JP2010235023A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤにセパレーションが生じない耐久力を付与し、かつ、操縦安定性を損なうことのない、耐久性及び操縦安定性を兼ね備えたタイヤを提供する。
【解決手段】一対のビード部2;2とトレッド部からサイド部を経て一対のビード部間を跨ぐように延長するプライと、サイド部のプライに沿って延長する補強体15とを備え、プライがビード部の周囲で折り返されるプライ折り返し部7と、プライ折り返し部からサイド部を経てトレッド部方向へ延長し、トレッド部に配置されるベルト10のうち、タイヤ径方向最内側に配置されるベルト11Aよりもタイヤ径方向内側で終端するプライサイド補強部8とを有し、補強体15の一端部15Aがビード部2に取り付けられるリムフランジの径方向最外縁よりも径方向内側に位置し、他端部15Bがトレッド部に配置されるベルト10のうちタイヤ径方向最内側に配置されるベルト11Aよりもタイヤ径方向内側に位置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤの構造に関し、より詳細にはタイヤのサイド部の剛性を向上させたタイヤの構造に関する。
従来、一般に空気入りタイヤ(以下、単にタイヤという)は、タイヤのビード部近傍に配置されるフィラーと称される剛性部材を配置することにより、サイド部の剛性を担保する構造が採用されていたが、フィラーはタイヤを構成するゴム部材の硬度よりも相対的に高い硬度を有するため、タイヤ内におけるフィラーが存在する部分と存在しない部分との硬度差(剛性段差)が生じ易く、タイヤ操舵時に加わるタイヤサイド部への負荷が前記硬度差を有する部分に集中することに起因してセパレーション(剥離)が生じる起点となっていた。
一方、セパレーションを生じ難くする構造として剛性部材としてのビードフィラーを排除する替わりにビードコアを中心とするビード部の形状に変更を加え、かつ、ビード部の周囲をタイヤの骨格を形成するプライにより覆うことによりサイド部の剛性を担保する構造も提案されているが、プライの端部がビード部近傍で終端する構成であるために、プライ端部及びプライ端部の周囲のゴム部材との間に物理的な段差が生じ、プライ端部を基点としてセパレーションが生じ易く、セパレーションを生じ難くする構造として十分なものとは言い難い。
さらに上記構造はサイド部に剛性部材を配置しない構成であることからタイヤ操舵時等における操縦安定性が著しく低下する傾向にあり、車両の乗り心地性能を充分満足する構造とは言い難い。
2008−149778号公報
そこで、本発明は上記課題を解決すべく、タイヤにセパレーションが生じない耐久力を付与し、かつ、操縦安定性を損なうことのない、耐久性及び操縦安定性を兼ね備えたタイヤを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第一の構成として、一対のビード部と、トレッド部からサイド部を経て一対のビード部間を跨ぐように延長するプライと、サイド部のプライに沿って延長する補強体とを備え、プライがビード部の周囲で折り返される折り返し部と、折り返し部からサイド部を経てトレッド部方向へ延長し、トレッド部に配置されるベルトのうち、タイヤ径方向最内側に配置されるベルトよりもタイヤ径方向内側で終端するサイド補強部とを有し、補強体の一端部がビード部に取り付けられるタイヤホイールのリムフランジの径方向最外縁よりも径方向内側に位置し、他端部がトレッド部に配置されるベルトのうちタイヤ径方向最内側に配置されるベルトよりもタイヤ径方向内側に位置する構成とした。
上記構成によれば、プライがタイヤ径方向最内側に配置されるベルトよりもタイヤ径方向内側で終端するため、タイヤサイド部におけるプライ端部を基点とするセパレーションの発生を防止することができる。
また、サイド部のプライに沿って延長する補強体の一端部がビード部に取り付けられるタイヤホイールのリムフランジの径方向最外縁よりも径方向内側に位置し、他端部がトレッド部に配置されるベルトのうちタイヤ径方向最内側に配置されるベルトよりもタイヤ径方向内側に位置するため、タイヤサイド部における剛性段差及び物理的な段差をなくし、タイヤサイド部全域に亘って均一な剛性を付与することができ、かつ、タイヤサイド部において、補強体の端部を基点とするセパレーションの発生を防止することができる。
また、第二の構成として、補強体がプライよりもタイヤ径方向外側に配置される構成とした。本構成によれば前記構成から生じる効果に加え、タイヤサイド部全域に亘って一層均一な剛性を付与することができる。
また、第三の構成として、補強体の厚さが均一である構成とした。本構成によれば前記構成から生じる効果に加え、タイヤサイド部全域に亘って一層均一な剛性を付与することができる。
また、第四の構成として、補強体が積層体が積層されてなる積層部を有し、積層部を形成する積層体のうち、タイヤ径方向最外側及びタイヤ径方向最内側の積層体の一端部がビード部に沿って取り付けられるタイヤホイールのリムフランジの径方向最外縁よりも径方向内側に位置し、他端部がトレッド部に配置されるベルトのうち、タイヤ径方向最内側に配置されるベルトよりもタイヤ径方向内側に位置する構成とした。
本構成によれば、前記構成から生じる効果に加え、補強体が積層体が積層されてなる積層部を有することにより補強体の剛性、即ち、タイヤサイド部の剛性を局所的に高めることができる。
また、積層部を形成する積層体のうち、タイヤ径方向最外側及びタイヤ径方向最内側の積層体の一端部がビード部に沿って取り付けられるタイヤホイールのリムフランジの径方向最外縁よりも径方向内側に位置し、他端部がトレッド部に配置されるベルトのうち、タイヤ径方向最内側に配置されるベルトよりもタイヤ径方向内側に位置するため、タイヤサイド部において、補強体の端部を基点とするセパレーションの発生を防止することができる。
即ち、タイヤサイド部の剛性を局所的に高めつつ、タイヤサイド部における補強体の端部を基点とするセパレーションの発生を防止することができる。
また、第五の構成として、ベルトの端部、サイド補強部の端部及び補強体の他端部が互いにタイヤ幅方向にずれた位置にある構成とした。
本構成によれば、前記構成から生じる効果に加え、タイヤ制動時やタイヤ操舵時等にタイヤトレッド部に対して加わる繰り返しの応力が生じた場合であっても端部に応力が集中することを緩和することができるため、ベルトの端部、サイド補強部の端部及び補強体の他端部を基点とするセパレーションの発生を防止することができる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴のすべてを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
タイヤの幅方向断面図である。 ビード部の拡大断面図である。 ショルダー部の拡大断面図である。 ドラム耐久試験による実験データである。 操縦安定性を示す実験データである。 他の形態に係るタイヤの幅方向断面図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
図1は、本発明に係る空気入りタイヤ1の幅方向断面図である。
同図においてタイヤ1は概略、一対のビード部2;2と、ビード部2;2間に跨るように延長して配置されるカーカスと、仮想線で示すトレッド部Aにおいてタイヤ1の幅方向に延長するベルト層10と、仮想線で示すサイド部Bにおけるカーカスよりも径方向外側に配置される補強体15とを備える。
ビード部2;2は、例えば、複数のスチールワイヤが螺旋状に巻き回されることにより形成されるビードワイヤによりなるビードコア3と、ビードコア3の周囲を覆うように巻きつけられるナイロン、キャンバス布やゴムシートからなるチェーファ4とから構成される。なお、図示の例においては、ビード部2を略円形状として構成したがこれに限るものではなく、種々の断面形状にすることが可能である。
カーカスは、タイヤ1の骨格を形成するようにビード部2;2間に跨ってトロイド形状に延長する部材であって、ポリエステルコード等の有機繊維により形成されるプライが単層又は複数層に積層されることにより構成される。
なお、図示の例においては便宜上カーカスを実線で示したが、図2及び図3に示すように所定の厚み(ゲージ)を有する。
カーカスは、タイヤ1の内部に供給される空気を保持するインナーライナー9よりも径方向外側で、トレッド部Aからサイド部Bを経て一対のビード部2;2間を跨ぐように延長し、トレッド部A及びサイド部Bの略全域に存在するプライ本体部6と、ビード部2;2の周囲において幅方向内側から幅方向外側へ湾曲するプライ折り返し部7と、プライ折り返し部7から再びサイド部Bの略全域に亘ってトレッド部Aの方向へ延長するプライサイド補強部8とからなる。
ベルト層10は、トレッド部Aの内部において複数のスチールベルト11;12及びキャップ13がタイヤ径方向に積層されることにより構成される。
スチールベルト11はトレッド部Aにおいてタイヤ径方向最内側に配置される部材であって、タイヤ幅方向に延長しトレッド部Aの略全域に亘って配置される。
スチールベルト12はトレッド部Aにおいてスチールベルト11よりもタイヤ径方向外側に配置される部材であって、タイヤ幅方向に延長しスチールベルト11よりも短尺に設定される。
また、スチールベルト12の両端部12A;12Aはスチールベルト11の両端部11A;11Aと重ならない位置、即ち、タイヤ幅方向にずれた位置で終端する。
キャップ13はトレッド部Aにおいてタイヤ径方向最外側に配置される部材であって、タイヤ幅方向に延長しスチールベルト11よりも短尺、かつ、スチールベルト12よりも長尺に設定される。
また、キャップ13の両端部13A;13Aはスチールベルト11の両端部11A;11A及びスチールベルト12の両端部12A;12Aと重ならない位置、即ち、タイヤ幅方向にずれた位置で終端する。
つまり、上記構成からなるベルト層10は、ベルト層10を構成する部材の端部同士がタイヤ径方向に沿って見た場合に互いに重ならない位置にずらして配置されることにより、トレッド部Aに対して操舵、制動時等に繰り返しの応力が加わる場合であっても、ベルト層10を構成する部材の端部を基点とするセパレーションが発生することを防止する構成である。
また、タイヤ径方向最内側に配置されるスチールベルト11よりもタイヤ径方向内側には後述の補強体15の他端部15B及びプライサイド補強部8の端部8Aとが位置する。
なお、本例においてはベルト層10を構成する部材としてスチールベルト11;12とキャップ13とを採用したが、これに限定されるものではなくスチールベルトの枚数や材質、キャップの有無など多様な設計変更が可能である。
補強体15は、サイド部Bのプライサイド補強部8よりも径方向外側で、ビード部2の近傍からトレッド部Aの方向、即ち、サイド部Bの略全域に亘って延長する。補強体15は、例えば、Hs80乃至95程度の硬質のゴム部材であって、ビード部2の周囲に位置する一端部15Aからスチールベルト11よりもタイヤ径方向内側に位置する他端部15Bに亘る延長方向全域において均一の厚み(ゲージ)を有する。
補強体15の厚さが均一に設定されることにより、補強体15が配置されるサイド部Bにおける剛性の差(剛性段差)が無くなるため、サイド部Bの剛性を全域に亘って略均一なものとすることができる。
なお、補強体15をプライサイド補強部8と、サイド部Bにおけるプライ本体部6との間に配置してもよい。さらに、補強体15をサイド部Bにおけるプライ本体部6とインナーライナー9との間に配置してもよい。
以下、図2及び図3を参照して前記構成からなるカーカスのプライサイド補強部8及び補強体15の詳細について説明する。図2は、ホイールのリムフランジ20が当接する一方のビード部2の近傍を示す拡大断面図である。なお、本例におけるタイヤ1は図1に仮想線で示すタイヤセンターCを中心として略対称な構造であるため一方のビード部2のみを用いて説明する。
リムフランジ20は、タイヤ1がホイールに組みつけられたときに、ビード部2の幅方向外側表面と当接する部材であって、タイヤホイールの周方向に沿って延長し、タイヤホイール径方向内側から外側へ向かって突出する突片である。リムフランジ20はビード部2をタイヤ幅方向外側から内側へ押し付けることによりタイヤ内に供給される空気を保持するとともに、タイヤ1がタイヤホイールから脱落することを防止する。
補強体15は、プライ折り返し部7の周囲の一部に沿って延長するとともに、一端部15Aが、仮想線H1で示すリムフランジ20のタイヤ径方向最外縁よりもタイヤ径方向内側で終端する。より詳細には、一端部15Aは、仮想線H1で示すリムフランジ20のタイヤ径方向最外縁を経て、仮想線H2で示すビード部2におけるタイヤ径方向最外端よりもタイヤ径方向内側まで延長し終端する構成である。
このように、少なくとも補強体15の一端部15Aがリムフランジ20のタイヤ径方向最外縁よりもタイヤ径方向内側で終端すれば、一端部15Aは常にリムフランジ20によりタイヤ幅方向外側から内側へ押し付けられることとなるため、一端部15Aを基点とするセパレーションの発生を効果的に抑止することができる。
さらに望ましくは、一端部15Aがビード部2におけるタイヤ径方向最外端よりもタイヤ径方向内側で終端すれば、一端部15Aはリムフランジ20の規格(B,J,JJ等)を問わず、常にタイヤ幅方向外側から内側へ押し付けられることとなるため、一端部15Aを基点とするセパレーションの発生を一層効果的に抑止することができる。
図3は、図1のトレッド部A及びサイド部Bの交わる領域であるタイヤ1の一方のショルダー部近傍を示す拡大断面図である。
同図において、プライ折り返し部7を経てトレッド部Aに向かって延長するプライサイド補強部8の端部8Aは、タイヤ径方向最内側に位置するスチールベルト11よりもタイヤ径方向内側において終端する。
具体的には、端部8Aは仮想線W1で示すスチールベルト11の端部11Aの位置よりもタイヤ幅方向内側の領域に位置し、プライ本体部6よりもタイヤ径方向外側、かつ、補強体15よりもタイヤ径方向内側で終端する。
また、端部8Aはそれぞれ仮想線W1乃至W3で示すスチールベルト11の端部11A、スチールベルト12の端部12A及びキャップ13の端部13Aの位置と重ならない位置、即ち、タイヤ幅方向にずれた位置W4で終端する。
補強体の他端部15Bは、タイヤ径方向最内側に位置するスチールベルト11よりもタイヤ径方向内側において終端する。
具体的には、他端部15Bは仮想線W1で示すスチールベルト11の端部11Aの位置よりもタイヤ幅方向内側の領域に位置し、プライサイド補強部8よりもタイヤ径方向外側で終端する。
また、他端部15Bは、それぞれ仮想線W1乃至W4で示す端部11A、端部12A、端部13A及び端部8Aの位置と重ならない位置、即ち、タイヤ幅方向にずれた位置で終端する。
このように、端部8Aと他端部15Bとをスチールベルト11よりもタイヤ径方向内側の領域に位置するように配置することによって、端部8A及び他端部15Bはスチールベルト11により押さえ込まれるように保持されるため、端部8A及び他端部15Bを基点とするセパレーションの発生を効果的に抑止することができる。
また、端部8A及び他端部15Bは、互いの端部或いはベルト層10を構成するスチールベルト11;12及びキャップ13の端部とタイヤ幅方向に相互にずれた位置で終端するため、トレッド部Aに対して操舵、制動時等に繰り返しの応力が加わる場合であっても、トレッド部A内部における部材の端部を基点とするセパレーションの発生を効果的に抑止することができる。
なお、本例においては、他端部15Bを端部8Aよりもタイヤ幅方向外側に配置したが、これに限られるものではなく、他端部15Bを端部8Aよりもタイヤ幅方向内側に位置するように配置し、プライサイド補強部8を補強体15により覆う構成としてもよい。
図4は、ドラム試験機を用いて上記構成からなるタイヤ1と従来構造のタイヤの耐久性を測定したときの実験データである。
同図に示すようにタイヤのサイズは215/35R18に設定し、高内圧高荷重耐久ドラム及び低内圧低荷重耐久ドラムを用いて異なった環境下でのタイヤの耐久性を測定した。
同図から明らかなように、高内圧高荷重耐久ドラムを用いた試験において、従来構造のタイヤは2714km走行した時点でタイヤサイド部表面上に目視可能なサイドクラックが生じたのに対して、本発明に係るタイヤ1は15000km走行した時点でもクラック、セパレーションその他の異常が何ら生じていなかった。
また、低内圧低荷重耐久ドラムを用いた試験においても、従来構造のタイヤは2983km走行した時点でタイヤサイド部表面上に目視可能なサイドクラックが生じたのに対して、本発明に係るタイヤ1は15000km走行した時点でもクラック、セパレーションその他の異常が何ら生じておらず、16021km走行後、初めてサイドクラックが生じた。
以上の実験結果から明らかなとおり、本発明に係るタイヤ1は従来構造のタイヤと比較して極めて顕著な耐久性を有することが確認された。
また、図5は本発明に係るタイヤ1を実車に装着し、ドライ環境及びウェット環境におけるアスファルト路を走行させたときのフィーリング(操縦安定性)評価である。
評価方法としては、ドライ環境における試験においては直進性能、レーンチェンジ性、コーナーリング性の平均で評点を算出し、ウェット環境における試験においては、レスポンス、グリップ、コントロール性の平均で評点を算出したものである。
同図から明らかなとおり、本発明に係るタイヤ1はドライ環境、ウェット環境いずれの環境下においても従来構造品と同等或いはそれ以上の操縦安定性を発揮することが確認された。よって、本発明に係るタイヤ1は極めて顕著な耐久性と操縦安定性を兼ね備えたタイヤであることが明らかとなった。
図6はタイヤ1の他の形態を示す幅方向断面図である。
以下、同図を参照してタイヤ1における他の形態について詳説する。なお、同図において前記形態と同一構成については同一符号を用い、説明を省略する。
同図においてタイヤ1は、積層部35を有する補強体30を備える。補強体30は、前記形態と同様にプライサイド補強部8よりも径方向外側で、ビード部2の近傍からトレッド部Aの方向、即ち、サイド部Bの略全域に亘って延長する部材であって、複数の硬質ゴムがサイド部Bから見てタイヤ幅方向、即ち、トレッド部Aから見てタイヤ径方向に沿って積層されることにより形成される。
積層部35は、タイヤ1のショルダー部よりもサイド部B寄りに形成される層であって、タイヤ径方向最内側に配置される最内ゴム40と、最内ゴム40よりもタイヤ径方向外側に配置される複数の中間ゴム41乃至44と、タイヤ径方向最外側に配置される最外ゴム45とからなる。
最内ゴム40は、前記形態における補強体15と同様に、一端部40Aが仮想線H1で示すリムフランジ20のタイヤ径方向最外縁よりもタイヤ径方向内側で終端し、他端部40Bがタイヤ径方向最内側に位置するスチールベルト11よりもタイヤ径方向内側において終端する。なお、積層部35の位置、層数は図示の例に限定されるものではなく、タイヤのサイズ、用途に応じてその位置、範囲、剛性を変更することが可能である。
中間ゴム41乃至44は互いに密着して最内ゴム40上に配置され、タイヤ径方向内側から外側へ向かうに従って延長長さが漸次短くなるように設定され、階段状の層を形成する。なお、中間ゴム41乃至44の厚さは互いに均一であっても、一部又は全ての厚さが互いに異なるように設定してもよい。即ち、中間ゴム41乃至44の厚さを適宜設定することによって、タイヤサイド部の局所的な剛性を任意に変更することが可能となる。
最外ゴム45は、最内ゴム40及び階段状に形成される中間ゴム41乃至44を覆うように密着して延長する部材であって、一端部45Aが仮想線H1で示すリムフランジ20のタイヤ径方向最外縁よりもタイヤ径方向内側で終端し、他端部45Bがタイヤ径方向最内側に位置するスチールベルト11よりもタイヤ径方向内側において終端する。
また、前記形態と同様に最内ゴム40の一端部40Aと最外ゴム45の一端部45A同士は互いに重ならない位置、即ち、タイヤ径方向にずれた位置で終端するように設定される。また、最内ゴム40の他端部40Bと最外ゴム45の他端部45B同士、スチールベルト11;12及びキャップ13は互いに重ならない位置、即ち、タイヤ幅方向にずれた位置で終端するように設定される。
上記構成からなる補強体30によれば、積層部35を備えることによりタイヤサイド部Bにおける剛性を局所的に向上させることができる。
また、タイヤ径方向最内側に位置する最内ゴム40及びタイヤ径方向最外側に位置する最外ゴム45の一端部40A;45Aと、他端部40B;45Bがそれぞれリムフランジ20のタイヤ径方向最外縁よりもタイヤ径方向内側、タイヤ径方向最内側に位置するスチールベルト11よりもタイヤ径方向内側で終端する構成であるため、中間ゴム41乃至44同士のセパレーションを効果的に防止し、かつ、一端部40A;45A及び他端部40B;45Bを基点とするセパレーションの発生を効果的に抑止することができる。
なお、一端部40A;45Aを前記形態と同様にビード部2におけるタイヤ径方向最外端よりもタイヤ径方向内側で終端する構成とすればリムフランジ20の規格を問わずセパレーションの発生を抑止することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態に多様な変更、改良を加え得ることは当業者にとって明らかであり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 空気入りタイヤ、2 ビード部、6 プライ本体部、7 プライ折り返し部、
8 プライサイド補強部、8A 端部、9 インナーライナー、10 ベルト層、
15 補強体、15A 一端部、15B 他端部、20 リムフランジ、30 補強体、35 積層部、40 最内ゴム、45 最外ゴム。

Claims (5)

  1. 一対のビード部と、
    トレッド部からサイド部を経て前記一対のビード部間を跨ぐように延長するプライと、
    前記サイド部のプライに沿って延長する補強体とを備え、
    前記プライが前記ビード部の周囲で折り返される折り返し部と、
    前記折り返し部から前記サイド部を経て前記トレッド部方向へ延長し、前記トレッド部に配置されるベルトのうちタイヤ径方向最内側に配置されるベルトよりもタイヤ径方向内側で終端するサイド補強部とを有し、
    前記補強体の一端部が前記ビード部に取り付けられるタイヤホイールのリムフランジの径方向最外縁よりも径方向内側に位置し、
    他端部が前記トレッド部に配置されるベルトのうちタイヤ径方向最内側に配置されるベルトよりもタイヤ径方向内側に位置することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記補強体が前記プライよりもタイヤ径方向外側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補強体の厚さが均一であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記補強体が積層体が積層されてなる積層部を有し、
    前記積層部を形成する積層体のうち、
    タイヤ径方向最外側及びタイヤ径方向最内側の積層体の一端部が前記ビード部に沿って取り付けられるタイヤホイールのリムフランジの径方向最外縁よりも径方向内側に位置し、
    他端部が前記トレッド部に配置されるベルトのうちタイヤ径方向最内側に配置されるベルトよりもタイヤ径方向内側に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ベルトの端部、前記サイド補強部の端部及び前記補強体の他端部が互いにタイヤ幅方向にずれた位置にあることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104053560A (zh) * 2011-12-29 2014-09-17 株式会社普利司通 充气轮胎

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