JP2010234969A - シートバックの前倒装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートバックを調整できるリクライニング装置と、シートバックを速やかに前倒させる前倒装置を備える車両用シートにおいて、シートバックの2段階の前倒操作を確実に行えるようにし、また前倒し操作による部品の負担を低減させて高い耐久性を備えたものを提供する。
【解決手段】シートバックを前倒させてシートバック側ブラケット1の段部9と操作レバー3の係合突起が当接したときに、シートクッション側ブラケット2に設けられた補助突起が係合突起と当接して荷重を受けることで、シートクッション側ブラケット2にかかる荷重を分散させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】シートバックを前倒させてシートバック側ブラケット1の段部9と操作レバー3の係合突起が当接したときに、シートクッション側ブラケット2に設けられた補助突起が係合突起と当接して荷重を受けることで、シートクッション側ブラケット2にかかる荷重を分散させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用シートにおけるシートバックの前倒装置に関するものである。
車両用シートには、着座する乗員各自の体型や運転姿勢に適合させるべく、各種の角度・位置調製機構が備えられる場合が多い。その中でも、シートクッションに対するシートバックの角度の調整するリクライニング装置は、最も基本的なシート調整機構であり、大半の車両に装着されるものである。上記のシートバックの角度を調整するリクライニング装置に加え、シートバックを速やかに前倒させることができる前倒し機構を備えた車両用シートも広く使用されている。
このシートバックを速やかに前倒させる前倒し機構に関し、一度の前倒操作ではシートバックを完全には前倒させず、一旦中間位置で止めるようにして、シートバックの前倒を2段階で行うようにしたものが提案されている。特許文献1では、シートバックが通常の起立位置にあるときにシートバックの前倒を阻止する第1操作レバー及び係合突起と、この第1操作レバー及び第1係合突起との係合を解除してシートバックを中間位置まで前倒させた時に、シートバックのそれ以上の前倒を阻止する第2操作レバー及び第2係合突起を設けた構成が記載されている。
上述したシートバックの前倒装置は、操作レバーと係合突起の組合わせにより、シートバックを完全に倒した位置と中間位置の2段階で前倒させることができるようにした構成であるが、シートバックの前倒を阻止する際に、シートバックの荷重が係合突起に集中するため、係合突起が破損する可能性があった。
本発明は、シートバックを調整できるリクライニング装置と、シートバックを速やかに前倒させる前倒装置を備える車両用シートにおいて、シートバックの2段階の前倒操作を簡単に行えるようにし、また前倒し操作による部品の負担を低減させて高い耐久性を備えたものを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載のシートバックの前倒装置は、シートクッションに対してシートバックを傾動及び前倒可能に支持するリクライニング装置を備える車両用シートにおいて、前記シートクッションを装着するシートクッション側ブラケットに操作レバーを回転可能に軸支し、前記シートバックを装着するシートバック側ブラケットに段部を形成し、前記段部と係合してシートバックの前倒を阻止可能な係合突起を前記操作レバーに設け、前記操作レバーの操作により前記シートバックを中間位置又は完全に前倒可能なものであって、前記係合突起と当接可能な補助突起を前記シートクッション側ブラケットに設け、前記段部と前記係合突起の当接時に、前記補助突起が前記シートクッション側にかかる荷重を受けるものとしたことことを技術的特徴とする。
請求項1のシートバックの前倒装置によれば、シートクッション側ブラケットに軸支した操作レバーに係合突起を設け、その係合突起とシートバック側ブラケットに形成した段部を係合可能とすることで、シートバックの前倒時に中間位置で一旦前倒を阻止し、操作レバーの操作により完全に前倒させることができ、簡単な操作で2段階の前倒を行うことができる。
また、シートバックを前倒させてシートバック側ブラケットの段部と操作レバーの係合突起が当接したときに、シートクッション側ブラケットに設けられた補助突起が係合突起と当接して荷重を受けることで、シートクッション側ブラケットにかかる荷重を分散させることができる。
また、シートバックを前倒させてシートバック側ブラケットの段部と操作レバーの係合突起が当接したときに、シートクッション側ブラケットに設けられた補助突起が係合突起と当接して荷重を受けることで、シートクッション側ブラケットにかかる荷重を分散させることができる。
本発明に係るシートアジャスター装置100について、図1〜4を参照して説明する。
図1は通常の起立位置の状態を示す作用図、図2は中間位置でロックされた状態を示す作用図、図3は中間位置より前倒開始させる状態を示す作用図、図4は操作レバー3とブラケット1,2の関係を示す断面図である。
図1〜3に示すように、シートアジャスター装置100は、シートバックを装着可能とするシートバック側ブラケット1と、シートクッションを装着可能とするシートクッション側ブラケット2と、シートバック側ブラケット1とシートクッション側ブラケット2を相互に回転させるリクライニング装置(図示なし)と、シートバックを中間位置より前倒させる際に操作する操作レバー3と、操作レバー3を付勢するトーションリング7を備えている。
シートバック側ブラケット1は、リクライニング装置によりシートクッション側ブラケット2に対して回転可能であり、シートバック側ブラケット1の下端部には段部9が形成されており、シートバックを所定位置まで前倒させた際に後述する係合リベット5と係合する。
操作レバー3は、後述する固定リベット4によりシートクッション側ブラケット2に回動可能に固定され、後述するトーションスプリング7により固定リベット4を回転軸として時計回り方向に付勢されている。また、操作レバー3の中央部付近には、後述する係合リベット5が固定され、操作レバー3の回転可能な範囲を制限している。
固定リベット4は、操作レバー3の端部とシートクッション側ブラケット2を回動可能に連結し、この固定リベット4を回転中心として操作レバー3は回転する。また、図4に示すように、固定リベット4とシートクッション側ブラケット2の固定部には若干の隙間が設けられている。
係合リベット5は、一端が操作レバー3の中央部付近に固定され、他端がシートクッション側ブラケット2に形成された長孔8に挿通されている。この係合リベット5の他端は、操作レバー3の回転時にシートクッション側ブラケット2の長孔8内を移動するが、この長孔8内の移動可能な範囲が、操作レバー3の回転可能な範囲を決定する。
補助リベット6は、シートクッション側ブラケット2に固定され、係合リベット5がシートクッション側ブラケット2の長孔8の上部に位置するときに、係合リベット5と接触するように位置している。
トーションスプリング7は、一端がシートクッション側ブラケット2に固定され、他端が操作レバー3に形成された引掛け部10にて引掛けられると共に、トーションスプリング7の円筒部が固定リベット4に嵌合されている。
本案のシートバックの前倒装置は、上述した構成であり次のように動作する。
通常の起立状態では、図1に示すようにシートバックはリクライニング装置によりロックされている。このリクライニング装置によるロックを解除してシートバックを前倒させたときに、図2に示すようにシートバック側ブラケット1に形成された段部9が、シートクッション側ブラケット2に固定された係合リベット5と当接して、シートバックの前倒が所定の位置で阻止される。
ここで、係合リベット5はシートクッション側ブラケット2の長孔8の上部に位置し、補助リベット6と当接した状態であり、図4に示すように回転したシートバック側ブラケット1の段部9が係合リベット5と当接し、その係合リベット5がシートクッション側ブラケット2と補助リベット6の両方と接触しているため、シートバック側からシートクッション側ブラケット2にかかる荷重が分散される。
また、固定リベット4とシートクッション側ブラケット2の固定部には若干の隙間が設けられており、回転したシートバック側ブラケット1の段部9がシートクッション側ブラケット2と係合リベット5と接触したときに、その隙間分だけ操作レバー3が逃げるため、シートバックからの荷重が直接固定リベット4に加わることがない。
シートバックを中間位置にある状態からさらに前倒させる場合には、図3に示すように操作レバー3を押し下げることで可能となる。操作レバー3が押し下げると、操作レバー3と共に係合リベット5が回動し、シートバック側ブラケット1の段部9から離脱するため、シートバックを完全に前倒しさせることができるようになる。
以上のように、本実施例のシートバック前倒装置は、シートバックを前倒させたときにシートバック側ブラケット1の段部9と係合リベット5の接触により、一度前倒が中間位置で阻止される。このときのシートバック側からの荷重は、シートクッション側ブラケット2と補助リベット6とで分散され、操作レバー3とが固定リベット4との隙間で若干逃げるためで、各部品にかかる負担が低減される。さらにシートバックを前倒させる場合には、操作レバー3を押し下げることで可能であり、簡単な操作で2段階のシートバック前倒を行うことができるものである。
1 シートバック側ブラケット
2 シートクッション側ブラケット
3 操作レバー
4 係合リベット
5 補助リベット
6 固定リベット
7 トーションスプリング
8 長孔
9 段部
10 引掛け部
2 シートクッション側ブラケット
3 操作レバー
4 係合リベット
5 補助リベット
6 固定リベット
7 トーションスプリング
8 長孔
9 段部
10 引掛け部
Claims (1)
- シートクッションに対してシートバックを傾動及び前倒可能に支持するリクライニング装置を備える車両用シートにおいて、
前記シートクッションを装着するシートクッション側ブラケットに操作レバーを回転可能に軸支し、前記シートバックを装着するシートバック側ブラケットに段部を形成し、
前記段部と係合してシートバックの前倒を阻止可能な係合突起を前記操作レバーに設け、
前記操作レバーの操作により前記シートバックを中間位置又は完全に前倒可能としたものであって、
前記係合突起と当接可能な補助突起を前記シートクッション側ブラケットに設け、
前記段部と前記係合突起の当接時に、前記補助突起が前記シートクッション側にかかる荷重を受けるものとしたことを特徴とするシートバックの前倒装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009085608A JP2010234969A (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | シートバックの前倒装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009085608A JP2010234969A (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | シートバックの前倒装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010234969A true JP2010234969A (ja) | 2010-10-21 |
Family
ID=43089726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009085608A Pending JP2010234969A (ja) | 2009-03-31 | 2009-03-31 | シートバックの前倒装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010234969A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2017051467A1 (ja) * | 2015-09-25 | 2018-06-14 | アディエント ルクセンブルク ホールディング エス.エー アール.エル. | シートバックの前倒し装置及び乗り物用シート |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009004905A1 (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-08 | Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha | 車両用シート |
-
2009
- 2009-03-31 JP JP2009085608A patent/JP2010234969A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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WO2009004905A1 (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-08 | Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha | 車両用シート |
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JPWO2017051467A1 (ja) * | 2015-09-25 | 2018-06-14 | アディエント ルクセンブルク ホールディング エス.エー アール.エル. | シートバックの前倒し装置及び乗り物用シート |
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