JP2010238470A - Mim型電子放出素子およびmim型電子放出装置 - Google Patents

Mim型電子放出素子およびmim型電子放出装置 Download PDF

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壽宏 田村
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Abstract

【課題】
高効率で、高温で焼成する必要がなく、製造方法が簡単で、低消費電力のMIM型の電子放出素子を提供すること。
【解決手段】
第一の電極となる基板と、該電極と略平行に形成した第二の電極の間にナノ粒子とナノ粒子凝集体を点在させ、電圧を印加することにより第二の電極から電子を放出させるMIM型電子放出素子であり、ナノ粒子およびナノ粒子凝集体のナノ粒子は、ナノ金属粒子と絶縁物質で被覆した絶縁皮膜物質で構成され、かつナノ金属粒子はナノ金属に使用される金属中に流れる電子の平均自由行程以下の粒子径で形成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電圧を印加することにより電子を放出させることができるMIM型電子放出素子およびMIM型電子放出装置に関するものである。
従来の電子放出素子として、スピント(Spindt)型電極、カーボンナノチューブ(CNT)型電極などが知られている。このような電子放出素子は、例えば、FED(Field Emision Display)の分野に応用検討されている。このような電子放出素子は、尖鋭形状部に電圧を印加して約1GV/mの強電界を形成し、トンネル効果により電子放出させる。
また、かねてから、このような電子放出素子を大気中で動作させたいという要求が存在しており、例えば、帯電装置や静電潜像形成装置に応用しようという発想が存在する。スピント型電極の電子放出素子の例では、これを大気中で動作させ、大気中に電子を放出し、気体分子を電離して荷電粒子としてのイオンを発生させ、静電潜像を形成するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。あるいは、カーボンナノチューブ型電極の電子放出素子を大気中で動作させた研究成果が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、これら2つのタイプの電子放出素子は、上記のように電子放出部表面近傍が強電界であるため、放出された電子は電界により大きなエネルギーを得て気体分子を電離しやすくなる。気体分子の電離により生じた陽イオンは強電界により素子の表面方向に加速衝突し、スパッタリングによる素子破壊が生じるという問題がある。また、大気中の酸素は電離エネルギーより解離エネルギーが低いため、イオンの発生より先にオゾンを発生する。オゾンは人体に有害である上、その強い酸化力により様々なものを酸化することから、素子の周囲の部材にダメージを与えるという問題が存在し、これを避けるために周辺部材には耐オゾン性の高い材料を用いなければならないという制限が生じている。
一方、上記とは別のタイプの電子放出素子として、MIM(Metal Insulator Metal)型やMIS(Metal Insulator Semiconductor)型の電子放出素子が知られている。これらは素子内部の量子サイズ効果及び強電界を利用して電子を加速し、平面状の素子表面から電子を放出させる面放出型の電子放出素子である。これらは素子内部で加速した電子を放出するため、素子外部に強電界を必要としない。従って、MIM型及びMIS型の電子放出素子においては、上記スピント型やCNT型、BN型の電子放出素子のように気体分子の電離によるスパッタリングで破壊されるという問題やオゾンが発生するという問題を克服できる。
例えば、半導体の陽極酸化処理によって形成される多孔質半導体(例えば多孔質シリコン)の量子サイズ効果を利用した上記MIS型に属する電子放出素子として、多孔質半導体中に注入された電子を電界で加速し、表面金属薄膜をトンネル効果によって通過させ真空中に放出させるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。さらに、かかる多孔質半導体による電子放出素子は、陽極酸化という極めて簡便・安価な製造方法にて素子を作製できるという大きなメリットがある。
さらに、半導体微粒子もしくはナノ金属粒子の外側を絶縁層で覆ったものが繰り返し積層された、電子放出素子が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−255168号公報(平成6年9月13日公開) 特開平8−250766号公報(平成8年9月27日公開) 特開平9−7499号公報(平成9年1月10日公開)
山口、他3名「カーボンナノチューブによる画像記録用高効率電子線源の開発」、Japan Hardcopy97論文集、日本画像学会、1997年7月、p221−224
しかし、MIM型やMIS型の上記従来の電子放出素子を、大気中で動作させた場合、様々な気体分子が素子表面に吸着し、半導体の電気的特性などを変質させ、電子放出電流が減少するという問題が新たに発生している。特に大気中の酸素による半導体の酸化劣化は避けられず、大きな問題となっている。
これら素子内部で電子を加速するMIM型やMIS型の従来の電子放出素子の表面は、素子内部に電界を印加する上部電極の役割を担っており、一般的に金属薄膜で構成されている。また、MIM型やMIS型の従来の電子放出素子の表面は、素子内部で加速された電子を、金属薄膜をトンネルして真空中に放出させる役割をも担っており、金属薄膜の膜厚が薄いほど素子内部で加速された電子のトンネル確率が高くなり、電子放出量が多くなる。そのため、金属薄膜の膜厚は薄い方が好ましいと言えるが、金属薄膜の膜厚が薄すぎると、緻密な膜を形成することが困難であるため、気体分子のバリア効果がほとんどない。従って、大気中で電子放出素子を動作させた場合、気体分子が内部の半導体層に侵入し、半導体の電気的特性を変質させ、電子放出電流が減少するという課題が発生する。
この結果、半導体微粒子もしくはナノ金属粒子を核とし、その外側を絶縁層で覆った微粒子が繰り返し積層された、電子放出素子では、大気中において安定して電子を発生させることはできず、特に絶縁層が半導体微粒子もしくはナノ金属粒子の酸化膜により構成されている場合では、大気中の酸素により微粒子の酸化が進み、酸化膜の膜厚が増加する。この酸化膜の膜厚増加は電子のトンネル確率を低下させ、最終的には電子放出が止まってしまう。
また一方で、電子がトンネルできる程度の膜厚の絶縁膜は抵抗値がとても低く、素子内を電流が多く流れすぎることにより絶縁破壊を起こしたり、発熱が生じたりすることによって微粒子や絶縁層にダメージを与え、素子が破壊されてしまうという課題がある。
また、従来技術に示す電子放出素子は、電子放出素子の効率が悪く、この電子放出素子をフィールドエミッションディスプレイ(FED)等のディスプレイや、電子線照射装置、光源、電子部品製造装置、電子回路部品のような電子線源に利用した場合に、製造工程が複雑で、消費電力が多く、実用に耐えうるものではなかった。
われわれは、特願2008−295722号に代表される新たな原理に基づく電子放出素子を提案している。この技術は、常温でナノ粒子を含む溶液を塗布し、乾燥する簡単な工程で、検討を行なったところ、新たな電子放出原理で電子が放出していることを見出した。ナノ粒子は,比表面積,嵩密度が大きいため,前記のようなメリットを有する反面,実用を目指す場合,ハンドリングが悪く,また凝集体を形成し易いという,取扱い上の難しい問題がある。
以上のことについて、工業的な大量生産という最終目的に適用しうるナノ粒子の諸機能を損なわない,粒子の複合化処理が不可欠であり、自己組織化作用を用いてこれらを克服した。
したがって、高効率のMIM型の電子放出素子を作成することを目標にし、高温で焼成する必要がなく、製造方法が簡単で、低消費電力のフィールドエミッションディスプレイ(FED)等のディスプレイや、電子線照射装置、光源、電子部品製造装置、電子回路部品のような電子線源として適用でき、真空中だけでなく大気圧中でも安定した電子放出を可能とし、かつ電子放出に伴うオゾンやNOx等の有害物質の発生を抑制できるMIM型電子放出素子を提供することにある。

本発明の電子放出素子は、上記課題を解決するために、第一の電極となる基板と、該電極と略平行に形成した第二の電極の間に電圧を印加することにより第二の電極から電子を放出させるMIM型電子放出素子であって、第一の電極と第二の電極の間の3次元空間にナノ粒子あるいはナノ粒子凝集体を略均一に分散させたことを特徴としている。
この構成によれば、従来のスピント型電極、CNT型電極に比べ、3次元空間を有効に利用することができ、各々のナノ粒子が突起物となり、各々のナノ粒子に強力な集中電界を印加することができるため、電子を効率よく発生させることができる。その結果、電子放出素子の効率を向上させることができる。
また、本発明の電子放出素子は、MIM型の電子放出構造であり、真空中だけでなく大気圧中で動作させても放電を伴わないためオゾンやNOx等の有害物質をほぼ生成せず、電子放出素子が酸化劣化しない。そのため、本発明の電子放出素子は、寿命が長く大気中でも長時間連続動作をさせることができる。よって、本発明により、真空中だけでなく大気圧中でも安定して電子を放出でき、オゾンやNOx等の有害物質の発生を抑制した電子放出素子を提供することができる。
本発明の電子放出層におけるナノ粒子およびナノ粒子凝集体のナノ粒子は、ナノ金属粒子と絶縁物質で被覆した絶縁皮膜物質で構成され、かつナノ金属粒子はナノ金属に使用される金属中に流れる電子の平均自由行程以下の粒子径で形成されていることを特徴としている。また、特にその粒子径は、5〜20nmであることを特徴としている。
この構成によると、上記効果に加え、最も効率よく電界を集中させることが可能であり、5nmより小さいと、ナノ粒子にかかる電界を効率よく集中させることができない。逆に平均自由行程より大きいと、原子による散乱によって、電子が減衰してしまい、絶縁皮膜を電子がトンネルすることができない。粒子径が20nm以上になると、この原子による散乱が大きくなり、トンネル確立が減少していく。実験によると粒子径10nmが電子放出量のピークであり、電子放出量がピーク値より1桁小さい範囲程度が実用的な範囲であるといえる。そのため、ナノ粒子の直径は5nm〜20nmが好ましい。電子放出量が1桁以上小さくなれば、消費電力が増大することから、好ましくないといえる。
また本発明のナノ粒子およびナノ粒子凝集体は、ナノ粒子より大きい絶縁体に担持されていることを特徴としている。
この構成によると、小さいナノ粒子と大きい絶縁体を適切な溶媒に混合すれば自己組織化作用により、小さい粒子が大きい粒子に均一に吸着される。これは、平均粒径の異なる異種粒子を単一粒子レベルで均一に分散させた状態に混合できる精密混合性に優れているため、数百nmと数nmサイズの粒子を用いても効果的に分散させ、突起物を複合粒子とすることができる。したがって、簡単な製造方法で均一に突起物を3次元構造的に形成することができる。これには、高温で焼成する必要がないため、時間的、コスト的なメリットが大きい。ナノ粒子の周囲に、薄膜の絶縁部材を被覆することで、ナノ粒子の酸化生成反応をより起こし難くした状態にでき、大気圧状態での素子の使用を可能にする。また、上記絶縁性部材および絶縁皮膜ナノ粒子は、電子放出層における抵抗値および電子の生成量を調整することができるため、電子放出層を流れる電流値と電子放出量の制御を可能とする。さらに、上記絶縁性部材は、電子放出層を流れる電流により生じるジュール熱を効率良く逃がす役割も有することができるため、電子放出素子が熱で破壊されるのを防ぐことができる。
本発明の電子放出素子では、上記構成に加え、上記ナノ金属粒子は、金、銀、白金、パラジウム、及びニッケルの少なくとも1つを含んでいてもよい。このように、上記ナノ粒子を成す導電体が、金、銀、白金、パラジウム、及びニッケルの少なくとも1つを含んでいることで、ナノ粒子の、大気中の酸素による酸化などをはじめとする素子劣化を、より効果的に防ぐことができる。よって、電子放出素子の長寿命化をより効果的に図ることができる。
本発明の電子放出素子では、上記構成に加え、ナノ粒子間あるいはナノ粒子凝集体間あるいは絶縁体間には空隙が形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、ナノ粒子間あるいはナノ粒子凝集体間には、他の物質が存在しないため、電子の平均自由行程が長く、所望の方向への電子の持っているエネルギーの減衰が少ない。そのため、ナノ粒子の電子のエネルギーを最大限に活用することができ、電子放出素子の効率がよくなる。
本発明の電子放出素子では、上記構成に加え、上記絶縁体は、SiO、Al、及びTiOの少なくとも1つを含んでいてもよい。または有機ポリマーを含んでいてもよい。上記絶縁性部材が、SiO、Al、及びTiOの少なくとも1つを含んでいる、あるいは、有機ポリマーを含んでいると、これら物質の絶縁性が高いことにより、上記電子放出層の抵抗値を任意の範囲に調整することが可能となる。特に、絶縁性部材として酸化物(SiO、Al、及びTiO)を用い、ナノ粒子として抗酸化力が高い導電体を用いる場合には、大気中の酸素による酸化に伴う素子劣化をより一層発生し難くなるため、大気圧中でも安定して動作させる効果をより顕著に発現させることができる。
ここで、上記絶縁性部材は微粒子であってもよく、その平均径が10〜1000nmであるのが好ましく、12〜110nmであるのがより好ましい。この場合、粒子径の分散状態は平均粒径に対してブロードであっても良く、例えば平均粒径50nmの微粒子は、20〜100nmの領域にその粒子径分布を有していても問題ない。上記微粒子である絶縁性部材の平均径を好ましくは10〜1000nm、より好ましくは12〜110nmとすることにより、上記絶縁性部材の大きさよりも小さい上記ナノ粒子の内部から外部へと効率よく熱伝導させて、素子内を電流が流れる際に発生するジュール熱を効率よく逃がすことができ、電子放出素子が熱で破壊されることを防ぐことができる。さらに、上記電子放出層における抵抗値の調整を行いやすくすることができる。
本発明の電子放出素子では、上記構成に加え、上記電子放出層における上記絶縁性部材と絶縁皮膜ナノ粒子の割合が、重量比で4:1〜19:1であるのが好ましい。上記重量比率の範囲内であると、上記電子放出層内の抵抗値を適度に上げることができ、大量の電子が一度に流れることで電子放出素子が破壊されるのを防ぐことができる。
本発明の電子放出素子では、上記構成に加え、上記電子放出層の層厚は、12〜6000nmであるのが好ましく、300〜6000nmであるのがより好ましい。上記電子放出層の層厚を、好ましくは12〜6000nm、より好ましくは300〜6000nmとすることにより、電子放出層の層厚を均一化すること、また層厚方向における電子放出層の抵抗調整が可能となる。この結果、電子放出素子表面の全面から一様に電子を放出させることが可能となり、かつ素子外へ効率よく電子を放出させることができる。
本発明の電子放出素子では、上記構成に加え、絶縁皮膜ナノ粒子の絶縁被膜は、アルカン、アルコール、脂肪酸、アルカンチオール、炭化水素系シラン化合物、有機系界面活性剤の少なくとも1つを含んでいてもよい。このような有機材料で、絶縁皮膜されていることで、素子作成時のナノ粒子の分散液中での分散性向上に貢献するため、ナノ粒子の凝集体が元と成る電流の異常パス形成を生じ難くする他、絶縁性部材の周囲に存在するナノ粒子自身の酸化に伴う粒子の組成変化を生じないため、電子放出特性に影響を与えることがない。よって、電子放出素子の長寿命化をより効果的に図ることができる。
本発明の電子放出装置は、大気圧下で使用されるとともに、上記MIM型電子放出素子と対向電極で構成され、MIM型電子放出素子における電子放出層のナノ粒子とナノ粒子の間隔又はナノ粒子とナノ粒子凝集体の間隔又はナノ粒子凝集体とナノ粒子凝集体とナノ粒子凝集体の間隔は、大気圧下での電子の平均自由行程以下の間隔で形成されている。このように、ナノ粒子の間隔を平均自由行程以下にすることにより、電子がナノ粒子間をエネルギー損失が少なく移動することが可能になり、大気圧下でも高効率の電子放出装置が可能になる。さらに、1×10−6atm以上の真空下で使用すると、平均自由行程が長くなり、電子放出量が多くなるとともに、より低消費電力のMIM型電子放出装置を提供できる。
本発明のMIM型電子放出素子は、上記のように、第一の電極となる基板と、該電極と略平行に形成した第二の電極の間に電圧を印加することにより第二の電極から電子を放出させるMIM型電子放出素子であって、第一の電極と第二の電極の間にナノ粒子とナノ粒子凝集体を点在させている。また、電子放出層におけるナノ粒子およびナノ粒子凝集体のナノ粒子は、ナノ金属粒子と絶縁物質で被覆した絶縁皮膜物質で構成され、かつナノ金属粒子はナノ金属に使用される金属中に流れる電子の平均自由行程以下の粒子径で形成されている。また、特にその粒子径は、5〜20nmである。さらに、これらのナノ粒子間隔は、粒子の持つ自己組織化作用により、大きな絶縁体粒子上に電子の平均自由行程以下に点在して形成されている。
この電子放出層に電圧を印加すると、電子放出層には、印加電圧の形成する強電界により電子がナノ金属微粒子内から放出され、絶縁皮膜を電子がトンネルすることにより、電子放出層から電子となって放出される。
この構成によれば、従来のスピント型電極、CNT型電極に比べ、3次元空間を有効に利用することができ、各々のナノ粒子が突起物となり、ナノ粒子に強力な集中電界を印加することができるため、電子を効率よく発生させることができる。その結果、電子放出素子の効率を向上させることができる。
また、金属微粒子として抗酸化力が高い導電体を用いることから、大気中の酸素による酸化に伴う素子劣化を発生し難いため、大気圧中でも安定して動作させることができる。
また、上記絶縁性部材および絶縁皮膜ナノ微粒子は、電子放出層における抵抗値および電子の生成量を調整することができるため、電子放出層を流れる電流値と電子放出量の制御を可能とする。さらに、上記絶縁性部材は、電子放出層を流れる電流により生じるジュール熱を効率良く逃がす役割も有することができるため、電子放出素子が熱で破壊されるのを防ぐことができる。
本発明の電子放出素子は、上記構成を有するため、真空中だけでなく大気圧中で動作させても放電を伴わないためオゾンやNOx等の有害物質をほぼ生成せず、電子放出素子が酸化劣化しない。そのため、本発明の電子放出素子は、寿命が長く大気中でも長時間連続動作をさせることができる。よって、本発明により、真空中だけでなく大気圧中でも安定して電子を放出でき、オゾンやNOx等の有害物質の発生を抑制した電子放出素子を提供することができる。
さらに、自己組織化作用により大きな絶縁体粒子上に形成することができ、高温の焼成工程を経ることなく、最小の使用エネルギーで効率よく電子放出素子を製造することができる。
本発明の一実施形態の電子放出素子の構成を示す模式図である。 図1の電子放出素子における電子放出層付近の断面の拡大模式図である。 本発明におけるナノ粒子が点在する場合のバリスティック伝導の簡易モデルである。 本発明におけるナノ粒子が連なる場合のバリスティック伝導の簡易モデルである。 絶縁性部材に絶縁皮膜ナノ金属粒子を形成させる工程を説明した説明図である。 電子放出実験の測定系を示す図である。 真空中における電子放出電流を示す図である。 真空中における電子放出時の素子内電流を示す図である。 大気中における電子放出電流及び素子内電流を示す図である。 大気中における電子放出電流及び素子内電流の経時変化を示す図である。 電子放出性能が最も良好であった電子放出層のSEM写真である。 本発明におけるさまざまなナノ粒子直径での電子放出電流を示す図である。
以下、本発明の電子放出素子の実施形態について、図1〜図12を参照しながら具体的に説明する。なお、以下に記述する実施の形態および実施例は本発明の具体的な一例に過ぎず、本発明はこれらよって限定されるものではない。
(電子放出素子の構成)
本発明の電子放出素子の構成について説明する。
図1に示すように、電子放出素子1は、第一の導電性部材2上に絶縁体5と絶縁皮膜ナノ金属粒子6(以下電子放出層4という)と、第一の導電性部材2に対向するように第二の導電性部材3を備えるとともに、電源7と、対向電極3とが配置されている。
電子放出層4は、第一の導電性部材2と第二の導電性部材3とにより挟持されている。また、電源7は、第一の導電性部材2と第二の導電性部材3との間に電圧を印加する。電子放出層4は、後述するように少なくとも絶縁皮膜されたナノ金属粒子のナノ粒子及びナノ粒子の凝集体が、平面状の第一の導電性部材と第二の導電性部材に狭持された3次元空間内に複数個所に形成されている。電子放出素子4は、第一の導電性部材2と第二の導電性部材3との間に電圧が印加されることで、第一の導電性部材2と第二の導電性部材3との間(すなわち、電子放出層4)で電子を加速し、対向電極3に向かって第二の導電性部材3から電子を放出させる。
以上のような基本構成を基に、それぞれの部材および電子放出原理について、図1の電子放出層4の内部をモデル化した状態を図2に示して詳細に説明を行なう。
(電子放出原理)
電子放出の原理について、電子加速層4をモデル化した状態用いて説明する。
ナノ金属粒子でも電子は、金属結晶内では原子の散乱の影響を受ける。最も電気伝導率の高い銀の場合、Agの導電率0.68×10^8S/cm、緩和時間4.1×10^(−14)s、平均自由行程57nmである。平均自由行程は、電子が散乱を受けずにどれだけ進めるかを表す指標であり、金属粒子内のAg原子による散乱は、移動度に影響を与えるのは格子振動で散乱される(フォノン散乱)であり、銀の格子定数は0.4nm程度であるので平均自由行程は、格子間隔の100倍以上も大きいことになる。このように、金属粒子が、平均自由行程以下の大きさの時には、量子的な効果が現れる。
純粋な金属内での電子の挙動を考えると、電界を印加したときの電子の運動方程式は、


となる。ここで、v:ドリフト速度、F:電界強度、Me*:電子の有効質量である。また、散逸による加速度は、緩和時間をτとした場合、電子の運動方程式は、


となる。定常的に電流が流れている状態は、電子の速度が一定になる(電流が流れている)条件は、電界による加速度と散逸による加速度が釣り合っている状態のときである。すなわち、速度が0のときであり、すなわち数式1=数式2を満たす状態のときである。


すなわち、金属を金属中に流れる電子の平均自由行程以下の大きさに加工し、電界による大きな加速度を与えた場合、電界による加速度はバルクのそれと変わらないが、格子振動による加速度の減衰の影響が少なくなり、電子は金属内で加速されるようになる。すなわち、金属粒子を金属中に流れる電子の平均自由行程以下に加工すれば、バリスティック伝導が実現できることになる。
図3、図4に本発明のバリステッィク伝導のモデルを示す。横軸は電子放出素子の断面の位置で縦軸は電子のエネルギーレベルを示す。図3では、ナノ粒子が電極基板と薄膜電極間に3次元的に均一に分散され、ナノ粒子が点在している状態であり、大気中のエネルギーレベルを実線で、真空中は破線で示す。なお、一点鎖線で示したものは、3つのナノ粒子のうち右側の2つの粒子がなかった場合(すなわち左側の1個の粒子が存在)のエネルギーレベルである。図4では、ナノ粒子が連なった状態でのモデルである。ここでは、簡単に説明するためにモデルを簡素化しているが、実際には、図3の状態と図4の状態が、ナノ粒子の分散具合によって、点在したり、凝集したり、これらの状態が複雑に混在している。
実線で示した大気圧下での伝導状態について説明する。電極基板2と薄膜電極3の間に電界を印加すると、電極基板2にかかる電界によって、電子が薄膜電極に流れようとする。MIM電極構造の中央部は文字通り絶縁体で構成されているため、電界放出により、電極基板2に強電界がかかり電子にエネルギーが付与される。そうすると、電子が最も近い粒子に移動する。この場合、基板とナノ粒子の距離が周囲の雰囲気(大気圧中あるいは真空中)の平均自由行程より大きければ、電子はナノ粒子5へ到達する前に散乱の影響により、電子の薄膜電極方向への加速度が低減され、多方向へ散乱してしまう。一方、基板とナノ粒子の距離が平均自由行程より小さく、かつナノ粒子に設けられている絶縁皮膜をトンネルするだけのエネルギーを持っていれば、絶縁皮膜をトンネルし、ナノ粒子の金属内5に突入する。ここで、電子は、式(1)に示した電界による加速度を有し、式(2)に示した原子による散乱の加速度は小さく、新たなエネルギーを与えられ、電子が加速されるバリスティック伝導状態となる。粒子間でこの状態を繰り返すことにより、電極基板と絶縁破壊しない距離に形成された薄膜電極に電子が到達し、薄膜電極をトンネルするだけのエネルギーを電子が持っていれば、薄膜電極をトンネルし素子外へ放出される。また、薄膜電極に電子が通り抜けられる微細孔を形成している構成であっても、素子外へ電子を放出させることができる。一方、一点鎖線で示すように、1個の粒子しか存在しなかった場合には、粒子と薄膜電極間の距離が平均自由行程よりも大きくなり、電子が持っている薄膜方向へのエネルギーレベルが小さくなり、結果的に素子外へ電子を放出することはできない。
また、破線は真空中での電子放出方向の電子のエネルギーレベルで、大気中で電子の持っているエネルギーと異なり、平均自由行程が真空中では大きいため、粒子の衝突が大気中より少なく、電子のエネルギー損失は小さい。そのため、大気中より電子放出が多くなる。
図4は粒子が連なった状態でのモデル、実際には粒子が凝集している状態を示す。実線は、粒子に図3と同様の電界が印加していると想定した場合における電子放出方向のエネルギーレベルで、破線は電界が少ない場合の電子放出方向の電子のエネルギーレベルである。図3と図4の粒子の配列では実際の電子のエネルギーレベルが異なっていると考えられる。すなわち図3では、粒子は突起物となり、粒子1個1個に電界が集中するため、粒子1個1個に強電界が印加されている。しかしながら、図4の粒子配列では、粒子の1粒1粒が突起状とは認識されず(連なっているため凹凸形状とはならない)に、電界集中による強電界がかかりにくい。強電界がナノ粒子にかからないと、電界による加速度が得られずに、電子のエネルギーレベルは、図4の破線で示すような状態となり、結果的に素子外へ電子を放出できるエネルギーレベルに達しなくなることもある。
以上のことから、粒子径はナノ粒子の金属における平均自由行程以下であることが必要で、粒子(凝集体)間隔も大気圧中(真空中)の電子の平均自由行程以下であることが必要であるといえる。
具体的な実現手順について説明する。絶縁体粒子5上に絶縁皮膜されたナノ金属粒子6は自己組織化によって形成される。その原理を以下に示す。
図5に電子放出層の作成プロセスを示す。絶縁体及び絶縁皮膜ナノ金属粒子を溶媒に溶かし、超音波洗浄器によりナノ金属粒子を分散させ、第一の導電性部材上に塗布を行なう。その後、室温で放置し、ゆっくりと溶媒を蒸発させると、溶媒の蒸発時に自己組織化作用により、絶縁皮膜されたナノ金属粒子が絶縁体上に略均一な間隔を保って形成される。また、一部にナノ粒子の凝集体も形成される。以上のような簡単なプロセスで、高温処理が必要なく電子放出層が形成できる。
原理的には、図2に示すように、平均粒径の小さな粒子(絶縁皮膜ナノ金属粒子)は、ナノ金属粒子より平均粒径の大きな粒子(絶縁体粒子)に付着するほうがエネルギー的に安定である。このようなナノ金属粒子の挙動を利用することにより、自己組織的に絶縁体に絶縁皮膜ナノ金属粒子同士が間隔を保って配置した状態を作る。これは、粒子間の静電斥力によって粒子同士が反発し、互いに距離を置くよう分布しているため、絶縁体の周囲に絶縁皮膜ナノ金属粒子が配置された構成に形成できる。このような原理に基づき、導電性部材間に絶縁体粒子の周囲に絶縁皮膜ナノ金属粒子を高温の焼成などが必要なく、室温で放置する自己組織化作用で、均質に付着形成させる。このプロセスで、絶縁皮膜ナノ金属粒子は突起物として3次元的に導電性部材間に略均質に形成されることになる。ここで、略均質という表現はそれぞれの粒子がSEM観察時に、ほぼ絶縁体粒子に均一に付着していることを意味し、厳密に付着状態を定義するものではない。後述するように、付着物の一部は凝集されていても良い。従来技術で示したような現在提案されているスピント型電極やCNT電極では、電子放出箇所は空間を平面的に利用しているだけであり、電極間の空間を最大限利用していない。導電性部材間に電圧を印加すると、局所的な突起物は電界集中により、高電圧が印加されることになり、3次元的に形成されたそれぞれの突起から電子が放出される。この原理は、絶縁皮膜ナノ金属粒子表面に強電界が掛かると、真空との境界でポテンシャル障壁が傾斜を持つが、強電界になると障壁が極めて薄くなり、トンネル効果で電子が真空中に放出されることによると考えられる。
具体的には、まず、基板2上に、絶縁体の微粒子5と、ナノ金属粒子6とを分散させた分散溶液をスピンコート法を用いて塗布することで、微粒子層4を形成する。ここで、分散溶液に用いる溶媒としては、絶縁体の微粒子5と、ナノ金属粒子6とを分散でき、かつ塗布後に乾燥できれば、特に制限なく用いることができ、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン、ヘキサン、テトラデカン等を用いることができる。
特に、絶縁皮膜ナノ金属粒子を分散するためには、無極性溶媒(比誘電率の小さな溶媒。ヘキサンなど)の方が好ましい。ただし、水などは極性溶媒の代表格であるが、コストメリットがあるので、使用することができる。無極性溶媒を使用する理由としては、溶媒中で、ナノ金属粒子がもつ電荷等で引き合わないようにするためには、ナノ金属粒子がもつ電荷を遮蔽するような状態の方がよいからである。また、溶媒の粘度もナノ金属粒子の動きやすさに影響してくるので、分散性に影響する。特に、比誘電率が5以下の溶媒(ヘキサン 1.9、トルエン 2.3、キシレン 2.3)が好ましい。
また、ナノ金属粒子6の分散性を向上させる目的で、事前処理としてアルコラート処理を施すとよい。スピンコート法による成膜、乾燥、を複数回繰り返すことで所定の膜厚にすることができる。微粒子層4は、スピンコート法以外に、例えば、滴下法、スプレーコート法等の方法でも成膜することができる。そして、電子放出層4上に薄膜電極3を成膜する。薄膜電極3の成膜には、例えば、マグネトロンスパッタ法を用いればよい。
すなわち、絶縁体及び絶縁皮膜ナノ金属粒子を溶媒に溶かし、超音波洗浄器によりナノ金属粒子を分散させ、第一の導電性部材上に塗布を行なう。その後、室温で放置し、ゆっくりと溶媒の除去を行なう。以上のような簡単なプロセスで、高温処理が必要なく電子放出層が形成できる。
ここで、ある点での電界強度を考えると、第一の導電性部材に近い領域では、マクロ的には、E=V(印加電圧)/d(素子間距離)で与えられえるが、ミクロ的には電界集中が起こっているため、電界集中が起こっている部分では高電界状態となっている。電界集中は、電気力線が集中する箇所で、通常、針先などのとがった部分に発生する。本構造においては、この電界集中を積極的に利用し、上記に示した説明により、ナノ粒子の1粒1粒に高電界を印加させることができる。
ここで、第一の導電性部材と、第二の導電性部材の間隔は絶縁破壊が起こらない程度に短いほうがより効率よく、電子放出が可能となるため好ましい。高電圧を印加でき、電界集中が発生しやすくなり、低消費電力の素子を作成できるからである。
また平均粒径の異なる数ナノ程度のシリカ微粒子を上記説明した構成に加えることにより自発光素子としても利用でき、上記に示した2種類の粒子に限定されるわけではない。複数種類の粒子径、材質などを加えることによりさまざまな電子デバイスとして上記原理を利用可能であることは容易に理解できるため、本発明の範囲に含まれる。
以上のようなモデルの基に、バリスティック伝導性を工業的にデバイスとして実現させるには、粒子にかかる電界強度をUPさせ、金属内の格子振動による電子の散乱を極力抑制する必要があり、これらの条件をともに満足させるように鋭意検討した結果、本発明に到達している。なお、粒子にかかる電界強度をUPさせる方法としては、単純には、両電極間にかかる電圧を上げることが考えられるが、デバイス、あるいは商品の低消費電力化の観点から電圧はできるだけ小さくすることが好ましく、したがって、両電極間距離は絶縁破壊が起こらないようにできるだけ小さくするのが好ましい。
(第一の導電性部材)
第一の導電性部材となる基板2は、電子放出素子の支持体の役割を担う。そのため、ある程度の強度を有し、直に接する物質との接着性が良好で、適度な導電性を有するものであれば、特に制限なく用いることができる。例えばSUSやTi、Cu等の金属基板、SiやGe、GaAs等の半導体基板、ガラス基板のような絶縁体基板、プラスティック基板等が挙げられる。例えばガラス基板のような絶縁体基板を用いるのであれば、その電子放出層4との界面に金属などの導電性物質を電極として付着させることによって、第一の導電性部材となる基板2として用いることができる。上記導電性物質としては、導電性に優れた貴金属系材料を、マグネトロンスパッタ等を用いて薄膜形成できれば、その構成材料は特に問わない。また、酸化物導電材料として、透明電極に広く利用されているITO薄膜も有用である。また、強靭な薄膜を形成できるという点で、例えば、ガラス基板表面にTiを200nm成膜し、さらに重ねてCuを1000nm成膜した金属薄膜を用いてもよいが、これら材料および数値に限定されることはない。
(第二の導電性部材)
第二の導電性部材3は、電子放出層4内に電圧を印加させるものである。そのため、電圧の印加が可能となるような材料であれば特に制限なく用いることができる。ただし、電子放出層4内で加速され高エネルギーとなった電子をなるべくエネルギーロス無く透過させて放出させるという観点から、仕事関数が低くかつ薄膜を形成することが可能な材料であれば、より高い効果が期待できる。このような材料として、例えば、仕事関数が4〜5eVに該当する金、銀、炭素、タングステン、チタン、アルミ、パラジウムなどが挙げられる。中でも大気圧中での動作を想定した場合、酸化物および硫化物形成反応のない金が、最良な材料となる。また、酸化物形成反応の比較的小さい銀、パラジウム、タングステンなども問題なく実使用に耐える材料である。また第二の導電性部材3の膜厚は、電子放出素子1から外部へ電子を効率良く放出させる条件として重要であり、10〜55nmの範囲とすることが好ましい。第二の導電性部材3を平面電極として機能させるための最低膜厚は10nmであり、これ未満の膜厚では、電気的導通を確保できない。一方、電子放出素子1から外部へ電子を放出させるための最大膜厚は100nm程度であり、これを超える膜厚では第二の導電性部材3で電子の吸収あるいは反射による電子放出層4への再捕獲が多く発生することになり、低消費電力で素子駆動ができなくなる。
(ナノ金属粒子)
ナノ金属粒子6の金属種としては、電子を生成するという動作原理の上ではどのような金属種でも用いることができる。ただし、大気圧動作させた時の酸化劣化を避ける目的から、抗酸化力が高い金属である必要があり、貴金属が好ましく、例えば、金、銀、白金、パラジウム、ニッケルといった材料が挙げられる。このようなナノ金属粒子6は、公知の微粒子製造技術であるスパッタ法や噴霧加熱法を用いて作成可能であり、応用ナノ研究所が製造販売する銀ナノ金属粒子等の市販のナノ金属粒子粉体も利用可能である。
また、ナノ金属粒子6の平均径は、導電性を制御する必要から、以下で説明する絶縁体の微粒子5の大きさよりも小さくなければならず、3〜20nmであるのがより好ましい。このように、ナノ金属粒子6の平均径を、絶縁体の微粒子5の粒子径よりも小さく、好ましくは5〜20nmとすることにより、微粒子層4内で、ナノ金属粒子6による導電パスが形成されず、微粒子層4内での絶縁破壊が起こり難く、電子が効率よく生成される。上述したようにAgの金属結晶中の平均自由行程は57nm,Cuの場合は42nmなど金、白金、パラジウム、ニッケルなどの良電気伝導物質の金属結晶中では、数十nmである。
(絶縁体)
絶縁体の微粒子5に関しては、その材料は絶縁性を持つものであれば特に制限なく用いることができる。ただし、後述の実験結果の通り微粒子層4を構成する微粒子全体における絶縁体の微粒子5の重量割合は80〜95%、すなわちナノ金属粒子との割合は4:1〜19:1が好ましい。またその大きさは、ナノ金属粒子6に対して優位な放熱効果を得るため、ナノ金属粒子6の直径よりも大きいことが好ましく、絶縁体の微粒子5の直径(平均径)は10〜1000nmであることが好ましく、12〜110nmがより好ましい。従って、絶縁体の微粒子5の材料はSiO、Al、TiOといったものが実用的となる。ただし、表面処理が施された小粒径シリカ粒子を用いると、それよりも粒子径の大きな球状シリカ粒子を用いるときと比べて、溶媒中に占めるシリカ粒子の表面積が増加し、溶液粘度が上昇するため、微粒子層4の膜厚が若干増加する傾向にある。また、絶縁体の微粒子5の材料には、有機ポリマーから成る微粒子を用いてもよく、例えば、JSR株式会社の製造販売するスチレン/ジビニルベンゼンから成る高架橋微粒子(SX8743)、または日本ペイント株式会社の製造販売するスチレン・アクリル微粒子のファインスフェアシリーズが利用可能である。ここで、絶縁体の微粒子5は、2種類以上の異なる粒子を用いてもよく、また、粒径のピークが異なる粒子を用いてもよく、あるいは、単一粒子で粒径がブロードな分布のものを用いてもよい。
また絶縁体の成す役割は微粒子形状に依存しないため、上記絶縁性部材に有機ポリマーから成るシート基板や、何らかの方法で絶縁性部材を塗布して形成した絶縁体層を用いてもよい。但しこのシート状基板や絶縁体層には厚さ方向を貫通する複数の微細孔を有する必要がある。このような用件を満たすシート状基板材料として、例えば、ワットマンジャパン株式会社の製造販売するメンブレンフィルターニュークリポア(ポリカーボネート製)が有用である。
(電子放出層)
電子放出層4は、上記絶縁体5およびナノ金属粒子6を含んでいる。薄いほど強電界がかかるため低電圧印加で電子を加速させることができるが、電子放出層の層厚を均一化できること、また層厚方向における電子放出層の抵抗調整が可能となることなどから、微粒子層4の層厚は、100〜6000nm、より好ましくは300〜1000nmであるとよい。100nm未満では、電極間の接触あるいは高電圧印加による絶縁破壊が生じることがあり、6000nm以上では、電子放出に必要な高電界を印加することができなくなり、高電界を印加すれば消費電力が高くなる。
また、電子放出層には空隙が存在する。ここで、空隙とは、絶縁体と絶縁体の間に存在する気体空間のことであり、後述するように大気層でも真空層でもかまわない。この空隙が絶縁体の固体で形成されていると、電子がトンネルされなくなり、また、導電泰で形成されていると、対向している第二の導電体電極に電流が直接流れるため、電子を素子外へ取り出せなくなり、電子放出素子として機能しなくなる。当然のことながら、絶縁体と絶縁体は接触している場合であってもよい。本実施の形態では、絶縁体は略球形であるため空隙は存在している構成となっている。
以下、上記に説明した電子放出の原理に基づいて、本発明の実施例について説明を行なっていく。
実施例として、本発明に係る電子放出素子を用いた電子放出実験について図8〜図11を用いて説明する。なお、この実験は実施の一例であって、本発明の内容を制限するものではない。
本実施例では、微粒子層4における絶縁体の微粒子5と絶縁性部材(付着物質)を表面に付着させたナノ金属粒子6との配合を変えた5種類の電子放出素子1を作製した。
基板2には30mm角のSUSの基板を使用し、この基板2上にスピンコート法を用いて微粒子層4を堆積させた。スピンコート法に用いた絶縁体の微粒子5及び絶縁性部材を表面に付着させたナノ金属粒子6を含んだ溶液は、トルエンを溶媒として各粒子を分散したものである。トルエン溶媒中に分散させた絶縁体の微粒子5と絶縁性部材を表面に付着させたナノ金属粒子6の配合割合は、絶縁体の微粒子5およびナノ金属粒子6の投入総量に対する絶縁体の微粒子5の重量比率を70、80、90、95%と、それぞれ成るようにした。
絶縁性部材を表面に付着させたナノ金属粒子6として、銀ナノ金属粒子(平均径10nm、うち絶縁被膜アルコラート1nm厚)を用い、絶縁体の微粒子5として、球状シリカ粒子(平均径110nm)を用いた。
各微粒子を分散させた溶液の作成方法を、図3を用いて説明する。10mLの試薬瓶にトルエン溶媒を3mL入れ、その中に0.5gのシリカ粒子を投入する。ここで試薬瓶を超音波分散器にかけ、シリカ粒子の分散を行う。この後0.055gの銀ナノ金属粒子を追加投入し、同様に超音波分散処理を行う。こうして絶縁体の微粒子(シリカ粒子)の配合割合が90%となる分散溶液が得られる。
スピンコート法による成膜条件は、分散溶液の基板への滴下後に、500RPMにて5sec続いて3000RPMにて10sec、基板の回転を行う事とした。この成膜条件を3度繰り返し、基板上に3層堆積させた後、室温で自然乾燥させた。膜厚は約1500nmであった。
基板2の表面に微粒子層4を形成後、マグネトロンスパッタ装置を用いて薄膜電極3を成膜する。成膜材料として金を使用し、薄膜電極3の層厚は12nm、同面積は0.28cmとした。
上記のように作製した電子放出素子について、図6に示すような測定系を用いて電子放出実験を行った。図6の実験系では、電子放出素子1の薄膜電極3側に、絶縁体スペーサ9を挟んで対向電極8を配置させる。そして、電子放出素子1および対向電極8は、それぞれ、電源7に接続されており、電子放出素子1にはV1の電圧、対向電極8にはV2の電圧がかかるようになっている。このような実験系を1×10−8ATMの真空中に配置して電子放出実験を行い、さらに、このような実験系を大気中に配置して電子放出実験を行った。これらの実験結果を図7〜図9に示す。
図7は、真空中にて電子放出実験した際の電子放出電流を測定した結果を示すグラフである。ここで、V1=1〜10V、V2=50Vとした。図7に示すように、1×10−8ATMの真空中において、シリカ粒子の重量比率が、70%では電子放出が見られないのに対し、80、90、95%では電子放出による電流が観測された。その値は、10Vの電圧印加で10−7A程度であった。
図8は、上記と同様、真空中において電子放出実験した際の素子内電流を測定した結果を示すグラフである。ここでも、上記と同様、V1=1〜10V、V2=50Vとした。図8から、シリカ粒子の割合が70%では抵抗値が足りずに絶縁破壊を起こしている(電流値が振り切れ、グラフ上部に張り付いている)ことがわかる。ナノ金属粒子の配合比が多くなると、ナノ金属粒子による導電パスが形成され易くなり、微粒子層4に低電圧で大電流が流れてしまう。このため、弾道電子発生の条件が成立しないと考えられる。
図9は、シリカ粒子の割合が90%の電子放出素子を用いて、V1=1〜15V,V2=200Vとして、大気中で電子放出実験した際の、電子放出電流および素子内電流を測定した結果を示すグラフである。
図9に示すように、大気中で、V1=15Vの電圧印加で10−10A程度の電流が観測された。
さらに、図10は、図9と同様シリカ粒子の割合が90%の電子放出素子を用いて、ここでは、V1=15V,V2=200Vの電圧印加で大気中にて連続駆動させた際の、電子放出電流および素子内電流を測定した結果を示すグラフである。図10に示す通り、6時間経っても安定的に電流を放出し続けた。
図11は、電子放出性能が最も良好であったシリカ90%の割合で混合した粒子について、電子放出層のSEM写真を示す。図4によれば、アルコラート皮膜ナノナノ金属粒子が、シリカ粒子に多数付着し、ほぼ均一な間隔で満遍なくシリカ粒子に点在しているのが観察できた。ここで、SEM写真は、第二の導電性部材側から、前処理なしでそのまま観察し、チャージアップするため、観察モードを数秒にして撮影を行なっている。
この場合、絶縁皮膜ナノ金属粒子が、絶縁体に均一に点在(分散)していることが好ましい。これは自己組織的な作用から絶縁皮膜ナノ金属粒子が絶縁体にうまく分散していると考えられる。ナノ粒子の直径が10nm程度であることから、図11における粒子間隔は10nm〜30nmの間隔で均一に分散していることがわかる。この程度の粒子間隔が、電界を集中させるのに最適な粒子間隔であるといえる。これは大気中での電子の平均自由行程以下であるので大気中での電子放出が可能となる。当然、真空中での電子放出の場合のほうがより高密度の電子放出が可能であるが、高真空にすればするほど、電子放出装置を構成した場合、高い密閉度が必要となり、コストUPになるとともに、信頼性が悪くなる。ここで、表1にそれぞれの気圧における電子の平均自由行程を示す。







したがって、1×10−6atmまでの中真空以上の気圧が好ましく、特に、1〜1×10−3atm以上の低真空が好ましい。
均一に分散していない状態では、絶縁皮膜ナノ金属粒子の凝集が発生し、この凝集が大きく形成している場合では、絶縁破壊を起こす可能性が高いからである。しかし、絶縁皮膜ナノ金属粒子が小さな凝集体を形成している場合もあり、その場合も、絶縁破壊を起こさない程度の凝集体であれば、問題なく、本発明の範囲に含まれる。
実施例1では、平均粒子の直径が10nmの金属ナノ粒子を用いたが、ナノ粒子の直径がどの程度影響があるのかを調べた。その結果を図12に示す。ここで、実施例1と同様に1×10−8ATMの真空下で、V1=1〜10V、V2=50Vとした。実施例1で示した結果のほかに、ナノ粒子の平均の直径が3.1nm、5.2nm、15.5nm、23.5nm、53.3nmの銀ナノ粒子を用いて、上記実施例1と同様の実験を行なった。図12では、縦軸に電子放出電流I1、横軸に平均粒径を示す。この結果から、電子放出電流は10nmをピークに、15.5nm、5.2nmの順に大きかった。
この結果から低消費電力で電子放出を発生させるには、その粒子の直径は、3nm〜20nmであり、10.0nmの粒子径のときにピークを示したが、10^(−3)以上の電子放出電流を得られるナノ粒子の粒子径は5nm〜20nmが好ましい粒子径であることがわかった。もっとも好ましいのは10〜15nmであるといえる。
バリステッィク伝導には適当な粒子の大きさが必要であり、ナノ粒子に電界を集中させなければならないと推察される。粒子が電界集中を受ける大きさとは認識されず、電子放出量が小さく、逆に粒子が大きくなると、粒子の格子振動による散乱の影響でバリスティック伝導を発生させるための電子の加速度が得られないことが推察される。
すなわち、ナノ粒子の直径が5nm〜15nmであると、電子を加速させるのに十分なエネルギーを与えるだけの電界を集中させることができる。あまり粒子が小さすぎる(3nmの粒子)と、ナノ粒子内での原子の格子振動によって電子の加速度の減衰は小さいが、電界による加速度が小さい。逆に、ナノ粒子直径が50nm程度の大きさになると、銀の平均自由行程に近く、ナノ粒子内での原子の格子振動による電子の散乱が大きく、電子は加速度を得られなくなり、バリスティック伝導の発生を妨げる要因となる。
以上のことから、ナノ粒子の直径は、5nm〜20nmの範囲が適当で、その中でも特に10〜15nmが最適といえる。
本発明は、電子放出素子に関するものである。適用例として、フィールドエミッションディスプレイ(FED)等のディスプレイや、電子線照射装置、光源、電子部品製造装置、電子回路部品のような電子線源として適用できる。
1 電子放出素子
2 第一の導電性部材(電極基板)
3 第二の導電性部材(薄膜電極)
4 電子放出層
5 絶縁体の微粒子(絶縁性部材)
6 ナノ金属粒子
6‘ 絶縁皮膜(ナノ金属粒子)
7 電源(電源部)
8 対向電極
9 絶縁体スペーサ

Claims (13)

  1. 第一の電極となる基板と、該電極と略平行に形成した第二の電極の間に電圧を印加することにより第二の電極から電子を放出させるMIM型電子放出素子であって、
    第一の電極と第二の電極の間の3次元空間にナノ粒子あるいはナノ粒子凝集体を略均一に分散させたことを特徴とするMIM型電子放出素子。
  2. 上記ナノ粒子およびナノ粒子凝集体のナノ粒子は、ナノ金属粒子と絶縁物質で被覆した絶縁皮膜物質で構成され、かつナノ金属粒子はナノ金属に使用される金属中に流れる電子の平均自由行程以下の粒子径で形成されていることを特徴とする請求項1記載のMIM型電子放出素子。
  3. 上記ナノ金属粒子の粒子径は、5〜20nmであることを特徴とする請求項2記載のMIM型電子放出素子。
  4. 上記ナノ粒子およびナノ粒子凝集体は、ナノ粒子より大きい絶縁体に担持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のMIM型電子放出素子。
  5. 上記ナノ金属粒子は、金、銀、白金、パラジウム、及びニッケルの少なくとも1つの物質を含んでいることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のMIM型電子放出素子。
  6. 上記ナノ粒子間あるいはナノ粒子凝集体間あるいは絶縁体間には空隙が形成されていることを特徴とする請求項4〜5のいずれかに記載のMIM型電子放出素子。
  7. 上記絶縁体は、SiO、Al、及びTiOの少なくとも1つを含んでいる、または有機ポリマーを含んでいることを特徴とする、請求項4〜6の何れかに記載のMIM型電子放出素子。
  8. 上記絶縁体が微粒子であり、その平均径は、10〜1000nmであることを特徴とする、請求項4〜7の何れかに記載のMIM型電子放出素子。
  9. 上記電子放出素子における上記絶縁体と絶縁皮膜ナノ粒子の割合が、重量比で4:1〜19:1であることを特徴とする、請求項4〜8の何れかに記載のMIM型電子放出素子。
  10. 上記第一の導電性部材と第二の導電性部材の間隔は、100〜6000nmであることを特徴とする、請求項1〜9の何れかに記載のMIM型電子放出素子。
  11. 上記絶縁皮膜ナノ粒子の絶縁被膜は、アルカン、アルコール、脂肪酸、アルカンチオール、炭化水素系シラン化合物、有機系界面活性剤の少なくとも1つを含んでいること特徴とする、請求項1〜10何れかに記載の電子放出素子。
  12. 大気圧下で使用される請求項1〜11のいずれかに記載のMIM型電子放出素子と対向電極で構成されるMIM型電子放出装置であって、
    前記MIM型電子放出素子におけるナノ粒子とナノ粒子の間隔又はナノ粒子とナノ粒子凝集体の間隔又はナノ粒子凝集体とナノ粒子凝集体とナノ粒子凝集体の間隔は、大気圧下での電子の平均自由行程以下の間隔で形成されていることを特徴とするMIM型電子放出装置。
  13. 1×10−6atm以上の真空下で使用される請求項1〜11のいずれかに記載のMIM型電子放出素子と対向電極で構成されるMIM型電子放出装置であって、
    前記MIM型電子放出素子におけるナノ粒子とナノ粒子の間隔又はナノ粒子とナノ粒子凝集体の間隔又はナノ粒子凝集体とナノ粒子凝集体とナノ粒子凝集体の間隔は、その真空下での電子の平均自由行程以下の間隔で形成されていることを特徴とするMIM型電子放出装置。
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