JP2010229247A - 両面貼着体とその製造方法 - Google Patents

両面貼着体とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロ吸盤層の吸引力を利用した貼着技術と粘着剤層の粘着力を利用した貼着技術とを融合させた両面貼着体とその製造方法の提供。
【解決手段】本発明は、所定の薄さに形成された薄葉紙11と、この薄葉紙の一方の面上に、所定の大きさの凹状穴を複数有するとともに所定の厚さに形成され、前記凹状穴と被貼着面との吸引力により貼着するマイクロ吸盤層12と、前記薄葉紙の他方の面上に形成され、粘着剤の粘着力により貼着する粘着剤層13とからなり、前記薄葉紙は、前記マイクロ吸盤層12が、前記薄葉紙の一方の面11a側に含浸することで一体化し、前記粘着剤層13が、前記薄葉紙の他方の面11b側に含浸することで一体化されていることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被貼着面に繰り返し貼着可能な両面貼着体とその製造方法に関し、さらに詳しくは、粘着剤で貼着しにくい被貼着面に繰り返し貼着可能な両面貼着体とその製造方法に関する。
従来より、セロハンテープ等の粘着テープは、広い用途に使用されている。また、両面に粘着剤層(粘着型接着剤層)が設けられた両面テープも知られており、広い用途に使用されている。両面テープに関する従来技術としては、例えば、プラスチックフィルムの一方の側に剥離可能な第1の粘着体を設けるとともに他方の側に強力な粘着力を有する第2の粘着体を設けた粘着テープに関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、剥離紙の表面に再剥離再貼着型の感圧性接着剤層と強貼着型の感圧性接着剤層とが順次積層された複合両面テープに関する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、剥離性シートの上に形成した粘着力の強弱に差がつけられた粘着剤層を貼り合わせ、両面に粘着力の強弱の差をつけた基材なし粘着剤転写シート及びテープ類に関する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
一方、吸盤の吸着力を利用し、被着面体から容易に脱落することがない優れた吸着性能を発揮するとともに、被着体から容易に剥離することができる吸盤貼着シートおよび吸盤貼着シートの製造方法に関する技術も知られている(例えば、特許文献4参照)。また、凹凸のある被着体に対して吸着性のよいミクロ吸盤ラベル及びミクロ吸盤ラベルの製造方法に関する技術も知られている(例えば、特許文献5参照)。
実開昭57−162350号公報 特許第4209001号公報 特開平08−337763号公報 特許第4104731号公報 特開2006−276280号公報
しかしながら、粘着剤を利用した貼着テープ、両面テープは、貼着できる被貼着面に制限が生じるおそれがあるものであった。すなわち、凹凸のある被貼着面、皮革等素材の貼着面には貼着させることが難しいという問題点があった。また、被貼着面から剥離させたとき、被貼着面側に、粘着剤、粘着剤跡等が残ってしまうという問題点もあった。また、吸盤力を利用した貼着シート、ラベルは、貼着シート、ラベルを購入した人が、従来の両面テープのように、自由に、色々な用途に使用することが困難であるという問題点があった。さらに、吸盤力を利用した貼着技術と粘着剤の粘着力を利用した貼着技術とを融合させ、お互いの利点を活用させることができる両面貼着体はまだ開発されていない。
そのため、凹凸のある被貼着面、和紙、皮、布、木材等従来の両面テープでは貼着が容易でない被貼着面にも貼着できるとともに、剥離時に粘着剤、粘着剤跡が残ることがなく、貼着、剥離を繰り返し行うことができる両面貼着体とその製造方法の開発が期待されている。
本発明は、このような従来の問題点を解決するために開発されたものであり、次の目的を達成する。
本発明の目的は、マイクロ吸盤層の吸引力を利用した貼着技術と粘着剤層の粘着力を利用した貼着技術とを融合させ、お互いの利点を活用させることができる両面貼着体とその製造方法を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の両面貼着体は、所定の薄さに形成された薄葉紙と、この薄葉紙の一方の面上に、所定の大きさの凹状穴を複数有するとともに所定の厚さに形成され、前記凹状穴と被貼着面との吸引力により貼着するマイクロ吸盤層と、前記薄葉紙の他方の面上に形成され、粘着剤の粘着力により貼着する粘着剤層とからなり、前記薄葉紙と前記マイクロ吸盤層とは、前記マイクロ吸盤層が前記薄葉紙の一方の面側に含浸することで一体化され、前記薄葉紙と前記粘着剤層とは、前記粘着剤層が前記薄葉紙の他方の面側に含浸することで一体化されていることを特徴とする。
本発明2の両面貼着体は、本発明1において、前記マイクロ吸盤層の前記薄葉紙と一体化した面の反対側の面に設けられた第1セパレータと、前記粘着剤層の前記薄葉紙と一体化した面の反対側の面に設けられた第2セパレータとを有していることを特徴とする。
本発明3の両面貼着体の製造方法は、連続して送り出される第1セパレータの一方の面に、所定の大きさの凹状穴を複数有し、前記凹状穴と被貼着面との吸引力で貼着するためのマイクロ吸盤層を形成した後、前記マイクロ吸盤層の前記第1セパレータ側の面に対して反対側の面と、所定の薄さに形成された薄葉紙の一方の面とを圧着して一体化し、マイクロ吸盤基材を製造する第1の工程と、連続して送り出される第2セパレータの一方の面に、所定の粘着力を有する粘着剤層を形成した後、前記粘着剤層の前記第2セパレータ側の面に対して反対側の面と、前記マイクロ吸盤基材の前記薄葉紙の他方の面とを圧着して一体化し、両面貼着体を製造する第2の工程とからなることを特徴とする。
本発明4の両面貼着体の製造方法は、本発明3において、前記マイクロ吸盤層を形成する工程は、前記第1セパレータの一方の面に、マイクロ吸盤組成物を塗工する工程と、塗工された前記マイクロ吸盤組成物を所定の温度の熱乾燥室内において熱乾燥させる工程とからなっていることを特徴とする。
本発明5の両面貼着体の製造方法は、本発明3または4において、前記粘着剤層を形成する工程は、前記第2セパレータの一方の面に、粘着剤を塗工する工程と、塗工された前記粘着剤を所定の温度の熱乾燥室内において熱乾燥させる工程とからなっていることを特徴とする。
以上のように、本発明の両面貼着体は、薄葉紙の一方の側がマイクロ吸盤層に、薄葉紙の他方の側が粘着剤層になっている構成としたため、両方の特徴を生かした使用ができる。すなわち、薄葉紙を介在させることで、マイクロ吸盤層と粘着剤層とを一体化させることができるものである。そのため、この両面貼着体は、一方の側のマイクロ吸盤層で貼着させることにより、凹凸のある被貼着面、和紙、皮革、布、木材等の素材の被貼着面に容易に貼着させることができるとともに、被貼着面に、貼着、剥離を繰り返し行うことができる。また、この両面貼着体は、マイクロ吸盤層側で貼着させると、剥離時、剥離後に、粘着剤跡等が残ることが生じない。
また、他方の側が粘着剤層になっているため、色々なものに活用することができる。例えば、粘着層側に上質紙等を貼り付けておけば、個人レベルで、貼着可能なオリジナルなシール、壁紙、広告等色々な用途のものを、容易に作成することができる。このとき、大掛かりな設備等を必要としない。このように作成された壁紙等は、被貼着面に貼着させたとき、皺ができてしまったりしても容易に貼り直すことができ、一般の人でも取り扱いが容易になる。
この両面貼着体の製造方法は、マイクロ吸盤層、薄葉紙を一体化させたマイクロ吸盤基材を製造する第1の工程と、このマイクロ吸盤基体の薄葉紙に粘着剤層を一体化させた両面貼着体を製造する第2の工程とからなり、高品質、高信頼性の両面貼着体を、安価に量産できる製造方法とすることができた。
図1は、本発明の両面貼着体の断面を模式的に示した断面図である。 図2は、マイクロ吸盤基材の断面を模式的に示した断面図である。 図3は、本発明の両面貼着体の製造方法を説明するための説明図であって、マイクロ吸盤基材を製造する第1の工程(製造プロセス)を模式的に示した説明図である。 図4は、本発明の両面貼着体の製造工程を説明するための説明図であって、マイクロ吸盤基材から両面貼着体を製造する第2の工程(製造プロセス)を模式的に示した説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1〜4は、本発明の実施の形態を示し、図1は、本発明の両面貼着体の断面を模式的に示した断面図、図2は、マイクロ吸盤基材の断面を模式的に示した断面図である。図3は、本発明の両面貼着体の製造方法を説明するための説明図であって、マイクロ吸盤基材を製造するための第1の工程を模式的に示した説明図、図4は、本発明の両面貼着体の製造工程を説明するための説明図であって、マイクロ吸盤基材から両面貼着体を製造する第2の工程を模式的に示した説明図である。
図1、2に基づいて、両面貼着体1の説明を行う。
図1に示すように、両面貼着体1は、薄葉紙11の一方の面11aにマイクロ吸盤層12が、他方の面11bに粘着剤層13が形成されたものである。薄葉紙11は、マイクロ吸盤組成物31aが一方の面11aに塗工、熱乾燥後、圧着される過程で、マイクロ吸盤組成物31aがわずかに薄葉紙11の一方の面11a側に含浸され一体化する。また、薄葉紙11は、粘着剤52aが他方の面11bに塗工、熱乾燥後、圧着される過程で、粘着剤52aがわずかに薄葉紙11の他方の面11b側に含浸され一体化する。すなわち、両面貼着体1は、マイクロ吸盤層12と粘着剤層13とが、薄葉紙11を介在物として一体化したものである。
マイクロ吸盤層12は、薄葉紙11と一体化した面12aの反対側の面12bに、第1セパレータ14が剥離可能に貼り付けられている。すなわち、マイクロ吸盤層12の面12bと、第1セパレータ14の面14aとが、剥離可能に貼り付けられている。粘着剤層13は、薄葉紙11と一体化した面13bの反対側の面13aに、第2セパレータ15が剥離可能に貼り付けられている。すなわち、粘着剤層13の面13aと、第2セパレータ15の面15aとが、剥離可能に貼り付けられている。言い換えると、第1セパレータ14、第2セパレータ15とが剥離したとき、両面貼着体1として性能を発揮する。
薄葉紙11は、JIS(日本工業規格)により定義されている「坪量40g/m以下の洋紙、坪量20g/m以下の和紙」等であればよく、単に薄い紙(例えば、0.05mm以下の薄い紙)であってもよい。
第1セパレータ14は、ポリプロピレンをベースにしたフィルムであり、マイクロ吸盤層12側の剥離可能な面14aに剥離コーティングを施したシリコーンコートフィルムである。なお、第1セパレータは、少なくとも面14aに剥離コーティングを施した合成樹脂フィルム(剥離フィルム)、紙(剥離紙)等であればよく、ポリエステルフィルム、塩化ビニールフィルム、ポリプロピレンフィルム等他の種類の剥離フィルムであってもよい。
第2セパレータ15は、粘着剤層13側の剥離可能な面15aに剥離コーティングが施されたクラフト紙である。なお、第2セパレータは、少なくとも面15aに剥離コーティングを施した他の種類の剥離紙、剥離フィルム等であってもよい。
粘着剤層13は、強粘着性のアクリル系粘着剤が、所定の厚さ(例えば、厚さ25〜30μm)に塗工された層である。このようなアクリル系粘着剤を含む粘着剤は、粘着テープ、両面テープ等の分野ではよく知られたものであり、この実施の形態では詳細な説明を省略する。なお、この実施の形態では、強粘着性のアクリル系粘着剤を採用しているが、粘着剤はゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等他の粘着剤であってもよい。すなわち、使用目的等により、粘着剤の種類は適宜選定されればよい。
マイクロ吸盤層12は、前述した特許文献5等で公知なものであるが、この実施の形態の理解を容易にするために簡単に説明を行う。マイクロ吸盤層12は、所定の大きさの直径(例えば、0μmより大きく300μm以下の直径)の凹状穴を無数に有するとともに、所定の厚さ(例えば、0μmより大きく300μm以下の厚さ)に形成された柔軟な吸着性発泡層である。マイクロ吸盤層12の無数の微細な凹状穴は、その径より大きな径を持つ内部の気泡に連続し、内部の気泡は他の気泡と細径管にて連続した構造を有する。マイクロ吸盤層12面上の凹状穴は必ずしも真円ではなく、凹状穴は、例えば長径が300μm以下(主として100μm以下)で、平均的には5〜50μmの凹状穴が個数で95%を占め、発泡倍率に依存するものの、通常、単位面積あたり所定の個数(例えば、1〜9万個/cm)形成されているものである。
マイクロ吸盤層12の吸引力は、この微細で柔軟な凹状穴により発生するもので、凹状穴が通気性のない被貼着面に圧着されると、凹状穴と被貼着面によって形成される密閉空間が減圧状態となることにより発生する力である。マイクロ吸盤層12を被貼着面に押し付けると、この押し付けによって発泡合成樹脂層が弾性圧縮状態となり、これが弾性的に復元しようとするときに、凹状穴による吸盤作用が働くものである。
さらに、マイクロ吸盤層12は、弾性による復元割合が圧力解放10分後に70%〜95%を示す低弾性材料から形成されているとよい。このように、低弾性材料で形成することにより、被貼着面が凹凸のものであっても、その凹凸にマイクロ吸盤層12がならうことができる。
マイクロ吸盤層12を低弾性にする手段としては、任意の手段を適用可能である。1つの手段は、可塑剤をマイクロ吸盤層12中に添加することである。具体的には、乾燥されたマイクロ吸盤層12中に、可塑剤が4質量%〜40質量%含有(乾燥前の状態においては、2質量%〜20質量%含有)されるようにするとよい。可塑剤としてはフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等の水溶性可塑剤がよい。
次に、この両面貼着体1の製造方法について、図3、4に基づいて説明を行う。
図3は、マイクロ吸盤基材を製造するための第1の工程Aを模式的に示した説明図、図4は、両面貼着体を製造するための第2の工程Bを模式的に示した説明図である。この第1の工程、第2の工程は、いわゆる転写塗工方式でマイクロ吸盤基材、両面貼着体を製造するのものである。
マイクロ吸盤基材5の製造を行う第1の工程Aについて説明を行う。
第1セパレータロール14Aは、第1セパレータ14がロール状に巻かれているものである。第1セパレータ14は、所定の速度で連続的に、第1セパレータロール14Aから送り出され、ロール32に案内されてマイクロ吸盤塗工手段30側に移送される。
マイクロ吸盤塗工手段30は、コンマコーター(登録商標)31、発泡機25等から構成されている。発泡機25において、マイクロ吸盤層12のための低弾性材料を構成する混合物が発泡された泡沫状エマルジョン液であるマイクロ吸盤組成物31aが作成され、これがコンマコーター(登録商標)31で、第1セパレータロール14Aから送り出されたシート状の第1セパレータ14の一方の面14a上に、所定の厚さに連続して塗工される。
第1セパレータ14と、第1セパレータ14の面14a上に連続して塗工されたマイクロ吸盤組成物31aとは、ロール34に案内されて、マイクロ吸盤熱乾燥手段40の熱乾燥室41内に移送される。熱乾燥室41は、所定の温度(例えば、110℃)の熱風が一方の側から送風され、他方の側から排気されるようになっている。すなわち、熱乾燥室41内が所定の温度になっている。第1セパレータ14上に、連続して塗工されたマイクロ吸盤組成物31aは、熱乾燥室41内をロール42に案内されて所定時間移送されている間に乾燥し、第1セパレータ14の面14a上にマイクロ吸盤層12が積層するように形成される。第1セパレータ14とマイクロ吸盤層12は、ロール35に案内され、貼り合わせロール36、37側に移送される。
薄葉紙ロール11Aは、薄葉紙11がロール状に巻かれているものである。薄葉紙11は、薄葉紙ロール11Aから、所定の速度で連続的に送り出される。貼り合わせロール36、37の圧着により、送り出された薄葉紙11の一方の面11aと、マイクロ吸盤層12の第1セパレータ14側の面12bの反対側の面12aとが圧着され貼り合わされる。薄葉紙11の一方の面11aと、マイクロ吸盤層12の面12aとが圧着され貼り合わされるとき、マイクロ吸盤層12のマイクロ吸盤組成物31aは、薄葉紙11にわずかに含浸され一体化する。
また、マイクロ吸盤層12の面12bと第1セパレータ14の面14aも圧着されるが、第1セパレータ14の面14aが剥離コーティング処理されているため、剥離可能に貼り合わされる。このようにして、第1セパレータ14、マイクロ吸盤層12、薄葉紙11が積層されるとともに、マイクロ吸盤層12と薄葉紙11が一体となったマイクロ吸盤基材5(図2参照)が製造される。このマイクロ吸盤基材5はロール38に案内されて移送されるとともに巻き取られ、マイクロ吸盤基材ロール21となる。
次に、マイクロ吸盤基材5から両面貼着体1を製造するための第2の工程Bについて説明を行う。
第2セパレータロール15Aは、第2セパレータ15がロール状に巻かれているものである。第2セパレータ15は、所定の速度で連続的に、第2セパレータロール15Aから送り出され、ロール53に案内され粘着剤塗工手段50側に移送される。
粘着剤塗工手段50は、コンマコーター(登録商標)51、粘着剤供給手段52等からなっている。液状のアクリル系粘着剤52aは、コンマコーター(登録商標)51により、第2セパレータロール15Aから送り出されたシート状の第2セパレータ15の一方の面15a上に、所定の厚さに連続して塗工される。
第2セパレータ15と、第2セパレータ15の面15a上に連続して塗工されたアクリル系粘着剤52aは、ロール54に案内されて、粘着剤熱乾燥手段45の熱乾燥室46内を移送される。熱乾燥室46は、所定の温度(例えば、110℃)の熱風が一方の側から送風され、他方の側から排気されるようになっている。すなわち、熱乾燥室46内が所定の温度になっている。第2セパレータ15の面15a上のアクリル系粘着剤52aは、熱乾燥室46内をロール47に案内されて所定時間移動している間に乾燥し、第2セパレータ15の面15aに粘着剤層13が積層するように形成される。第2セパレータ15と粘着剤層13は、ロール55に案内され、貼り合わせロール56、57側に移送される。
マイクロ吸盤基材ロール21から、マイクロ吸盤基材5が、所定の速度で連続的に送り出される。送り出されたマイクロ吸盤基材5の薄葉紙11の他方の面11bと、粘着剤層13の第2セパレータ15側の面13aの反対側の面13bとが、貼り合わせロール56、57で圧着されることにより一体化される。このとき、薄葉紙11の他方の面11b側に、粘着剤層13のアクリル系粘着剤52aがわずかに含浸し、薄葉紙11の他方の面11bと粘着剤層13の面13bとが一体化する。また、粘着剤層13の面13aと第2セパレータ15の面15aも圧着されるが、第2セパレータ15の面15aが剥離コーティング処理されているため、剥離可能に貼り合わされる。
このようにして、第1セパレータ14、マイクロ吸盤層12、薄葉紙11、粘着剤層13、第2セパレータ15が積層されるとともに、マイクロ吸盤層12、薄葉紙11、粘着剤層13が一体となった両面貼着体1が製造される(図1参照)。この両面貼着体1はロール58に案内されて移送されるとともに巻き取られ、両面貼着体ロール1Aとなる。
両面貼着体1は、所定の長さ、幅に切断されることにより、両面貼着テープ、両面貼着シート等となる。この両面貼着体1は、強力な粘着層を有する貼着(粘着)テープとマイクロ吸盤層を有する貼着テープとがコラボレーションした製品ということができる。この両面貼着体1の使用例について説明を行う。例えば、写真、ポスター等を壁に貼り付ける場合、両面貼着体1から第2セパレータ15を剥がし、粘着剤層13の面13aを写真、ポスター等の裏面に貼り付ける。その後、第1セパレータ14を剥がし、マイクロ吸盤層12の面12bを壁面等被貼着面に押し付けると、写真、ポスター等を壁等に貼着することができる。
このとき、壁面等である被貼着面には、マイクロ吸盤の吸引力により貼着されるので、従来の粘着剤では貼着が容易でなかった素材(例えば、和紙、皮革、布、木材等)の被貼着面であっても貼着可能となっている。言い換えると、和紙、皮革、布、木材等の両面貼着体1に貼着できる素材等は、全てマイクロ吸盤の被貼着面として利用、使用できる。また、凹凸のある被貼着面にも貼着することができる。さらに、繰り返し、貼着することができるので、雰囲気が合わないと感じたときには別の場所に貼着することができる。壁や家具等に貼り付けた後、剥がしても跡が残らない。このような両面貼着体1は、写真ボード、プレゼンテーションボード、会議用ボード、子供の落書きボード等を貼着するのに好適なものとなる。
さらに、他の実施の形態として、第2セパレータを上質紙等印刷可能な紙にすると、例えば、家庭、職場等において、容易に、印刷機、プリンタ(例えば、インクジェットプリンタ)等による印刷が可能になる。すなわち、個人でオリジナルシール、オリジナル壁紙等が作成できる。また、オリジナル広告が個人レベルで作成することができる。なお、この上質紙は、粘着剤層13の面13aに貼り合わされる面が、剥離剤コーティングされていないものであってもよい。このオリジナルシール等も、マイクロ吸盤の吸引力により、繰り返し、貼着されるので、壁や家具等に貼り付けた後、剥がしても跡が残らない。また、前述したように、従来の粘着剤では貼着が容易でなかった被貼着面に、繰り返し、貼着できる。
本発明の実施の形態について以上のとおり説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されない。本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内での変更が可能なことはいうまでもない。例えば、マイクロ吸盤層、粘着剤層を塗工形成する塗工方式をコンマコーター方式で説明を行っているが、他の塗工方式であってもよい。
1…両面貼着体
5…マイクロ吸盤基材
11…薄葉紙
12…マイクロ吸盤層
13…粘着剤層
14…第1セパレータ
15…第2セパレータ
30…マイクロ吸盤塗工手段
40…マイクロ吸盤熱乾燥手段
45…粘着剤熱乾燥手段
50…粘着剤塗工手段
A…第1の工程
B…第2の工程

Claims (5)

  1. 所定の薄さに形成された薄葉紙と、
    この薄葉紙の一方の面上に、所定の大きさの凹状穴を複数有するとともに所定の厚さに形成され、前記凹状穴と被貼着面との吸引力により貼着するマイクロ吸盤層と、
    前記薄葉紙の他方の面上に形成され、粘着剤の粘着力により貼着する粘着剤層とからなり、
    前記薄葉紙と前記マイクロ吸盤層とは、前記マイクロ吸盤層が前記薄葉紙の一方の面側に含浸することで一体化され、前記薄葉紙と前記粘着剤層とは、前記粘着剤層が前記薄葉紙の他方の面側に含浸することで一体化されている
    ことを特徴とする両面貼着体。
  2. 請求項1に記載された両面貼着体は、
    前記マイクロ吸盤層の前記薄葉紙と一体化した面の反対側の面に設けられた第1セパレータと、
    前記粘着剤層の前記薄葉紙と一体化した面の反対側の面に設けられた第2セパレータとを有している
    ことを特徴とする両面貼着体。
  3. 連続して送り出される第1セパレータの一方の面に、所定の大きさの凹状穴を複数有し、前記凹状穴と被貼着面との吸引力で貼着するためのマイクロ吸盤層を形成した後、前記マイクロ吸盤層の前記第1セパレータ側の面に対して反対側の面と、所定の薄さに形成された薄葉紙の一方の面とを圧着して一体化し、マイクロ吸盤基材を製造する第1の工程と、
    連続して送り出される第2セパレータの一方の面に、所定の粘着力を有する粘着剤層を形成した後、前記粘着剤層の前記第2セパレータ側の面に対して反対側の面と、前記マイクロ吸盤基材の前記薄葉紙の他方の面とを圧着して一体化し、両面貼着体を製造する第2の工程とからなる
    ことを特徴とする両面貼着体の製造方法。
  4. 請求項3に記載された両面貼着体の製造方法において、
    前記マイクロ吸盤層を形成する工程は、
    前記第1セパレータの一方の面に、マイクロ吸盤組成物を塗工する工程と、
    塗工された前記マイクロ吸盤組成物を所定の温度の熱乾燥室内において熱乾燥させる工程とからなっている
    ことを特徴とする両面貼着体の製造方法。
  5. 請求項3または4に記載された両面貼着体の製造方法において、
    前記粘着剤層を形成する工程は、
    前記第2セパレータの一方の面に、粘着剤を塗工する工程と、
    塗工された前記粘着剤を所定の温度の熱乾燥室内において熱乾燥させる工程とからなっている
    ことを特徴とする両面貼着体の製造方法。
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