JP2010243080A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 蒸気圧縮式冷凍機の排熱を有効に利用するとともに、吸収式冷凍機による冷熱変換で、蒸気圧縮式冷凍機の性能を大幅に改善する。
【解決手段】 冷房運転時における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を吸収式冷凍機Yの蒸発器Eで冷却、または過冷却する冷媒冷却方式を採用し、冷房運転時における蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を放熱、もしくは凝縮する際の熱量を吸収式冷凍機Yの加熱源として利用すべく、蒸気圧縮式冷凍機Xを、圧縮機1、吸収式冷凍機Yにおける発生器Gの加熱器として作用する熱交換器g、吸収式冷凍機Yにおける吸収器Aの出口溶液との熱交換を行う冷媒熱回収熱交換器Hb、吸収器冷凍機Yにおける蒸発器Eの熱交換器e、膨張機構7および利用側熱交換器4を備えた冷凍サイクルで構成し、吸収式冷凍機Yにおける発生器Gと冷媒熱回収熱交換器Hbとにおいて吸収溶液と熱交換した後の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を、吸収式冷凍機Yにおける蒸発器Eの熱交換器eに流入させる構成としている。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、冷凍装置に関し、さらに詳しくは蒸気圧縮式冷凍サイクルと吸収式冷凍サイクルとを組み合わせた冷凍装置に関するものである。
蒸気圧縮式冷凍機における性能を改善する一つの方法として、吸収式冷凍機を組み合わせることがあるが、ガスエンジンや他の排熱で吸収式冷凍機を駆動し、得られる冷熱を蒸気圧縮式冷凍機に取り込み、蒸気圧縮式冷凍機の性能を増加させることについては、従来から既に種々の方法が提案されてきている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2004−28374号公報 特開2006−17350号公報
しかしながら、蒸気圧縮式冷凍機の排熱を利用し、吸収式冷凍機を駆動することについては、蒸気圧縮式冷凍機の排熱量が少なく、また排熱温度も低いため、吸収式冷凍機を駆動させることが困難であり、たとえ駆動ができても、その得られる効果は非常に少ないことから、コスト的にも大きな課題があり、検討されることもほとんどなかった。
ところが、エネルギーコストの上昇や、自然冷媒を利用する空気調和機を開発するに際して、蒸気圧縮式冷凍機の性能改善が必要となり、蒸気圧縮式冷凍機自身の排熱を給湯や暖房ではなく、冷熱に変換して更に有効利用することが求められつつある。
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、蒸気圧縮式冷凍機の排熱を有効に利用するとともに、吸収式冷凍機による冷熱変換で、蒸気圧縮式冷凍機の性能を大幅に改善することを目的としている。
本願発明では、上記課題を解決するための第1の手段として、蒸気圧縮式冷凍機Xと吸収式冷凍機Yとを組み合わせた冷凍装置において、冷房運転時における前記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を前記吸収式冷凍機Yの蒸発器Eで冷却、または過冷却する冷媒冷却方式を採用し、冷房運転時における前記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を放熱、もしくは凝縮する際の熱量を前記吸収式冷凍機Yの加熱源として利用すべく、前記蒸気圧縮式冷凍機Xを、圧縮機1、前記吸収式冷凍機Yにおける発生器Gの熱交換器g、前記吸収式冷凍機Yにおける吸収器A出口の溶液との熱交換を行う冷媒熱回収熱交換器Hb、膨張機構7および利用側熱交換器4を備えた冷凍サイクルで構成し、前記吸収式冷凍機Yにおける発生器Gにおいて吸収溶液と熱交換した後の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を、前記吸収式冷凍機Yの溶液と前記冷媒熱回収熱交換器Hbで熱交換させた後に、前記吸収式冷凍機Yにおける蒸発器Eの熱交換器eに流入させる構成としている。
上記のように構成したことにより、冷房運転時において、吸収式冷凍機Yによる冷熱変換で、蒸気圧縮式冷凍機Xの性能を大幅に改善すると同時に蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を放熱、もしくは凝縮する際の熱量を前記吸収式冷凍機Yの加熱源として利用するために、発生器G内の熱交換器gと吸収式冷凍機Yにおける吸収器A出口の溶液との熱交換を行う冷媒熱回収熱交換器Hbとで低温まで熱回収できるところから、蒸気圧縮式冷凍機Xの熱源側熱交換器を削除することが可能となる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第2の手段として、上記第1の手段を備えた冷凍装置において、前記吸収式冷凍機Yにおける吸収器Aに入る吸収溶液を空冷冷却器8にて過冷却し、前記吸収器Aにおいては冷媒蒸気を吸収するだけで、吸収熱は前記吸収溶液の顕熱で取り去る間接空冷方式とすることもでき、そのように構成した場合、吸収器Aの構造の簡略化を図ることができる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2の手段を備えた冷凍装置において、前記圧縮機1の吐出側には、暖房運転時に前記蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒の流れを冷房運転時とは逆方向とする四路切換弁2を付設することもでき、そのように構成した場合、暖房運転時において、四路切換弁2の切換作動により、前記蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒の流れを冷房運転時とは逆方向とすると同時に前記蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、前記吸収式冷凍機Yの蒸発器E内の熱交換器e、前記吸収器A出口の溶液との熱交換を行う冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gで熱交換できることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第4の手段として、上記第3の手段を備えた冷凍装置において、前記吸収器Aの出口から溶液ポンプPlを経て前記発生器Gに送られる希溶液と前記発生器Gからの濃溶液とを熱交換させる溶液熱交換器Haを付設し、該溶液熱交換器Haに至る配管16の途中に開閉弁17を介設するとともに、冷房運転時には、前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を開作動させ、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を閉作動させるように構成している。そのように構成した場合、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁17の閉作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器Gで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第5の手段として、上記第3の手段を備えた冷凍装置において、吸収溶液を過冷却させる前記空冷冷却器8の出口から前記吸収器Aに至る溶液配管18と蒸発器Eの入口側の冷媒配管22とを開閉弁24を介設したバイパス配管23で連結し、冷房運転時には、バイパス配管23の開閉弁24を閉作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管23の開閉弁24を開作動させるように構成している。そのように構成した場合、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁24の開作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記蒸発器E、前記冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器Gで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第6の手段として、上記第3の手段を備えた冷凍装置において、吸収溶液を過冷却させる前記空冷冷却器8の出口から前記吸収器Aに至る溶液配管18から分岐して前記蒸発器Eの入口に至るバイパス配管25を設け且つ該バイパス配管25に開閉弁26を介設し、冷房運転時には、前記バイパス配管25の開閉弁26を閉作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管25の開閉弁26を開作動させるように構成している。そのように構成した場合、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁26の開作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記蒸発器E、前記冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器Gで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第7の手段として、上記第3の手段を備えた冷凍装置において、前記吸収器Aの出口から溶液ポンプPlを経て前記発生器Gに送られる希溶液と前記発生器Gからの濃溶液とを熱交換させる溶液熱交換器Haを付設し、該溶液熱交換器Haに至る配管16の途中に開閉弁17を介設するとともに、吸収溶液を過冷却させる前記空冷冷却器8の出口から前記吸収器Aに至る溶液配管18と前記蒸発器Eの入口側の冷媒配管22とを開閉弁24を介設してなるバイパス配管23で連結し且つ前記吸収器Aの入口側の溶液配管18に開閉弁27を介設し、冷房運転時には、前記バイパス配管23の開閉弁24を閉作動させ且つ前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を開作動させ、前記溶液配管18の開閉弁27を開作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管23の開閉弁24を開作動させ且つ前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を閉作動させ、前記溶液配管18の開閉弁27を閉作動させるように構成している。そのように構成した場合、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁17,24,27の開閉作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記蒸発器E、前記冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器Gで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第8の手段として、上記第6の手段を備えた冷凍装置において、前記蒸発器Eに溶液を流入させる場合の散布器は、冷媒用とは別に散布器が取り付けられているか、もしくは共用ができるようにすることもでき、そのように構成した場合、溶液がうまく蒸発器Eの伝熱面に散布されることとなる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第9の手段として、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7又は第8の手段を備えた冷凍装置において、前記蒸発器Eを、液冷媒が一過性でその伝熱面を流れ、未蒸発冷媒が前記吸収器A側へ移動し、吸収溶液に吸収されるように構成することもでき、そのように構成した場合、凝縮器Cからの液冷媒は、蒸発器Eの伝熱面を流下するが、未蒸発冷媒は、吸収器Aへ移動した後、吸収溶液に吸収されることとなり、蒸発器Eと吸収器Aとの構造が簡略化できる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第10の手段として、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8又は第9の手段を備えた冷凍装置において、前記蒸気圧縮式冷凍機Xを複数台とし、それらの冷媒の排熱を各々回収し、一つの吸収式冷凍機Yの発生器Gで冷媒蒸気を発生させて駆動するように構成することもでき、そのように構成した場合、複数台の蒸気圧縮式冷凍機Xの排熱を有効に利用して1台の吸収式冷凍機Yを駆動させることができる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第11の手段として、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9又は第10の手段を備えた冷凍装置において、前記発生器Gの熱源として排熱を用いることもでき、そのように構成した場合、やや低温の排熱温水を有効に利用できる。
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第12の手段として、上記第11の手段を備えた冷凍装置において、前記排熱として太陽熱を用いることもでき、そのように構成した場合、冷凍装置の利用範囲を大幅に拡大することができる。
本願発明の第1の手段によれば、蒸気圧縮式冷凍機Xと吸収式冷凍機Yとを組み合わせた冷凍装置において、冷房運転時における前記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を前記吸収式冷凍機Yの蒸発器Eで冷却、または過冷却する冷媒冷却方式を採用し、冷房運転時における前記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を放熱、もしくは凝縮する際の熱量を前記吸収式冷凍機Yの加熱源として利用すべく、前記蒸気圧縮式冷凍機Xを、圧縮機1、前記吸収式冷凍機Yにおける発生器Gの熱交換器g、吸収式冷凍機Yにおける吸収器A出口の溶液との熱交換を行う冷媒熱回収熱交換器Hb、膨張機構7および利用側熱交換器4を備えた冷凍サイクルで構成し、前記吸収式冷凍機Yにおける発生器Gにおいて吸収溶液と熱交換した後の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を、前記吸収式冷凍機Yにおける吸収器Aの出口溶液と冷媒熱回収熱交換器Hbで熱交換することで、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の熱量を吸収式冷凍機Yの溶液で回収し、蒸発器Eの熱交換器eに流入させる構成としているので、冷房運転時において、吸収式冷凍機Yによる冷熱変換で、蒸気圧縮式冷凍機Xの性能を大幅に改善すると同時に蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を放熱、もしくは凝縮する際の熱量を前記吸収式冷凍機Yの加熱源として利用できるところから、熱源側熱交換器を削除することが可能となるという効果がある。
本願発明の第2の手段におけるように、上記第1の手段を備えた冷凍装置において、前記吸収式冷凍機Yにおける吸収器Aに入る吸収溶液を空冷冷却器8にて過冷却し、前記吸収器Aにおいては冷媒蒸気を吸収するだけで、吸収熱は前記吸収溶液の顕熱で取り去る間接空冷方式とすることもでき、そのように構成した場合、吸収器Aの構造の簡略化を図ることができる。
本願発明の第3の手段におけるように、上記第1又は第2の手段を備えた冷凍装置において、前記圧縮機1の吐出側には、暖房運転時に前記蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒の流れを冷房運転時とは逆方向とする四路切換弁2を付設した場合、暖房運転時において、四路切換弁2の切換作動により、前記蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒の流れを冷房運転時とは逆方向とすると同時に前記蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、前記吸収式冷凍機Yの蒸発器E内の熱交換器e、前記吸収器A出口の溶液との熱交換を行う冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gで熱交換できることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明の第4の手段におけるように、上記第3の手段を備えた冷凍装置において、前記吸収器Aの出口から溶液ポンプPlを経て前記発生器Gに送られる希溶液と前記発生器Gからの濃溶液とを熱交換させる溶液熱交換器Haを付設し、該溶液熱交換器Haに至る配管16の途中に開閉弁17を介設するとともに、冷房運転時には、前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を開作動させ、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を閉作動させるように構成した場合、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁17の閉作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器Gで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明の第5の手段におけるように、上記第3の手段を備えた冷凍装置において、吸収溶液を過冷却させる前記空冷冷却器8の出口から前記吸収器Aに至る溶液配管18と蒸発器Eの入口側の冷媒配管22とを開閉弁24を介設したバイパス配管23で連結し、冷房運転時には、バイパス配管23の開閉弁24を閉作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管23の開閉弁24を開作動させるように構成した場合、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁24の開作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記蒸発器E、前記冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器Gで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明の第6の手段におけるように、上記第3の手段を備えた冷凍装置において、吸収溶液を過冷却させる前記空冷冷却器8の出口から前記吸収器Aに至る溶液配管18から分岐して前記蒸発器Eの入口に至るバイパス配管25を設け且つ該バイパス配管25に開閉弁26を介設し、冷房運転時には、前記バイパス配管25の開閉弁26を閉作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管25の開閉弁26を開作動させるように構成した場合、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁26の開作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記蒸発器E、前記冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器Gで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明の第7の手段におけるように、上記第3の手段を備えた冷凍装置において、前記吸収器Aの出口から溶液ポンプPlを経て前記発生器Gに送られる希溶液と前記発生器Gからの濃溶液とを熱交換させる溶液熱交換器Haを付設し、該溶液熱交換器Haに至る配管16の途中に開閉弁17を介設するとともに、吸収溶液を過冷却させる前記空冷冷却器8の出口から前記吸収器Aに至る溶液配管18と前記蒸発器Eの入口側の冷媒配管22とを開閉弁24を介設してなるバイパス配管23で連結し且つ前記吸収器Aの入口側の溶液配管18に開閉弁27を介設し、冷房運転時には、前記バイパス配管23の開閉弁24を閉作動させ且つ前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を開作動させ、前記溶液配管18の開閉弁27を開作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管23の開閉弁24を開作動させ且つ前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を閉作動させ、前記溶液配管18の開閉弁27を閉作動させるように構成した場合、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁17,24,27の開閉作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記蒸発器E、前記冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器Gで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
本願発明の第8の手段におけるように、上記第6の手段を備えた冷凍装置において、前記蒸発器Eに溶液を流入させる場合の散布器は、冷媒用とは別に散布器が取り付けられているか、もしくは共用ができるようにすることもでき、そのように構成した場合、溶液がうまく蒸発器Eの伝熱面に散布されることとなる。
本願発明の第9の手段におけるように、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7又は第8の手段を備えた冷凍装置において、前記蒸発器Eを、液冷媒が一過性でその伝熱面を流れ、未蒸発冷媒が前記吸収器A側へ移動し、吸収溶液に吸収されるように構成することもでき、そのように構成した場合、凝縮器Cからの液冷媒は、蒸発器Eの伝熱面を流下するが、未蒸発冷媒は、吸収器Aへ移動した後、吸収溶液に吸収されることとなり、蒸発器Eと吸収器Aとの構造が簡略化できる。
本願発明の第10の手段におけるように、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8又は第9の手段を備えた冷凍装置において、前記蒸気圧縮式冷凍機Xを複数台とし、それらの冷媒の排熱を各々回収し、一つの吸収式冷凍機Yの発生器Gで冷媒蒸気を発生させて駆動するように構成することもでき、そのように構成した場合、複数台の蒸気圧縮式冷凍機Xの排熱を有効に利用して1台の吸収式冷凍機Yを駆動させることができる。
本願発明の第11の手段におけるように、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9又は第10の手段を備えた冷凍装置において、前記発生器Gの熱源として排熱を用いることもでき、そのように構成した場合、やや低温の排熱温水を有効に利用できる。
本願発明の第12の手段におけるように、上記第11の手段を備えた冷凍装置において、前記排熱として太陽熱を用いることもでき、そのように構成した場合、冷凍装置の利用範囲を大幅に拡大することができる。
本願発明の第1の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルである。 本願発明の第2の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルである。 本願発明の第3の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルである。 本願発明の第4の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルである。 本願発明の第5の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルである。 本願発明の第6の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルである。 本願発明の第7の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルである。
以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾つかの好適な実施の形態について説明する。
第1の実施の形態
図1には、本願発明の第1の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルが示されている。
この冷凍サイクルは、例えばCO2を冷媒とする蒸気圧縮式冷凍機Xと吸収式冷凍機Yとを備えて構成されており、前記吸収式冷凍機Yは、冷媒(例えば、水)を吸収する能力に優れた吸収液(例えば、LiBr)の水溶液(以下、単に吸収溶液という)の冷媒吸収能力を回復させるために該溶液を加熱媒体(例えば、排温水)で加熱して濃縮するための発生器Gと、該発生器Gにおいて溶液から分離した蒸気(冷媒)を導入してこれを冷却することによって液化させる空冷式の凝縮器Cと、該凝縮器Cによって液化された冷媒を導入して低圧下で蒸発(気化)させる蒸発器Eと、該蒸発器Eで発生した蒸気(冷媒)を吸収するために溶液を散布する吸収器Aと、該吸収器Aで蒸気(冷媒)を吸収したことによって希釈された溶液(希溶液)を濃縮するために再び発生器Gへ送り込むための溶液ポンプPlと、前記吸収器Aに入る吸収溶液を過冷却する空冷冷却器8とを備えて構成される一方、前記蒸気圧縮式冷凍機Xは、圧縮機1、四路切換弁2、前記吸収式冷凍機Yにおける発生器Gの加熱器として作用する熱交換器g、吸収式冷凍機Yにおける吸収器Aの出口溶液と熱交換する冷媒熱回収熱交換器Hb、吸収式冷凍機Yにおける蒸発器Eの熱交換器e、暖房用張機構7B、冷房用膨張機構7A,7Aおよび二つの利用側熱交換器4,4を備えた冷凍サイクルにより構成されている。符号5はアキュムレータ、9は凝縮器Cに付設された冷却ファン、10は空冷冷却器8に付設された冷却ファン、20Aは冷房用膨張機構7Aに併設された逆止弁、20Bは暖房用膨張機構7Bに併設された逆止弁、Haは吸収器Aから出た希溶液の一部(発生器Gへ供給される希溶液)と発生器Gから出た濃溶液とを熱交換する溶液熱交換器である。
上記蒸気圧縮式冷凍機Xにおいては、圧縮機1から吐出された冷媒(例えば、CO2)は、冷房運転時には、四路切換弁2、吸収式冷凍機Yにおける発生器Gの熱交換器g、吸収式冷凍機Yにおける吸収器Aの出口溶液と熱交換する冷媒熱回収熱交換器Hb、吸収式冷凍機Yにおける蒸発器Eの熱交換器e、逆止弁2B、冷房用膨張機構7A,7A、利用側熱交換器4,4、四路切換弁2およびアキュムレータ5を経て圧縮機1に還流し、暖房運転時には、四路切換弁2、利用側熱交換器4,4、逆止弁20A,20A、暖房用膨張機構7B、吸収式冷凍機Yにおける蒸発器Eの熱交換器e、吸収式冷凍機Yにおける吸収器Aの出口溶液と熱交換する熱交換器Hb、吸収式冷凍機Yにおける発生器Gの熱交換器g、四路切換弁2およびアキュムレータ5を経て圧縮機1に還流することとなっており、その過程において、利用側熱交換器4,4において冷房作用および暖房作用が得られることとなっている。
一方、上記吸収式冷凍機Yは、凝縮器Cからの液冷媒が蒸発器Eの上部から伝熱面に散布される冷媒一過性方式の蒸発器Eが用いられており、前記蒸発器Eと一体の駆体Z内に収められた吸収器A内では、前記蒸発器Eで蒸発させた冷媒蒸気を単に吸収させるだけで、吸収熱は過冷却された溶液の顕熱で取り去る間接空冷(溶液分離冷却)方式の吸収式冷凍機とされている。
そして、本実施の形態にかかる冷凍装置においては、冷房運転時における前記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を前記吸収式冷凍機Yの蒸発器E内の熱交換器eで冷却、または過冷却する冷媒冷却方式を採用し、冷房運転時における前記蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を放熱、もしくは凝縮する際の熱量を前記吸収式冷凍機Yの加熱源として利用すべく、前記蒸気圧縮式冷凍機Xにおける圧縮後の冷媒を前記吸収式冷凍機Yの発生器Gの熱交換器gに流入させ、吸収式冷凍機Yにおける吸収器Aの出口溶液と熱交換する冷媒熱回収熱交換器Hbにより蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒の熱量を熱回収することにより蒸気圧縮式冷凍機Xにおいては熱源側熱交換器を削除した構成としている。そして、前記吸収式冷凍機Yにおける冷媒熱回収熱交換器Hbにおいて吸収溶液と熱交換した後の蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を、前記吸収式冷凍機Yにおける蒸発器Eの熱交換器eに直接流入させる構成とされている。
上記のように構成したことにより、冷房運転時において、吸収式冷凍機Yによる冷熱変換で、蒸気圧縮式冷凍機Xの性能を大幅に改善すると同時に蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒を放熱、もしくは凝縮する際の熱量を前記吸収式冷凍機Yの加熱源として利用できるところから、熱源側熱交換器を削除することが可能となる。なお、暖房運転時においては、四路切換弁2が暖房運転側(即ち、図示と反対側)に切り換えられて、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒の流れが逆方向となり、吸収式冷凍機Yにおける蒸発器Eの熱交換器e、吸収式冷凍機Yにおける吸収器Aの出口溶液との熱交換を行う冷媒熱回収熱交換器Hb、発生器Gの熱交換器gは、吸収溶液からの吸熱作用により蒸発器として作用することとなる。一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記発生器G、冷媒熱回収熱交換器Hb、蒸発器Eで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。
第2の実施の形態
図2には、本願発明の第2の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルが示されている。
この場合、溶液熱交換器Haに至る配管16の途中に開閉弁17を介設し、冷房運転時には、前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を開作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を閉作動させるように構成する。このようにすると、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁17の閉作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る。一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記蒸発器E、冷媒熱回収熱交換器Hb、発生器Gで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。なお、その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
第3の実施の形態
図3には、本願発明の第3の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルが示されている。
この場合、空冷冷却器8の出口から吸収器Aに至る溶液配管18と蒸発器Eの入口側の冷媒配管22とを開閉弁24を介設してなるバイパス配管23で連結し、冷房運転時には、前記バイパス配管23の開閉弁24を閉作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁2を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管23の開閉弁24を開作動させるように構成している。このようにすると、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁24の閉作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る。一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記発生器G、冷媒熱回収熱交換器Hb、蒸発器Eで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
第4の実施の形態
図4には、本願発明の第4の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルが示されている。
この場合、空冷冷却器8の出口から吸収器Aに至る溶液配管18から分岐して蒸発器Eの入口に至るバイパス配管25を設け且つ該バイパス配管25に開閉弁26を介設し、冷房運転時には、前記バイパス配管25の開閉弁26を閉作動させるが、暖房運転時には、前記バイパス配管25の開閉弁26を開作動させるように構成している。このようにすると、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁26の開作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る。一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記発生器G、冷媒熱回収熱交換器Hb、蒸発器Eで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。なお、この場合、蒸発器Eに溶液を流入させる場合の散布器は、冷媒用とは別に散布器が取り付けられているか、もしくは共用ができるようにすることもできる。このようにすると、溶液がうまく蒸発器Eの伝熱面に散布されることとなる。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
第5の実施の形態
図5には、本願発明の第5の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルが示されている。
この場合、溶液熱交換器Haに至る配管16の途中に開閉弁17を介設し且つ空冷冷却器8の出口から吸収器Aに至る溶液配管18と蒸発器Eの入口側の冷媒配管22とを開閉弁24を介設したバイパス配管23で連結するとともに、吸収器Aの入口側の溶液配管18に開閉弁27を介設し、冷房運転時には、前記バイパス配管23の開閉弁24を閉作動させ且つ前記溶液配管18の開閉弁27を開作動させ、前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を開作動させるが、暖房運転時には、前記バイパス配管23の開閉弁24を開作動させ且つ前記溶液配管18の開閉弁27を閉作動させ、前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を閉作動させるように構成している。このようにすると、暖房運転時には、四路切換弁2の切換作動および開閉弁17,24,27の開閉作動により、蒸気圧縮式冷凍機Xにおける冷媒は、利用側熱交換器4にて放熱するが、蒸発器E内の熱交換器e、冷媒熱回収熱交換器Hbおよび発生器G内の熱交換器gにおいて、吸収式冷凍機Yの溶液より吸熱し、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒は温度が上がり、圧縮機1に戻る。一方、温度の低下した吸収式冷凍機Yの溶液は、空冷冷却器8にて外気より吸熱することで温度が上がり、前記発生器G、冷媒熱回収熱交換器Hb、蒸発器Eで熱交換することができることとなり、冷暖房運転(換言すれば、ヒートポンプ運転)が可能となる。その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
第6の実施の形態
図6には、本願発明の第6の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルが示されている。
この場合、2台の蒸気圧縮式冷凍機X,X′と1台の吸収式冷凍機Yとを組み合わせた構成とされている。つまり、2台の蒸気圧縮式冷凍機X,X′を1台の吸収式冷凍機Yに対して並列に接続し、冷房運転時における蒸気圧縮式冷凍機X,X′の吐出冷媒が吸収式冷凍機Yにおける発生器Gの熱交換器gに供給される構成となっているのである。一方、吸収式冷凍機Yにおける発生器Gの熱交換器gには、排熱(例えば、太陽熱)も供給される構成となっている。そして、吸収式冷凍機Yにおいては、溶液熱交換器Haに至る配管16の途中に開閉弁17を介設するとともに、空冷冷却器8の出口から吸収器Aに至る溶液配管18と蒸発器Eの入口側の冷媒配管22とを開閉弁24を介設してなるバイパス配管23で連結し且つ吸収器Aの入口側の溶液配管18に開閉弁27を介設し、冷房運転時には、前記バイパス配管23の開閉弁24を閉作動させ且つ前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を開作動させ、前記吸収器Aの入口側の溶液配管18の開閉弁27を開作動させるが、暖房運転時には、前記バイパス配管23の開閉弁24を開作動させ、前記溶液熱交換器Haに至る配管16の開閉弁17を閉作動させ、前記吸収器Aの入口側の溶液配管18の開閉弁27を閉作動させるように構成している。図示の場合、追加された蒸気圧縮式冷凍機X′における四路切換弁は図示省略されている。
上記のようにすると、2台の蒸気圧縮式冷凍機X,X′の排熱を有効に利用して1台の吸収式冷凍機Yを駆動させることができるとともに、やや低温の排熱温水を有効に利用できる。排熱として太陽熱を用いた場合、冷凍装置の利用範囲を大幅に拡大することができる。
なお、第1ないし第5の実施の形態においても、複数台の蒸気圧縮式冷凍機の冷媒の排熱を各々回収し、一つの吸収式冷凍機の発生器で冷媒蒸気を発生させて駆動するように構成することもできる。このようにすると、複数台の蒸気圧縮式冷凍機の排熱を有効に利用して1台の吸収式冷凍機を駆動させることができる。また、吸収式冷凍機における発生器の熱交換器に排熱(例えば、太陽熱)を供給できるようにすることもできる。
その他の構成および作用効果は、第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
第7の実施の形態
図7には、本願発明の第7の実施の形態にかかる冷凍装置における冷凍サイクルが示されている。
この場合、第5の実施の形態において、吸収式冷凍機Yにおける発生器Gには、蒸気圧縮式冷凍機Xの冷媒が供給される熱交換器gとは別に排熱(例えば、太陽熱)が供給される熱交換器g′が追加配設されている。このようにすると、やや低温の排熱温水を有効に利用できる。排熱として太陽熱を用いた場合、冷凍装置の利用範囲を大幅に拡大することができる。その他の構成および作用効果は、第5の実施の形態におけると同様なので説明を省略する。
ところで、上記各実施の形態において、前記蒸発器Eを、液冷媒が一過性でその伝熱面を流れ、未蒸発冷媒が前記吸収器A側へ移動し、吸収溶液に吸収されるように構成することもできる。このようにすると、凝縮器Cからの液冷媒は、蒸発器Eの伝熱面を流下するが、未蒸発冷媒は、吸収器Aへ移動した後、吸収溶液に吸収されることとなり、蒸発器Eと吸収器Aとの構造が簡略化できる。
本願発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更可能なことは勿論である。
1は圧縮機
2は四路切換弁
4は利用側熱交換器
7は膨張機構
8は空冷冷却器
16は配管
17は開閉弁
18は溶液配管
19は希溶液配管
22は冷媒配管
23,25はバイパス配管
24,26,27は開閉弁
Aは吸収器
Cは凝縮器
Eは蒸発器
Gは発生器
eは熱交換器
gは熱交換器
Plは溶液ポンプ
Xは蒸気圧縮式冷凍機
Yは吸収式冷凍機
Haは溶液熱交換器
Hbは冷媒熱回収熱交換器

Claims (12)

  1. 蒸気圧縮式冷凍機(X)と吸収式冷凍機(Y)とを組み合わせた冷凍装置であって、冷房運転時における前記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒を前記吸収式冷凍機(Y)の蒸発器(E)で冷却、または過冷却する冷媒冷却方式を採用し、冷房運転時における前記蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒を放熱、もしくは凝縮する際の熱量を前記吸収式冷凍機(Y)の加熱源として利用すべく、前記蒸気圧縮式冷凍機(X)を、圧縮機(1)、前記吸収式冷凍機(Y)における発生器(G)の加熱器として作用する熱交換器(g)、吸収式冷凍機(Y)における吸収器(A)の出口溶液との熱交換を行う冷媒熱回収熱交換器(Hb)、吸収器冷凍機(Y)における蒸発器(E)の熱交換器(e)、膨張機構(7)および利用側熱交換器(4)を備えた冷凍サイクルで構成し、前記吸収式冷凍機(Y)における発生器(G)と吸収器(A)の出口溶液との熱交換を行う冷媒熱回収熱交換器(Hb)とにおいて吸収溶液と熱交換した後の蒸気圧縮式冷凍機(X)の冷媒を、前記吸収式冷凍機(Y)における蒸発器(E)の熱交換器(e)に流入させる構成としたことを特徴とする冷凍装置。
  2. 前記吸収式冷凍機(Y)における吸収器(A)に入る吸収溶液を空冷冷却器(8)にて過冷却し、前記吸収器(A)においては冷媒蒸気を吸収するだけで、吸収熱は前記吸収溶液の顕熱で取り去る間接空冷方式としたことを特徴とする請求項1記載の冷凍装置。
  3. 前記圧縮機(1)の吐出側には、暖房運転時に前記蒸気圧縮式冷凍機(X)における冷媒の流れを冷房運転時とは逆方向とする四路切換弁(2)を付設したことを特徴とする請求項1および2のいずれか一項記載の冷凍装置。
  4. 前記吸収器(A)の出口から溶液ポンプ(Pl)を経て前記発生器(G)に送られる希溶液と前記発生器(G)からの濃溶液とを熱交換させる溶液熱交換器(Ha)を付設し、該溶液熱交換器(Ha)に至る配管(16)の途中に開閉弁(17)を介設し、冷房運転時には、前記溶液熱交換器(Ha)に至る配管(16)の開閉弁(17)を開作動させ、暖房運転時には、前記四路切換弁(2)を暖房運転側に切り換えると同時に前記溶液熱交換器(Ha)に至る配管(16)の開閉弁(17)を閉作動させるように構成したことを特徴とする請求項3記載の冷凍装置。
  5. 吸収溶液を過冷却させる前記空冷冷却器(8)の出口から前記吸収器(A)に至る溶液配管(18)と蒸発器(E)の入口側の冷媒配管(22)とを開閉弁(24)を介設したバイパス配管(23)で連結し、冷房運転時には、前記バイパス配管(23)の開閉弁(24)を閉作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁(2)を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管(23)の開閉弁(24)を開作動させるように構成したことを特徴とする請求項3記載の冷凍装置。
  6. 吸収溶液を過冷却させる前記空冷冷却器(8)の出口から前記吸収器(A)に至る溶液配管(18)から分岐して前記蒸発器(E)の入口に至るバイパス配管(25)を設け且つ該バイパス配管(25)に開閉弁(26)を介設し、冷房運転時には、前記バイパス配管(25)の開閉弁(26)を閉作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁(2)を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管(25)の開閉弁(26)を開作動させるように構成したことを特徴とする請求項3記載の冷凍装置。
  7. 前記吸収器(A)の出口から溶液ポンプ(Pl)を経て前記発生器(G)に送られる希溶液と前記発生器(G)からの濃溶液とを熱交換させる溶液熱交換器(Ha)を付設し、該溶液熱交換器(Ha)に至る配管(16)の途中に開閉弁(17)を介設するとともに、吸収溶液を過冷却させる前記空冷冷却器(8)の出口から前記吸収器(A)に至る溶液配管(18)と前記蒸発器(E)の入口側の冷媒配管(22)とを開閉弁(24)を介設してなるバイパス配管(23)で連結し且つ前記吸収器(A)の入口側の溶液配管(18)に開閉弁(27)を介設し、冷房運転時には、前記バイパス配管(23)の開閉弁(24)を閉作動させ且つ前記溶液熱交換器(Ha)に至る配管(16)の開閉弁(17)を開作動させ、前記溶液配管(18)の開閉弁(27)を開作動させるが、暖房運転時には、前記四路切換弁(2)を暖房運転側に切り換えると同時に前記バイパス配管(23)の開閉弁(24)を開作動させ且つ前記溶液熱交換器(Ha)に至る配管(16)の開閉弁(17)を閉作動させ、前記溶液配管(18)の開閉弁(27)を閉作動させるように構成したことを特徴とする請求項3記載の冷凍装置。
  8. 前記蒸発器(E)に溶液を流入させる場合の散布器は、冷媒用とは別に散布器が取り付けられているか、もしくは共用ができるようにしたことを特徴とする請求項6記載の冷凍装置。
  9. 前記蒸発器(E)を、液冷媒が一過性でその伝熱面を流れ、未蒸発冷媒が前記吸収器(A)側へ移動し、吸収溶液に吸収されるように構成したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7および8のいずれか一項記載の冷凍装置。
  10. 前記蒸気圧縮式冷凍機(X)を複数台とし、それらの冷媒の排熱を各々回収し、一つの吸収式冷凍機(Y)の発生器(G)で冷媒蒸気を発生させて駆動するように構成したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8および9のいずれか一項記載の冷凍装置。
  11. 前記発生器Gの熱源として排熱を用いたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9および10のいずれか一項記載の冷凍装置。
  12. 前記排熱として太陽熱を用いたことを特徴とする請求項11記載の冷凍装置。
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