JP2005054699A - ピストンポンプ - Google Patents

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泰宏 大久保
Toshinori Kiyousai
俊則 京才
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洋 新間
Yoichi Hamamoto
洋一 浜本
Haruo Sasaki
春雄 佐々木
Yoshiji Takeno
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Hirokazu Shirahama
寛和 白濱
Yoshiaki Oba
芳昭 大庭
Hitoshi Ikegami
仁 池上
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Abstract

【課題】 ポンプが長期間停止された場合でも、ガスロックの発生を防止することができるピストンポンプを得る。
【解決手段】 液体の吸込工程では下死点に位置するピストン1の切欠部1aを吸込口3に向けてから、上死点に到達するまでピストン1を上昇させ、液体の吐出工程では上死点に位置するピストン1の切欠部1aを吐出口4に向けてから、下死点に到達するまでピストン1を下降させる駆動機構を設けるように構成した。これにより、ピストンポンプが長期間停止された場合でも、ガスロックの発生を防止することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、消毒に用いる次亜塩素酸ナトリウムなど、ガスを発生する液体を移送するピストンポンプに関するものである。
次亜塩素酸ナトリウムは、その性質上、紫外線や自然分解によりガス(酸素)を発生する。
2NaClO→2NaCl+O2
一般的な定量注入ポンプであるダイヤフラムポンプを使用して次亜塩素酸ナトリウムを移送する場合、ポンプ内でガスが発生したり、吸入口から流入した気体(酸素)が除々にポンプ内に蓄積される。
ダイヤフラムポンプの形状は、ポンプ内にボールチャッキがあるため、ダイヤフラムポンプとボールチャッキ間に気体が滞留する。ポンプ内に発生した気体は、周囲の圧力によって容易に体積が変化する(圧縮性を持つ)ため、圧力をかけても収縮してしまうことで、ポンプから気体が排出されずに残り、注入量の減少や注入障害を起こすことがある。
従来から、ポンプヘッドを液中に浸漬(挿入)することにより、シリンダ内へのガスの混入を防止して、ガスロックの解消を図っている液中ピストンポンプがあるが、ポンプが長期間停止された場合には、シリンダ内に残った液が分解してガスを発生し、ガスロックを生じることがあった。なお、ガスロックが発生すると、液体の注入障害を起こすなどのトラブルが発生する。
なお、上記先行技術は当業者一般に知られた技術であって、文献公知発明に係るものではない。
従来のピストンポンプは以上のように構成されているので、ポンプが長期間停止された場合、シリンダ内に次亜塩素酸ナトリウムなどの液体が残っていると、その液体が分解されてガスを発生し、ガスロックを引き起こすことがあるなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ポンプが長期間停止された場合でも、ガスロックの発生を防止することができるピストンポンプを得ることを目的とする。
また従来、ポンプ出力を設定する吐出量調節ダイヤルでは、ポンプ出力をダイヤルのメモリから目分量で読みとるしかなく、正確性に欠けた。またポンプに異常が生じた際にはポンプ本体、駆動制御設備双方の異常を疑わねばならず、原因究明に多くの時間と手間を要していた。
また従来の液中ポンプは概ね制御範囲が10〜100%(1:10)であり、それ以下では駆動機の回転数が少なくなりすぎてトルクが不足し、安定注入が不可能となる。従って注入量の変動が大きい場合にはポンプ1台でまかなうことができず、吐出量の小さなポンプを別に設け、切り替えて使う必要があった。
また従来、駆動伝達器の位置を検知するセンサー、駆動機の回転数を検知するタコジェネレーターに異常が生じた場合、駆動伝達器の停止位置、回転速度が検知できずにポンプが暴走することがあった。
また従来、ポンプ内部のシール不良等によりポンプが正常に動作しているにも関わらず液が送られない場合、注入点後における液濃度(残留塩素)の低下や、これに伴う処理水質の悪化が起こるまで、異常に気づかないことが多いといった問題があった。
また従来、山間部等、電源の供給が行われていない場所でポンプを使用する場合、新たに電源を引き込むなど、大がかりな工事が必要であった。
この発明に係るピストンポンプは、液体の吸込工程では下死点に位置するピストンの切欠部をシリンダの吸込口に向けてから、上死点に到達するまでピストンを上昇させ、液体の吐出工程では上死点に位置するピストンの切欠部をシリンダの吐出口に向けてから、下死点に到達するまでピストンを下降させる駆動機構を設けるようにしたものである。
以上のように、この発明によれば、液体の吸込工程では下死点に位置するピストンの切欠部をシリンダの吸込口に向けてから、上死点に到達するまでピストンを上昇させ、液体の吐出工程では上死点に位置するピストンの切欠部をシリンダの吐出口に向けてから、下死点に到達するまでピストンを下降させる駆動機構を設けるように構成したので、ポンプが長期間停止された場合でも、ガスロックの発生を防止することができる効果がある。
駆動伝達器にマグネットを取り付け、到達検知センサーにより検知することでピストンポンプ停止時にスライド板を駆動伝達器の下死点に停止させることにより、ピストンポンプ停止時にシリンダ内部の液が最小となり、ポンプヘッド内でのガス発生が抑えられることでガスロックを防止できる。さらに、ポンプヘッド内でのガス発生を抑えることにより、吐出管へのガス混入が抑えられ、注入点での定量性が向上した。
駆動制御設備の運転表示LEDを用いることで、運転出力、異常原因を表示できるので、ピストンポンプ出力を正確に把握でき、またピストンポンプに異常が生じた際に原因究明に手間がなくなった。
間欠制御運転を噛ましたことにより、ピストンポンプ制御範囲を1〜100%にできた。吐出量設定値が低いときでも駆動機のトルクを安定させることができ、安定した低出力運転(注入)ができるので、従って注入量の変動が大きい場合にはピストンポンプ1台でまかなうことができた。
タコジェネレーター、到達検知センサーに異常が生じても設定した注入量を守って運転が継続でき、ピストンポンプの暴走による過注入を防止することができる。
ピストンポンプの駆動制御設備に運転指令が出ているにもかかわらず光電センサーに一定時間反応がない場合、液吐出検出器は吐出不良と判断し、信号を発する。この信号により、警報の出力、ピストンポンプの停止や切り替えを迅速に行なうことができるので送液がより安全・確実になり、処理水質の悪化が起こるまで、異常に気づかないことがなくなった。
蓄電池を設けることで、電源設備のない施設で、薬品注入ができ、さらに、バッテリーを使用することで、乾電池の使い捨てが無くなった。
ガスロックに起因するトラブルや弁の動作不良によるトラブルがなくなった。
液中にポンプヘッドを備えることで、シール部分よりのリークがあっても外部への液漏れがない。吐出量の調整が容易である。
フロートの動きで、薬液の注入が目視できる。いろいろな制御が可能なので現場の要求に応えることができる。電源の接続とホースの繋ぎこみのみですぐ運転でき、特別な工事が必要ない。また、薬液タンク上に設置できるので設置スペースを必要としない。また、サクション側の配管が不要である。
これらのことより、ガスロックに起因するトラブルや弁の動作不良によるトラブルがなくなった。
液中にポンプヘッドを備えることで、シール部分よりのリークがあっても外部への液漏れがない。吐出量の調整が容易である。
ピストンとシリンダをチタンなど耐食性と物理的強度を有する材質に改良し、また、高粘度の移送液に使用できるように駆動伝達器の材質を物理的強度の強い材質(例えば、PE(ポリプロピレン)やテフロン(登録商標)などが挙げられる)へ変更したので、凝集剤など、高粘度の液体に対しても使用可能となる。
圧力計を搭載することで、配管中の圧力計を不要とでき、工事の簡略化ができた。吐出圧力からピストンポンプや管路の異常を検知でき、ピストンポンプ停止、切り替えなどの制御により無注入、漏洩などの危険を防止できた。
駆動伝達器の摩耗が少なく、部品交換周期が長く、ランニングコストを低く抑えることが出来、カム部と当接部との間での故障がほとんどないため、作動不良時の液体注入作業が不能に陥ることがほとんどなく、水道水の消毒用塩素(次亜塩素酸ナトリウム等)注入用などの重要用途では特に大きな効果がある。複数のピストンを1台の駆動機で動作させることが出来、しかも駆動伝達器による台数の制限もなく、ピストンの動作タイミングも自在に変更できる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるピストンポンプを示す断面図であり、図3はこの発明の実施の形態1によるピストンポンプの駆動機構を示す断面図である。
図において、ピストン1は下端部分に切欠部1aが施されており、シリンダ2の中で回転運動と往復運動が同時に与えられてシリンダ2内の圧力を調整する。シリンダ2は側面に液体の吸込口3と吐出口4が施され、内部にピストン1を収納する。
駆動伝達器6は回転軸が駆動機5(例えば、モータ)の回転軸と直結され、スライド板7のカムピン8が挿入される溝6aが外周に切られている。スライド板7は駆動伝達器6が回転すると、駆動伝達器6の溝6aに沿ってカムピン8が移動することにより全体が上下に移動し、ピストン1に往復運動を与える。駆動伝達器ギア9は駆動伝達器6の回転軸に設けられ、回転軸ギア10は回転軸11に設けられ、駆動伝達器ギア9が回転すると回転軸11を介してピストン1に回転運動を与える。駆動制御設備12は交流電源13又は蓄電池14から電源の供給を受けて、駆動機5の回転を制御する。駆動制御設備12は蓄電池14を搭載しているので、山間部など交流電源の供給が行われていない場所でも、新たに電源を引き込むなどの大がかりな工事を行うことなく、ピストンポンプを使用することができる。なお、蓄電池14としては、乾電池や小型バッテリーを挙げることができる。
逆流防止弁15はシリンダ2の吐出口4に接続されている配管内に設けられ、シリンダ2の摩耗などによる液体の逆流を防止する。液吐出検出器16はシリンダ2の吐出口4に接続されている配管に設置され、液体の吐出状態を検出する。
磁石17はピストン1が下死点に到達したとき、到達検知センサー18と最も近づく位置に設置(駆動伝達器6の所定部分に設置)され、到達検知センサー18は磁石17が最接近したときに反応するように駆動伝達器6の周辺に取り付けられ、磁石17が最接近したとき検知信号を駆動制御設備12に出力して、ピストン1が必ず下死点で停止するものとする。
次に動作について説明する。
ピストンポンプが停止しているときは、図2(f)に示すように、ピストン1は下死点に位置(ピストン1が最も下がることができる位置)し、ピストン1の切欠部1aは吸込口3にも吐出口4にも向いていないので、シリンダ2の流路が遮断されている。
このとき、ピストンポンプが長期間停止していると、ピストン1の切欠部1aとシリンダ2の隙間に残った微量の液体が分解してガスを発生することがある。
このような状態からピストンポンプの運転を開始する場合、駆動制御設備12が駆動機5の駆動を開始し、駆動機5の回転軸が回転すると、駆動伝達器ギア9、回転軸ギア10及び回転軸11が回転して、ピストン1が回転する。
これにより、ピストン1の切欠部1aが図2(a)に示すように、吸込口3と向かい合うようになる。
この際、ピストン1が下死点に位置するときの切欠部1aの上端の高さと、シリンダ2の吸込口3の高さとが略一致するように、シリンダ2の吸込口3が施されている。また、シリンダ2内で発生しているガスは、切欠部1aの上端付近に溜まっており、シリンダ2の内部圧力が吸込口3の外部圧力より高い状態であるため、そのガスが吸込口3から排出される。
なお、駆動機5の回転軸が回転することにより、駆動伝達器6も回転するが、ピストン1の切欠部1aが図2(a)のように吸込口3と向かい合うまでの吸込工程の初期段階では、ピストン1が上昇することがないように、駆動伝達器6の溝6aが切られているものとする。即ち、吸込工程の初期段階では、駆動伝達器6が回転しても、カムピン8が上下に移動しないように、溝6aが水平方向に切られている。
上記のようにして、吸込口3からガスが排出されると、シリンダ2の内部圧力と吸込口3の外部圧力が等しくなる。
その後、さらに駆動機5の回転軸が回転することにより、駆動伝達器ギア9、回転軸ギア10及び回転軸11が回転して、ピストン1が回転すると同時に、駆動伝達器6が回転してスライド板7が上昇することにより、ピストン1が上昇する。この結果、シリンダ2の内部圧力が低下するため、図2(b)に示すように、液体が吸込口3からシリンダ2の内部に流入する。
その後、さらに駆動機5の回転軸が回転することにより、ピストン1が上死点の位置(ピストン1が最も上がることができる位置)に到達すると、リンダ2の内部が液体で満たされる。また、図2(c)に示すように、ピストン1が回転して、ピストン1の切欠部1aが吸込口3より外れて、流路が遮断される。
その後、さらに駆動機5の回転軸が回転すると、図2(d)に示すように、ピストン1が回転して、ピストン1の切欠部1aが吐出口4と向かい合うようになり、シリンダ2の内部から吐出口4への流路が開かれる。
なお、駆動機5の回転軸が回転することにより、駆動伝達器6も回転するが、ピストン1の切欠部1aが図2(d)のように吐出口4と向かい合うまでの吐出工程の初期段階では、ピストン1が下降することがないように、駆動伝達器6の溝6aが切られているものとする。即ち、吐出工程の初期段階では、駆動伝達器6が回転しても、カムピン8が上下に移動しないように、溝6aが水平方向に切られている。
その後、さらに駆動機5の回転軸が回転することにより、駆動伝達器ギア9、回転軸ギア10及び回転軸11が回転して、ピストン1が回転すると同時に、駆動伝達器6が回転してスライド板7が下降することにより、ピストン1が下降する。この結果、シリンダ2の内部圧力が上昇するため、図2(e)に示すように、液体がシリンダ2の吐出口4から流出する。
その後、さらに駆動機5の回転軸が回転することにより、ピストン1が下死点の位置に到達すると、図2(f)に示すように、ピストン1が回転して、ピストン1の切欠部1aが吐出口4より外れて、流路が遮断される。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、液体の吸込工程では下死点に位置するピストン1の切欠部1aを吸込口3に向けてから、上死点に到達するまでピストン1を上昇させ、液体の吐出工程では上死点に位置するピストン1の切欠部1aを吐出口4に向けてから、下死点に到達するまでピストン1を下降させる駆動機構を設けるように構成したので、ピストンポンプが長期間停止された場合でも、ガスロックの発生を防止することができる効果を奏する。
また、この実施の形態1では、液中にポンプヘッドを備えるようにしているので(図1を参照)、シール部分よりのリークがあっても外部への液漏れがなく、吐出量の調整が容易である。
なお、従来の定量注入ポンプにおいては、凝集剤など粘性の高い液体を移送する場合、セラミック製のピストンとシリンダが互いに付着して破損するおそれがあったが、この実施の形態1では、ピストン1とシリンダ2をチタンなどの耐食性と物理的強度を有する材質を用いて構成するようにしている。また、凝集剤など高粘度の液体も移送できるようにするために、駆動伝達器6を物理的強度が強い材質(例えば、PE(ポリプロピレン)、テフロン(登録商標))を用いて構成するようにしている。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、ピストンポンプの駆動機構が図3のように構成されているものについて示したが、図4のように構成してもよく、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
即ち、駆動伝達器6の回転軸を駆動機5の回転軸と直結することにより、駆動機5の回転に伴って駆動伝達器6がピストン1に回転運動を与えると同時に、一端が固定軸19に固定されているカムピン8の他端を駆動伝達器6の溝6aに挿入することにより、駆動伝達器6の回転に伴って、駆動伝達器6自体を上下に移動させて、ピストン1に往復運動を与える。
なお、駆動伝達器6の上部のシャフト20,21は、二重管になっており、回転運動と往復運動の両方をピストン1に伝達することができるようにするために、スプリング22などの減衰機構と、駆動機5の回転駆動をシャフト21に伝達させる固定ピン23などの突起物が設けられている。
実施の形態3.
上記実施の形態1では、特に言及していないが、液中のピストンポンプの十分な吐出圧を確保するに際して、ピストン1の径を大きくするには限界があり、大容量化が困難であった。また、往復動ポンプは吸込工程と吐出工程を交互に繰り返すことから、脈動を生じて注入ムラやオーバーフィード現象を生じることがある。
そこで、この実施の形態3では、図5に示すように、ピストンポンプのポンプヘッドを複数設けるようにしている。
図5の例では、1つの駆動伝達器6及び駆動伝達器ギア9に対して、2つのスライド板7、回転軸ギア10、回転軸11、ピストン1及びシリンダ2を搭載することにより、ポンプ1台当りの吐出量を増加させている。なお、ピストンポンプ1台当りの最大吐出量は、360mL/分(60Hz)である。
また、1つの駆動伝達器6に対して2枚のスライド板7を取り付けるようにすると、図6に示すように、2つのピストン1は位相を伴って動作するため、一方のピストンポンプ1が吸込工程にあるとき、他方のピストンポンプ1は吐出工程にあり、脈動を軽減することができる。
この結果、1台の駆動機5にポンプヘッドを2基搭載することで、図1のピストンポンプの2倍の吐出量が得られる。
また、一方のポンプヘッドが吸込工程にあるとき、他方のポンプヘッドは吐出工程にあるため、連続した注入ができるようになり、注入点での注入ムラが減少する。
さらに、各ポンプヘッドが位相を伴って吐出することにより、脈動を低減できるため、オーバーフィード現象を防止することができる(ポンプヘッド数が多いほど効果が大きい)。
なお、複数のポンプヘッドを用いる場合、一つのピストン1のみが下死点での停止となり、他方のピストン1は下死点で停止できない。このため、各ピストン1が交互に下死点で停止することによってガスの発生を防止することができるようにするため、到達検知センサーからの信号を交互スイッチとタイマーにより、各ピストン1を交互に下死点で停止させることができるようにする。
実施の形態4.
上記実施の形態1では、特に言及していないが、注入管内の閉塞を検知する手段として圧力計を設置する方法は多く用いられる。しかし、圧力計設置のために配管工事を必要とし、また、圧力計への分岐部分では同一液が長期間滞留し、異物やガスが貯まることがある。
そこで、この実施の形態4では、図7に示すように、プレート31の内部に流路を設けるためにプレート31の側面に開けられた穴を塞ぐプラグの代わりに、圧力計32を装着することにより、配管工事を行うことなく、ピストンポンプに圧力計を搭載できるようにする。
また、圧力計32からの接点信号をピストンポンプの駆動制御設備12に取り込むことで、警報出力の他、ピストンポンプの停止や切換など、多彩な制御を実現することができる。そのことで、無注入、漏洩などの危険を防止できた。
また、上記実施の形態1では、特に言及していないが、薬品の使用量が多くなると(貯留量1m程度以上)、人力で補充することは困難を伴うため、薬品は一旦、大型のタンクに貯留されるのが一般的である。
ピストンポンプはポンプヘッドを液中に浸漬させ、駆動機は槽の上部に配置されるという形状特性を有する。このため、大型タンクにそのまま取り付けようとすると、ポンプの寸法や重量が大きくなるため、コスト面で不利であるだけではなく、維持管理を行う際、タンク上部にポンプ引き抜きスペースが必要となり、設置や取り外しが困難となる。また、円筒タンクのように、タンク上面が曲面である場合には、その搭載が難しい。従って、図8に示すように、ピストンポンプを据えつける際には小出槽が必要となる。
そこで、貯留槽側面に液中ポンプを挿入し、貯留槽側面にヘッダー管を設けたり、タンク自体の形状を液中ポンプが搭載可能な形状としたりすることで小出槽を省略する。
例えば、図9に示すように、貯留槽の側面に液中ポンプ取付用のベースを設け、大型タンク側面にポンプを挿入する。
あるいは、図10に示すように、貯留槽下部にヘッダー管を設け、そのヘッダー管の分岐管にポンプを取り付けるようにする。
あるいは、図11に示すように、貯留槽下部の形状を液中ポンプが搭載可能な形状として、小出槽を省略する。
これにより、設置スペースが小さくて済むようになるが、ヘッダー管の口径や、貯留槽形状によって、液中ポンプの浸漬長さを自由に変更するこができるようになる。また、ポンプ長を短くすることが可能となり、ポンプ本体のコストを低減することができるようになる。
また、薬品貯留槽から小出槽への自動供給を行うためのレベル計や自動弁が不要になり、システム全体が簡素化することでコスト面だけではなく維持管理面でも有利となる。
ここでは、小出槽を省略するものについて示したが、液中の薬品は、一部分から注入されるため、貯留槽内の液体に十分に薬品が混合されないことがある。さらに、横向きにピストンポンプを挿入した場合に、ポンプヘッドの部分が、貯留槽の端に取り付けられているため、貯留槽への液体等の投入時に破損する恐れがある。
そこで、図12に示すように、貯留槽の中心部に撹拌機を設けるようにする。また、図13に示すように、ポンプヘッドの部分に保護壁を設けることで、貯留槽内に注入された薬品を十分に混合させる際に、ピストンポンプが破損される事態を回避するようにする。
実施の形態5.
上記実施の形態1では、ピストン1が下死点に到達したとき、到達検知センサー18と最も近づく位置に磁石17を設置し、磁石17が最接近したとき到達検知センサー18が検知信号を駆動制御設備12に出力するものについて示したが、駆動制御設備12が到達検知センサー18から検知信号を受けると、駆動機5の回転を停止して、ピストン1を停止させるようにしてもよい。
これにより、ピストンポンプの運転を停止させる際、確実にピストン1を下死点の位置に停止させることができるため、シリンダ2内の残る液体が最小になり、ガスの発生を抑制することができる効果を奏する。
実施の形態6.
上記実施の形態1では、特に言及していないが、通常、ピストンポンプの出力を設定する吐出量調節ダイヤルでは、ピストンポンプの出力をダイヤルの目盛から目分量で読みとるしかなく、正確性に欠けている。また、ピストンポンプに異常が生じた際には、ピストンポンプの本体と駆動制御設備12の双方の異常を疑わねばならず、原因究明に多くの時間と手間を要している。
そこで、この実施の形態6では、図14に示すように、駆動機5の駆動制御設備12の運転表示LED(表示機構)を用いて、駆動機5の運転状態(運転出力、異常原因)を表示するようにする。なお、LEDの表示窓には、運転中を示す赤色LEDと停止中を示す緑色LEDが設置されている。
例えば、運転表示LEDは次のように表示する。
1)ピストンポンプ停止時→緑色点灯
2)ピストンポンプ運転時→赤色点滅(駆動機5の回転数に応じて点滅回数が変化することにより、駆動機5の運転出力を確認する)
3)ピストンポンプ故障時→緑色と赤色が同時点滅することにより橙色点滅する。異常の原因毎に点滅回数を変化させることで、異常原因を判断することができる。
なお、ピストンポンプ運転時は、上述したように、駆動機5の回転数に応じて赤色LEDが点滅するが、例えば、図15に示すように、運転出力が6%であれば、赤色LEDは6回点滅した後、しばらく点灯して、再び6回点滅することを繰り返すようにする。
また、運転出力が20%であれば、赤色LEDは2回点滅した後、短時間点灯し、次いで10回点滅した後、長時間点灯する。始めの2回の点滅により、出力値の十の桁が2、後の10回の点滅により、出力値の一の桁が0であることが分かる。点滅前の連続点灯時間が異なることにより、その後の点滅回数が出力値の十の桁と一の桁のどちらを示しているのかが分かる。
また、運転出力が26%であれば、赤色LEDは、同様に2回の点滅に続いて6回の点滅が示される。運転出力が100%の場合は、10回の点滅が繰り返される。
ピストンポンプの本体又は駆動制御設備12に異常が生じた場合、上述したように、赤緑LEDと緑色LEDを同時に点滅させることで、表示窓に橙色を点滅させる。
例えば、駆動制御設備12の制御システムに異常が生じると、図16に示すように、表示窓が橙色で1回ずつ点滅する。
また、電源周波数に異常があると、表示窓が橙色で2回ずつ点滅し、運転中にセンサー異常が生じると、表示窓が橙色で4回ずつ点滅するなど、故障原因によって点滅回数を変更するようにする。
この実施の形態6によれば、吐出量調整ダイヤルはアナログであるため、正確な設定値が分からないが、赤色LEDの点滅回数により正確な運転出力を把握することができるようになり、ピストンポンプの性能調査や試運転の正確性が向上する効果が得られる。
また、比例制御運転(外部4−20mA信号により出力を制御する運転)時には、駆動制御設備12では運転出力を確認することができないが、赤色LEDの点滅回数により、運転出力を確認することができる効果を奏する。
また、故障原因に応じて橙色の点滅回数が変化するため、故障の原因究明と対応を迅速に行うことができる効果を奏する。
実施の形態7.
上記実施の形態1では、特に言及していないが、ピストンポンプの制御範囲は概ね10〜100%(1:10)であり、10%以下では、駆動機5の回転数が少なくなり過ぎてトルクが不足し、液体の安定注入が不可能になる。従って、注入量の変動が大きい場合には、ピストンポンプ1台では賄うことができず、吐出量の小さなピストンポンプを別に設け、複数のピストンポンプを切り換えて使用する必要がある。
この実施の形態7では、注入量の変動が大きい場合でも、1台のピストンポンプで賄うことができるようにしている。
即ち、この実施の形態7では、駆動制御設備12は、駆動機5の回転速度が設定速度(例えば、最高速度の20%の速度)より速い場合には、図17に示すように、駆動機5を連続的に回転させるが(スピードコントロール運転)、駆動機5の回転速度が設定速度まで低下すると、駆動機5の運転方式を固定速度(例えば、固定速度=設定速度)による間欠制御運転に切り換えるようにする。
これにより、駆動機5のトルク不足を招くことなく、駆動機5の運転間隔を変化させることで、1〜10%の制御範囲でもピストンポンプを運転することができる。
具体的には、次のようにして運転する。
1)最大吐出量が10mL/min、1ストローク当りの吐出量が0.25mLのピストンポンプの場合、吐出量設定値を100%とするときの駆動機5の回転速度は1200rpm、ピストンポンプのストローク数は40回/minとなり、毎分10mLを吐出する。
2)吐出量設定値が20%までの間は、駆動機5の回転速度は設定値に比例して低下し、吐出量が20%のとき、駆動機5の回転速度は240rpm、ピストンポンプのストローク数は8回/minとなり、毎分2mL/minを吐出する。
3)吐出量設定値を20%未満に設定した場合、駆動機5の回転速度は変化せず、ピストンポンプのストロークの間隔(間欠運転停止時間)が長くなる。吐出量設定値が10%のとき、駆動機の回転速度は240rpmであるが、間欠運転停止時間が7.5secとなる。駆動機の回転速度240rpmにおける1ストロークの所要時間は7.5secであるから、1ストローク毎の間欠運転停止時間が7.5secの場合、1分間のピストンポンプストローク数は4回となり、毎分1mLを吐出する。
4)同様に、吐出量設定値を1%とした場合は、間欠運転停止時間が142.5secとなり、2.5min/ストロークとなる。これは0.25mL/2.5minであるから、毎分の吐出量に換算すると0.1mL/minであり、最大吐出量の1%に当たる。
実施の形態8.
上記実施の形態1では、駆動機5の回転速度を検知する速度センサーに異常が生じると、駆動伝達器6の回転速度が検知できず、ピストンポンプが暴走することがある。
そこで、この実施の形態8では、駆動制御設備12は、図18に示すように、タコジェネレーター33(速度センサー)が正常であれば、そのタコジェネレーター33の検知信号と設定速度を比較して、駆動機5の回転速度を制御する一方、タコジェネレーターに異常が発生すると、駆動機5の運転方式を固定速度による間欠運転に切り換えるようにする。
即ち、回転速度可変型のピストンポンプは、通常、タコジェネレーター33により駆動機5の回転速度を検知することで設定回転速度を維持する(図18(a)を参照)。従って、タコジェネレーター33に異常が生じると、駆動機5の回転速度が不明となり、ピストンポンプの出力調整ができなくなる。
そこで、タコジェネレーター33に異常が生じると、図18(b)に示すように、駆動制御設備12は、駆動機5の回転数を固定にして、停止時間を可変する間欠運転に切り換えることで、設定出力を維持するようにする。
具体的には、次のようにして運転する。
1)最大吐出量が10mL/min、1ストローク当りの吐出量が0.25mLのピストンポンプの場合、吐出量設定値を50%とすると、通常時は、駆動機5の回転速度は600rpmであり、ピストンポンプのストローク数は20回/minである。
2)タコジェネレーター33に異常が生じた場合、駆動機5の回転速度は最高値(1200rpm)に固定される。このときの1ストロークの所要時間は1.5secであるから、1ストローク毎の間欠運転停止時間を1.5secとすることで、1分間のピストンポンプのストローク数を20回に保つことができる。
この実施の形態8によれば、タコジェネレーター33に異常が生じても、設定した注入量を守って、運転を継続することができる効果を奏する。
また、ピストンポンプの暴走による過注入を防止することができる効果も奏する。
実施の形態9.
上記実施の形態1では、ピストン1の停止位置として、駆動伝達器6の停止位置を検知する到達検知センサーに異常が発生すると、駆動伝達器6を所定の停止位置に停止することができないので、ピストンポンプが暴走することがある。
そこで、この実施の形態9では、駆動制御設備12は、駆動伝達器6の停止位置を検知する到達検知センサーに異常が発生すると、駆動機6を一定時間駆動してから設定時間だけ停止させるようにする。
即ち、駆動制御設備12は、ピストンポンプの運転中に、一定時間、到達検知センサーが駆動伝達器6の停止位置を検出することができない場合、到達検知センサーに異常が発生したものと判断する。
駆動制御設備12は、到達検知センサーの異常を認定すると、図19に示すように、駆動機5が駆動伝達器6を1回転させるのに必要な時間だけ稼働した後、設定時間だけ駆動機5を停止させることで、設定出力を維持するようにする。
具体的には、次のようにして運転する。
1)最大吐出量が7.5mL/min、1ストローク当りの吐出量が0.25mLのインターバル型ピストンポンプの場合、1ストロークの所要時間は2secである。したがって、吐出量設定値を20%とすると、運転停止時間は8secである。
通常時は、駆動制御設備12が到達検知センサーからの信号を関知してから駆動機5を停止し、運転停止時間(8sec)を待機した後に、再度、駆動機5を稼働させ、ピストンポンプストローク数は6回/minとなる。
2)到達検知センサー異常時には、駆動制御設備12は理論上1ストロークに必要な時間(2sec)だけ駆動機5を稼働させた後、運転停止時間(8sec)待機することで、ピストンポンプストローク数として6回/minを維持する。
この実施の形態9によれば、到達検知センサーに異常が生じても、設定した注入量を守って、運転を継続することができる効果を奏する。
また、ピストンポンプの暴走による過注入を防止することができる効果も奏する。
実施の形態10.
上記実施の形態1では、特に言及していないが、ピストンポンプの内部のシール不良などにより、駆動機5が正常に動作しているにも関わらず、液体が送られない場合、注入点後における液濃度(残留塩素)の低下や、これに伴う処理水質の悪化が起こるまで、異常に気付かないことがある。
そこで、図1のピストンポンプでは、シリンダ2の吐出口4に接続されている配管内に逆流防止弁15を設けて、シリンダ2の摩耗などによる液体の逆流を防止するようにしている。
また、シリンダ2の吐出口4に接続されている配管に液吐出検出器16を設置して、液体の吐出状態を検出するようにしている。
なお、ピストンポンプの液吐出検出器16のフローサイトに光電センサー16cを取り付け、正常時には、ピストンポンプの吐出動作による脈動によって液吐出検出器16のフローサイト内のフロート16aが上下することにより、光電センサー16cが光電部16bから発信される電波の遮断を検知することで正常に吐出されていることが分かる。
一方、液吐出検出器16は、駆動制御設備12が運転指令を出力しているにも拘らず、光電センサー16cの反応が一定時間ない場合、吐出不良と判断して無注入検出信号を駆動制御設備12に出力するようにする。
また、液吐出検出器16は、駆動制御設備12が停止指令を出力しているにも拘らず、光電センサー16cの反応がある場合、過注入警報を駆動制御設備12に出力するようにする。
これにより、駆動制御設備12は、液吐出検出器16から無注入検出信号や過注入警報を受けると、警報出力の他、ピストンポンプの停止や切り換えを迅速に行うことができるようになる。
したがって、異常が判明するまでの時間が短縮され、無・過注入を検出した場合に、自動的に駆動機5の切り換えが可能となり、ピストンポンプによる送液をより安全・確実に行える効果を奏する。
実施の形態11.
上記実施の形態1では、駆動伝達器6の内部構成については特に言及していないが、駆動伝達器6は、駆動機5の回転軸の回転運動を、周側面に所定ピッチでラセン状溝が設けられた円筒カムに伝達し、さらに、側面に突起部を有する可撓継手を、突起部が円筒カムのラセン状溝内を摺動するように配設し、上下運動を可撓継手に接続した往復動シャフトに伝達し、かつ、円筒カムと往復動シャフトのそれぞれに取り付けられた歯車により往復動シャフトに回転運動を伝達する構造になっている。そして、この往復動シャフトとピストンが可撓継手を介して接続していることにより、ピストン1が往復運動と回転運動を同時に行うようになっている。
駆動伝達器6は、上記のような構造であるため、シリンダ2の吸入口3から液体を吸入し、吐出口4から液体を加圧吐出するピストンポンプの一連の行程において、特に加圧吐出の際には、ピストン1に上下方向の大きな荷重が掛かる。そして、ピストン1への荷重は、可撓継手を介して往復動シャフトに伝わり、突起部を有する可撓継手に伝達して、突起部と円筒カムのラセン状溝との間に荷重の負担が最も掛かる。
円筒カムと可撓継手及び突起部を同一材質で形成した場合においては、構造上突起部の消耗が激しくなる。また、最悪の場合、突起部が折損してしまうこともある。
一方、円筒カムの材質よりも硬度の高い材質で可撓継手及び突起部を形成すると、円筒カムのラセン状溝に負荷が掛かり、ラセン状溝の消耗が激しくなる。また、最悪の場合、ラセン状溝が欠けてしまうこともある。
そこで、この実施の形態11では、駆動伝達器6を図20のような構造にする。
駆動機5の回転軸からの水平軸周りの回転運動は、駆動シャフト41に伝達され、駆動シャフト41に設置された水平軸周りの回転運動を垂直軸周りの回転運動に変換する歯車42によって、伝達シャフト43に設置された歯車44に垂直軸周りの回転運動として伝達され、同じく伝達シャフト43に設置された歯車45から往復動シャフト46に設置された歯車47に伝達され、往復動シャフト46から可撓継手48を介してピストン1に垂直軸周りの回転運動が伝達される。
一方、駆動シャフト41には、カム49が設置されており、カム49の側面には往復動シャフト46の当接部50が当接している。ここで、当接部50と中間ベース51との間の往復動シャフト46には、当接部50をカム49に当接する方向に付勢する付勢バネ52が挿入されている。このカム49は、扁平形状の構造をなしており、直径が最も大きい部分では、ピストン1が往復動の最下端(下死点)になる位置まで当接部50を押し下げ、直径が最も小さい部分では、ピストン1が往復動の最上端(上死点)になる位置まで当接部50を押し下げる構造となっている。
この実施の形態11の駆動伝達器6においては、駆動シャフト41を延長して、歯車42及びカム49を設置するなどして、複数のピストン1を1台の駆動機5で動作させることができる。
従来のピストンポンプでは、駆動伝達器6の構造によるピストン1の設置台数の限界があったが、この実施の形態11では、駆動伝達器6の構造によるピストン1の設置台数の限界はなく、駆動機5のトルクによる制限のみである。
また、複数のピストン1を1台の駆動機5で動作させる場合のピストン1同士の動作タイミングに関しても、従来のピストンポンプでは、駆動伝達器6の構造上、同一タイミングにすることができなかったが、この実施の形態11のピストンポンプでは、駆動伝達器6のピストン1のそれぞれに1つカム49があるため、各ピストン1の動作タイミングを自在に変更することができる。
この実施の形態11によれば、駆動伝達器6のカム部分の摩耗が少ないため、部品交換周期を長くして、ランニングコストを低く抑えることができる効果を奏する。
また、カム49と当接部50間での故障がほとんどないため、作動不良時の液体注入作業が不能に陥ることがほとんどなく、水道水の消毒用塩素(例えば、次亜塩素酸ナトリウム)の注入用などの重要用途では、特に大きな効果がある。
また、複数のピストン1を1台の駆動機5で駆動することができ、しかも、駆動伝達器6による台数の制限もなく、ピストン1の動作タイミングも自在に変更することができる効果を奏する。
この発明の実施の形態1によるピストンポンプを示す断面図である。 吸込工程と吐出工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるピストンポンプの駆動機構を示す断面図である。 この発明の実施の形態2によるピストンポンプの駆動機構を示す断面図である。 この発明の実施の形態3によるピストンポンプを示す断面図である。 吸込工程と吐出工程の時間的な変化を示す説明図である。 この発明の実施の形態4によるピストンポンプを示す断面図である。 ピストンポンプの設置例を示す断面図である。 ピストンポンプの設置例を示す断面図である。 ピストンポンプの設置例を示す断面図である。 ピストンポンプの設置例を示す断面図である。 ピストンポンプの設置例を示す断面図である。 ピストンポンプの設置例を示す断面図である。 駆動制御設備の運転表示LEDを示す説明図である。 赤色LEDの点滅による運転出力を示す説明図である。 橙色の点滅による異常内容を示す説明図である。 駆動機の運転方式を示す説明図である。 駆動機の回転速度の制御方式を示す説明図である。 駆動伝達器の停止位置の制御方式を示す説明図である。 駆動伝達器の構造を示す断面図である。
符号の説明
1 ピストン
1a 切欠部
2 シリンダ
3 吸込口
4 吐出口
5 駆動機
6 駆動伝達器
6a 溝
7 スライド板
8 カムピン
9 駆動伝達器ギア
10 回転軸ギア
11 回転軸
12 駆動制御設備
13 交流電源
14 蓄電池
15 逆流防止弁
16 液吐出検出器
16a フロート
16b 光電部
16c 光電センサー
17 磁石
18 到達検知センサー
19 固定軸
20,21 シャフト
22 スプリング
23 固定ピン
31 プレート
32 圧力計
33 タコジェネレーター(速度センサー)
41 駆動シャフト
42 歯車
43 伝達シャフト
44 歯車
45 歯車
46 往復動シャフト
47 歯車
48 可撓継手
49 カム
50 当接部
51 中間ベース
52 付勢バネ

Claims (6)

  1. 駆動機と、駆動伝達器と、液体の吸入口および吐出口を有するシリンダとからなるピストンポンプにおいて、切欠部を有するピストンを備えたことを特徴とするピストンポンプ。
  2. 前記シリンダの周壁に開口する吸入口は前記ピストンの切欠部の上端近傍に設けられていることを特徴とする請求項1記載のピストンポンプ。
  3. 前記駆動機を制御する駆動制御設備を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のピストンポンプ。
  4. 前記シリンダの吐出口側に逆流防止弁を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のピストンポンプ。
  5. 前記シリンダの吐出口側に液体の吐出状態を検出する液吐出検出器を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のピストンポンプ。
  6. 前記駆動機が蓄電池から電源の供給を受けることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のピストンポンプ。
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