで三次元形状を有する成形品となる。こうした成形品としては、例えば、図8に示すような車両の座席のサイドカバーや、図9に示すような物品運搬用のパレットボックスを構成する各部材(例えば、底壁部分)が挙げられる。
上記加工工程では、構造体1に対して、加熱処理を施して軟化状態とし、例えばプレス加工等の曲げ加工を施すことによって曲げ部を形成して成形品を得る。加工工程における加熱温度をコア層2及びスキン層3、4を構成するシートの軟化温度に設定し、構造体1を軟化状態としておくことにより、コア層2とスキン層3、4とが溶着(溶融)状態で曲げ加工が行うことができる。これにより、曲げ加工時におけるコア層2とスキン層3、4との接合部分の剥がれや裂け目の形成が抑制される。
また、加工工程において、加熱処理の予熱により成形品のセルSの内圧が高まった状態となる。このとき、セルS内の内圧によって、2層構造の中間壁5の層間が押し広げられて層間に連通部6が形成される。そして、連通部6を介してセルS内の内圧が中間壁5を挟んで隣接する他のセルSへと分散される。
なお、本実施形態では、コア層2を構成する屈曲シート2bが熱可塑性樹脂から形成されている。そのため、曲げ加工後の冷却時に樹脂が収縮することによって、押し広げられた状態にある中間壁5の各層が元の互いに当接した状態(2層構造の状態)に戻ることもある。また、中間壁5は、曲げ加工時の力やセルS内の内圧によって、左右に広がることが多いので、方向性がなく、強度低下にも繋がらない。
次に本実施形態における作用効果について、以下に記載する。
(1)本実施形態の構造体1は、内部に多角柱状又は円柱状をなす複数のセルSが並設されるコア層2と、コア層2の上下両面に配されるスキン層3、4とを備えている。そして、コア層2には、Y方向に隣接するセルS間を連通する連通部6が形成されている。上記構成によれば、セルS内の空気が熱膨張してセルS内の内圧が高まった状態になったとしても、そのセルS内の空気は連通部6を介して他のセルSに流れる。このように、内圧の高まった一部のセルS内の空気が他部のセルSに分散されることにより、セルS内の内圧の過大な高まりを抑制することができるとともに、内圧の過大な高まりにより生じるセルSの予期せぬ変形を抑制することができる。
(2)本実施形態の構造体1では、コア層2に対して、連通部6の連通方向(Y方向)に対して直交する方向(X方向)に隣接するセルSの側壁同士が重なって形成される2層構造をなす中間壁5を設けている。そして、連通部6を中間壁5の層間に設けられる非接着部として形成している。上記構成によれば、2層構造の中間壁5は、通常の状態では各層が当接して2層構造分の厚さが確保されて強固なセル構造の形成に寄与する。また、セルS内の内圧が高められた状態では、2層構造の中間壁5は、その内圧によって各層が離間するように押し広げられて層間に連通部6を形成する。このように、セルS内の内圧が高められた状態となったときに中間壁5に連通部6が形成されるため、中間壁5に連通部6が常時存在するような構成と比較して、中間壁5に連通部6が常時存在するような構成と比較して、強固なセル構造の形成についての寄与度が高い。
また、上記構成によれば、構造体1に対して、その厚み方向に圧縮する力が過大に作用した場合にも、中間壁5は、その各層が離間するように押し広げられた状態となることができる。また、押し広げられた状態となった中間壁5は、上記力が弱まるにつれて樹脂の特性により元の状態に復元しようとする。こうした構造体の厚み方向に作用する力に対して中間壁5が変形を許容することができるため、構造体1は上記力に対して優れた衝撃吸収性(クッション性)を発揮する。つまり、中間壁5は衝撃吸収部として機能することができる。
(3)本実施形態の構造体1に曲げ加工を施して曲げ部を形成した成形品は、その曲げ加工を行なうに際して、セルS内の内圧が過大に高まることが抑制されて、セルSの予期せぬ変形が抑制される。よって、成形品の表面に対して、セルSの変形に起因した突出部分が生じることが抑制され、成形品はその表面がより滑らかなものとなる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の構造体1及び成形品を図1及び図3に基づいて第1実施形態と相違する点を中心にして説明する。第2実施形態の構造体1は、主にコア層2の構成が第1実施形態の構造体と異なっている。
本実施形態の構造体1のコア層2は次のようにして形成されている。まず、図3(a)に示すような帯状シート2aをその厚み方向に複数重ねて配置するとともに、各帯状シート2a間に、隣接する帯状シート2a同士を接合する接着部2dを、帯状シート2aの長手方向に一定の間隔をおいて設けることにより積層体2cを形成する(図3(b)参照)。このとき、各帯状シート2a間に設けられる接着部2dは、帯状シート2aの短手方向における両端部側のみに設けられている(図3(c)参照)。続いて、積層体2cをその積層方向に伸張することで、図3(d)に示すような六角筒状の筒状部分が縦横に並設されたハニカム構造を形成するコア層2が形成される。この六角筒状の筒状部分の内域に六角柱状のセルSが区画形成されるとともに、帯状シート2aのそれぞれがセルSの側壁を構成する。
このように形成されたコア層2の上端及び下端に、シート状のスキン層3、4を熱溶着させて接合することにより構造体1が形成される。図3(d)に示すように、本実施形態では、接着部2dにより一体に接合されて、2枚の帯状シート2aが互いに当接している部位が2層構造をなす中間壁5となる。
上で述べたとおり、接着部2dは帯状シート2aの短手方向における両端部側、すなわちコア層2の厚み方向(コア層2及びスキン層3、4の積層方向)における両端部側のみに形成されているため、中間壁5の中央側の各層は互いに接するのみで離間可能に構成されている。よって、図1(c)に示すように、セルS内の内圧が高められたような場合には、中間壁5は、コア層2の厚み方向における両端部側は一体(2層構造)のままで、層間の中央側のみが内圧によって押し広げられて層間に連通部6を形成する。なお、本実施形態では、中間壁5の層間の中央側が非接着部となっている。
また、本実施形態の構造体1も第1実施形態の構造体と同様に、上記加工工程を経て得られる成形品として適用することができる。
第2実施形態においても、上記(1)〜(3)の作用効果を得ることができる。また、第2実施形態においては、以下のような作用効果が得られる。
(4)本実施形態の構造体1における中間壁5の層間には、コア層2の厚み方向における中央側に非接着部が設けられているとともに、コア層2の厚み方向における端部側に接着部2dが設けられている。上記構成によれば、セルS内の内圧の高められたとき、中間壁5の層の中央側の部位は互いに離間して連通部6を形成するが、同端部側の部位は互いに離間することなく一体のままの状態が維持される。このように、セルS内の内圧が高められて中間壁5に連通部6が形成された場合にも、中間壁5の両端部側に2層構造の部分が維持されることにより、連通部6が形成されることに起因した強固なセル構造の形成についての寄与度の低下を最小限に抑えることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の構造体10及び成形品Aを図4〜図7に基づいて第1実施形態と相違する点を中心にして説明する。第3実施形態の構造体10は、主にコア層2の構成が第1実施形態の構造体と異なっている。
図4(b)、(c)に示すように、コア層2は、例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂製のシートを所定形状に成形した1枚のシート材を折り畳んで形成されている。そして、コア層2は、上壁21と下壁22と、上壁21及び下壁22の間に立設され、六角柱状の筒部を並設する中間壁23とから構成されるとともに、上壁21、下壁22、中間壁23によって、コア層2の内部に六角柱状のセルSが区画形成されている。
コア層2の内部に区画形成されるセルSには、構成の異なる第1セルS1と第2セルS2とが存在する。図4(b)に示すように、第1セルS1は、その上端が2層構造の上壁21によって閉塞されるとともに、同下端が1層構造の下壁22によって閉塞されている。この2層構造の上壁21の各層は互いに接合されている。そして、第1セルS1の上端における上壁21の中央部分には、開口部24が形成されている。開口部24は、六角形状をなす第1セルS1の端面において、中心を通る一つの対角線に沿って形成されるとともに、その形状が略楕円状に形成されている(図4(a)参照)。
一方、図4(c)に示すように、第2セルS2は、その上端が1層構造の上壁21によって閉塞されるとともに、同下端が2層構造の下壁22によって閉塞されている。この2層構造の下壁22の各層間は互いに接合されている。そして、第2セルS2の下端における下壁22の中央部分には、第1セルS1に設けられる開口部24と同様の開口部24が形成されている。
図4(a)に示すように、第1セルS1及び第2セルS2は、X方向において第1セル同士又は第2セルS2同士が隣接して列を形成するように配置されている。そして、X方向に直交するY方向において、第1セルS1の列と第2セルS2の列とが交互に配置されている。
図4(b)、(c)に示すように、隣接する第1セルS1同士の間、及び隣接する第2セルS2同士の間は、それぞれ2層構造の中間壁23によって区画されている。この2層構造の中間壁23の各層間は互いに接するのみで、離間可能に構成されている。そのため、セルS内の内圧が高められたような場合には、中間壁23は、その内圧によって層間が全面的に押し広げられて層間に連通部23aを形成する(図4(b)、(c)の破線部分参照。)。この連通部23aは、Y方向において隣接する第1セルS1同士、又は第2セルS2同士を連通する。なお、本実施形態においては、中間壁23の層間全体が非接着部となる。
このように形成されたコア層2の上端及び下端に、シート状のスキン層3、4を熱溶着させて接合することにより構造体10が形成される。また、図4(b)、(c)に示すように、構造体10の上面はコア層2の上壁21とスキン層3とから構成されるとともに、構造体10の下面はコア層の下壁22とスキン層4とから構成される。そのため、構造体10の上面には、開口部24に対応して形成される、スキン層3のみで構成される1層部分L1と、1層構造の上壁21及びスキン層3から構成される2層部分L2と、2層構造の上壁21及びスキン層3から構成される3層部分L3とが設けられている。
これら1層部分L1、2層部分L2及び3層部分L3は、構造体1の上面に対して、第1セルS1及び第2セルS2の配置位置に対応して規則的に配置されている。具体的には、第1セルS1の列に対応した位置に1層部分L1及び3層部分L3が配置されるとともに、第2セルS2の列に対応した位置に2層部分L2が配置される。そして、3層部分L3は1層部分L1を囲むように配置され、1層部分L1同士が互いに連続しないように配置されている。セル単位で見ると、第1セルS1の端面の中央部分に対応した位置に1層部分L1が配置されるとともに、第1セルS1の端面の周縁部分に対応した位置に3層部分L3が配置されている。
また、構造体10の下面についても、上面と同様に1層部分L1、2層部分L2及び3層部分L3が形成されている。そして、構造体10の下面では、上面において1層部分L1及び3層部分L3であった部位に2層部分L2が配置されるとともに、上面において2層部分L2であった部位に1層部分L1及び3層部分L3が配置されている。
図5は、上記構造体10に対して曲げ加工を施して曲げ部Mを形成した成形品Aを示している。図5に示すように、曲げ部Mの表面は、平面部の表面と比較して、1層部分L1、2層部分L2、3層部分L3の順でその形状が大きく変形している。具体的には、1層部分L1及び2層部分L2は積極的に変形を許容してその面積を大きく広げている。一方、3層部分L3は、その面積を殆ど広げることはなく、セルSの端面周縁に集まるように位置している。このように変形を積極的に許容する1層部分L1及び2層部分L2が設けられることにより、曲げ部Mの曲面形状は滑らかなものとなる。また、3層部分L3がセルの端面周縁に集まることによりセル骨格が補強され、セル構造の維持に寄与する。これにより、本実施形態の成形品Aの曲げ部Mは、滑らかな曲面構造を有するとともに強度の高いものとなっている。
また、本実施形態の構造体10は、その上面及び下面が同じ構造を有しており、上下両面に方向性がない。そのため、構造体10から得られる成形品Aは、曲げ部Mにおいて、その凸面側(外面側)も凹面側(内面側)も略同様の表面形状及び強度を有している。よって、本実施形態の成形品Aは、曲げ部Mの凸面側を表面とする成形品として利用することもできるし、曲げ部Mの凹面側を表面とする成形品として利用することもできる。この点は、第1実施形態及び第2実施形態の構造体1から得られる成形品に関しても同様である。
次に本実施形態の成形品Aの製造方法について説明する。
成形品Aの製造方法は、塑性を有するシートからシート材100を成形する成形工程と、そのシート材100を折り畳むことによりコア層2を形成する折り畳み工程と、コア層2に開口部24を形成する開口形成工程と、コア層2の上下両面にスキン層3、4を接合して構造体10を形成する接合工程と、その構造体10を曲げ加工して曲げ部Mを設ける加工工程とを含む。
成形工程では、1枚の熱可塑性樹脂製のシートを所定の形状に加熱成形することによりシート材100が形成される。図6(a)に示すように、シート材100には、帯状をなす平面領域110及び膨出領域120がその幅方向(X方向)に交互に配置されている。膨出領域120には、上面と一対の側面とからなる断面下向溝状をなす第1膨出部121が膨出領域120の延びる方向(Y方向)の全体にわたって形成されている。なお、第1膨出部121の上面と側面とのなす角は90度であることが好ましく、その結果として、第1膨出部121の断面形状は下向コ字状となる。また、第1膨出部121の幅(上面の短手方向の長さ)は平面領域110の幅と等しく、かつ第1膨出部121の膨出高さ(側面の短手方向の長さ)の2倍の長さとなるように設定されている。
また、膨出領域120には、その断面形状が正六角形を最も長い対角線で二分して得られる台形状をなす複数の第2膨出部122が、第1膨出部121に直交するように形成されている。第2膨出部122の膨出高さは第1膨出部121の膨出高さと等しくなるように設定されている。また、隣り合う第2膨出部122間の間隔は、第2膨出部122の上面の幅と等しくなっている。
こうした第1膨出部121及び第2膨出部122は、シートの塑性を利用してシートを部分的に上方に膨出させることにより形成されている。また、シート材100は、真空成形法や圧縮成形法等の周知の成形方法によって1枚のシートから成形することができる。
折り畳み工程では、図6(a)、(b)に示すように、シート材100を、平面領域110と膨出領域120との境界線Pにて谷折りするとともに、第1膨出部121の上面と側面との境界線Qにて山折りしてX方向に圧縮する。そして、第1膨出部121の上面と側面とが折り重なるとともに、第2膨出部122の端面と平面領域110とが折り重なることによって、一つの膨出領域120に対して一つのY方向に延びる角柱状の区画体130が形成される(図6(c)参照)。こうした区画体130がX方向に連続して形成されていくことにより板状のコア層2が形成される。
このとき、第1膨出部121の上面と側面とによってコア層2の上壁21が形成されるとともに、第2膨出部122の端面と平面領域110とによってコア層2の下壁22が形成される。なお、上壁21における第1膨出部121の上面と側面とが折り重なって2層構造を形成する部分、及び下壁22における第2膨出部122の端面と平面領域110とが折り重なって2層構造を形成する部分がそれぞれ重ね合わせ部131となる(図6(c)参照)。
また、第2膨出部122が折り畳まれて区画形成される六角柱状の領域が第2セルS2となるとともに、隣り合う一対の区画体130間に区画形成される六角柱状の領域が第1セルS1となる。本実施形態では、第2膨出部122の上面及び側面が第2セルS2の側壁を構成するとともに、第2膨出部122の側面と、膨出領域120における第2膨出部122間に位置する平面部分とが第1セルS1の側壁を構成する。そして、第2膨出部122の上面同士の当接部位、及び膨出領域120における上記平面部分同士の当接部位が2層構造をなす中間壁23となる。
また、第1セルS1では、一対の重ね合わせ部131によってその上端が閉塞され、第2セルS2では、一対の重ね合わせ部131によってその下端が閉塞されている。
なお、こうした折り畳み工程を実施するに際して、シート材100を加熱処理して軟化させた状態としておくことが好ましが、加熱処理を行なうことなく折り畳み工程を実施することも可能である。
開口形成工程では、コア層2の折り畳み状態を保持したままの状態で、その上面及び下面が所定の温度にて加熱される。そして、ベルトコンベア等によりコア層2の厚み方向(図4(b)、(c)における上下方向)に押圧されることにより、2層構造の重ね合わせ部131が熱溶着して接合される。同時に各重ね合わせ部131が熱収縮して、第1セルS1の上端及び第2セルS2の下端を区画する一対の重ね合わせ部131間に開口部24としての隙間が形成される(図4参照)。
なお、折り畳み工程の際にシート材100を加熱処理していた場合には、開口部24をより容易に形成するという観点から、開口形成工程における加熱処理は、折り畳み工程時の加熱処理時の温度よりも高い温度で行なうことが好ましい。また、重ね合わせ部131が収縮しつつも、2層構造の中間壁23間が熱溶着して接合されない条件で行なわれる。
接合工程は、開口形成工程を経て得られたコア層2の上面及び下面にそれぞれスキン層3、4を接合することで、図4に示す構造体10を得る工程である。本実施形態では、スキン層3、4として、コア層2を構成する熱可塑性樹脂と同一の熱可塑性樹脂製のシートを用いている。スキン層3、4はコア層2に熱溶着されることでコア層2に接合されている。
なお、スキン層3、4を構成するシートとコア層2を構成するシート材100とを同じ材質のシートを用いた場合には、スキン層3、4とコア層2とを熱溶着により接合することができる。そのため、接着剤を使用してスキン層3、4とコア層2とを接合する場合と比較して簡単な構成で接合工程を行なうことができる。
続く加工工程は、構造体10に対して、加熱処理を施して軟化状態とし、例えばプレス加工等の曲げ加工を施すことによって曲げ部Mを形成して成形品Aを得る工程である。この加工工程については第1実施形態と同様である。
図7は、構造体10を連続して製造する装置の概略を示している。図7に示す装置において、左側が上流側であり右側が下流側である。上流側に配置されるシートロール30は、コア層2の原材料となる熱可塑性樹脂製のシートが巻回されたものである。シートロール30の下流側には真空成形用ドラム31が配置されている。この真空成形用ドラム31は、回転駆動可能に軸支されるとともに所定の温度に加熱可能に構成されている。さらに、真空成形用ドラム31の外周部には、円筒状をなす成形金型が取着されており、成形金型に形成されている貫通孔を通じた真空引きが可能に構成されている(図示略)。成形金型の外周面には、その周方向に対してシート材100のX方向が沿うように、シート材100の平面領域110及び膨出領域120からなる凹凸形状と同様の凹凸形状が形成されている。
真空成形用ドラム31の下流側には、それぞれ上下一対の第1のコンベヤ32及び第2のコンベヤ33が順に配置されている。第2のコンベヤ33による搬送速度は第1のコンベヤ32による搬送速度よりも遅くなるように設定されている。また、第2のコンベヤ33には、第2のコンベヤ33間の温度を所定の温度に加熱するための加熱装置33aが設けられている。
また、第2のコンベヤ33の下流側には、上下一対の第3のコンベヤ34が配置されている。第3のコンベヤ34には、第3のコンベヤ34間の温度を所定の温度に加熱するための加熱装置34aが設けられている。なお、第3のコンベヤ34による搬送速度は第2のコンベヤ33による搬送速度と等しくなるように設定されている。また、第3のコンベヤ34の搬入口近傍には、スキン層3、4の原材料となる熱可塑性樹脂製のシートが巻回されたシートロール35、36がそれぞれ配置されている。
次に、図7に示す装置によって構造体10を形成する態様について説明する。まず、シートロール30からシートが繰り出され、真空成形用ドラム31に供される。そして、真空成形用ドラム31にてシートに所定の凹凸形状が形成されてシート材100が成形される(成形工程)。成形されたシート材100は、第1のコンベヤ32及び第2のコンベヤ33によって、その上下方向の移動を規制された状態で下流側へと搬送される。このとき、第2のコンベヤ33による搬送速度は第1のコンベヤ32による搬送速度よりも遅くなるように設定されているため、シート材100は第1のコンベヤ32から第2のコンベヤ33に搬送されるに際して、下流方向へ圧縮されて折り畳まれ、コア層2が形成される(折り畳み工程)。
また、形成されたコア層2は、第2のコンベヤ33の加熱装置33aによって加熱されるとともに、第2のコンベヤ33によって押圧される。これにより、コア層2の重ね合わせ部131が熱溶着されるとともに、収縮してコア層2に開口部24が形成される(開口形成工程)。そして、コア層2は第3のコンベヤ34へと搬送される。コア層2が第3のコンベヤ34に搬送されるに際して、コア層2の上下両面と第3のコンベヤ34との間には、シートロール35、36から繰り出されたスキン層3、4が挿入される。そして、第3のコンベヤ34の加熱装置34aによって、スキン層3、4及びコア層2の上下両面が加熱される。この加熱により、コア層2の上下両面にスキン層3、4が熱溶着され、構造体10が得られる(接合工程)。
このように板状の構造体10を連続して製造することができる。そして、第3のコンベヤ34より搬出された構造体10は用途に応じた大きさに切断されるとともに、曲げ部Mを形成する曲げ加工工程を経て成形品Aとなる。
第3実施形態においても、上記(1)〜(3)の作用効果を得ることができる。また、第3実施形態においては、以下のような作用効果が得られる。
(5)コア層2において、第1セルS1の上端は2層構造の上壁21により閉塞されるとともに下端は1層構造の下壁22により閉塞され、また、2層構造の上壁21には開口部24が形成されている。一方、第2セルS2の上端は1層構造の上壁21により閉塞されるとともに下端は2層構造の下壁22により閉塞され、また、2層構造の下壁22には開口部24が形成されている。
これにより、構造体10の上下各面には、スキン層3、4を含めて、開口部24に対応する1層部分L1と、1層構造の上壁及び下壁に対応する2層部分L2と、2層構造の上壁及び下壁に対応する3層部分L3とがそれぞれセル単位で形成される。この構造体10に対して曲げ加工による曲げ部Mを形成して得られる成形品Aでは、1層部分L1は変形を許容して積極的に伸びるとともに、3層部分L3は変形を許容せず、セルSの構造を維持するように機能する。そして、2層部分L2は1層部分L1と3層部分L3との中間的な役割を担う。
このように、構造体10にセル単位で変形を積極的に許容する部分と、変形を許容せずセル構造を維持する部分とが設けられることにより、その構造体10から得られる成形品は、その形状が変形される曲げ部Mにおいてもセル構造が維持されたものとなる。曲げ部Mにおける各セルSのセル構造が維持されることにより、曲げ部Mの曲面形状を滑らかな形状にすることができるとともに、曲げ部Mの強度を高めることができる。
また、本実施形態では、セル単位で大きく変形する1層部分L1と殆ど変形しない3層部分L3とが設けられるとともに、1層部分L1の周囲の略全体を囲むように3層部分L3が位置するように設けられている。これにより、伸び変形された曲げ部Mに意図しない膨出部分やシワ等が形成されることが抑制されるとともに、曲げ部Mの強度低下を抑制することができる。また、3層部分L3に隣接して2層部分L2を位置させることにより、曲げ部Mの強度低下をさらに抑制することができる。
なお、上記各実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。また、次の変更例を互いに組み合わせ、その組み合わせの構成のように上記各実施形態を変更することも可能である。
・ 第1実施形態の構造体1及び成形品において、コア層2及びスキン層3、4を構成するシートは、塑性を有するものであれば、どのような材質ものであってもよい。例えば、繊維結合材料製のシート、紙製のシートや金属製のシートであってもよい。また、コア層2及びスキン層3、4は、互いに異なる材質のシートから構成されていてもよい。
さらに、スキン層3、4を構成するシートとして合成樹脂製の延伸シートのような分子配向を有するシートが用いられる場合がある。このような場合には、スキン層3、4におけるシートの配向方向と、コア層2における屈曲シート2bの延びる方向(Y方向)とを異ならせるように構成することが好ましい。このように構成した場合には、上記両方向を揃えた場合と比較して、X方向に沿った曲げに対する構造体の強度を高めることができる。
これらの点は第2及び第3実施形態においても同様である。なお、第2実施形態及び第3実施形態においては、それぞれ帯状シート2aが延びる方向及び区画体130が延びる方向とスキン層3、4におけるシートの配向方向とを異ならせるように構成することが好ましい。
・ 第1実施形態の構造体1及び成形品において、コア層2及びスキン層3、4はそれぞれ各1層ずつ形成されていたが、各層を多層に構成することも可能である。例えば、1層構造のコア層2の上下両面にそれぞれ2層に重ねられた状態のスキン層3、4を配するように構成してもよい。また、コア層2同士を重ねて多層構造を形成する場合には、コア層2をそのまま重ねるように構成してもよいし、コア層2間にシート状の中間層を配してコア層2を重ねるように構成してもよい。後者の場合には、コア層2同士をより強固に接合することができる。これらの点は第2及び第3実施形態に関しても同様である。
・ 第1実施形態の構造体1及び成形品において、コア層2の内部に六角柱状のセルSが区画形成されていたが、セルSの形状は特に限定されるものでなく、例えば、四角柱状、八角柱状等の多角柱状や円柱状としてもよい。その際、異なる形状のセルが混在するような構成であってもよい。これらの点は第2及び第3実施形態に関しても同様である。
・ 第1実施形態の構造体1及び成形品において、連通部6は、図1におけるY方向に隣接するセルS同士の間を連通するように設けられていたが、隣接するセルS間のいずれを連通するように設けてもよい。例えば、X方向に隣接するセルS同士の間を連通する連通部を設けてもよい。また、全てのセルSに連通部6を設けるのではなく、特定のセルSのみに部分的に連通部6を設ける構成としてもよい。これらの点は第2及び第3実施形態に関しても同様である。
・ 第1実施形態の構造体1及び成形品の中間壁5の層間に対して、コア層2の厚み方向における端部側に各層を互いに接着する接着部2dを設けてもよい。こうした構成は、例えば、コア層2にスキン層3、4を接合する接合工程において、コア層2の加熱処理時に中間壁5の両端部が軟化する程度に加熱することによって形成することができる。この点は第3実施形態に関しても同様である。
・ 第1実施形態の構造体1及び成形品において、中間壁5の層間に複数の連通部6が形成されるように構成してもよい。例えば、中間壁5の層間において、コア層2の厚み方向における中央側に接着部を設けた場合には、中間壁5はコア層2の厚み方向に並ぶ2つの連通部6を形成可能な構成となる。この点は第2及び第3実施形態に関しても同様である。
・ 第1実施形態の構造体1及び成形品では、セルS内の内圧が高まったときに2層の中間壁5の層間が離間して連通部6が形成されるように構成していたが、中間壁5の層間に連通部6としての溝や隙間等を設けて、常時、セルS間を連通状態とするように構成してもよい。この点は第2及び第3実施形態に関しても同様である。
・ 第1実施形態の構造体1及び成形品では、中間壁5は2層構造をなすように形成されていたが、3層以上の多層構造に形成されていてもよい。例えば、屈曲シート2bをそれぞれ2枚ずつ重ねた状態でコア層2を形成した場合には、中間壁5は4層構造となる。この点は第2及び第3実施形態に関しても同様である。
・ 第1実施形態の構造体1は、コア層2とスキン層3、4とが熱溶着により接合されていたが、接着剤等、他の手段により接合したものであってもよい。接着剤により接合した場合、成形品を形成する加工工程において、構造体1を加熱処理した際に、接着剤が液化状態になって接合部分が剥がれることを防止するために、コア層2及びスキン層3、4を構成するシートの軟化温度よりも液化温度の高い接着剤を使用することが好ましい。この点は第2及び第3実施形態に関しても同様である。また、第2及び第3実施形態においては、コア層2における接合部分の接合を接着剤により行なってもよい。
・ 図5に示す第3実施形態の成形品Aは、構造体10の平面に対して上方向に膨らむ曲げ部Mのみが形成されていたが、上方向に膨らむ曲げ部Mと下方向に膨らむ曲げ部Mとがそれぞれ設けられる成形品Aであってもよい。この点は第1及び第2実施形態の成形品に関しても同様である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について記載する。
○ 前記コア層は、塑性を有する帯状のシートが所定の形状に形成されてなる複数のシート片を、該シート片間に多角筒状又は円筒状をなす複数のセルが並設されるように並置して成形されたものであることを特徴とする構造体。
○ 前記コア層は、塑性を有する1枚のシートが所定の形状に成形されてなるシート材を、内部に多角筒状又は円筒状をなす複数のセルが並設されるように折り畳み成形したものであることを特徴とする構造体。
○ 前記コア層は、1枚のシートを成形してなり、帯状をなす平面領域及び膨出領域がその幅方向に交互に配置されるシート材であって、前記膨出領域に、前記幅方向と直交する方向に延びるとともに同方向における断面形状が下向の溝状をなす第1膨出部、及び該第1膨出部に交差するように形成され、前記幅方向に延びるとともに同方向における断面形状が多角形状又は半円状をなす複数の第2膨出部を有するシート材を、前記平面領域と前記膨出領域との境界線を谷折りするとともに、前記膨出領域における前記第1膨出部の上面と側面との境界線を山折りして折り畳むことにより形成したものであることを特徴とする構造体。
A…成形品、M…曲げ部、S…セル、1,10…構造体、2…コア層、2d…接着部、3,4…スキン層、5,23…中間壁、6,23a…連通部。

Claims (4)

  1. 内部に多角柱状又は円柱状をなす複数のセルが並設されるコア層と、該コア層の上下両面に配されるスキン層とを備えた構造体であって、前記コア層には隣り合う前記セル間を連通する連通部が形成されていることを特徴とする構造体。
  2. 前記コア層には、前記連通部の連通方向に対して直交する方向に隣接するセルの側壁同士が重なって形成される多層構造をなす中間壁が設けられ、
    前記連通部は、前記中間壁の層間に設けられる非接着部として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の構造体。
  3. 前記中間壁の層間には、前記コア層の厚み方向における中央側に前記非接着部が設けられているとともに、前記コア層の厚み方向における端部側に互いに接着される接着部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の構造体。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の構造体に曲げ加工による曲げ部が形成されてなることを特徴とする成形品。
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