JP2010228626A - キャンバ角可変機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、モータへの負荷を軽減し、且つ、外力に対して強固なキャンバ角可変機構を提供する。
【解決手段】ベース部材20と、モータ2と、クランク軸及びクランクピンからなるクランクシャフトを少なくとも有すると共に、動力伝達機構3と、可動部材と、を備え、車体側から順に、クランク軸、第1連結部及び第2連結部が直線A上に並ぶ第1死点位置と、車体側から順に、第1連結部34、クランク軸及び第2連結部が直線B上に並ぶ第2死点位置と、第1連結部が第1の死点位置と第2の死点位置との間を移動中の第1状態と、第1連結部が第1状態から第1死点位置を超える第2状態と、第1連結部が第1状態から第2死点位置を超える第3状態と、を有し、第2状態及び第3状態で車輪30のキャンバ角の変更を規制するストッパを有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車輪のキャンバ角を簡単な構造で変更できるようにしたキャンバ角可変機構に関する。
従来、図20に示すように、アクチュエータで各輪個別にキャンバ及びトウを制御することができるようにするために、車輪を支持するアクスル532を車体に対し1点で支持するボールジョイント533と、アクスル532におけるボールジョイント533による支持点の上側又は下側であり且つ車両前後方向の2点を支持し、この2点の支持点を、車幅方向に個別に変位させる第1及び第2のアクチュエータ534,535と、前記2点の支持点を車幅方向において相対的に変位させることで車輪のトウを変化させ、及び/又は前記2点の支持点を車幅方向において同一方向に変位させることで車輪のキャンバを変化させるように、第1及び第2のアクチュエータ534,535を制御する制御手段と、を備えたものがある(特許文献1)。
特開2004−122932号公報
しかしながら、一般にアクチュエータを使用した機構では、所定のキャンバ角を維持するためには、常に動力が必要となり、効率が悪く、燃費が悪化する場合があった。また、キャンバを所定位置で位置決めする際、タイヤにかかる負荷によりキャンバを変更する動作スピードが異なり、キャンバ角の位置決めを正確に制御することが困難であった。また、センサを設置しキャンバ角をセンシングして位置決めすることも可能であるが、コストが高くなってしまう。
本発明は、上記課題を解決するものであって、簡単な構造で、モータへの負荷を軽減し、且つ、外力に対して強固なキャンバ角可変機構を提供することを目的とする。
そのために本発明のキャンバ角可変機構は、車体に対する車輪のキャンバ角を変更するキャンバ角可変機構において、前記車体側に連結されるベース部材と、正転及び逆転し、回転動力を発生するモータと、クランク軸及び前記クランク軸に対して偏心した位置にあるクランクピンからなるクランクシャフトを少なくとも有すると共に、前記モータの動力を伝達可能とする動力伝達機構と、前記動力伝達機構に前記クランクピン上の第1連結部で連結される伝達部材と、前記車輪を回転可能に支持し、前記伝達部材に第2連結部で連結され、前記モータの動力により前記ベース部材に対して回動することで前記車輪のキャンバ角を変更する可動部材と、を備え、前記車体側から順に、前記クランク軸、前記第1連結部及び前記第2連結部が直線上に並ぶ第1死点位置と、前記車体側から順に、前記第1連結部、前記クランク軸及び前記第2連結部が直線上に並ぶ第2死点位置と、前記第1連結部が前記第1の死点位置と前記第2の死点位置との間を移動中の第1状態と、前記第1連結部が前記第1状態から前記第1死点位置を超える第2状態と、前記第1連結部が前記第1状態から前記第2死点位置を超える第3状態と、を有し、前記モータの回転方向は、前記第2状態と前記第3状態のうち、一方で正転から逆転に切り替わり、他方で逆転から正転に切り替わると共に、前記第2状態及び前記第3状態で前記車輪のキャンバ角の変更を規制する規制部材を有することを特徴とする。
また、前記規制部材は、前記モータの回転方向が切り替わる位置に対応して配置されることを特徴とする。
また、前記動力伝達機構は、前記モータの出力軸に連結されるウォームギヤと、前記ウォームギヤと噛み合うと共に、前記クランク軸に連結されるウォームホイールと、を有し、前記規制部材は、前記ベース部材に設けられ、前記ウォームホイールは、前記第2状態で前記規制部材に当接する第1当接部と、前記第3状態で前記規制部材に当接する第2当接部と、を有することを特徴とする。
また、前記規制部材は、前記モータの出力軸に設けられ、前記ベース部材は、前記第2状態で前記規制部材に当接する第1当接部と、前記第3状態で前記規制部材に当接する第2当接部と、を有することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、車体に対する車輪のキャンバ角を変更するキャンバ角可変機構において、前記車体側に連結されるベース部材と、正転及び逆転し、回転動力を発生するモータと、クランク軸及び前記クランク軸に対して偏心した位置にあるクランクピンからなるクランクシャフトを少なくとも有すると共に、前記モータの動力を伝達可能とする動力伝達機構と、前記動力伝達機構に前記クランクピン上の第1連結部で連結される伝達部材と、前記車輪を回転可能に支持し、前記伝達部材に第2連結部で連結され、前記モータの動力により前記ベース部材に対して回動することで前記車輪のキャンバ角を変更する可動部材と、を備え、前記車体側から順に、前記クランク軸、前記第1連結部及び前記第2連結部が直線上に並ぶ第1死点位置と、前記車体側から順に、前記第1連結部、前記クランク軸及び前記第2連結部が直線上に並ぶ第2死点位置と、前記第1連結部が前記第1の死点位置と前記第2の死点位置との間を移動中の第1状態と、前記第1連結部が前記第1状態から前記第1死点位置を超える第2状態と、前記第1連結部が前記第1状態から前記第2死点位置を超える第3状態と、を有し、前記モータの回転方向は、前記第2状態と前記第3状態のうち、一方で正転から逆転に切り替わり、他方で逆転から正転に切り替わると共に、前記第2状態及び前記第3状態で前記車輪のキャンバ角の変更を規制する規制部材を有するので、簡単な構造で部品点数も少なく、軽量で低コストにキャンバ位置の位置決めをすることができる。また、外力に対して強固となり、位置決め精度が向上する。
また、請求項2記載の発明によれば、前記規制部材は、前記モータの回転方向が切り替わる位置に対応して配置されるので、位置決め精度がさらに向上する。
また、請求項3記載の発明によれば、前記動力伝達機構は、前記モータの出力軸に連結されるウォームギヤと、前記ウォームギヤと噛み合うと共に、前記クランク軸に連結されるウォームホイールと、を有し、前記規制部材は、前記ベース部材に設けられ、前記ウォームホイールは、前記第2状態で前記規制部材に当接する第1当接部と、前記第3状態で前記規制部材に当接する第2当接部と、を有するので、簡単な構造でキャンバの位置決めをすることができる。
また、請求項4記載の発明によれば、前記規制部材は、前記モータの出力軸に設けられ、前記ベース部材は、前記第2状態で前記規制部材に当接する第1当接部と、前記第3状態で前記規制部材に当接する第2当接部と、を有するので、動力伝達機構による減速前に位置決めすることにより精度を向上させることができる。
第1実施形態のキャンバ角可変機構を後上方からみた斜視図である。 第1実施形態のキャンバ角可変機構を後方からみた図である。 モータ及び動力伝達機構の斜視図である。 モータ及び動力伝達機構の断面図である。 モータ及び動力伝達機構の概念図である。 キャンバ角を変更した場合の車体後方から見た作動概略図である。 第2状態のキャンバ角可変機構の模式図である。 第2状態のウォームホイール周辺の拡大図である。 第1の死点位置のキャンバ角可変機構の模式図である。 第1の死点位置のウォームホイール周辺の拡大図である。 第1状態のキャンバ角可変機構の模式図である。 第1状態のウォームホイール周辺の拡大図である。 第2の死点位置のキャンバ角可変機構の模式図である。 第2の死点位置のウォームホイール周辺の拡大図である。 第3状態のキャンバ角可変機構の模式図である。 第3状態のウォームホイール周辺の拡大図である。 クランクシャフトのクランク角と、キャンバ角の関係を示す図である。 ストッパの他の実施形態を示す図である。 キャンバ角可変機構を後輪に設けた例である。 従来の技術を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は第1実施形態のキャンバ角可変機構1の後上方から見た斜視図、図2は第1実施形態のキャンバ角可変機構1の後方から見た図を示す。ただし、図では、キャンバ角可変機構1を見やすくするためにケース、ナックル等を省略している部分がある。
なお、前後とは、車両の前後方向に対応しており、図中の矢印Fを前方とする。また、車幅方向とは、車両の前後方向に直交する方向とする(以下同じ。)。
図1及び図2において、1はキャンバ角可変機構、2はモータ、3は動力伝達機構、4は伝達部材としてのアーム、5は可動部材としての可動プレート、20はベース部材としてのナックル、21はストラット、22はロアアーム、30は車輪、40はドライブシャフトである。
第1実施形態のキャンバ角可変機構1は、図示しない車体と車輪30とを連結する部分に設けられ、車輪30のキャンバ角を変更するための装置である。
キャンバ角可変機構1は、車体又はストラット21やロアアーム22等の支持部材に連結されるナックル20と、動力を発生するモータ2と、モータ2の動力を伝達するウォームホイール3及びアーム4と、ウォームホイール3及びアーム4から伝達されたモータ2の動力によりナックル20に対して可動する可動プレート5とを有する。
ナックル20は、車体に対して揺動するストラット21に固定されると共に、ロアアーム22により回動可能に支持される。また、ナックル20は、モータ2及び動力伝達機構3を支持する支持部を有し、可動プレート5とは、ゴムブッシュ等を介して連結されている。
モータ2は、DCモータからなり、リレー等により正逆回転するものである。モータ本体部2aは、ベース部材としてのケース51を介してナックル等の車体側に支持され、出力軸2bは、動力伝達機構3を介してアーム4に連結されている。
アーム4は、一方で第1連結部34を介して動力伝達機構3に連結され、他方で第2連結部45を介して可動プレート5に連結され、モータ2の動力を可動プレート5に伝達するものである。
可動プレート5は、ハブ31等を介して車輪30を回転可能に支持し、モータ2が作動すると、ウォームホイール3及びアーム4により動力が伝達され、ナックル20に対して回動するものである。
図3はモータ及び動力伝達機構の斜視図、図4はモータ及び動力伝達機構の断面図、図5はモータ及び動力伝達機構の概念図である。
動力伝達機構3は、モータ2の動力をアーム4に伝達するものである。動力伝達機構3は、モータ2の出力軸2bと連結され、一体に回転する第1プーリとしての小プーリ3aと、一方で小プーリ3aに巻掛けられるベルト3bと、ベルト3bを他方で巻掛ける第2プーリとしての大プーリ3cと、ウォームギヤ歯部3d1を有し、大プーリ3cと連結され、一体に回転するウォームギヤ3dと、ウォームギヤ歯部3d1と噛み合うウォームホイール歯部3e1を有し、ウォームギヤ3dが回転することにより回転するウォームホイール3eと、ウォームホイール3eと連結され、一体に回転するクランクシャフト3fと、を有する。クランクシャフト3fは、ウォームホイール3eの回転軸3e2に連結されたクランク軸3f1及びアーム4に連結されたクランクピン3f2を有し、クランク軸3f1と偏心した位置にあるクランクピン3f2の第1連結部34においてアーム4の一方に連結されている。
また、小プーリ3aは小プーリ歯部3a1を有し、ベルト3bはベルト歯部3b1を有し、大プーリ3cは大プーリ歯部3c1を有する。小プーリ歯部3a1と大プーリ歯部3c1は、それぞれベルト歯部3b1と噛み合う。
さらに、ウォームホイール3eは、所定の角度の扇形に形成され、その端部におけるウォームホイール歯部3e1の内周側に第1ウォームホイール当接部3e3及び第2ウォームホイール当接部3e4を有する。第1ウォームホイール当接部3e3又は第2ウォームホイール当接部3e4が規制部材としてのストッパ52に当接することでウォームホイール3eの回転が規制される。
ストッパ52は、ケース51に支持されるストッパ支持部52aと、ウォームホイール3eを軸方向に跨ぐように設けられ第1ウォームホイール当接部3e3及び第2ウォームホイール当接部3e4と当接することでウォームホイール3eの回転を規制するストッパ当接部52bと、を有する。
モータ2の動力は、出力軸2aを介して、第1プーリ3aに伝達される。第1プーリ3aに伝達された動力は、ベルト3bを介して第2プーリ3bに伝達される。第2プーリ3bに伝達された動力は、ウォームギヤ3cに伝達され、ウォームギヤ3cからウォームホイール3eに伝達され、ウォームホイール3eからクランクシャフト3fに伝達される。
なお、モータ2はあらかじめ第1ウォームホイール当接部3e3及び第2ウォームホイール当接部3e4がストッパ当接部52bに当接する時点と、ほぼ同じ時に回転を止めて逆方向に回転するように設定されている。
次に、キャンバ角可変機構1の作動について説明する。
本実施形態のキャンバ角可変機構1は、車体側から順に、クランク軸3f1、第1連結部34及び第2連結部45が直線A上に並ぶ第1死点位置と、車体側から順に、第1連結部34、クランク軸3f1及び第2連結部45が直線B上に並ぶ第2死点位置と、第1連結部34が第1の死点位置と第2の死点位置との間を移動中の第1状態と、第1連結部34が第1状態から第1死点位置を超える第2状態と、第1連結部34が第1状態から第2死点位置を超える第3状態と、を有し、モータの回転方向は、第2状態と第3状態のうち、一方で正転から逆転に切り替わり、他方で逆転から正転に切り替わると共に、第2状態及び第3状態で車輪30のキャンバ角の変更を規制するストッパ52を有する。
図6は、キャンバ角を変更した場合の車体後方から見た作動概略図である。
図6に示すように、モータ2を作動させると、動力伝達機構3が作動し、アーム4の一方が揺動する。すると、アーム4に引かれて、アーム4の他方に連結された可動部材4が、図示しないナックル20に対して回動し、車輪30にキャンバ角を付与する。
図7は第2状態のキャンバ角可変機構の模式図、図8は第2状態のウォームホイール周辺の拡大図である。
図7に示すように、第2状態は、第1連結部34が第1状態から第1死点位置を超えた状態である。すなわち、第1状態で第1連結部34が移動する軌跡を移動軌跡R1とし、移動軌跡R1を移動する第1連結部34が、クランク軸3f1と第2連結部45とを結ぶ直線Aを超えた状態となる。
第2状態での車輪30は、第1死点位置の状態から多少キャンバ角を変更された状態となるが、図8に示すように、すぐに、ストッパ52のストッパ当接部52bがウォームホイール3eの第1ウォームホイール当接部3e3に当接するように設定されているので、これ以上移動することがない。
すなわち、外力によりキャンバ角が変化しようとしても、ウォームホイール3eの回転方向の一方はストッパ52に当接しているので、ウォームホイール3eはこれ以上回転できず、ウォームホイール3eの回転方向の他方は外力のみでは回転することが困難なセルフロック位置となっており、ウォームホイール3eはセルフロック位置(第1の死点位置)を超えて回転することができない。したがって、より強固に位置決めすることができる。
図9はセルフロック位置である第1の死点位置のキャンバ角可変機構の模式図、図10は第1の死点位置のウォームホイール周辺の拡大図である。
図9に示すように、セルフロック位置である第1の死点位置では、車体側から順に、クランク軸3f1と、クランクピン3f2とアーム4とが連結された第1連結部34と、可動プレート5とアーム4とが連結された第2連結部45と、が一直線A上に並ぶように構成されている。
この時、図10に示すように、ストッパ52のストッパ当接部52bがウォームホイール3eの第1ウォームホイール当接部3e3から離間するが、セルフロックが働き、外力に対して強固に位置決めすることができる。
図11はキャンバ角を変更途中の第1状態のキャンバ角可変機構の模式図、図12はキャンバ角を変更途中の第1状態のウォームホイール周辺の拡大図である。
図11に示すように、キャンバ角を変更途中の第1状態では、第1連結部34が、移動軌跡R1上にある。
この時、図12に示すように、ストッパ52のストッパ当接部52bとウォームホイール3eの第1ウォームホイール当接部3e3及び第2ウォームホイール当接部3e4とは当接していない。
図13はセルフロック位置である第2の死点位置のキャンバ角可変機構の模式図、図14は第2の死点位置のウォームホイール周辺の拡大図である。
図13に示すように、セルフロック位置である第2の死点位置では、車体側から順に、クランクピン3f2とアーム4とが連結された第1連結部34と、クランク軸3f1と、可動プレート5とアーム4とが連結された第2連結部45と、が一直線B上に並ぶように構成されている。
この時、図14に示すように、ストッパ52のストッパ当接部52bがウォームホイール3eの第2ウォームホイール当接部3e4から離間するが、セルフロックが働き、外力に対して強固に位置決めすることができる。
図15は第3状態のキャンバ角可変機構の模式図、図16は第3状態のウォームホイール周辺の拡大図である。
図15に示すように、第3状態は、第1連結部34が第1状態から第2死点位置を超えた状態である。すなわち、第1状態で第1連結部34が移動する軌跡を移動軌跡R1とし、移動軌跡R1を移動する第1連結部34が、クランク軸3f1と第2連結部45とを通る直線Bを超えた状態となる。
第2状態での車輪30は、第2死点位置の状態から多少キャンバ角を変更された状態となるが、図16に示すように、すぐに、ストッパ52のストッパ当接部52bがウォームホイール3eの第1ウォームホイール当接部3e3に当接するように設定されているので、これ以上移動することがない。
すなわち、外力によりキャンバ角が変化しようとしても、ウォームホイール3eの回転方向の一方はストッパ52に当接しているので、ウォームホイール3eはこれ以上回転できず、ウォームホイール3eの回転方向の他方は外力のみでは回転することが困難なセルフロック位置となっており、ウォームホイール3eはセルフロック位置(第2の死点位置)を超えて回転することができない。したがって、より強固に位置決めすることができる。
図17は、クランクシャフト3fのクランク角と、キャンバ角の関係を示す図である。
キャンバ角可変機構1が第1の死点位置と第2の死点位置にある場合、第1連結部34の軌跡に対する第1連結部34における接線が、直線A及び直線Bと直角になるので、モータ2の動力がなければ、アーム4を回動させる接線方向の力の成分は発生せず、キャンバ角可変機構1はセルフロックされた状態となる。
また、キャンバ角可変機構1が第2状態にある場合、すぐに第1ウォームホイール当接部3e3がストッパ52に当接するので、これ以上は回転できない。また、モータ2の動力がなく、外力のみでセルフロック位置(第1の死点位置)を超えて回転することは困難である。
同様に、キャンバ角可変機構1が第3状態にある場合、すぐに第2ウォームホイール当接部3e4がストッパ52に当接するので、これ以上は回転できない。また、モータ2の動力がなく、外力のみでセルフロック位置(第2の死点位置)を超えて回転することは困難である。
図18は、ストッパの他の実施形態を示す図である。図18に示す実施形態では、規制部材としてのストッパ152をモータ2の軸に対して作動させるものである。ストッパ152は、モータ2の出力軸2bに連結したボールねじ153と、ボールねじ153に螺合するナット154と、を有する。なお、ボールねじ153はモータ2と一体でもよい。
図18に示すように、モータ2の出力軸2bの回転によりボールねじ153が回転すると、ナット154は移動し、ケース51の第1ケース当接部51aに当接する。モータ2が逆回転し、ボールねじ153が逆回転すると、ナット154は矢印で示す逆方向に移動し、点線の位置でケース51の第2ケース当接部51bに当接する。なお、モータ2はあらかじめナット154が第1ケース当接部51a及び第2ケース当接部51bに当接する時点と、ほぼ同じ時に回転を止めて逆方向に回転するように設定されている。したがって、減速前に位置決めすることにより精度を向上させることができる。
なお、ストッパは、実施形態に示したウォームホイール3e及びモータ2の出力軸2bに限らず、モータ2の出力軸2bから可動プレート5の間のどの部分に設けてもよい。例えば、小プーリ3a、ベルト3b、大プーリ3c、ウォームギヤ3d、クランクシャフト3f、アーム4又は可動プレート5に設けてもよい。
図19は、キャンバ角可変機構1を後輪に設けた例である。この場合、モータ2及び動力伝達機構3は、トレーリングアーム25に支持されている。
なお、本実施形態では、第2状態の場合にキャンバ角を変更しない状態とし、第3状態の場合にキャンバ角を変更した状態と設定したが、第2状態の場合にキャンバ角を変更した状態とし、第3状態の場合にキャンバ角を変更しない状態と設定してもよい。
このように、車体に対する車輪30のキャンバ角を変更するキャンバ角可変機構1において、車体側に連結されるベース部材20と、ベース部材20に設けられ、正転及び逆転し、回転動力を発生するモータ2と、クランク軸3f1及びクランク軸3f1に対して偏心した位置にあるクランクピン3f2からなるクランクシャフト3fを少なくとも有すると共に、モータ2の動力を伝達可能とする動力伝達機構3と、動力伝達機構3にクランクピン上の第1連結部34で連結されるアーム4と、車輪30を回転可能に支持し、アーム4に第2連結部45で連結され、モータ2の動力によりベース部材20に対して回動することで車輪30のキャンバ角を変更する可動プレート5と、を備え、車体側から順に、クランク軸3f1、第1連結部34及び第2連結部45が直線A上に並ぶ第1死点位置と、車体側から順に、第1連結部34、クランク軸3f1及び第2連結部45が直線B上に並ぶ第2死点位置と、第1連結部34が第1の死点位置と第2の死点位置との間を移動中の第1状態と、第1連結部34が第1状態から第1死点位置を超える第2状態と、第1連結部34が第1状態から第2死点位置を超える第3状態と、を有し、モータ2の回転方向は、第2状態と第3状態のうち、一方で正転から逆転に切り替わり、他方で逆転から正転に切り替わると共に、第2状態及び第3状態で車輪30のキャンバ角の変更を規制するストッパ52を有するので、簡単な構造で部品点数も少なく、軽量で低コストにキャンバ位置の位置決めをすることができる。また、外力に対して強固となり、位置決め精度が向上する。
また、ストッパ52は、モータ2の回転方向が切り替わる位置に対応して配置されるので、位置決め精度がさらに向上する。
また、動力伝達機構3は、モータ2の出力軸2bに連結されるウォームギヤ3dと、ウォームギヤ3dと噛み合うと共に、クランク軸3f1に連結されるウォームホイール3eと、を有し、
ストッパ52は、ケース51に設けられ、ウォームホイール3eは、第2状態でストッパ52に当接する第1ウォームホイール当接部3e3と、第3状態でストッパ52に当接する第2ウォームホイール当接部3e4と、を有するので、簡単な構造でキャンバの位置決めをすることができる。
また、ストッパ152は、モータ2の出力軸2bに設けられ、ケース51は、第2状態でストッパ152に当接する第1ケース当接部51a及び第3状態でストッパ152に当接する第2ケース当接部51bを有するので、動力伝達機構3による減速前に位置決めすることにより精度を向上させることができる。
1…キャンバ角可変機構、2…モータ、3…動力伝達機構、3d…ウォームギヤ、3e…ウォームホイール、3f…クランクシャフト、34…第1連結部、4…アーム(伝達部材)、45…第2連結部、5…可動プレート(可動部材)、20…ベース部材、21…ストラット(支持部材)、22…ロアアーム、30…車輪、31…ハブ(車輪支持部材)、51…ケース(ベース部材)、52,152…ストッパ(規制部材)

Claims (4)

  1. 車体に対する車輪のキャンバ角を変更するキャンバ角可変機構において、
    前記車体側に連結されるベース部材と、
    正転及び逆転し、回転動力を発生するモータと、
    クランク軸及び前記クランク軸に対して偏心した位置にあるクランクピンからなるクランクシャフトを少なくとも有すると共に、前記モータの動力を伝達可能とする動力伝達機構と、
    前記動力伝達機構に前記クランクピン上の第1連結部で連結される伝達部材と、
    前記車輪を回転可能に支持し、前記伝達部材に第2連結部で連結され、前記モータの動力により前記ベース部材に対して回動することで前記車輪のキャンバ角を変更する可動部材と、
    を備え、
    前記車体側から順に、前記クランク軸、前記第1連結部及び前記第2連結部が直線上に並ぶ第1死点位置と、
    前記車体側から順に、前記第1連結部、前記クランク軸及び前記第2連結部が直線上に並ぶ第2死点位置と、
    前記第1連結部が前記第1の死点位置と前記第2の死点位置との間を移動中の第1状態と、
    前記第1連結部が前記第1状態から前記第1死点位置を超える第2状態と、
    前記第1連結部が前記第1状態から前記第2死点位置を超える第3状態と、
    を有し、
    前記モータの回転方向は、前記第2状態と前記第3状態のうち、一方で正転から逆転に切り替わり、他方で逆転から正転に切り替わると共に、
    前記第2状態及び前記第3状態で前記車輪のキャンバ角の変更を規制する規制部材を有する
    ことを特徴とするキャンバ角可変機構。
  2. 前記規制部材は、前記モータの回転方向が切り替わる位置に対応して配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のキャンバ角可変機構。
  3. 前記動力伝達機構は、
    前記モータの出力軸に連結されるウォームギヤと、
    前記ウォームギヤと噛み合うと共に、前記クランク軸に連結されるウォームホイールと、
    を有し、
    前記規制部材は、前記ベース部材に設けられ、
    前記ウォームホイールは、
    前記第2状態で前記規制部材に当接する第1当接部と、
    前記第3状態で前記規制部材に当接する第2当接部と、
    を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のキャンバ角可変機構。
  4. 前記規制部材は、前記モータの出力軸に設けられ、
    前記ベース部材は、
    前記第2状態で前記規制部材に当接する第1当接部と、
    前記第3状態で前記規制部材に当接する第2当接部と、
    を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のキャンバ角可変機構。
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