JP2010236296A - 電柱地際カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】電柱と地表面との間に生じた隙間に雨水が入り込むことを防ぐとともに、この隙間が生じたか否かを容易に点検できるようにする。
【解決手段】基部105は、シート状の可撓性素材で筒状に形成され、内周面を電柱102の外周面に接してこの電柱102に取り付けられる。囲繞部106は、可撓性素材で形成され基部105の一端側から延び、基部105の周方向に分割された複数の羽根部106aに分かれ、電柱102を取り囲んでいる。シール部106bは、シート状の可撓性素材で形成される。このシール部106bは、羽根部106aに対し摺動自在に囲繞部106に重ねられ配置される。シール部106bは、隣接する二つの羽根部106aを跨ぎ羽根部106aの間で拡がる隙間部分106cを塞ぐ。囲繞部106の羽根部106aの下縁106dとシール部106bの下縁106eとは、地表面103に接して雨水を堰き止める接触部107となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、地面に立設する電柱とその地面との間の隙間から雨水が浸入することを防ぐ電柱地際カバーに関する。
電柱は、その下端部を地面に埋められた状態で立設している。この地面が不安定になると、電柱は倒れやすくなり危険である。特許文献1は、電柱の下端部とその近傍の地表面とを同時に被覆して電柱の下端部及びその周辺部を保護し、電柱の周辺部に雑草が繁殖することを防止するとともに、雨水により電柱が腐食したり、排泄物により電柱の周辺部が汚損されたりすることを防止する電柱カバーの発明を開示している。
特開平11−355946号公報(図1及び段落0023参照)
地面に立設する電柱は、風によって揺れ、電柱と地表面との間に隙間を生じさせる。また、電柱は、揺れることで、地表面下で電柱の下端部の周囲に空間を生じさせる。このような状態で雨が降ると、雨水が電柱の外周を伝って電柱と地表面との間の隙間から浸入し、地表面下の空間に溜まってしまう。この溜まった雨水は、空間の周囲の土壌を侵食してこの空間を大きくし空洞状にしてしまう。その結果、電柱の周囲の地面が陥没したり、電柱が倒れたりするおそれが生じる。
ここで、特許文献1に記載の電柱カバーを電柱に装着した場合を考える。この電柱カバーの地表面被覆部は動かすことができないため、作業者は、電柱と地表面との間に隙間があるかどうかを確認することができない。また、凹凸を有する地表面と平板状の地表面被覆部の下面との間には隙間があり、そこから地表面を流れる雨水が流れ込みやすい。
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、電柱と地表面との間に生じた隙間に雨水が入り込むことを防ぐとともに、この隙間が生じたか否かを容易に点検できるようにすることを目的とする。
本発明の電柱地際カバーは、可撓性を有する素材で形成され、内周面を電柱の外周面に接してこの電柱に取り付けられる筒状の基部と、可撓性を有する素材で形成されて前記基部の一端側から延び、前記基部の周方向に分割された複数の羽根部に分けられ、前記電柱を取り囲む囲繞部と、可撓性を有するシート状の素材で形成されて前記羽根部に対し摺動自在に前記囲繞部に重ねられ、隣接する前記羽根部を跨いで当該羽根部の間の隙間部分を塞ぎ、当該囲繞部とともに地表面に接する接触部を形成するシール部と、を備える。
本発明によれば、電柱地際カバーの基部を電柱の外周面に取り付け囲繞部の先端側を地表面に接しさせることで、電柱の外周面を流れる雨水を地表面に流すことができ、囲繞部が地表面に接してその先端側にある羽根部の間の隙間部分が拡がっても、シール部が羽根部に対して摺動してこの羽根部とともに羽根部の間の隙間部分を塞ぎ地表面上の雨水を堰き止めるため、電柱と地表面との間に生じた隙間に雨水が入り込むことを防ぐことができる。また、羽根部及びシール部は可撓性を有しており、作業者が羽根部やシール部を捲り上げて電柱と地表面との間に隙間が生じたか否かを容易に点検することができる。
第一の実施の形態における、電柱に取り付けられた電柱地際カバーの外観斜視図である。 第一の実施の形態における、羽根部が捲り上げられた電柱地際カバーの外観斜視図である。 第一の実施の形態の電柱地際カバーの製造方法の第一例を示す説明図である。 第一の実施の形態における、電柱地際カバーの平面図である。 第一の実施の形態の電柱地際カバーの製造方法の第二例を示す説明図である。 第一の実施の形態における、電柱に取り付けられた電柱地際カバーの正面断面図である。 第二の実施の形態における、電柱に取り付けられた電柱地際カバーの外観斜視図である。 第三の実施の形態における、電柱に取り付けられた電柱地際カバーの外観斜視図である。 第三の実施の形態における、接地線が外周面に取り付けられている電柱に取り付けられた電柱地際カバーの外観斜視図である。 第四の実施の形態における、電柱に取り付けられた電柱地際カバーの外観斜視図である。
本発明の実施の一形態(第一の実施の形態)について、図1ないし図6に基づいて説明する。
図1は、電柱102に取り付けられた電柱地際カバー101の外観斜視図である。電柱102は、街路や公園等で地表面103から立設しており、屋外に曝されている。そのため、電柱102は風を受けて揺れる。この揺れによって、電柱102と地表面103との間には隙間104(図2及び図6参照)が生じてしまう。本実施の形態の電柱地際カバー101は、電柱102の根元に取り付けられて、電柱102と地表面103との間に生じる隙間104に雨水が浸入することを防ぐためのものである。
電柱地際カバー101は、円筒形状の基部105と、囲繞部106とを備えている。基部105は、内周面を電柱102の外周面に接してこの電柱102に取り付けられる。囲繞部106は、基部105から延び、電柱102の根元部分を取り囲んで傘形状をなしている。この囲繞部106の先端側は、複数の羽根部106aに分かれている。この羽根部106aの裏側には、シート状のシール部106bが重ねられている。シール部106bは、隣接する羽根部106aを跨いで配置され、これらの二つの羽根部106aの間に開く隙間部分106cを塞ぐ。羽根部106aの下縁106dとシール部106bの下縁106eとは、ともに地表面103に接し、地表面103を流れる雨水111(図6参照)を堰き止める接触部107を形成する。
図2は、羽根部106aが捲り上げられた電柱地際カバー101の外観斜視図である。電柱地際カバー101の囲繞部106及びシール部106bはいずれも、可撓性を有するゴム等の素材で形成されている。そこで、作業者は、囲繞部106の先端側に羽根部106aをシール部106bとともに捲り上げて、電柱102と地表面103との間に隙間104が生じたか否かを点検することができる。図2では、作業者が捲り上げた羽根部106a及びシール部106bは、符号「106A」で示されている。
図3は、電柱地際カバー101の製造方法の第一例を示す説明図である。電柱地際カバー101は、円筒部材201を基本として形成される。円筒部材201は、合成ゴム等の可撓性を有するシート状の素材で形成される。円筒部材201の内径は、電柱102(図1及び図2参照)の径と同じである。円筒部材201の下方部分202には、円周方向に等間隔に切れ込み203が入れられ、円筒部材201の外側方向に折り曲げ加工される。これによって、円筒部材201の下方部分202は傘形状となり、複数の羽根部106aを有する囲繞部106が形成される。ここで、隣接する羽根部106aの側面同士が離れてその間に扇形状の隙間部分106cが形成されることになる。また、円筒部材201の上方で羽根部106aよりも上側の部分は、基部105となる。
囲繞部106の下面内側には、シール部106bが重ねて配置される。シール部106bは、円筒部材201と同じ合成ゴム等の可撓性を有するシート状の素材が、矩形形状に切り分けられて形成される。
図4は、電柱地際カバー101の平面図である。シール部106bは、囲繞部106となる円筒部材201の下方部分202の内側で、図4に示すように、隣り合う羽根部106aを跨いでこれらの羽根部106aの間の隙間部分106cを塞ぐ位置に位置づけられる。そして、シール部106bは、この上面かつ内側となる箇所CK(図3も参照)に接着剤等が塗られたり、当該箇所CKが熱で溶かされたりした後に、羽根部106aの下面に接着され、羽根部106aに対して固定される。
このようにすることで、羽根部106aとシール部106bとは、円筒部材201の周回り方向に互いに重なって、電柱102の根元部分を覆い隠すことができ、かつ、内部に雨水が入り込まない傘形状構造を形成する。また、羽根部106aとシール部106bとは、囲繞部106の内縁側の一部分の箇所CKしか接続しておらず、囲繞部106の外縁部分では互いに摺動自在となっている。
図5は、電柱地際カバー101の製造方法の第二例を示す説明図である。ここで、図5に基づいて、前述した製造方法とは異なる電柱地際カバー101の製造方法について述べる。ここで述べる製造方法において、シール部106bは、円筒部材201と同じ合成ゴム等の可撓性を有するシート状の素材で形成された円筒部材208から作られる。この円筒部材208の内径は、電柱102(図1及び図2参照)の径と同じである。なお、円筒部材201は、その内径が円筒部材208の外径と一致するものを用いる。
シール部106bは、円筒部材201から囲繞部106を作るのと同じように、下方部分209に切れ込み207を入れ、円筒部材208の外側方向に折り曲げ加工されて形成される。そして、円筒部材208は、羽根部106aとシール部106bとが互い違いに並べられ隣接する羽根部106aの間の隙間部分106cにシール部106bが位置づけられるように重ねて円筒部材201の内側に挿入され、接着剤等を用いたり熱で溶かしたりすることで円筒部材201に接着される。
このような製造方法によっても、羽根部106aとシール部106bとは、円筒部材201の周回り方向に互いに重なって傘形状構造をなすとともに、羽根部106aとシール部106bとは、互いに摺動自在となる。
また、さらに別の電柱地際カバー101の製造方法の例としては、円筒部材201そのものを基部105とし、この円筒部材201の端部に別体なる可撓性を有する矩形形状のシート状部材を取り付けてこのシート状の部材を羽根部106aとするようにしてもよい。すなわち、基部105と、羽根部106aを有する囲繞部106とは、一体で形成されていても、別体で形成されていても、いずれでもよい。
図1を参照する。作業者は、電柱102の設置作業に際して、このような電柱地際カバー101を、囲繞部106を先に入れるようにして、電柱102の上端部となる部分から嵌め込む。電柱102は、一般に、円柱状の棒形状であり、電柱102の上端部となる部分に入れられた電柱地際カバー101を作業者が動かすことは容易である。作業者は、このようにして、電柱地際カバー101を動かし、電柱102の根元となる部分に位置付ける。このとき、基部105の内径は電柱102の径と同じなので、電柱102とこの電柱102に装着された電柱地際カバー101の基部105との間に隙間が生じない。この後、作業者は、電柱102を地面に埋設し、足掛けや架線、トランス等(いずれも図示せず)をこの電柱102に位置付ける。
続いて、作業者は、基部105を持って電柱地際カバー101の全体を下方に押し込み、羽根部106aの下縁106d及びシール部106bの下縁106e(すなわち接触部107)を地表面103に密着させる。これにより、囲繞部106は、地表面103との間に空間109(図6参照)を形成する。また、接触部107は地表面103から抗力を受け、囲繞部106は地表面103に密着する。このとき、隣り合う羽根部106aの間の隙間部分106cは拡がるものの、この隙間部分106cはシール部106bによって塞がれる。
この後、作業者は、電柱102の外周面と基部105の内周面との間に接着剤等を用いて糊付けし、電柱102と基部105との間の密着性をさらに高めても良い。また、基部105の外周に金属製のベルト(図示せず)を巻き、このベルトの両端部分をボルト及びナット等の締結手段(図示せず)で締結してこのベルトで基部105を締め付けて電柱102と基部105との間の密着性をさらに高めてもよい。
図6は、電柱102に取り付けられた電柱地際カバー101の正面断面図である。本実施の形態の電柱地際カバー101は、上記のように取り付けられることにより、電柱102の外周面を伝わる雨水110を、基部105の外周面に逃がす。基部105の外周面に逃げた雨水110は、傘形状に拡がる囲繞部106の羽根部106aの表面を伝って、電柱102の外周面から離れた場所に流れ、地表面103に到達する。
また、地表面103に流れ落ちた雨水110や地表面103上に存在する雨水111は、地表面103に接触する接触部107に堰き止められる。このため、雨水110、111は、囲繞部106と地表面103との間の空間109に流れ込まない。結果として、電柱102と地表面103との間に生じた隙間104に、雨水110、111が入り込むことを防ぐことができる。そして、空洞112が生じてしまい電柱102の周囲の地面が陥没したり電柱102が倒れたりしてしまうことを防止することができる。
さらに、本実施の形態の電柱地際カバー101の羽根部106aやシール部106bは可撓性を有している。このため、作業者は、羽根部106aを一枚ずつ捲り上げて、電柱102と地表面103との間に隙間104が生じたか否かを容易に点検し、電柱102と地表面103との間にこれまでになかった隙間104が生じたか否か、既に生じている隙間104が地表面103下に空洞112を形成させる程に大きくなってしまったか否か、さらには、地表面103の陥没のみならず電柱102が倒壊する危険性が生じていないか否か等を早期に発見し、電柱102の倒壊防止のための地際部分の補強等の迅速な対処を行うことができる。
次いで、本発明の別の実施の一形態(第二の実施の形態)について、図7に基づいて説明する。この場合、前述した第一の実施の形態と同一の部分は同一の符号で示し、説明も省略する。
図7は、電柱102に取り付けられた電柱地際カバー101の外観斜視図である。本実施の形態は、電柱102の設置時のみならず、既設の電柱102に対しても設置できるようにした電柱地際カバー101である。つまり、電柱地際カバー101を、電柱102の端部ではなく電柱102の側方から導入して、既設の電柱102の根元部分に取り付けられるようにしたものである。
本実施の形態の電柱地際カバー101は、図7に示すように、基部105の長さ方向一杯に設けられ接触部107まで連なるスリット113を有する。このスリット113は、軸線108の方向であって、基部105の上縁114に対して直交する向きに直線状に延びている。本実施の形態の電柱地際カバー101は、さらに、重ね代115を有する。重ね代115は、スリット113によって分けられた電柱地際カバー101の端部領域101L、101Rからこの電柱地際カバー101の軸回り方向に延びて形成される。この重ね代115は、スリット113を隠す。そして、本実施の形態の電柱地際カバー101には、この電柱地際カバー101の基部105及び囲繞部106の少なくとも一方が、傘形状の周回り方向に拡げようとする外力が加えられた場合に、縮まって元の形に戻ろうとする復元力を生じさせる弾性力を有している。
本実施の形態の電柱地際カバー101は、既に屋外に立設されていて架線(図示せず)が取り付けられている電柱102に対しても取り付けることができる。つまり、作業者は、電柱地際カバー101を持ってスリット113を拡げ、基部105の内周面を電柱102の外周面に接触させる。基部105は、周回り方向に縮まろうとして、電柱102の外周面に巻き付く。続けて、作業者は、第一の実施の形態と同様に、電柱102に巻きついた状態の電柱地際カバー101の基部105を持って、この電柱地際カバー101の囲繞部106の羽根部106aの下縁106dやシール部106bの下縁106eが地表面103に接触するまで電柱102の下方に動かし、電柱102の根元に位置付ける。つまり、本実施の形態の電柱地際カバー101では、羽根部106aの下縁106d及びシール部106bの下縁106eが接触部107を形成する。
本実施の形態の電柱地際カバー101を電柱102の根元に取り付けた場合であっても、電柱102の外周面を流れる雨水は基部105の外周面及び囲繞部106の表面を流れて地表面103に逃げ、さらに、接触部107によって雨水が堰き止められ、電柱と地表面との間に生じた隙間に雨水が入り込むことを防ぐことができる。
また、作業者は、羽根部106aやシール部106bを捲り上げるだけで、容易に電柱と地表面との間に隙間が生じたか否かを点検できる。
さらに、本実施の形態の電柱地際カバー101は、スリット113が設けられていて基部105を軸回り方向に拡げることができる。電柱102は一般に円柱状の棒形状であることは前述したが、厳密には下端部よりも上端部が若干細くなっている。このため、電柱102の地面に対する埋設の深さによってこの電柱102の根元部分の外径が変わる。これに対し、本実施の形態の電柱地際カバー101は、根元部分の外径がさまざまになる電柱102に対しても取り付けが可能で、隙間104への雨水の浸入を防ぐことができる。
なお、本実施の形態の電柱地際カバー101についても、電柱102の外周面と基部105の内周面との間を接着剤等を用いて糊付けしたり、基部105の外周に金属製のベルト(図示せず)を巻き付けてこのベルトの両端部分をボルト及びナット等の締結手段(図示せず)で締結してこのベルトで基部105を締め付けたりすることにより、電柱102と基部105との間の密着性をさらに高めてもよい。
次いで、本発明のさらに別の実施の一形態(第三の実施の形態)について、図8及び図9に基づいて説明する。この場合、これまでに述べた実施の形態と同一の部分は同一の符号で示し、説明も省略する。
図8は、電柱102に取り付けられた電柱地際カバー101の外観斜視図である。本実施の形態の電柱地際カバー101では、図8に示すように、スリット113が、基部105の軸線108に対し傾斜する向きに直線状に設けられている。
前述したように、電柱102は、厳密には下端部よりも上端部が若干細くなっていて、電柱102の地面に対する埋設の深さによってこの電柱102の根元部分の外径が変わる。これに対し、本実施の形態の電柱地際カバー101は、電柱102に取り付けられた際に電柱102の根元部分の外径に応じて基部105が拡がり、スリット113により分けられた基部105の上縁114の角部114L、114Rが間隔ΔLだけ電柱102の周回り方向に離れる。ここで、本実施の形態の電柱地際カバー101では、スリット113が軸線108に対して傾斜する方向に設けられている。このため、スリット113によって分けられた電柱地際カバー101の端部領域101L、101Rが上下にずれると、スリット113によって分けられた電柱地際カバー101の端面116L、116R同士は、擦り合って接する。
本実施の形態の電柱地際カバー101も、第四の実施の形態と同様に、既に屋外に立設し架線(図示せず)が取り付けられている電柱102に対し、電柱地際カバー101の基部105を持ってスリット113を拡げて基部105の内周面を電柱102の外周面に接触させることで取り付けることができる。基部105は、円筒状であるが故に軸回り方向に拡げられた場合に元の形状に戻ろうとして縮まろうとし、電柱102の外周面に巻き付く。続けて、作業者は、これまでに述べた実施の形態と同様に、電柱102に巻きついた状態の電柱地際カバー101の基部105を持って電柱102の下方に動かし電柱102の根元に位置付ける。このとき、作業者は、本実施の形態の電柱地際カバー101の基部105を持って下方向に動かし、囲繞部106の内面側の一部を地表面103に接触させる。すなわち、本実施の形態の電柱地際カバー101では、囲繞部106の内面側のうち地表面103に接する領域が接触部107となる。その後、作業者は、電柱102の根元部分の径にあわせて端部領域101L、101Rをずらし、端面116L、116Rを擦り合わせる。その結果、電柱102に取り付けられた電柱地際カバー101の囲繞部106の羽根部106aは、平面視において渦巻螺旋状をなすように拡がる。この状態で、囲繞部106の表面から地表面103に流れ落ちた雨水110や地表面103上に存在する雨水111は、渦巻螺旋状に拡がる囲繞部106によって堰き止められる。
なお、本実施の形態の電柱地際カバー101を電柱102に取り付ける際には、基部105の外周及び囲繞部106の上部に金属ベルトや針金等を巻いて締め付けることにより、スリット113において基部105と囲繞部106との間に生じる隙間を塞ぐことが望ましい。
本実施の形態の電柱地際カバー101を電柱102の根元に取り付けた場合であっても、雨水が堰き止められるので、電柱と地表面との間に生じた隙間に雨水が入り込むことを防ぐことができる。また、作業者は、囲繞部106を捲り上げるだけで、容易に電柱と地表面との間に隙間が生じたか否かを点検できる。さらに、本実施の形態の電柱地際カバー101は、電柱102が上端部に向けて細くなる棒形状であるが故に取付位置の径が基部105の内径と異なっていても、スリット113による隙間を生じさせることなく囲繞部106と地表面103との間の空間109に雨水が浸入することを防ぐことができる。
図9は、接地線120が外周面に取り付けられている電柱102に取り付けられた電柱地際カバー101の外観斜視図である。本実施の形態の電柱地際カバー101は、上下に延びる接地線120(アース線)が外周面に取り付けられている電柱102にも取り付け可能である。この接地線120は、例えば、電柱102の上方に設置されているトランス(図示せず)から電柱102の外周面に沿って下方に延び、その先端は地中に埋まっている。
本実施の形態の電柱地際カバー101では、スリット113が軸線108に対して傾斜していて、基部105の上縁114の一方の角部114Rは鋭角状になっている。このため、作業者は、本実施の形態の電柱地際カバー101を電柱102の外周面に取り付ける際に、基部105の端部領域101Rの上方にある角部114Rを、電柱102の外周面と接地線120との間に差し込みやすい。作業者は、スリット113を広げて基部105の内周面を電柱102の外周面に接触させ、基部105の端部領域101Rの角部114Rを電柱102の外周面と接地線120との間に差し込んだ後、基部105を手に持って電柱102の外周に沿って回す。こうすることで、電柱地際カバー101の端部領域101Rが電柱102の外周面と接地線120との間に入り込み、基部105の内周面が電柱102の外周面に接する。このとき、囲繞部106やシール部106bは、可撓性を有しているために、平面視において、接地線120の近傍だけ電柱102の外周面に近づくように凹んだ渦巻螺旋状となって、電柱102の根元の地際部分を覆い隠す。
本実施の形態の電柱地際カバー101を電柱102の根元に取り付けた場合であっても、雨水が堰き止められるので、電柱と地表面との間に生じた隙間に雨水が入り込むことを防ぐことができる。また、作業者は、囲繞部106の羽根部106aやシール部106bを捲り上げるだけで、容易に電柱と地表面との間に隙間が生じたか否かを点検できる。さらに、本実施の形態の電柱地際カバー101は、電柱102が上端部に向けて細くなる棒形状であるが故に取付位置の径が基部105の内径と異なっていたり、電柱102の外周面に接地線120が取り付けられたりしていても、スリット113による隙間を生じさせることなく内部に雨水が浸入することを防ぐことができる。
次いで、本発明のさらに別の実施の一形態(第四の実施の形態)について、図10に基づいて説明する。この場合、これまでに述べた実施の形態と同一の部分は同一の符号で示し、説明も省略する。
図10は、電柱102に取り付けられた電柱地際カバー101の外観斜視図である。本実施の形態の電柱地際カバー101では、図10に示すように、スリット113が、基部105の軸線108に対し傾斜する向きに延びている。このスリット113は、軸線108方向に対して傾斜する直線状の仮想線121よりも地表面103の方向に向けて凸なる曲線状である。
作業者は、本実施の形態の電柱地際カバー101を、これまでに述べた実施の形態と同じように、電柱102の側方から取り付けることができる。ここで、本実施の形態の電柱地際カバー101においては、スリット113が下方に凸なる曲線状に設けられているために、端面116L、116R同士を擦り合わせると、基部105の下方が膨らんで基部105がテーパ状となる。従って、本実施の形態の電柱地際カバー101は、電柱102の根元に取り付けられることによって、下端部よりも上端部が若干細いテーパ状となっている電柱102の外周面と基部105の内周面とがより一層密着する。
本実施の形態の電柱地際カバー101を電柱102の根元に取り付けた場合であっても、雨水を堰き止めて電柱と地表面との間に生じた隙間に雨水が入り込むことを防ぐことができる。また、作業者は、囲繞部106の羽根部106aやシール部106bを捲り上げるだけで、容易に電柱と地表面との間に隙間が生じたか否かを点検できる。さらに、本実施の形態の電柱地際カバー101は、電柱102が上端部に向けて細くなる棒形状であるが故にその取り付け位置における電柱102の太さが変化してもスリット113による隙間を生じさせることなく内部に雨水が浸入することを防ぐことができる。
なお、これまでに述べた実施の形態の電柱地際カバー101について、スリット113によって形成される電柱地際カバー101の端面116L、116Rを接しさせた状態で、この端面116L、116Rを鎹(かすがい)で繋ぎ止め、端面116L、116Rが離れて隙間が生じることがないようにしてもよい。
101 電柱地際カバー
102 電柱
103 地表面
105 基部
106 囲繞部
106a 羽根部
106b シール部
106c 隙間部分
107 接触部
108 軸線
113 スリット
121 仮想線

Claims (4)

  1. 可撓性を有する素材で形成され、内周面を電柱の外周面に接してこの電柱に取り付けられる筒状の基部と、
    可撓性を有する素材で形成されて前記基部の一端側から延び、前記基部の周方向に分割された複数の羽根部に分けられ、前記電柱を取り囲む囲繞部と、
    可撓性を有するシート状の素材で形成されて前記羽根部に対し摺動自在に前記囲繞部に重ねられ、隣接する前記羽根部を跨いで当該羽根部の間の隙間部分を塞ぎ、当該囲繞部とともに地表面に接する接触部を形成するシール部と、
    を備える電柱地際カバー。
  2. 前記基部の長さ方向一杯に設けられ前記接触部まで連なるスリットを備える、
    請求項1記載の電柱地際カバー。
  3. 前記スリットは、前記軸線方向に対して傾斜する直線状に設けられる、
    請求項2記載の電柱地際カバー。
  4. 前記スリットは、前記軸線方向に対して傾斜する直線状の仮想線よりも前記接触部の方向に凸なる曲線状に設けられる、
    請求項2記載の電柱地際カバー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107100284A (zh) * 2017-06-12 2017-08-29 国家电网公司 防止输电线路铁塔底部塔材锈蚀装置
JP2017193906A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 株式会社Ban−Zi 赤錆びによる腐食部を補修する補修方法及び補修キット

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