JP2010243447A - 蓄電容量推定装置および蓄電容量推定方法 - Google Patents

蓄電容量推定装置および蓄電容量推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二次電池の放電可能な蓄電容量をより適正に推定する。
【解決手段】蓄電量SOCが小さいほど内部抵抗が大きくなるバッテリの特性を考慮して、バッテリの蓄電量SOCの前回値としての前回SOCに基づく内部抵抗用補正係数Kaにより基準内部抵抗Rbaseを補正したものに充放電電流Ibを乗じることによってバッテリの内部抵抗により生じる電圧Vrを計算し(S140,S150)、バッテリの分極により生じる一次遅れ系に近似した電圧Vdynを計算し(S160〜S200)、バッテリの端子間電圧Vbから電圧Vrと電圧Vdynとを減じて得られる開放電圧Voに基づいて蓄電量SOCを推定する(S210,S220)。これにより、バッテリの蓄電量SOCをより適正に推定することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、蓄電容量推定装置および蓄電容量推定方法に関し、詳しくは、放電可能な蓄電容量が小さいほど内部抵抗が大きくなる特性を有する二次電池の開放電圧に基づいて二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する蓄電容量推定装置および蓄電容量推定方法に関する。
従来、この種の蓄電容量推定装置としては、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池の開放端電圧に基づいて二次電池のSOCを推定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、二次電池を充放電しているときの二次電池の端子間電圧および充放電電流に基づいて算出される電圧電流特性において電流値が値0のときの電圧値を二次電池の開放端電圧として算出し、算出した開放端電圧に基づいて予め設定されたマップやモデル式を用いて二次電池のSOCを推定している。
特開2008−220080号公報
上述の装置のようなSOCの推定は、できるだけ適正に行なわれることが望ましい。例えば、二次電池と電力をやり取りする電動機を備える駆動装置では、二次電池のSOCに基づいて二次電池を充放電する際の最大許容電力としての入出力制限を演算し、この入出力制限の範囲内で電動機の駆動が行なわれるが、SOCが適正に推定されていないときには、二次電池に許容される電力を超えて充放電が行なわれるなど、バッテリを適正に保護することができない場合が生じる。特に、上述の装置のように二次電池の開放端電圧を算出してSOCを推定する際には、開放端電圧を適正に算出することが望まれる。
本発明の蓄電容量推定装置および蓄電容量推定方法は、二次電池の放電可能な蓄電容量をより適正に推定することを主目的とする。
本発明の蓄電容量推定装置および蓄電容量推定方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の蓄電容量推定装置は、
放電可能な蓄電容量が小さいほど内部抵抗が大きくなる傾向の特性を有する二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する蓄電容量推定装置であって、
現在までに推定された前記二次電池の放電可能な蓄電容量である推定蓄電容量と前記二次電池の内部抵抗を補正する補正係数との関係として前記推定蓄電容量が小さいほど前記補正係数が大きくなる傾向の蓄電容量関係を有する補正関係に前記推定蓄電容量を適用して得られる前記補正係数により前記二次電池の内部抵抗の基準となる基準内部抵抗を補正したものに対して前記二次電池の充放電電流を乗じることによって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の内部抵抗により生じる電圧を演算する内部抵抗電圧演算手段と、
現在までに演算された前記二次電池の分極により生じる電圧に所定の時定数に応じた割合を乗じたものと前記二次電池の分極により生じる電圧の最大値である最大分極電圧に単位時間を前記所定の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の分極により生じる電圧を演算する分極電圧演算手段と、
前記二次電池の端子間電圧から前記演算された二次電池の内部抵抗により生じる電圧と前記演算された二次電池の分極により生じる電圧とを減じて得られる前記二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する蓄電容量推定手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の蓄電容量推定装置では、現在までに推定された二次電池の放電可能な蓄電容量である推定蓄電容量と二次電池の内部抵抗を補正する補正係数との関係として推定蓄電容量が小さいほど補正係数が大きくなる傾向の蓄電容量関係を有する補正関係に推定蓄電容量を適用して得られる補正係数により二次電池の内部抵抗の基準となる基準内部抵抗を補正したものに対して二次電池の充放電電流を乗じることによって二次電池を充放電したときに二次電池の内部抵抗により生じる電圧を演算し、現在までに演算された二次電池の分極により生じる電圧に所定の時定数に応じた割合を乗じたものと二次電池の分極により生じる電圧の最大値である最大分極電圧に単位時間を所定の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって二次電池を充放電したときに二次電池の分極により生じる電圧を演算する。そして、二次電池の端子間電圧から演算された二次電池の内部抵抗により生じる電圧と演算された二次電池の分極により生じる電圧とを減じて得られる二次電池の開放電圧に基づいて二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する。これにより、二次電池の開放電圧をより適正に演算することができるから、二次電池の放電可能な蓄電容量をより適正に推定することができる。
こうした本発明の蓄電容量推定装置において、前記補正関係は、前記二次電池の温度と前記補正係数との関係として前記二次電池の温度が所定温度以上では該温度が低いほど前記補正係数が大きくなり前記二次電池の温度が前記所定温度未満では該温度が低いほど前記補正係数が小さくなる傾向の温度関係と前記蓄電容量関係とを有する関係であり、前記内部抵抗電圧演算手段は、前記補正関係に前記二次電池の温度と前記推定蓄電容量とを適用して得られる前記補正係数により前記基準内部抵抗を補正する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、基準内部抵抗をより適正に補正することができる。
また、本発明の蓄電容量推定装置において、前記分極電圧演算手段は、前記二次電池を充放電したときに第1の時定数をもって変化する前記二次電池の第1の分極により生じる電圧の現在までに演算された値に前記第1の時定数に応じた割合を乗じたものと前記二次電池の第1の分極により生じる電圧の最大値である第1の最大分極電圧に前記単位時間を前記第1の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の第1の分極により生じる電圧を演算し、前記二次電池を充放電したときに前記第1の時定数より大きい第2の時定数をもって変化する前記二次電池の第2の分極により生じる電圧の現在までに演算された値に前記第2の時定数に応じた割合を乗じたものと前記二次電池の第2の分極により生じる電圧の最大値である第2の最大分極電圧に前記単位時間を前記第2の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の第2の分極により生じる電圧を演算し、前記演算した二次電池の第1の分極により生じる電圧と前記演算した二次電池の第2の分極により生じる電圧との和として前記二次電池の分極により生じる電圧を演算する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、二次電池の分極により生じる電圧をより適正に演算することができる。
この二次電池の第1の分極により生じる電圧と第2の分極により生じる電圧との和として二次電池の分極により生じる電圧を演算する態様の本発明の蓄電容量推定装置において、前記分極電圧演算手段は、前記推定蓄電容量と前記第1の最大分極電圧を補正する第1の分極用補正係数との関係として前記推定蓄電容量が小さいほど前記第1の分極用補正係数が大きくなる傾向の第2の蓄電容量関係を有する第1の分極用補正関係に前記推定蓄電容量を適用して得られる前記第1の分極用補正係数により前記第1の最大分極電圧を補正したものを前記第1の最大分極電圧に代えて用いて前記二次電池の第1の分極により生じる電圧を演算し、前記推定蓄電容量と前記第2の最大分極電圧を補正する第2の分極用補正係数との関係として前記推定蓄電容量が小さいほど前記第2の分極用補正係数が大きくなる傾向の第3の蓄電容量関係を有する第2の分極用補正関係に前記推定蓄電容量を適用して得られる前記第2の分極用補正係数により前記第2の最大分極電圧を補正したものを前記第2の最大分極電圧に代えて用いて前記二次電池の第2の分極により生じる電圧を演算する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、二次電池の第1の分極により生じる電圧と第2の分極により生じる電圧とをより適正に演算することができる。
この第1の最大分極電圧と第2の最大分極電圧とを補正して二次電池の第1の分極により生じる電圧と第2の分極により生じる電圧との和として二次電池の分極により生じる電圧を演算する態様の本発明の蓄電容量推定装置において、前記第1の分極用補正関係は、前記二次電池の温度と前記第1の分極用補正係数との関係として前記二次電池の温度が第2の所定温度以上では該温度が低いほど前記第1の分極用補正係数が大きくなり前記二次電池の温度が前記第2の所定温度未満では該温度が低いほど前記第1の分極用補正係数が小さくなる傾向の第2の温度関係と前記第2の蓄電容量関係とを有する関係であり、前記第2の分極用補正関係は、前記二次電池の温度と前記第2の分極用補正係数との関係として前記二次電池の温度が第3の所定温度以上では該温度が低いほど前記第2の分極用補正係数が大きくなり前記二次電池の温度が前記第3の所定温度未満では該温度が低いほど前記第2の分極用補正係数が小さくなる傾向の第3の温度関係と前記第3の蓄電容量関係とを有する関係であり、前記分極電圧演算手段は、前記第1の分極用補正関係に前記二次電池の温度と前記推定蓄電容量とを適用して得られる前記第1の分極用補正係数により前記第1の最大分極電圧を補正し、前記第2の分極用補正係数に前記二次電池の温度と前記推定蓄電容量とを適用して得られる前記第2の分極用補正係数により前記第2の最大分極電圧を補正する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、第1の最大分極電圧と第2の最大分極電圧とをより適正に補正することができる。
また、第1の最大分極電圧と第2の最大分極電圧とを補正して二次電池の第1の分極により生じる電圧と第2の分極により生じる電圧との和として二次電池の分極により生じる電圧を演算する態様の本発明の蓄電容量推定装置において、前記分極電圧演算手段は、前記第1の最大分極電圧をFI1,前記第1の分極用補正係数をKb,前記第1の時定数をτ1,前記二次電池の第1の分極により生じる電圧の現在までに演算された値をVdyn1(前回),前記第2の最大分極電圧をFI2,前記第2の分極用補正係数をKc,前記第2の所定の時定数をτ2,前記二次電池の第2の分極により生じる電圧の現在までに演算された値をVdyn2(前回),前記単位時間をΔtとしたときに、Vdyn1(前回)・exp(−Δt/τ1)+FI1・Kb・Δt/τ1により前記二次電池の第1の分極により生じる電圧を演算し、Vdyn2(前回)・exp(−Δt/τ2)+FI2・Kc・Δt/τ2により前記二次電池の第2の分極により生じる電圧を演算する手段である、ものとすることもできる。
本発明の蓄電容量推定方法は、
放電可能な蓄電容量が小さいほど内部抵抗が大きくなる傾向の特性を有する二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する蓄電容量推定方法であって、
(a)現在までに推定された前記二次電池の放電可能な蓄電容量である推定蓄電容量と前記二次電池の内部抵抗を補正する補正係数との関係として前記推定蓄電容量が小さいほど前記補正係数が大きくなる傾向の蓄電容量関係を有する補正関係に前記推定蓄電容量を適用して得られる前記補正係数により前記二次電池の内部抵抗の基準となる基準内部抵抗を補正したものに対して前記二次電池の充放電電流を乗じることによって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の内部抵抗により生じる電圧を演算し、現在までに演算された前記二次電池の分極により生じる電圧に所定の時定数に応じた割合を乗じたものと前記二次電池の分極により生じる電圧の最大値である最大分極電圧に単位時間を前記所定の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の分極により生じる電圧を演算し、
(b)前記二次電池の端子間電圧から前記演算された二次電池の内部抵抗により生じる電圧と前記演算された二次電池の分極により生じる電圧とを減じて得られる前記二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する、
ことを要旨とする。
この本発明の蓄電容量推定方法では、現在までに推定された二次電池の放電可能な蓄電容量である推定蓄電容量と二次電池の内部抵抗を補正する補正係数との関係として推定蓄電容量が小さいほど補正係数が大きくなる傾向の蓄電容量関係を有する補正関係に推定蓄電容量を適用して得られる補正係数により二次電池の内部抵抗の基準となる基準内部抵抗を補正したものに対して二次電池の充放電電流を乗じることによって二次電池を充放電したときに二次電池の内部抵抗により生じる電圧を演算し、現在までに演算された二次電池の分極により生じる電圧に所定の時定数に応じた割合を乗じたものと二次電池の分極により生じる電圧の最大値である最大分極電圧に単位時間を所定の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって二次電池を充放電したときに二次電池の分極により生じる電圧を演算する。そして、二次電池の端子間電圧から演算された二次電池の内部抵抗により生じる電圧と演算された二次電池の分極により生じる電圧とを減じて得られる二次電池の開放電圧に基づいて二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する。これにより、二次電池の開放電圧をより適正に演算することができるから、二次電池の放電可能な蓄電容量をより適正に推定することができる。
本発明の一実施例である蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のバッテリECU52により実行される蓄電量推定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 バッテリ50を充電しているときの端子間電圧Vbと開放電圧Voとの時間変化の様子の一例を模式的に示す説明図である。 バッテリ50を放電しているときの端子間電圧Vbと開放電圧Voとの時間変化の様子の一例を模式的に示す説明図である。 バッテリ50の蓄電量設定用マップの一例を示す説明図である。 内部抵抗用補正係数設定用マップの一例を示す説明図である。 バッテリ50の第1分極により生じる電圧Vdyn1と第1時定数τ1と第1最大分極電圧FI1との関係の一例を示す説明図である。 第1分極用補正係数設定用マップの一例を示す説明図である。 第2分極用補正係数設定用マップの一例を示す説明図である。 バッテリ50を放電しているときの端子間電圧Vbと開放電圧Voとの時間変化の様子の一例を示す説明図である。 変形例の補正係数設定用マップの一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、ガソリンや軽油などを燃料とする内燃機関として構成されたエンジン32と、種々の検出値や制御値を入力してエンジン32を駆動制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)36と、エンジン32のクランクシャフト34にキャリアが接続されると共に駆動輪26a,26bにデファレンシャルギヤ24を介して連結された駆動軸22にリングギヤが接続された遊星歯車機構38と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が遊星歯車機構38のサンギヤに接続されたモータMG1と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が駆動軸22に接続されたモータMG2と、モータMG1,MG2を駆動するインバータ41,42と、種々の検出値や制御値を入力してインバータ41,42の図示しないスイッチング素子をスイッチング制御することによってモータMG1,MG2を駆動制御するモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)44と、インバータ41,42が共用する電力ライン46を介してモータMG1,MG2と電力をやりとりするバッテリ50と、バッテリ50を管理するバッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52と、電力ライン46を介してバッテリ50を外部電源70からの電力を用いて充電する充電器54と、車両全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット60と、を備える。なお、実施例の蓄電容量推定装置としては、主としてバッテリECU52が該当する。
バッテリ50は、リチウムイオン電池などとして構成された複数のセルを直列接続してなる複数の電池モジュールが直列に接続された二次電池として構成されており、家庭用電源(AC100V)などの車外の外部電源70が接続されたコネクタ72と充電器54が接続されたコネクタ56とが連結されたときには、車両が走行を開始する前に外部電源70からの電力を用いて充電器54により充電することができるようになっている。充電器54は、図示しないAC/DCコンバータやDC/DCコンバータ,バッテリ50への電力供給を遮断するリレーなどを有する。
バッテリECU52は、CPU52aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52aの他に処理プログラムを記憶するROM52bとデータを一時的に記憶するRAM52cと図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。バッテリECU52には、バッテリ50の端子間に取り付けられた電圧センサ51aからの端子間電圧Vbやバッテリ50の正極端子近傍に取り付けられてバッテリ50を充放電する電流を検出する電流センサ51bからの充放電電流Ib,バッテリ50の一部(例えば、複数の電池モジュールのうちの1つなど)に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tb,複数の電池モジュールの各々の端子間電圧を検出する図示しない複数の電圧センサからの電圧などが入力ポートを介して入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット60に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50の全容量に対する蓄電されている容量の割合(全容量に対する放電可能な蓄電容量の割合)である蓄電量SOCを推定したり、推定した残容量SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の蓄電量SOCに基づいて入力制限用補正係数と出力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。なお、バッテリ50は、各セルが同一のものとして構成されており、同じセル数の各電池モジュールも同一のものとして構成されている。また、バッテリ50を構成する各セルは、各セルの容量に対する蓄電されている容量の割合(容量に対する放電可能な蓄電容量の割合)が小さいほど内部抵抗が大きくなる特性を有しているため、バッテリ50は、バッテリ50の蓄電量SOCが小さいほど内部抵抗が大きくなる特性を有するものとなっている。
ハイブリッド用電子制御ユニット60は、図示しないCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他にROMやRAM,入出力ポートおよび通信ポートを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット60は、シフトレバーのポジションを検出するシフトポジションセンサ62からのシフトポジションやアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度,ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ66からのブレーキポジション,車速センサ68からの車速などを入力ポートを介して入力すると共に、充電器54の図示しないAC/DCコンバータやDC/DCコンバータ,リレーを駆動する制御信号などを出力ポートを介して出力し、通信ポートを介して接続されたエンジンECU36やモータECU44,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
また、ハイブリッド用電子制御ユニット60により実行される駆動制御では、外部電源70からの電力を用いた充電器54によるバッテリ50の充電によりバッテリ50を満充電などの状態として走行を開始したときに、バッテリ50の蓄電量SOCが所定の下限値(例えば、25%や35%など)未満に至るまでは、エンジン32の運転を停止した状態とするよう運転停止指令をエンジンECU36に送信し、モータMG1のトルク指令に値0を設定すると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸22に要求トルクが出力されるようモータMG2のトルク指令を設定し、設定したトルク指令をモータECU44に送信する。運転停止指令を受信したエンジンECU36はエンジン32の燃料噴射制御や点火制御などの運転制御を停止し、トルク指令を受信したモータECU44はモータMG1を駆動停止するようインバータ41を制御すると共にトルク指令でモータMG2が駆動されるようインバータ42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、実施例のハイブリッド自動車20は、バッテリ50の蓄電量SOCが所定の下限値未満に至るまでバッテリ50の電力を用いてモータMG2からの動力により走行する。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20に搭載された蓄電容量推定装置の動作、即ちバッテリ50の蓄電量SOCの推定について説明する。図2はバッテリECU52により実行される蓄電量推定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
蓄電量推定ルーチンが実行されると、バッテリECU52のCPU52aは、まず、電圧センサ51aからのバッテリ50の端子間電圧Vbや電流センサ51bからのバッテリ50の充放電電流Ib,温度センサ51cからのバッテリ50の電池温度Tbなど蓄電量SOCの推定に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。続いて、入力した充放電電流Ibが値0であるか否かを判定し(ステップS110)、充放電電流Ibが値0のときには後述の計算式で用いる充放電係数Kiに値0を設定し(ステップS120)、充放電電流Ibが値0でないときには充放電電流Ibを充放電電流Ibの絶対値で割ったものを充放電係数Kiとして計算する(ステップS130)。充放電電流Ibは、実施例では、バッテリ50を充電するときに正の値,バッテリ50を放電するときに負の値となるものとした。したがって、充放電係数Kiは、バッテリ50を充電しているときに値1,バッテリ50を放電しているときに値−1として計算され、バッテリ50の充放電が行なわれていないときには値0となる。
こうしてデータを入力し計算すると、バッテリ50を充放電したときにバッテリ50の内部抵抗により生じる電圧(充電時は開放電圧Voに対する電圧上昇分,放電時は開放電圧Voに対する電圧降下分)としての電圧Vrを計算すると共に(ステップS135)、バッテリ50を充放電したときにバッテリ50の分極(例えば、電極表面の電解質の濃度が減少することによる分極など)により生じる電圧としての電圧Vdynを計算し(ステップS155)、入力した端子間電圧Voから計算した内部抵抗による電圧Vrと分極による電圧Vdynとを減じたものをバッテリ50の開放電圧Voとして計算し(ステップS210)、計算した開放電圧Voに基づいてバッテリ50の蓄電量SOCを推定して(ステップS220)、蓄電量推定ルーチンを終了する。図3および図4にそれぞれバッテリ50を充電および放電しているときの端子間電圧Vbと開放電圧Voとの時間変化の様子の一例を模式的に示す。図3および図4中、電圧Vdyn1は、第1時定数τ1をもって変化する(例えば数百msec程度で最大値に至る)特性をもつ第1分極により生じる電圧を示し、電圧Vdyn2は、第1時定数τ1より大きい第2時定数τ2をもって変化する(例えば数秒程度で最大値に至る)特性をもつ第2分極により生じる電圧を示す。図3に示すように、バッテリ50を充電しているときには、端子間電圧Vbは、開放電圧Voよりも内部抵抗による電圧Vrと分極による電圧Vdynとの和の電圧分だけ大きくなると考えられる。また、図4に示すように、バッテリ50を放電しているときには、端子間電圧Vbは、開放電圧Voよりも内部抵抗による電圧Vrと分極による電圧Vdynとの和の電圧分だけ小さくなると考えられる。また、蓄電量SOCの推定は、実施例では、開放電圧Voと蓄電量SOCとの関係をバッテリ50の特性に基づいて予め実験などにより求めて蓄電量設定用マップとしてROM52bに記憶しておき、開放電圧Voが与えられると記憶したマップから対応する蓄電量SOCを導出して設定するものとした。図5に蓄電量設定用マップの一例を示す。したがって、内部抵抗による電圧Vrや分極による電圧Vdynをより正確に計算することができれば、端子間電圧Vbから開放電圧Voをより正確に計算することができ、こうして計算された開放電圧Voを蓄電量設定用マップに適用することによりバッテリ50の蓄電量SOCをより正確に推定することができるものとなる。以下、バッテリ50の内部抵抗により生じる電圧Vrの計算とバッテリ50の分極により生じる電圧Vdynの計算との詳細について説明する。
バッテリ50の内部抵抗による電圧Vrの計算では、バッテリ50の内部抵抗の基準となる基準内部抵抗Rbaseを補正するための内部抵抗用補正係数Kaを前回このルーチンを実行したときに推定された蓄電量(前回SOC)と電池温度Tbとに基づいて設定し(ステップS140)、設定した内部抵抗用補正係数Kaと基準内部抵抗Rbaseとの積に充放電電流Ibを乗じたものを内部抵抗による電圧Vrとして計算する(ステップS150)。ここで、基準内部抵抗Rbaseは、例えば、バッテリ50の電池温度Tbが常温(例えば15℃や20℃など)の状態でバッテリ50の蓄電量SOCがその蓄電量SOCを管理するための目標値(例えば55%や60%など)にあるときのバッテリ50の内部抵抗としてバッテリ50の特性に基づいて予め実験などにより求められたものなどを用いることができる。また、内部抵抗用補正係数Kaは、実施例では、前回SOCと電池温度Tbと内部抵抗用補正係数Kaとの関係をバッテリ50の特性に基づいて予め実験などにより求めて内部抵抗用補正係数設定用マップとしてROM52bに記憶しておき、前回SOCと電池温度Tbとが与えられると記憶したマップから対応する内部抵抗用補正係数Kaを導出して設定するものとした。図6に内部抵抗用補正係数設定用マップの一例を示す。図中、所定量Srefと所定温度Tbrefとは、実施例では、基準内部抵抗Rbaseを求めたときの蓄電量SOCと電池温度Tbとを用いるものとした。図示するように、内部抵抗用補正係数Kaは、前回SOCが所定量Sref以上の領域では値1.0が設定され、前回SOCが所定量Srefより小さいほど値1.0より大きくなる値が設定される。これは、バッテリ50の蓄電量SOCが小さいほど内部抵抗が大きくなるバッテリ50の特性に基づく。また、内部抵抗用補正係数Kaは、電池温度Tbが所定温度Tbref以上では電池温度Tbが温度Tb6,Tb5,Tb4と低くなるほど大きくなると共に電池温度Tbが所定温度Tbref未満では電池温度Tbが温度Tb3,Tb2,Tb1と低くなるほど小さくなる値が設定される。これは、電池温度Tbが所定温度Tbref近傍のときに効率よく充放電を行なうためのバッテリ50の仕様に基づく。この意味は、電池温度Tbが所定温度Tbref近傍のときには、基本的には電荷の授受をより多く行なうことができる一方で蓄電量SOCが小さくなり内部抵抗が大きくなるとこうした電荷の授受がより大きく制約されるという電池温度Tbの蓄電量SOCへの依存性に基づく、というものと考えられる。こうして基準内部抵抗Rbaseを補正したものを用いてバッテリ50の内部抵抗により生じる電圧Vrを計算するから、電圧Vrをより適正に計算することができる。
バッテリ50の分極による電圧Vdynの計算では、まず、バッテリ50を充電または放電したときに第1時定数τ1をもって変化する第1分極による電圧Vdyn1の計算に用いられる第1最大分極電圧FI1を補正するために、第1分極用補正係数Kbを前回SOCと電池温度Tbとに基づいて設定し(ステップS160)、前回このルーチンを実行したときに計算した第1分極による電圧(前回Vdyn1)と本ルーチンの実行間隔としての単位時間Δtと第1時定数τ1と第1最大分極電圧FI1に第1分極用補正係数Kbを乗じて補正したものと充放電係数Kiとを用いて次式(1)により第1分極による電圧Vdyn1を計算する(ステップS170)。式(1)は、第1分極により生じる一次遅れ系に近似した電圧Vdyn1を計算するためのものであり、式(1)中、第1時定数τ1は、バッテリ50の特性に基づいて予め実験などにより求められたものを用いることができる。最大分極電圧FI1は、比較的短い時間で最大値に至る第1分極により生じる電圧の最大値(例えば、バッテリ50の電池温度Tbが常温の状態で蓄電量SOCが目標値にあるときの最大値(最終値)など)として、バッテリ50の特性に基づいて予め実験などにより求められたものを用いることができる。式(1)中、指数関数による値(exp(−Δt/τ1))は減衰率を示す。図7に、式(1)により計算されるバッテリ50の第1分極により生じる電圧Vdyn1と第1時定数τ1と第1最大分極電圧FI1との関係の一例を示す。なお、式(1)の左辺では充放電係数Kiを乗じるものとしたから、第1分極による電圧Vdyn1は、バッテリ50を充電しているときには正の値,バッテリ50を放電しているときには負の値,バッテリ50の充放電が行なわれていないときには前回Vdyn1に拘わらず値0になる。また、第1分極用補正係数Kbは、実施例では、前回SOCと電池温度Tbと第1分極用補正係数Kbとの関係をバッテリ50の特性に基づいて予め実験などにより求めて第1分極用補正係数設定用マップとしてROM52bに記憶しておき、前回SOCと電池温度Tbとが与えられると記憶したマップから対応する第1分極用補正係数Kbを導出して設定するものとした。図8に第1分極用補正係数設定用マップの一例を示す。図示するように、実施例では、図6の内部抵抗用補正係数設定用マップにおける内部抵抗用補正係数Kaの前回SOCに対する傾向と電池温度Tbに対する傾向と同じ傾向をもって前回SOCと電池温度Tbとに対して第1分極用補正係数Kbが設定されるように予め定められている。これは、バッテリ50の分極により生じる電圧の大きさは内部抵抗が大きいほど大きくなる傾向にあると考えられることに基づく。こうして第1最大分極電圧FI1を補正したものを用いてバッテリ50の第1分極により生じる電圧Vdyn1を計算するから、電圧Vdyn1をより適正に計算することができる。
Vdyn1=[前回Vdyn1・exp(-Δt/τ1)+(FI1・Kb)・Δt/τ1]・Ki (1)
バッテリ50の分極による電圧Vdynの計算では、更に、バッテリ50を充電または放電したときに第1時定数τ1より大きい第2時定数τ2をもって変化する第2分極による電圧Vdyn2の計算に用いられる第2最大分極電圧FI2を補正するために、第2分極用補正係数Kcを前回SOCと電池温度Tbとに基づいて設定し(ステップS180)、前回このルーチンを実行したときに計算した第2分極による電圧(前回Vdyn2)と本ルーチンの実行間隔としての単位時間Δtと第2時定数τ2と第2最大分極電圧FI2に第2分極用補正係数Kcを乗じて補正したものと充放電係数Kiとを用いて次式(2)により第2分極による電圧Vdyn2を計算し(ステップS190)、計算した第1分極による電圧Vdyn1に第2分極による電圧Vdyn2を加えたものをバッテリ50の分極により生じる電圧Vdynとして計算する(ステップS200)。式(2)は、第2分極により生じる一次遅れ系に近似した電圧Vdyn2を計算するためのものであり、式(2)中、第2時定数τ2は、バッテリ50の特性に基づいて予め実験などにより求められたものを用いることができる。第2最大分極電圧FI2は、比較的長い時間で最大値に至る第2分極により生じる電圧の最大値(例えば、バッテリ50の電池温度Tbが常温の状態で蓄電量SOCが目標値にあるときの最大値(最終値)など)として、バッテリ50の特性に基づいて予め実験などにより求められたものを用いることができる。なお、式(2)は、式(1)の前回Vdyn1,第1時定数τ1,第1最大分極電圧FI1,第1分極用補正係数Kbに代えて前回Vdyn2,第2時定数τ2,第2最大分極電圧FI2,第2分極用補正係数Kcを用いる点を除いて、式(1)と同じ計算を行なうためのものである。また、第2分極用補正係数Kcは、実施例では、前回SOCと電池温度Tbと第2分極用補正係数Kbとの関係をバッテリ50の特性に基づいて予め実験などにより求めて第2分極用補正係数設定用マップとしてROM52bに記憶しておき、前回SOCと電池温度Tbとが与えられると記憶したマップから対応する第2分極用補正係数Kcを導出して設定するものとした。図9に第2分極用補正係数設定用マップの一例を示す。図示するように、実施例では、図6の内部抵抗用補正係数設定用マップにおける内部抵抗用補正係数Kaの前回SOCに対する傾向と電池温度Tbに対する傾向と同じ傾向をもって前回SOCと電池温度Tbとに対して第2分極用補正係数Kcが設定されるように予め定められている。この理由については前述したのと同様である。こうして第2最大分極電圧FI2を補正したものを用いてバッテリ50の第2分極により生じる電圧Vdyn2を計算するから電圧Vdyn2をより適正に計算することができ、電圧Vdyn1と電圧Vdyn2との和としてのバッテリ50の分極により生じる電圧Vdynをより適正に計算することができる。これにより、端子間電圧Vbから電圧Vrと電圧Vdynとを減じて得られる開放電圧Voをより正確に計算することができ、こうして計算された開放電圧Voを蓄電量設定用マップに適用することによりバッテリ50の蓄電量SOCをより正確に推定することができる。
Vdyn2=[前回Vdyn2・exp(-Δt/τ2)+(FI2・Kc)・Δt/τ2]・Ki (2)
図10に、バッテリ50を放電しているときの端子間電圧Vbと開放電圧Voとの時間変化の様子の一例を示す。図中、破線は、実施例におけるバッテリ50の開放電圧Voの計算のうち内部抵抗用補正係数Kaと第1分極用補正係数Kbと第2分極用補正係数Kcとを用いずに計算された比較例のバッテリ50の開放電圧Voを示す。バッテリ50を放電しているときには端子間電圧Vbは開放電圧Voよりも小さくなるが、比較例のように基準内部抵抗Rbaseや第1最大分極電圧FI1,第2最大分極電圧FI2を補正することなく、即ち蓄電量SOCが小さいほど内部抵抗が大きくなるバッテリ50の特性を考慮することなく、バッテリ50の開放電圧Voを計算すると、計算された開放電圧Voは実際の開放電圧Voよりも小さくなり、推定される蓄電量SOCと実際の蓄電量SOCとの乖離が大きくなりやすい。これに対し、実施例では、バッテリ50の特性を考慮して基準内部抵抗Rbaseや第1最大分極電圧FI1,第2最大分極電圧FI2を補正して開放電圧Voを計算するから、バッテリ50の蓄電量SOCをより正確に推定することができる。特に、実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の蓄電量SOCが所定の下限値未満に至るまでバッテリ50からの電力を用いてモータMG2の動力により走行するために、蓄電量SOCが比較的小さい領域でバッテリ50の充放電が行なわれるが、こうした領域では内部抵抗が大きくなるバッテリ50の特性を反映して蓄電量SOCを推定するから、バッテリ50の蓄電量SOCが所定の下限値未満に至るまでの走行をより適正に行なうことができる。また、蓄電量SOCに基づいて演算されるバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でモータMG2のトルク指令が設定されるから、モータMG2からのトルクをより適正なものとして駆動軸22に出力することができる。
以上説明した実施例の蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20によれば、蓄電量SOCが小さいほど内部抵抗が大きくなるバッテリ50の特性を考慮して、バッテリ50の前回SOCに基づく内部抵抗用補正係数Kaにより基準内部抵抗Rbaseを補正したものに充放電電流Ibを乗じることによってバッテリ50の内部抵抗により生じる電圧Vrを計算し、バッテリ50の分極により生じる一次遅れ系に近似した電圧Vdynを計算し、バッテリ50の端子間電圧Vbから電圧Vrと電圧Vdynとを減じて得られる開放電圧Voに基づいて蓄電量SOCを推定することにより、バッテリ50の蓄電量SOCをより適正に推定することができる。
実施例の蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20では、基準内部抵抗Rbaseや第1最大分極電圧FI1,第2最大分極電圧FI2を補正する際に、前回SOCと電池温度Tbとに基づく補正係数を乗じるものとしたが、電池温度Tbに関係のない前回SOCだけに基づく補正係数を乗じるものとしてもよい。また、バッテリの特性によっては、基準内部抵抗Rbaseや第1最大分極電圧FI1,第2最大分極電圧FI2を補正する際に、図11に示すように前回SOCが小さいほど補正係数が大きくなると共に電池温度Tbが低いほど補正係数が大きくなる傾向に定められたマップを用いて設定される補正係数を乗じるものとしてもよい。
実施例の蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20では、バッテリ50の第1分極により生じる電圧Vdyn1と第2分極により生じる電圧Vdyn2とを計算する際に、第1最大分極電圧FI1を前回SOCと電池温度Tbとに基づく第1分極用補正係数Kbにより補正すると共に第2最大分極電圧FI2を前回SOCと電池温度Tbとに基づく第2分極用補正係数Kcにより補正するものとしたが、第1最大分極電圧FI1を補正せずに電圧Vdyn1を計算するものとしてもよいし、第2最大分極電圧FI2を補正せずに電圧Vdyn2を計算するものとしてもよいし、第1最大分極電圧FI1および第2最大分極電圧FI2の両方を補正せずに電圧Vdyn1および電圧Vdyn2を計算するものとしてもよい。
実施例の蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20では、第1時定数τ1をもって変化するバッテリ50の第1分極により生じる電圧Vdyn1と第1時定数τ1より大きい第2時定数τ2をもって変化するバッテリ50の第2分極により生じる電圧Vdyn2との和としてバッテリ50の分極により生じる電圧Vdynを計算して開放電圧Voの計算に用いるものとしたが、バッテリの特性によっては、こうして計算される電圧Vdynに代えて、1つの時定数をもって変化するバッテリ50の分極により生じる電圧を開放電圧Voの計算に用いるものとしてもよい。
実施例の蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20では、内部抵抗用補正係数Kaや第1分極用補正係数Kb,第2分極用補正係数Kcの設定用の各マップにおいて、前回SOCと電池温度Tbとに基づいて値1.0以上の値を設定するものとしたが、基準内部抵抗Rbaseや第1最大分極電圧Vdyn1,第2最大分極電圧Vdyn2の値や設定方法によっては、前回SOCと電池温度Tbとに基づいて値1.0未満の値を設定するものとしても構わない。
実施例の蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20では、内部抵抗用補正係数設定用マップと第1分極用補正係数設定用マップと第2分極用補正係数設定用マップとで共通の所定量Srefおよび所定温度Trefを用いて各補正係数を設定するものとしたが、所定量Srefや所定温度Trefに代えて、内部抵抗用補正係数設定用マップと第1分極用補正係数設定用マップと第2分極用補正係数設定用マップとでそれぞれ異なる蓄電量SOCとしての所定量および電池温度Tbとしての所定温度を用いて各補正係数を設定するものとしてもよい。
実施例の蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20では、第1最大分極電圧FI1および第2最大分極電圧FI2として、第1分極により生じる電圧の最大値および第2分極により生じる電圧の最大値としての一定値をそれぞれ用いるものとしたが、例えば充放電電流Ibの大きさが大きいほど大きくなると共に電池温度Tbが低いほど大きくなる値としての第1分極により生じる電圧の最大値および第2分極により生じる電圧の最大値をそれぞれ用いるものとしてもよい。
実施例の蓄電容量推定装置を搭載したハイブリッド自動車20では、バッテリ50の全容量に対する放電可能な蓄電容量の割合としての蓄電量SOCを推定するものとしたが、バッテリ50を構成する各電池モジュールの容量に対する放電可能な蓄電容量の割合としての蓄電量(ここでは、モジュール蓄電量SOCmという)を推定するものとしてもよい。この場合、バッテリ50の蓄電量SOCを推定する際に実施例で用いたバッテリ50の端子間電圧Vbや前回SOCに代えてモジュール蓄電量SOCmの前回値としての前回SOCmや各電池モジュールの端子間電圧を用いると共にバッテリ50の充放電電流Ibと電池温度Tbとを用いてモジュール蓄電量SOCmを推定することができる。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、自動車以外の車両や船舶,航空機などの移動体に搭載される二次電池の蓄電容量推定装置の形態や建設設備などの移動しない設備に組み込まれた二次電池の蓄電容量推定装置の形態としても構わない。さらに、二次電池の蓄電容量推定方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、バッテリ50が「二次電池」に相当し、前回SOCと温度センサ51cからの電池温度Tbとに基づいて内部抵抗用補正係数設定用マップを用いて設定された内部抵抗用補正係数Kaを基準内部抵抗Rbaseに乗じて補正したものに電流センサ51bからの充放電電流Ibと乗じることによってバッテリ50の内部抵抗により生じる電圧Vrを計算する図2の蓄電量推定ルーチンのステップS140,S150の処理を実行するバッテリECU52が「内部抵抗電圧演算手段」に相当し、前回Vdyn1に第1時定数τ1に応じた減衰率を乗じたものと最大分極電圧FI1に単位時間Δtを第1時定数τ1で割ったものを乗じたものとの和としてバッテリ50の第1分極により生じる電圧Vdyn1を計算したり前回Vdyn2に第2時定数τ2に応じた減衰率を乗じたものと最大分極電圧FI2に単位時間Δtを第2時定数τ2で割ったものを乗じたものとの和としてバッテリ50の第2分極により生じる電圧Vdyn2を計算したりしてバッテリ50の分極により生じる電圧Vdynを計算する図2の蓄電量推定ルーチンのステップS160〜S200の処理を実行するバッテリECU52が「分極電圧演算手段」に相当し、電圧センサ51aからの端子間電圧Vbから内部抵抗による電圧Vrと分極による電圧Vdynとを減じて得られる開放電圧Voに基づいてバッテリ50の蓄電量SOCを推定する図2の蓄電量推定ルーチンのステップS210,S220の処理を実行するバッテリECU52が「蓄電容量推定手段」に相当する。
ここで、「二次電池」としては、バッテリ50に限定されるものではなく、バッテリ50を構成する電池モジュールなど、放電可能な蓄電容量が小さいほど内部抵抗が大きくなる傾向の特性を有する二次電池であれば如何なるものとしても構わない。「内部抵抗電圧演算手段」としては、前回SOCと温度センサ51cからの電池温度Tbとに基づいて内部抵抗用補正係数設定用マップを用いて設定された内部抵抗用補正係数Kaを基準内部抵抗Rbaseに乗じて補正したものに電流センサ51bからの充放電電流Ibと乗じることによってバッテリ50の内部抵抗により生じる電圧Vrを計算するものに限定されるものではなく、現在までに推定された二次電池の放電可能な蓄電容量である推定蓄電容量と二次電池の内部抵抗を補正する補正係数との関係として推定蓄電容量が小さいほど補正係数が大きくなる傾向の蓄電容量関係を有する補正関係に推定蓄電容量を適用して得られる補正係数により二次電池の内部抵抗の基準となる基準内部抵抗を補正したものに対して二次電池の充放電電流を乗じることによって二次電池を充放電したときに二次電池の内部抵抗により生じる電圧を演算するものであれば如何なるものとしても構わない。「分極電圧演算手段」としては、前回Vdyn1に第1時定数τ1に応じた減衰率を乗じたものと最大分極電圧FI1に単位時間Δtを第1時定数τ1で割ったものを乗じたものとの和としてバッテリ50の第1分極により生じる電圧Vdyn1を計算したり前回Vdyn2に第2時定数τ2に応じた減衰率を乗じたものと最大分極電圧FI2に単位時間Δtを第2時定数τ2で割ったものを乗じたものとの和としてバッテリ50の第2分極により生じる電圧Vdyn2を計算したりしてバッテリ50の分極により生じる電圧Vdynを計算するものに限定されるものではなく、バッテリ50の1つの分極により生じる電圧を計算するものなど、現在までに演算された二次電池の分極により生じる電圧に所定の時定数に応じた割合を乗じたものと二次電池の分極により生じる電圧の最大値である最大分極電圧に単位時間を所定の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって二次電池を充放電したときに二次電池の分極により生じる電圧を演算するものであれば如何なるものとしても構わない。「蓄電容量推定手段」としては、電圧センサ51aからの端子間電圧Vbから内部抵抗による電圧Vrと分極による電圧Vdynとを減じて得られる開放電圧Voに基づいてバッテリ50の蓄電量SOCを推定するものに限定されるものではなく、バッテリ50を構成する電池モジュールの蓄電量を推定するものなど、二次電池の端子間電圧から演算された二次電池の内部抵抗により生じる電圧と演算された二次電池の分極により生じる電圧とを減じて得られる二次電池の開放電圧に基づいて二次電池の放電可能な蓄電容量を推定するものであれば如何なるものとしても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、蓄電容量推定装置の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 駆動軸、24 デファレンシャルギヤ、26a,26b 駆動輪、32 エンジン、34 クランクシャフト、36 エンジン用電子制御ユニット、38 プラネタリギヤ、41,42 インバータ、44 モータ用電子制御ユニット、46 電力ライン、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット、52a CPU、52b ROM、52c RAM、54 充電器、56 コネクタ、60 ハイブリッド用電子制御ユニット、61 イグニッションスイッチ、62 シフトポジションセンサ、64 アクセルペダルポジションセンサ、66 ブレーキペダルポジションセンサ、68 車速センサ、70 外部電源、72 コネクタ、MG1,MG2 モータ。

Claims (7)

  1. 放電可能な蓄電容量が小さいほど内部抵抗が大きくなる傾向の特性を有する二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する蓄電容量推定装置であって、
    現在までに推定された前記二次電池の放電可能な蓄電容量である推定蓄電容量と前記二次電池の内部抵抗を補正する補正係数との関係として前記推定蓄電容量が小さいほど前記補正係数が大きくなる傾向の蓄電容量関係を有する補正関係に前記推定蓄電容量を適用して得られる前記補正係数により前記二次電池の内部抵抗の基準となる基準内部抵抗を補正したものに対して前記二次電池の充放電電流を乗じることによって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の内部抵抗により生じる電圧を演算する内部抵抗電圧演算手段と、
    現在までに演算された前記二次電池の分極により生じる電圧に所定の時定数に応じた割合を乗じたものと前記二次電池の分極により生じる電圧の最大値である最大分極電圧に単位時間を前記所定の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の分極により生じる電圧を演算する分極電圧演算手段と、
    前記二次電池の端子間電圧から前記演算された二次電池の内部抵抗により生じる電圧と前記演算された二次電池の分極により生じる電圧とを減じて得られる前記二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する蓄電容量推定手段と、
    を備える蓄電容量推定装置。
  2. 請求項1記載の蓄電容量推定装置であって、
    前記補正関係は、前記二次電池の温度と前記補正係数との関係として前記二次電池の温度が所定温度以上では該温度が低いほど前記補正係数が大きくなり前記二次電池の温度が前記所定温度未満では該温度が低いほど前記補正係数が小さくなる傾向の温度関係と前記蓄電容量関係とを有する関係であり、
    前記内部抵抗電圧演算手段は、前記補正関係に前記二次電池の温度と前記推定蓄電容量とを適用して得られる前記補正係数により前記基準内部抵抗を補正する手段である、
    蓄電容量推定装置。
  3. 請求項1または2記載の蓄電容量推定装置であって、
    前記分極電圧演算手段は、前記二次電池を充放電したときに第1の時定数をもって変化する前記二次電池の第1の分極により生じる電圧の現在までに演算された値に前記第1の時定数に応じた割合を乗じたものと前記二次電池の第1の分極により生じる電圧の最大値である第1の最大分極電圧に前記単位時間を前記第1の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の第1の分極により生じる電圧を演算し、前記二次電池を充放電したときに前記第1の時定数より大きい第2の時定数をもって変化する前記二次電池の第2の分極により生じる電圧の現在までに演算された値に前記第2の時定数に応じた割合を乗じたものと前記二次電池の第2の分極により生じる電圧の最大値である第2の最大分極電圧に前記単位時間を前記第2の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の第2の分極により生じる電圧を演算し、前記演算した二次電池の第1の分極により生じる電圧と前記演算した二次電池の第2の分極により生じる電圧との和として前記二次電池の分極により生じる電圧を演算する手段である、
    蓄電容量推定装置。
  4. 請求項3記載の蓄電容量推定装置であって、
    前記分極電圧演算手段は、前記推定蓄電容量と前記第1の最大分極電圧を補正する第1の分極用補正係数との関係として前記推定蓄電容量が小さいほど前記第1の分極用補正係数が大きくなる傾向の第2の蓄電容量関係を有する第1の分極用補正関係に前記推定蓄電容量を適用して得られる前記第1の分極用補正係数により前記第1の最大分極電圧を補正したものを前記第1の最大分極電圧に代えて用いて前記二次電池の第1の分極により生じる電圧を演算し、前記推定蓄電容量と前記第2の最大分極電圧を補正する第2の分極用補正係数との関係として前記推定蓄電容量が小さいほど前記第2の分極用補正係数が大きくなる傾向の第3の蓄電容量関係を有する第2の分極用補正関係に前記推定蓄電容量を適用して得られる前記第2の分極用補正係数により前記第2の最大分極電圧を補正したものを前記第2の最大分極電圧に代えて用いて前記二次電池の第2の分極により生じる電圧を演算する手段である、
    蓄電容量推定装置。
  5. 請求項4記載の蓄電容量推定装置であって、
    前記第1の分極用補正関係は、前記二次電池の温度と前記第1の分極用補正係数との関係として前記二次電池の温度が第2の所定温度以上では該温度が低いほど前記第1の分極用補正係数が大きくなり前記二次電池の温度が前記第2の所定温度未満では該温度が低いほど前記第1の分極用補正係数が小さくなる傾向の第2の温度関係と前記第2の蓄電容量関係とを有する関係であり、
    前記第2の分極用補正関係は、前記二次電池の温度と前記第2の分極用補正係数との関係として前記二次電池の温度が第3の所定温度以上では該温度が低いほど前記第2の分極用補正係数が大きくなり前記二次電池の温度が前記第3の所定温度未満では該温度が低いほど前記第2の分極用補正係数が小さくなる傾向の第3の温度関係と前記第3の蓄電容量関係とを有する関係であり、
    前記分極電圧演算手段は、前記第1の分極用補正関係に前記二次電池の温度と前記推定蓄電容量とを適用して得られる前記第1の分極用補正係数により前記第1の最大分極電圧を補正し、前記第2の分極用補正係数に前記二次電池の温度と前記推定蓄電容量とを適用して得られる前記第2の分極用補正係数により前記第2の最大分極電圧を補正する手段である、
    蓄電容量推定装置。
  6. 請求項4または5記載の蓄電容量推定装置であって、
    前記分極電圧演算手段は、前記第1の最大分極電圧をFI1,前記第1の分極用補正係数をKb,前記第1の時定数をτ1,前記二次電池の第1の分極により生じる電圧の現在までに演算された値をVdyn1(前回),前記第2の最大分極電圧をFI2,前記第2の分極用補正係数をKc,前記第2の所定の時定数をτ2,前記二次電池の第2の分極により生じる電圧の現在までに演算された値をVdyn2(前回),前記単位時間をΔtとしたときに、Vdyn1(前回)・exp(−Δt/τ1)+FI1・Kb・Δt/τ1により前記二次電池の第1の分極により生じる電圧を演算し、Vdyn2(前回)・exp(−Δt/τ2)+FI2・Kc・Δt/τ2により前記二次電池の第2の分極により生じる電圧を演算する手段である、
    蓄電容量推定装置。
  7. 放電可能な蓄電容量が小さいほど内部抵抗が大きくなる傾向の特性を有する二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する蓄電容量推定方法であって、
    (a)現在までに推定された前記二次電池の放電可能な蓄電容量である推定蓄電容量と前記二次電池の内部抵抗を補正する補正係数との関係として前記推定蓄電容量が小さいほど前記補正係数が大きくなる傾向の蓄電容量関係を有する補正関係に前記推定蓄電容量を適用して得られる前記補正係数により前記二次電池の内部抵抗の基準となる基準内部抵抗を補正したものに対して前記二次電池の充放電電流を乗じることによって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の内部抵抗により生じる電圧を演算し、現在までに演算された前記二次電池の分極により生じる電圧に所定の時定数に応じた割合を乗じたものと前記二次電池の分極により生じる電圧の最大値である最大分極電圧に単位時間を前記所定の時定数で割ったものを乗じたものとの和によって前記二次電池を充放電したときに該二次電池の分極により生じる電圧を演算し、
    (b)前記二次電池の端子間電圧から前記演算された二次電池の内部抵抗により生じる電圧と前記演算された二次電池の分極により生じる電圧とを減じて得られる前記二次電池の開放電圧に基づいて前記二次電池の放電可能な蓄電容量を推定する、
    蓄電容量推定方法。
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