JP2010242663A - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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薫 金子
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Abstract

【課題】ケーシングにおける支持部の温度が上昇し熱膨張したときにも、回転するギヤが生じる騒音の増加を抑制できるスクリュー圧縮機を提供する。
【解決手段】本発明のスクリュー圧縮機1は、螺旋状を呈する一対のロータ2、3と、該一対のロータ2、3を互いに噛み合った状態で回転自在に軸支するケーシング4とを備えるスクリュー圧縮機であって、一対のロータ2、3のそれぞれに設けられ互いに噛合するタイミングギヤ5、6を有し、ケーシング4は、一対のロータ2、3を共に軸支し、かつ、ロータ2、3の両端部に各々対応して設けられる支持部41、42aを有し、タイミングギヤ5、6における騒音特性に基づいて、タイミングギヤ5、6の材質が選定されているという構成を採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、螺旋状を呈する一対のロータを用いて気体を圧縮するスクリュー圧縮機に関する。
従来から、螺旋状を呈する一対のロータを互いに相反する方向で回転させることにより、気体を圧縮するスクリュー圧縮機が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
このようなスクリュー圧縮機は、螺旋状を呈する一対のロータと、一対のロータを互いに噛み合った状態で回転自在に軸支するケーシングとを備えている。ロータは、軸の外周面に凸部が螺旋状に配置された構成となっている。ケーシングは、一対のロータを配置するための空間と、該空間に連通する気体の吸入口及び吐出口とを有している。
また、一方のロータには、ロータを回転させるための駆動部が連結され、一対のロータには、互いに噛合するタイミングギヤがそれぞれ設けられている。
駆動部の作動により一方のロータが回転し、タイミングギヤが噛合していることにより、他方のロータは上記一方のロータと相反する方向で回転する。一対のロータが互いに相反する方向で回転し、吸入口からケーシングの空間内に導入された気体が一対のロータ間を流動しつつ圧縮され、圧縮された気体は吐出口から吐出される。したがって、スクリュー圧縮機を用いることで、吸入口から導入された気体を圧縮し、圧縮された気体を吐出口から他の装置等に供給することができる。
特開2008−25351号公報
ところで、一対のロータ間で気体が圧縮されることにより、気体の温度は上昇する。また、ケーシングは、一対のロータを共に軸支しつつ、ロータの両端部に各々対応して設けられている支持部(例えばロータをその両端部で軸支するケーシングの壁部など)を有している。気体の温度上昇によりケーシングやその支持部の温度も上昇し、支持部は熱膨張する。ケーシングやその支持部の材質の線膨張係数がタイミングギヤの材質の線膨張係数より大きい場合、支持部が熱膨張すると、支持部に軸支されている一対のロータの間隔が拡大し、一対のロータにそれぞれ設けられているタイミングギヤの間隔及びギヤのバックラッシュが拡大する。
そして、ギヤのバックラッシュが拡大することで、回転するギヤが発生する騒音が増加するという課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ケーシングにおける支持部の温度が上昇し熱膨張したときにも、回転するギヤが生じる騒音の増加を抑制できるスクリュー圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明のスクリュー圧縮機は、螺旋状を呈する一対のロータと、該一対のロータを互いに噛み合った状態で回転自在に軸支するケーシングとを備えるスクリュー圧縮機であって、一対のロータのそれぞれに設けられ、互いに噛合するタイミングギヤを有し、ケーシングは、一対のロータを共に軸支し、かつ、ロータの両端部に各々対応して設けられる支持部を有し、タイミングギヤにおける騒音特性に基づいて、タイミングギヤの材質が選定されているという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、一対のロータが互いに相反する方向で回転し、一対のロータ間の気体が圧縮される。圧縮されることにより、気体の温度は上昇する。気体の温度上昇によりケーシング、支持部、ロータ及びロータに設けられたタイミングギヤの温度も上昇し、これらの部材は熱膨張する。
ここで、タイミングギヤの材質が、タイミングギヤの騒音特性、すなわちバックラッシュ拡大に関するタイミングギヤの特性に基づいて選定されているため、タイミングギヤのバックラッシュの拡大が抑制される。
また、本発明のスクリュー圧縮機は、タイミングギヤの線膨張係数が、少なくともタイミングギヤ側に位置する支持部の線膨張係数と略同一であるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、タイミングギヤの線膨張係数が、少なくともタイミングギヤ側に位置する支持部の線膨張係数と略同一であるため、両部材の間での熱膨張の程度も略同一となる。したがって、支持部が膨張することにより一対のロータ間の間隔が拡大し、一対のタイミングギヤにおける各々の中心位置の間隔も拡大するが、支持部の膨張と共にタイミングギヤも略同程度で膨張するため、タイミングギヤのバックラッシュは拡大しない。
また、本発明のスクリュー圧縮機は、タイミングギヤの線膨張係数が、いずれの支持部の線膨張係数とも略同一であるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、各支持部の熱膨張の程度が略同一であるため、一方のロータに対する他方のロータの傾きは変化せずに、一対のロータ間の間隔が拡大する。よって、一方のロータに対する他方のロータの傾きが変化することによる、タイミングギヤのバックラッシュの変化が抑制される。
また、本発明のスクリュー圧縮機は、ケーシングが、一対の支持部を互いに連結する連結部を有し、一対の支持部と連結部とにより形成される空間内に一対のロータが配置され、一対の支持部と連結部とが、略同一の熱膨張係数を有する材料を用いて形成されているという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、支持部及び連結部における熱膨張の程度が略同一であるため、これらの部位間における熱膨張の程度が異なることで生じる歪みや、歪みを原因とする破損等の発生が抑制される。
また、本発明のスクリュー圧縮機は、ロータの回転数を変化させる複数の変速ギヤと、該複数の変速ギヤのうち、少なくとも一つの変速ギヤを回転自在に軸支する変速ギヤ支持部とを有し、変速ギヤにおける騒音特性に基づいて、変速ギヤ及び変速ギヤ支持部の材質が選定されているという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、変速ギヤ及び変速ギヤ支持部の材質が、変速ギヤの騒音特性、すなわち変速ギヤのバックラッシュ拡大に関する特性に基づいて選定されているため、変速ギヤのバックラッシュの拡大が抑制される。
また、本発明のスクリュー圧縮機は、複数の変速ギヤの線膨張係数が、タイミングギヤ側に位置する支持部、及び、変速ギヤ支持部のいずれの線膨張係数とも略同一であるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、複数の変速ギヤの線膨張係数が、タイミングギヤ側に位置する支持部、及び、変速ギヤ支持部のいずれの線膨張係数とも略同一であるため、これらの部材間での熱膨張の程度も略同一となる。したがって、支持部及び変速ギヤ支持部が膨張しても、これらの部材の膨張と共に変速ギヤも略同程度で膨張するため、変速ギヤのバックラッシュは拡大しない。
また、本発明のスクリュー圧縮機は、支持部の線膨張係数が、いずれのロータの線膨張係数とも略同一であるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明では、支持部が熱膨張しても、支持部の膨張と共にロータも略同程度で膨張するため、一対のロータ間の隙間が変化しない。したがって、スクリュー圧縮機における圧縮効率が低下せず、一対のロータ同士が接触する虞もない。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
本発明によれば、スクリュー圧縮機のケーシングにおける支持部等の温度が上昇し熱膨張したときにも、タイミングギヤ等におけるギヤのバックラッシュの拡大が抑えられるため、ギヤのバックラッシュ拡大に伴う騒音の増加を抑制できるという効果がある。
スクリュー圧縮機1の構成を示す概略図である。 スクリュー圧縮機1Aの構成を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
本実施形態におけるスクリュー圧縮機1の構成を、図1を参照して説明する。図1は、スクリュー圧縮機1の構成を示す概略図であり、(a)は正面図、(b)は(a)の線視A−A断面図である。なお、図1における矢印Fは前方を示すものとする。
本実施形態におけるスクリュー圧縮機1は、螺旋状を呈する一対のロータ(後述する雌ロータ2及び雄ロータ3)を互いに相反する方向で回転させることにより、その内部に導入された空気(気体)を圧縮する圧縮機である。なお、スクリュー圧縮機1は、車両等に搭載され、圧縮した空気をエンジン等の内燃機関に供給する過給機として用いられる。
図1に示すように、スクリュー圧縮機1は、雌ロータ(ロータ)2と、雄ロータ(ロータ)3と、ケーシング4と、駆動側タイミングギヤ(タイミングギヤ)5と、従動側タイミングギヤ(タイミングギヤ)6とを備えている。
雌ロータ2は、前後方向で延びる雌ロータ軸21の外周面に、雌側凸部22が螺旋状に配置された構成となっている。雌側凸部22の表面は、耐熱性を有し摩擦係数の低い合成樹脂材料等によって形成されている。雌ロータ軸21の前方側には、スクリュー圧縮機1を駆動するための駆動部Eが接続されている。駆動部Eには、エンジン等の内燃機関や電動機、流体の流動により回転する翼車(風車等)が用いられる。
雄ロータ3は、前後方向で延びる雄ロータ軸31の外周面に、雄側凸部32が螺旋状に配置された構成となっている。雄側凸部32の表面は、耐熱性を有し摩擦係数の低い合成樹脂材料等によって形成されている。雌ロータ2と雄ロータ3とは、それぞれのロータ軸21及び31が略同一の方向で延在し、かつ、雌側凸部22及び雄側凸部32が互いに噛み合う位置で配置されている。なお、雌ロータ2と雄ロータ3との間には所定の隙間が形成されており、雌側凸部22と雄側凸部32とは互いに接触していない。
ケーシング4は、スクリュー圧縮機1の外殻を構成する部材であり、略直方体状を呈している。ケーシング4は、ベアリングハウジング41と、ロータハウジング42とを有している。
ベアリングハウジング41は、雌ロータ軸21及び雄ロータ軸31を回転自在に軸支する部材である。ベアリングハウジング41は、アルミ系の金属材料を用いて形成されている。また、ベアリングハウジング41は、前後方向で貫通する一対の孔部を有しており、該一対の孔部には前方側ベアリングR1を介して雌ロータ軸21の前端部及び雄ロータ軸31の前端部がそれぞれ回転自在に嵌合して軸支されている。なお、前方側ベアリングR1には、アンギュラタイプのベアリングが用いられており、雌ロータ軸21及び雄ロータ軸31のそれぞれに一対のアンギュラベアリングが互いに逆の向きで設置されている。
ロータハウジング42は、雌ロータ軸21及び雄ロータ軸31を回転自在に軸支しつつ、その内部に雌ロータ2及び雄ロータ3を収容するための部材である。ロータハウジング42は、支持部42aと、枠部42bとを有している。また、ロータハウジング42は、アルミ系の金属材料を用いて一体的に形成されている。
支持部42aは、前後方向で貫通する一対の孔部を有しており、該一対の孔部には後方側ベアリングR2を介して雌ロータ軸21の後端部及び雄ロータ軸31の後端部がそれぞれ回転自在に嵌合して軸支されている。また、支持部42aは、外部から空気をケーシング4の内部に導入するための吸入口G1が複数設けられている。
枠部42bは、雌ロータ2及び雄ロータ3を共に囲む枠状に形成されており、後側の端部で支持部42aの外縁部と一体的に連結されている。枠部42bの前方側の側面には圧縮された空気を吐出するための吐出口G2が形成されている。
枠部42bの前側の端部は、複数のボルト43を用いてベアリングハウジング41の外縁部と接続されており、ベアリングハウジング41とロータハウジング42とにより、雌ロータ2及び雄ロータ3を共に収容するための空間Kが形成されている。空間Kは、吸入口G1及び吐出口G2を除けば、空気が漏出しない気密構造となっている。
駆動側タイミングギヤ5及び従動側タイミングギヤ6は、互いに協働して雌ロータ2及び雄ロータ3を相反する方向で回転させ、それぞれの回転速度の関係を所定の比率に維持するためのギヤである。
駆動側タイミングギヤ5及び従動側タイミングギヤ6は、互いに噛合して、雌ロータ軸21の前端部及び雄ロータ軸31の前端部のそれぞれに一体的に接続されている。駆動側タイミングギヤ5及び従動側タイミングギヤ6は、それらの材質が各タイミングギヤ5及び6の騒音特性に基づいて選定されており、ケーシング4の材質であるアルミ系の金属材料と実質的に略同一の線膨張係数を有する金属材料(例えばステンレス系の材料等)を用いて形成されている。
続いて、本実施形態におけるスクリュー圧縮機1の動作を説明する。
まず、スクリュー圧縮機1が、外部から導入された空気を圧縮する動作について説明する。
駆動部Eの作動により、雌ロータ2が所定の方向で回転する。雌ロータ2及び雄ロータ3にはそれぞれ駆動側タイミングギヤ5及び従動側タイミングギヤ6が設けられ、駆動側タイミングギヤ5及び従動側タイミングギヤ6は互いに噛合しているため、雌ロータ2及び雄ロータ3は互いに相反する方向で回転する。吸入口G1から空間K内に導入された空気は、雌ロータ2及び雄ロータ3の間を後方側から前方側に向かって流動すると共に圧縮される。圧縮された空気は、吐出口G2から吐出される。
以上で、スクリュー圧縮機1が外部から導入された空気を圧縮する動作が終了する。
次に、スクリュー圧縮機1による空気の圧縮に関する作用を説明する。
空間Kに導入された空気が、雌ロータ2及び雄ロータ3の間を後方側から前方側に向かって流動すると共に圧縮されることで、空気の温度は上昇する。圧縮された空気が有する熱は、圧縮された空気の周囲の部材に伝導するため、該周囲の部材の温度も上昇する。
より詳しくは、まず、吐出口G2の近傍には圧縮された空気が存在しているため、吐出口G2近傍に位置する雌ロータ2、雄ロータ3、ベアリングハウジング41及び枠部42bには圧縮された空気の熱が伝導し、それらの温度が上昇する。また、雌ロータ2の雌ロータ軸21及び雄ロータ3の雄ロータ軸31には、駆動側タイミングギヤ5及び従動側タイミングギヤ6がそれぞれ設けられており、支持部42aは、枠部42bと共に一体的に形成されているため、駆動側タイミングギヤ5、従動側タイミングギヤ6及び支持部42aの温度も上昇する。
これらの部材及び部位は、温度が上昇することにより熱膨張する。特に、ベアリングハウジング41が熱膨張することにより、雌ロータ2及び雄ロータ3の間隔は拡大する。
ここで、駆動側タイミングギヤ5及び従動側タイミングギヤ6は、いずれもベアリングハウジング41の材質と略同一の線膨張係数を有する金属材料を用いて形成されているため、これらの部材における熱膨張の程度も略同一となる。よって、ベアリングハウジング41が膨張することにより雌ロータ2及び雄ロータ3の間隔は拡大し、雌ロータ2及び雄ロータ3にそれぞれ設けられているタイミングギヤ5及び6の各々の中心位置の間隔も拡大するが、ベアリングハウジング41の膨張と共にタイミングギヤ5及び6自体も同程度で膨張するため、タイミングギヤ5及び6間のバックラッシュが拡大しない。したがって、タイミングギヤ5及び6におけるバックラッシュの拡大に伴う、ギヤの騒音の増加を抑制することができる。
また、ベアリングハウジング41及び支持部42aの材質は、共にアルミ系の金属材料で形成されているため、これらの部位における熱膨張の程度も略同一となる。よって、雌ロータ2に対する雄ロータ3の傾きは変化せずに、雌ロータ2及び雄ロータ3の間隔が拡大する。したがって、雌ロータ2に対する雄ロータ3の傾きが変化することによる、タイミングギヤ5及び6のバックラッシュの変化を抑制することができる。
また、ベアリングハウジング41及びロータハウジング42は、共にアルミ系の金属材料で形成されているため、これらの部材における熱膨張の程度も略同一となる。これらの部材はボルト43を用いて一体的に接続されているが、膨張の程度が略同一であるため、膨張の程度が異なることで生じる歪みや、歪みを原因とする破損等の発生が抑制される。
また、一般的に、雌ロータ2と雄ロータ3との間の最小バックラッシュ(スクリュー圧縮機1の使用最低温度におけるバックラッシュ)は、スクリュー圧縮機1の使用温度域におけるタイミングギヤ5及び6間の最大バックラッシュよりも大きく設定される。これは、ロータ2及び3間での接触を防止するためである。
本実施形態では、ケーシング4とタイミングギヤ5及び6との間の熱膨張差が小さいため、タイミングギヤ5及び6間の最大バックラッシュも小さくなる。そのため、ロータ2及び3間の最小バックラッシュを小さく設定することができ、ロータ2及び3間の隙間が減少する。したがって、ロータ2及び3間からの流体漏れを抑制でき、スクリュー圧縮機1の圧縮効率を向上させることができる。
したがって、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、スクリュー圧縮機1におけるケーシング4の温度が上昇し熱膨張したときにも、タイミングギヤ5及び6のバックラッシュの拡大が抑えられるため、バックラッシュの拡大に伴う騒音の増加を抑制できるという効果がある。
〔第2実施形態〕
本実施形態に係るスクリュー圧縮機1Aの構成を、図2を参照して説明する。
図2は、スクリュー圧縮機1Aの構成を示す断面図である。なお、図2において、第1の実施形態の構成要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図2に示すように、スクリュー圧縮機1Aは、駆動軸7と、ギヤケース(変速ギヤ支持部)8と、駆動側増速ギヤ(変速ギヤ)9と、従動側増速ギヤ(変速ギヤ)10とを備えている。
駆動軸7は、前後方向で延びる回転軸であり、駆動部Eと一体的に接続されている。
ギヤケース8は、駆動軸7を軸支すると共に、タイミングギヤ5及び6等を収容するためのケースであり、その後端部は、ボルト43によりベアリングハウジング41の外縁部に一体的に接続されている。ギヤケース8は前後方向で貫通する孔部を有しており、該孔部には駆動軸ベアリングR3を介して駆動軸7が回転自在に嵌合して軸支されている。また、ギヤケース8は、その材質が後述する駆動側増速ギヤ9及び従動側増速ギヤ10の騒音特性に基づいて選定されており、ベアリングハウジング41の材質であるアルミ系の金属材料を用いて形成されている。なお、駆動軸ベアリングR3には、アンギュラタイプのベアリングを用いており、一対のアンギュラベアリングを互いに逆の向きで設置している。
駆動側増速ギヤ9は、駆動軸ベアリングR3の後側で、駆動軸7の後端部に一体的に設けられている。従動側増速ギヤ10は、駆動側タイミングギヤ5の前側で、雌ロータ軸21の前端部に一体的に設けられている。駆動側増速ギヤ9及び従動側増速ギヤ10は、互いに噛合して設けられている。駆動側増速ギヤ9の外周は、従動側増速ギヤ10の外周よりも大きく形成されており、駆動側増速ギヤ9及び従動側増速ギヤ10の協働により、雌ロータ軸21の回転速度を駆動軸7の回転速度よりも増加させることが可能である。
なお、駆動側増速ギヤ9及び従動側増速ギヤ10は、それらの材質が各増速ギヤ9及び10の騒音特性に基づいて選定されており、ベアリングハウジング41の材質であるアルミ系の金属材料と実質的に略同一の線膨張係数を有する金属材料(例えばステンレス系の材料等)を用いて形成されている。
続いて、スクリュー圧縮機1Aによる空気の圧縮に関する作用を説明する。
圧縮された空気が持つ熱によってケーシング4等が熱膨張する作用については、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
圧縮された空気の熱が、ベアリングハウジング41を介してギヤケース8へ伝導するため、ギヤケース8は熱膨張する。すなわち、ベアリングハウジング41及びギヤケース8が熱膨張することにより、増速ギヤ9及び10のそれぞれの中心位置の間隔は拡大する。
また、上記熱は雌ロータ軸21を介して従動側増速ギヤ10に伝達し、従動側増速ギヤ10は熱膨張する。さらに、上記熱はギヤケース8及び駆動軸ベアリングR3、又は、従動側増速ギヤ10を介して駆動側増速ギヤ9に伝達し、駆動側増速ギヤ9は熱膨張する。
ここで、増速ギヤ9及び10は、いずれもベアリングハウジング41及びギヤケース8の材質と略同一の線膨張係数を有する金属材料を用いて形成されているため、これらの部材における熱膨張の程度も略同一となる。よって、ベアリングハウジング41及びギヤケース8が膨張することにより、増速ギヤ9及び10のそれぞれの中心位置の間隔は拡大するが、ベアリングハウジング41及びギヤケース8の膨張と共に増速ギヤ9及び10自体も同程度で膨張するため、増速ギヤ9及び10の間のバックラッシュが拡大しない。したがって、増速ギヤ9及び10におけるバックラッシュの拡大に伴う、ギヤの騒音の増加を抑制することができる。
したがって、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態によって得られる効果に加え、スクリュー圧縮機1Aにおけるケーシング4及びギヤケース8の温度が上昇し熱膨張したときにも、増速ギヤ9及び10のバックラッシュの拡大が抑えられるため、バックラッシュの拡大に伴う騒音の増加を抑制できるという効果がある。
なお、前述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、スクリュー圧縮機1及び1Aは車両等に搭載され、圧縮した空気をエンジン等の内燃機関に供給する過給機として用いられているが、本発明はこのような用途に限定されるものではなく、圧縮された気体を必要とする他の装置に用いてもよい。例えば、冷蔵・冷凍装置におけるコンプレッサーとして用いられてもよい。なお、この場合にスクリュー圧縮機1及び1Aが圧縮する気体は、気化した冷媒となる。
また、上記実施形態では、ロータ2及び3の材料は、その表面の材料のみが明記されているが、ロータ2及び3をケーシング4と略同一の線膨張係数を有する材料を用いて形成してもよい。このような構成を採用することで、ロータ2、3及びケーシング4の熱膨張の程度が略同一となり、ケーシング4が膨張することによりロータ軸21及び31の間隔が拡大しても、ロータ2及び3自体が膨張するために、ロータ2及び3間の隙間が略一定に維持される。したがって、ロータ2及び3間の隙間を流動する気体の流動特性が変化せず、スクリュー圧縮機1及び1Aの圧縮効率等の性能を維持できると共に、ロータ2及び3同士の接触を防止することができる。
また、上記実施形態では、ケーシング4及びギヤケース8は、アルミ系の金属材料を用いて形成されていたが、本発明はこのような材料に限定されるものではなく、他の金属材料又は非金属材料等を用いてもよい。
また、上記実施形態では、タイミングギヤ5及び6の線膨張係数が、ケーシング4の線膨張係数と略同一であったが、タイミングギヤ5及び6の線膨張係数が、少なくともベアリングハウジング41の線膨張係数と略同一である構成としてもよい。この場合でも、タイミングギヤ5及び6におけるバックラッシュの拡大に伴う、ギヤの騒音の増加を抑制することができる。
また、上記実施形態では、支持部42a及び枠部42bは一体的に構成されてロータハウジング42を形成していたが、支持部42a及び枠部42bを別部材としてもよい。さらに、タイミングギヤ5及び6の線膨張係数が、ベアリングハウジング41及び別部材とされた支持部42aの線膨張係数と略同一である構成としてもよい。この場合でも、雌ロータ2に対する雄ロータ3の傾きが変化することによる、タイミングギヤ5及び6のバックラッシュの変化を抑制することができる。
また、上記実施形態では、支持部42a及び枠部42bは一体的に構成されてロータハウジング42を形成していたが、支持部42a及び枠部42bを別部材とし、ベアリングハウジング41及び枠部42bを一体的に構成してもよい。
また、上記第2の実施形態では、雌ロータ2の回転速度を駆動軸7の回転速度より増加させるための増速ギヤ9及び10を用いているが、雌ロータ2の回転速度を駆動軸7の回転速度より低下させるための減速ギヤを用いてもよい。
また、上記実施形態では、タイミングギヤ5及び6並びに増速ギヤ9及び10はステンレス系の材料を用いて形成され、ケーシング4はアルミ系の材料を用いて形成されているが、例えばスクリュー圧縮機1の重量に関する制約がない場合には、上記部材の全てを鋼系の材料を用いて形成してもよい。このような構成によれば、上記部材の熱膨張の程度を全て略同一にすることができるため、熱膨張時にギヤのバックラッシュは拡大せず、騒音も増加しない。
また、例えばタイミングギヤ5及び6並びに増速ギヤ9及び10の、剛性に関する制約がない場合(低負荷で運転される場合等)には、上記部材の全てをアルミ系の材料を用いて形成してもよい。このような構成によれば、上記部材及びケーシング4の熱膨張の程度を全て略同一にすることができるため、熱膨張時にギヤのバックラッシュは拡大せず、騒音も増加しない。
1(1A)…スクリュー圧縮機、2…雌ロータ(ロータ)、3…雄ロータ(ロータ)、4…ケーシング、41…ベアリングハウジング(支持部)、42a…支持部、42b…枠部(連結部)、5…駆動側タイミングギヤ(タイミングギヤ)、6…従動側タイミングギヤ(タイミングギヤ)、8…ギヤケース(変速ギヤ支持部)、9…駆動側増速ギヤ(変速ギヤ)、10…従動側増速ギヤ(変速ギヤ)、K…空間

Claims (7)

  1. 螺旋状を呈する一対のロータと、該一対のロータを互いに噛み合った状態で回転自在に軸支するケーシングとを備えるスクリュー圧縮機であって、
    前記一対のロータのそれぞれに設けられ、互いに噛合するタイミングギヤを有し、
    前記ケーシングは、前記一対のロータを共に軸支し、かつ、前記ロータの両端部に各々対応して設けられる支持部を有し、
    前記タイミングギヤにおける騒音特性に基づいて、前記タイミングギヤの材質が選定されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 前記タイミングギヤの線膨張係数が、少なくとも前記タイミングギヤ側に位置する前記支持部の線膨張係数と略同一であることを特徴とする請求項1に記載のスクリュー圧縮機。
  3. 前記タイミングギヤの線膨張係数が、いずれの前記支持部の線膨張係数とも略同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクリュー圧縮機。
  4. 前記ケーシングは、一対の前記支持部を互いに連結する連結部を有し、
    前記一対の支持部と前記連結部とにより形成される空間内に前記一対のロータが配置され、
    前記一対の支持部と前記連結部とが、略同一の熱膨張係数を有する材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のスクリュー圧縮機。
  5. 前記ロータの回転数を変化させる複数の変速ギヤと、
    該複数の変速ギヤのうち、少なくとも一つの変速ギヤを回転自在に軸支する変速ギヤ支持部とを有し、
    前記変速ギヤにおける騒音特性に基づいて、前記変速ギヤ及び前記変速ギヤ支持部の材質が選定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のスクリュー圧縮機。
  6. 前記複数の変速ギヤの線膨張係数が、前記タイミングギヤ側に位置する前記支持部、及び、前記変速ギヤ支持部のいずれの線膨張係数とも略同一であることを特徴とする請求項5に記載のスクリュー圧縮機。
  7. 前記支持部の線膨張係数が、いずれの前記ロータの線膨張係数とも略同一であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のスクリュー圧縮機。

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