JP5310156B2 - 駆動装置およびその異常判定方法並びに車両 - Google Patents

駆動装置およびその異常判定方法並びに車両 Download PDF

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Description

本発明は、駆動装置およびその異常判定方法並びに車両に関する。
従来、この種の駆動装置としては、複数の単電池が直列接続されてなる複数のブロックから構成された組電池と、組電池からの電力を用いて駆動するモータジェネレータとを備え、組電池の異常を判定するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、各ブロックの電圧が所定電圧となるタイミングで組電池の電流をサンプリングすると共にサンプリングして記憶した各ブロックに対応する電流群に基づいて各ブロックの代表電流値を算出し、組電池の放電時には微少短絡が生じている単電池を含むブロックの電圧が低下するというブロックの電流−電圧特性を考慮して、組電池の放電時に1つのブロックの代表電流値が他のブロックの代表電流値から大きくばらついたときにその1つのブロックの単電池に微少短絡が生じている可能性が高いなどとして異常と判定している。
特開2008−288192号公報
しかしながら、上述の駆動装置の組電池では、単電池の微小短絡による異常を誤って判定する場合がある。通常、製造誤差や経年変化による個体差,温度などによる状態差により単電池に蓄電されている蓄電量が単電池ごとに僅かに異なるため、組電池全体の蓄電量が減少したときの放電中にこうした単電池間の蓄電量の差に起因して特定のブロックの電圧低下が生じることがあり、この電圧低下を単電池のハード上の異常としての微小短絡と誤判定する場合が生じる。また、こうした誤判定の結果が運転者に警告されると、ハード上の異常が生じていないにも拘わらず、組電池の点検や交換が無駄に行なわれてしまう。
本発明の駆動装置およびその異常判定方法並びに車両は、バッテリの電池モジュール内の短絡による異常をより適正に判定することを主目的とする。
本発明の駆動装置およびその異常判定方法並びに車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の駆動装置は、
二次電池としての複数のセルが直列に接続されてなる複数の電池モジュールを直列に接続してなるバッテリと、前記バッテリからの電力を用いて駆動する駆動機器と、前記バッテリの放電可能な蓄電容量である残容量が前記バッテリの放電を禁止すべき所定量未満のときでも前記バッテリの放電の禁止より前記駆動機器の駆動を優先する所定の駆動条件が成立したときには前記バッテリからの電力を用いた前記駆動機器の駆動が行なわれるよう該駆動機器を制御する駆動機器制御手段と、を備える駆動装置であって、
前記複数の電池モジュールの各々の電圧を検出する電圧検出手段と、
前記バッテリの残容量が前記所定量以上のときには前記バッテリの放電時における前記検出された複数の電池モジュールのうちの任意の1つの電池モジュールの電圧と前記検出された複数の電池モジュールのうちの残余の少なくとも1つの電池モジュールの電圧との電圧差が所定電圧以上のときに該任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常が生じていると判定し、前記バッテリの残容量が前記所定量未満のときには前記バッテリの放電時における前記電圧差が前記所定電圧以上のときでも前記任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常とは判定しない異常判定手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の駆動装置では、バッテリの放電可能な蓄電容量である残容量がバッテリの放電を禁止すべき所定量未満のときでもバッテリの放電の禁止より駆動機器の駆動を優先する所定の駆動条件が成立したときには、バッテリからの電力を用いた駆動機器の駆動が行なわれるよう駆動機器を制御する。そして、バッテリの残容量が所定量以上のときには、バッテリの放電時における複数の電池モジュールのうちの任意の1つの電池モジュールの電圧と複数の電池モジュールのうちの残余の少なくとも1つの電池モジュールの電圧との電圧差が所定電圧以上のときに任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常が生じていると判定する。一方、バッテリの残容量が所定量未満のときには、バッテリの放電時における電圧差が所定電圧以上のときでも任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常とは判定しない。したがって、バッテリの残容量が所定量未満のときでも駆動機器の駆動が行なわれることがあるから、バッテリの残容量が所定量より低下することがあり、各々のセルの放電可能な蓄電容量が個体差や状態差により異なるためにバッテリの放電により一部のセルに転極が生じる場合があるが、バッテリの残容量が所定量未満のときには、バッテリの放電時における電圧差が所定電圧以上のときでも電池モジュール内の短絡による異常とは判定しないから、バッテリの電池モジュール内の短絡による異常をより適正に判定することができる。
こうした本発明の駆動装置において、前記異常判定手段は、前記バッテリの残容量が前記所定量未満のときには前記短絡による異常の判定を行なわない手段である、ものとすることもできる。こうすれば、不要な判定処理が行なわれるのを抑制することができる。
本発明の車両は、
上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置、即ち、基本的には、二次電池としての複数のセルが直列に接続されてなる複数の電池モジュールを直列に接続してなるバッテリと、前記バッテリからの電力を用いて駆動する駆動機器と、前記バッテリの放電可能な蓄電容量である残容量が前記バッテリの放電を禁止すべき所定量未満のときでも前記バッテリの放電の禁止より前記駆動機器の駆動を優先する所定の駆動条件が成立したときには前記バッテリからの電力を用いた前記駆動機器の駆動が行なわれるよう該駆動機器を制御する駆動機器制御手段と、を備える駆動装置であって、前記複数の電池モジュールの各々の電圧を検出する電圧検出手段と、前記バッテリの残容量が前記所定量以上のときには前記バッテリの放電時における前記検出された複数の電池モジュールのうちの任意の1つの電池モジュールの電圧と前記検出された複数の電池モジュールのうちの残余の少なくとも1つの電池モジュールの電圧との電圧差が所定電圧以上のときに該任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常が生じていると判定し、前記バッテリの残容量が前記所定量未満のときには前記バッテリの放電時における前記電圧差が前記所定電圧以上のときでも前記任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常とは判定しない異常判定手段と、を備える駆動装置と、
走行用の動力を出力可能な内燃機関と、
を備える車両であって、
前記駆動機器は、前記内燃機関をモータリング可能な電動機であり、
前記所定の駆動条件は、前記電動機による前記内燃機関のモータリングを伴って該内燃機関を始動する条件である、
ことを要旨とする。
この本発明の車両では、上述のいずれかの態様の本発明の駆動装置を備えるから、本発明の駆動装置が奏する効果、例えば、バッテリの電池モジュール内の短絡による異常をより適正に判定することができる効果などと同様の効果を奏することができる。
本発明の駆動装置の異常判定方法は、
二次電池としての複数のセルが直列に接続されてなる複数の電池モジュールを直列に接続してなるバッテリと、前記バッテリからの電力を用いて駆動する駆動機器と、前記バッテリの放電可能な蓄電容量である残容量が前記バッテリの放電を禁止すべき所定量未満のときでも前記バッテリの放電の禁止より前記駆動機器の駆動を優先する所定の駆動条件が成立したときには前記バッテリからの電力を用いた前記駆動機器の駆動が行なわれるよう該駆動機器を制御する駆動機器制御手段と、を備える駆動装置の異常判定方法であって、
前記バッテリの残容量が前記所定量以上のときには前記バッテリの放電時における前記複数の電池モジュールのうちの任意の1つの電池モジュールの電圧と前記複数の電池モジュールのうちの残余の少なくとも1つの電池モジュールの電圧との電圧差が所定電圧以上のときに該任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常が生じていると判定し、前記バッテリの残容量が前記所定量未満のときには前記バッテリの放電時における前記電圧差が前記所定電圧以上のときでも前記任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常とは判定しない、
ことを特徴とする。
この本発明の駆動装置の異常判定方法では、バッテリの放電可能な蓄電容量である残容量がバッテリの放電を禁止すべき所定量未満のときでもバッテリの放電の禁止より駆動機器の駆動を優先する所定の駆動条件が成立したときには、バッテリからの電力を用いた駆動機器の駆動が行なわれるよう駆動機器を制御する駆動装置において、バッテリの残容量が所定量以上のときには、バッテリの放電時における複数の電池モジュールのうちの任意の1つの電池モジュールの電圧と複数の電池モジュールのうちの残余の少なくとも1つの電池モジュールの電圧との電圧差が所定電圧以上のときに任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常が生じていると判定する。一方、バッテリの残容量が所定量未満のときには、バッテリの放電時における電圧差が所定電圧以上のときでも任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常とは判定しない。したがって、バッテリの残容量が所定量未満のときでも駆動機器の駆動が行なわれることがあるから、バッテリの残容量が所定量より低下することがあり、各々のセルの放電可能な蓄電容量が個体差や状態差により異なるためにバッテリの放電により一部のセルに転極が生じる場合があるが、バッテリの残容量が所定量未満のときには、バッテリの放電時における電圧差が所定電圧以上のときでも電池モジュール内の短絡による異常とは判定しないから、バッテリの電池モジュール内の短絡による異常をより適正に判定することができる。
本発明の一実施例である駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 バッテリ50の構成の概略を示す構成図である。 バッテリ温度Tbと入出力制限Win,Woutの基本値との関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量SOCと入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット60により実行される始動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のバッテリECU52により実行される異常判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のバッテリECU52により実行される異常判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、ガソリンや軽油などを燃料とする内燃機関として構成されたエンジン32と、クランクシャフト34の回転位置を検出するクランクポジションセンサ34aからのクランクポジションなどの種々の検出値を入力してエンジン32を駆動制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)36と、エンジン32のクランクシャフト34にキャリアが接続されると共に駆動輪26a,26bにデファレンシャルギヤ24を介して連結された駆動軸22にリングギヤが接続された遊星歯車機構38と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が遊星歯車機構38のサンギヤに接続されたモータMG1と、例えば同期発電電動機として構成されて回転子が駆動軸22に接続されたモータMG2と、モータMG1,MG2を駆動するインバータ41,42と、種々の検出値を入力してインバータ41,42の図示しないスイッチング素子をスイッチング制御することによってモータMG1,MG2を駆動制御するモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)44と、インバータ41,42が共用する電力ライン47を介してモータMG1,MG2と電力をやりとりするバッテリ50と、電力ライン47に接続されたインバータ45を介して供給されるバッテリ50からの電力を用いて駆動する図示しない空調装置のコンプレッサ46と、バッテリ50を管理するバッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52と、車両全体を制御するハイブリッド用電子制御ユニット60と、を備える。エンジンECU36は、クランクポジションセンサ34aからのクランクポジションに基づいてクランクシャフト34aの回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。なお、実施例の駆動装置としては、主としてモータMG1やバッテリ50,ハイブリッド用電子制御ユニット60,モータECU44,バッテリECU52が該当する。
図2は、バッテリ50の構成の概略を示す構成図である。実施例のバッテリ50は、図示するように、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池として構成された複数のセルを直列接続してなる4つの電池モジュールM1〜M4が直列に接続されたものとして構成されており、電池モジュールM1〜M4の端子間にはそれぞれ電圧センサS1〜S4が取り付けられている。バッテリ50を管理するバッテリECU52は、CPU52aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU52aの他に処理プログラムを記憶するROM52bとデータを一時的に記憶するRAM52cと図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。バッテリECU52には、図1に示したようにバッテリ50の端子間に取り付けられた電圧センサ51aからのバッテリ電圧Vbやバッテリ50の正極端子近傍に取り付けられてバッテリ50を充放電する電流を検出する電流センサ51bからの充放電電流Ib,バッテリ50の一部に取り付けられた温度センサ51cからのバッテリ温度Tbの他に、図2に示すように電圧センサS1〜S4により検出された電池モジュールM1〜M4の各端子間の電圧V1〜V4などが入力ポートを介して入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット60に出力する。また、バッテリECU52は、充放電電流Ibの積算値に基づいてバッテリ50の全容量に対する蓄電されている容量の割合である残容量SOCを演算したり、演算した残容量SOCとバッテリ温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。また、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量SOCに基づいて入力制限用補正係数と出力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。図3にバッテリ温度Tbと入出力制限Win,Woutの基本値との関係の一例を示し、図4にバッテリ50の残容量SOCと入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。図4中、所定量Srefは、バッテリ50の放電を禁止すべき残容量SOCを示し、バッテリ52のセルを構成する二次電池の特性などに基づいてバッテリ50の劣化が抑制されるよう予め実験や解析により定められたもの(例えば、10%や20%,30%など)を用いることができる。なお、バッテリ50は、各セルが同一のものとして構成されており、同じセル数の各電池モジュールも同一のものとして構成されているものとするが、通常、各セルおよび各電池モジュールには製造誤差や経年変化による個体差,温度などによる状態差がある。
ハイブリッド用電子制御ユニット60は、図示しないCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他にROMやRAM,入出力ポートおよび通信ポートを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット60には、シフトレバーのポジションを検出するシフトポジションセンサ62からのシフトポジションSP(例えば、前進走行用のドライブ(D)ポジションやリバース走行用のリバース(R)ポジション,駐車用(P)ポジション,ニュートラル(N)ポジションなど)やアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ64からのアクセル開度Acc,ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ66からのブレーキポジションBP,車速センサ68からの車速Vなどを入力すると共に空調装置のコンプレッサ46を駆動するインバータ45へのスイッチング制御信号を出力し、通信ポートを介して接続されたエンジンECU36やモータECU44,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸22に出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する走行用パワーが駆動軸22に出力されるように、エンジン32とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン32とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、走行用パワーとバッテリ50の充放電に要求される充放電用パワーとの和に見合う動力がエンジン32から出力されるようにエンジン32を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン32から出力される動力の全部またはその一部が遊星歯車機構38とモータMG1とモータMG2とによりトルク変換されて走行用パワーが駆動軸22に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モードや、エンジン32の運転を停止してモータMG2からの走行用パワーに見合う動力を駆動軸22に出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。モータ運転モードから充放電運転モードへの切り替えは、エンジン32の始動条件が成立したとき、即ち、走行用パワーと充放電用パワーとの和がエンジン32を比較的効率よく運転することができる下限値近傍のパワーである始動用閾値を超えたときに、エンジン32を始動することにより行なわれる。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20に搭載された駆動装置の動作、特にバッテリ50の短絡による異常を判定する際の動作について説明する。図5はハイブリッド用電子制御ユニット60により実行される始動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図6はバッテリECU52により実行される異常判定ルーチンの一例を示すフローチャートである。図5のルーチンはバッテリ50の残容量SOCに拘わらず運転停止しているエンジン32の始動条件が成立したときに実行され、図6のルーチンは所定時間毎(例えば数十msec毎や数百msecなど)に繰り返し実行される。バッテリ50の短絡による異常の判定について説明するために、先にエンジン32の始動制御について説明する。
図5の始動制御ルーチンが実行されると、モータMG1のモータリングによりエンジン32を始動することができるように予め設定された始動時のトルクマップとエンジン32の始動開始からの経過時間tとに基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると共に(ステップS100)、設定したトルク指令Tm1*をモータECU44に送信し(ステップS110)、クランクポジションセンサ34aからの信号に基づいて演算されるエンジン32の回転数NeをエンジンECU36から通信により入力し(ステップS120)、入力した回転数Neと燃料噴射や点火を開始する所定回転数Nrefとを比較する(ステップS130)。ここで、トルク指令Tm1*を受信したモータECU44は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されるようインバータ41をスイッチング制御する。そして、エンジン32の回転数Neが所定回転数Nref以上に至ると、回転数Neが最初に所定回転数Nref以上になったときにエンジン32の燃料噴射制御や点火制御を開始するようエンジンECU36に指示信号を送信し(ステップS140)、エンジン32が完爆に至るまでステップS100以降の処理を繰り返し実行してから(ステップS150)、始動制御ルーチンを終了する。このとき、ハイブリッド用電子制御ユニット60により実行される図示しない駆動制御ルーチンでは、モータMG1をトルク指令Tm1*で駆動したときに遊星歯車機構38を介して駆動軸22に作用するトルクを要求トルクから減じて得られるトルクとしてのモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してモータECU44に送信し、モータECU44では受信したトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ42のスイッチング制御も行なっている。実施例のハイブリッド自動車20では、こうして要求トルクにより走行しながらバッテリ50からの電力を用いてモータMG1を駆動することによりエンジン32を始動することができる。なお、実施例では、前述したように、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref未満のときには、バッテリ50の出力制限Woutに値0が設定されバッテリ50の放電は禁止されているが、こうしてエンジン32を始動するのにモータMG1を駆動するときや、シフトポジションSPがニュートラルポジションでインバータ41,42がゲート遮断されているときに空調装置のコンプレッサ46や図示しない補機を駆動するときなどには、出力制限Woutに拘わらず即ち残容量SOCに拘わらず、バッテリ50からの放電が行なわれる。
次に、バッテリ50の短絡による異常の判定について説明する。図6の異常判定ルーチンが実行されると、バッテリECU52のCPU52aは、まず、バッテリ50の充放電電流Ibや残容量SOC,電池モジュールM1〜M4の電圧V1〜V4など判定に必要なデータを入力し(ステップS200)、本ルーチンで用いられる変数xを値0にリセットする処理を実行する(ステップS210)。続いて、入力した残容量SOCが前述の所定量Sref以上であるか否かを判定し(ステップS220)、残容量SOCが所定量Sref以上のときには、バッテリ50の放電は禁止されていないと判断し、バッテリ50の放電が行なわれている最中であるか否かを判定する(ステップS230)。バッテリ50の放電は、充放電電流Ibに基づいて判定することができる。バッテリ50の残容量SOCや放電中の状態を判定する理由については、説明の都合上、後述する。
バッテリ50の放電が行なわれている最中のときには、バッテリ50の電池モジュールM1〜M4内の短絡による異常を検出可能な状態であると判断し、変数xをインクリメントする(ステップS240)。いまは、本ルーチンの実行が開始された直後を考えているから、変数xには値1が設定されることになる。続いて、変数xに対応する電池モジュールMxの電圧Vxに対する他の全ての電池モジュールMi(ここで変数i=1〜4,ただしi=xを除く)の電圧Viの電圧差ΔVxiを、電圧Viから電圧Vxを減ずることにより計算する(ステップS250)。ここで、変数xや変数iは、対応する電池モジュールやその電圧,電圧差を特定するための添え字として用いている。いまは、変数xには値1が設定されているから、電池モジュールM1の電圧V1に対する他の全ての電池モジュールM2,M3,M4の電圧V2,V3,V4の電圧差ΔV12,ΔV13,ΔV14を計算することになる。
こうして電圧差ΔVxiを計算すると、計算した全ての電圧差ΔVxi(いまはΔV12,ΔV13,ΔV14)が所定電圧Vref以上であるか否かを判定する(ステップS260)。所定電圧Vrefは、バッテリ50のセル内部で金属の析出などにより正負極間で微短絡が生じているか否かを判断するためのものであり、実施例では、バッテリ50の残容量SOCが放電禁止となる所定量Srefのときの単一のセルの電圧(例えば、1.0Vや1.2Vなど)より若干大きい電圧(例えば、1.3Vや1.5Vなど)を用いるものとした。
全ての電圧差ΔVxiが所定電圧Vref以上のときには、電池モジュールMx(いまはM1)内に短絡による異常が生じていると判断し、短絡による異常の判定結果を示すフラグである初期値として値0が設定されている異常判定フラグFx(いまはF1)に値1を設定し(ステップS270)、計算した全ての電圧差ΔVxiのうち1つでも所定電圧Vref未満のときには、異常判定フラグFxの設定を行なうことなく、変数xが電池モジュールの数を表す値4になっているか否かを判定する(ステップS280)。いまは、変数xには値1が設定されているから、ステップS240〜S280の処理を再び実行することにより、電池モジュールM2内に短絡による異常が生じているか否かを判定し、続いて、電池モジュールM3,M4について同様の判定を行ない、変数xが値4になったと判定されたときに異常判定ルーチンを終了する。こうした処理により、バッテリ50の電池モジュールM1〜M4内に短絡による異常が生じているか否かを判定することができる。なお、異常判定フラグF1〜F4のいずれかに値1が設定されると、バッテリECU52からハイブリッド用電子制御ユニット60にバッテリ50の異常を示す信号が送信され、図示しない乗員室内の警告灯を点灯するなどの処理が行なわれる。
ステップS220でバッテリ50の残容量SOCが所定量Sref未満のときや、ステップS230でバッテリ50の放電中でないときには、ステップS240以降の異常判定処理を行なうことなく、異常判定ルーチンを終了する。バッテリ50の放電中のときにのみステップS240以降の異常判定処理を行なうのは、セルの微短絡による電池モジュールの電圧低下は放電中に生じるためである。また、残容量SOCが所定量Sref未満のときにステップS240以降の異常判定処理を行なわないのは、セルの微短絡とは異なる原因による放電中の電池モジュールの電圧低下を、セルの微短絡による電圧低下であると誤って判定するのを回避するためである。実施例では、前述したように、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref未満のときには、基本的にバッテリ50の出力制限Woutに値0が設定されバッテリ50の放電は禁止されるが、エンジン32の始動条件が成立したときなどの限られた条件下では、出力制限Woutに拘わらず即ち残容量SOCに拘わらずバッテリ50の放電は行なわれる。残容量SOCが所定量Sref未満のときに、こうした放電が連続して行なわれたりバッテリ温度Tbが低くバッテリ50の内部抵抗が大きい状態で放電が行なわれたりすると、残容量SOCが値0近くまで低下する場合がある。この場合、バッテリ50の各セルおよび各電池モジュールには製造誤差や経年変化による個体差,温度などによる状態差(例えば、各電池モジュールを冷却風により冷却する図示しない冷却ファンの取付位置や冷却風の経路による冷却状態の差など)があるのが通常であるから、バッテリ50全体の残容量SOCが値0近くまで低下したときに更にバッテリ50の放電が行なわれると、複数のセルのうちの1つのセルがその蓄電量が値0に至っている状態から更に放電されて正負が反転する転極が生じ、転極が生じたセルを含む電池モジュールの電圧が他の電池モジュールから大きく低下する場合が生じる。このように、放電中の電池モジュールの電圧低下はセルの微短絡とは異なる原因で生じることがあるため、残容量SOCが所定量Sref未満のときには、ステップS240以降の異常判定処理を行なわないようにするのである。こうした処理により、セルの転極による放電中の一時的な電池モジュールの電圧低下を、ハード上の故障としてのセルの微短絡による電圧低下であると誤って判定するのを抑制することができ、バッテリ50の電池モジュール内の短絡による異常をより適正に判定することができる。この結果、運転者への警告などにより、バッテリ50の点検や交換が無駄に行なわれるのを抑制することができる。
以上説明した実施例の駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20によれば、バッテリ50の残容量SOCがバッテリ50の放電を禁止すべき所定量Sref以上のときには、バッテリ50の放電中において複数の電池モジュールM1〜M4のうちの任意の1つの電池モジュールMxの電圧Vxと残余の全ての電池モジュールMiの電圧Viとの電圧差ΔVxiが所定電圧Vref以上のときに電池モジュールMx内に短絡による異常が生じていると判定し、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref未満のときには、バッテリ50の放電中において電圧差ΔVxiが所定電圧Vref以上のときでも電池モジュールMx内の短絡による異常とは判定しないから、誤判定を抑制することができ、バッテリ50の電池モジュール内の短絡による異常をより適正に判定することができる。
実施例の駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20では、電池モジュールMxの電圧Vxに対する他の全ての電池モジュールMiの電圧Viの電圧差ΔVxiが所定電圧Vref以上のときに電池モジュールMx内の短絡による異常が生じていると判定するものとしたが、電池モジュールMxの電圧Vxに対する他の1つの電池モジュールの電圧の電圧差が所定電圧Vref以上のときに異常と判定したり、電池モジュールMxの電圧Vxに対する他の2つ又は3つの電池モジュールの電圧の電圧差が所定電圧Vref以上のときに異常と判定したり、電池モジュールMxの電圧Vxに対する他の全ての電池モジュールの電圧の平均値や中央値の電圧差が所定電圧Vref以上のときに異常と判定するものとしてもよい。
実施例の駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20では、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref以上でバッテリ50の放電中に電池モジュール内の短絡による異常が生じているか否かを判定するものとしたが、バッテリ50の残容量SOCが所定量以上かつ出力制限Woutが値0でバッテリ50の放電中に電池モジュール内の短絡による異常が生じているか否かを判定するものとしてもよい。
実施例の駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20では、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref未満のときには電池モジュール内の短絡による異常が生じているか否かを判定する図6のルーチンのステップS240以降の処理を行なわないものとしたが、バッテリ50の残容量SOCに拘わらず電池モジュール内の短絡による異常が生じているか否かの判定を行なうと共に残容量SOCが所定量Sref未満のときにこうした異常が生じていると判定されたときには判定結果をマスクするものとしてもよい。この場合、図6のルーチンに代えて図7の異常判定ルーチンを実行するものとすればよい。図7のルーチンでは、図6のルーチンのステップS200,S220の処理を行なわずにステップS300〜S330の処理を行なう点を除いて図6のルーチンと同一の処理を行なうため、図6のルーチンと同一の処理については同一のステップ番号を付しその詳細な説明を省略する。図7のルーチンでは、まず、バッテリ50の充放電電流Ibや電池モジュールM1〜M4の電圧V1〜V4などを入力し(ステップS300)、変数xを値0にリセットし(ステップS210)、バッテリ50の放電中において電池モジュールM1〜M4内の短絡による異常が生じているか否かの判定結果に応じて異常判定フラグFxに値1を設定し(ステップS230〜S280)、その後にバッテリ50の残容量SOCを入力すると共に(ステップS310)、入力した残容量SOCが所定量Sref未満であるか否かを判定し(ステップS320)、残容量SOCが所定量Sref以上のときにはそのまま異常判定ルーチンを終了するが、残容量SOCが所定量Sref未満のときには短絡異常判定フラグF1〜F4を値0にリセットして(ステップS320)、異常判定ルーチンを終了する。こうした処理によっても、誤判定を抑制することができ、バッテリ50の電池モジュール内の短絡による異常をより適正に判定することができる。
実施例の駆動装置を搭載したハイブリッド自動車20では、バッテリ50は複数のセルを直列接続してなる4つの電池モジュールM1〜M4が直列に接続されたものとして構成されているものとしたが、バッテリ50は複数のセルが直列接続してなる2つ以上の電池モジュールが直列に接続されたものとして構成されているものであれば電池モジュールの数については幾つであってもよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、スタータモータにより始動されるエンジンからの動力により走行する通常の自動車やこうした自動車以外の列車などの車両や船舶,航空機などの移動体に搭載される駆動装置の形態,建設設備などの移動しない設備に組み込まれた駆動装置の形態としても構わない。さらに、こうした駆動装置の異常判定方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、電池モジュールM1〜M4が「電池モジュール」に相当し、バッテリ50が「バッテリ」に相当し、モータMG1が「駆動機器」に相当し、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref未満のときでも走行用パワーと充放電用パワーとの和が始動用閾値を超えるエンジン32の始動条件が成立したときにエンジン32が始動されるようモータMG1を駆動する図5の始動制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット60とトルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されるようインバータ41をスイッチング制御するモータECU44とが「駆動機器制御手段」に相当し、電池モジュールM1〜M4の電圧を検出する電圧センサS1〜S4が「電圧検出手段」に相当し、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref以上のときにはバッテリ50の放電中において電池モジュールMxの電圧Vxと他の全ての電池モジュールMiの電圧Viとの電圧差ΔVxiが所定電圧Vref以上のときに電池モジュールMx内の短絡による異常が生じていると判定して異常判定フラグFxに値1を設定し、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref未満のときにはこうした電池モジュール内の短絡による異常の判定を行なわないようにする図6の異常判定ルーチンを実行するバッテリECU52が「異常判定手段」に相当する。また、空調装置のコンプレッサ46や図示しない補機も「駆動機器」に相当し、エンジン32が「内燃機関」に相当する。
ここで、「電池モジュール」としては、電池モジュールM1〜M4に限定されるものではなく、二次電池としての複数のセルが直列に接続されてなる複数のものであれば如何なるものとしてもかまわない。「バッテリ」としては、バッテリ50に限定されるものではなく、二次電池としての複数のセルが直列に接続されてなる複数の電池モジュールを直列に接続してなるものであれば如何なるものとしても構わない。「駆動機器」としては、モータMG1や空調装置のコンプレッサ46,図示しない補機に限定されるものではなく、バッテリからの電力を用いて駆動するものであれば如何なるものとしても構わない。「駆動機器制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット60とモータECU44とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「駆動機器制御手段」としては、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref未満のときでも走行用パワーと充放電用パワーとの和が始動用閾値を超えるエンジン32の始動条件が成立したときにエンジン32が始動されるようモータMG1を駆動するためにインバータ41をスイッチング制御するものに限定されるものではなく、バッテリの放電可能な蓄電容量である残容量がバッテリの放電を禁止すべき所定量未満のときでもバッテリの放電の禁止より駆動機器の駆動を優先する所定の駆動条件が成立したときにはバッテリからの電力を用いた駆動機器の駆動が行なわれるよう駆動機器を制御するものであれば如何なるものとしても構わない。「電圧検出手段」としては、電池モジュールM1〜M4の電圧を検出する電圧センサS1〜S4に限定されるものではなく、2つや3つ,5つ以上の電池モジュールの電圧を検出するものなど、複数の電池モジュールの各々の電圧を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「異常判定手段」としては、バッテリECU52などの単一の電子制御ユニットにより構成されるものに限定されるものではなく、複数の電子制御ユニットの組み合わせにより構成されるなどとしてもよい。また、「異常判定手段」としては、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref以上のときにはバッテリ50の放電中において電池モジュールMxの電圧Vxと他の全ての電池モジュールMiの電圧Viとの電圧差ΔVxiが所定電圧Vref以上のときに電池モジュールMx内の短絡による異常が生じていると判定して異常判定フラグFxに値1を設定し、バッテリ50の残容量SOCが所定量Sref未満のときにはこうした電池モジュール内の短絡による異常の判定を行なわないようにするものに限定されるものではなく、残容量SOCが所定量Sref未満のときでもこうした電池モジュール内の短絡による異常の判定を行なうが判定結果をマスクするものなど、バッテリの残容量が所定量以上のときにはバッテリの放電時における検出された複数の電池モジュールのうちの任意の1つの電池モジュールの電圧と検出された複数の電池モジュールのうちの残余の少なくとも1つの電池モジュールの電圧との電圧差が所定電圧以上のときに任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常が生じていると判定し、バッテリの残容量が所定量未満のときにはバッテリの放電時における電圧差が所定電圧以上のときでも任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常とは判定しないものであれば如何なるものとしても構わない。また、「内燃機関」としては、エンジン32に限定されるものではなく、水素エンジンなどの他のタイプの内燃機関であっても構わない。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、駆動装置や車両の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 駆動軸、24 デファレンシャルギヤ、26a,26b 駆動輪、32 エンジン、34 クランクシャフト、34a クランクポジションセンサ、36 エンジン用電子制御ユニット、38 遊星歯車機構、41,42,45 インバータ、44 モータ用電子制御ユニット、46 コンプレッサ、47 電力ライン、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット、60 ハイブリッド用電子制御ユニット、62 シフトポジションセンサ、64 アクセルペダルポジションセンサ、66 ブレーキペダルポジションセンサ、68 車速センサ、M1〜M4 電池モジュール、MG1,MG2 モータ,S1〜S4 電圧センサ。

Claims (4)

  1. 二次電池としての複数のセルが直列に接続されてなる複数の電池モジュールを直列に接続してなるバッテリと、前記バッテリからの電力を用いて駆動する駆動機器と、前記バッテリの放電可能な蓄電容量である残容量が前記バッテリの放電を禁止すべき所定量未満のときでも前記バッテリの放電の禁止より前記駆動機器の駆動を優先する所定の駆動条件が成立したときには前記バッテリからの電力を用いた前記駆動機器の駆動が行なわれるよう該駆動機器を制御する駆動機器制御手段と、を備える駆動装置であって、
    前記複数の電池モジュールの各々の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記バッテリの残容量が前記所定量以上のときには前記バッテリの放電時における前記検出された複数の電池モジュールのうちの任意の1つの電池モジュールの電圧と前記検出された複数の電池モジュールのうちの残余の少なくとも1つの電池モジュールの電圧との電圧差が所定電圧以上のときに該任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常が生じていると判定し、前記バッテリの残容量が前記所定量未満のときには前記バッテリの放電時における前記電圧差が前記所定電圧以上のときでも前記任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常とは判定しない異常判定手段と、
    を備える駆動装置。
  2. 請求項1記載の駆動装置であって、
    前記異常判定手段は、前記バッテリの残容量が前記所定量未満のときには前記短絡による異常の判定を行なわない手段である、
    駆動装置。
  3. 請求項1または2記載の駆動装置と、
    走行用の動力を出力可能な内燃機関と、
    を備える車両であって、
    前記駆動機器は、前記内燃機関をモータリング可能な電動機であり、
    前記所定の駆動条件は、前記電動機による前記内燃機関のモータリングを伴って該内燃機関を始動する条件である、
    車両。
  4. 二次電池としての複数のセルが直列に接続されてなる複数の電池モジュールを直列に接続してなるバッテリと、前記バッテリからの電力を用いて駆動する駆動機器と、前記バッテリの放電可能な蓄電容量である残容量が前記バッテリの放電を禁止すべき所定量未満のときでも前記バッテリの放電の禁止より前記駆動機器の駆動を優先する所定の駆動条件が成立したときには前記バッテリからの電力を用いた前記駆動機器の駆動が行なわれるよう該駆動機器を制御する駆動機器制御手段と、を備える駆動装置の異常判定方法であって、
    前記バッテリの残容量が前記所定量以上のときには前記バッテリの放電時における前記複数の電池モジュールのうちの任意の1つの電池モジュールの電圧と前記複数の電池モジュールのうちの残余の少なくとも1つの電池モジュールの電圧との電圧差が所定電圧以上のときに該任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常が生じていると判定し、前記バッテリの残容量が前記所定量未満のときには前記バッテリの放電時における前記電圧差が前記所定電圧以上のときでも前記任意の1つの電池モジュール内の短絡による異常とは判定しない、
    ことを特徴とする異常判定方法。
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