JP2010236335A - 階段段板の木口処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の階段段板の木口処理方法は、階段段板の木口面にシアノアクリレート系接着剤を塗布することにより、前記木口面を介した水分の吸収及び放出を遮断する。階段段板は、階段の踊り場に配置される段板であることが好ましく、また、無垢材、集成材、単板積層材(LVL)からなる段板であることが好ましい。
【選択図】図1
Description
階段の段板の反り等の変形や割れの防止策としては、段板の裏面に合板を貼り合わせる方法があるが、その効果は充分ではない。
また、内装材ではないが、かまぼこ板の木口にひび割れが生じるのを防止するために、かまごこ板の木口を、アクリル樹脂で処理(特許文献2)したり、酢酸ビニルエマルジョンで処理(特許文献3)することが知られている。
また、特許文献2,3の技術で用いるアクリル樹脂や酢酸ビニルエマルジョンを、階段段板の木口の処理に用いた場合には、塗布や乾燥に長時間を要し、塗布量を少量に抑えれば、充分な変形防止効果や割れ防止効果が得られない。
段板の木口に塗膜を形成するには、スプレイ用の低粘度塗料とは異なり高粘度塗料(エポキシ系等)をへらで手塗りし、手間と乾燥に膨大な時間を掛けるか、又はUV硬化樹脂を利用し高価な乾燥装置を用いて硬化させることが必要である。
本発明の階段段板の木口処理方法においては、階段段板の木口面にシアノアクリレート系接着剤を塗布することにより、前記木口面を介した水分の吸収及び放出を遮断する。
木口面は、木の繊維方向に対して直角に切断した面である。
本発明で処理する階段段板は、木の繊維の配向方向が一方向に揃っている木質材からなることが好ましく、無垢材、集成材、単板積層材(LVL)からなる段板であることが好ましい。このような木材の木口面は、水分の吸収及び放出が起こり易い上に、塗布した液が吸収されやすいので、シアノアクリレート系接着剤で処理することによるメリットが大きい。
シアノアクリレート系接着剤としては、シアノアクリレートが重合して硬化するものを特に制限なく用いることができる。シアノアクリレート系接着剤は、瞬間接着剤として知られている。シアノアクリレート系接着剤としては市販のものを用いることもでき、例えば、東洋プライウッド株式会社製のα−250Pやα40S、株式会社スリーボンド製のスリーボンド1700シリーズのもの、東亜合成株式会社のアロンアルファ(登録商標)GEL−10等を用いることができる。
シアノアクリレート系接着剤は、塗布後に、熱処理、UV照射処理等の特段の処理をしなくても硬化し、また、瞬間接着剤として使用されているように短時間に硬化する。従って、処理が容易で作業効率も良い。また、このため、工場で階段段板を効率良く処理することもできるし、建築現場で、階段の寸法等に応じて階段段板をカットし、そのカットした面をシアノアクリレート系接着剤で処理することもできる。また、シアノアクリレート系接着剤は、液状でもゲル状でも良いが、液状であることが好ましい。液状のものとしては、例えば、粘度が2000cP以下のもの(1000cP,1500cPのもの等)挙げられ、ゲル状のものとしては、例えば、粘度が10万cP以上のもの(17万cPのもの等)が挙げられる。
シアノアクリレート系接着剤の塗布量は、樹種等に応じて適宜に変更でき、特に制限されないが、例えば、0.5〜1.2g/100cm2とすることができる。
図1に示される階段1は、木造住宅における1階2と2階とを連絡する階段であり、途中に、2枚の段板10A,10Bからなる踊り場3を有している。
1階2と踊り場3との間及び踊り場3と2階との間は、それぞれ、ささら桁階段又は側桁階段4から構成されており、平面視長方形状の段板(踏み板)10C,10C・・・が、それぞれの長手方向を階段の幅方向(図中X方向)と一致させて配置されている。なお、段板10Cと段板10Cとの間には蹴込み板が配置されている。
一方の段板10Aは、棒状木材及びその繊維の配向方向が、図中X方向と一致するように配置されており、その木口面11,11が、X方向の両端に位置している。他方の段板10Bは、棒状木材及びその繊維の配向方向が、図中Y方向と一致するように配置されており、その木口面11,11が、Y方向の両端に位置している。
段板10A及び10Bは、図2及び図3に示すように、2つの木口面のうちの一方の木口面11aが、建物の外壁構造5の内部に食い込んで配置されている。また、段板10Cの木口面11は、屋内の壁構造の内部に食い込んで配置されている。屋外に面する建物の外壁構造5は、屋外からの影響により木口面からの水分の吸収及び/又は放出が生じやすいため、外壁構造の内部に食い込んで配置される木口面11aを、本発明の方法で処理すると、当該段板の変形や割れ等を一層効果的に防止できる。
なお、図3中、51は、壁下地材、52は断熱材、53は、外壁下地材及び外装材である。また、図3中、6は、壁仕上げ材、7は、側桁、ささら桁等の桁を受ける受梁と外壁構造の一部をなす梁との間に架け渡された根太である。
例えば、図1及び2に示す階段において、各段板10の2つの木口面のうちの一方のみを、シアノアクリレート系接着剤で処理しても良いし、異なる態様で配置された3種類の段板10A〜10Cのうち、段板10Aのみ、段板10Bのみ、あるいは段板10Cのみを、シアノアクリレート系接着剤で処理しても良い。また、階段段板は、中桁階段の段板(踏み板)等であっても良い。
また、階段段板は、木造住宅以外の木造建築物等の階段の段板であっても良い。
〔実施例1〕
木口面が処理されていない集成材からなる市販の踊り場用の段板(寸法910mm×910mm)の木口面に、東洋プライウッド株式会社製のシアノアクリレート系接着剤「α40S」を刷毛で塗布した。塗布量は、表面に薄い被膜が形成される程度の量とした。
〔比較例1〕
木口面が処理されていない上記市販の段板を、比較例1の段板とした。
実施例1及び比較例1の段板10枚を、温度30℃、湿度6%の条件下に2ヶ間放置したところ、実施例1の段板については、2ヶ月後においても木口割れの発生が認められなかったのに対して、比較例1の段板は、28日後には総ての段板について木口割れが発生していた。また、実施例1の段板は、反り(中央部矢高)が3.45mmであったのに対して、比較例1の段板は、4.27mmであった。なお、実施例1の段板は、含水率が11.5%〜6.0%に変化したのに対して、比較例1の段板は、含水率が11.6%〜7.3%に変化した。また、シアノアクリレート系接着剤は短時間のうちに乾燥し、塗布作業も容易であった。
10 段板
10A,10B 踊り場用の段板
10C 踏み板用の段板
11 木口面
3 踊り場
Claims (4)
- 階段段板の木口面にシアノアクリレート系接着剤を塗布することにより、前記木口面を介した水分の吸収及び放出を遮断する階段段板の木口処理方法。
- 前記階段段板が、階段の踊り場に配置される段板である、請求項1記載の階段段板の木口処理方法。
- 前記階段段板の木口面が、建物の外壁構造の内部に食い込んで配置される木口面である、請求項1又は2記載の階段段板の木口処理方法。
- 前記階段段板が、無垢材、集成材、単板積層材(LVL)からなる段板である請求項1〜3の何れかに記載の階段段板の木口処理方法。
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