JP2010238904A - 電子装置、電子装置の冷却方法、電子装置の冷却ユニットおよび電子装置冷却ユニットの製造方法 - Google Patents

電子装置、電子装置の冷却方法、電子装置の冷却ユニットおよび電子装置冷却ユニットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な放熱面積の確保が可能で、かつ、熱源となる電子部品の配置の自由度を確保し、かつ、高密度実装が可能な電子装置の冷却ユニットを提供する。
【解決手段】熱源2となる電子部品を搭載したプリント板を多層に実装した電子装置の冷却ユニットであって、放熱用として内部に冷却媒体を流すことができる円筒形状の放熱構造物1に、可塑性を有するシート状の熱伝導手段である例えばグラファイトシート5の一方の端面を螺旋状に巻き付けるようにして面接触させ、前記熱伝導手段例えばグラファイトシート5の他方の端面を熱源2となる電子部品上に面接触させる。放熱構造物1の内部に流れる冷却媒体は、強制的に回流される水または強制的に流される空気とする。円筒形状の放熱構造物1の内壁面は、凹凸形状の壁面とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱源となる電子部品を搭載するプリント板を実装した電子装置に関し、特に電子装置内部の電子部品から生じる熱エネルギーを効率良く外部へ放熱することを可能とする電子装置、電子装置の冷却方法、電子装置の冷却ユニットおよび電子装置冷却ユニットの製造方法に関する。
電子部品を実装したプリント基板を多数収納しているパーソナルコンピュータ等の電子装置においては、これらの電子部品(例えば、半導体集積回路)が発する熱を放射させて冷却するために、冷却ファンなどを用いて電子装置の筐体内の空気を強制的に循環させるような構成が一般的に採用されている。
しかし、近年では、各種の電子装置において、高速化・高機能化の進展に合わせて、装置の小型化・高密度実装化が急速に進んできている。高密度実装の進展に伴い、電子装置内部の電子部品からの発熱量が増加の一途を辿り、冷却ファンによる筐体内の一括空冷方式では、電子装置に必要な冷却能力を得ることが困難になりつつある。
かかる状況に対応するために、最近は、例えば、特許文献1の特開2004−233791号公報で開示された「電子機器および電子機器に用いる冷却ユニット」のように、水等の冷却媒体を用いて電子装置を冷却する放熱方式が種々提案されてきている。
また、電子装置の放熱方式としては、図5に示すような各種の方式も提案されている。図5は、関連する各種の放熱方式を説明するための説明図である。図5(A)は、熱源12となる電子部品上に放熱用のヒートシンク15を密着させた放熱方式を示す。図5(B)は、熱源12となる電子部品上に、放熱構造物11に面接触した熱伝導シート16を密着させた放熱方式を示す。図5(C1)および図5(C2)は、熱伝導性に優れた特性を有するグラファイトシート17の一方の端の平面(端面)を、熱源12となる電子部品上に密着させ、他方の端面を放熱構造物11に面接触させた放熱方式を示している。
なお、図5(A)、図5(B)、図5(C1)、図5(C2)のいずれの放熱方式においても、上層プリント板13、中層プリント板14、…と多層化されたプリント板のうち、上層プリント板13あるいは中層プリント板14上のみに熱源12となる電子部品が集中して搭載されており、かつ、該熱源12の発熱を放熱させるために、例えば、水等の冷却媒体を回流させる放熱構造物11を備えている。
ここで、図5(C1)の放熱方式では、多層化された上層プリント板13、中層プリント板14、…のうち、最表面の上層プリント板13上に熱源12となる電子部品が搭載されている。そして、図5(C1)の放熱方式では、上層プリント板13と平行に配置された放熱構造物11にグラファイトシート17を面接触させるために、グラファイトシート17は熱源12と放熱構造物11との間で180°に折り返されている。図5(C2)の放熱方式では、多層化された上層プリント板13、中層プリント板14、…のうち、図5(C1)の場合と同様、最表面の上層プリント板13上に熱源12となる電子部品が搭載されている。図5(C2)の放熱方式では、上層プリント板13と直角をなす姿勢で配置された放熱構造物11にグラファイトシート17を面接触させるために、グラファイトシート17は熱源12と放熱構造物11との間でほぼ90°に折り曲げてある。図5(C1)の放熱方式と同図(C2)の放熱方式とでは、熱源12と放熱構造物11との間におけるグラファイトシート17の折り曲げ角度において相違している。
特開2004−233791号公報(第5−7頁)
しかしながら、図5に示すような放熱方式には次のような解決するべき課題がある。例えば、図5(A)のように、中層プリント板14に搭載された熱源12の電子部品上にヒートシンク15を搭載する放熱方式では、ヒートシンク15が部品程度の厚みを有するので、上層プリント板13、中層プリント板14等のプリント板間の間隔を大きく取ることが必要となる。そこで、図5(A)の放熱方式で電子部品の放熱をするプリント板を多層に配列して電子装置を構成すると、電子装置の実装容積が多層枚数に比例して大きくなるので、図5(A)の放熱方式は電子装置の小型化を図る高密度実装の設計思想と相容れない。
また、図5(B)の放熱方式では、熱源12の電子部品上に、銅板などの熱伝導効率が良好な金属や剛体から構成された放熱用の熱伝導シート16を搭載する。熱伝導シート16は、プリント基板の板面と平行に配置されるから、プリント基板の一部の領域に集約して配置せざるを得ない。図5(B)の放熱方式の例では、熱伝導シート16は、上層プリント板13の端部に配置されている。放熱を要する電子部品(熱源12となる部品)は、熱伝導シート16の下側に配置されることになるから、熱伝導シート16と同様に、配置領域について制限を受ける。したがって、図5(B)の放熱方式では、プリント板の実装設計が大きな制約を受ける。さらには、発熱等により、上層プリント板13に反りが生じたり、放熱構造物11が伸縮したりすると、熱伝導シート16を密着させるように接着させた熱源12の電子部品に大きな応力が加わり、上層プリント板13上の配線と電子部品との接続箇所が外れてしまうという危険性もあった。
また、図5(C1)、図5(C2)の放熱方式は、熱伝導率が銅よりもはるかに優れていて、しかも可撓性に優れるグラファイトシート17の片方の端の平面(端面)を放熱構造物11の平らな表面に接着することにより、グラファイトシート17の端面と放熱構造物11の表面とを面接触させている。この放熱方式おいては、放熱効率は、グラファイトシート17の端面と放熱構造物11の表面との接触面積に大きく依存する。従って、図5(C1)、図5(C2)の放熱方式を採用した電子装置は、放熱効率を高めるために、その接触面積を大きくすることが必要となり、引いては大型化が避けられない。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、小型化・高密度実装が容易であり、熱源となる電子部品の配置の自由度が大きい、放熱効率に優れた電子装置、電子装置の冷却方法、電子装置の冷却ユニットおよび電子装置冷却ユニットの製造方法を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するため、本発明による電子装置、電子装置の冷却方法、電子装置の冷却ユニットおよび電子装置冷却ユニットの製造方法は、次のような特徴的な構成を採用している。
本発明による電子装置は、熱源となる電子部品を搭載した電子装置であって、冷却媒体を流す流路を有する放熱構造物と、可塑性を有するシート状の熱伝導手段とを含み、前記熱伝導手段の一方の端面を前記放熱構造物に面接触させ、前記熱伝導手段の他方の端面を前記電子部品に面接触させることを特徴とする。
本発明による電子装置の冷却方法は、熱源となる電子部品を搭載した電子装置の放熱方法であって、冷却媒体を流す流路を有する放熱構造物と、可塑性を有するシート状の熱伝導手段とを設け、前記熱伝導手段の一方の端面を前記放熱構造物に面接触させ、前記熱伝導手段の他方の端面を前記電子部品に面接触させ、前記熱伝導手段および前記放熱構造物でなる熱伝導路で前記電子部品の熱を前記冷却媒体に伝導し、前記流路に前記冷却媒体を流すことにより、前記電子部品の熱を放熱することを特徴とする。
本発明による電子装置の冷却ユニットは、熱源となる電子部品を搭載した電子装置の冷却ユニットであって、冷却媒体を流す流路を有する放熱構造物と、可塑性を有するシート状の熱伝導手段とを含み、前記熱伝導手段の一方の端面を前記放熱構造物に面接触させ、前記熱伝導手段の他方の端面を前記電子部品に面接触させることを特徴とする。
本発明による電子装置冷却ユニットの製造方法は、熱源となる電子部品を搭載した電子装置の冷却ユニットを製造する方法であって、冷却媒体を流す流路を有する放熱構造物と、可塑性を有するシート状の熱伝導手段とを前記電子装置に設け、前記熱伝導手段の一方の端面を前記放熱構造物に面接触させて前記熱伝導手段と前記放熱構造物とを固着し、前記熱伝導手段の他方の端面を前記電子部品に面接触させて前記熱伝導手段と前記電子部品とを固着することを特徴とする。
本発明によれば、小型化・高密度実装が容易であり、熱源となる電子部品の配置の自由度が大きい、放熱効率に優れた電子装置、電子装置の冷却方法、電子装置の冷却ユニットおよび電子装置冷却ユニットの製造方法を提供できる。
本発明による電子装置の放熱方式の一例を示す構造図である。 グラファイトシート5と熱源2の電子部品との面接触手段として接着剤に代えて締め付け具を用いた図1の実施例の変形例を示す図である。 放熱構造物1にグラファイトシート5の一方の端面を螺旋状に巻き付けた上に、締め付け具7を用いた密着構造の例を示す部分斜視図である。 図1の実施例におけるパイプ形状の放熱構造物の変形例を示す部分斜視図である。 関連する各種の放熱方式を説明するための説明図である。
以下、本発明による電子装置の放熱方式の好適な実施例について添付図を参照して説明する。
図1は、本発明による電子装置における放熱方式の一例を示す図であり、図1(A)はその放熱方式の斜視図であり、図1(B)は、図1(A)の斜視図のA−A面から矢視した場合の側面図である。図5(C1)、図5(C2)に示した放熱方式では、熱源となる電子部品は、多層化された複数のプリント板の最表面に位置する上層プリント板上のみに搭載されていた。これに対し、図1(A)の本発明の実施例では、熱源となる電子部品の搭載位置は、多層化された複数のプリント板の最表面に位置する上層プリント板上のみに限られず、任意の階層のプリント板上でも差し支えない。図1は、最表面の上層プリント板3ではなく、中間に位置する中層プリント板4上に熱源2となる電子部品が実装されている電子装置の例を示している。
図1の実施例では、熱源2が発熱する熱を熱伝導させるための熱伝導手段となるグラファイトシート5は、中層プリント板4上に搭載された熱源2の電子部品と面接触する状態で配置されている。なお、中層プリント板4上には、熱源2となる電子部品を1個のみ示しているが、本発明は、かかる場合に限るものではなく、中層プリント板4上に複数の熱源2(電子部品)が搭載されていても良い。このように、中層プリント板4上に複数の熱源2(電子部品)を搭載するという部品の配置においては、1枚のグラファイトシート5を、複数の熱源2の電子部品それぞれに面接触させることにより、電子装置の構造を簡素にでき、また電子装置の小型・高密度化が容易になる。ここで、複数の熱源2を構成する各電子部品の部品サイズ(高さ)が異なる場合であっても、グラファイトシート5は、十分な可塑性を有するので、各電子部品の高さに合わせて波打たせるように配置できる。このように、1枚のグラファイトシート5を複数の電子部品の高さに合わせて波打たせるように配置しても、グラファイトシート5は、それぞれの電子部品と密着するように面接触させることが可能である。
また、本発明では、熱源2となる電子部品は、中層プリント板4のみならず、他のプリント板上に搭載されていても差し支えない。かかる場合は、本発明の電子装置は、熱源2となる電子部品が搭載されているプリント板の数だけ熱伝導手段となる複数枚のグラファイトシート5を備える。そして、それら複数枚のグラファイトシート5は、各プリント板に対応して分散して配置され、各プリント板上の電子部品(熱源2)上にそれぞれ面接触される。
ここで、グラファイトシート5は、炭素の原子配列を単結晶に近い規則性を持たせて形成されたグラファイト(すなわち黒鉛)をシート状に加工したものであり、金、銀、銅などを上回る高い熱伝導性を有するとともに、高い可塑性を有している。
本発明では、可塑性を有するシート状の熱伝導手段の片方の端面を熱源となる電子部品に面接触させが、図1の実施例では、熱伝導手段であるグラファイトシート5を熱源2である電子部品に密着して固着するために、グラファイトシート5と熱源2の電子部品とは互いに接着してある。グラファイトシート5と熱源2の電子部品との面接触手段として接着剤に代えて締め付け具を用いた例を図2に示す。
図2は、図1の実施例の変形例を示す斜視図である。図2の変形例における締め付け具6は、金属製の上板61、背面版62、ヒンジ63及び弾性に富む透明なプラスチック製の留め板64でなる。背面版62は、下部が中層プリント板4に開けられた穴に嵌められ、中層プリント板4に立設して固定されている。上板61は、ヒンジ63で背面版62に揺動自在に連結してある。上板61には、片端の上側に突起61aが設けてある。留め板64は、下部が中層プリント板4に開けられた穴に嵌められ、中層プリント板4に立設して固定されている。留め板64の上端には、掛り部64aが設けてある。掛り部64aは、図2の状態においにおいて、下面となる部分に凹溝を有する。図2の状態において、突起61aはその凹溝に嵌っている。留め板64は、弾性を有するので、掛り部64aに指を当て、放熱構造物1の軸方向であって、かつ図2の紙面手前方向に力を加えることにより、湾曲し、図2の手前側へ傾斜させることができる。
図2は、締め付け具6により、グラファイトシート5の片方の端面を熱源2の電子部品の上面に面接触させた状態を示す。締め付け具6により、グラファイトシート5を熱源2の電子部品に固着する手順は次の通りである。(1)ヒンジ63の軸を回動中心にして、上板61を図2の状態から180度以上回動させ、熱源2の電子部品の上側が見える状態にする。(2)掛り部64aに指を当て、放熱構造物1の軸方向であって、かつ図2の紙面手前方向に力を加えることにより、留め板64を図2の手前側へ傾斜させる。(3)熱源2の電子部品の上面にグラファイトシート5の片方の端面を接触させ、ヒンジ63の軸を回動中心にして、上板61を回動させ、グラファイトシート5のその端面上に上板61の下面を当接させる。(4)掛り部64aを押していた指を離し、掛り部64aを上板61に押し付けることにより、掛り部64aの下側に設けられた凹溝に突起61aを嵌め、留め板64で上板61を固定し、上板61でもってグラファイトシート5の端面を熱源2の電子部品の上面に固着する。
図2に示した締め付け具にて圧着する構造では、留め板64で上板61を固定したが、留め板64に代えて、ネジを用いることもできる。留め板64に代わるネジで、グラファイトシート5を熱源2の電子部品に固着するには、次のような構造が可能である。図2において留め板64が設けてある位置に、ネジを中層プリント板4から立設する。上板61は、その長さをそのネジのある方向に図2のものよりやや伸ばしたものを用いる。その延ばした部分の上板61に穴を開けておく。その穴の径及び位置は、立設したネジの上端部のネジ(雄ネジ)が通るようにする。このような構造とし、グラファイトシート5の端面が上面に当接された熱源2の電子部品を上板61と中層プリント板4との間に挟んだ状態にし、このとき前記穴から上板61の上側に突き出たネジ(雄ネジ)に雌ネジを螺合し、グラファイトシート5の端面を熱源2の電子部品の上面に固着する。
図1において、放熱構造物1は、熱伝導手段であるグラファイトシート5から伝導されてくる熱を放熱させて冷却するためのものであり、円筒状のパイプ形状からなっていて、内部には、冷却用の水等の冷却媒体が回流している。放熱構造物1は、熱源2となる電子部品が搭載されている上層プリント板3、中層プリント板4、…等の各プリント板の近傍に配置されており、放熱効果を高めるためにグラファイトシート5の長さが最も短くなる位置に配置されることが望ましい。図1の例では、熱源2となる電子部品が搭載されている中層プリント板4の側面に接するように、放熱構造物1が配置されている例を示している。
また、図1に示すように、熱伝導手段であるグラファイトシート5は、放熱効果を高めるために、放熱構造物1との接触面積を大きく確保するために、グラファイトシート5の一方の端面を、パイプ形状の放熱構造物1に螺旋状に巻き付けるようにし、グラファイトシート5の他方の端面を熱源2の電子部品上に面接触させるような構造としている。つまり、熱伝導手段であるグラファイトシート5の一方の端面をパイプ形状の放熱構造物1に螺旋状に巻き付け、他方の端面を熱源2となる電子部品に貼り付けることにより、放熱用の放熱構造物1と熱源2との間を熱伝導効率が良好な状態で熱的に連結する構造としている。
図1の実施例では、パイプ形状の放熱構造物1にグラファイトシート5の一方の端面を螺旋状に巻き付けることにより両者の面接触を維持させる構造とした。グラファイトシート5と放熱構造物1との密着性を向上させるために、グラファイトシート5と放熱構造物1とを互いに接着するようにしても良い。
図3は、放熱構造物1にグラファイトシート5の一方の端面を螺旋状に巻き付けた上に、更に両者の密着性を向上し、両者の固着を確実にするために、締め付け具7を用いた密着構造の例を示す部分斜視図である。締め付け具7は、上側部材7a及び下側部材7bでなる。上側部材7aにはフランジ71a及び72aが設けてある。また、フランジ71a及び72aにはネジ穴73a及び74aがそれぞれ開けてある。同様に、下側部材7aにはフランジ71b及び72bが設けてある。また、フランジ71b及び72bにはネジ穴73b及び74bがそれぞれ開けてある。
次の手順により、締め付け具7により、放熱構造物1にグラファイトシート5を固着する。(1)図3の放熱構造物1にグラファイトシート5を巻き付ける(図3では、グラファイトシート5の図示は省略してある。)。(2)上側部材7a及び下側部材7bでグラファイトシート5が巻き付けられた放熱構造物1を挟み込む。このとき、グラファイトシート5の片側端部が放熱構造物1に巻き付けられており、グラファイトシート5の残部は上側部材7a及び下側部材7bの隙間(上側部材7aのフランジ71a側及び下側部材7bのフランジ71b側)から外側に伸びて、熱源2の電子部品側に延べられている。(3)第1のネジをネジ穴73aと73bに通し、また第2のネジをネジ穴74aと74bに通し、フランジ71aとフランジ71bとを第1のネジで締め付け、フランジ72aと72bとを第2のネジで締め付けることにより、上側部材7a及び下側部材7bでグラファイトシート5を放熱構造物1に圧着し、両者を確実に固定する。
図1の実施例では、放熱構造物1は、円筒状のパイプ形状からなっている。図4は、パイプ形状の放熱構造物の変形例を示す部分斜視図である。図4のパイプ形状の放熱構造物10は、パイプの空洞における内壁面に凹凸形状10aを有する。水等の冷却媒体の流路である空洞の内壁面に凹凸形状10aを設けることにより、内壁面と水等の冷却媒体との接触面積が単なる円筒空洞における接触面積より拡大するので、放熱効率が向上する。
図1に示す放熱構造は、熱伝導手段であるグラファイトシート5の一方の端面をパイプ形状の放熱構造物1に螺旋状に巻き付け、他方の端面を熱源2である電子部品上に面接触させる構造とすることにより、少ない容積で、十分な放熱面積を有する熱伝導経路を確保している。そのグラファイトシート5は、薄肉で、かつ、可塑性に富み、しかも、面方向に対して金、銀、銅等の熱伝導性金属に勝る高い熱伝導率を有することを特徴としている。かくのごとき特徴を有する熱伝導手段のグラファイトシート5は放熱構造物1との密着性に富むので、パイプ形状の放熱構造物1に螺旋状に巻き付けることにより、熱源2の電子部品からの熱を効率よく伝導する熱伝導経路となるので、この点も、少ない容積での大きい放熱面積の確保を可能にしている。従って、図1の実施例の放熱方式を適用した電子装置では、各プリント板の間隔を短縮し、電子装置の小型化および高密度化を容易に実現できる。
また、グラファイトシート5のフレキシブル性により、グラファイトシート5は、熱源2の電子部品から生じる熱エネルギーを、周囲に実装されている他の部品に伝導させることなく、放熱用の放熱構造物1へ伝導させることができる構造を自由に形成させることができるので、プリント板上における熱源2の電子部品の配置において大きな自由度を得ることができる。また、グラファイトシート5は、そのフレキシブル性により、中層プリント板に配置された熱源2の電子部品にも容易に接触させることができるので、プリント板および複数のプリント板を有する電子装置の実装設計の自由度を大幅に拡大することができる。
なお、以上の説明においては、放熱用の放熱構造物1の内部に、水等の冷却媒体を回流させる場合について説明したが、本発明は、かかる場合のみに限るものではなく、放熱用の放熱構造物1の内部に、冷却ファン等を用いて、冷たい空気を強制的に流し込む強制空冷方式としても良い。また、放熱構造物1と熱源2の電子部品とを熱的に接続する熱伝導手段として、グラファイトシート5を用いる場合について説明したが、可塑性を有するシート状の熱伝導手段であれば如何なる手段を用いても良い。
1 放熱構造物
2 熱源
3 上層プリント板
4 中層プリント板
5 グラファイトシート
6,7 締め付け具
7a 上側部材
7b 下側部材
10 放熱構造物
10a 凹凸形状
11 放熱構造物
12 熱源
13 上層プリント板
14 中層プリント板
15 ヒートシンク
16 熱伝導シート
17 グラファイトシート
61 金属製の上板
61a 突起
62 背面版
63 ヒンジ
64 留め板
64a 掛り部
71a,71b,72a,72b フランジ
73b,74b ネジ穴

Claims (19)

  1. 熱源となる電子部品を搭載した電子装置であって、冷却媒体を流す流路を有する放熱構造物と、可塑性を有するシート状の熱伝導手段とを含み、前記熱伝導手段の一方の端面を前記放熱構造物に面接触させ、前記熱伝導手段の他方の端面を前記電子部品に面接触させることを特徴とする電子装置。
  2. 前記熱伝導手段はグラファイトシートからなることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記冷却媒体は水または空気であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子装置。
  4. 前記放熱構造物は円筒形状をなすことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子装置。
  5. 前記流路の内壁面は凹凸形状を成していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電子装置。
  6. 前記熱伝導手段の一方の端面は、前記放熱構造物に巻き付けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電子装置。
  7. 前記熱伝導手段の一方の端面は前記放熱構造物に接着してあることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の電子装置。
  8. 巻き付けられた前記熱伝導手段の一方の端面は、円環状の締め付け金具により前記放熱構造物上に圧着してあることを特徴とする請求項6に記載の電子装置。
  9. 前記熱伝導手段の他方の端面と前記電子部品との前記面接触は、両者の接着、又は平板型の締め付け金具による両者の圧着により行われていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の電子装置。
  10. 熱源となる電子部品を搭載した電子装置の放熱方法であって、冷却媒体を流す流路を有する放熱構造物と、可塑性を有するシート状の熱伝導手段とを設け、前記熱伝導手段の一方の端面を前記放熱構造物に面接触させ、前記熱伝導手段の他方の端面を前記電子部品に面接触させ、前記熱伝導手段および前記放熱構造物でなる熱伝導路で前記電子部品の熱を前記冷却媒体に伝導し、前記流路に前記冷却媒体を流すことにより、前記電子部品の熱を放熱することを特徴とする電子装置の冷却方法。
  11. 熱源となる電子部品を搭載した電子装置の冷却ユニットであって、冷却媒体を流す流路を有する放熱構造物と、可塑性を有するシート状の熱伝導手段とを含み、前記熱伝導手段の一方の端面を前記放熱構造物に面接触させ、前記熱伝導手段の他方の端面を前記電子部品に面接触させることを特徴とする電子装置の冷却ユニット。
  12. 熱源となる電子部品を搭載した電子装置の冷却ユニットを製造する方法であって、冷却媒体を流す流路を有する放熱構造物と、可塑性を有するシート状の熱伝導手段とを前記電子装置に設け、前記熱伝導手段の一方の端面を前記放熱構造物に面接触させて前記熱伝導手段と前記放熱構造物とを固着し、前記熱伝導手段の他方の端面を前記電子部品に面接触させて前記熱伝導手段と前記電子部品とを固着することを特徴とする電子装置冷却ユニットの製造方法。
  13. 前記熱伝導手段は、グラファイトシートからなることを特徴とする請求項12に記載の電子装置冷却ユニットの製造方法。
  14. 前記放熱構造物は円筒形状をなすことを特徴とする請求項12又は13に記載の電子装置冷却ユニットの製造方法。
  15. 前記流路の内壁面は凹凸形状を成していることを特徴とする請求項12ないし14のいずれかに記載の電子装置冷却ユニットの製造方法。
  16. 前記熱伝導手段は、前記一方の端面を巻き付けることにより前記放熱構造物に固着することを特徴とする請求項12ないし15のいずれかに記載の電子装置冷却ユニットの製造方法。
  17. 前記熱伝導手段は、前記一方の端面を前記放熱構造物に接着することにより前記放熱構造物に固着することを特徴とする請求項12ないし16のいずれかに記載の電子装置冷却ユニットの製造方法。
  18. 前記熱伝導手段は、前記一方の端面を前記放熱構造物に巻き付け、巻き付けられた前記一方の端面を、円環状の締め付け金具でもって前記放熱構造物上に圧着することにより前記放熱構造物に固着することを特徴とする請求項12ないし16のいずれかに記載の電子装置冷却ユニットの製造方法。
  19. 前記熱伝導手段の他方の端面と前記電子部品との固着は、両者の接着、又は平板型の締め付け金具による両者の圧着により行うことを特徴とする請求項12ないし18のいずれかに記載の電子装置冷却ユニットの製造方法。
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