JP2010246589A - 自動製パン機 - Google Patents

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輝明 田口
Toshiharu Fujiwara
敏治 藤原
Yoshinari Shirai
吉成 白井
Masao Hayase
正雄 早勢
Risuke Shimozawa
下澤  理如
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Abstract

【課題】粉砕工程でパン容器内に熱が発生した場合、その熱を効果的に除去できる仕組みを提供する。
【解決手段】自動製パン機1の本体10内に設けられた焼成室40にパン容器50が入れられる。パン容器50の底部には混練ブレード52と粉砕ブレード70が配置される。パン容器50の外側には、パン容器50の外面に接する冷却ジャケット90が設けられる。冷却ジャケット90は上縁から外向きに張り出した突片92を焼成室40の上面開口縁に係合させて焼成室40内に吊り下げ支持されるものであり、その底部中央にはパン容器50が嵌り込む開口部91が形成されている。冷却ジャケット90にはクーラント96が投入され、粉砕工程や混練工程でパン容器50の内部に発生する熱はクーラント96で吸収される。冷却ジャケット90の底部には排液弁95を有する排液管94が接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として一般家庭で使用される自動製パン機に関する。
市販の家庭用自動製パン機は、製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に入れ、パン容器内の製パン原料を混練ブレードで混練して捏ね上げ、発酵工程を経た後、パン容器をそのままパン焼き型としてパンを焼き上げる仕組みのものが一般的である。特許文献1に自動製パン機の一例を見ることができる。
特開2000−116526号公報
最近では、パン容器内で穀物粒を粉砕して製パン原料を製造するところから製パン作業をスタートする自動製パン機も考えられている。その場合、粉砕工程で熱が発生し、それにより、粉砕穀物粒を含む液体の温度が上昇して、それが糊化現象を起こし、その後の混練に大動力が必要となるといった事態がしばしば発生する。このような温度上昇は、イースト菌の活動にとっても好ましくない。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、粉砕工程でパン容器内に熱が発生した場合、その熱を効果的に除去できる仕組みを提供し、品質の良いパンが得られるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に受け入れ、前記製パン原料の混練工程、発酵工程、及び焼成工程を順次遂行する自動製パン機において、前記パン容器の外面に接する冷却ジャケットを設け、前記冷却ジャケットにクーラントを投入することを特徴としている。
この構成によると、パン容器内で熱が発生した場合、冷却ジャケット内のクーラントで熱を吸収し、パン容器内部を冷却することができる。
また本発明は、上記構成の自動製パン機において、前記冷却ジャケットは前記パン容器の周囲を取り巻くものであり、その外周と前記焼成室の周側壁との間には空隙が置かれていることを特徴としている。
この構成によると、焼成工程に入ったとき、冷却ジャケットの外周と焼成室周側壁との間の空隙を通る熱気の循環が生じ、パンの頂部に焼き色をつけることができる。
また本発明は、上記構成の自動製パン機において、前記冷却ジャケットは上縁から外向きに張り出した突片を前記焼成室の上面開口縁に係合させて焼成室内に吊り下げ支持されるものであり、その底部中央には前記パン容器が嵌り込む開口部が形成されていることを特徴としている。
この構成によると、冷却ジャケットを簡単にセットすることができる。
また本発明は、上記構成の自動製パン機において、前記冷却ジャケットの底部には排液弁を有する排液管が接続されることを特徴としている。
この構成によると、熱を吸収するという役目を終えた冷却ジャケット内の液体を簡単に冷却ジャケットから排出することができる。
また本発明は、上記構成の自動製パン機において、前記パン容器の底部には混練ブレードと粉砕ブレードが配置され、前記焼成室の底部には前記混練ブレードに連結する混練ブレード用原動軸と前記粉砕ブレードに連結する粉砕ブレード用原動軸が配置されていることを特徴としている。
この構成によると、パン容器に穀物粒を入れてそれを粉砕ブレードで粉砕することにより、パン容器内で製パン原料を製造することができる。その後、混練ブレードで製パン原料の混練を実施し、さらに発酵、焼成と工程を進めて行くことができる。パン容器内で粉砕した穀物粒を、そのままパン容器内でパンに焼き上げることができるから、他の容器内で穀物粒を粉砕してからパン容器に移すのと異なり、他の容器に残留してパン容器に入らないという、移し替えに伴うロスが発生しない。また、粉砕工程で熱が発生しても、冷却ジャケット内のクーラントでパン容器内部を効率的に冷却することができる。
本発明によると、パン容器内で熱が発生した場合、冷却ジャケット内のクーラントで熱を吸収し、パン容器内部を冷却することができるから、混練工程や発酵工程の前に置かれる粉砕工程で熱が発生しても、それが糊化現象をもたらすことがなく、混練工程をスムーズに遂行することができる。また、イースト菌の活動が阻害されることもないから、品質の良いパンを得ることができる。
本発明の実施形態に係る自動製パン機の垂直断面図である。 図1の自動製パン機の、蓋を取り除いた上面図である。 図1の自動製パン機の制御ブロック図である。 第1態様パン製造工程の全体フローチャートである。 第1態様パン製造工程の粉砕前含浸工程のフローチャートである。 第1態様パン製造工程の粉砕工程のフローチャートである。 第1態様パン製造工程の練り工程のフローチャートである。 第1態様パン製造工程の発酵工程のフローチャートである。 第1態様パン製造工程の焼成工程のフローチャートである。 第2態様パン製造工程の全体フローチャートである。 第2態様パン製造工程の粉砕後含浸工程のフローチャートである。 第3態様パン製造工程の全体フローチャートである。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
自動製パン機1は合成樹脂製の外殻により構成される箱形の本体10を有する。本体10は、その左側面と右側面に両端を連結したコ字形の合成樹脂製ハンドル11(図2参照)を持って運搬することができる。
本体10の上面前部には操作部20(図2参照)が設けられる。操作部20には、パンの種類(小麦粉パン、米粉パン、具材入りパンなど)の選択キー、調理内容の選択キー、タイマーキー、スタートキー、取り消しキーなどといった操作キー群21と、設定された調理内容やタイマー予約時刻などを表示する表示部22が設けられている。
操作部20から後ろの本体上面は合成樹脂製の蓋30で覆われる。蓋30は図示しない蝶番軸で本体10の背面側の縁に取り付けられており、その蝶番軸を支点として垂直面内で回動する。
本体10の内部には焼成室40が設けられる。焼成室40は板金製で、上面が開口しており、ここからパン容器50が入れられる。焼成室40は水平断面矩形の周側壁40aと底壁40bを備える。
本体10の内部には板金製の基台12が設置されている。基台12は、後述するモータを支持するものである。
焼成室40の底壁40bには、焼成室40の中心にあたる箇所に、アルミニウム合金のダイキャスト成型品からなるパン容器支持部13が固定されている。パン容器支持部13の内部は焼成室40の内部に露出している。
パン容器支持部13の中心には、内軸14aと外軸14bにより構成される二重軸が垂直に支持されている。内軸14aの下端と外軸14bの下端は共にパン容器支持部13の下面から突き出しており、内軸14aの下端にはプーリ15aが固定され、外軸14bの下端にはプーリ15bが固定されている。
パン容器支持部13は、パン容器50の底面に固定された筒状の台座51を受け入れてパン容器50を支える。台座51もアルミニウム合金のダイキャスト成型品である。
パン容器50は板金製で、バケツのような形状をしており、口縁部には手提げ用のハンドル(図示せず)が取り付けられている。パン容器50の水平断面は四隅を丸めた矩形であり、四辺のうち対向する二辺の内面には、垂直方向に延びるうね状の突部50a(図2参照)が形成されている。
パン容器50の底部中心には混練ブレード52と粉砕ブレード70が配置される。内軸53aと外軸53bにより構成される二重軸が、パン容器50の中心にシール対策を施した上で垂直に支持されている。内軸53aに混練ブレード52が取り付けられており、外軸53bに粉砕ブレード70が取り付けられている。つまり混練ブレード52と粉砕ブレード70の配置は同軸配置である。これにより、パン容器50の底部という決して広いとは言えない場所に、混練ブレード52と粉砕ブレード70をコンパクトに併存させることができる。
混練ブレード52は、内軸53aの上端の非円形断面部に、単なるはめ込みで取り付けられており、工具を用いることなく着脱することができる。このため、異なる種類の混練ブレード52に容易に交換可能である。
粉砕ブレード70は、混練ブレード52の下面に当たらないよう外軸53bに取り付けられる。粉砕ブレード70の取り付けも単なるはめ込みでよい。
図2に示すように、粉砕ブレード70は、金属製円板71の上面に複数の切削刃72を散在させたものである。切削刃72はジューサーのカッターやおろし金の歯のように形成されている。切削刃72の数を多くすることにより、個々の切削刃72は高さの低いものとすることができるから、粉砕ブレード70と混練ブレード52の間隔を縮め、コンパクトに配置することができる。
図2に見られるように、切削刃72は放射方向に延びる複数列の横隊を構成している。各横隊における各切削刃突起72の円板71中心からの距離は、横隊毎に前後の横隊と少しずつずれており、このため切削刃72の全体集合としては、その配置領域全体に満遍なく粉砕作用を及ぼすことができる。
内軸53aは内軸14aに連結されて、外軸53bは外軸14bに連結されて、それぞれ動力を伝達される。動力伝達手段としては台座51に囲い込まれるカップリング54a、54bが用いられる。すなわち、カップリング54aを構成する2部材のうち、一方の部材は内軸53aの下端に固定され、他方の部材は内軸14aの上端に固定されている。同様に、カップリング54bを構成する2部材のうち、一方の部材は外軸53bの下端に固定され、他方の部材は外軸14bの上端に固定されている。
焼成室40の内部に配置された加熱装置41がパン容器50を包囲し、製パン原料を加熱する。加熱装置41はシーズヒータにより構成される。
基台12にはモータ60aとモータ60bが取り付けられる。モータ60aとモータ60bはいずれも竪軸であって、モータ60aの上面からは出力軸61aが突出し、モータ60bの上面からは出力軸61bが突出する。出力軸61aにはプーリ62aが固定され、このプーリ62aは内軸14aのプーリ15aにベルト63aで連結する。出力軸61bにはプーリ62bが固定され、このプーリ62bは外軸14bのプーリ15bにベルト63bで連結する。
内軸14aは混練ブレード52を回転させるものであるため、低速・高トルクの回転が求められる。外軸14bは粉砕ブレード70を回転させるものであるため、高速回転が求められる。そこで、プーリ62aはプーリ15aを減速回転させ、プーリ62bはプーリ15bを等速ないし増速回転させるように、プーリ同士の直径比が設定されている。さらに、モータ60bには高速回転タイプのものが選ばれている。
蓋30には、焼成室40を覆う部分に天井31が設けられる。天井31は板金をドーム状に成型したものであり、その頂部は蓋30に設けられた覗き窓32につながっている。覗き窓32には耐熱ガラスが嵌め込まれる。
パン容器50の外側には、パン容器50の外面に接する冷却ジャケット90が設けられる。冷却ジャケット90はパン容器50の周囲を取り巻くリング状の部材であって、熱伝導の良い金属、例えばアルミニウムの薄板で形成される。冷却ジャケット90の底部にはパン容器50が嵌り込む開口部91が形成されている。開口部91の水平断面形状はパン容器50の水平断面形状と相似形であり、開口部91の内周面はパン容器50の外周面に液密に嵌合する。
冷却ジャケット90の水平断面形状は、焼成室40の水平断面形状と相似の矩形である。冷却ジャケット90の長手方向の端をなす辺の上縁からは、1対の突片92が対称的に外向きに張り出している。この突片92が焼成室40の上面開口縁に係合することにより、冷却ジャケット90は焼成室40の内部に吊り下げ支持される。この状態で、冷却ジャケット90の外周と焼成室40の周側壁40aとの間には空隙42が形成される。
パン容器50と冷却ジャケット90の取り付けは、双方の形状を工夫することにより、パン容器50を先に取り付けておいてから冷却ジャケット90を取り付けるようにすることもできるし、冷却ジャケット90を先に取り付けておいてからパン容器50を嵌め込むようにすることもできる。本体10の外でパン容器50と冷却ジャケット90を組み合わせ、両者同時に焼成室40に挿入するようにすることもできる。
冷却ジャケット90の底部から、筒状の排液口93が下向きに突出する。焼成室40の内部には、排液口93を受け止める排液管94が設けられる。排液管94は自動製パン機1の外部の排液受け(図示せず)につながるものであり、途中に排液弁95が設けられている。排液弁95は電磁開閉弁である。
自動製パン機1の動作制御は、図3に示す制御装置80によって行われる。制御装置80は本体10内の適所(焼成室40の熱の影響を受けにくい箇所が望ましい)に配置された回路基板により構成され、これまで述べてきた操作部20、加熱装置41、及び排液弁95の他、モータ60aのモータドライバ64a及びモータ60bのモータドライバ64bと、温度センサ81が接続される。温度センサ81は焼成室40内に配置され、焼成室40の温度を検知する。82は各構成要素に電力を供給する商用電源である。
続いて、自動製パン機1を用いて穀物粒からパンを製造する工程を、図4から図12までの図を参照しつつ説明する。
図4は第1態様パン製造工程の全体フローチャートである。図4では、粉砕前含浸工程#10、粉砕工程#20、混練工程#30、発酵工程#40、焼成工程#50の順で工程が進行する。続いて、各工程の内容を説明する。
図5に示す粉砕前含浸工程#10では、まずステップ#11において、使用者が穀物粒を計量し、所定量をパン容器50に入れる。穀物粒としては米粒が最も入手しやすいが、それ以外の穀物、例えば小麦、大麦、粟、稗、蕎麦、とうもろこしなどの粒も利用可能である。
ステップ#12では使用者が液体を計量し、所定量をパン容器50に入れる。液体として一般的なのは水であるが、だし汁のような味成分を有する液体でもよく、果汁でもよい。アルコールを含有していてもよい。なおステップ#11とステップ#12は順序が入れ替わっても構わない。
パン容器50に穀物粒と液体を入れる作業は、パン容器50を焼成室40から出して行ってもよく、パン容器50を焼成室40に入れたまま行ってもよい。
焼成室40に入れられたパン容器50は冷却ジャケット90で囲まれる。冷却ジャケット90の排液口93は排液管94に接続されている。排液弁95は閉じている。
冷却ジャケット90には、粉砕工程#20でパン容器50の内部に生じる発熱に備えてクーラント96を投入する。クーラント(冷却剤)には、水または氷、あるいはその組み合わせなど、家庭内で簡単に調達できるものを用いることができる。病気の折の熱さましに用いられるゲルを使用してもよい。クーラント96は、粉砕工程#20の直前に投入すればよい。
焼成室40内のパン容器50に穀物粒と液体が入った状態になったら蓋30を閉じる。ここで使用者は操作部20の中の所定の操作キーを押し、液体含浸のタイムカウントをスタートさせる。この時点からステップ#13が始まる。
ステップ#13では穀物粒と液体の混合物をパン容器50内で静置し、穀物粒に液体を含浸させる。一般的に、液体温度が高くなるほど含浸が促進されるので、加熱装置41に通電して焼成室40の温度を高めるようにしてもよい。
ステップ#14では穀物粒と液体の静置を開始してからどれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したら粉砕前含浸工程#10は終了する。このことは、操作部20における表示や、音声などで使用者に報知される。
粉砕前含浸工程#10に続き、図6に示す粉砕工程#20が遂行される。使用者が操作部20を通じ粉砕作業データ(穀物粒の種類や量、これから焼くパンの種類など)を入力し、スタートキーを押すと、粉砕が開始される。
ステップ#21では、制御装置80がモータ60bを駆動する。すると外軸14bと外軸53bが、粉砕ブレード70用に設定された高速回転で回転する。粉砕ブレード70は切削刃72により穀物粒と液体の混合物の中で穀物粒を粉砕する。粉砕ブレード70による粉砕は、穀物粒に液体が浸み込んだ状態で行われるから、穀物粒を芯まで容易に粉砕することができる。パン容器50の内面に形成された突部50aが穀物粒と液体の混合物の流動を抑制し、粉砕を助ける。混練ブレード52を停止させておけば、混練ブレード52も穀物粒と液体の混合物の流動を抑制し、粉砕を助ける。
粉砕を行うと、穀物粒と液体の混合物と粉砕ブレード70との間の摩擦、またパン容器50や混練ブレード52といった固定部材と流動する上記混合物との間の摩擦で熱が発生する。この摩擦熱により、穀物粒と液体の混合物の温度は、放置しておけば40℃〜50℃にも達する。ここまで温度が上昇すると、澱粉の糊化という問題が現実のものとなる。しかしながら、冷却ジャケット90の中のクーラント96が熱を吸収するため、混合物の温度がそこまで上昇することはなく、糊化のおそれは現実化しない。後で投入されるイースト菌の活動にも悪影響はない。
ステップ#22では、所望の粉砕穀物粒を得るために設定通りの粉砕パターン(粉砕ブレードを連続回転させるか、停止期間を織り交ぜて断続回転させるか、断続回転させる場合、どのようにインターバルをとるか、回転時間の長さをどのようにするか等)が完遂されたかどうかを制御装置80がチェックする。設定通りの粉砕パターンが完遂されたらステップ#23に進んで粉砕ブレード70の回転を終了し、粉砕工程#20は終了する。このことは、操作部20における表示や、音声などで使用者に報知される。
以上の説明では、粉砕前含浸工程#10の後、使用者の操作で粉砕工程#20が開始されるものとしたが、使用者が粉砕前含浸工程#10の前か、粉砕前含浸工程#10の途中で粉砕作業データを入力すれば、粉砕前含浸工程#10の終了後、自動的に粉砕工程#20が開始されるように構成してもよい。
粉砕工程#20に続き、図7に示す混練工程#30が遂行される。混練工程#30に入る時点では、パン容器50の中の穀物粒と液体は、ペースト状またはスラリー状の生地原料となっている。なお本明細書では、混練工程#30の開始時点のものを「生地原料」と呼称し、混練が進行して目的とする生地の状態に近づいたものは、半完成状態であっても「生地」と呼称することとする。
ステップ#31では使用者が蓋30を開け、生地原料に所定量のグルテンを投入する。必要に応じ、食塩、砂糖、ショートニングといった調味材料も投入する。
使用者は、ステップ#31に前後して、操作部20よりパンの種類や調理内容の入力を行う。準備が整ったところで使用者がスタートキーを押すと、混練工程#30から発酵工程#40、さらに焼成工程#50へと自動的に連続する製パン作業が開始される。
ステップ#32では、制御装置80はモータ60aを駆動する。すると内軸14aと内軸53aが回転し、生地原料の中で混練ブレード52が回転を開始する。前述の通り、内軸14aにはモータ60aの回転が減速されて伝えられるので、混練ブレード52の回転は低速・高トルクのものとなる。
混練ブレード52が回転するに従い生地原料は混練され、所定の弾力を備える、一つにつながった生地(dough)に練り上げられて行く。混練ブレード52が生地を振り回してパン容器50の内壁にたたきつけることにより、混練に「捏ね」の要素が加わることになる。パン容器50の内壁に形成された突部50aが「捏ね」を助ける。
ステップ#33では混練ブレード52の回転開始以来どれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したらステップ#34に進む。
ステップ#34では使用者が蓋30を開け、生地にイースト菌を投入する。
ステップ#35では生地にイースト菌を投入してからどれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所望の生地を得るのに必要な時間が経過したらステップ#36へ進んで混練ブレード52の回転が終了する。この時点で、一つにつながり、所要の弾力を備えた生地が完成している。
なおステップ#34で生地に投入するイースト菌はドライイーストでよい。イースト菌の代わりにベーキングパウダーを用いてもよい。
混練工程#30に続き、図8に示す発酵工程#40が遂行される。
混練工程#30から発酵工程#40にかけてのパン容器50の温度は、クーラント96と加熱装置41によりコントロールされる。すなわちパン容器50の温度を下げる役割はクーラント96が担い、パン容器50の温度を上げる役割は加熱装置41が担う。パン容器50を冷却する必要がなくなったときは、制御装置80は排液弁95を開き、冷却ジャケット90の中の液体を排出させる。
ステップ#41では混練工程30を経た生地が発酵環境に置かれる。制御装置80は焼成室40を、必要があれば加熱装置41に通電して、発酵が進む温度帯とする。使用者は生地を、必要に応じ形を整えて静置する。
ステップ#42では生地を発酵環境に置いてからどれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したら発酵工程#40は終了する。
発酵工程#40に続き、図9に示す焼成工程#50が遂行される。ステップ#51では発酵した生地が焼成環境に置かれる。すなわち制御装置80はパン焼きに必要な電力を加熱装置41に送り、焼成室40の温度をパン焼き温度帯まで上昇させる。加熱装置41が生成する熱気は、冷却ジャケット90の外周と焼成室40の周側壁40aとの間の空隙42を通って循環するので、焼成室40は蓋30の下の部分まで熱くなり、パンの頂部に焼き色をつけることができる。
ステップ#52では生地を焼成環境に置いてからどれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したら焼成工程#50は終了する。ここで操作部20における表示または音声により製パン完了の報知がなされるので、使用者は蓋30を開けてパン容器50を取り出す。
なお焼成工程#50の間、使用者は覗き窓32からパン容器50の内部を覗き、パンのふくらみ具合や焼き色のつき具合などをチェックすることができる。
続いて第2態様製パン工程を図10と図11に基づき説明する。図10は第2態様パン製造工程の全体フローチャートである。図10では、粉砕工程#20、粉砕後含浸工程#60、練り工程#30、発酵工程#40、焼成工程#50の順で工程が進行する。続いて、図11に基づき粉砕後含浸工程#60の内容を説明する。
ステップ#61では、粉砕工程#20で形成された生地原料がパン容器50の内部で静置される。この生地原料は、粉砕前含浸工程を経ていなかったものである。静置されている間に、粉砕穀物粒に液体が浸み込んで行く。制御装置80は必要に応じ加熱装置41に通電して生地原料を加熱し、含浸を促進する。
ステップ#62では静置開始以来どれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したら粉砕後含浸工程#60は終了する。粉砕後含浸工程#60が終了すれば混練工程#30に移行する。混練工程#30以降の工程は第1態様製パン工程と同じである。
続いて第3態様製パン工程を図12に基づき説明する。図12は第3態様パン製造工程の全体フローチャートである。ここでは、粉砕工程#20の前に第1態様の粉砕前含浸工程#10を置き、粉砕工程#20の後に第2態様の粉砕後含浸工程60を置いている。混練工程30以降の工程は第1態様製パン工程と同じである。
粉砕ブレード70は、穀物粒を粉砕するだけでなく、ナッツ類や葉物野菜などの具材の細片化にも用いることができる。このため、粒の細かい具材を入れたパンを焼くことができる。粉砕ブレード70は、パンに混ぜる具材以外の食材や、生薬原料の粉砕にも利用できる。
混練ブレード52と粉砕ブレード70を回転させるのは別個のモータであるから、混練ブレード52と粉砕ブレード70を互いの動作と無関係に駆動することができ、混練ブレード52と粉砕ブレード70にそれぞれ最適回転数を与えることが容易になる。また混練ブレード52を回転させるモータ61aと粉砕ブレード70を回転させるモータ60bを単一の制御装置80で制御することにより、粉砕ブレード70の回転と混練ブレード52の回転を互いに関連づけて制御することが可能となる。このため、穀物粒を粉砕する段階と、粉砕後の穀物粉を混練する段階において、穀物粒の種類や量に適した回転を粉砕ブレード70と混練ブレード52に与え、パンの品質を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、主として一般家庭で使用される自動製パン機に広く利用可能である。
1 自動製パン機
10 本体
12 基台
13 パン容器支持部
14a 内軸
14b 外軸
20 操作部
30 蓋
40 焼成室
50 パン容器
52 混練ブレード
53a 内軸
53b 外軸
60a モータ
60b モータ
70 粉砕ブレード
80 制御装置
90 冷却ジャケット
91 開口部
92 突片
93 排液口
94 排液管
95 排液弁

Claims (5)

  1. 製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に受け入れ、前記製パン原料の混練工程、発酵工程、及び焼成工程を順次遂行する自動製パン機において、
    前記パン容器の外面に接する冷却ジャケットを設け、前記冷却ジャケットにクーラントを投入することを特徴とする自動製パン機。
  2. 前記冷却ジャケットは前記パン容器の周囲を取り巻くものであり、その外周と前記焼成室の周側壁との間には空隙が置かれていることを特徴とする請求項1に記載の自動製パン機。
  3. 前記冷却ジャケットは上縁から外向きに張り出した突片を前記焼成室の上面開口縁に係合させて焼成室内に吊り下げ支持されるものであり、その底部中央には前記パン容器が嵌り込む開口部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動製パン機。
  4. 前記冷却ジャケットの底部には排液弁を有する排液管が接続されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の自動製パン機。
  5. 前記パン容器の底部には混練ブレードと粉砕ブレードが配置され、前記焼成室の底部には前記混練ブレードに連結する混練ブレード用原動軸と前記粉砕ブレードに連結する粉砕ブレード用原動軸が配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の自動製パン機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105768945A (zh) * 2014-12-15 2016-07-20 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 用于面包机的面包桶及具有其的面包机
CN105795961A (zh) * 2014-12-31 2016-07-27 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 面食加工机以及面包桶
JP5963154B2 (ja) * 2012-12-20 2016-08-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 自動製パン機

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