JP2010231821A - 警報器 - Google Patents

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Abstract

【課題】無用な警報動作を低減することができる警報器を提供すること。
【解決手段】監視領域における異常発生を検出して警報を行い、当該警報の出力中に所定の警報停止操作が行われた場合には当該警報を停止する警報器であって、警報停止操作の履歴に関する情報である警報停止履歴情報を記憶する記憶部17と、この記憶部17に記憶された警報停止履歴情報に基づいて、異常発生を検出するための検出閾値の変更要否を判断し、当該検出閾値の変更の必要があると判断した場合には、当該検出閾値を変更する制御部24とを備えた。
【選択図】図4

Description

本発明は、警報器に関する。
従来から、監視領域に設置され、この監視領域で発生した各種の異常を検出して警報を発する警報器が広く利用されている。例えば、一般ビル、地下街、オフィス、あるいは、一般住宅において、ガスを検出してガス漏れ警報を発するガス警報器や、煙を検出して火災警報を発する火災警報器が利用されている。このような警報器の一例として、特許文献1(特開平10−124769号公報)には、一般住宅等の天井面や壁面に取付けて使用される警報器が開示されている。
このような警報器においては、一般に、監視領域への設置時や定期点検時に、その警報機能の正常性を点検するための点検機能が設けられている。例えば、警報器に設けられた点検スイッチを押すと、警報器内部のブザーが鳴動され、あるいは、音声による警報音が出力されると共に、警報ランプが点灯し、これらブザー、音声警報の内容、あるいは、警報ランプの正常性等が確認できる。
また、警報器には、点検機能以外にも、その利便性を向上させる等のため、各種機能が設けられる場合がある。ここで、このような各種機能は、従来、一般ユーザが誤って動作させたり、いたずらで動作させることを防止するため、メンテナンス事業者が保有する点検治具を用いてのみ起動可能なように構成されていた。
特開平10−124769号公報
しかしながら、従来の警報器においては、検出閾値が妥当でない(例えば、火災やガス漏れが実際に発生していなくても異常であると判定してしまう)可能性があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、無用な警報動作を低減することができる警報器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の警報器は、監視領域における異常発生を検出して警報を行い、当該警報の出力中に所定の警報停止操作が行われた場合には当該警報を停止する警報器であって、前記警報停止操作の履歴に関する情報である警報停止履歴情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記警報停止履歴情報に基づいて、前記異常発生を検出するための検出閾値の変更要否を判断し、当該検出閾値の変更の必要があると判断した場合には、当該検出閾値を変更する制御手段とを備えた。
また、請求項2に記載の警報器は、請求項1に記載の警報器において、前記記憶手段には、変更用の検出閾値が記憶されており、前記制御手段は、前記検出閾値の変更の必要があると判断した場合には、当該検出閾値を前記記憶手段に記憶された前記変更用の検出閾値に変更する。
また、請求項3に記載の警報器は、請求項1に記載の警報器において、前記制御手段は、前記検出閾値の変更の必要があると判断した場合には、当該検出閾値に所定の増加量を加算することで新たな検出閾値を算出し、当該検出閾値を当該新たな検出閾値に変更する。
また、請求項4に記載の警報器は、請求項1に記載の警報器において、前記制御手段は、前記検出閾値の変更の必要があると判断した場合には、当該検出閾値に所定の増加率を積算することで新たな検出閾値を算出し、当該検出閾値を当該新たな検出閾値に変更する。
請求項1に記載の警報器によれば、検出閾値を変更することで、その後の無用な警報動作を低減することができる。
本発明の実施例に係る警報システムの全体構成を示すシステム構成図である。 実施例に係る警報器の正面図である。 実施例に係る警報器の側面図である。 実施例に係る警報器の電気的構成を概念的に示すブロック図である。 点検スイッチの操作方法と、点検処理部によって行われる処理内容との対応例を示す図である。 実施例に係る警報メッセージ記憶処理のフローチャートである。 実施例に係る警報処理のフローチャートである。 実施例に係る被連動警報処理のフローチャートである。 実施例に係る点検処理のフローチャートである。 実施例に係る被連動点検処理のフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る警報器の実施例を詳細に説明する。まず、〔I〕本発明の基本的概念を説明した後、〔II〕本発明の実施例について説明し、〔III〕最後に、本発明の実施例に対する変形例について説明する。
〔I〕本発明の基本的概念
まず、本発明の基本的概念について説明する。本発明は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器に関するものである。ここで、具体的な監視領域は任意であり、例えば、一般住宅の台所や寝室等の各部屋や、オフィスの各部屋に配置することができる。また、異常検出対象は任意であり、例えば、煙を検出して火災警報を発すること、ガスを検出してガス漏れ警報を発すること、又は、一酸化炭素(CO)を検出して不完全燃焼警報を発することができる。以下の実施例では、火災、ガス漏れ、及び、不完全燃焼を検出する複合タイプのガス火災警報器に本発明を適用した場合について説明する。
ここで、このような警報器の設置及び運用形態としては、単独で用いる場合と、他の警報器と連動して用いる場合とが考えられる。すなわち、特定の警報器で異常が検出された場合に当該警報器のみで警報を行う場合(以下、「単独警報」と称する)と、特定の警報器で異常が検出された場合に当該警報器及び他の警報器で警報を行う場合(以下、「連動警報」と称する)とがある。
この警報器においては、点検手段を操作して点検を行うことができる。この点検の具体的内容は任意であり、例えば、所定の音声をスピーカを介して出力すると共に警報ランプを意図的に点滅又は点灯させることで、これらスピーカや警報ランプの正常性等を確認することができる。ここで、このような警報器の点検形態としては、単独で行う場合と、他の警報器と連動して行う場合とが考えられる。すなわち、特定の警報器において点検実行が指示された場合に当該警報器のみで点検動作を行う場合(以下、「単独点検」と称する)と、特定の警報器において点検実行が指示された場合に当該警報器及び他の警報器で点検動作を行う場合(以下、「連動点検」と称する)とがある。
さらに、このような警報器において、点検手段が操作された場合、点検機能を実施することに加えて、この操作の方法に応じて、点検機能以外の所定機能についても実行することができる。このような点検機能以外の具体的な機能は任意であるが、例えば、警報出力の停止、異常検出のための閾値の変更、異常検出に関する履歴情報の出力、警報出力の停止操作に関する履歴情報の出力、他の警報器における点検動作の実行、及び、警報音の音量の変更を行うことができる。
〔II〕本発明の実施例
以下、本発明に係る警報器の実施例について説明する。この実施例においては、(A)警報器を用いたシステム全体の概要、(B)警報器の外部構成、(C)警報器の電気的構成、(D)警報メッセージ記憶処理、(E)警報処理、(F)被連動警報処理、(G)点検処理、及び、(H)被連動点検処理について順次説明する。
(A)警報器を用いたシステム全体の概要
最初に、図1を用いて、本実施例に係る警報器等を適用した警報システムの概要及び特徴を説明する。図1は、本実施例に係る警報システムの全体構成を示すシステム構成図である。本実施例に係る警報システムは、図1に例示するように、一般住宅の台所や寝室等の任意の監視領域にそれぞれ設置された警報器1(図1においてのみ1A〜1Dと区別して示す)を、連動用リード線2によって相互に通信可能に接続して構成されている。このような警報システムにおいて、各警報器1A〜1Dは、概略的には、監視領域で発生した火災、ガス漏れ、及び、不完全燃焼(CO)を検出して連動警報を行うことができる。
例えば、図1において、1F台所の警報器1Aが火災を検出すると、自ら警報を行うと共に、1F居間及び2F寝室の警報器1B〜1Dに対しても警報を行うべき旨の信号(以下、「警報信号」と称する)を送信し、これら1F居間及び2F寝室の警報器1B〜1Dも警報を行う。なお、本実施例では、警報信号を発信する警報器1Aがある監視領域(上記の例では、1F台所)を「連動元」と呼び、警報信号を受信して連動警報を行う警報器1B〜1Dがある監視領域(上記の例では、1F居間及び2F寝室)を「連動先」と称する。
(B)警報器1の外部構成
次に、図2及び図3を参照して、本実施例に係る警報器の外部構成について説明する。図2は、本実施例に係る警報器の正面図、図3は、この警報器の側面図である。この警報器1は、図2及び図3に例示するように、筐体3、係止部4、及び、点検スイッチ5を備えて構成されている。
このうち、筐体3は、警報器1の基本構造体であり、表カバー6と裏カバー7とを相互に組み合わせて略方形状に構成されている。また、係止部4は、筐体3を監視領域に取付けるための固定手段であり、図3に例示するように、裏カバー7の上部に設けられている。この係止部4には、取付孔4aが設けられており、この取付孔4aに、監視領域の壁面に取付けたビス4bを挿通させることで、警報器1が監視領域に設置される。
また、表カバー6の上部には、複数の煙流入口8及び複数のガス流入口9が設けられている。複数の煙流入口8は、警報器1の外部からの煙を筐体3の内部に侵入可能とする開口部で、これら煙流入口8を介して筐体3の内部に侵入した煙の濃度が公知の方法にて測定されることで、火災の有無が判定される。また、複数のガス流入口9は、警報器1の外部からのガスを筐体3の内部に侵入可能とする開口部で、これらガス流入口9を介して筐体3の内部に侵入したガスのうち、メタンが公知の方法にて測定されることで、ガス漏れの有無が判定され、一酸化炭素が公知の方法にて測定されることで、不完全燃焼の有無が判定される。
また、表カバー6の下部には、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、不完全燃焼警報ランプ12、及び、電源ランプ13が設けられている。火災警報ランプ10は、火災発生を警報するための火災警報出力手段であり、火災発生が検出された際等に点滅又は点灯される。ガス警報ランプ11は、ガス漏れを警報するためのガス漏れ警報出力手段であり、ガス漏れが検出された際に点滅又は点灯される。不完全燃焼警報ランプ12は、不完全燃焼の発生を警報するための不完全燃焼警報出力手段であり、不完全燃焼が検出された際等に点滅又は点灯される。
また、電源ランプ13は、電源のON又はOFFの状態を報知するための電源状態報知出力手段であり、警報器1の電源が投入されている場合に点灯される。なお、この電源としては、電池を内蔵してもよく、あるいは、いわゆるAC電源から電源供給を受けるようにしたものでもよく、後者の場合には、電源ラインから給電を受けるための差し込みプラグを筐体3の底面から引き出し自在にすることができる。これら火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、不完全燃焼警報ランプ12、及び、電源ランプ13の具体的構成は任意であるが、本実施例においては、LED(Light Emitting Diode)として構成されている。また、表カバー6の下部には、スピーカ孔14が形成されており、その内側近傍に配置された後述するスピーカ19からの音響出力が、このスピーカ孔14を介して警報器1の外部に導出される。
また、点検スイッチ5は、警報器1における所定の点検動作を起動するために操作される手段であり、特許請求の範囲における「点検起動手段」に対応する。この点検スイッチ5は、警報器1の下部に設けられており、その最下端に設けたリング5aにユーザが指等を掛けて当該リング5aを下方に引っ張ることで、このリング5aに連結された図示しない紐体が筐体3の内部から引き出され、この動作が後述する点検処理部28にて検出されて、所定の点検動作及び又は他の動作が起動される。これら各動作については後述する。
(C)警報器1の電気的構成
次に、図4を参照して、本実施例に係る警報器1の電気的構成について説明する。図4は、警報器の電気的構成を概念的に示すブロック図である。
警報器1は、図4に例示するように、上述した点検スイッチ5、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、不完全燃焼警報ランプ12、及び、電源ランプ13に加えて、火災検出部15、ガス検出部16、記憶部17、表示出力部18、スピーカ19、音声出力部20、マイク21、音声入力部22、連動送受信部23、及び、制御部24を備えて構成されている。
このうち、火災検出部15は、監視領域における火災の発生を検出する火災検出手段である。具体的には、火災時に発生する煙の濃度を、赤外線LED及びフォトダイオードから発生せられた光の光量に基づいて検出し、その濃度に応じた数値(以下、「検出値」と称する)を示す検出信号を制御部24に出力する光電式の検出手段である。なお、火災の検出方法は、必ずしも光電式に限定されるものではなく、いわゆるイオン化式感知等の任意の方法を採用できる。
また、ガス検出部16は、監視領域におけるメタンガスの発生を検出するガス漏れ検出手段である。具体的には、ガス検出素子によってメタンガスを検出すると、その濃度に応じた数値(以下、「検出値」と称する)を示す検出信号を制御部24に出力する。このメタンガスの具体的な検出方法は任意であり、公知の方法を採用できる。また、ガス検出部16は、監視領域における一酸化炭素の発生を検出する不完全燃焼検出手段である。具体的には、ガス検出素子によって一酸化炭素を検出すると、その濃度に応じた数値を示す検出信号を制御部24に出力する。この一酸化炭素の具体的な検出方法は任意であり、公知の方法を採用できる。
また、記憶部17は、各種処理に必要なデータ及び本発明に係るプログラムの如き情報を記憶する手段であり、特許請求の範囲における「閾値記憶手段」及び「履歴記憶手段」に対応する。この記憶部17は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、あるいは、ICタグの如き非接触メモリの如き書き換え可能な記憶手段を用いて構成される。特に、本実施例において記憶部17には、警報用の音声メッセージ情報、各異常を検出するための所定の閾値(以下、「検出閾値」と称する。また、火災検出用の閾値を「火災検出閾値」、ガス漏れ検出用の閾値を「ガス漏れ検出閾値」、不完全燃焼検出用の閾値を「不完全燃焼検出閾値」とそれぞれ称する)、任意の警報メッセージ、異常時における警報器1の周囲音、異常検出動作の履歴に関する情報(以下、「動作履歴情報」と称する)、警報停止操作の履歴に関する情報(以下、「警報停止履歴情報」と称する)、及び、検出閾値の変更要否を判断するための所定の回数に関する情報(以下、「回数情報」と称する)が記憶されている。
また、表示出力部18は、制御部24からの指示に応じて、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、不完全燃焼警報ランプ12、及び、電源ランプ13を点滅又は点灯させる表示出力処理手段である。
また、スピーカ19は、警報音や警報音声メッセージ等の所定の音響を出力する音響出力手段である。
また、音声出力部20は、制御部24からの指示に応じて、スピーカ19を介して警報音等を出力する音声出力処理手段である。ここで警報音の音量は変更可能であり、例えば、制御部24からの指示に応じて音声出力部20がスピーカ19へ印加する電圧を変えることで、警報音の音量を2段階に変更できる(以下、2段階の音量のうち、大きい音量(例えば、85dB)を「大音量」、小さい音量(例えば、70dB)を「小音量」と称する)。
また、マイク21及び音声入力部22は、ユーザの声等の音声の入力を受け付けて音声信号に変換する手段である。
また、連動送受信部23は、制御部24からの指示に応じて、連動用リード線2を介して他の警報器1に警報信号を送信する一方、他の警報器1から警報信号を受信する処理部である。
そして、制御部24は、警報器1における各種の制御を行う制御手段である。この制御部24の具体的構成は任意であるが、例えば、記憶部17に記憶されたプログラムを呼出して解析・実行するCPU(Central Processing Unit)として構成することができる。本実施例において、この制御部24は、検出処理部25、警報処理部26、連動処理部27、及び、点検処理部28を備えて構成されている。
このうち、検出処理部25は、火災検出部15及びガス検出部16から入力された検出値(煙濃度やガス濃度)に基づいて火災発生、ガス漏れ発生、及び、不完全燃焼発生の有無を判断する処理部である。概略的には、火災検出部15又はガス検出部16から検出値が入力された場合に、これを記憶部17に予め記憶された検出閾値と比較し、検出値が検出閾値を超えていれば、警報処理部26及び連動処理部27に警報信号を出力する。
また、警報処理部26は、検出処理部25からの警報信号に基づいて火災発生、ガス漏れ発生、又は、不完全燃焼の警報を行う処理部である。この警報処理部26は、警報器1において所定の動作が行われた場合、当該動作に関する情報を記憶部17に記憶させる「履歴処理手段」に対応する。この警報処理部26は、概略的には、検出処理部25から警報信号が入力された場合に、スピーカ19を鳴動させると共に、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、又は、不完全燃焼警報ランプ12を点滅又は点灯させる。この警報処理部26は、警報処理による警報出力が停止すると、警報音の出力を停止する。
また、連動処理部27は、検出処理部25からの警報信号に基づいて他の警報器1に対して警報信号を送信する処理部である。概略的には、検出処理部25から警報信号が入力された場合に、これを他の警報器1に送信する。また、連動処理部27は、連動送受信部23を介して他の警報器1から受信した警報信号に基づいて連動警報を行う。具体的には、連動送受信部23から警報信号が入力された場合に、この警報信号を警報処理部26に出力することで、警報処理部26を介してスピーカ19を鳴動させると共に、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、又は、不完全燃焼警報ランプ12を点滅又は点灯させる。なお、所定の警報器1に警報停止処理がなされた場合は、他の警報器も連動して停止処理されるが、各種表示ランプの点灯、点滅、表示色の使い分け等で、警報器1が連動元か連動先かを分かるようにしておくことが望ましい。
また、点検処理部28は、点検スイッチ5が操作された場合、当該操作の方法に応じて、点検動作と、当該点検動作以外の所定の動作とを実行するための所定の処理を行う手段であり、特許請求の範囲の「点検処理手段」に対応する。概略的には、点検処理部28は、点検スイッチ5の操作方法に応じて、警報メッセージ記録、点検、警報出力の停止、異常検出のための閾値変更、履歴情報の出力、他の警報器1における点検動作の実行、及び、出力量の変更を行う。これら各処理の具体的内容については後述する。図5には、点検スイッチ5の操作方法と、点検処理部28によって行われる処理の内容との対応例を示す。
(D)警報メッセージ記憶処理
次に、上記のように構成された警報器1における警報メッセージ記憶処理について説明する。警報メッセージ記憶処理とは、警報器1において異常検出時に出力される警報音として、任意の音声メッセージを記録するための処理である。図6は、警報メッセージ記憶処理のフローチャートである。
まず、点検処理部28は、点検スイッチ5の操作の有無及びその操作方法を監視することにより、警報メッセージの記録要求の有無を監視する(ステップSA−1、特許請求の範囲における「点検起動ステップ」に対応する)。例えば、図5に例示するように、点検スイッチ5が0.5秒以内の短時間だけ、かつ、所定時間以内に3回以上引っ張られた場合に、警報メッセージの記録要求があったものと判定する。このように、複数回以上引っ張られた場合にのみ記録要求があったと判定するのは、点検スイッチ5がいたずらによって1〜2回だけ引っ張られた場合に、無用な警報メッセージが記録されることを防止するためである。
そして、図6に例示するように、このような記録要求があったものと判定した場合(ステップSA−1肯定)、点検処理部28は、マイク21を介して入力され、音声出力部20にて電気信号に変換された音声メッセージ情報を記憶部17に記憶する(ステップSA−2、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。この記憶処理は、所定時間連続して行われ(ステップSA−3否定)、所定時間が経過した場合には(ステップSA−3肯定)、記録を終了する。これにて警報メッセージ記憶処理が終了する。すなわち、ユーザ側から見れば、点検スイッチ5を所定方法で操作した後、警報器1のマイク21に向かって任意のメッセージを所定時間内に言うことで、このメッセージを記録することができる。なお、マイク21で定常の暗騒音レベルを記憶し、警報を出力する場合は、当該暗騒音レベルに応じて警報出力を制御することもできる。例えば、記憶させた暗騒音レベルに所定の出力レベルを加えることで、出力レベルを決定できる。
そして、このように任意の警報メッセージを記録することで、異常警報を一層効果的に行うことができる。例えば、子供は母親の声に特に敏感に反応するため、母親が警報メッセージを録音することで、子供に対する異常警報を一層効果的に行うことができる。あるいは、監視領域に外国人が居ることが予想される場合には、警報メッセージを外国語で録音することで、外国人に対する異常警報を一層効果的に行うことができる。このように記録されたメッセージの具体的な再生処理については後述する。
(E)警報処理
次に、本実施例に係る警報処理について説明する。警報処理とは、警報器1が異常を検出した場合、当該異常を検出した連動元の警報器1において警報動作を実行するための処理である。図7は、警報処理のフローチャートである。
図7に例示するように、警報器1の検出処理部25は、火災検出部15及びガス検出部16からの検出値の入力の有無を監視しており(ステップSB−1)、検出値が入力されると(ステップSB−1肯定)、この検出値が、記憶部17に記憶されている検出閾値を超えているか否かを判定する(ステップS2)。そして、検出値が検出閾値を超えていなかった場合、検出処理部25は、ステップSB−1に移行して次の検出値の入力を待つ(ステップSB−2否定)。一方、ステップSB−2において検出値が検出閾値を超えていると判定した場合(ステップSB−2肯定)、検出処理部25は警報信号を警報処理部26に送出する。
この警報信号には、異常の種別情報が含まれる。具体的には、火災検出部15からの検出値が火災検出閾値を超えていた場合には、火災用の警報である旨の種別情報が含まれ、ガス検出部16からの検出値がガス検出閾値を超えていた場合には、ガス用の警報である旨の種別情報が含まれ、ガス検出部16からの検出値が不完全燃焼閾値を超えていた場合には、不完全燃焼用の警報である旨の種別情報が含まれる。
このような警報信号を受けた警報処理部26は、所定の警報動作を実行する。すなわち、移報警報信号を、連動送受信部23を介して、他の警報器1に出力する(ステップSB−3)。このことにより、当該他の警報器1は、後述する被連動警報処理を開始する。また、警報処理部26は、警報信号に含まれる種別情報に応じて、表示出力部18を介して、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、又は、不完全燃焼警報ランプ12を点滅又は点灯させると共に、音声出力部20を介してスピーカ19を鳴動させて警報音を出力する(ステップSB−4)。すなわち、火災検出時には火災警報ランプ10、ガス漏れ検出時にはガス警報ランプ11、不完全燃焼検出時には不完全燃焼警報ランプ12を点滅又は点灯させる。
ここで出力される警報音としては、先の警報メッセージ記憶処理において記憶部17に記憶された音声メッセージを用いることができる。すなわち、警報処理部26は、記憶部17に記憶された音声メッセージ情報を呼出し、音声出力部20を介してスピーカ19から出力することができる。このことによって、任意のメッセージで警報を行うことができる。あるいは、警報メッセージ記憶処理が行われていない場合(任意のメッセージが記憶されていない場合)には、記憶部17に予め記憶されたデフォルトのメッセージを出力する。例えば、「ウーウー」というサイレン音に続けて、「警報器が作動しました」というメッセージを出力することができる。
このように警報を出力する際、警報処理部26は、警報音を大音量で出力させるべく、その旨を示す信号を音声出力部20に出力する。すると、音声出力部20は、大音量で出力を行うための所定の電圧をスピーカ19に印加し、スピーカ19は警報音を大音量で出力する。このように警報音を大音量で出力するのは、火災発生という異常事態を極力確実かつ広範囲に警報するためである。
また、ステップSB−4において、警報処理部26は、マイク21及び音声入力部22を介して、警報器1の周辺の音を取得し、これを記憶部17に記憶させる。このことにより、異常検出時における警報器1の周辺の音を記録できる。また、この際、警報処理部26は、公知の方法にて(例えば、警報器に計時手段を内蔵することにより)、その時点の日時を示す情報を取得し、この日時情報を、警報器1の周辺の音に関連付けて記憶部17に記憶する。このことで、異常検出時の日時の特定を容易に行うことができる。
次に、警報を行った後、警報処理部26は、動作履歴情報の更新を行う(ステップSB−5)。例えば、警報処理部26は、火災警報を行った場合には、火災警報を行った旨を示すフラグを立て、ガス警報を行った場合には、ガス警報を行った旨を示すフラグを立て、不完全燃焼警報を行った場合には、不完全燃焼警報を行った旨を示すフラグを立てる。
その後、点検処理部28は、点検スイッチ5の操作の有無及びその操作方法を監視することにより、警報音の停止操作の有無を監視する(ステップSB−6、特許請求の範囲における「点検起動ステップ」に対応する)。すなわち、警報器1は、本当の異常以外が発生した場合以外にも、警報音を発することがある。例えば、キッチンに警報器1を設置した場合において、焼き魚からの多量の煙を検知することで、火災警報を発してしまう場合がある。このような場合、警報器1の鳴動をユーザが手動で止めることを可能とし、無用な警報出力を回避できる。例えば、ユーザが点検スイッチ5を引っ張ると(ステップSB−6肯定)、点検処理部28は、音声出力部20を制御して警報音を所定時間だけ停止させる(ステップSB−7、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。
ここでは、ユーザが点検スイッチ5を所定時間以上(例えば、0.5秒以上)引っ張った場合にのみ警報音を停止させるようにしても良いが、このように警報音が大音量で鳴動している場合には、ユーザが点検スイッチ5をいたずらで引っ張る可能性は低く、また直ちに警報音を止めたいと考えることが予想される。このため、図5に例示するように、ユーザが短時間でも点検スイッチ5を引っ張った場合には警報音を停止させることが好ましい。
このように警報音を停止させた場合、連動処理部27は、連動停止信号を、連動送受信部23を介して他の警報器1に出力する(ステップSB−8)。このことにより、当該他の警報器1は、後述する被連動警報処理における警報音の一時停止を行う。
また、警報処理部26は、警報停止履歴情報を記憶部17に記憶させる(ステップSB−9)。すなわち、警報音の停止動作が始めて行われた場合には、「警報停止履歴情報=1」が記憶され、それ以降は、警報音の停止動作が行われる毎に、「警報停止履歴情報=警報停止履歴情報+1」のように毎時1回が加算される。このことにより、記憶部17は、警報音の停止動作が行われた累積回数を警報停止履歴情報として記憶する。
このように累積回数を記憶させるのは、後述するように、この累積回数に基づいて検出閾値を変更するためである。しかし、このような検出閾値の変更機能が不要である場合、例えば、後述の点検処理で説明するように、警報音の停止動作が1回以上行われたという履歴のみを出力させたい場合には、当該停止動作が行われた旨を示す情報(例えば、当該停止動作が行われた旨を示す所定のフラグ)のみを記憶部17に記憶させても良い。
次いで、点検処理部28は、記憶部17から、警報音の停止動作が行われた累積回数と、検出閾値の変更要否を判断するための回数情報とを呼出し、警報停止の累積回数が所定の回数を超えたか否かを判定する(ステップSB−10)。そして、累積回数が所定の回数を超えていない場合(ステップSB−10否定)、ステップSB−12に移行する。一方、累積回数が所定の回数を超えた場合(ステップSB−10肯定)、記憶部17が記憶している検出閾値を変更する(ステップSB−11、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。これは、警報音の停止動作が一定数行われている場合、当該警報音が設置されている監視領域においては、検出閾値が妥当でない(例えば、火災やガス漏れが実際に発生していなくても異常であると判定してしまう)可能性が高いため、検出閾値を変更することで、その後の無用な警報動作を低減することを目的としている。この検出閾値の具体的変更方法は任意であり、例えば、記憶部17に変更用の検出閾値(>初期の検出閾値)を予め記憶させておき、この変更用の検出閾値を新たな検出閾値として設定しても良い。あるいは、検出閾値に対して所定の増加量を加算したり、検出閾値に対して所定の増加率を積算することで、新たな検出閾値を算出しても良い。
このような処理を経た後、点検処理部28は、所定の停止時間(例えば、5分間)が経過したか否かを判定する(ステップSB−12)。そして、所定時間が経過した場合には、次のステップSB−13に移行する(ステップSB−12肯定)。このステップSB−13において、警報処理部26は、ステップSB−2で検出された異常が継続しているか否かを判定する(ステップSB−13)。すなわち、その時点における検出値が検出閾値を超えているか否かを判定する。
そして、異常が継続している場合(ステップSB−13肯定)、ステップSB−3に戻り、連動移報信号を継続的に出力して、他の警報器1における警報を継続させる(ステップSB−3)。また、火災警報ランプ10を再び点滅又は点灯させると共に、スピーカ19を再び鳴動させて警報音を出力する(ステップSB−4)。このことにより、警報音を所定時間停止させた後においても異常がある場合には、再び警報を行い、異常を警報することができる。
一方、異常が継続していない場合(ステップSB−13否定)、通常監視状態に復帰する(ステップSB−14)。すなわち、警報処理部26は、表示出力部18を介して、点滅又は点灯させていた、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、又は、不完全燃焼警報ランプ12を消灯させる。また、警報処理部26は、音声出力部20を介してスピーカ19による鳴動を停止させる(なお、停止操作によって既に警報音の出力が停止されている場合には、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、又は、不完全燃焼警報ランプ12の消灯のみを行う)。このことにより、警報器1は、次の異常発生の監視を再開する。これにて警報処理が終了する。
(F)被連動警報処理
次に、本実施例に係る被連動警報処理について説明する。被連動警報処理とは、異常を検出した連動元の警報器1からの連動移報信号を受けた連動先の警報器1における警報動作を実行するための処理である。図8は、被連動警報処理のフローチャートである。
図8に例示するように、連動先の警報器1の連動処理部27は、連動元の警報器1からの連動移報信号の有無を監視する(ステップSC−1)。そして、連動元の警報器1からの連動移報信号を連動送受信部23を介して受信した場合には(ステップSC−1肯定)、連動処理部27は、連動移報信号を受信した旨を警報処理部26に送出する。
そして、警報処理部26は、その連動移報時の所定の警報動作を行う。すなわち、音声出力部20を介してスピーカ19を鳴動させて警報音を出力する(ステップSC−2)。ここでは、警報処理部26は、警報音を所定の大音量で出力させるべく、その旨を示す信号を音声出力部20に出力する。すると、警報処理の場合と同様に、スピーカ19が警報音を大音量で出力して、火災発生という異常事態を極力確実かつ広範囲に警報する。
ここで出力される警報音としては、先の警報メッセージ記憶処理において当該連動先の警報器1の記憶部17に記憶された音声メッセージを用いることができる。あるいは、警報メッセージ記憶処理が行われていない場合(任意のメッセージが記憶されていない場合)には、記憶部17に予め記憶されたデフォルトのメッセージを出力する。例えば、「ウーウー」というサイレン音に続けて、「他の警報器が作動しました」というメッセージを出力する。
このように警報が行われた後、点検処理部28は、点検スイッチ5の操作の有無及びその操作方法を監視することにより停止操作の有無を監視する(ステップSC−3)。そして、ユーザが、連動先の警報器1の点検スイッチ5を引っ張った場合(特許請求の範囲における「点検起動ステップ」に対応する)、点検処理部28は、音声出力部20を制御して警報音を停止させる(ステップSC−4、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。ここでは、警報処理の場合と同様、ユーザが点検スイッチ5を所定時間以上(例えば、0.5秒以上)引っ張った場合にのみ警報音を停止させるようにしても良い。
また、連動処理部27は、ステップSC−3において、連動元の警報器1からの移報停止信号の有無を監視する(ステップSC−3)。すなわち、ユーザが、連動元の警報器1の点検スイッチ5を引っ張ることで当該連動元の警報器1から移報停止信号が出力された場合(ステップSC−3肯定、特許請求の範囲における「点検起動ステップ」に対応する)、連動処理部27は点検処理部28にその旨を送出し、点検処理部28は、音声出力部20を制御して警報音を停止させる(ステップSC−4、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。なお、このように連動元の警報器1を介してのみ警報音を停止可としてもよく、この場合には連動先の警報器1における点検スイッチ5の操作を無視するようにしても良い。
このように警報停止の処理を経た後、点検処理部28は、所定の停止時間(例えば、5分間)が経過したか否かを判定する(ステップSC−5)。そして、所定時間が経過した場合には、次のステップSC−6に移行する(ステップSC−5肯定)。このステップSC−6において、警報処理部26は、ステップSC−1で検出された連動移報信号が他の警報器1から継続して出力されているか否かを判定する(ステップSC−6)。そして、連動移報信号が継続している場合(ステップSC−6肯定)、ステップSC−2に戻り、スピーカ19を再び鳴動させて警報音を出力する(ステップSC−2)。このことにより、警報音を所定時間停止させた後においても連動移報がある場合には、再び警報を行い、異常を警報することができる。
一方、連動移報信号が継続していない場合(ステップSC−6否定)、通常監視状態に復帰する(ステップSC−7)。すなわち、警報処理部26は、音声出力部20を介してスピーカ19による鳴動を停止させる。このことにより、警報器1は、次の異常発生や連動移報信号の監視を再開する。これにて被連動警報処理が終了する。
(G)点検処理
次に、本実施例に係る点検処理について説明する。点検処理とは、メンテナンス事業者が警報器1の機能の正常性を確認するために実行する処理であり、点検要求操作を受け付けた警報器1における処理である。図9は、点検処理のフローチャートである。
まず、点検処理部28は、点検スイッチ5の操作の有無及びその操作方法を監視することにより、点検要求の有無とその要求内容とを監視する(ステップSD−1、特許請求の範囲における「点検起動ステップ」に対応する)。ここで、要求内容としては、具体的には、(1)点検要求内容が単独の点検要求(当該点検スイッチ5が属する警報器1のみでの点検要求)であるのか、あるいは、連動の点検要求(当該点検スイッチ5が属する警報器1を含んだ全ての警報器1の点検要求)であるのか、及び、(2)点検時の警報音の音量が小音量と大音量のいずれであるのかを監視する。
この監視は、例えば、図5に例示するように、点検スイッチ5が引っ張られたか否か、何秒間引っ張られたか、及び、所定時間以内に何回引っ張られたか、に基づいて行うことができる。そして、0.5秒を下回る短時間だけ点検スイッチ5が引っ張られた場合、点検要求ではないと判定して、何らの処理も起動しない(ステップSD−1否定)。
また、点検処理部28は、0.5秒以上で、かつ、5秒を下回る時間、継続して点検スイッチ5が引っ張られた場合には、単独の点検要求があったものと判定する。この時、所定時間以内に1回のみ点検スイッチ5が引っ張られた場合には、小音量での単独点検が要求されたと判断し、所定時間以内に2回以上点検スイッチ5が引っ張られた場合には、大音量での単独点検が要求されたと判断する。
また、点検処理部28は、5秒以上、継続して点検スイッチ5が引っ張られた場合には、連動の点検要求があったものと判定する。この時、所定時間以内に1回のみ点検スイッチ5が引っ張られた場合には、小音量での連動点検が要求されたと判断し、所定時間以内に2回以上点検スイッチ5が引っ張られた場合には、大音量での連動点検が要求されたと判断する。
このような複数の監視を行うのは次の理由による。すなわち、点検スイッチ5が所定時間以上(本例では0.5秒)引っ張られた場合にのみ点検要求があったと判断することで、点検スイッチ5がいたずらで短時間だけ引っ張られた場合に、無用な警報を行うことが防止される。また、単独と連動とを区別することで、点検スイッチ5の操作方法によって、単独と連動のいずれかを要求できる。さらに、上述したように、異常が検出された場合の警報音は、火災発生という異常事態を極力確実かつ広範囲に警報するため大音量で行うようにしているが、点検時にまで大音量で警報を発した場合には、警報音が近隣にまで聞こえて無用な心配をかけるおそれ等がある。このため、点検時には、原則として、異常検出時よりも小さな音量で警報を発することが好ましい。しかし、点検時であっても、大音量での警報出力機能の正常性を確認したい場合があり、この場合には異常検出時と同様の大きな音量で警報を発することが好ましい。このような点に鑑みて、本実施例における警報器1では、小音量と大音量とのいずれか一方を選択して点検を実行できるようにしている。
このような監視の結果、図9に例示するように、点検要求があり(ステップSD−1肯定)、それが連動の点検要求であった場合(ステップSD−2否定)、点検処理部28は、連動処理部27を介して、連動点検信号を他の警報器1に送出する(ステップSD−3、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。この連動点検信号には、警報音の音量を示す情報を含める。一方、点検要求があり(ステップSD−1肯定)、それが単独の点検要求であった場合(ステップSD−2肯定)、点検処理部28は、ステップSD−4に移行する。そして、小音量での点検要求であった場合(ステップSD−4肯定)、点検処理部28は、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、及び、不完全燃焼警報ランプ12を点滅又は点灯させると共に、警報音を音声出力部20を介して小音量でスピーカ19から出力させる(ステップSD−5、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。
一方、大音量での点検要求であった場合(ステップSD−4否定)、点検処理部28はは、警報処理部26を介して、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、及び、不完全燃焼警報ランプ12を点滅又は点灯させると共に、警報音を音声出力部20を介して大音量でスピーカ19から出力させる(ステップSD−6、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。これらステップSD−5、SD−6における警報音は、例えば、「ウーウー」というサイレン音の後に「警報器が作動しました」との音声メッセージを出力し、これを合計2回繰り返す。あるいは、上述した警報メッセージ記憶処理において記憶部17に記憶させた任意のメッセージを用いることもできる。このことにより、メンテナンス事業者は、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、及び、不完全燃焼警報ランプ12やスピーカ19が正常に機能していることを確認できる。
このような警報音の出力が終了すると(ステップSD−7肯定)、警報処理部26は、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、及び、不完全燃焼警報ランプ12を消灯させると共に、警報音を停止させる(ステップSD−8)。そして、点検処理部28は、記憶部17から、動作履歴情報及び警報停止履歴情報を呼出して、その表示を行う(ステップSD−9、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。この表示の具体的方法は任意であるが、例えば、動作履歴情報に関しては、火災警報を行った事実があれば火災警報ランプ10、ガス漏れ警報を行った事実があればガス警報ランプ11、不完全燃焼警報を行った事実があれば不完全燃焼警報ランプ12を所定時間だけ点滅させる。
すなわち、火災警報を行った旨を示すフラグが立っている場合には火災警報ランプ10、ガス警報を行った旨を示すフラグが立っている場合にはガス警報ランプ11、不完全燃焼警報を行った旨を示すフラグが立っている場合には不完全燃焼警報ランプ12を点滅させる。このことにより、メンテナンス事業者は、過去に異常発生が検出されたか否かを容易に確認できる。すなわち、例えば、台所に備えた警報器1によってガス漏れが検出された場合、ガス会社の作業員が現場へ急行するが、一時的なガス漏れの場合には警報器1が既に復旧しており、履歴が残らない場合がある。このような場合においても、本実施例の警報器1によれば、上述のようにガス漏れが検出されたことを作業員が把握でき、ガス漏れが頻繁に起こっているような場合にはガスコンロに不具合があるという推測等を行うことができる。
また、警報停止履歴に関しては、例えば、警報停止操作を行った事実があれば電源ランプ13を所定時間だけ点滅させる。このことにより、メンテナンス事業者は、過去に警報停止操作が行われたか否かを容易に確認できる。
また、点検処理部28は、先の警報処理において記憶部17に記憶させた、警報器1の周辺の音を、音声出力部20を介してスピーカ19から出力させる(ステップSD−9、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。このことにより、異常検出時における警報器1の周辺の状態をメンテナンス事業者に聴覚的に伝えることができ、異常や誤報の原因特定を一層容易かつ正確に行うことができる。また、この際、点検処理部28は、警報器1の周辺の音に関連付けて記憶された日時情報を記憶部17から呼出して、この日時を音声出力部20を介してスピーカ19から出力させる。例えば、「3月31日12時15分です」のように日時情報が出力される。このことで、異常検出時の日時の特定を容易に行うことができる。
このような一連の表示や出力が終了した場合(ステップSD−10肯定)、点検処理部28は、当該警報器1を通常の監視状態に復帰させる(ステップSD−11)。すなわち、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、不完全燃焼警報ランプ12、及び、電源ランプ13を消灯させることで、動作履歴表示及び警報停止履歴表示を終了させる。これにて単独警報処理が終了する。
(H)被連動点検処理
次に、本実施例に係る被連動点検処理について説明する。被連動点検処理とは、メンテナンス事業者が警報器1の機能の正常性を確認するために実行する処理であり、点検要求操作を受け付けた連動元警報器1以外の連動先の警報器1における処理である。図10は、被連動点検処理のフローチャートである。
まず、点検処理部28は、連動元の警報器1からの連動点検信号の有無を監視する(ステップSE−1、特許請求の範囲における「点検起動ステップ」に対応する)。そして、他の警報器1からの連動点検信号を連動送受信部23を介して受信した場合(ステップSE−1肯定)、点検処理部28は、所定の遅延時間が経過するのを待つ(ステップSE−2、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。このように遅延時間の経過を待つのは、当該警報器1における警報を、点検が要求された警報器1における警報の後で行うことで、複数の警報器1からの警報音が重複することなく異なるタイミングで出力して、メンテナンス事業者が離れた位置に居る場合であっても警報音を聞き分けることができるようにするためである。このため、所定の遅延時間としては、点検が要求された警報器1における警報に要する以上の時間(例えば、警報に要する時間が5秒であれば、6秒以上)に設定することが好ましい。
また、点検処理部28は、遅延時間が経過した後(ステップSE−2肯定)、連動点検信号に含まれる警報音の音量を解析し(ステップSE−3)、この音量を示す信号を警報処理部26に送出する。すると、警報処理部26は、大音量を示す信号を受けた場合には(ステップSE−3肯定)、警報音を音声出力部20を介して大音量でスピーカ19から出力させる(ステップSE−4、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。あるいは、警報処理部26は、小音量を示す信号を受けた場合には(ステップSE−3否定)、警報音を音声出力部20を介して小音量でスピーカ19から出力させる(ステップSE−5、特許請求の範囲における「点検処理ステップ」に対応する)。
これらステップSE−4、SE−5における警報音は、例えば、「ウーウー」というサイレン音の後に「他の警報器が作動しました」との音声メッセージを出力し、これを合計2回繰り返す。あるいは、上述した警報メッセージ記憶処理において記憶部17に記憶させた任意のメッセージを用いることもできる。このことにより、メンテナンス事業者は、スピーカ19が正常に機能していることを確認できる。このような警報音の出力が終了すると(ステップSE−6肯定)、警報器1が通常監視状態に復帰し(ステップSE−7)、被被連動点検処理が終了する。
このように本実施例に係る警報器1によれば、点検スイッチ5を用いて、点検動作以外の各種の動作についても操作できるので、個別の操作手段を省略することによって警報器1の構造を簡易化できると共に、専用治具を不要とすることによって各種機能を簡易に実行することができる。
〔III〕実施例に対する変形例
以上、本発明の各実施例について説明したが、本発明の具体的な構成及び方法は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、上記に記載されていない課題を解決したり、上記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(制御について)
また、上記各実施例で自動的に行われるものとして説明した制御の全部又は任意の一部を手動で行っても良く、逆に、手動で行われるものとして説明した制御の全部又は任意の一部を公知技術又は上述した思想に基づいて自動化しても良い。また、各実施例において示した制御部24や制御部24内の各処理ブロックは、実際には、CPU及びこのCPUにて読み出され実行されるコンピュータプログラムとして構成することができ、あるいは、ハードワイヤードロジックにて構成することができる。また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報(特に、各テーブルに規定した情報)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
(プログラムについて)
上記の実施例で説明した各種の処理方法(警報メッセージ記憶処理、警報処理、被連動警報処理、点検処理、及び、被連動点検処理等の方法)は、あらかじめ用意されたプログラムを警報器1としてのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、警報器1としてのコンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
(警報器について)
また、上記の実施例では、壁掛け用の警報器1に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、壁掛け用以外の天井設置型の警報器にも本発明を同様に適用することができる。また、上記の実施例では、火災、ガス漏れ、及び、不完全燃焼という異常を検出する複合タイプの警報器1に本発明を適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、火災のみを検出する警報器やガスのみを検出する警報器等にも同様に適用することができる。また、警報器1を、他の警報器1に接続する構成に加え、インターホンや住宅情報盤にも接続できる構成としても良い。さらに、異常検出時には、警報器1、インターホン、あるいは、住宅情報盤から、電波を出力して携帯電話に通知するようにしても良い。この場合には、例えば、通知を受けた携帯電話がそのバイブレーション機能によって振動することで、聴覚障害者に対しても有効に異常検出を知らせることができる。
また、上記実施例においては、各警報器1A〜1Dは連動用リード線2によって相互に通信可能に接続されているが、連動用リード線を用いずに、通信を無線で行っても良い。この場合、警報器1A〜1Dに固有のアドレスを割り振り、このアドレスをディップスイッチ、EEPROM、あるいは、ICタグ等を用いて設定可能とすることができる。また、AC電源で動作する警報器1と電池で動作する警報器1とのいずれかを、設置場所の環境等に応じて適宜に選択して設置することができる。この場合、電池で動作する警報器1は、自己の動作チェックを間欠的に行ってその結果を出力するようにしても良く、この場合には電池の消費量を抑制することができる。また、自己の動作チェックの結果を示す情報を、警報器1に内蔵したICタグ等に記憶しておくことができる。そして、受信機から所定タイミングで有線又は無線にて給電を受けるような警報器1においては、ICタグ等に記憶しておいた自己動作チェックの結果を示す情報を、給電時に受信機に送り返すようにしても良い。
(点検起動手段について)
また、上記実施例において、点検起動手段は、紐体を備えた点検スイッチ5であるとして説明したが、その他にも種々の構成をとり得る。例えば、筐体3に設けた押しボタンや、警報器1との間において赤外線通信を行うリモコンとして構成しても良い。
(点検処理手段について)
また、上記実施例において、点検処理手段は、点検スイッチ5が引っ張られた回数(3回以上引っ張られた場合等)、操作時間(0.5秒以上引っ張られた場合等)、あるいは、操作タイミング(警報中に引っ張られた場合等)に応じて、点検動作やそれ以外の操作を起動させていたが、その他にも種々の操作方法に応じた起動を行うことができる。例えば、点検起動手段が、複数のスイッチにて構成されている場合には、操作されたスイッチ(すなわち、点検起動手段の操作箇所)に応じて、異なる処理を行うようにしても良い。あるいは、点検スイッチ5が引っ張りだされた長さ(操作ストローク)に応じて、異なる処理を行うようにしても良い。また、圧電素子等を用いた感圧素子により、点検スイッチの引っ張りの強さや時間を検知して処理を行うようにしても良い。
また、上記実施例において、点検処理手段は、警報音の音量を大音量と小音量の2段階のいずれかに切り替える処理を行っているが、さらに多くのレベルで音量を切り替えても良い。また、点検処理手段により、警報音以外の任意の出力の出力量を変更することができる。例えば、火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、不完全燃焼警報ランプ12、又は、電源ランプ13を点滅又は点灯させる際、これらの光量を変更させても良い。さらに、表示出力手段としては、キセノンランプや液晶パネルを使用しても良い。
また、上記実施例において、点検処理手段は、連動元の警報器1の警報音出力に遅延して、連動先の警報器1の警報音出力を行う処理を行っているが、警報音以外の任意の出力の出力タイミングを変更することができる。例えば、連動点検時において連動元のみならず連動先の警報器1の火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、不完全燃焼警報ランプ12、又は、電源ランプ13を点滅又は点灯させるようにし、これら連動先の警報器1の火災警報ランプ10、ガス警報ランプ11、不完全燃焼警報ランプ12、又は、電源ランプ13を連動元の点滅又は点灯動作に遅延させて行うことで、メンテナンス事業者は、連動元の警報器1の点滅又は点灯を確認した後、連動先の警報器1の取付け位置に移動して、この警報器1の点滅又は点灯を続けて確認することができる。あるいは、このような出力タイミングとして、連動先の出力を行った後に、連動元の出力を行うようにしても良い。また、連動元の出力が完全に終了する前に、連動先の出力を開始しても良い。
(音声認識処理について)
また、警報器1には、ユーザの声を認識して、その内容等に応じた音声メッセージを返す機能を付加することできる。具体的には、警報器1の制御部24に、ユーザの音声を認識する音声認識処理手段としての音声認識部を設けると共に、記憶部17には複数の音声メッセージ情報と、音声メッセージ情報とユーザの音声との対応付けを示すテーブルを格納する。そして、音声認識部は、ユーザによる音声入力の有無を監視し、ユーザが警報器1に呼びかけた場合、この音声をマイク21及び音声入力部22を介して取得して解析する。そして、解析結果に基づいて記憶部17のテーブルを参照し、ユーザの音声に対応する音声メッセージ情報を選択し、この音声メッセージ情報を音声出力部20及びスピーカ19を介して出力する。
例えば、ユーザが警報器1に向かって「おはよう」と言った場合、警報器1は「おはようございます」と出力する。あるいは、ユーザの音声に無関係な内容の音声を出力するようにしても良い。例えば、ユーザが警報器1に向かって「おはよう」と言った場合、小鳥のさえずりを出力する。このような機能を付加した場合、警報器1の出力によってユーザが癒される癒し効果を発揮できると共に、警報器1が正常に動作していることを確認できる点検効果を得ることができる。
(カレンダ処理について)
また、警報器1には、カレンダに基づいた各種のメッセージを出力する機能を設けても良い。例えば、日時情報を出力する計時手段としての計時部を設けると共に、制御部24には、カレンダに基づいたメッセージの出力処理を行うカレンダ処理手段としてのカレンダ処理部を設ける。また、記憶部17には、特定の日に出力したい音声メッセージ情報と、これら音声メッセージ情報と日付との対応を示すテーブルを記憶させる。そして、カレンダ処理部は、所定のタイミング、例えば、24時間毎に、計時部から日時情報を取得し、その日付に基づいてテーブルを参照する。そして、カレンダ処理部は、日付に対応する音声メッセージ情報がある場合には、この音声メッセージ情報を音声出力部20及びスピーカ19を介して出力する。
例えば、防災の日には、「今日は防災の日です。快適で安全な生活が続けられるように、火の元にはいつも以上に注意して下さい」と出力する。あるいは、ユーザの誕生日に対応させた音声メッセージ情報を記憶部17に記憶させておき、この誕生日に、「○○○さん、今日は誕生日ですね。おめでとうございます」と出力する。このような機能を付加した場合、警報器1を家庭等におけるカレンダ情報の発信源として活用できる。なお、警報器1の内部に電波時計を組込み、電波時計の内部に警報器1を組込み、あるいは、警報器1と電波時計とを接続して、電波時計の時計情報を用いて警報器1の音声メッセージの出力制御を行っても良い。また、有効期限(寿命)を持つ警報器1にあっては、有効期限が到達したことを検知してアラームしても良い。
以上のように、本発明に係る警報器1は、各部の機能の正常性を点検すると共に、その他の各種の動作を実行することに有用であり、特に、これら点検動作及びその他の動作を簡易な構造で容易に実行することに適している。
(付記1)
付記1に記載の警報器は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器であって、当該警報器における所定の点検動作を起動するために操作される点検起動手段と、前記点検起動手段が操作された場合、当該操作の方法に応じて、前記点検動作と、当該点検動作以外の所定の動作とを実行するための所定の処理を行う点検処理手段とを備えたことを特徴とする。
(付記2)
また、付記2に記載の警報器は、付記1に記載の警報器において、前記点検処理手段は、前記点検起動手段に対する、操作時間、操作回数、及び又は、操作ストロークに応じて、前記点検動作と、当該点検動作以外の所定の動作とを実行することを特徴とする。
(付記3)
また、付記3に記載の警報器は、付記1又は2に記載の警報器において、前記点検処理手段は、当該警報器による所定の警報出力中に、前記点検起動手段が所定方法で操作された場合、当該警報出力を所定時間停止させるための処理を行うことを特徴とする。
(付記4)
また、付記4に記載の警報器は、付記1〜3のいずれか一つに記載の警報器において、前記異常発生を検出するための所定の閾値を記憶する閾値記憶手段を備え、前記点検処理手段は、当該警報器による所定の警報出力中に、前記点検起動手段が所定方法で所定回数以上操作された場合、前記閾値記憶手段に記憶された前記閾値を変更するための処理を行うことを特徴とする。
(付記5)
また、付記5に記載の警報器は、付記1〜4のいずれか一つに記載の警報器において、当該警報器の動作の履歴に関する情報を記憶する履歴記憶手段と、当該警報器において所定の動作が行われた場合、当該動作の履歴に関する情報を前記履歴記憶手段に記憶させる履歴処理手段とを備え、前記点検処理手段は、前記点検起動手段が所定方法で操作された場合、前記履歴記憶手段に記憶させた前記動作の履歴に関する情報を出力するための処理を行うことを特徴とする。
(付記6)
また、付記6に記載の警報器は、付記5に記載の警報器において、前記履歴処理手段は、当該警報器による前記異常発生が検出された場合、検出された異常に関する情報を前記履歴記憶手段に記憶させることを特徴とする。
(付記7)
また、付記7に記載の警報器は、付記5又は6に記載の警報器において、前記履歴処理手段は、当該警報器による所定の警報出力中に、この警報出力を停止させるための所定の動作が行われた場合、この動作に関する情報を前記履歴記憶手段に記憶させることを特徴とする。
(付記8)
また、付記8に記載の警報器は、付記1〜7のいずれか一つに記載の警報器において、前記点検処理手段は、前記点検起動手段が所定方法で操作された場合、前記点検動作における所定の出力の出力量を変更することを特徴とする。
(付記9)
また、付記9に記載の警報器は、付記1〜8のいずれか一つに記載の警報器において、当該警報器を他の警報器と連動可能に接続し、前記点検処理手段は、当該警報器の前記点検起動手段を介して前記点検動作の実行が指示された場合と、前記他の警報器の前記点検起動手段を介して前記点検動作の実行が指示された場合とで、前記点検動作における所定の出力の出力タイミングを変更することを特徴とする。
(付記10)
上述した課題を解決し、目的を達成するために、付記10に記載の警報器の制御方法は、監視領域における異常発生を検出して警報を行う警報器の制御方法であって、当該警報器における所定の点検動作を起動する点検起動手段における操作を受け付ける点検起動ステップと、前記点検起動ステップにおける当該操作の方法に応じて、前記点検動作と、当該点検動作以外の所定の動作とを実行するための所定の処理を行う点検処理ステップとを行うことを特徴とする。
(付記11)
上述した課題を解決し、目的を達成するために、付記11に記載のプログラムは、監視領域における異常発生を検出して警報を行う制御をコンピュータとしての警報器に実行させるプログラムであって、当該警報器における所定の点検動作を起動する点検起動手段における操作を受け付ける点検起動ステップと、前記点検起動ステップにおける当該操作の方法に応じて、前記点検動作と、当該点検動作以外の所定の動作とを実行するための所定の処理を行う点検処理ステップとを実行させることを特徴とする。
(付記の効果)
付記に係る警報器は、点検用の点検起動手段を利用して点検以外の各種機能を実行することを可能にし、個別の操作手段を省略することによって警報器の構造を簡易にすると共に、専用治具を不要とすることによって各種機能を簡易に実行することができるという効果を奏する。
また、付記に係る警報器は、点検起動手段に対する、操作時間、操作回数、及び又は、操作ストロークに応じて、各種機能の起動操作を行うことができるという効果を奏する。
また、付記に係る警報器は、点検用の点検起動手段を利用して、警報出力を所定時間停止させることができ、異常発生時以外における無用な警報出力を回避できるという効果を奏する。
また、付記に係る警報器は、点検用の点検起動手段を利用して、異常発生を検出するための閾値を変更でき、その後の無用な警報動作を低減できるという効果を奏する。
また、付記に係る警報器は、点検用の点検起動手段を利用して、警報器の動作の履歴に関する情報を出力でき、警報器の過去の操作状況等を把握できて、警報器の点検に役立てることができるという効果を奏する。
また、付記に係る警報器は、検出された異常に関する情報を出力でき、警報器の過去の異常検出状況等を把握できて、警報器の点検に役立てることができるという効果を奏する。
また、付記に係る警報器は、警報出力の停止動作に関する情報を出力でき、警報器の過去の警報停止操作状況等を把握できて、警報器の点検に役立てることができるという効果を奏する。
また、付記に係る警報器は、点検動作における所定の出力の出力量、例えば、警報音の音量を変更でき、点検作業をユーザやメンテナンス事業者のニーズに合わせた形態で行うことができるという効果を奏する。
また、付記に係る警報器は、点検動作における所定の出力の出力タイミング、例えば、警報音の鳴動タイミングを変更でき、点検作業をユーザやメンテナンス事業者のニーズに合わせた形態で行うことができるという効果を奏する。
また、付記に係る警報器の制御方法は、点検用の点検起動手段を利用して点検以外の各種機能を実行することを可能にし、個別の操作手段を省略することによって警報器の構造を簡易にすると共に、専用治具を不要とすることによって各種機能を簡易に実行することができるという効果を奏する。
また、付記に係るプログラムは、当該プログラムを警報器の制御機構において実行することにより、点検用の点検起動手段を利用して点検以外の各種機能を実行することを可能にし、個別の操作手段を省略することによって警報器の構造を簡易にすると共に、専用治具を不要とすることによって各種機能を簡易に実行することができるという効果を奏する。
1 警報器
2 連動用リード線
3 筐体
4 係止部
4a 取付孔
4b ビス
5 点検スイッチ
5a リング
6 表カバー
7 裏カバー
8 煙流入口
9 煙流入口
10 火災警報ランプ
11 ガス警報ランプ
12 不完全燃焼警報ランプ
13 電源ランプ
14 スピーカ孔
15 火災検出部
16 ガス検出部
17 記憶部
18 表示出力部
19 スピーカ
20 音声出力部
21 マイク
22 音声入力部
23 連動送受信部
24 制御部
25 検出処理部
26 警報処理部
27 連動処理部
28 点検処理部

Claims (4)

  1. 監視領域における異常発生を検出して警報を行い、当該警報の出力中に所定の警報停止操作が行われた場合には当該警報を停止する警報器であって、
    前記警報停止操作の履歴に関する情報である警報停止履歴情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記警報停止履歴情報に基づいて、前記異常発生を検出するための検出閾値の変更要否を判断し、当該検出閾値の変更の必要があると判断した場合には、当該検出閾値を変更する制御手段と、
    を備えた警報器。
  2. 前記記憶手段には、変更用の検出閾値が記憶されており、
    前記制御手段は、前記検出閾値の変更の必要があると判断した場合には、当該検出閾値を前記記憶手段に記憶された前記変更用の検出閾値に変更する、
    請求項1に記載の警報器。
  3. 前記制御手段は、前記検出閾値の変更の必要があると判断した場合には、当該検出閾値に所定の増加量を加算することで新たな検出閾値を算出し、当該検出閾値を当該新たな検出閾値に変更する、
    請求項1に記載の警報器。
  4. 前記制御手段は、前記検出閾値の変更の必要があると判断した場合には、当該検出閾値に所定の増加率を積算することで新たな検出閾値を算出し、当該検出閾値を当該新たな検出閾値に変更する、
    請求項1に記載の警報器。
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