JP2010242685A - 液体吐出用ポンプユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ室よりも下流側に遮断弁を設けてその閉じるタイミングを精密に制御することを必要とすることなく、液体の吐出量の精度を向上させることのできる液体吐出用ポンプユニットを提供する。
【解決手段】液体吐出用ポンプユニットは、ポンプ室11の容積を変化させるように駆動される駆動部材13によりポンプ室11内の電解液を加圧して、ポンプ室11と連通する吐出通路62から電解液を所定量ずつ吐出する。このポンプユニットは、駆動部材13による電解液の加圧が終了した状態において、ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液体を所定量ずつ吐出するポンプユニットに関する。
この種のポンプユニットとして以下のようなものがある。
すなわち、ポンプ室内の薬液をダイアフラムにより加圧して吐出し、ポンプ室よりも下流側の遮断弁を閉じるタイミングをコントローラにより制御するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、ポンプ室内に配置されたベローズを伸ばすことによってポンプ室内の薬液を加圧して吐出し、薬液を吐出する際におけるポンプ室内の薬液の圧力、及びポンプ室よりも下流側の遮断弁を閉じるタイミングをコントローラにより制御するものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、ポンプ室に臨むように設けられたピストンに湾曲自在の弁膜体が連結され、ピストンの移動に伴って弁膜体によりポンプ室内の薬液を加圧して、逆止弁を介して薬液を吐出するものがある(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−77712号公報 特開2007−51563号公報 特開2004−143960号公報
ところで、特許文献1〜3に記載のものは、ダイアフラムやベローズ、ピストンに連結された弁膜体等の駆動部材を駆動することにより、ポンプ室内の薬液を加圧して吐出する。そして、1回の薬液の吐出において駆動部材の駆動が停止した時点、すなわち駆動部材による薬液の加圧が終了した時点では、ポンプ室内の加圧された薬液が吐出通路へ継続して流出する状態となっている。
このため、所定量の薬液を吐出する際の吐出量の精度を向上させるためには、特許文献1〜3に記載のものは以下のような要求を満たす必要がある。すなわち、特許文献1,2に記載のものでは、ポンプ室よりも下流側の遮断弁を閉じるタイミングをコントローラにより精密に制御する必要がある。また、特許文献3に記載のものでは、ポンプ室内の加圧された薬液が吐出通路へ流出する状態の継続度合によって薬液の吐出量が変化するため、逆止弁を介して吐出される薬液の量が不安定となる。このため、特許文献3に記載のものにおいても、ポンプ室よりも下流側に遮断弁を設けてその閉じるタイミングを精密に制御することが必要となる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、ポンプ室よりも下流側に遮断弁を設けてその閉じるタイミングを精密に制御することを必要とすることなく、液体の吐出量の精度を向上させることのできる液体吐出用ポンプユニットを提供することを主たる目的とするものである。
上記課題を解決するために、第1の発明は、ポンプ室の容積を変化させるように駆動される駆動部材により前記ポンプ室内の液体を加圧して、前記ポンプ室と連通する吐出通路から前記液体を所定量ずつ吐出する液体吐出用ポンプユニットであって、前記駆動部材による前記液体の加圧が終了した状態において、前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断することを特徴とする。
上記構成によれば、ポンプ室の容積を変化させるように駆動部材が駆動され、駆動部材によりポンプ室内の液体が加圧される。そして、加圧された液体は、ポンプ室と連通する吐出通路から所定量ずつ吐出される。
ここで、前記駆動部材による前記液体の加圧が終了した状態において、前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断するため、駆動部材による液体の加圧の終了とともにポンプ室から吐出通路への液体の流出が停止する。このため、ポンプ室から吐出通路へ吐出される液体の量を一定量で安定させることができる。換言すれば、駆動部材による液体の加圧が終了した後にポンプ室内の液体が吐出通路へ継続して流出することを抑制することができる。その結果、ポンプ室よりも下流側に遮断弁を設けてその閉じるタイミングを精密に制御することを必要とすることなく、液体の吐出量の精度を向上させることができる。
第2の発明は、ポンプ室の容積を変化させるように駆動される駆動部材により前記ポンプ室内の液体を加圧して、前記ポンプ室と連通する吐出通路から前記液体を所定量ずつ吐出する液体吐出用ポンプユニットであって、前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断することにより、前記駆動部材による前記液体の加圧を終了することを特徴とする。
上記構成によれば、前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断することにより、前記駆動部材による前記液体の加圧を終了するため、駆動部材によるポンプ室と吐出通路との連通の遮断が、すなわち駆動部材による液体の加圧の終了となる。このため、第2の発明によっても、ポンプ室から吐出通路へ吐出される液体の量を一定量で安定させることができる。
具体的には、第3の発明のように、第1又は第2の発明において、前記ポンプ室および前記吐出通路を含む前記液体の流路に弁座部が設けられ、前記駆動部材に弁体部が設けられ、前記弁座部に前記弁体部が当接することにより、前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断するといった構成を採用することができる。
上記構成によれば、液体吐出用ポンプの基本的な構成に対して、液体の流路に弁座部を設けるとともに駆動部材に弁体部を設けることにより、ポンプに遮断弁としての機能を持たせて液体の吐出量の精度を向上させることができる。
更に具体的には、第4の発明のように、第3の発明において、前記弁座部は、前記流路において前記駆動部材が前記ポンプ室内の液体を加圧する際に駆動される方向の延長上に設けられ、前記弁体部は、前記駆動部材において前記弁座部に対向する部分に設けられているといった構成を採用することができる。
第5の発明は、第1〜第4のいずれかの発明において、前記駆動部材により前記ポンプ室内の液体が加圧されるように同駆動部材を付勢する付勢手段が設けられ、前記駆動部材は、前記付勢手段により付勢されて前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を遮断するため、付勢手段による駆動部材の付勢によって、ポンプ室内の液体の加圧、及びポンプ室と吐出通路との連通の遮断が行われる。ここで、付勢手段により駆動部材を付勢する場合には、操作圧やモータの駆動に基づいて駆動部材を駆動する場合と比較して、毎回同じように、ポンプ室と吐出通路との連通が遮断されるまで駆動部材を動作させることが容易となる。その結果、ポンプ室から吐出通路へ吐出される液体の量を一定量で更に安定させることができる。
第6の発明は、第1〜第5のいずれかの発明において、前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断した状態から、前記ポンプ室の容積を拡大するように前記駆動部材を駆動することにより、前記ポンプ室と連通する吸入通路から同ポンプ室に前記液体を吸入するため、ポンプ室と吐出通路との間で液体の流入出がない状態から液体の吸入を開始することができる。したがって、ポンプ室と吐出通路との連通が遮断されていない状態から液体の吸入を開始する場合と比較して、液体の吸入を開始する時のポンプ室内の状態を毎回同じようにすることが容易となる。このため、ポンプ室に吸入される液体の量を一定量で安定させることができる。その結果、ポンプ室から吐出通路へ吐出される液体の量も一定量で安定させることができる。
具体的には、第7の発明のように、第1〜第6のいずれかの発明において、前記ポンプ室に前記液体を吸入する際に、前記ポンプ室と連通する吸入通路を開くとともに、前記ポンプ室から前記液体を吐出する際に前記吸入通路を閉じる吸入側開閉弁と、前記ポンプ室に前記液体を吸入する際に前記吐出通路を閉じるとともに、前記ポンプ室から前記液体を吐出する際に前記吐出通路を開く吐出側開閉弁とを備えるといった構成を採用することができる。
ポンプシステムの回路を示す模式図。 ポンプユニットの吐出状態を示す断面図。 ポンプユニットの吸入状態を示す断面図。 ポンプシステムの動作を示すタイムチャート。 ポンプシステムの回路の変形例を示す模式図。 ポンプシステムの回路について他の変形例を示す模式図。
以下、電池に用いられる電解液等の液体を所定量ずつ吐出するポンプシステムに具現化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、このポンプシステムは、吸入通路61,ポンプ10,吐出通路62等を含む液体の流通系(ポンプユニット)と、分岐通路71(分岐通路71a,71b,71c),集合通路72,給気通路73等を含む作動気体の流通系と、タイマ50を含むポンプユニットの制御系とを備えている。
液体の流通系(ポンプユニット)は、液体としての電解液を吸入して吐出するポンプ10と、ポンプ10のポンプ室11に連通する吸入通路61と、吸入通路61を開閉する吸入側バルブ20(吸入側開閉弁)と、ポンプ10のポンプ室11に連通する吐出通路62と、吐出通路62を開閉する吐出側バルブ30(吐出側開閉弁)とを含んでいる。なお、ポンプユニットが吐出する液体としては、電解液に限らず、半導体の製造工程等で用いられるレジスト等を採用することもできる。
図1と図2又は図3を併せて参照して、ポンプ10、吸入側バルブ20、及び吐出側バルブ30の概要について説明する。なお、図2はポンプユニットが電解液を吐出した状態を示し、図3はポンプユニットが電解液を吸入した状態を示している。
ポンプ10は、作動気体としての作動エアの供給に基づいて吸入通路61からポンプ室11へ電解液を吸入するとともに、作動エアの排出に基づいてポンプ室11から吐出通路62へ電解液を吐出する。具体的には、作動室12に作動エアが供給されることにより、駆動部材13がポンプ室11の容積を拡大させるように駆動され、吸入通路61からポンプ室11へ電解液が吸入される。一方、作動室12から作動エアが排出されることにより、駆動部材13がポンプ室11の容積を縮小させるように駆動され、ポンプ室11から吐出通路62へ電解液が吐出される。ここで、駆動部材13は、ポンプ室11内の電解液を加圧するように、すなわちポンプ室11から吐出通路62へ電解液を吐出するように、ばね14a,ピストン14b等を含む付勢部14(付勢手段)によって付勢されている。図3に示すように、電解液の吸入時には、操作ポート15を通じて作動室12に作動エアが供給され、駆動部材13と連結されたピストン14bが作動室12の容積を拡大させるようにばね14aの付勢力に抗して駆動されるとともに、排気ポート17を通じてばね室18内のエアが排出される。図2に示すように、電解液の吐出時には、操作ポート15を通じて作動室12から作動エアが排出され、駆動部材13と連結されたピストン14bが作動室12の容積を縮小させるようにばね14aの付勢力を受けて駆動されるとともに、排気ポート17を通じてばね室18内へエアが吸入される。
吸入側バルブ20は、作動エアの供給に基づいて吸入通路61を開くとともに、作動エアの排出に基づいて吸入通路61を閉じる常閉式のエアオペレイトバルブである。具体的には、作動室22に作動エアが供給されることにより、弁体23が吸入通路61を開くように駆動され、作動室22から作動エアが排出されることにより、弁体23が吸入通路61を閉じるように駆動される。ここで、弁体23は吸入通路61を閉じるように、ばね24a,ピストン24b等を含む付勢部24によって付勢されている。図3に示すように、吸入側バルブ20の開弁時には、操作ポート25を通じて作動室22に作動エアが供給され、弁体23と連結されたピストン24bが作動室22の容積を拡大させるようにばね24aの付勢力に抗して駆動されるとともに、排気ポート27を通じてばね室28内のエアが排出される。図2に示すように、吸入側バルブ20の閉弁時には、操作ポート25を通じて作動室22から作動エアが排出され、弁体23と連結されたピストン24bが作動室22の容積を縮小させるようにばね24aの付勢力を受けて駆動されるとともに、排気ポート27を通じてばね室28内へエアが吸入される。
吐出側バルブ30は、作動エアの供給に基づいて吐出通路62を閉じるとともに、作動エアの排出に基づいて吐出通路62を開く常開式のエアオペレイトバルブである。具体的には、作動室32に作動エアが供給されることにより、弁体33が吐出通路62を閉じるように駆動され、作動室32から作動エアが排出されることにより、弁体33が吐出通路62を開くように駆動される。ここで、弁体33は、吐出通路62を開くように、ばね34a,ピストン34b等を含む付勢部34によって付勢されている。図3に示すように、吐出側バルブ30の閉弁時には、操作ポート35を通じて作動室32に作動エアが供給され、弁体33と連結されたピストン34bが作動室32の容積を拡大させるようにばね34aの付勢力に抗して駆動されるとともに、排気ポート37を通じてばね室38内のエアが排出される。図2に示すように、吐出側バルブ30の開弁時には、操作ポート35を通じて作動室32から作動エアが排出され、弁体33と連結されたピストン34bが作動室32の容積を縮小させるようにばね34aの付勢力を受けて駆動されるとともに、排気ポート37を通じてばね室38内へエアが吸入される。
図1に示すように、上記作動気体の流通系は、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30にそれぞれ接続された分岐通路71(分岐通路71a,71b,71c)と、これらの分岐通路71a,71b,71cが集合した集合通路72と、作動エアが供給される給気通路73と、集合通路72における作動エアの給排を切り換える電磁弁40(切換手段)とを含んでいる。なお、作動気体としては、エアに限らず、窒素等を採用することもできる。
分岐通路71a,71b,71cは、集合通路72から供給される作動エアをポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30へそれぞれ供給するとともに、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30からそれぞれ排出される作動エアを集合通路72へ排出する。具体的には、分岐通路71a,71b,71cは、上記ポンプ10,吸入側バルブ20,吐出側バルブ30の各操作ポート15,25,35(図2,3参照)に接続されている。そして、これらの各操作ポート15,25,35を通じて、各分岐通路71a,71b,71cと、ポンプ10,吸入側バルブ20,吐出側バルブ30の各作動室12,22,32との間で作動エアの供給および排出が行われる。
分岐通路71aには、分岐通路71aを流通する作動エアの流量を調節する可変絞り部81(絞り部)と、可変絞り部81を迂回する迂回通路82とが設けられている。迂回通路82には、ポンプ10から集合通路72の方向にのみ作動エアを流通させるチェック弁83(逆止弁)が設けられている。
このため、集合通路72からポンプ10の方向へ作動エアが供給される場合には、作動エアはチェック弁83を通過することができず、作動エアは可変絞り部81を通じてポンプ10に供給される。したがって、分岐通路71aを通じてポンプ10に供給される作動エアの流量は、分岐通路71b,71cを通じてそれぞれ吸入側バルブ20,吐出側バルブ30に供給される作動エアの流量よりも小さくなる。なお、その場合において、分岐通路71aを通じて供給される作動エアの流量を可変絞り部81によって調節することができる。一方、ポンプ10から集合通路72の方向へ作動エアが排出される場合には、作動エアはチェック弁83を通過することができる。このため、分岐通路71aを通じてポンプ10から排出される作動エアの流量は、分岐通路71aを通じてポンプ10に供給される作動エアの流量よりも大きくなる。
集合通路72には、集合通路72を大気に開放した状態と、集合通路72を給気通路73に接続した状態とに切り換える電磁弁40が接続されている。給気通路73には、電空レギュレータ等によって設定圧に調整された作動エアが供給されている。電磁弁40は、2位置3ポート型の電磁切換弁であり、1つのポートが集合通路72に接続され、残りの2つのポートのうち一方は大気に開放され、もう一方は給気通路73に接続されている。そして、電磁弁40は、駆動信号が入力されている場合に集合通路72を給気通路73に接続して、給気通路73から集合通路72へ作動エアが供給される供給状態に切り換える。一方、電磁弁40は、駆動信号が入力されていない場合に集合通路72を大気に開放して、集合通路72から大気中へ作動エアが排出される排出状態に切り換える。
上記ポンプユニットの制御系は、電磁弁40の切換状態を制御する制御手段としてのタイマ50を含んでいる。タイマ50は、経過時間に基づいて電磁弁40に駆動信号を送信して、電磁弁40により上記供給状態と排出状態とを切り換えさせる。これにより、ポンプ10、吸入側バルブ20、及び吐出側バルブ30のそれぞれの作動状態が変更され、ポンプ10による電解液の吸入と吐出とが行われる。なお、制御手段としては、タイマ50に限らず、マイクロコンピュータ等を備えたコントローラを採用することもできる。
次に図2,3を参照して、ポンプ10の構成を詳細に説明する。なお、図2はポンプユニットが電解液を吐出し且つポンプ室11と吐出通路62との連通が遮断された状態を示し、図3はポンプユニットが電解液を吸入した状態を示している。
ポンプ10は、電解液の流路が設けられたポンプハウジング41と、ダイアフラムからなる可撓部13aを備えた上記駆動部材13と、ポンプハウジング41に接続されたシリンダボディ42と、シリンダボディ42内部を摺動する上記ピストン14bと、ピストン14bを付勢するバネ上記14aと、シリンダボディ42に接続されたカバー43と、ピストン14bの摺動範囲を調節する操作部44と、操作部44を固定する固定部45とを備えている。なお、ポンプハウジング41及び駆動部材13は、PTFE等の耐薬品性の高い素材で作られている。
本実施形態では、駆動部材13による電解液の加圧が終了した状態において、ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断する。このため、駆動部材13による電解液の加圧の終了とともにポンプ室11から吐出通路62への電解液の流出が停止する。換言すれば、ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断することにより、駆動部材13による電解液の加圧を終了する。また、ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断した状態から、ポンプ室11の容積を拡大するように駆動部材13を駆動することにより、ポンプ室11と連通する吸入通路61からポンプ室11に電解液を吸入する。このため、ポンプ室11と吐出通路62との間で電解液の流入出がない状態から電解液の吸入を開始することができる。要するに、本実施形態では、液体吐出用のポンプ10に遮断弁としての機能を持たせている。
ポンプハウジング41には、電解液の流路として、ポンプ室11と、ポンプ室11にそれぞれ連通する吸入通路61及び吐出通路62とが設けられている。この電解液の流路には、弁座部41aが設けられている。そして、この弁座部41aに駆動部材13が当接することにより、ポンプ室11と吐出通路62との連通が遮断される、すなわち電解液の流路が閉じられて電解液の流通が遮断される。弁座部41aは、流路において駆動部材13がポンプ室11内の電解液を加圧する際に駆動される方向の延長上に設けられている、また、駆動部材13において、弁座部41aに対向する部分に弁体部13bが設けられている。
具体的には、ポンプハウジング41の弁座部41aは環状の突起に形成されており、この環状の突起の内周側が電解液の流路となっている。そして、駆動部材13の弁体部13bがこの環状の突起に全周にわたって当接することにより、弁座部41aと弁体部13bとの間における電解液の流通が遮断され、電解液の流路が閉じられる。なお、弁体部13bには、弁座部41aに当接する面部が設けられている。
また、弁座部41aに駆動部材13が当接した状態、すなわちポンプ10が電解液を吐出した状態において、ポンプ室11の容積を縮小するために、電解液の流路は駆動部材13の形状に沿った形状とされている。より具体的には、弁体部13bに設けられた凸部13cの形状に沿って流路の壁面41bが近付けられている。このため、駆動部材13による電解液の加圧力を向上させることができる。
シリンダボディ42は、駆動部材13の可撓部13aの周縁部を挟んでポンプハウジング41に固定されている。シリンダボディ42に設けられた摺動部42a,42b、及びカバー43に設けられた摺動部43aが、ピストン14bとそれぞれ摺動する。このため、これらの摺動部42a,42b,43aによってピストン14bの往復動が案内される。ピストン14bはフランジ14cを有しており、このフランジ14cと摺動部42aとの間がシール部材14dによってシールされている。ピストン14bのフランジ14cは、ばね14aによってポンプ室11の方向へ付勢されており、ピストン14bに連結された駆動部材13が弁座部41aの方向へ付勢される。ここで、駆動部材13が弁座部41aに当接した状態において、ポンプ室11から吐出通路62への電解液の流通が遮断されるように、ばね14aの付勢力が設定されている。そして、ばね14aにより駆動部材13を付勢する場合には、操作圧やモータの駆動に基づいて駆動部材13を駆動する場合と比較して、毎回同じように、ポンプ室11と吐出通路62との連通が遮断されるまで駆動部材13を動作させることが容易となる。なお、シリンダボディ42には、上記操作ポート15及び排気ポート17が設けられている。
操作部44は、駆動部材13に連結されたピストン14bの摺動範囲、すなわちピストン14bに連結された駆動部材13の移動範囲を調節するものであり、電解液の吸入時におけるピストン14bの駆動方向の延長上に設けられている。そして、カバー43に進退可能に設けられた操作部44の移動により、操作部44とピストン14bとの距離が変更され、操作部44に当接するまでピストン14b及びこれに連結された駆動部材13が駆動される。このため、操作部44の調節により、電解液の吸入時におけるポンプ室11の容積を変更することができ、1回の吸入における電解液の吸入量を調節することができる。また、固定部45は、操作部44を固定して、ポンプ10による電解液の吸入量が変化しないようにする。
このような構成を有するポンプシステムにおいて、電解液の吸入量および吐出量の精度を向上させるためには、ポンプ10により電解液の吸入および吐出を開始するタイミング、吸入側バルブ20を開閉するタイミング、吐出側バルブ30を開閉するタイミングを適切に設定する必要がある。
そこで、本実施形態では、集合通路72に作動エアを供給する供給状態へ電磁弁40により切り換えられた場合に、吐出側バルブ30が閉じられた後に吸入側バルブ20が開かれ、その後に吸入通路61からポンプ室11へ電解液が吸入されるように、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30にそれぞれ供給される作動エアの流量および各ばね14a,24a,34aの付勢力が設定されている。また、集合通路72から作動エアを排出する排出状態へ電磁弁40により切り換えられた場合に、吸入側バルブ20が閉じられた後に吐出側バルブ30が開かれ、その後にポンプ室11から吐出通路62へ電解液が吐出されるように、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30からそれぞれ排出される作動エアの流量および各ばね14a,24a,34aの付勢力が設定されている。具体的には、上述したようにポンプ10に接続された分岐通路71aに可変絞り部81が設けられ、また吸入側バルブ20の有するばね24aの付勢力が、吐出側バルブ30の有するばね34aの付勢力よりも大きく設定されている。
次に、このように設定されたポンプシステムの動作について、図4のタイムチャートを参照して説明する。
図4に示すように、時刻t0において、電磁弁40は集合通路72から作動エアを排出する排出状態となっており、分岐通路71及び集合通路72を通じて、吸入側バルブ20,ポンプ10,吐出側バルブ30の各作動室22,12,32から作動エアが排出されている。このため、常閉式の吸入側バルブ20は閉じられており、常開式の吐出側バルブ30は開かれている。ポンプ10は、常閉式の遮断弁としての機能も有するため、ポンプ室11の容積が縮小されて吐出通路62へ電解液を吐出した状態で流路を閉じている。
時刻t1において、タイマ50が駆動信号を送信して、電磁弁40が集合通路72に作動エアを供給する供給状態に切り換えられると、分岐通路71(分岐通路71a,71b,71c)を通じてそれぞれポンプ10,吸入側バルブ20,吐出側バルブ30に作動エアが供給される。そして、吐出側バルブ30の有するばね34aの付勢力は、吸入側バルブ20の有するばね24aの付勢力よりも小さく設定されているため、時刻t2において吐出側バルブ30が閉じられた後に、時刻t3において吸入側バルブ20が開かれる。ポンプ10には可変絞り部81を通じて作動エアが供給されるため、その後の時刻t4において、ポンプ10のポンプ室11の容積が拡大し始めて電解液の吸入が開始される。
時刻t4から時刻t5まで、可変絞り部81を通じたポンプ10への作動エアの供給によりポンプ室11の容積が徐々に拡大され、時刻t5においてポンプ室11の容積が最大となり、その後時刻t6までこの状態が維持される。このため、ポンプ10による電解液の吸入が低速で行われ、吸入量の精度を向上させることができる。なお、可変絞り部81により分岐通路71aの断面積の大きさを調節することにより、ポンプ10が電解液の吸入を開始する時刻t4、及びポンプ10が電解液を吸入する動作期間(時刻t4〜時刻t5)を調節することができる。
時刻t6において、タイマ50が駆動信号の送信を停止して、電磁弁40が集合通路72から作動エアを排出する排出状態に切り換えられると、分岐通路71(分岐通路71a,71b,71c)を通じてそれぞれポンプ10,吸入側バルブ20,吐出側バルブ30から作動エアが排出される。そして、吸入側バルブ20の有するばね24aの付勢力は、吐出側バルブ30の有するばね34aの付勢力よりも大きく設定されているため、時刻t7において吸入側バルブ20が閉じられた後に、時刻t8において吐出側バルブ30が開かれる。ポンプ10から迂回通路82を通じて作動エアが排出されるが、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30の有する各ばね14a,24a,34aの設定により、その後の時刻t9において、ポンプ10のポンプ室11の容積が縮小し始めて電解液の吐出が開始される。なお、分岐通路71a,71b,71cの断面積の大きさの設定により、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30から排出される作動エアの流量、すなわち単位時間あたりに供給される作動エアの質量又は体積を調節して、これらの動作順序を設定することもできる。
時刻t9から時刻t10まで、迂回通路82を通じたポンプ10からの作動エアの排出により、ポンプ室11の容積が吸入時よりも短い動作期間(時刻t9〜時刻t10)で縮小され、時刻t10においてポンプ室11の容積が最小となって電解液の吐出が終了する。このとき、駆動部材13がポンプ室11と吐出通路62との連通を遮断する。なお、ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断しているため、吐出側バルブ30は吐出通路62を閉じる必要がなく開いた状態となっている。こうして、ポンプシステムにおいて、1回の吸入と吐出とが終了する。以後、タイマ50によって、同様の動作が繰り返される。
以上詳述した本実施形態によれば以下の利点を有する。
ポンプ室11の容積を変化させるように駆動部材13が駆動され、駆動部材13によりポンプ室11内の電解液が加圧される。そして、加圧された電解液は、ポンプ室11と連通する吐出通路62から所定量ずつ吐出される。
ここで、駆動部材13による電解液の加圧が終了した状態において、ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断するため、駆動部材13による電解液の加圧の終了とともにポンプ室11から吐出通路62への電解液の流出が停止する。このため、ポンプ室11から吐出通路62へ吐出される電解液の量を一定量で安定させることができる。換言すれば、駆動部材13による電解液の加圧が終了した後にポンプ室11内の電解液が吐出通路62へ継続して流出することを抑制することができる。その結果、ポンプ室11よりも下流側に遮断弁を設けてその閉じるタイミングを精密に制御することを必要とすることなく、電解液の吐出量の精度を向上させることができる。
ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断することにより、駆動部材13による電解液の加圧を終了するため、駆動部材13によるポンプ室11と吐出通路62との連通の遮断が、すなわち駆動部材13による電解液の加圧の終了となる。このため、ポンプ室11から吐出通路62へ吐出される電解液の量を一定量で安定させることができる。
液体吐出用ポンプの基本的な構成に対して、電解液の流路に弁座部41aを設けるとともに駆動部材13に弁体部13bを設けることにより、ポンプ10に遮断弁としての機能を持たせて電解液の吐出量の精度を向上させることができる。
駆動部材13によりポンプ室11内の電解液が加圧されるように駆動部材13を付勢する付勢部14(ばね14a等)が設けられ、駆動部材13は、付勢部14により付勢されてポンプ室11と吐出通路62との連通を遮断するため、付勢部14による駆動部材13の付勢によって、ポンプ室11内の電解液の加圧、及びポンプ室11と吐出通路62との連通の遮断が行われる。ここで、付勢部14により駆動部材13を付勢する場合には、操作圧やモータの駆動に基づいて駆動部材13を駆動する場合と比較して、毎回同じように、ポンプ室11と吐出通路62との連通が遮断されるまで駆動部材13を動作させることが容易となる。その結果、ポンプ室11から吐出通路62へ吐出される電解液の量を一定量で更に安定させることができる。
ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断した状態から、ポンプ室11の容積を拡大するように駆動部材13を駆動することにより、ポンプ室11と連通する吸入通路61からポンプ室11に電解液を吸入するため、ポンプ室11と吐出通路62との間で電解液の流入出がない状態から電解液の吸入を開始することができる。したがって、ポンプ室11と吐出通路62との連通が遮断されていない状態から電解液の吸入を開始する場合と比較して、電解液の吸入を開始する時のポンプ室11内の状態を毎回同じようにすることが容易となる。このため、ポンプ室11に吸入される電解液の量を一定量で安定させることができる。その結果、ポンプ室11から吐出通路62へ吐出される電解液の量も一定量で安定させることができる。
集合通路72に作動エアを供給する供給状態へと電磁弁40により切り換えられると、集合通路72から分岐通路71(分岐通路71a,71b,71c)へ作動エアが供給される。そして、分岐通路71を通じて、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30に作動エアがそれぞれ供給される。それぞれの作動エアの供給に基づいて、ポンプ10は吸入通路61からポンプ室11へ電解液を吸入し、吸入側バルブ20は吸入通路61を開き、吐出側バルブ30は吐出通路62を閉じる。したがって、電磁弁40により作動エアの供給状態へ切り換えることにより、吐出通路62を閉じた状態で吸入通路61からポンプ室11へ電解液を吸入することができる。
一方、集合通路72から作動エアを排出する排出状態へと電磁弁40により切り換えられると、分岐通路71から集合通路72へ作動エアが排出される。そして、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30から分岐通路71へ作動エアがそれぞれ排出される。それぞれの作動エアの排出に基づいて、ポンプ10はポンプ室11から吐出通路62へ電解液を吐出し、吸入側バルブ20は吸入通路61を閉じ、吐出側バルブ30は吐出通路62を開く。したがって、電磁弁40により作動エアの排出状態へ切り換えることにより、吸入通路61を閉じた状態でポンプ室11から吐出通路62へ電解液を吐出することができる。
よって、1系統の集合通路72に作動エアを供給するとともに、1つの電磁弁40により作動エアの供給状態と排出状態とを切り換えることにより、ポンプ10による電解液の吸入と吐出とを行うことができる。その結果、ポンプシステムの構成および制御を簡素化することができる。
ポンプ10により吸入通路61からポンプ室11へ吸入される電解液の吸入量の精度を向上させるためには、ポンプ10により電解液の吸入を開始するタイミング、吸入側バルブ20を開くタイミング、及び吐出側バルブ30を閉じるタイミングを適切に設定する必要がある。
この点、集合通路72に作動エアを供給する供給状態へ前記電磁弁40により切り換えられた場合に、吐出側バルブ30が閉じられた後に吸入側バルブ20が開かれ、その後に吸入通路61からポンプ室11へ電解液が吸入されるように、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30にそれぞれ供給される作動エアの流量および各ばね14a,24a,34aの付勢力が設定されているため、ポンプ10により吸入通路61からポンプ室11へ吸入される電解液の吸入量の精度を向上させることができる。
ポンプ10によりポンプ室11から吐出通路62へ吐出される電解液の吐出量の精度を向上させるためには、ポンプ10により電解液の吐出を開始するタイミング、吸入側バルブ20を閉じるタイミング、及び吐出側バルブ30を開くタイミングを適切に設定する必要がある。
この点、集合通路72から作動エアを排出する排出状態へ電磁弁40により切り換えられた場合に、吸入側バルブ20が閉じられた後に吐出側バルブ30が開かれ、その後にポンプ室11から吐出通路62へ電解液が吐出されるように、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30からそれぞれ排出される作動エアの流量および各ばね14a,24a,34aの付勢力が設定されているため、ポンプ10によりポンプ室11から吐出通路62へ吐出される電解液の吐出量の精度を向上させることができる。
集合通路72に作動エアを供給する供給状態へ電磁弁40により切り換えられた場合に、以下のようにポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30が動作する。すなわち、可変絞り部81を通じてポンプ10に作動エアが供給されるため、ポンプ10に供給される作動エアの流量が吸入側バルブ20および吐出側バルブ30に供給される作動エアの流量よりも小さくなる。このため、吸入側バルブ20および吐出側バルブ30よりも遅れてポンプ10が動作する。また、吸入側バルブ20の有するばね24aの付勢力が、吐出側バルブ30の有するばね34aの付勢力よりも大きく設定されているため、吸入側バルブ20が吐出側バルブ30よりも遅れて動作する。したがって、吐出側バルブ30が閉じられた後に吸入側バルブ20が開かれ、その後に吸入通路61からポンプ室11へ電解液が吸入されるようになる。
一方、集合通路72から作動エアを排出する排出状態へ電磁弁40により切り換えられた場合に、以下のようにポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30が動作する。すなわち、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30の有する各ばね14a,24a,34aの設定により、吸入側バルブ20および吐出側バルブ30よりも遅れてポンプ10が動作する。また、吸入側バルブ20の有するばね24aの付勢力が、吐出側バルブ30の有するばね34aの付勢力よりも大きく設定されているため、吸入側バルブ20から吐出側バルブ30よりも速く作動エアが排出され、吸入側バルブ20が吐出側バルブ30よりも先に動作する。したがって、吸入側バルブ20が閉じられた後に吐出側バルブ30が開かれ、その後にポンプ室11から吐出通路62へ電解液が吐出されるようになる。
ポンプ10に接続された分岐通路71aに可変絞り部81を迂回する迂回通路82が設けられ、ポンプ10から集合通路72の方向にのみ作動エアを流通させるチェック弁83が迂回通路82に設けられているため、ポンプ10から作動エアを排出する際にはポンプ10に作動エアを供給する際よりも流量を大きくすることができる。このため、高速で行うと吸入量の精度が低下しやすいポンプ10による電解液の吸入を低速で行いつつ、高速で行っても吐出量の精度が低下しにくいポンプ10による電解液の吐出を高速で行うことができる。その結果、電解液の吸入量および吐出量の精度を維持しつつ、ポンプ10による吸入と吐出との行程時間を短縮することができる。
上述したように、1つの電磁弁40により作動エアの供給状態と排出状態とを切り換えることにより、ポンプ10による電解液の吸入と吐出とを行うことができる。
そこで、経過時間に基づいて駆動信号を送信するタイマ50が設けられ、電磁弁40は、タイマ50からの駆動信号に基づいて、集合通路72に作動エアを供給する供給状態と集合通路72から作動エアを排出する排出状態とを切り換えるため、ポンプシステムの構成および制御を更に簡素化することができる。
上記実施形態に限定されず、例えば次のように実施することもできる。
上記実施形態では、分岐通路71aに設けられた可変絞り部81を迂回する迂回通路82を設けたが、迂回通路82を省略することもできる。この場合には、ポンプ10による電解液の吐出も低速で行われることとなる。
上記実施形態では、駆動部材13に連結されたピストン14bの摺動範囲、すなわちピストン14bに連結された駆動部材13の移動範囲を調節する操作部44を設けたが、こうした操作部44を省略して駆動部材13の移動範囲を一定にすることもできる。
上記実施形態では、分岐通路71aに可変絞り部81を設けたが、可変絞り部81を固定絞り部に変更してもよい。また、こうした絞り部を省略することもできる。その場合であっても、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30の有する各ばね14a,24a,34aの設定や、分岐通路71a,71b,71cの流路断面積の設定により、これらの動作順序を適切に設定することができる。また、ポンプ10、吸入側バルブ20及び吐出側バルブ30が同時に動作する構成や、上記実施形態と比較してこれらの動作順序が逆になった構成であっても、1系統の集合通路72に作動エアを供給するとともに、1つの電磁弁40により作動エアの供給状態と排出状態とを切り換えることにより、ポンプ10による電解液の吸入と吐出とを行うことができるといった利点は有する。
上記実施形態では、付勢部14,24,34として、ばね14a,24a,34aの弾性力により駆動部材13,弁体23,33を付勢する構成を採用したが、磁石による磁力や作動エアによる作動圧、真空による負圧等によって、駆動部材13,弁体23,33を付勢する構成を採用することもできる。
上記実施形態では、常閉式の吸入側バルブ20と、常閉式の遮断弁の機能を有するポンプ10と、常開式の吐出側バルブ30とを、ポンプユニットが備えるようにしたが、これらの常閉式と常開式との組み合わせを反対にしてもよい。すなわち、図5に示すように、常開式の吸入側バルブ120と、常開式の遮断弁の機能を有するポンプ110と、常閉式の吐出側バルブ130とを、ポンプユニットが備えるようにしてもよい。具体的には、ポンプ110は、ポンプ室111の容積を変化させるように駆動される駆動部材113と、吸入通路161からポンプ室111へ電解液を吸入するように駆動部材113を付勢する付勢部114とを有し、吸入側バルブ120は、弁体123と吸入通路161を開くように弁体123を付勢する付勢部124とを有し、吐出側バルブ130は、弁体133と吐出通路162を閉じるように弁体133を付勢する付勢部134とを有するといった構成を採用することができる。
上記構成によれば、作動気体としての作動エアの供給状態と排出状態とにおいて、ポンプ110による電解液の吸入と吐出とが上記実施形態のポンプ10とは反対に行われる。すなわち、電磁弁40により作動エアの供給状態へ切り換えることにより、吸入通路161を閉じた状態でポンプ室111から吐出通路162へ電解液を吐出することができる。一方、電磁弁40により作動気体の排出状態へ切り換えることにより、吐出通路162を閉じた状態で吸入通路161からポンプ室111へ電解液を吸入することができる。したがって、こうした構成によっても、1系統の集合通路172に作動エアを供給するとともに、1つの電磁弁40により作動エアの供給状態と排出状態とを切り換えることにより、ポンプ110による電解液の吸入と吐出とを行うことができる。その結果、ポンプシステムの構成および制御を簡素化することができる。
さらに、上記構成において、ポンプ110に接続された分岐通路171aには、分岐通路171aを流通する作動エアの流量を調節する可変絞り部181と、可変絞り部181を迂回する迂回通路182とが設けられている。迂回通路182には、集合通路172からポンプ110の方向にのみ作動エアを流通させるチェック弁183が設けられている。こうした構成によれば、上記実施形態と同様の順序で、ポンプ110、吸入側バルブ120及び吐出側バルブ130を動作させることができる。なお、分岐通路171(分岐通路171a,171b,171c)は、集合通路172から任意の部分で分岐することができる。要するに、分岐通路171(分岐通路171a,171b,171c)が集合して集合通路172となり、この集合通路172を通じて分岐通路171と作動エアの給排が行われればよい。また、制御手段としてのコントローラ150は、複数のポンプユニットにそれぞれ接続された電磁弁40を切り換えることにより複数のポンプユニットを一括して制御してもよく、複数のポンプユニットを1つの電磁弁40に接続して、1つの電磁弁40を切り換えることにより複数のポンプユニットを一括して制御してもよい。
上記実施形態では、作動エアの給排に基づいて開閉するエアオペレイトバルブからなる吐出側バルブ30を採用したが、図6に示すように、この吐出側バルブ30に代えて、吸入通路61から吐出通路62の方向にのみ電解液を流通させるチェック弁230(逆止弁)を採用することもできる。すなわち、ポンプ10が電解液を吐出した状態において、ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断しているため、その時に吐出通路62を閉じる必要がない。そして、駆動部材13による電解液の加圧の終了とともにポンプ室11から吐出通路62への電解液の流出が停止するため、ポンプ室11から吐出通路62へ吐出される電解液の量を一定量で安定させることができる。なお、ポンプ10が電解液を吸入する時にはチェック弁230が閉じるため、ポンプによる電解液の吸入を支障なく行うことができる。さらに、吸入側バルブ20に代えて、吸入通路61から吐出通路62の方向にのみ電解液を流通させるチェック弁(逆止弁)を採用することもできる。
上記実施形態では、ポンプハウジング41の弁座部41aは環状の突起に形成されており、この環状の突起の内周側が電解液の流路となるとともに、駆動部材13の弁体部13bがこの環状の突起に全周にわたって当接することにより、弁座部41aと弁体部13bとの間における電解液の流通が遮断され、電解液の流路が閉じられるようにした。しかしながら、電解液の流路に設けられる弁座部41aの形状は任意であり、この弁座部41aに対応して設けられる駆動部材13の弁体部13bも任意の形状を採用することができる。要するに、弁座部41aに弁体部13bが当接することにより、ポンプ室11と吐出通路62との連通を駆動部材13が遮断する構成であれば、電解液の吐出量の精度を向上させることができる。
上記実施形態では、集合通路72から作動エアを排出する排出状態として、集合通路72が大気に開放された状態となるようにしたが、電磁弁40の大気開放されたポートを負圧発生源に接続して、作動エアの排出状態として集合通路72に負圧が導入された状態となるようにしてもよい。また、切換手段として電磁弁40に代えて電空レギュレータを設けて、集合通路72に正圧が導入される状態と負圧が導入される状態とを切り換えるようにしてもよい。
上記実施形態では、液体としての電解液を加圧する駆動部材として、ダイアフラムにより電解液を加圧するもの採用したが、ベローズにより電解液を加圧する構成や、ピストンにより電解液を加圧する構成等を採用することもできる。要するに、ポンプ室11の容積を変化させるように駆動される駆動部材が、ポンプ室11と吐出通路62との連通を遮断する構成であればよい。
11…ポンプ室、13…駆動部材、62…吐出通路。

Claims (7)

  1. ポンプ室の容積を変化させるように駆動される駆動部材により前記ポンプ室内の液体を加圧して、前記ポンプ室と連通する吐出通路から前記液体を所定量ずつ吐出する液体吐出用ポンプユニットであって、
    前記駆動部材による前記液体の加圧が終了した状態において、前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断することを特徴とする液体吐出用ポンプユニット。
  2. ポンプ室の容積を変化させるように駆動される駆動部材により前記ポンプ室内の液体を加圧して、前記ポンプ室と連通する吐出通路から前記液体を所定量ずつ吐出する液体吐出用ポンプユニットであって、
    前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断することにより、前記駆動部材による前記液体の加圧を終了することを特徴とする液体吐出用ポンプユニット。
  3. 前記ポンプ室および前記吐出通路を含む前記液体の流路に弁座部が設けられ、
    前記駆動部材に弁体部が設けられ、
    前記弁座部に前記弁体部が当接することにより、前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断することを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出用ポンプユニット。
  4. 前記弁座部は、前記流路において前記駆動部材が前記ポンプ室内の液体を加圧する際に駆動される方向の延長上に設けられ、
    前記弁体部は、前記駆動部材において前記弁座部に対向する部分に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出用ポンプユニット。
  5. 前記駆動部材により前記ポンプ室内の液体が加圧されるように同駆動部材を付勢する付勢手段が設けられ、
    前記駆動部材は、前記付勢手段により付勢されて前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を遮断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出用ポンプユニット。
  6. 前記ポンプ室と前記吐出通路との連通を前記駆動部材が遮断した状態から、前記ポンプ室の容積を拡大するように前記駆動部材を駆動することにより、前記ポンプ室と連通する吸入通路から同ポンプ室に前記液体を吸入することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出用ポンプユニット。
  7. 前記ポンプ室に前記液体を吸入する際に、前記ポンプ室と連通する吸入通路を開くとともに、前記ポンプ室から前記液体を吐出する際に前記吸入通路を閉じる吸入側開閉弁と、
    前記ポンプ室に前記液体を吸入する際に前記吐出通路を閉じるとともに、前記ポンプ室から前記液体を吐出する際に前記吐出通路を開く吐出側開閉弁と
    を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出用ポンプユニット。
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