JP2010237281A - 画像形成装置 - Google Patents

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悟 谷口
Akito Kanamori
昭人 金森
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Shinji Hashiguchi
伸治 橋口
Toshiya Kaino
俊也 甲斐野
Hisashi Honke
尚志 本家
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Abstract

【課題】画像形成装置において、簡単な制御で、定着器の記録材通紙中におけるスリップの発生をいち早く検知してそれを防止し、画像不良の防止および良好な搬送性を達成する。
【解決手段】トナー像を転写した記録材を搬送しながら加熱、加圧して前記トナー像を前記記録材上に定着させる画像形成装置であって、前記トナー像を転写した前記記録材を搬送しながら加熱、圧接する温度制御可能な定着器と、前記定着器の前で記録材の有無を検知する第1のセンサ150と、前記定着器の後で記録材の有無を検知する第2のセンサ16と、画像形成動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第1のセンサが記録材の先端を検知してから所定時間経過しても、前記第2のセンサが前記記録材の先端を検知しない場合に、前記定着器の制御温度を下げる画像形成装置により前記課題を解決する。
【選択図】図7

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置に関し、特にその定着器における記録材のスリップ防止に関するものである。
従来、像担持体上に現像されたトナー像を記録材に転写する転写手段と、記録材を加熱してトナー像を記録材上に定着させる定着手段とを有する画像形成装置において、定着手段としての記録材の加熱装置には、所定の温度に維持された熱ローラと、前記熱ローラに圧接する加圧体としての加圧ローラとによって形成されるニップ部に被加熱材としての記録材を導入して挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ方式が多用されている。
また、このほかにもオーブン加熱方式、熱板加熱方式等種々の方式、構成のものが知られており、実用されている。
最近では、このような方式に代わって、熱源(以下、加熱体と記す)と、加熱体の支持体(ステー)と加熱体に対向圧接しつつ搬送される可撓性部材としての耐熱性フィルム(以下、フィルムと記す)と、フィルムを介して被加熱材としての記録材を加熱体に密着させる加圧体としての加圧ローラを有し、加熱体の熱をフィルムを介して記録材へ付与することで記録材面に形成担持されている未定着画像を記録材面に加熱定着させる方式・構成の画像加熱定着方式の加熱装置(フィルム加熱方式の加熱装置)が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
このようなフィルム加熱方式の加熱装置において、加熱体としては、いわゆるセラミックヒータが一般的に用いられている。セラミックヒータは、基本的には、セラミックス基板上に抵抗発熱体を形成し、給電により抵抗発熱体を発熱させるものである。加熱体は、加熱体に当接あるいは接着されたサーミスタ等の検温素子で温度検知され、その検知温度を基に所定の温度になるように温度制御されている。
このようなフィルム加熱方式の加熱装置においては、前述のセラミックヒータのような低熱容量の加熱体を用いることができる。このため、従来の接触加熱方式である熱ローラ方式等の装置に比べ省電力およびウェイトタイムの短縮化(クイックスタート)が可能になる。
特開平2−123385号公報 特開平4−44075号公報 特開平4−204980号公報
前述のフィルム加熱方式の加熱装置において、記録材の通紙枚数が多くなっていくと、フィルム内面が摩耗することによって、フィルム内面と加熱体表面との摺動性が徐々に悪化していき、加熱装置の駆動トルクが大きくなる。このような装置状態に、ある条件が重なると加圧ローラの記録材搬送力が不足し、画像が乱れたり記録材の搬送が途中で止まったりする不具合が発生する場合がある。この不具合をスリップと呼んでおり、以下の条件で発生しやすいことが経験的に知られている。
・高温高湿環境
・記録材が平滑、薄紙
・記録材の含水率が大きい
・加圧ローラ表面温度が高い
・高印字率の画像
このスリップは記録材が加熱装置に導入される前の加圧ローラ表面温度が高いと発生しやすいので、加熱装置の制御温度を下げることで発生しにくくなるが、良好な定着性を確保するためには制御温度をある程度高くすることが必要である。近年の画像形成装置の高速化に伴い、制御温度は高温化しており、定着性とスリップレスとが両立できる制御温度設定が難しくなってきている。
また、一度スリップが発生するとフィルムや加圧ローラ表面に傷が付き、更に搬送力が低下しスリップが発生しやすいという悪循環が生じる場合もある。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、画像形成装置において、簡単な制御で、定着器の記録材通紙中におけるスリップの発生をいち早く検知してそれを防止し、画像不良の防止および良好な搬送性を達成することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明では、画像形成装置を次の(1)ないし(4)のとおりに構成する。
(1)トナー像を転写した記録材を搬送しながら加熱、加圧して前記トナー像を前記記録材上に定着させる画像形成装置であって、
前記トナー像を転写した前記記録材を搬送しながら加熱、圧接する温度制御可能な定着器と、前記定着器の前で記録材の有無を検知する第1のセンサと、前記定着器の後で記録材の有無を検知する第2のセンサと、画像形成動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記第1のセンサが記録材の先端を検知してから所定時間経過しても、前記第2のセンサが前記記録材の先端を検知しない場合に、前記定着器の制御温度を下げる画像形成装置。
(2)トナー像を転写した記録材を搬送しながら加熱、加圧して前記トナー像を前記記録材上に定着させる画像形成装置であって、
前記トナー像を転写した前記記録材を搬送しながら加熱、圧接する温度制御可能な定着器と、前記定着器の前で記録材の有無を検知する第1のセンサと、前記定着器の後で記録材の有無を検知する第2のセンサと、画像形成動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記第1のセンサが記録材の先端を検知してから所定時間経過しても、前記第2のセンサが前記記録材の先端を検知しない場合に、前記定着器の加熱を中断する画像形成装置。
(3)トナー像を転写した記録材を搬送しながら加熱、加圧して前記トナー像を前記記録材上に定着させる画像形成装置であって、
前記トナー像を転写した前記記録材を搬送しながら加熱、圧接する温度制御可能な定着器と、前記定着器の後で記録材の先端および後端を検知する第3のセンサと、画像形成動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記第3のセンサが記録材の先端を検知してから所定時間経過しても、前記記録材の後端を検知しない場合に、前記定着器の制御温度を下げる画像形成装置。
(4)トナー像を転写した記録材を搬送しながら加熱、加圧して前記トナー像を前記記録材上に定着させる画像形成装置であって、
前記トナー像を転写した前記記録材を搬送しながら加熱、圧接する温度制御可能な定着器と、前記定着器の後で記録材の有無を検知する第3のセンサと、画像形成動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記第3のセンサが記録材の先端を検知してから所定時間経過しても、前記記録材の後端を検知しない場合に、前記定着器の加熱を中断する画像形成装置。
本発明によれば、簡単な制御で、定着器の記録材通紙中におけるスリップの発生をいち早く検知してそれを防止し、画像不良の防止および良好な搬送性を達成することができる。
実施例1の制御のフローチャート 従来例1の制御のフローチャート 従来例1と実施例1との制御タイミングを示す図 実施例1における加熱装置の概略構成を示す図 実施例1における加熱装置の構成を示す断面図 実施例1における加熱体の正面図と給電制御系の説明図 実施例1の画像形成装置の構成を示す断面図 実施例2の制御のフローチャート 従来例2の制御のフローチャート 従来例2と実施例2の制御タイミングを示す図
以下本発明を実施するための形態を、電子写真方式の画像形成装置の実施例により詳しく説明する。本発明は、電子写真方式に限らず、静電記録方式の画像形成装置においても同様に実施することができる。
実施例1である“画像形成装置”について説明する。
まず、本実施例の画像形成装置の全体構成から説明する
図7は本実施例の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。本実施例の画像形成装置は、転写式電子写真方式のレーザービームプリンタである。本実施例の画像形成装置は、最大通紙幅がA4サイズ(紙幅:210mm)であり、プロセススピードは200mm/sec.である。
図7において、101は像担持体としての電子写真感光体ドラムであり、矢印の反時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
102は接触帯電ローラ等の帯電手段であり、この帯電手段により感光体ドラム101の面が所定の極性・電位に一様に帯電処理(一次帯電)される。
103は画像露光手段としてのレーザービームスキャナであり、不図示のイメージスキャナ、コンピュータ等の外部機器から入力する目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応してオン/オフ変調したレーザー光を出力して、感光体ドラム101の帯電処理面を走査露光(照射)する。この走査露光により感光体ドラム101面の露光明部の電荷が除電されて感光体ドラム101面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
104は現像装置であり、現像スリーブから感光体ドラム101面に現像剤(トナー)が供給されて感光体ドラム101面の静電潜像が可転写像であるトナー像として順次に現像される。レーザービームプリンタの場合、一般的に、静電潜像の露光明部にトナーを付着させて現像する反転現像方式が用いられる。
109は給紙カセットであり、記録材Pを積載収納させてある。給紙スタート信号に基づいて給紙ローラ108が駆動されて給紙カセット109内の記録材Pが一枚ずつ分離給紙される。そして搬送ローラ110、レジストローラ111等を含むシートパス112を通って、感光体ドラム101と接触型・回転型の転写部材としての転写ローラ106との当接ニップ部である転写部位に所定のタイミングで導入される。150はトップセンサで、記録材Pの先端を検知し、この検知信号により記録材Pの搬送タイミングが制御される。すなわち、感光体ドラム101上のトナー像の先端部が転写部位に到達したとき、記録材Pの先端部もちょうど転写部位に到達するタイミングとなるように記録材Pの搬送が制御される。
転写部位に導入された記録材Pはこの転写部位を挟持搬送され、その間、転写ローラ106には不図示の転写バイアス印加電源から所定に制御された転写電圧(転写バイアス)が印加される。この転写部材としての転写ローラ106および転写電圧制御については後述する。転写ローラ106にはトナーと逆極性の転写バイアスが印加されることで転写部位において感光体ドラム101面側のトナー像が記録材Pの表面に静電的に転写される。
転写部位においてトナー像の転写を受けた記録材Pは感光体ドラム101面から分離されてシートパス113を通って温度制御可能な加熱装置107(定着器ともいう)へ搬送導入され、トナー像の加熱・加圧定着処理を受ける。これにより、トナー像が前記記録材上に定着される。
一方、記録材分離後(記録材Pに対するトナー像転写後)の感光体ドラム101面はクリーニング装置105で転写残トナーや紙粉等の除去を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。
加熱装置107を通った記録材Pは、シートパス114を通って排紙口から排紙トレイ115上に排出される。
接触型・回転型の転写部材としての転写ローラ106は、一般にSUS(ステンレス)、Fe等の芯金上にカーボン、イオン導電性フィラー等で1×10〜1×1010Ω程度の抵抗に調整された半導電性のスポンジ弾性層を形成した弾性スポンジローラが用いられる。本実施例では、芯金の外回りに同心一体に、NBRゴムと界面活性剤等を反応させ、導電性を有する弾性層をローラ状に成形具備させてなるイオン導電系の転写ローラを用いた。抵抗値は1×10〜5×10Ωの範囲のものを用いた。
転写ローラの抵抗は雰囲気環境の温湿度に応じて変動しやすいことが知られており、この転写ローラの抵抗変動は転写不良や紙跡などの発生を招来する。そこで、転写ローラの抵抗変動に起因する転写不良や紙跡などの発生を防止するために、転写ローラの抵抗値を測定し、その抵抗値測定結果に応じて転写ローラに印加する転写電圧を適正に制御する「印加転写電圧制御」が採択される。
そのような印加転写電圧制御例として特許文献1に開示されるATVC制御(Active Transfer Voltage Control)がある。ATVC制御は、転写時、転写ローラに印加する転写バイアスを最適化する手段であり、転写不良、紙跡の発生を防止したものである。前記転写バイアスは、画像形成装置の前回転行程中に転写ローラから感光体ドラムに所望の定電流バイアスを印加し、その時のバイアス値から転写ローラの抵抗を検知し、印字行程の転写時に、その抵抗値に応じた転写バイアスを転写ローラに印加する。本実施例においても、前記のATVC制御を用いた。
次に、本実施例における加熱装置107について説明する。図4は本実施例のフィルム加熱方式の加熱装置の概略構成図である。この装置は特許文献2、3等に開示のテンションレスタイプの装置である。
このテンションレスタイプのフィルム加熱方式の加熱装置は、耐熱性フィルムとしてエンドレスベルト状もしくは円筒状のものを用い、該フィルムの周長の少なくとも一部は常にテンションフリー(テンションが加わらない状態)とし、フィルムは加圧部材の回転駆動力で回転駆動するようにした装置である。
図4において、1はステーであり、加熱体保持部材兼フィルムガイド部材としての耐熱性・剛性部材である。3は加熱体であり、前記のステー1の下面にステー長手に沿って配設して保持させてある。加熱体3の詳細については後述する。2はエンドレス(円筒状)の耐熱性フィルムであり、加熱体3を含むフィルムガイド部材であるステー1に外嵌させてある。このエンドレスの耐熱性フィルム2の内周長と加熱体3を含むステー1の外周長はフィルム2の方を例えば3mm程度大きくしてあり、従ってフィルム2は周長に余裕を持って外嵌している。フィルム2は一面を加熱体と接触摺動し他面を記録材と接触する耐熱性フィルムである。
ステー1はポリイミド、ポリアミドイミド、PPS、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス、金属、ガラス等との複合材料等で構成できる。本実施例では液晶ポリマーを用いた。
フィルム2は熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚が40〜100μm程度の耐熱性のあるPTFE、PFA、FEP等の単層フィルム、あるいはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS等のフィルムの外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用できる。本実施例では膜厚約50μmのポリイミドフィルムの外周表面にPTFEをコーティングしたものを用いた。フィルム2の外径は30mmとした。
4は加熱体3との間にフィルム2を挟んで圧接ニップ部(定着ニップ部)Nを形成し、かつフィルム2を回転駆動させるフィルム外面接触駆動手段としての加圧ローラである。この加圧ローラ4は芯金4aと弾性体層4bと最外層の離形層4cからなり、不図示の軸受け手段・付勢手段により所定の押圧力をもってフィルム2を挟ませて加熱体3の表面に圧接させて配設してある。本実施例では、芯金4aはアルミ芯金を、弾性体層4bはシリコーンゴムを、離形層4cは厚さ約30μmのPFAのチューブを用いた。加圧ローラ4の外径は20mm、弾性体層4bの厚さは約3mmとした。
この加圧ローラ4は駆動系Mにより矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。この加圧ローラ4の回転駆動により、ニップ部Nにおける該加圧ローラとフィルム外面との摩擦力でフィルム2に回転力が作用して、フィルム2はその内面側がニップ部Nにおいて加熱体3の表面に密着して摺動する。このようにして、ステー1の外回りを矢印の反時計方向に加圧ローラ4の回転周速度とほぼ同じ周速度で従動回転状態になる。
次に、本実施例における加熱体3について説明する。図6は本実施例における加熱体3の正面図および通電制御を行う回路を表す図である。
加熱体3は被加熱材としての記録材Pの搬送方向aに対して直角方向を長手とする細長の耐熱性・絶縁性・良熱伝導性の基板7、該基板の表面(フィルム摺動面)側に形成具備させた抵抗発熱体6、この抵抗発熱体6を形成した加熱体表面を保護させた耐熱性オーバーコート層8、抵抗発熱体6の長手端部の給電用電極9、10等からなる全体に低熱容量の加熱体である。
本実施例の抵抗発熱体6は、銀パラジウム(Ag/Pd)・ガラス粉末(無機結着剤)・有機結着剤を混練して調合したペーストをスクリーン印刷により、基板7上に形成して得たものである。7は耐熱性・絶縁性を有する加熱体基板であり、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウム等のセラミックス材料を主成分としたものが用いられる。本実施例では幅7mm・長さ270mm・厚さ1mmの酸化アルミニウム基板を使用している。
8は、抵抗発熱体6のオーバーコート層であり、抵抗発熱体6と加熱体3表面との電気的な絶縁性とフィルム2の摺動性とを確保することが主な目的である。本実施例では、オーバーコート層8として厚さ約50μmの耐熱性ガラス層を用いた。
給電用電極9、10は銀のスクリーン印刷パターンを用いた。給電用電極9、10は抵抗発熱体6に給電する目的で設けられているので、抵抗は抵抗発熱体6に対して十分低くしている。
図6には加熱体3の裏面(非フィルム摺動面)も示している。5は加熱体の温度を検知するために設けられた検温素子である。本実施例では、検温素子として加熱体3から分離した外部当接型のサーミスタを用いている。この外部当接型サーミスタである検温素子5は、例えば支持体上に断熱層を設けその上にチップサーミスタの素子を固定し、素子を下側(加熱体裏面側)に向けて所定の加圧力により加熱体裏面に当接するような構成をとる。本実施例では、支持体として高耐熱性の液晶ポリマーを、断熱層としてセラミックスペーパーを積層したものを用いた。外部当接型サーミスタである検温素子5は最小通紙域内に設けられており、CPU11に接続されている。
この加熱体3を、オーバーコート層8を形成具備させた表面側を下向きに露呈させてステー1の下面側に保持させて固定配設してある。以上の構成をとることにより、加熱体全体を熱ローラ方式に比べて低熱容量にすることができ、クイックスタートが可能になる。
加熱体3は、基板の長手端部の給電用電極9、10に対する給電により抵抗発熱体6が長手全長にわたって発熱することで昇温する。その昇温が検温素子5で検知され、検温素子5の出力をA/D変換しCPU11に取り込み、その情報に基づいて双方向3端子サイリスタ12により抵抗発熱体に通電する電力を位相、波数制御等により制御して、加熱体3の温度制御がなされる。即ち検温素子5の検知温度が所定の設定温度より低いと加熱体3が昇温するように、設定温度より高いと降温するように通電を制御することで、加熱体3は定着時一定温度に保たれる。なお、本実施例では位相制御により出力を0〜100%まで5%刻みの21段階で変化させている。出力100%は加熱体3に全通電したときの出力を示す。
加熱体3の温度が所定どおりに立ち上がり、かつ加圧ローラ4の回転によるフィルム2の回転周速度が定常化した状態において、フィルム2を挟んで加熱体3と加圧ローラ4とで形成されるニップ部Nに被加熱材としての画像定着すべき記録材Pが転写部位より導入される。そして、記録材Pがフィルム2と一緒にニップ部Nを挟持搬送されることにより加熱体3の熱がフィルム2を介して記録材Pに付与され記録材P上の未定着顕画像(トナー画像)Tが記録材P面に加熱定着される。ニップ部Nを通った記録材Pはフィルム2の面から分離されて搬送される。
図5は本実施例における加熱装置の構成を示す断面図であり、a)は記録材Pの先端がニップ部Nの下流側に到達した状態を、b)は記録材Pの先端がニップ部Nを完全に抜けて排紙ローラ18、19まで達している状態をそれぞれ示している。
14は記録材Pをニップ部Nに案内するための入口ガイドである。入口ガイド14の材料としては、摺動性の高いPETやPBT等の樹脂が用いられる。本実施例ではPETを用いた。15は記録材Pがニップ部Nを抜けた後の搬送をガイドするために設けられた排紙ガイドである。本実施例では排紙ガイド15もPETを用いた。
排紙ガイド15には記録材Pの有無(通過)を検知する排紙センサを設けている。排紙センサ16は排紙センサレバー16aとフォトインタラプタ17とで構成される。排紙センサレバー16aは、図5に示すように、加熱装置のニップ部Nと排紙ローラ18、19で形成されるニップ部を結ぶ線を遮る位置に設置される。排紙センサレバー16aは記録材Pが通過するとき(図5b)の状態)は、矢印bの方向に倒れ、排紙センサレバー16aの遮蔽部がフォトインタラプタ17の赤外線光を遮断するように構成されている。記録材Pがないとき(図5a)の状態)は、排紙センサレバー16aはホームポジションに戻り、遮蔽部はフォトインタラプタ17の赤外線光を遮断しない位置に来る。このように、排紙センサレバー16aの動きによってフォトインタラプタ17の赤外線光のオンオフを行い、記録材の有無を検出する。なお、排紙センサレバー16aの材料も摺動性の高いPETとしている。
この排紙センサ16と同様の構成のセンサを記録材Pの搬送パス上に設け、記録材の有無を検知し、その検知結果を基に、帯電、露光、現像、転写、定着等の各制御タイミングを決定している。本実施例では、排紙センサの他に、給紙カセットの紙の有無を検知する給紙センサ、レジストローラ111と転写部位の間にトップセンサ150を設けている。トップセンサ150による記録材先端検知により、画像の書き出し位置が決まり、露光、現像等の制御タイミングが決定される。
本実施例では、加熱装置前のセンサであるトップセンサ150(第1のセンサ)と加熱装置後のセンサである排紙センサ16(第2のセンサ)の紙先端検知結果を利用し、前述したスリップを防止する。
比較のため、従来例と本実施例の制御タイミングの比較図を図3に示す。図3のa)は従来例の制御タイミング図、b)は本実施例の制御タイミング図であり、横軸は時間の経過を表す。なお、従来例において、本実施例と異なるのは制御方法のみであり、画像形成装置の構成はこれまで述べてきた本実施例のものと全く同じとする。
まず、図3a)の従来例の制御タイミング図について説明する。トップセンサ150で紙先端を検知するタイミングをXとし起点とする。その後、記録材は搬送され先端が排紙センサに到達する。トップセンサ150で紙先端を検知してから排紙センサで紙先端を検知するまでの時間は、両センサ間の距離と画像形成装置のプロセススピード(記録材の搬送速度)から計算で求めることができ、その計算値をAsec.とする。XからAsec.経過した時点をYとおくと、Yは排紙センサ16で紙先端を検知することが想定されるタイミングとなる。
Asec.は計算値であるので、実際には、記録材の搬送速度のばらつきやセンサの検知ばらつきによって、排紙センサが紙先端を検知するタイミングは前後する。なお、本実施例の画像形成装置では、トップセンサ150から排紙センサ16までの距離を240mmとしており、プロセススピードは200mm/sec.であるので、A=1.2sec.である。
従来例では、YからDsec.まで待っても記録材が排紙センサまで到達しない場合は、記録材の搬送に不具合が生じたと判断し、画像形成装置の各制御を停止してユーザーに不具合(エラー)を報知する。この不具合の一例が、加熱装置で発生するスリップである。排紙センサが紙先端を検知するタイミングはYの前後になるので、誤検知を防止するために、Dsec.はある程度マージンを待たせた時間設定にしている。従来例では、D=1.0sec.とした。
次に、図3b)の本実施例の制御タイミング図について説明する。トップセンサ150で紙先端を検知するタイミングXおよび排紙センサ16で紙先端を検知する想定タイミングYまでは、図3a)の従来例と同じである。本実施例では、Yの後Bsec.待っても排紙センサ16が紙先端を検知しない場合は、加熱装置でスリップが発生しかけている(記録材の搬送速度が遅くなっている)と判断して、加熱装置の制御温度(以下、定着温度とする)を下げる。定着温度の下げ方については詳細を後に述べる。定着温度ダウン実施のタイミング(Wとする)からCsec.待っても排紙センサ16が紙先端を検知しない場合は、従来例と同じく、画像形成装置の各制御を停止してユーザーにエラーを報知する。Yからエラー表示のタイミング(Zとする)までの時間は(B+C)sec.となり、この時間は従来例のYからZまでの時間Dsec.と同じとした(B+C=D)。なお、本実施例では、B=0.4sec.・C=0.6sec.とした。
前述したとおり、定着温度を下げて加圧ローラの表面温度を下げることによってスリップは発生しにくくなる傾向があるので、本実施例の制御を行うことによって、スリップが発生しかけている状態から脱し、正常な搬送を再開することができる。
以下、フローチャートを用いて制御の詳細を説明する。まず、比較のために、従来例の制御を説明する。図2は従来例1の制御のフローチャートである。なお、以下のフローチャートは簡単のために1枚だけプリントされた場合を説明しているが、連続プリントされた場合も同様の制御が適用できる。
画像形成装置がプリント信号を受信すると、記録材が給紙、搬送されてトップセンサ150が紙先端を検知する(ステップS201)。次に、排紙センサ16で紙先端を検知したか否かの判断を行う(ステップS202)。ステップS202において、排紙センサ16で紙先端を検知した場合は、通常の制御を継続し(ステップS205)、記録材がニップ部を抜けて所定時間経過した時点(例えば、排紙センサ16で紙後端を検知した時点)で加熱体への通電を停止し排紙する(ステップS206)。ステップS202で紙先端を検知しない場合は、ステップS203に移行する。
ステップS203では、トップセンサ150で紙先端を検知してから(A+D)sec.経過したかを判断する。ここでいうAやDは図3で説明したXからYまでの時間およびYからZまでの時間である。(A+D)sec.経過していない場合は、ステップS202に戻り、排紙センサ16で紙先端を検知するか、(A+D)sec.経過するまで、ステップS202・S203の処理を繰り返す。ステップS203で(A+D)sec.経過した場合は、画像形成装置の各制御を停止し、ユーザーにエラーを報知する(ステップS204)。
次の本実施例の制御を説明する。図1は本実施例の制御のフローチャートである。このフローチャートの処理は画像形成動作を制御する制御手段であるCPU11により行われる。本実施例においても、トップセンサ150で紙先端を検知し、その後排紙センサ16で紙先端を検知したか否かの判断を行うステップS101〜S102までは、従来例1と同じ制御である。ステップS102において、排紙センサ16で紙先端を検知した場合は、従来例1と同じく通常の制御を継続し(ステップS108)、記録材がニップ部を抜けて所定時間経過した時点で加熱体への通電を停止し排紙する(ステップS110)。ステップS102で紙先端を検知しない場合は、ステップS103に移行する。
ステップS103では、トップセンサ150で紙先端を検知してから(A+B)sec.経過したかを判断する。ここでいうAやBも図3で説明したXからYまでの時間およびYからWまでの時間であり、以下も同様である。(A+B)sec.経過していない場合は、ステップS102に戻り、排紙センサ16で紙先端を検知するか、(A+B)sec.経過するまで、ステップS102・S103の処理を繰り返す。ステップS103で(A+B)sec.経過した場合は、図3で説明したとおり、加熱装置でスリップが発生しかけていると判断して、定着温度を下げる処理を行う(ステップS104)。
ステップS104において、本実施例では定着温度を10℃下げる処理を行っている。これは実験的に10℃ダウンすれば、スリップが発生しかけている状態から脱するのに十分だったためである。スリップが発生しやすいのは、記録材が薄紙かつ加圧ローラ温度が高温なときであり、定着性には比較的余裕がある条件であるので、定着温度を10℃下げても定着不良は発生しなかった。ただし、あまり温度を下げすぎると定着不良が発生してしまうので、必要最小限の温度ダウン量とした。なお、この時の通常の定着温度は200℃としているので、ステップS104では定着温度を200℃から190℃に切り替えていることになる。
本実施例では、ステップS104で定着温度を10℃下げる処理を行っているが、加圧ローラ温度を下げることが目的であるので、ステップS104の時点で加熱体への通電を中断する処理を行ってもよい。また、定着温度を下げる代わりに、位相制御で決定された出力を強制的に下げるような処理を行うことも可能である。
ステップS104の処理の後、再び、排紙センサ16で紙先端を検知したか否かの判断を行うステップS105へ移行する。このステップS105では、温度ダウンにより記録材がスリップしかけている状態から脱し、正常な搬送に戻ったか否かを判断している。ステップS105で紙先端を検知した場合は、正常な搬送に戻った場合であるので、温度ダウンをしたまま制御を継続する(ステップS109)。本実施例では、定着温度を下げたまま制御を継続するが、ステップS105で紙先端を検知してから所定時間後に定着温度を元に戻すような制御を行ってもよい。ステップS109の後、記録材がニップ部を抜けて所定時間経過した時点で加熱体への通電を停止し排紙する(ステップS110)。
ステップS105で紙先端を検知できない場合は、ステップS106に移行する。ステップS106では、定着温度ダウン処理を実施してからCsec.経過したかを判断する。Csec.経過していない場合は、ステップS105に戻り、排紙センサ16で紙先端を検知するか、Csec.経過するまで、ステップS105・S106の処理を繰り返す。ステップS106でCsec.経過した場合は、画像形成装置の各制御を停止し、ユーザーにエラーを報知する(ステップS107)。ステップS107の処理は、スリップ以外の不具合により記録材が搬送できなかった場合のみ行われる。
なお、本実施例では、排紙センサで紙先端を検知する想定タイミングYから温度ダウンを実施するタイミングWまでの時間Bや温度のダウン量は固定とした。しかし、画像形成装置で紙種や装置の置かれている環境(温度・湿度)が検知可能であれば、その検知した紙種や環境に応じて、時間Bや温度ダウン量を可変としてもよい。例えば、スリップの発生しやすい高温高湿環境では、早くスリップを検知するために通常環境よりも時間Bを小さく設定し、温度ダウン量も通常環境も大きくするような制御も可能である。また、ユーザーが紙種を選択し、その選択結果に応じて定着モードが変わる(定着温度・スループット等が紙種に適した制御に変更される)場合には、その定着モードによって時間Bや温度ダウン量を変更してもよい。
以上、説明したとおり、従来例1の制御は、加熱装置でスリップが発生しかけている状態でもただ待つだけであり、やがて完全なスリップに至り記録材の搬送が停止してしまう場合がある。一方、本実施例の制御は、スリップが発生しかけている状態をいち早く検知し、定着温度ダウンを実行することでスリップの発生を防止することができる。その結果、スリップに起因するフィルムや加圧ローラ表面の傷も防止することができ、長期間にわたって安定した搬送性を有する加熱装置を具備した画像形成装置を提供することができる。
実施例2である“画像形成装置”について説明する。
実施例1では、記録材の先端が排紙センサに到達する前にスリップが発生しかけている状態において、スリップ防止の効果を発揮できる制御について述べた。しかし、記録材の先端が排紙センサ16に到達した後にスリップが発生する場合もあり、実施例1の制御ではその状態のスリップを防ぐことはできない。本実施例では、実施例1の制御に追加して、記録材の先端が排紙センサに到達した後のスリップも防止できる制御について述べる。本実施例と実施例1の違いはこの制御の追加のみであり、それ以外の制御や加熱装置、画像形成装置の構成は実施例1と同じである。
本実施例では、排紙センサによる記録材の先端および後端の検知タイミング差を利用し、記録材先端が排紙センサに到達した以降に発生するスリップを防止する。
比較のため、従来例2と本実施例の制御タイミングの比較図を図10に示す。図10のa)は従来例2の制御タイミング図、b)は本実施例の制御タイミング図である。図10は実施例1で説明した図3と同様の図であり、横軸は時間の経過を表す。ここでも、従来例2において本実施例と異なるのは制御方法のみであり、画像形成装置の構成は本実施例と同じとする。
まず、図10a)の従来例2の制御タイミング図について説明する。ここでは、記録材はスリップすることなく先端が排紙センサに到達していることを前提としており、起点Xは排紙センサ16で紙先端を検知するタイミングとする。その後、記録材が通常に搬送されれば排紙センサで紙後端を検知する。排紙センサで紙先端を検知してから紙後端を検知するまでの時間は、トップセンサ150で紙先端を検知してから紙後端を検知するまでの時間にほぼ等しいと考えられる。その時間をEsec.とする。XからEsec.経過した時点をYとおくと、Yは排紙センサ16で紙後端を検知することが想定されるタイミングとなる。Esec.は記録材の搬送方向の長さによって異なり、本実施例でA4サイズ(紙長さ:297mm)の紙を通紙した場合、E=1.5sec.である。
従来例2では、YからHsec.まで待っても記録材が排紙センサ16まで到達しない場合は、記録材の搬送に不具合が生じたと判断し、画像形成装置の各制御を停止してユーザーにエラーを報知する。この不具合の一例が、記録材先端が排紙センサ16に到達した後に発生するスリップである。排紙センサが紙後端を検知するタイミングは実際には種々のばらつきによりYの前後になるので、誤検知を防止するために、Hsec.はある程度マージンを待たせた時間設定にしている。この考え方は、図3のDsec.の設定と同じであり、H=1.0sec.としている(実施例1のDと同じ値)。
次に、図10b)の本実施例の制御タイミング図について説明する。排紙センサ16で紙先端を検知するタイミングXおよび排紙センサ16で紙後端を検知する想定タイミングYまでは、図10a)の従来例2と同じである。本実施例では、Yの後Fsec.待っても排紙センサ16が紙後端を検知しない場合は、加熱装置でスリップが発生しかけている(記録材の搬送速度が遅くなっている)と判断して、加熱装置の定着温度を下げる。定着温度の下げ方については詳細を後に述べる。定着温度ダウン実施のタイミング(Wとする)からGsec.待っても排紙センサ16が紙後端を検知しない場合は、従来例2と同じく、画像形成装置の各制御を停止してユーザーにエラーを報知する。Yからエラー表示のタイミング(Zとする)までの時間は(F+G)sec.となり、この時間は従来例2のYからZまでの時間Hsec.と同じとした(F+G=H)。なお、本実施例では、F=0.4sec.・G=0.6sec.とした(実施例1のB・Cとそれぞれ同じ値)。
定着温度を下げて加圧ローラの表面温度を下げることによってスリップは発生しにくくなる傾向があるので、本実施例の制御を行うことによって、スリップが発生しかけている状態から脱し、正常な搬送を再開することができる。
以下、フローチャートを用いて制御の詳細を説明する。まず、比較のために、従来例2の制御を説明する。図9は従来例2の制御のフローチャートである。なお、以下のフローチャートは簡単のために1枚だけプリントされた場合を説明しているが、連続プリントされた場合も同様の制御が適用できる。また、以下のフローチャートでは、記録材の先端が排紙センサ16に到達していることを前提としている。
画像形成装置がプリント信号を受信すると、記録材が給紙され、転写部位を経てやがて排紙センサ16で紙先端を検知する(ステップS401)。次に、排紙センサ16で紙後端を検知したか否かの判断を行う(ステップS402)。ステップS402において、排紙センサ16で紙後端を検知した場合は、加熱体への通電を停止し排紙する(ステップS405)。ステップS402で紙後端を検知しない場合は、ステップS403に移行する。
ステップS403では、排紙センサ16で紙先端を検知してから(E+H)sec.経過したかを判断する。ここでいうEやHは図10で説明したXからYまでの時間およびYからZまでの時間である。(E+H)sec.経過していない場合は、ステップS402に戻り、排紙センサ16で紙後端を検知するか、(E+H)sec.経過するまで、ステップS402・S403の処理を繰り返す。ステップS403で(E+H)sec.経過した場合は、画像形成装置の各制御を停止し、ユーザーにエラーを報知する(ステップS404)。
次の本実施例の制御を説明する。図8は本実施例の制御のフローチャートである。本実施例においても、排紙センサ16で紙先端を検知し、その後排紙センサ16で紙後端を検知したか否かの判断を行うステップS301〜S302までは、従来例2と同じ制御である。ステップS302において、排紙センサ16で紙後端を検知した場合は、従来例2と同じく加熱体への通電を停止し排紙する(ステップS308)。ステップS302で紙後端を検知しない場合は、ステップS303に移行する。
ステップS303では、排紙センサ16で紙先端を検知してから(E+F)sec.経過したかを判断する。ここでいうEやFも図10で説明したXからYまでの時間およびYからWまでの時間であり、以下も同様である。(E+F)sec.経過していない場合は、ステップS302に戻り、排紙センサ16で紙後端を検知するか、(E+F)sec.経過するまで、ステップS302、S303の処理を繰り返す。ステップS303で(E+F)sec.経過した場合は、図10で説明したとおり、加熱装置でスリップが発生しかけていると判断して、定着温度を下げる処理を行う(ステップS304)。
ステップS304では、本実施例でも実施例1と同じく定着温度を10℃下げる処理を行っている。本実施例が対象としている記録材先端が排紙センサ16に到達した以降のスリップに関しても、その防止のために10℃ダウンが必要であり、スリップが発生しやすい薄紙では、定着温度を10℃下げても定着不良は発生しなかった。なお、この時の通常の定着温度は実施例1と同じく200℃としているので、ステップS304では定着温度を200℃から190℃に切り替えていることになる。
本実施例では、ステップS304で定着温度を10℃下げる処理を行っているが、加圧ローラ温度を下げることが目的であるので、ステップS304の時点で加熱体への通電を中断する処理を行ってもよい。また、定着温度を下げる代わりに、位相制御で決定された出力を強制的に下げるような処理を行うことも可能である。
ステップS304の処理の後、再び、排紙センサ16で紙後端を検知したか否かの判断を行うステップS305へ移行する。このステップS305では、温度ダウンにより記録材がスリップしかけている状態から脱し、正常な搬送に戻ったか否かを判断している。ステップS305で紙後端を検知した場合は、正常な搬送に戻った場合であるので、加熱体への通電を停止し排紙する(ステップS308)。
ステップS305で紙後端を検知できない場合は、ステップS306に移行する。ステップS306では、定着温度ダウン処理を実施してからGsec.経過したかを判断する。Gsec.経過していない場合は、ステップS305に戻り、排紙センサ16で紙後端を検知するか、Gsec.経過するまで、ステップS305、S306の処理を繰り返す。ステップS306でGsec.経過した場合は、画像形成装置の各制御を停止し、ユーザーにエラーを報知する(ステップS307)。ステップS307の処理は、スリップ以外の不具合により記録材が搬送できなかった場合のみ行われる。
なお、本実施例では、排紙センサで紙後端を検知する想定タイミングYから温度ダウンを実施するタイミングWまでの時間Fや温度のダウン量は固定とした。しかし、実施例1と同じく、画像形成装置で紙種や装置の置かれている環境(温度、湿度)が検知可能であれば、その検知した紙種や環境に応じて、時間Fや温度ダウン量を可変としてもよい。また、ユーザーが指定する定着モードに応じて時間Fや温度ダウン量を変更してもよい。
以上、説明したとおり、記録材の先端が排紙センサ(実施例1の第2のセンサと同じであってもよいが、別の動作を行っているので、第3のセンサという)に到達した以降に関しても、従来例2の制御はスリップを防止することはできないが、本実施例の制御は、スリップが発生しかけている状態をいち早く検知し、定着温度ダウンを実行することでスリップの発生を防止することができる。その結果、スリップに起因するフィルムや加圧ローラ表面の傷も防止することができ、長期間にわたって安定した搬送性を有する画像形成装置を提供することができる。
本実施例でも、実施例1で説明した、記録材の先端が排紙センサに到達する以前のスリップ防止の制御は行っている。よって、記録材のどの位置でスリップの前兆があったとしても、それを未然に防ぐことができるという点で、本実施例は実施例1よりも優れた制御であると言える。
11 CPU
16 排紙センサ
107 加熱装置
150 トップセンサ
P 記録材
T トナー

Claims (5)

  1. トナー像を転写した記録材を搬送しながら加熱、加圧して前記トナー像を前記記録材上に定着させる画像形成装置であって、
    前記トナー像を転写した前記記録材を搬送しながら加熱、圧接する温度制御可能な定着器と、前記定着器の前で記録材の有無を検知する第1のセンサと、前記定着器の後で記録材の有無を検知する第2のセンサと、画像形成動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第1のセンサが記録材の先端を検知してから所定時間経過しても、前記第2のセンサが前記記録材の先端を検知しない場合に、前記定着器の制御温度を下げることを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像を転写した記録材を搬送しながら加熱、加圧して前記トナー像を前記記録材上に定着させる画像形成装置であって、
    前記トナー像を転写した前記記録材を搬送しながら加熱、圧接する温度制御可能な定着器と、前記定着器の前で記録材の有無を検知する第1のセンサと、前記定着器の後で記録材の有無を検知する第2のセンサと、画像形成動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第1のセンサが記録材の先端を検知してから所定時間経過しても、前記第2のセンサが前記記録材の先端を検知しない場合に、前記定着器の加熱を中断することを特徴とする画像形成装置。
  3. トナー像を転写した記録材を搬送しながら加熱、加圧して前記トナー像を前記記録材上に定着させる画像形成装置であって、
    前記トナー像を転写した前記記録材を搬送しながら加熱、圧接する温度制御可能な定着器と、前記定着器の後で記録材の先端および後端を検知する第3のセンサと、画像形成動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第3のセンサが記録材の先端を検知してから所定時間経過しても、前記記録材の後端を検知しない場合に、前記定着器の制御温度を下げることを特徴とする画像形成装置。
  4. トナー像を転写した記録材を搬送しながら加熱、加圧して前記トナー像を前記記録材上に定着させる画像形成装置であって、
    前記トナー像を転写した前記記録材を搬送しながら加熱、圧接する温度制御可能な定着器と、前記定着器の後で記録材の有無を検知する第3のセンサと、画像形成動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第3のセンサが記録材の先端を検知してから所定時間経過しても、前記記録材の後端を検知しない場合に、前記定着器の加熱を中断することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記定着器は、加熱体と、一面を前記加熱体と接触摺動し他面を記録材と接触する耐熱性フィルムと、前記耐熱性フィルムを介して前記記録材を前記加熱体に密着させる加圧ローラとを有し、前記加熱体と前記加圧ローラにより形成されるニップ部で前記耐熱性フィルムと前記記録材を一緒に挟持搬送して前記記録材を加熱、加圧するものであることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018185482A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 コニカミノルタ株式会社 定着装置、画像形成装置、および定着装置用プログラム

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