JP2010237129A - レーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このレーダ装置1は、複数の空中線素子1A〜1Lと、ビーム走査データ作成器3と、目標検出器6と、探知データ判定器7と、S/N算定器8と、追尾処理器9と、第1のビーム走査スケジューリング器10と、ビーム諸元選択器11と、第2のビーム走査スケジューリング器12とを備えている。探知データ判定器7にて有効な目標探知データが無いと判定されたときは、第2のビーム走査スケジューリング器12は、第1のビーム走査スケジューリング器10が出力したスケジューリングデータに対して、ビーム諸元選択器11にて算出された前記再捜索用のビームのビーム諸元データに基づいて、再度スケジューリングし直して再度のスケジューリングデータをビーム走査データ作成器3へ出力する。
【選択図】図1
Description
このアダプティブビーム走査により、例えば、追尾中の目標の予測位置にビーム走査を行う追尾ビーム走査を行うことができるようになる。そして、捜索ビーム走査と追尾ビーム走査を組み合わせた場合、捜索ビーム走査と追尾ビーム走査の合計の時間がスキャンタイムとなり、追尾目標数が多ければ追尾ビーム走査時間が増加してスキャンタイムは長くなるが、捜索ビーム走査のみの場合に比べて、スキャンタイムを大幅に増加させること無く追尾性能を向上させることができる。
すなわち、レーダ装置200では、図7から明らかなように、信号処理装置202の航跡追尾処理部223の出力は、ビーム制御装置203のビーム走査スケジューリング部232に入力されておらず、再度捜索ビーム走査を行うときは、追尾処理から求まる予測位置ではなく、最初の捜索ビーム走査と全く同じ方向にビーム照射を行う構成になっている。
すなわち、関連技術2によるレーダ装置200では、図7から明らかなように、ビーム諸元選択器11が備わっていないので、送信諸元を変更する(探知性能が増加するように諸元を変更する)機能を発揮できないため、上述のように再度捜索ビーム走査を行う場合でも信頼性の高い測角処理データを得る可能性が低くなる。
したがって、関連技術2によるレーダ装置では追尾性能が低くなるという不具合が避けられなくなる。
具体的には、前記ビーム諸元選択器は、送信パルス幅を広げる、送信信号数を増やす、又は/及び送信電力を上げることで、当該装置の探知性能の向上に寄与する前記ビームの送信諸元を選択して再捜索用のビーム走査を行うのが好ましい。
この第1の実施形態のレーダ装置1は、アダプティブビーム走査を行うことができるフェーズドアレイレーダ装置に係り、図1に示すように、空中線素子1A〜1Lと、送信器2と、ビーム走査データ作成器3と、受信器4と、信号処理器5と、目標検出器6と、探知データ判定器7と、S/N算定器8と、追尾処理器9と、第1のビーム走査スケジューリング器10と、ビーム諸元選択器11と、第2のビーム走査スケジューリング器12とを備えている。
先ず、空中線素子1A〜1Lは、ビーム走査データ作成器3から入力される空中線素子1A〜1Lごとの位相や利得等の制御情報と、送信器2から入力される送信信号により空間に対して電波を照射してビームを形成する。次に、空中線素子1A〜1Lは、目標からの反射信号であるアナログ受信信号を受信して受信器4に出力する。次に、受信器4は、入力されたアナログ受信信号を、周波数変換やA/D変換してディジタル受信信号として信号処理器5に出力する。次に、信号処理器5は、入力されたディジタル受信信号をパルス圧縮やパルスドップラ処理等のS/N改善や不要信号抑圧のための信号処理を行って目標検出器6に出力する。
一般に、レーダ装置において、クラッタの影響により探知性能が低下する場合は、ノイズよりもクラッタの振幅が大きく、S/NではなくS/Cが小さいことが原因である。ここでCはクラッタの振幅値を示す。したがって、この第2の実施形態のレーダ装置はクラッタ対策を講ずる構成になっている。
以上、この発明の一実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、照射ビームの断面は、点ではなく、ある程度の広がりを持っている上、(1回目の)捜索用ビーム照射後、直ちに、(2回目の)再捜索用ビームを照射するなら、予測位置の再計算は不要である。しかしながら、必要に応じて、再計算を行うようにしても良い。なお、ビームを予測位置に照射しても、予測位置を中心にある範囲ににわたり、探知可能である。
1A〜1L 空中線素子
3 ビーム走査データ作成器
4 受信器
5 信号処理器
6 目標検出器
7 探知データ判定器(探知データ有効性判定器)
8 S/N算定器
9 追尾処理器
10 第1のビーム走査スケジューリング器
11 ビーム諸元選択器
12 第2のビーム走査スケジューリング器
13 クラッタ領域検出器
Claims (9)
- 面状に配列され、電波を照射すると共に受信する複数の空中線素子と、
各空中線素子から照射られる電波が全体として所望の方向にビームを形成するための少なくとも位相及び利得を含む制御データを作成するビーム走査データ作成器と、
前記空中線素子から電波が照射されるごとに得られる受信信号から目標に関する情報を含む時系列の探知データを検出する目標検出器と、
前記時系列の探知データから、同一の目標に属する目標探知データを抽出し、前記目標の予測位置や進行方向を算出して前記目標の運動を追随し、追尾データを出力する追尾処理器と、
入力される前記追尾データに基づいて追尾ビーム走査のタイミングを決定し、捜索ビーム走査と追尾ビーム走査の走査時間の割付を行い、スケジューリングデータを出力する第1のビーム走査スケジューリング器と、
前記追尾処理器から入力される追尾中の前記目標の捜索ビーム走査時の予測位置と前記目標探知データとを比較して、追尾中の前記目標が前記目標探知データとして有効に検出されたか否かを判定する探知データ有効性判定器と、
前記探知データ有効性判定器にて有効な目標探知データが無いと判定されたときは、予測位置に直ちに照射する再捜索用のビームの送信諸元を算定して出力するビーム諸元選択器と、
前記探知データ有効性判定器にて有効な目標探知データが無いと判定されたときは、前記第1のビーム走査スケジューリング器が出力した前記スケジューリングデータに対して、該ビーム諸元選択器にて算出された前記再捜索用のビームのビーム諸元データに基づいて、再度スケジューリングし直して再度のスケジューリングデータを前記ビーム走査データ作成器へ出力する第2のビーム走査スケジューリング器と、
を備えてなることを特徴とするレーダ装置。 - 面状に配列され、電波を照射すると共に受信する複数の空中線素子と、
各空中線素子から照射られる電波が全体として所望の方向にビームを形成するための少なくとも位相及び利得を含む制御データを作成するビーム走査データ作成器と、
前記空中線素子から電波が照射されるごとに得られる受信信号から、目標に関する距離・方位・検出時刻情報を含む時系列の探知データを検出する目標検出器と、
前記時系列の探知データから、同一の目標に属する目標探知データを抽出し、前記目標の予測位置や進行方向を算出して前記目標の運動を追随し、航跡品質を算定した後、追尾データを出力する追尾処理器と、
入力される前記追尾データに基づいて追尾ビーム走査のタイミングを決定し、捜索ビーム走査と追尾ビーム走査の走査時間の割付を行い、スケジューリングデータを出力する第1のビーム走査スケジューリング器と、
前記目標探知データに対して検出時のS/Nを算出するS/N算定器と、
前記追尾処理器から入力される追尾中の前記目標の捜索ビーム走査時の予測位置と前記目標探知データとを比較して、追尾中の前記目標が前記目標探知データとして検出されかつS/Nが一定値以上であるか否かを判定する探知データ有効性判定器と、
前記探知データ有効性判定器にて有効な目標探知データが無いと判定されたときは、予測位置に直ちに照射する再捜索用のビームの送信諸元を算定して出力するビーム諸元選択器と、
前記探知データ有効性判定器にて有効な目標探知データが無いと判定されたときは、前記第1のビーム走査スケジューリング器が出力した前記スケジューリングデータに対して、該ビーム諸元選択器にて算出された前記再捜索用のビームのビーム諸元データに基づいて、再度スケジューリングし直して再度のスケジューリングデータを前記ビーム走査データ作成器へ出力する第2のビーム走査スケジューリング器と、
を備えてなることを特徴とするレーダ装置。 - 前記ビーム諸元選択器は、当該装置の探知性能の向上に寄与する前記ビームの送信諸元を選択して再捜索用のビーム走査を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のレーダ装置。
- 前記ビーム諸元選択器は、送信パルス幅を広げる、送信信号数を増やす、又は/及び送信電力を上げることで、当該装置の探知性能の向上に寄与する前記ビームの送信諸元を選択して再捜索用のビーム走査を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のレーダ装置。
- S/N改善及び不要信号抑圧のための信号処理を行う信号処理器を備え、
前記目標検出器は、前記信号処理器による信号処理後のディジタル受信信号から前記探知データを検出することを特徴とする請求項1又は2記載のレーダ装置。 - 前記信号処理器と前記ビーム諸元選択器の間に、前記ディジタル受信信号に基づいて空間領域内でクラッタが存在する領域を検出するクラッタ領域検出器が付加されていることを特徴とする請求項5記載のレーダ装置。
- 前記ビーム諸元選択器は、追尾中の前記目標の予測位置が、前記クラッタが存在する領域内であるときは、クラッタ抑圧性能の高い前記ビームの送信諸元を選択して再捜索用のビーム走査を行うことを特徴とする請求項6記載のレーダ装置。
- アダプティブビーム走査を行うことができるフェーズドアレイレーダ装置であることを特徴とする請求項1又は2記載のレーダ装置。
- 面状に配列された複数の空中線素子のそれぞれから照射られる電波が全体として所望の方向にビームを形成するための少なくとも位相及び利得を含む制御データを時系列に作成するビーム走査データ作成処理と、
前記空中線素子から電波が照射されるごとに得られる受信信号から目標に関する情報を含む時系列の探知データを検出する目標検出処理と、
前記時系列の探知データから、同一の目標に属する目標探知データを抽出し、前記目標の予測位置や進行方向を算出して前記目標の運動を追随し、追尾データを出力する追尾処理と、
入力される前記追尾データに基づいて追尾ビーム走査のタイミングを決定し、捜索ビーム走査と追尾ビーム走査の走査時間の割付を行い、スケジューリングデータを出力する第1のビーム走査スケジューリング処理と、
前記追尾処理器にて算出される追尾中の前記目標の捜索ビーム走査時の予測位置と前記目標探知データとを比較して、追尾中の前記目標が前記目標探知データとして有効に検出されたか否かを判定する探知データ有効性判定処理と、
前記探知データ有効性判定処理にて有効な目標探知データが無いと判定されたときは、予測位置に直ちに照射する再捜索用のビームの送信諸元を算定して出力するビーム諸元選択処理と、
前記探知データ有効性判定処理にて有効な目標探知データが無いと判定されたときは、前記第1のビーム走査スケジューリング処理にて出力した前記スケジューリングデータに対して、該ビーム諸元選択処理にて算出された前記再捜索用のビームのビーム諸元データに基づいて、再度スケジューリングし直して再度のスケジューリングデータを前記ビーム走査データ作成器へ出力する第2のビーム走査スケジューリング処理と、を有してなることを特徴とするレーダ装置による目標追尾方法。
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