JP5449795B2 - 自動製パン機 - Google Patents

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本発明は、主として一般家庭で使用される自動製パン機に関する。
市販の家庭用自動製パン機は、製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に入れ、パン容器内の製パン原料を混練ブレードで混練して捏ね上げ、発酵工程を経た後、パン容器をそのままパン焼き型としてパンを焼き上げる仕組みのものが一般的である。特許文献1に自動製パン機の一例を見ることができる。
製パン原料にレーズンやナッツ等の具材を混ぜ、具材入りパンを焼くこともある。特許文献2には、レーズン、ナッツ類、チーズ等の製パン副材料を自動的に投入する手段を備えた自動製パン機が記載されている。
特開2000−116526号公報 特許第3191645号公報
パンを製造する場合、これまでは、小麦や米などの穀物を製粉した粉や、それに各種補助原料を混ぜたミックス粉を入手するところから始めなければならなかった。手元に穀物粒(典型的なものは米)があっても、それから直接パンを製造することは困難であった。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、製粉工程を経ることなく穀物粒からパンを製造するのに便利な仕組みを備えた自動製パン機を提供し、パン製造をより身近なものにすることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に受け入れ、前記製パン原料の混練工程、発酵工程、及び焼成工程を順次遂行する自動製パン機において、前記パン容器の底部に混練ブレードと粉砕ブレードを同軸配置したことを特徴としている。
この構成によると、パン容器内に穀物粒を入れてそれを粉砕ブレードで粉砕することにより、パン容器内で製パン原料を製造することができる。その後、混練ブレードで製パン原料の混練を実施し、さらに発酵、焼成と工程を進めて行くことができる。パン容器内で粉砕した穀物粒を、そのままパン容器内でパンに焼き上げることができるから、他の容器内で穀物粒を粉砕してからパン容器に移すのと異なり、他の容器に残留してパン容器に入らないという、移し替えに伴うロスが発生しない。また同軸配置とすることにより、パン容器の底部という決して広いとは言えない場所に、混練ブレードと粉砕ブレードをコンパクトに併存させることができる。
また本発明は、上記構成の自動製パン機において、前記粉砕ブレードは、円板の上面に複数の切削刃を散在させたものであることを特徴としている。
この構成によると、切削刃の数を多くすることにより、個々の切削刃は高さの低いものとするができるから、粉砕ブレードと混練ブレードの間隔を縮め、コンパクトに配置することができる。
また本発明は、上記構成の自動製パン機において、前記パン容器の底部を貫通する二重軸を設け、前記二重軸の内軸には前記混練ブレードを取り付け、前記二重軸の外軸には前記粉砕ブレードを取り付けるとともに、前記内軸と外軸を別個のモータで駆動することを特徴としている。
この構成によると、混練ブレードと粉砕ブレードが別個のモータで駆動されるので、混練ブレードと粉砕ブレードにそれぞれ最適回転数を与えることが容易になる。
また本発明は、上記構成の自動製パン機において、前記内軸を駆動するモータと、前記外軸を駆動するモータは、共通の制御装置で制御されることを特徴としている。
この構成によると、粉砕ブレードの回転と混練ブレードの回転を互いに関連づけて制御することが可能であるから、穀物粒を粉砕する段階と、粉砕後の穀物粉を混練する段階において、穀物粒の種類や量に適した回転を粉砕ブレードと混練ブレードに与え、パンの品質を向上させることができる。
本発明によると、手持ちの穀物粒を用いてパンを焼き上げることができ、穀物粉を買い求める必要がなくなる。米の場合で言えば、玄米から白米まで、好みの精白度の米でパンを焼くことができる。そして、パン容器内に入れた穀物粒を粉砕ブレードで粉砕して製パン原料を製造し、その後、混練ブレードで製パン原料の混練を実施し、さらに発酵、焼成と工程を進めて行くものであるから、パン容器に入れた穀物粒を外に出すことなくパンに焼き上げることができる。このため、他の容器内で穀物粒を粉砕してからパン容器に移す方式と異なり、粉砕穀物粒が他の容器に付着して残るという、移し替えに伴うロスが発生しない。また同軸配置とすることにより、パン容器の底部という決して広いとは言えない場所に、混練ブレードと粉砕ブレードをコンパクトに併存させることができる。
本発明に係る自動製パン機の垂直断面図である。 粉砕ブレードの上面図である。 本発明に係る自動製パン機の制御ブロック図である。 第1態様パン製造工程の全体フローチャートである。 第1態様パン製造工程の粉砕前含浸工程のフローチャートである。 第1態様パン製造工程の粉砕工程のフローチャートである。 第1態様パン製造工程の練り工程のフローチャートである。 第1態様パン製造工程の発酵工程のフローチャートである。 第1態様パン製造工程の焼成工程のフローチャートである。 第2態様パン製造工程の全体フローチャートである。 第2態様パン製造工程の粉砕後含浸工程のフローチャートである。 第3態様パン製造工程の全体フローチャートである。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1において、図の左側が自動製パン機1の正面(前面)側、図の右側が自動製パン機1の背面(後面)側である。
自動製パン機1は合成樹脂製の外殻により構成される箱形の本体10を有する。本体10の上面前部には操作部20が設けられる。操作部20には、図示は省略するが、パンの種類(小麦粉パン、米粉パン、具材入りパンなど)の選択キー、調理内容の選択キー、タイマーキー、スタートキー、取り消しキーなどといった操作キー群と、設定された調理内容やタイマー予約時刻などを表示する表示部が設けられている。
操作部20から後ろの本体上面は合成樹脂製の蓋30で覆われる。蓋30は図示しない蝶番軸で本体10の背面側の縁に取り付けられており、その蝶番軸を支点として垂直面内で回動する。
本体10の内部には焼成室40が設けられる。焼成室40は板金製で、上面が開口しており、ここからパン容器50が入れられる。焼成室40は水平断面矩形の周側壁40aと底壁40bを備える。
本体10の内部には板金製の基台12が設置されている。基台12には、焼成室40の中心にあたる箇所に、アルミニウム合金のダイキャスト成型品からなるパン容器支持部13が固定されている。パン容器支持部13の内部は焼成室40の内部に露出している。
パン容器支持部13の中心には、内軸14aと外軸14bにより構成される二重軸が垂直に支持されている。内軸14aと外軸14bの下端は共にパン容器支持部13の下面から突き出しており、内軸14aにはプーリ15aが固定され、外軸14bにはプーリ15bが固定されている。
パン容器支持部13は、パン容器50の底面に固定された筒状の台座51を受け入れてパン容器50を支える。台座51もアルミニウム合金のダイキャスト成型品である。
パン容器50は板金製で、バケツのような形状をしており、口縁部には手提げ用のハンドル(図示せず)が取り付けられている。パン容器50の水平断面は四隅を丸めた矩形であり、四辺のうち対向する二辺の内面には、垂直方向に延びるうね状の突部50aが形成されている。
パン容器50の底部中心には混練ブレード52と粉砕ブレード70が配置される。内軸53aと外軸53bにより構成される二重軸が、パン容器50の中心にシール対策を施した上で垂直に支持されている。内軸53aに混練ブレード52が取り付けられており、外軸53bに粉砕ブレード70が取り付けられている。つまり混練ブレード52と粉砕ブレード70の配置は同軸配置である。これにより、パン容器50の底部という決して広いとは言えない場所に、混練ブレード52と粉砕ブレード70をコンパクトに併存させることができる。
混練ブレード52は、内軸53aの上端の非円形断面部に、単なるはめ込みで取り付けられており、工具を用いることなく着脱することができる。このため、異なる種類の混練ブレード52に容易に交換可能である。
粉砕ブレード70は、混練ブレード52の下面に当たらないよう外軸53bに取り付けられる。粉砕ブレード70の取り付けも単なるはめ込みでよい。
図2に示すように、粉砕ブレード70は、金属製円板71の上面に複数の切削刃72を散在させたものである。切削刃72はジューサーのカッターやおろし金の歯のように形成されている。切削刃72の数を多くすることにより、個々の切削刃72は高さの低いものとするができるから、粉砕ブレード70と混練ブレード52の間隔を縮め、コンパクトに配置することができる。
図2に見られるように、切削刃72は放射方向に延びる複数列の横隊を構成している。各横隊における各切削刃突起72の円板71中心からの距離は、横隊毎に前後の横隊と少しずつずれており、このため切削刃72の全体集合としては、その配置領域全体に満遍なく粉砕作用を及ぼすことができる。
内軸53aは内軸14aに連結されて、外軸53bは外軸14bに連結されて、それぞれ動力を伝達される。動力伝達手段としては台座51に囲い込まれるカップリング54a、54bが用いられる。すなわち、カップリング54aを構成する2部材のうち、一方の部材は内軸53aの下端に固定され、他方の部材は内軸14aの上端に固定されている。同様に、カップリング54bを構成する2部材のうち、一方の部材は外軸53bの下端に固定され、他方の部材は外軸14bの上端に固定されている。
パン容器支持部13の内周面と台座51の外周面には、それぞれ図示しない突起が形成される。これらの突起は周知のバヨネット結合を構成する。すなわちパン容器50をパン容器支持部13に取り付ける際、台座51の突起がパン容器支持部13の突起に干渉しないようにしてパン容器50を下ろし、台座51がパン容器支持部13にはまり込んだ後、パン容器50を水平にひねると、パン容器支持部13の突起の下面に台座51の突起が係合して、パン容器50が上方に抜けなくなるようにする。この操作で、カップリング54aの連結とカップリング54bの連結も同時に達成されるようにする。パン容器50の取り付け時ひねり方向は混練ブレード52及び粉砕ブレード70の回転方向に一致させ、混練ブレード52または粉砕ブレード70が回転してもパン容器50が外れないようにしておく。
焼成室40の内部に配置された加熱装置41がパン容器50を包囲し、製パン原料を加熱する。加熱装置41はシーズヒータにより構成される。
基台12にはモータ60aが取り付けられ、基台12とは別に本体10内に設けられたビーム16にはモータ60bが取り付けられる。モータ60aとモータ60bはいずれも竪軸であって、モータ60aの下面からは出力軸61aが突出し、モータ60bの下面から出力軸61bが突出する。出力軸61aにはプーリ62aが固定され、このプーリ62aは内軸14aのプーリ15aにベルト63aで連結する。出力軸61bにはプーリ62bが固定され、このプーリ62bは外軸14bのプーリ15bにベルト63bで連結する。
内軸14aは混練ブレード52を回転させるものであるため、低速・高トルクの回転が求められる。外軸14bは粉砕ブレード70を回転させるものであるため、高速回転が求められる。そこで、プーリ62aはプーリ15aを減速回転させ、プーリ62bはプーリ15Rbを等速ないし増速回転させるようにプーリ同士の直径比が設定されている。さらに、モータ60bには高速回転タイプのものが選ばれている。
蓋30には、焼成室40を覆う部分に天井31が設けられる。天井31は板金をドーム状に成型したものであり、その頂部は蓋30に設けられた覗き窓32につながっている。覗き窓32には耐熱ガラスが嵌め込まれる。
自動製パン機1の動作制御は、図3に示す制御装置80によって行われる。制御装置80は本体10内の適所(焼成室40の熱の影響を受けにくい箇所が望ましい)に配置された回路基板により構成され、これまで述べてきた操作部20及び加熱装置41の他、モータ60aのモータドライバ64a及びモータ60bのモータドライバ64bと、温度センサ81が接続される。温度センサ81は焼成室40内に配置され、焼成室40の温度を検知する。82は各構成要素に電力を供給する商用電源である。
続いて、自動製パン機1を用いて穀物粒からパンを製造する工程を、図4から図12までの図を参照しつつ説明する。
図4は第1態様パン製造工程の全体フローチャートである。図4では、粉砕前含浸工程#10、粉砕工程#20、混練工程#30、発酵工程#40、焼成工程#50の順で工程が進行する。続いて、各工程の内容を説明する。
図5に示す粉砕前含浸工程#10では、まずステップ#11において、使用者が穀物粒を計量し、所定量をパン容器50に入れる。穀物粒としては米粒が最も入手しやすいが、それ以外の穀物、例えば小麦、大麦、粟、稗、蕎麦、とうもろこしなどの粒も利用可能である。
ステップ#12では使用者が液体を計量し、所定量をパン容器50に入れる。液体として一般的なのは水であるが、だし汁のような味成分を有する液体でもよく、果汁でもよい。アルコールを含有していてもよい。なおステップ#11とステップ#12は順序が入れ替わっても構わない。
パン容器50に穀物粒と液体を入れる作業は、パン容器50を焼成室40から出して行ってもよく、パン容器50を焼成室40に入れたまま行ってもよい。
焼成室40内のパン容器50に穀物粒と液体を入れたら、あるいは外部で穀物粒と液体を入れたパン容器50をパン容器支持部13Rに取り付けたら、蓋30を閉じる。ここで使用者は操作部20の中の所定の操作キーを押し、液体含浸のタイムカウントをスタートさせる。この時点からステップ#13が始まる。
ステップ#13では穀物粒と液体の混合物をパン容器50内で静置し、穀物粒に液体を含浸させる。一般的に、液体温度が高くなるほど含浸が促進されるので、加熱手段41に通電して焼成室40の温度を高めるようにしてもよい。
ステップ#14では穀物粒と液体の静置を開始してからどれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したら粉砕前含浸工程#10は終了する。このことは、操作部20における表示や、音声などで使用者に報知される。
粉砕前含浸工程#10に続き、図6に示す粉砕工程#20が遂行される。使用者が操作部20を通じ粉砕作業データ(穀物粒の種類や量、これから焼くパンの種類など)を入力し、スタートキーを押すと、粉砕が開始される。
ステップ#21では、制御装置80がモータ60bを駆動する。すると外軸14bと外軸53bが、粉砕ブレード70用に設定された高速回転で回転する。粉砕ブレード70は切削刃72により穀物粒と液体の混合物の中で穀物粒を粉砕する。粉砕ブレード70による粉砕は、穀物粒に液体が浸み込んだ状態で行われるから、穀物粒を芯まで容易に粉砕することができる。パン容器50の内面に形成された突部50aが穀物粒と液体の混合物の流動を抑制し、粉砕を助ける。混練ブレード52を停止させておけば、混練ブレード52も穀物粒と液体の混合物の流動を抑制し、粉砕を助ける。
ステップ#22では、所望の粉砕穀物粒を得るために設定通りの粉砕パターン(粉砕ブレードを連続回転させるか、停止期間を織り交ぜて断続回転させるか、断続回転させる場合、どのようにインターバルをとるか、回転時間の長さをどのようにするか等)が完遂されたかどうかを制御装置80がチェックする。設定通りの粉砕パターンが完遂されたらステップ#23に進んで粉砕ブレード70の回転を終了し、粉砕工程#20は終了する。このことは、操作部20における表示や、音声などで使用者に報知される。
以上の説明では、粉砕前含浸工程#10の後、使用者の操作で粉砕工程#20が開始されるものとしたが、使用者が粉砕前含浸工程#10の前か、粉砕前含浸工程#10の途中で粉砕作業データを入力すれば、粉砕前含浸工程#10の終了後、自動的に粉砕工程#20が開始されるように構成してもよい。
粉砕工程#20に続き、図7に示す混練工程#30が遂行される。混練工程#30に入る時点では、パン容器50の中の穀物粒と液体は、ペースト状またはスラリー状の生地原料となっている。なお本明細書では、混練工程#30の開始時点のものを「生地原料」と呼称し、混練が進行して目的とする生地の状態に近づいたものは、半完成状態であっても「生地」と呼称することとする。
ステップ#31では使用者が蓋30を開け、生地原料に所定量のグルテンを投入する。必要に応じ、食塩、砂糖、ショートニングといった調味材料も投入する。
使用者は、ステップ#31に前後して、操作部20よりパンの種類や調理内容の入力を行う。準備が整ったところで使用者がスタートキーを押すと、混練工程#30から発酵工程#40、さらに焼成工程#50へと自動的に連続する製パン作業が開始される。
ステップ#32では、制御装置80はモータ60aを駆動する。すると内軸14aと内軸53aが回転し、生地原料の中で混練ブレード52が回転を開始する。前述の通り、内軸14aにはモータ60aの回転が減速されて伝えられるので、混練ブレード52の回転は低速・高トルクのものとなる。
制御部80は、モータ60を駆動しつつ加熱装置41に通電し、焼成室40の温度を上げる。混練ブレード52が回転するに従い生地原料は混練され、所定の弾力を備える、一つにつながった生地(dough)に練り上げられて行く。混練ブレード52が生地を振り回してパン容器50の内壁にたたきつけることにより、混練に「捏ね」の要素が加わることになる。パン容器50の内壁に形成された突部50aが「捏ね」を助ける。
ステップ#33では混練ブレード52の回転開始以来どれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したらステップ#34に進む。
ステップ#34では使用者が蓋30を開け、生地にイースト菌を投入する。
ステップ#35では生地にイースト菌を投入してからどれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所望の生地を得るのに必要な時間が経過したらステップ#36へ進んで混練ブレード52の回転が終了する。この時点で、一つにつながり、所要の弾力を備えた生地が完成している。
なおステップ#34で生地に投入するイースト菌はドライイーストでよい。イースト菌の代わりにベーキングパウダーを用いてもよい。
混練工程#30に続き、図8に示す発酵工程#40が遂行される。ステップ#41では混練工程30を経た生地が発酵環境に置かれる。すなわち制御装置80は焼成室40を、必要があれば加熱装置41に通電して、発酵が進む温度帯とする。使用者は生地を、必要に応じ形を整えて静置する。
ステップ#42では生地を発酵環境に置いてからどれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したら発酵工程#40は終了する。
発酵工程#40に続き、図9に示す焼成工程#50が遂行される。ステップ#51では発酵した生地が焼成環境に置かれる。すなわち制御装置80はパン焼きに必要な電力を加熱装置41に送り、焼成室40の温度をパン焼き温度帯まで上昇させる。
ステップ#52では生地を焼成環境に置いてからどれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したら焼成工程#50は終了する。ここで操作部20における表示または音声により製パン完了の報知がなされるので、使用者は蓋30を開けてパン容器50を取り出す。
なお焼成工程#50の間、使用者は覗き窓32からパン容器50の内部を覗き、パンのふくらみ具合や焼き色のつき具合などをチェックすることができる。
続いて第2態様製パン工程を図10と図11に基づき説明する。図10は第2態様パン製造工程の全体フローチャートである。図10では、粉砕工程#20、粉砕後含浸工程#60、練り工程#30、発酵工程#40、焼成工程#50の順で工程が進行する。続いて、図11に基づき粉砕後含浸工程#60の内容を説明する。
ステップ#61では、粉砕工程#20で形成された生地原料がパン容器50の内部で静置される。この生地原料は、粉砕前含浸工程を経ていなかったものである。静置されている間に、粉砕穀物粒に液体が浸み込んで行く。制御装置80は必要に応じ加熱装置41に通電して生地原料を加熱し、含浸を促進する。
ステップ#62では静置開始以来どれだけ時間が経過したかを制御装置80がチェックする。所定時間が経過したら粉砕後含浸工程#60は終了する。粉砕後含浸工程#60が終了すれば混練工程#30に移行する。混練工程#30以降の工程は第1態様製パン工程と同じである。
続いて第3態様製パン工程を図12に基づき説明する。図12は第3態様パン製造工程の全体フローチャートである。ここでは、粉砕工程#20の前に第1態様の粉砕前含浸工程#10を置き、粉砕工程#20の後に第2態様の粉砕後含浸工程60を置いている。混練工程30以降の工程は第1態様製パン工程と同じである。
粉砕ブレード70は、穀物粒を粉砕するだけでなく、ナッツ類や葉物野菜などの具材の細片化にも用いることができる。このため、粒の細かい具材を入れたパンを焼くことができる。粉砕ブレード70は、パンに混ぜる具材以外の食材や、生薬原料の粉砕にも利用できる。
混練ブレード52と粉砕ブレード70を回転させるのは別個のモータであるから、混練ブレード52と粉砕ブレード70を互いの動作と無関係に駆動することができ、混練ブレード52と粉砕ブレード70にそれぞれ最適回転数を与えることが容易になる。また混練ブレード52を回転させるモータ61aと粉砕ブレード70を回転させるモータ60bを単一の制御装置80で制御することにより、粉砕ブレード70の回転と混練ブレード52の回転を互いに関連づけて制御することが可能となる。このため、穀物粒を粉砕する段階と、粉砕後の穀物粉を混練する段階において、穀物粒の種類や量に適した回転を粉砕ブレード70と混練ブレード52に与え、パンの品質を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、主として一般家庭で使用される自動製パン機に広く利用可能である。
1 自動製パン機
10 本体
12 基台
13 パン容器支持部
14a 内軸
14b 外軸
20 操作部
30 蓋
40 焼成室
50 パン容器
52 混練ブレード
53a 内軸
53b 外軸
60a モータ
60b モータ
70 粉砕ブレード
80 制御装置

Claims (2)

  1. 製パン原料を入れたパン容器を本体内の焼成室に受け入れ、前記製パン原料の粉砕工程、混練工程、発酵工程、及び焼成工程を順次遂行する自動製パン機において、
    前記パン容器の底部に混練ブレードと粉砕ブレードを同軸配置し
    前記粉砕ブレードは、円板の上面に複数の切削刃を散在させ、
    前記パン容器の底部を貫通する二重軸を設け、前記二重軸の内軸には前記混練ブレードを取り付け、前記二重軸の外軸には前記粉砕ブレードを取り付けるとともに、前記内軸と外軸を別個のモータで駆動することを特徴とする自動製パン機。
  2. 前記内軸を駆動するモータと、前記外軸を駆動するモータは、共通の制御装置で制御されることを特徴とする請求項に記載の自動製パン機。
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