JP2010247230A - レーザー加工方法、円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法、および針状体を有する部材 - Google Patents

レーザー加工方法、円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法、および針状体を有する部材 Download PDF

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【課題】アブレーション加工により加工表面に昇華しきれず残ったデブリのクリーニングをアブレーション加工と同時に行うことが可能であり、被加工物にHAZを生じることがないレーザー加工方法を提供する。
【解決手段】レーザービームを用いて被加工物に対してアブレーション加工を行うレーザー加工方法において、レーザービームが光渦レーザービームのパルス光であり、該パルス光のパルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下であるレーザー加工方法;レーザービームを用いて被加工物に対してアブレーション加工を行うレーザー加工方法において、レーザービームが、円偏光の回転方向と光渦レーザービームの回転方向が同一である円偏光光渦レーザービームのパルス光であり、該パルス光のパルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下である円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法。
【選択図】図6

Description

本発明は、光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法、および針状体を有する部材に関する。
レーザー光を用いたアブレーション加工は、金属、半導体、セラミックス、ガラス等、幅広い材料の材料表面をアブレーションさせ、材料表面の除去加工を行う加工技術であるが、材料のアブレーションにより加工表面にデブリが生じて、所望の加工精度が得られなかったり外観不良が発生したりするという問題があった。
このようなデブリを除去する方法として、加工後に加工部を含めた広い範囲を弱いレーザ光でクリーニングする方法が特許文献1(特開平5−335726号公報)に開示されている。加工時のレーザビームのエネルギ強度よりも弱いエネルギ強度のレーザビームを加工部を含めた広い範囲に照射することにより、加工部周辺に付着したデブリを除去することができる。
しかし、この方法では、加工用のレーザー照射とは別にクリーニング用のレーザー照射を行う必要があり、加工およびクリーニングに要する手間や時間がかかるという問題がある。
また、デブリを除去するためのレーザ加工方法が、特許文献2(特開平8−1357号公報)に開示されている。該レーザ加工方法は、加工対象物をアブレーション加工するためのレーザ光を発生する工程と、前記レーザ光が、加工対象物の加工領域に第1のエネルギ密度で照射され、前記加工領域の周辺に前記第1のエネルギ密度よりも低い第2のエネルギ密度で照射されるように、前記レーザ光を整形して整形レーザ光を形成する工程と、前記整形レーザ光を加工対象物の前記加工領域及び前記周辺に照射してレーザ加工を行う工程とを含むものであり、加工領域の周囲に加工と同時に弱いエネルギーのレーザ光を照射することにより、1工程で加工とデブリの除去を同時に行うことが可能である。
しかし、加工表面を凹状に削り取るようなアブレーション加工においては、デブリは加工領域の周囲だけでなく、アブレーション加工により凹状となった加工表面にも生じうる。特にナノ秒レーザーによるアブレーション加工においては、アブレーション加工により加工表面に昇華しきれなかった被加工物、いわゆるデブリが残るという問題がある。
特許文献2のレーザ加工方法では、加工部周囲を低いエネルギ密度のレーザ光でクリーニングするものであり、アブレーション加工により凹状となった加工表面のデブリを除去して加工表面をクリーニングできるものではない。
また、デブリを防止するためのレーザ加工方法が、特許文献3(特開2004−160478号公報)に開示されている。該レーザ加工方法は、レーザ光源が連続発振して連続光を出射するものでありかつレーザビームの被加工物上でのスポットのパワー密度が100MW/cm以上であることを特徴としている。
しかし、特許文献3のレーザ加工方法はレーザ光が連続光であるので、被加工物が溶融してしまったり、HAZ(Heated-Affected Zone)が生じるという問題がある。
また、走査電子顕微鏡(SEM)、電界放射顕微鏡(FEM)等の探針、エミッションディスプレイの針状電極等の針状体の形成方法は、電解研磨による形成されることが一般的であった(特許文献4)。しかし、電解研磨による針状体の形成は、線状部材を母材として複数の工程を得て可能となるものであり、その工程における作業もデリケートであり、時間と手間のかかるものであるという問題がある。また、平面状部材,曲面状部材を針状体の母材とすることは困難であった。
特開平5−335726号公報 特開平8−1357号公報 特開2004−160478号公報 特開2009−210430号公報
本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、その目的は、アブレーション加工により加工表面に昇華しきれず残ったデブリのクリーニングをアブレーション加工と同時に行うことが可能であり、被加工物にHAZを生じることがないレーザー加工方法を提供することにある。さらには、デブリのクリーニングをしつつ、走査電子顕微鏡(SEM)、電界放射顕微鏡(FEM)等の探針、エミッションディスプレイの針状電極等に有用な針状体を容易に形成することができる円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法を提供することにある。デブリのクリーニングをしつつ、走査電子顕微鏡(SEM)、電界放射顕微鏡(FEM)等の探針、エミッションディスプレイの針状電極等に有用な針状体を有する部材を容易に製造することができる針状体を有する部材の製造方法、および針状体を有する部材を提供することにある。
この目的は、
「[1]レーザービームを用いて被加工物に対してアブレーション加工を行うレーザー加工方法において、レーザービームが光渦レーザービームのパルス光であり、該パルス光のパルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下であることを特徴とするレーザー加工方法。
[2]前記光渦レーザービームのパルス光の被加工物上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることを特徴とする[1]記載のレーザー加工方法。
[3]前記被加工物が金属または半導体であることを特徴とする[1]または[2]記載のレーザー加工方法。
[4]前記光渦レーザービームがラゲールガウスビームもしくはベッセルガウスビームであり、渦次数が1以上の整数もしくは−1以下の整数であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のレーザー加工方法。
[5]前記光渦レーザービームが波面に位相特異点が複数ある多重光渦であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のレーザー加工方法。
[6]レーザービームを用いて被加工物に対してアブレーション加工を行うレーザー加工方法において、レーザービームが、円偏光の回転方向と光渦レーザービームの回転方向が同一である円偏光光渦レーザービームのパルス光であり、該パルス光のパルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下であることを特徴とする円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法。
[7]前記円偏光光渦レーザービームのパルス光の被加工物上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることを特徴とする[6]記載の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法。
[8]前記被加工物が金属または半導体であることを特徴とする[6]または[7]記載の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法。
[9]前記円偏光光渦レーザービームが円偏光ラゲールガウスビームもしくは円偏光ベッセルガウスビームであり、渦次数が1以上の整数もしくは−1以下の整数であることを特徴とする[6]〜[8]のいずれかに記載の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法。
[10]パルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下であり、円偏光の回転方向と光渦レーザービームの回転方向が同一である円偏光光渦レーザービームのパルス光を、部材に照射して、被照射部に針状体を形成することを特徴とする、針状体を有する部材の製造方法。
[11]前記円偏光光渦レーザービームのパルス光の部材上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることを特徴とする[10]記載の針状体を有する部材の製造方法。
[12]前記部材が金属または半導体であることを特徴とする[10]または[11]記載の針状体を有する部材の製造方法。
[13]前記部材が、少なくとも円偏光光渦レーザービームの被照射部が平面状もしくは曲面状である部材、平面状部材、または曲面状部材であることを特徴とする[10]〜[12]のいずれかに記載の針状体を有する部材の製造方法。
[14]前記円偏光光渦レーザービームが円偏光ラゲールガウスビームもしくは円偏光ベッセルガウスビームであり、渦次数が1以上の整数もしくは−1以下の整数であることを特徴とする[10]〜[13]のいずれかに記載の針状体を有する部材の製造方法。
[15][10]〜[14]のいずれかに記載の針状体を有する部材の製造方法により製造された針状体を有する部材。」により達成される。
[作用]
本発明のレーザー加工方法、円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法における光渦レーザービーム(optical vortex)とは、螺旋状の等位相面を有し、かつビーム強度分布がリング状であり、光波面内に位相特異点を持つ光である。光のエネルギーの伝搬方向(ポインティングベクトル)は、レーザービームの波面の法線方向であり、光渦レーザービームの場合、波面が螺旋状になっているので、光渦レーザービームは、軌道角運動量を有している。光渦レーザービームが物質に当たると、軌道角運動量(円偏光光渦レーザービームの場合は、光渦の軌道角運動量と円偏光のスピン角運動量とからなる全角運動量。)によって、その物質は光渦レーザービームのリング状の強度分布に沿って周回運動する。
本発明のレーザー加工方法、円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法では、光渦レーザービームのパルス光が被加工物に照射され、被加工物が昇華してプラズマが発生する。但し、該光渦レーザービームのパルス光のパルス幅は10ピコ秒以上100ナノ秒以下である。該パルス幅が10ピコ秒未満であると、プラズマが発生しにくく、100ナノ秒を超えると、HAZの問題が生じるからである。そのレーザーアブレーション過程で被加工物の加工表面付近に発生したプラズマに、光渦レーザービームが有する軌道角運動量(円偏光光渦レーザービームの場合は、光渦の軌道角運動量と円偏光のスピン角運動量とからなる全角運動量。)が付与されることによって、プラズマが運動量を増し、昇華しきれずに加工表面に残ったデブリがプラズマによって除去されて加工表面がクリーニングされる。
図1に光渦レーザービームが有する軌道角運動量(円偏光光渦レーザービームの場合は、光渦の軌道角運動量と円偏光のスピン角運動量とからなる全角運動量。)が付与されたプラズマの動きを表した概念図を示す。図1の(a)が斜視図であり、図1の(b)が平面図であり、図1の(c)が断面図である。図1中100はプラズマ雰囲気を示し、プラズマ雰囲気100中の矢印がプラズマの進行方向を示す。図1からプラズマが周回しつつ上方へ向かう運動をしていることがわかる。4は被加工物であり、被加工物4はリング状に削り取られている。なお、図1の(c)の断面図は概念的な断面図であり、プラズマ雰囲気100は側面からみたプラズマの動きを表しており、山状の点線は、図1の(b)のリング状のプラズマ雰囲気100の穴の部分(被加工物4の一部)を表している。
光渦レーザービームが、円偏光光渦レーザービームの場合は、円偏光が加わっていない光渦レーザービームの軌道角運動量に比べて、全角運動量が大きいので、全角運動量が付与されたプラズマも加速することとなり、デブリがプラズマによって除去されて加工表面がクリーニングされるとともに、被加工物における円偏光光渦レーザービームの被照射部の中心部に針状体が形成される。この針状体は、イオン化された被加工物が、プラズマによって、被照射部の中心部に集まり、レーザー照射後の温度低下により硬化して形成される。つまり、図1の(c)の山状の点線が、針状となる。
本発明のレーザー加工方法は、レーザービームが光渦レーザービームのパルス光であり、該パルス光のパルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下であるので、アブレーション加工により加工表面に昇華しきれず残ったデブリのクリーニングをアブレーション加工と同時に行うことが可能であり、被加工物にHAZを生じることがないという利点がある。 本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法によると、デブリのクリーニングをしつつ、走査電子顕微鏡(SEM)、電界放射顕微鏡(FEM)等の探針、エミッションディスプレイの針状電極等に有用な、高さ1.5μm〜8μm、先端の曲率半径1μm未満、全体のアスペクト比(=高さ/針状体の半値全幅)0.07〜0.4の針状体を容易に形成することができる。またこのような針状体を、少なくとも円偏光光渦レーザービームの被照射部が平面状もしくは曲面状である部材、平面状部材、曲面状部材などに容易に形成することができる。
本発明の針状体を有する部材の製造方法によると、デブリのクリーニングをしつつ、走査電子顕微鏡(SEM)、電界放射顕微鏡(FEM)等の探針、エミッションディスプレイの針状電極等に有用な、高さ1.5μm〜8μm、先端の曲率半径1μm未満、全体のアスペクト比(=高さ/針状体の半値全幅)0.07〜0.4の針状体を有する部材を容易に製造することができる。またこのような針状体が、少なくとも円偏光光渦レーザービームの被照射部が平面状もしくは曲面状である部材、平面状部材、曲面状部材などに形成された、針状体を有する部材を容易に製造することができる。
本発明の針状体を有する部材は、走査電子顕微鏡(SEM)、電界放射顕微鏡(FEM)等の探針、エミッションディスプレイの針状電極等に有用である。
図1は本発明のレーザー加工方法において光渦レーザービームが有する軌道角運動量が付与されたプラズマの動きを表した概念図である。 図2は本発明のレーザー加工方法を実施するための光学系の一例の概略図である。 図3は本発明のレーザー加工方法を実施するための光学系の一例の概略図である。 図4は12分割の螺旋状位相板の位相分布を表した概念図である。 図5は本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、本発明の針状体を有する部材の製造方法を実施するための光学系の一例の概略図である。 図6は本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、本発明の針状体を有する部材の製造方法を実施するための光学系の一例の概略図である。 図7は実施例1にて発生させた渦次数1と渦次数2のラゲールガウスビームのビームパターンである。 図8は実施例1の加工痕の電子顕微鏡写真である。 図9は比較例1の単なる穴あきビームを発生させた光学系の概略図である。 図10は比較例1の加工痕の電子顕微鏡写真である。 図11は2重光渦のビームパターンである。 図12は実施例2の加工痕の電子顕微鏡写真である。 図13は実施例2の加工痕の断面性状を示すグラフである。 図14は実施例2、比較例2の加工痕の電子顕微鏡写真である。 図15は比較例2の加工痕の電子顕微鏡写真である。 図16は比較例2の加工痕の断面性状を示すグラフである。
本発明のレーザー加工方法、円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法は、レーザービームを用いて被加工物に対してアブレーション加工を行うレーザー加工方法であり、つまりレーザービームを被加工物に照射してアブレーション加工を行うレーザー加工方法であり、該レーザービームが、パルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下である光渦レーザービームのパルス光であること、または、該レーザービームが、パルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下であり、円偏光の回転方向と光渦レーザービームの回転方向が同一である円偏光光渦レーザービームのパルス光であることが特徴である。
本発明のレーザー加工方法における光渦レーザービームとして、ラゲールガウスビーム、ベッセルガウスビーム、および波面に位相特異点が複数ある多重光渦が例示される。
ラゲールガウスビーム、ベッセルガウスビームは円筒座標系のそれぞれ固有モードで、動径の二乗に比例する屈折率分布や利得分布を有する系では、ラゲールガウスビームになり、それがない系ではベッセルガウスビームとなる。
ラゲールガウスビームは、光渦レーザービームの代表的なものであり、光軸上の強度が零(位相特異点)で、光軸断面の強度分布がリング状をなしている。ラゲールガウスビームは、螺旋階段のように、光軸のまわりに1回転した時に位相が2πの整数倍変化するものであり、等位相面が螺旋構造をとる。この整数がラゲールガウスビームの渦次数である。渦次数が、負の整数の場合、回転方向が逆となる。
ベッセルガウスビームは、ラゲールガウスビームと同様に、螺旋階段のように、光軸のまわりに1回転した時に位相が2πの整数倍変化するものであり、等位相面が螺旋構造をとる。この整数がベッセルガウスビームの渦次数である。
波面に位相特異点が複数ある多重光渦としては、2重光渦、3重光渦・・・がある。2重光渦のビームパターンを図11に示す。図11によれば位相特異点が2つあり、渦が2つあり、それぞれの渦について+1次と−1次の渦次数となる。3重光渦の場合、位相特異点が3つあり、渦が3つあり、それぞれの渦について+1次、+1次、−1次の渦次数となる。
本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法における円偏光光渦レーザービームとは、光渦レーザービームの渦次数に対応する軌道角運動量に、円偏光に対応するスピン角運動量が加わっている光渦レーザービームである。本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、本発明の針状体を有する部材の製造方法における円偏光光渦レーザービームでは、光渦レーザービームの渦次数に対応する軌道角運動量と円偏光に対応するスピン角運動量の両者の角運動量の符号が同じである。すなわち、光渦の回転の方向と円偏光の回転の方向が同じである。逆符号である場合、つまり回転の方法が逆となると、光渦の軌道角運動量と円偏光のスピン角運動量が打ち消しあってしまうからである。
円偏光光渦レーザービームとして、円偏光ラゲールガウスビーム、円偏光ベッセルガウスビームが例示される。
円偏光ラゲールガウスビーム、円偏光ベッセルガウスビームは円筒座標系のそれぞれ固有モードで、動径の二乗に比例する屈折率分布や利得分布を有する系では、円偏光ラゲールガウスビームになり、それがない系では円偏光ベッセルガウスビームとなる。
円偏光ラゲールガウスビームは、光渦レーザービームの代表的なものであり、光軸上の強度が零(位相特異点)で、光軸断面の強度分布がリング状をなしている。ラゲールガウスビームは、螺旋階段のように、光軸のまわりに1回転した時に位相が2πの整数倍変化するものであり、等位相面が螺旋構造をとる。この整数がラゲールガウスビームの渦次数である。渦次数が、負の整数の場合、回転方向が逆となる。
円偏光ベッセルガウスビームは、ラゲールガウスビームと同様に、螺旋階段のように、光軸のまわりに1回転した時に位相が2πの整数倍変化するものであり、等位相面が螺旋構造をとる。この整数がベッセルガウスビームの渦次数である。
本発明のレーザー加工方法において、光渦レーザービームの発生方法は特に限定されるものではなく、光渦レーザービームの発生方法としては、液晶空間変調器に表示したフォーク型のホログラムにより光渦レーザービームを発生させる方法、螺旋状位相板により光渦レーザービームを発生させる方法、エルミートガウシアンモードからの変換により光渦レーザービームを発生させる方法、およびレーザー共振器から直接出す方法が例示される。
本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法において、円偏光光渦レーザービームの発生方法は特に限定されるものではなく、次のような方法が例示される。
液晶空間変調器に表示したフォーク型のホログラムにより光渦レーザービームを発生させる方法において、フォーク型のホログラムの前後(ホログラムの上流側またはホログラムの下流側)のいずれかに1/4波長板を配置して円偏光とする円偏光光渦レーザービームの発生方法。
螺旋状位相板により光渦レーザービームを発生させる方法において、螺旋状位相板の前後(螺旋状位相板の上流側またはホログラムの下流側)のいずれかに1/4波長板を配置して円偏光とする円偏光光渦レーザービームの発生方法。
エルミートガウシアンモードからの変換により光渦レーザービームを発生させる方法において、変換前もしく後に1/4波長板により円偏光とする円偏光光渦レーザービームの発生方法。
レーザー共振器から直接光渦レーザービームを発生させる方法において、共振器内で1/4波長板により円偏光を加える円偏光光渦レーザービームの発生方法。
レーザー共振器から直接光渦レーザービームを発生させる方法において、レーザー共振器で発生させた光渦レーザービームをレーザー共振器外で1/4波長板により円偏光とする円偏光光渦レーザービームの発生方法。
以下、液晶空間変調器に表示したフォーク型のホログラムにより光渦レーザービームを発生させる方法、および螺旋状位相板により光渦レーザービームを発生させる方法を用いた本発明のレーザー加工方法の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図2は、液晶空間変調器に表示したフォーク型のホログラムにより光渦レーザービームを発生させて、本発明のレーザー加工方法を実施するための光学系である。
レーザー発振器1は、特に限定されるものではなく、この例においてレーザー発振器1は、Nd:YAGレーザーである。レーザー発振器1は、直線偏光のパルス光2をQスイッチ発振する。直線偏光のパルス光2のパルス幅は、10ピコ秒以上100ナノ秒以下である。該パルス幅が10ピコ秒未満であると、プラズマが発生しにくく、100ナノ秒を超えると、HAZの問題が生じるからである。該パルス幅が10ピコ秒以上であると光と被加工物とが十分に相互作用してくれる。また、レーザー発振器1から発振される直線偏光のパルス光2の波長は、この例において1064nmであるが、特に限定されるものではない。
本発明のレーザー加工方法において、光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることが好ましい。レーザー発振器の出力は、設定するピークパワー密度になるように設定されればよい。光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのスポット径にもよるが、レーザー発振器の出力は、この例において1mJ以上5mJ以下であるが、特に限定されるものではない。光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのスポット径は、この例において10μm以上200μm以下であるが、特に限定されるものではない。
前記レーザー発振器1から発振される該直線偏光のパルス光2は、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6を通ってビームサイズが6倍に拡大され、さらに半波長板7によりコンピュータ8aにより液晶空間変調器8に表示されたフォーク型ホログラム8bの偏光主軸と合うように角度調整され、液晶空間変調器に表示されたフォーク型ホログラム8bによって、光渦レーザービームのパルス光3に変換される。なお、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6との距離は350mmである。液晶空間変調器8の面積を有効に使うことによるビーム品質の向上のためであり、液晶空間変調器8の損傷をなくすためであり、焦点距離は特に限定されるものではない。
その後、光渦レーザービームのパルス光3は、共に焦点距離300mmの2つのレンズ(9、10)間(レンズ間距離600mm)の中心に配されたアイリス11によって、1次回折光のみが残されて、対物レンズ12(焦点距離50mm)で絞られて、被加工物4に照射される。ここで、2つのレンズ(9、10)の焦点距離は特に限定されるものではなく、また対物レンズ12の倍率は所望のスポット径に応じて決められるものであり特に限定されなく、この例においては5倍である。また、対物レンズ12の焦点距離は、特に限定されるものではない。
図3は、螺旋状位相板により光渦レーザービームを発生させて、本発明のレーザー加工方法を実施するための光学系である。
レーザー発振器1は、特に限定されなく、この例においてレーザー発振器1は、Nd:YAGレーザーである。レーザー発振器1は、直線偏光のパルス光2をQスイッチ発振する。直線偏光のパルス光2のパルス幅は、10ピコ秒以上100ナノ秒以下である。該パルス幅が10ピコ秒未満であると、プラズマが発生しにくく、100ナノ秒を超えると、HAZの問題が生じるからである。該パルス幅が10ピコ秒以上であると光と被加工物とが十分に相互作用してくれる。また、レーザー発振器1から発振される直線偏光のパルス光2の波長は、この例において1064nmであるが、特に限定されるものではない。
本発明のレーザー加工方法において、光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることが好ましい。レーザー発振器の出力は、設定するピークパワー密度になるように設定されればよい。光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのスポット径にもよるが、レーザー発振器の出力は、この例において1mJ以上5mJ以下であるが、特に限定されるものではない。光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのスポット径は、この例において10μm以上200μm以下であるが、特に限定されるものではない。
前記レーザー発振器1から発振される該直線偏光のパルス光2は、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6を通ってビームサイズが6倍に拡大され、12分割の螺旋状位相板13によって、光渦レーザービームのパルス光3に変換される。なお、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6との距離は350mmである。螺旋状位相板13の面積を有効に使うことによるビーム品質の向上のためであり、螺旋状位相板13の損傷をなくすためであり、焦点距離は特に限定されるものではない。その後、対物レンズ12(焦点距離50mm)で絞られて、被加工物4に照射される。対物レンズ12の倍率は所望のスポット径に応じて決められるものであり特に限定されなく、この例において対物レンズ12の倍率は5倍である。また、対物レンズ12の焦点距離は、特に限定されるものではない。
螺旋状位相板13は、透過させるレーザービームに対して所定の位相分布を与えるように厚さ分布を制御した位相板である。位相板の厚さ分布は、階段状の不連続分布で近似されていて、その階段数が分割数である。螺旋状位相板13の分割数は特に限定されないが、この例において12分割である。この螺旋状位相板13の概念図を図4に示す。
本発明のレーザー加工方法において、被加工物4の材質として、金属、半導体、セラミックス、およびガラスが例示される。被加工物4の材質は、熱伝導性の点で特にタンタル、アルミニウム、ステンレススチール、銅、銀などの一般的な金属や、シリコン、化合物半導体などの半導体が好ましい。
本発明のレーザー加工方法において、光渦レーザービームがラゲールガウスビームもしくはベッセルガウスビームであり、渦次数が1以上の整数もしくは−1以下の整数であることが好ましく、より好ましくは、渦次数が2以上の整数もしくは−2以下の整数である。ラゲールガウスビームの渦次数が絶対値が高いほど、加工表面が滑らかになるからである。高次の渦次数のラゲールガウスビームを発生させる方法としては、螺旋状位相板を重ねて使用することにより実現できる。例えば、1次の渦を発生させるのに使用するや螺旋状位相板を2重にすることによって、渦次数を2とすることができる。また、液晶空間変調器に表示したフォーク型のホログラムにより光渦レーザービームを発生させる方法の場合は、位相板液晶空間変調器に表示されたフォーク型ホログラムを3本フォーク型にすることにより渦次数を2とすることができる。また、本発明のレーザー加工方法において、光渦レーザービームが波面に位相特異点が複数ある多重光渦であることが好ましい。
以下、液晶空間変調器に表示したフォーク型のホログラムにより円偏光光渦レーザービームを発生させる方法、および螺旋状位相板により円偏光光渦レーザービームを発生させる方法を用いた、本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、図2、図3を含む各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図5は、液晶空間変調器に表示したフォーク型のホログラムと1/4波長板により円偏光光渦レーザービームを発生させて、本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、本発明の針状体を有する部材の製造方法を実施するための光学系である。
レーザー発振器1は、特に限定されるものではなく、この例においてレーザー発振器1は、Nd:YAGレーザーである。レーザー発振器1は、直線偏光のパルス光2をQスイッチ発振する。直線偏光のパルス光2のパルス幅は、10ピコ秒以上100ナノ秒以下である。該パルス幅が10ピコ秒未満であると、プラズマが発生しにくく、100ナノ秒を超えると、HAZの問題が生じるからである。該パルス幅が10ピコ秒以上であると光と被加工物とが十分に相互作用してくれる。また、レーザー発振器1から発振される直線偏光のパルス光2の波長は、この例において1064nmであるが、特に限定されるものではない。
本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法において、円偏光光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4(本発明の針状体を有する部材の製造方法においては、部材である。以下同様。)上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることが好ましい。レーザー発振器の出力は、設定するピークパワー密度になるように設定されればよい。円偏光光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのスポット径にもよるが、レーザー発振器の出力は、この例において1mJ以上5mJ以下であるが、特に限定されるものではない。円偏光光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのスポット径は、この例において10μm以上200μm以下であるが、特に限定されるものではない。
前記レーザー発振器1から発振される該直線偏光のパルス光2は、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6を通ってビームサイズが6倍に拡大され、さらに半波長板7によりコンピュータ8aにより液晶空間変調器8に表示されたフォーク型ホログラム8bの偏光主軸と合うように角度調整され、液晶空間変調器に表示されたフォーク型ホログラム8bによって、光渦レーザービームのパルス光3に変換される。なお、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6との距離は350mmである。液晶空間変調器8の面積を有効に使うことによるビーム品質の向上のためであり、液晶空間変調器8の損傷をなくすためであり、焦点距離は特に限定されるものではない。
その後、光渦レーザービームのパルス光3は、1/4波長板19により円偏光が加えられ、光渦の回転の方向と円偏光の回転の方向が同じである円偏光光渦レーザービームのパルス光3’となり、共に焦点距離300mmの2つのレンズ(9、10)間(レンズ間距離600mm)の中心に配されたアイリス11によって、1次回折光のみが残されて、対物レンズ12(焦点距離50mm)で絞られて、被加工物4に照射される。ここで、2つのレンズ(9、10)の焦点距離は特に限定されるものではなく、また対物レンズ12の倍率は所望のスポット径に応じて決められるものであり特に限定されなく、この例においては5倍である。また、対物レンズ12の焦点距離は、特に限定されるものではない。この例において、1/4波長板19は、液晶空間変調器に表示されたフォーク型ホログラム8bの後(フォーク型ホログラム8bより下流側)に配置されているが、フォーク型ホログラム8bの前(フォーク型ホログラム8bより上流側)でもよい。
図6は、螺旋状位相板と1/4波長板により円偏光光渦レーザービームを発生させて、本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、本発明の針状体を有する部材の製造方法を実施するための光学系である。
レーザー発振器1は、特に限定されなく、この例においてレーザー発振器1は、Nd:YAGレーザーである。レーザー発振器1は、直線偏光のパルス光2をQスイッチ発振する。直線偏光のパルス光2のパルス幅は、10ピコ秒以上100ナノ秒以下である。該パルス幅が10ピコ秒未満であると、プラズマが発生しにくく、100ナノ秒を超えると、HAZの問題が生じるからである。該パルス幅が10ピコ秒以上であると光と被加工物とが十分に相互作用してくれる。また、レーザー発振器1から発振される直線偏光のパルス光2の波長は、この例において1064nmであるが、特に限定されるものではない。
本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法において、円偏光光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4(本発明の針状体を有する部材の製造方法においては、部材である。以下同様。)上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることが好ましい。レーザー発振器の出力は、設定するピークパワー密度になるように設定されればよい。円偏光光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのスポット径にもよるが、レーザー発振器の出力は、この例において1mJ以上5mJ以下であるが、特に限定されるものではない。円偏光光渦レーザービームのパルス光3の被加工物4上でのスポット径は、この例において10μm以上200μm以下であるが、特に限定されるものではない。
前記レーザー発振器1から発振される該直線偏光のパルス光2は、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6を通ってビームサイズが6倍に拡大され、12分割の螺旋状位相板13によって、光渦レーザービームのパルス光3に変換される。なお、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6との距離は350mmである。螺旋状位相板13の面積を有効に使うことによるビーム品質の向上のためであり、螺旋状位相板13の損傷をなくすためであり、焦点距離は特に限定されるものではない。その後、光渦レーザービームのパルス光3は、1/4波長板19により円偏光が加えられ、光渦の回転の方向と円偏光の回転の方向が同じである円偏光光渦レーザービームのパルス光3’となり、対物レンズ12(焦点距離50mm)で絞られて、被加工物4に照射される。対物レンズ12の倍率は所望のスポット径に応じて決められるものであり特に限定されなく、この例において対物レンズ12の倍率は5倍である。また、対物レンズ12の焦点距離は、特に限定されるものではない。この例において、1/4波長板19は、螺旋状位相板13の後(螺旋状位相板13より下流側)に配置されているが、螺旋状位相板13の前(螺旋状位相板13より上流側)でもよい。
螺旋状位相板13は、透過させるレーザービームに対して所定の位相分布を与えるように厚さ分布を制御した位相板である。位相板の厚さ分布は、階段状の不連続分布で近似されていて、その階段数が分割数である。螺旋状位相板13の分割数は特に限定されないが、この例において12分割である。この螺旋状位相板13の概念図を図4に示す。
本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法において、被加工物4の材質として、金属、半導体、セラミックス、およびガラスが例示される。被加工物4の材質は、熱伝導性の点で特にタンタル、アルミニウム、ステンレススチール、銅、銀などの一般的な金属やシリコン、化合物半導体などの半導体が好ましい。被加工物4の形状としては、少なくとも被加工物における円偏光光渦レーザービームの被照射部が平面状もしくは曲面状である部材、平面状部材、曲面状部材が例示される。本発明の針状体を有する部材の製造方法においては、被加工物4は、部材であり、部材の材質として、金属、半導体、セラミックス、およびガラスが例示される。部材の材質は、熱伝導性の点で特にタンタル、アルミニウム、ステンレススチール、銅、銀などの一般的な金属や、シリコン、化合物半導体などの半導体が好ましい。部材の形状としては、少なくとも部材における円偏光光渦レーザービームの被照射部が平面状もしくは曲面状である部材、平面状部材、曲面状部材が例示される。
本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法において、円偏光光渦レーザービームが円偏光ラゲールガウスビームもしくは円偏光ベッセルガウスビームであり、渦次数が1以上の整数もしくは−1以下の整数であることが好ましく、より好ましくは、渦次数が2以上の整数もしくは−2以下の整数である。円偏光ラゲールガウスビームの渦次数が絶対値が高いほど、加工表面が滑らかになるからである。高次の渦次数の円偏光ラゲールガウスビームを発生させる方法としては、螺旋状位相板を重ねて使用することにより実現できる。例えば、1次の渦を発生させるのに使用するや螺旋状位相板を2重にすることによって、渦次数を2とすることができる。また、液晶空間変調器に表示したフォーク型のホログラムにより円偏光光渦レーザービームを発生させる方法の場合は、位相板液晶空間変調器に表示されたフォーク型ホログラムを3本フォーク型にすることにより渦次数を2とすることができる。
[実施例1]
図3に示した本発明のレーザー加工方法を実施するための光学系(螺旋状位相板により光渦レーザービームを発生させる光学系)を用いて、本発明のレーザー加工方法を実施することにより、アブレーション加工により加工表面に昇華しきれず残ったデブリのクリーニングをアブレーション加工と同時に行うことができることを実験により確認した。
この実験において使用した各機器および、各機器のパラメータ等を以下に示す。
レーザー発振器1はNd:YAGレーザーであり、出力は1mJ、3mJ、5mJの3パターンであり、パルス光2のパルス幅は20ns、波長は1064nmであった。レンズ5は焦点距離50mmのレンズ、レンズ6は、焦点距離300mmのレンズであった。なお、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6との距離は350mmであった。対物レンズ12の焦点距離は50mm、倍率は5倍であった。螺旋状位相板13は図4に示すものでありその分割数は12であった。被加工物4は、タンタルであった。また、発生させた光渦レーザービームのパルス光3は、ラゲールガウスビームのパルス光であり、その渦次数は1と2の2パターンであった。図7に発生させた渦次数1と渦次数2のラゲールガウスビームのパルス光のビームパターンを示す。渦次数2のラゲールガウスビームは、渦次数1のラゲールガウスビームのパルス光を発生させるのに使用した螺旋状位相板を2重に重ねることにより発生させた。光渦レーザービームのパルス光3(ラゲールガウスビームのパルス光)の被加工物4上でのピークパワー密度は、上記出力1mJ、3mJ、5mJについてそれぞれ0.5GW/cm、1.5GW/cm、2.5GW/cmであった。光渦レーザービームのパルス光3(ラゲールガウスビームのパルス光)の被加工物4上でのスポット径は、100μmであった。
上記の構成の光学系で本発明のレーザー加工方法を実施した結果である被加工物4のタンタルにおける加工痕の電子顕微鏡写真を図8に示す。
[比較例1]
本発明のレーザー加工方法の効果を確認するために、ガウスビームのパルス光と単なる穴あきビーム(リング状ビーム)14のパルス光をタンタルに照射した。ガウスビームは、Nd:YAGレーザーからQスイッチ発振させ、その出力は1mJ、3mJ、5mJの3パターン、パルス幅は20ns、波長は1064nmであった。ガウスビームのパルス光の被加工物4上でのピークパワー密度は、上記出力1mJ、3mJ、5mJについてそれぞれ0.5GW/cm、1.5GW/cm、2.5GW/cmであった。ガウスビームのパルス光の被加工物4上でのスポット径は、100μmであった。
また穴あきビーム(リング状ビーム)のパルス光15を、ガウスビームのパルス光14を図9に示すリング状の開口16を通過させることによって発生させ、レンズ17で絞って被加工物であるタンタル18に照射した。なお、レンズ17は1/a+1/b=1/fを満たすレンズであった。穴あきビーム(リング状ビーム)のパルス光15を発生させるためのガウスビームのパルス光14は、Nd:YAGレーザーからQスイッチ発振させ、その出力は3mJ、パルス幅は20ns、波長は1064nmであった。穴あきビーム(リング状ビーム)のパルス光15の被加工物であるタンタル18上でのピークパワー密度は、1.5GW/cmであった。単なる穴あきビーム(リング状ビーム)のパルス光15の被加工物4上でのスポット径は、100μmであった。
上記のガウスビームと単なる穴あきビーム(リング状ビーム)をタンタルに照射した結果である被加工物4のタンタルにおける加工痕の電子顕微鏡写真を図10に示す。
本発明のレーザー加工方法による図8の加工痕(実施例1)と、図10のガウスビームおよび単なる穴あきビーム(リング状ビーム)(比較例1)とを比較すると、本発明のレーザー加工方法による加工痕の方が黒く平坦な部分が見られる。つまりきれいな加工痕となっていることがわかる。特に図8の出力3mJの加工痕がきれいなことがわかる。アブレーション加工により加工表面に昇華しきれず残ったデブリのクリーニングをアブレーション加工と同時に行うことが確認できた。また、図8の本発明のレーザー加工方法の結果において、特に出力5mJの加工痕をみると、渦次数1より渦次数2のラゲールガウスビームの方が、黒く平坦な部分が見られ、きれいな加工痕となっていることがわかる。
[実施例2]
図6に示した本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法を実施するための光学系(螺旋状位相板と1/4波長板により円偏光光渦レーザービームを発生させる光学系)を用いて、本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法を実施することにより、アブレーション加工により加工表面に昇華しきれず残ったデブリのクリーニングをアブレーション加工と同時に行うとともに、被加工物における円偏光光渦レーザービームの被照射部の中心部に針状体を形成することができること、該針状体を有する部材が製造できることを実験により確認した。
この実験において使用した各機器および、各機器のパラメータ等を以下に示す。
レーザー発振器1はNd:YAGレーザーであり、出力は1mJ、2mJ、3mJ、4mJ、5mJの5パターンであり、パルス光2のパルス幅は20ns、波長は1064nmであった。レンズ5は焦点距離50mmのレンズ、レンズ6は、焦点距離300mmのレンズであった。なお、焦点距離50mmのレンズ5と焦点距離300mmのレンズ6との距離は350mmであった。対物レンズ12の焦点距離は50mm、倍率は5倍であった。螺旋状位相板13は図4に示すものでありその分割数は12であった。被加工物4(本発明の針状体を有する部材の製造方法においては、部材である。以下同様。)は、タンタルであった。また、発生させた円偏光光渦レーザービームのパルス光3’は、円偏光ラゲールガウスビームのパルス光であり、その渦次数は+1であった。発生させた円偏光光渦レーザービームのパルス光3’における、円偏光の回転方向は右方向であり、光渦レーザービームの回転方向も右方向であり、両者の回転方向が一致していた。円偏光光渦レーザービームのパルス光3’(円偏光ラゲールガウスビームのパルス光)の被加工物4上でのピークパワー密度は、上記出力1mJ、2mJ、3mJ、4mJ、5mJについてそれぞれ0.5GW/cm、1.0GW/cm、1.5GW/cm、2.0GW/cm、2.5GW/cmであった。円偏光光渦レーザービームのパルス光3’(円偏光ラゲールガウスビームのパルス光)の被加工物4上でのスポット径は、100μmであった。
上記の構成の光学系で本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法を出力2mJで実施した結果である被加工物4のタンタルにおける加工痕の電子顕微鏡写真を図12に示す。図12の加工痕中心の白い部分が針状体である。針状体周りがきれいな加工痕となっていて、デブリのクリーニングがされていることがわかる。図13に、この被加工物4のタンタルにおける加工痕の断面性状を示す。なお、図13の断面性状は、図12における一点鎖線の位置におけるものである。図12、図13から針状体が形成されていることが分かる。また、上記の構成の光学系で本発明のレーザー加工方法を出力1mJ、3mJ、5mJで実施した結果である被加工物4のタンタルにおける加工痕の電子顕微鏡写真を、後述の比較例2の加工痕の電子顕微鏡写真とともに図14に示す。
上記の構成の光学系で本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、針状体を有する部材の製造方法を出力1mJ、2mJ、4mJ、5mJで実施した結果である被加工物4に形成された針状体の下記項目についてレーザー走査型顕微鏡により測定したところ、表1に示す通りであった。
[比較例2]
1/4波長板を回転させて、円偏光の回転方向を左方向とした以外実施例2と同一の条件で、光渦の回転の方向と円偏光の回転の方向が逆である円偏光光渦レーザービームのパルス光3’を被加工物4に照射した。
上記の構成の光学系で本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、本発明の針状体を有する部材の製造方法に対する比較例2を実施した結果である被加工物4のタンタルにおける加工痕の電子顕微鏡写真を図15に示す。図16にこの被加工物4のタンタルにおける加工痕の断面性状を示す。なお、図16の断面性状は、図15における一点鎖線の位置におけるものである。図15から実施例2の加工痕(図12)に比べて加工痕が粗く、デブリのクリーニングがされていないことが分かる。また、図15、図16から針状体が形成されていないことが分かる。これは、円偏光光渦レーザービームのパルス光3’における、円偏光の回転方向は左方向であり、光渦レーザービームの回転方向は右方向であり、両者の回転方向が逆であるため、軌道角運動量が相殺されしまったことによる。
また、上記の構成の光学系で本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法、本発明の針状体を有する部材の製造方法に対する比較例2を出力1mJ、3mJ、5mJで実施した結果である被加工物4のタンタルにおける加工痕の電子顕微鏡写真を図14に示す。図14から、各出力において、実施例2の加工痕と比較例2の加工痕を比べると、実施例2の加工痕では、加工痕中心に白い部分が確認でき針状体が形成されていることが分かる。
本発明のレーザー加工方法は、アブレーション加工により加工表面に昇華しきれず残ったデブリのクリーニングをアブレーション加工と同時に行うことが可能であり、被加工物にHAZを生じることがないので、レーザー加工の精度の向上に有用である。また、本発明の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法は、走査電子顕微鏡(SEM)、電界放射顕微鏡(FEM)等の探針、エミッションディスプレイの針状電極等に有用である。本発明の針状体を有する部材の製造方法、および本発明の針状体を有する部材は、走査電子顕微鏡(SEM)、電界放射顕微鏡(FEM)等の探針、エミッションディスプレイの針状電極等に有用である。
1 レーザー発振器
2 直線偏光のパルス光
3 光渦レーザービーム
3’ 円偏光光渦レーザービーム
4 被加工物
5 レンズ
6 レンズ
7 半波長板
8 液晶空間変調器
8a コンピュータ
8b フォーク型ホログラム
9 レンズ
10 レンズ
11 アイリス
12 対物レンズ
13 螺旋状位相板
14 ガウスビーム
15 単なる穴あきビーム(リング状ビーム)
16 リング状の開口
17 レンズ
18 タンタル
19 1/4波長板
100 プラズマ雰囲気

Claims (15)

  1. レーザービームを用いて被加工物に対してアブレーション加工を行うレーザー加工方法において、レーザービームが光渦レーザービームのパルス光であり、該パルス光のパルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下であることを特徴とするレーザー加工方法。
  2. 前記光渦レーザービームのパルス光の被加工物上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることを特徴とする請求項1記載のレーザー加工方法。
  3. 前記被加工物が金属または半導体であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のレーザー加工方法。
  4. 前記光渦レーザービームがラゲールガウスビームもしくはベッセルガウスビームであり、渦次数が1以上の整数もしくは−1以下の整数であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のレーザー加工方法。
  5. 前記光渦レーザービームが波面に位相特異点が複数ある多重光渦であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のレーザー加工方法。
  6. レーザービームを用いて被加工物に対してアブレーション加工を行うレーザー加工方法において、レーザービームが、円偏光の回転方向と光渦レーザービームの回転方向が同一である円偏光光渦レーザービームのパルス光であり、該パルス光のパルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下であることを特徴とする円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法。
  7. 前記円偏光光渦レーザービームのパルス光の被加工物上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることを特徴とする請求項6記載の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法。
  8. 前記被加工物が金属または半導体であることを特徴とする請求項6または請求項7記載の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法。
  9. 前記円偏光光渦レーザービームが円偏光ラゲールガウスビームもしくは円偏光ベッセルガウスビームであり、渦次数が1以上の整数もしくは−1以下の整数であることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1項記載の円偏光光渦レーザービームを用いたレーザー加工方法。
  10. パルス幅が10ピコ秒以上100ナノ秒以下であり、円偏光の回転方向と光渦レーザービームの回転方向が同一である円偏光光渦レーザービームのパルス光を、部材に照射して、被照射部に針状体を形成することを特徴とする、針状体を有する部材の製造方法。
  11. 前記円偏光光渦レーザービームのパルス光の部材上でのピークパワー密度が0.1GW/cm以上10GW/cm以下であることを特徴とする請求項10記載の針状体を有する部材の製造方法。
  12. 前記部材が金属または半導体であることを特徴とする請求項10または請求項11記載の針状体を有する部材の製造方法。
  13. 前記部材が、少なくとも円偏光光渦レーザービームの被照射部が平面状もしくは曲面状である部材、平面状部材、または曲面状部材であることを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか1項記載の針状体を有する部材の製造方法。
  14. 前記円偏光光渦レーザービームが円偏光ラゲールガウスビームもしくは円偏光ベッセルガウスビームであり、渦次数が1以上の整数もしくは−1以下の整数であることを特徴とする請求項10〜請求項13のいずれか1項記載の針状体を有する部材の製造方法。
  15. 請求項10〜請求項14のいずれか1項記載の針状体を有する部材の製造方法により製造された針状体を有する部材。
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