JP2010243251A - 棒状体の評価方法および棒状体の評価システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】棒状体の一端部を固定し、他端側を振動させて上下方向の振動と左右方向の振動を同時に計測し、上下方向のおよび左右方向の振動の時系列データを取得する。この上下方向動および左右方向の振動の時系列データについて、それぞれ山側と谷側のピークのピーク時間およびピークレベルを求める。この上下方向の振動の時系列データにおけるピーク値の絶対値をUpとし、左右方向の振動の時系列データにおけるピーク値の絶対値をLpとする。各ピーク値の絶対値Upを基準として各ピーク値の絶対値Upに最も近いピーク時間の左右方向のピーク値の絶対値Lpを抽出する。ピーク値の絶対値Upと抽出されたピーク値の絶対値Lpとの自乗平方根の値Vpを求める。この値Vpを用いて減衰率を算出し、この減衰率に基づいて損失係数を算出する。
【選択図】図1
Description
このFRP製のゴルフクラブシャフトは、例えば、シートワインディング法、フィラメントワインディング法、3軸ブレーディング法等の製造方法によって製造されている。
FRP製のゴルフクラブシャフトにおいては、シャフトの周方向における変形特性が異なることが知られている。この変形特性の異方性は、上記製造方法、またはもともとFRP自体に異方性があることによるものである。
また、FRP製のゴルフクラブシャフトは、強化繊維の配向方向、積層数などを変えることにより、その長手方向の剛性分布、振動減衰等の振動特性を調整することができる。
本発明において、上下方向および左右方向の振動の時系列データは、例えば、上下方向および左右方向の加速度の時系列データである。
本発明において、上下方向および左右方向の振動の時系列データは、例えば、上下方向および左右方向の変位の時系列データである。
また、本発明において、前記バンドパスフィルタは、1/3オクターブバンドパスフィルタであることが好ましい。
さらに、本発明において、前記減衰率は、例えば、対数減衰率である。
さらにまた、本発明において、前記棒状体は、例えば、ゴルフクラブシャフトである。
本発明においては、前記計測装置は、前記他端部の上下方向の変位および左右方向の変位を計測するレーザ変位計を有することが好ましい。
このため、本発明によれば、例えば、ゴルフクラブシャフトの振動減衰の評価を、容易かつ高い精度でできる。
図1は、(a)は、本発明の第1の実施形態の棒状体の評価方法に用いられる評価システムを示す模式図であり、(b)は、図1(a)に示す評価システムにおける第1の加速度センサ、および第2の加速度センサの取り付け位置を拡大して示す模式図である。
図1に示すように、評価システム10は、ゴルフクラブシャフト30を固定する固定部12と、ゴルフクラブシャフト22の振動を検出する第1の加速度センサ14および第2の加速度センサ16と、チャージアンプ18と、FFTアナライザ20と、コンピュータ(以下、PCという)22とを有する。
また、第1の加速度センサ14および第2の加速度センサ16は、チャージアンプ18を介してFFTアナライザ20に接続されている。FFTアナライザ20は、PC22により制御される。
なお、固定部12のゴルフクラブシャフト30の固定方法は、特に限定されるものではない。
また、ゴルフクラブシャフト30の先端部32bとは、ゴルフクラブヘッド(図示せず)を取り付ける側の端部のことである。
また、本実施形態においては、後述するように、ゴルフクラブシャフト30の評価には、例えば、評価するゴルフクラブシャフト30の後端部32aを固定し、先端部32bを振動させて、ゴルフクラブシャフト30の振動特性を測定して評価する。
この第1の加速度センサ14は、例えば、ゴルフクラブシャフト22の先端22aから後端部24a側に距離L1、離れた位置で、かつゴルフクラブシャフト22の周面22bにおいて、水平面Bから上記上下方向Vにおける距離が最も離れた位置に設けられている。換言すれば、第1の加速度センサ14は、ゴルフクラブシャフト22の先端22aから後端部24a側にL1離れた位置で、かつゴルフクラブシャフト22の周面22bにおいて、ゴルフクラブシャフト22の中心軸Cを通り上記上下方向Vと平行な線Y上に設けられている。この第1の加速度センサ14が設けられる位置を第1の取付位置αという。この距離L1は、例えば、100mmである。
この第2の加速度センサ16は、第1の加速度センサ14を、ゴルフクラブシャフト22の中心軸Cを回転中心にして90°回転させた位置に設けられている。換言すれば、第2の加速度センサ16は、ゴルフクラブシャフト22の先端22aから後端部24a側にL1離れた位置で、かつゴルフクラブシャフト22の周面22bにおいて、ゴルフクラブシャフト22の中心軸Cを通り長手方向Lおよび上下方向Vと直交する左右方向Hと平行な線X上に設けられている。この第2の加速度センサ16が設けられる位置を第2の取付位置βという。
第1の加速度センサ14および第2の加速度センサ16には、例えば、軽量加速度ピックアップが用いられる。この軽量加速度ピックアップは、加速度信号を電荷の形態で、出力する。なお、加速度ピックアップは超軽量のものが好ましい。例えば、質量が0.6gのものを用いるとよい。これは、質量が大きいと共振周波数への影響が大きくなるためである。
このFFTアナライザ20においては、例えば、第1の加速度センサ14の加速度信号、および第2の加速度センサ16の加速度信号について、それぞれ振動を開始してから例えば、約1ミリ秒のサンプリング周期(4秒/4096間隔)で4秒間(サンプリング時間)取り込む。FFTアナライザ20により、第1の加速度センサ14による上下方向Vの加速度の時系列データ(時間波形)が得られ、第2の加速度センサ16による左右方向Hの加速度の時系列データ(時間波形)が得られる。
PC22は、上下方向Vの加速度波形のデータ、左右方向Hの加速度波形のデータについて、FFT(高速フーリエ変換)をする機能を有する。
また、PC22は、1/3オクターブバンドパスフィルタを用いた共振周波数別の振幅特性データを算出する機能、各共振周波数の振幅特性データに対して逆FFTを行い、加速度波形のデータを作成する機能を有する。
さらには、PC22は、各共振周波数における減衰率、および損失係数を求める機能を有する。
また、PC22における上記各種の機能は、FFTアナライザを利用した周波数解析をするときになされる各種の信号処理をする際に用いられる市販のソフトウェアによる実現できるものである。
図2は、本発明の第1の実施形態の棒状体の評価方法によるゴルフクラブシャフトの評価方法を工程順に示すフローチャートである。
第1の加速度センサ14および第2の加速度センサ16は、チャージアンプ18に接続される。
このとき、第1の加速度センサ14による左右方向Hの加速度の計測と、第2の加速度センサ16による上下方向Vの加速度の計測とが同時にされて、第1の加速度センサ14による左右方向Hの加速度信号がチャージアンプ18に入力されて変換された後、加速度信号がFFTアナライザ20に取り込まれる。また、第2の加速度センサ16による上下方向Vの加速度信号もチャージアンプ18に入力された後、チャージアンプ18の出力信号がFFTアナライザ20に取り込まれる。
図3(a)に示すように上下方向Vの加速度は、1.4秒位まで減少していき、その後、変位がまた大きくなっている。図3(b)に示す左右方向Hの加速度は、0.5秒位から1.5秒位まで減少している。
上下方向Vの加速度の時系列データ40a、および左右方向Hの加速度の時系列データ40bがFFTアナライザ20からPC22に出力されて、PC22のメモリに記憶される。
なお、左右方向Hの加速度の時系列データ40bについてもFFTを行うため、図示はしないが、時系列データ40aと同様に図4に示すような振幅特性データ42が得られる。
高速フーリエ変換の処理自体は、公知の方法であるため、その詳細な説明を省略する。この高速フーリエ変換は、例えば、振動の時間波形データである変位の時系列データからフーリエ係数を求め、このフーリエ係数を演算することで周波数毎に振幅と位相を求めるものである。周波数と振幅との関係を表すものが、振動の周波数に対する振動の振幅レベルを示す振幅特性データとなる。
例えば、PC22において、図4に示す振幅特性データ42について、周波数解析を行い、振幅特性データ42に含まれる複数のピーク42a、42b、42cの値に対応する周波数の値を、それぞれ求めることにより、1次共振周波数f1、2次共振周波数f2、3次共振数波数f3を得ることができる。
また、図4では、振幅特性データ42を1つだけ示しているが、本実施形態においては、左右方向Hの振幅特性データについても、上下方向Vと同様に、1次共振周波数〜3次共振周波数を求め、合計6個の共振周波数を求める。
本実施形態においては、振動特性に与える影響が大きい1次共振周波数〜3次共振周波数f1、f2、f3について求めることが好ましい。なお、何次の共振周波数まで求めるかについては、特に限定されるものではない。
ここで、図5は、縦軸にフィルタ値をとり、横軸に周波数をとって、本実施形態で用いたバンドパスフィルタを説明するためのグラフである。
図5の縦軸のフィルタ値とは、ゲインに相当するものであり、例えば、フィルタ値が0ならば入力信号が100%阻止され、フィルタ値が0.5ならば入力信号が50%通過され、フィルタ値が1ならば入力信号が100%通過される。
したがって、ステップS18で求めた各共振周波数f1、f2、f3に対応して、図5に示すように、中心周波数fc=f1のバンドパスフィルタ44aと、中心周波数fc=f2のバンドパスフィルタ44bと、中心周波数fc=f3のバンドパスフィルタとを設定する。なお、図5において、3次共振周波数f3のバンドパスフィルタの中心周波数fcと、下限遮断周波数fLと、上限遮断周波数fHとが周波数の表示範囲を超えているため、その図示を省略している。
fH=fc・2(1/6) (2)
なお、左右方向Hの振幅特性データ(図示せず)についても、3つの共振周波数(1次共振周波数f1、2次共振周波数f2、3次共振周波数f3)のそれぞれに対応した3つの共振周波数別振幅特性データが得られる。
これにより、3つの共振周波数(1次共振周波数f1、2次共振周波数f2、3次共振周波数f3)のそれぞれに対応した共振周波数別の時間波形データを得る(ステップS24)。この場合、上下方向および左右方向について、それぞれ、図3(a)に示すような時系列データおよび図3(b)に示すような時系列データが得られる。このようにして、ステップS24においては、各共振周波数別に分離された時間波形データが得られる。
次に、基準となるピーク値の絶対値Upと、抽出されたピーク値の絶対値Lpとの自乗平方根の値Vpを求める(ステップS28)。なお、自乗平方根の値Vpとは、以下の式により表されるものである。Vp=(Up2+Lp2)1/2
この場合、図6に示すように、例えば、縦軸に振動ピークレベルをとり、横軸に時間をとって、1次共振周波数について得られたVpの値を二乗して常用対数に変換した後、10倍した数値をプロットする。これをプロット群50aとして図6に示す。このプロット群50aの各数値は、10logVp2により求められる。
そして、このプロット群50aについて、例えば、最小自乗法を用いて直線近似し、近似直線52aを求める。この近似直線52aの傾きが減衰率D(dB/秒)である。
このプロット群54aの数値は、10logUp2により求められる。
さらに、図6には、左右方向のピーク値Lpも二乗して常用対数に変換した後、10倍した数値をプロットしたプロット群56aを示している。
このプロット群56aの数値は、10logLp2により求められる。
図6に示すように、自乗平方根の値Vpに比して、上下方向のピーク値Upおよび左右方向のピーク値Lpは直線性が劣っている。
そして、このプロット群50bについて、例えば、最小自乗法を用いて直線近似し、近似直線52bを求める。この近似直線52bの傾きが減衰率D(dB/秒)である。
図7には、上下方向のピーク値Upを二乗して常用対数に変換した後、10倍した数値をプロットしたプロット群54bを示すとともに、左右方向のピーク値Lpも二乗して常用対数に変換した後、10倍した数値をプロットしたプロット群56bを示している。
2次共振周波数においても、図7に示すように、自乗平方根の値Vpに比して、上下方向のピーク値Upおよび左右方向のピーク値Lpは直線性が劣っている。
そして、このプロット群50cについて、例えば、最小自乗法を用いて直線近似し、近似直線52cを求める。この近似直線の傾き52cが減衰率D(dB/秒)である。
図8には、上下方向のピーク値Upを二乗して常用対数に変換した後、10倍した数値をプロットしたプロット群54cを示すとともに、左右方向のピーク値Lpも二乗して常用対数に変換した後、10倍した数値をプロットしたプロット群56cを示している。
3次共振周波数においても、図8に示すように、自乗平方根の値Vpに比して、上下方向のピーク値Upおよび左右方向のピーク値Lpは直線性が劣っている。
そして、各共振周波数における減衰率Dから、各共振周波数について、損失係数ηを求める(ステップS32)。
なお、減衰率Dと損失係数ηとは式(3)で示される関係にある。このため、減衰率Dを求めることにより、損失係数ηを求めることができる。
η=D/(27.3・fx) (3) (fxは各共振周波数)
なお、共振周波数別振動波形の波数をNとし、この波数Nの発生時間をTとしたときに、共振周波数fnは、N/Tで求めることができる。このようにして得られた共振周波数の値を共振周波数fxとして用いてもよい。
なお、取付角度0°とは、計測の最初に取り付けた状態のことである。また、取付角度45°、90°、135°とは、取付角度0°を基準として、時計周りにゴルフクラブシャフトを回転させた角度のことである。
本実施形態の評価方法によれば、図9に示すように、取付角度によらず、損失係数の値に差がない。また、左右方向の振動が最も小さいものにおける上下方向の振動波形データだけを用いて得られた損失係数と、本実施形態の評価方法による損失係数との差もない。
なお、2次共振周波数についても、図9に示すプロット群60bを良品とした場合、不良品のゴルフクラブシャフトは、符号62bで示すような位置にプロットされることになり、3次共振周波数についても、図9に示すプロット群60cを良品とした場合、不良品のゴルフクラブシャフトは、符号62cで示すような位置にプロットされることになる。
図10は、本発明の第2の実施形態の棒状体の評価方法に用いられる評価システムを示す模式的斜視図である。
図11は、本発明の第2の実施形態の棒状体の評価方法によるゴルフクラブシャフトの評価方法を工程順に示すフローチャートである。
本実施形態においては、図1に示す第1の実施形態の評価システム10と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
第1のレーザ変位計70は、例えば、透過式のレーザ変位計であり、投光部70aと、受光部70bとを有し、投光部70aと、受光部70bとが上下方向Vに所定の間隔をあけて対向して配置されている。本実施形態においては、投光部70aと受光部70bとの間に評価対象物であるゴルフクラブシャフト30が配置される。
第1のレーザ変位計70および第2のレーザ変位計74は、ゴルフクラブシャフト30の左右方向Hと上下方向Vの変位を同時に計測するものであり、計測タイミングなどはPC22により制御される。
このようにして、ゴルフクラブシャフト30を振動させたときの上下方向Vの変位の時系列データ(以下、振動波形データともいう)および左右方向Hの変位の時系列データ(振動波形データ)が得られる。
これらの上下方向Vの振動の時系列データおよび左右方向Hの振動の時系列データがPC22に出力される。
さらには、FFTアナライザ20による変位についての取り込み時間(サンプリング時間)も、4秒に限定されるものではなく、ゴルフクラブシャフト30の特性、要求される振動の測定精度に応じて適宜変更可能である。
本実施形態のように、第1のレーザ変位計70および第2のレーザ変位計74を用いた場合、得られる振動波形のデータは、1次共振周波数が支配的であり、高次の振動が小さい。このため、以下のようにして、上下方向の振動波形データと、左右方向の振動波形データとについて、FFTなどの信号処理を加えることなく、上下方向の振動波形データおよび左右方向の振動波形データについて、ピーク値の絶対値Up、Lpを求めて、上記Vpを求めて、損失係数を求めることができる。
上下方向Vの変位の時系列データ(図示せず)および左右方向Hの変位の時系列データ(図示せず)がFFTアナライザ20からPC22に出力されて、PC22のメモリに記憶される。
次に、基準となるピーク値の絶対値Upと、抽出されたピーク値の絶対値Lpとの自乗平方根の値Vpを求める(ステップS46)。なお、自乗平方根の値Vpは、第1の実施形態と同じ式で求める。
この場合、図示はしないが、例えば、縦軸に振動ピークレベルをとり、横軸に時間をとって、得られたVpの値を二乗して常用対数に変換した後、10倍した数値をプロットする。これらの各数値は、10logVp2により求められる。
そして、PC22においては、例えば、最小自乗法を用いて直線近似し、近似直線を求める。この近似直線の傾きを求める。この傾きが減衰率D(dB/秒)である。
そして、共振周波数における減衰率Dから、損失係数ηを求める(ステップS50)。この損失係数ηは、上記式(3)により求められる。
なお、共振周波数fxは、上下方向Vの振動波形の波数をNとし、この波数Nの発生時間をTとしたときに、N/Tで求められるものである。
しかも、本実施形態においては、レーザ変位計を用いた場合、非接触としているため、センサを取り付ける手間がなく、更に容易に評価することができる。
なお、上述のいずれの実施形態においても、減衰率に、対数減衰率を用いているが、特にこれに限定されるものではなく、また、減衰率を求める方法も、特に限定されるものではない。
12 固定部
14 第1の加速度センサ
16 第2の加速度センサ
18 FFTアナライザ
20 コンピュータ(PC)
22 モニタ
30 ゴルフクラブシャフト
30a 先端
30b 周面
32a 後端部
32b先端部
42 振幅特性データ
42a、42b、42c ピーク
70 第1のレーザ変位計
74 第2のレーザ変位計
Claims (10)
- 棒状体の一端部を固定し、他端側を振動させ、前記他端部の上下方向の振動と左右方向の振動とを同時に所定の時間計測し、上下方向の振動の時系列データおよび左右方向の振動の時系列データを取得する工程と、
前記計測された上下方向の振動の時系列データおよび前記左右方向の振動の時系列データについて、それぞれ、高速フーリエ変換し、振動の周波数に対する振動の振幅レベルを示す振幅特性データと、前記振動の周波数に対する振動の位相を示す位相特性データをそれぞれ作成する工程と、
前記上下方向の振動と前記左右方向の振動に対して、前記各振幅特性データから、それぞれ少なくとも1次共振周波数を求める工程と、
前記求められた各1次共振周波数を中心周波数としたバンドパスフィルタを設定する工程と、
前記各バンドパスフィルタを、それぞれ前記各振幅特性データにかけた後、それぞれ逆高速フーリエ変換し、1次共振周波数における時間波形データを、それぞれ求める工程と、
前記1次共振周波数の時間波形データについて、山側と谷側のピークのピーク時間およびピークレベルを求める工程と、
前記上下方向の前記1次共振周波数の時間波形データにおけるピーク値の絶対値をUpとし、前記左右方向の前記1次共振周波数の時間波形データにおけるピーク値の絶対値をLpとし、前記各ピーク値の絶対値Upを基準として、各ピーク値の絶対値Upに最も近いピーク時間の左右方向のピーク値の絶対値Lpを、それぞれ抽出する工程と、
前記ピーク値の絶対値Upと前記抽出されたピーク値の絶対値Lpとの自乗平方根の値Vpを求める工程と、
前記求められた値Vpを用いて減衰率を算出し、前記減衰率に基づいて損失係数を算出する工程とを有することを特徴とする棒状体の評価方法。 - 棒状体の一端部を固定し、他端側を振動させ、前記他端部の上下方向の振動と左右方向の振動とを同時に所定の時間計測し、上下方向の振動の時系列データおよび左右方向の振動の時系列データを取得する工程と、
前記上下方向の振動の時系列データおよび前記左右方向の振動の時系列データについて、それぞれ山側と谷側のピークのピーク時間およびピークレベルを求める工程と、
前記上下方向の振動の時系列データにおけるピーク値の絶対値をUpとし、前記左右方向の振動の時系列データにおけるピーク値の絶対値をLpとし、前記各ピーク値の絶対値Upを基準として、各ピーク値の絶対値Upに最も近いピーク時間の左右方向のピーク値の絶対値Lpを、それぞれ抽出する工程と、
前記ピーク値の絶対値Upと前記抽出されたピーク値の絶対値Lpとの自乗平方根の値Vpを求める工程と、
前記求められた値Vpを用いて減衰率を算出し、前記減衰率に基づいて損失係数を算出する工程とを有することを特徴とする棒状体の評価方法。 - 前記各振幅特性データから求める共振周波数は、1次共振周波数、2次共振周波数および3次共振周波数である請求項1に記載の棒状体の評価方法。
- 前記バンドパスフィルタは、1/3オクターブバンドパスフィルタである請求項1または3に記載の棒状体の評価方法。
- 前記減衰率は、対数減衰率である請求項1〜4のいずれか1項に棒状体の評価方法。
- 前記棒状体は、ゴルフクラブシャフトである請求項1〜5のいずれか1項に記載の棒状体の評価方法。
- 棒状体の一端部を固定し、他端側を振動させたときの前記他端部の上下方向の振動と左右方向の振動とを同時に所定の時間計測する計測装置と、
前記計測装置で計測された上下方向の振動の時系列データおよび左右方向の振動の時系列データを取得するデータ取得装置と、
前記計測された上下方向の振動の時系列データおよび前記左右方向の振動の時系列データについて、それぞれ、高速フーリエ変換し、振動の周波数に対する振動の振幅レベルを示す振幅特性データと、前記振動の周波数に対する振動の位相を示す位相特性データをそれぞれ作成し、
前記上下方向の振動と前記左右方向の振動に対して、前記各振幅特性データから、それぞれ少なくとも1次共振周波数を求め、
前記求められた各1次共振周波数を中心周波数としたバンドパスフィルタを設定し、
前記各バンドパスフィルタを、それぞれ前記各振幅特性データにかけた後、それぞれ逆高速フーリエ変換し、1次共振周波数における時間波形データを、それぞれ求め、
前記1次共振周波数の時間波形データについて、山側と谷側のピークのピーク時間およびピークレベルを求め、
前記上下方向の前記1次共振周波数の時間波形データにおけるピーク値の絶対値をUpとし、前記左右方向の前記1次共振周波数の時間波形データにおけるピーク値の絶対値をLpとし、前記各ピーク値の絶対値Upを基準として、各ピーク値の絶対値Upに最も近いピーク時間の左右方向のピーク値の絶対値Lpを、それぞれ抽出し、
前記ピーク値の絶対値Upと前記抽出されたピーク値の絶対値Lpとの自乗平方根の値Vpを求め、
前記求められた値Vpを用いて減衰率を算出し、前記減衰率に基づいて損失係数を算出する処理装置とを有することを特徴とする棒状体の評価システム。 - 棒状体の一端部を固定し、他端側を振動させたときの前記他端部の上下方向の振動と左右方向の振動とを同時に所定の時間計測する計測装置と、
前記計測装置で計測された上下方向の振動の時系列データおよび左右方向の振動の時系列データを取得するデータ取得装置と、
前記上下方向の振動の時系列データ、および前記左右方向の振動の時系列データについて、それぞれ山側と谷側のピークのピーク時間およびピークレベルを求め、
前記上下方向の振動の時系列データにおけるピーク値の絶対値をUpとし、前記左右方向の振動の時系列データにおけるピーク値の絶対値をLpとし、前記各ピーク値の絶対値Upを基準として、各ピーク値の絶対値Upに最も近いピーク時間の左右方向のピーク値の絶対値Lpを、それぞれ抽出し、
前記ピーク値の絶対値Upと前記抽出されたピーク値の絶対値Lpとの自乗平方根の値Vpを求め、
前記求められた値Vpを用いて減衰率を算出し、前記減衰率に基づいて損失係数を算出する処理装置とを有することを特徴とする棒状体の評価システム。 - 前記計測装置は、前記他端部の上下方向の加速度および左右方向の加速度を計測する加速度センサを有する請求項7に記載の棒状体の評価システム。
- 前記計測装置は、前記他端部の上下方向の変位および左右方向の変位を計測するレーザ変位計を有する請求項8に記載の棒状体の評価システム。
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