JP2010228290A - ハニカム構造体成形用口金およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】格子状に区画された複数のセルを有したハニカム構造体を成形するための、2つの板状部材を接合してなるハニカム構造体成形用口金および、簡便かつ高精度に製造することが可能なハニカム構造体成形用口金の製造方法を提供する。
【解決手段】導入孔4が形成された第1の板状部材2と、成形原料を成形するための格子状のスリット5が形成された第2の板状部材3とからなる口金基体20を備え、第1の板状部材2と第2の板状部材3のいずれか一方の接合面9に、スリット5で区画される複数のスリット格子状領域54と対応するように形成された接合端面57を有し、かつ側面の少なくとも一部が曲面とされた複数の柱状突起部51が形成され、柱状突起部51どうしの間隙として少なくとも一部が曲面とされた整流部53を介して、前記導入孔4と前記スリット5とが内部で連通されたハニカム構造体成形用口金1。
【選択図】図2B

Description

本発明は、高い成形性を実現するとともに、口金基体を構成する二枚の板状部材が剥がれ難いハニカム構造体成形用口金、およびその製造方法に関する。更に詳しくは、六角形格子状等の複雑な形状のセルを有したハニカム構造体を成形するためのハニカム構造体成形用口金、およびその簡便な製造方法に関するものである。
セラミック坏土(以下、「成形原料」とも言う)を用いたハニカム構造体の製造方法としては、従来から、坏土を導入する導入孔と、この導入孔に連通する四角形状や六角形状等の格子状のスリットとが形成された口金基体を備えたハニカム構造体成形用口金を用いて押出成形する方法が知られている。この口金は、通常、口金基体の一方の端面に、ハニカム構造体の隔壁厚さに対応する幅のスリットが格子状に設けられており、その反対側の端面(他方の端面)に、スリットと連通する導入孔が大きな面積で開口して設けられている。そして、この導入孔は、通常、格子状のスリットが交差する位置に対応して設けられ、両者は、口金基体内部で連通している。従って、導入孔から導入されたセラミック坏土は、比較的内径の大きな導入孔から、幅の狭いスリットへと移行して、このスリットの開口部からハニカム構造の成形体(ハニカム成形体)として押出される。
ハニカム成形体を焼成し、例えば図1に示すような、隔壁41によって六角形のハニカム形状に区画形成された流路42(以下、「セル」とも言う)を有するハニカム構造体40が得られる。このようなハニカム構造体40は、内燃機関、ボイラー、化学反応機器及び燃料電池用改質器等の触媒作用を利用する触媒用担体や、排気ガス中の微粒子捕集フィルター等に好適に用いることができる。
また、このような格子状のハニカム構造体成形用口金としては、2種類の金属製の板状部材を接合して(例えば超硬合金とステンレス等)形成されるハニカム構造体成形用口金が挙げられる。このハニカム構造体成形用口金においては異種材料接合時に異種材料間の熱膨張率の差に起因する剥がれを防止する目的や、スリットと導入孔の連通を確実にして成形原料の整流効果を持たせる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)目的で、導入孔底部もしくはスリット底部にスリット幅よりも広い幅をもつ整流部(以下、「バッファ溝」とも言う)を設ける必要がある。
ハニカム構造体成形用口金の、口金基体内部に設けられた整流部は導入孔から導入された坏土をスリットへと整流・分配する役割を持たせるため、スリットと概略同様の形状となるよう設ける必要がある。四角形状のセルの場合は研削等によりスリット幅より広く縦横に四角形格子状のバッファ溝を研削等して形成可能なため、比較的容易に形成することが可能であった。しかしながら六角形状のセルの場合は、特許文献3で六角形格子状スリットを形成する際に用いられていたような櫛歯電極(以下、「リブ電極」とも言う)等によりスリットに対応する一辺ずつの位置に対して、スリットより幅の広いバッファ溝を放電加工する必要があった。このような、バッファ溝の一辺ずつを櫛歯電極により放電加工する場合には、バッファ溝に対応した櫛歯電極を作成し、さらに一辺ずつを放電加工する必要があり、多大な工数とコストを要していた。
一方、比較的簡便な製法として六角形格子状スリットあるいはスリットの格子を構成する六角形の中心と頂点とを結んでできる複数の三角形格子状のバッファ溝を研削等(特許文献1参照)により加工する方法があった。しかしながら上述したような三角形格子状のバッファ溝を研削等により加工する場合には、ハニカム構造体成形用口金の成形使用後にスリットで区画される六角形のスリットセルブロック背面で、六角形の中心付近に相当する三角形格子状のバッファ溝に坏土が残留するといった問題点や、あるいはこれを防ぐために六角形の中心付近に相当する三角形格子状のバッファ溝のみを選択的に埋める必要があった。
特開平11−320526号公報 特開2006−51682号公報 特許第1784822号公報
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、成形性に優れ、口金基体を構成する二枚の板状部材が剥がれ難いハニカム構造体成形用口金、およびその製造方法を提供する。更に詳しくは、六角形格子状等の複雑な形状のセルを有したハニカム構造体を成形するためのハニカム構造体成形用口金、および生産コストを抑制可能なハニカム構造体成形用口金の製造方法を提供する。
本発明は、以下のハニカム構造体成形用口金の製造方法を提供するものである。
[1] 成形原料を導入するための導入孔が形成された第1の板状部材と、前記成形原料を成形するための格子状のスリットが形成された第2の板状部材とからなる口金基体を備え、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との接合面とされる少なくとも前記第1の板状部材と前記第2の板状部材のいずれか一方の前記接合面に、前記スリットで区画される複数のスリット格子状領域と対応するように形成された、前記スリット格子状領域より小さい接合端面を有し、かつ側面の少なくとも一部が曲面とされた複数の柱状突起部が形成され、前記柱状突起部どうしの間隙として前記口金基体内部に形成された少なくとも一部が曲面とされた整流部を介して、前記導入孔と前記スリットとが内部で連通され、前記導入孔より導入された前記成形原料が、前記整流部を経由して前記スリットへと整流されるハニカム構造体成形用口金。
[2] 前記柱状突起部が、円柱状である前記[1]に記載のハニカム構造体成形用口金。
[3] 前記柱状突起部が、前記第1の板状部材に設けられ、前記導入孔から前記導入孔の長手方向へ延長した領域が部分的に削り落とされた状態の円柱状である前記[1]に記載のハニカム構造体成形用口金。
[4] 前記柱状突起部の中心軸と、前記柱状突起部に対応する前記スリット格子状領域の中心点とが重なる前記[1]〜[3]のいずれかに記載のハニカム構造体成形用口金。
[5] 前記スリットが六角形格子状である前記[1]〜[4]のいずれかに記載のハニカム構造成形体用口金。
[6] 成形原料を導入するための複数の導入孔が形成された第1の板状部材と、前記導入孔と連通し、前記導入孔から導入された前記成形原料を成形するための格子状のスリットを有した第2の板状部材と、を備え、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とが接合面で接合されたハニカム構造体成形用口金の製造方法であって、前記第1の板状部材に、前記導入孔を形成する導入孔形成工程と、円柱状の型彫電極加工孔が複数配置された有孔電極を、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材の少なくともいずれか一方の前記接合面に対して押し付けて行う型彫電極柱状加工により、前記型彫電極柱状加工が施された一方の前記接合面に、前記スリットで区画される複数のスリット格子状領域と対応するように形成された、前記スリット格子状領域より小さい接合端面を有した複数の柱状突起部を形成する柱状突起部形成工程と、前記柱状突起部形成工程の後、前記接合端面を前記接合面として前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とを重ね合わせて接合することにより、前記柱状突起部どうしの間隙として前記口金基体内部に整流部が設けられた前記口金基体を形成する接合工程と、前記接合工程の後、前記導入孔と前記整流部を介して連通させた格子状の前記スリットを、前記第2の板状部材に形成するスリット形成工程と、を含むハニカム構造体成形用口金の製造方法。
[7] 前記柱状突起部形成工程において、前記型彫電極加工孔が配置された有孔電極を使用して前記型彫電極柱状加工を行うことにより、円柱状の前記柱状突起部を形成する前記[6]に記載のハニカム構造体成形用口金の製造方法。
[8] 前記柱状突起部形成工程において、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とを接合した場合に、前記第1の板状部材の、前記口金基体上の前記導入孔から前記導入孔の中心軸方向へ延長した領域と部分的に重なり合う位置に円柱状の前記型彫電極加工孔が設けられた有孔電極を使用して前記型彫電極柱状加工を行うことにより、前記導入孔から前記導入孔の長手方向へ延長した領域が部分的に削り落とされた状態の円柱状である前記柱状突起部を形成する前記[6]に記載のハニカム構造体成形用口金の製造方法。
[9] 前記柱状突起部形成工程において、前記柱状突起部の中心軸と、前記柱状突起部に対応する前記スリット格子状領域の中心点とが重なるようにあらかじめ前記型彫電極加工孔が配置された有孔電極を使用して前記型彫電極柱状加工を行う、前記[6]〜[8]のいずれかに記載のハニカム構造体成形用口金の製造方法。
[10] 前記型彫電極加工孔の内表面が絶縁処理された前記有孔電極を用いて、前記型彫電極加工として、電解加工を行う前記[6]〜[9]のいずれかに記載のハニカム構造体成形用口金の製造方法。
本発明のハニカム構造体成形用口金の製造方法によれば、格子状の隔壁で区画された複数のセルを有したハニカム構造体を成形するためのハニカム構造体成形用口金の製造時に、口金基体を構成する二枚の板状部材の接合面に設けられた、整流部(バッファ溝)の形成に要する工数を大幅に削減できる。例えば六角形格子状スリットの櫛歯電極(リブ電極)を用いて六角形状のバッファ溝を形成する場合に比較して、4/5〜1/2まで削減することが可能である。
また、従来の多角形、例えば六角形の格子状のスリットを有したハニカム構造体成形用口金のように、第1の板状部材の接合面上で、六角形スリットに対応する六角形のスリット格子状領域の中心点と、各頂点とを結ぶ三角形格子状の整流部(バッファ溝)を研削または切削して形成し、この上に第2の板状部材を接合して更にスリットを形成した場合に生じていたスリットセルブロック背面のバッファ溝に、ハニカム構造体成形用口金の成形終了後に成形原料が残留するのを防ぐことが出来る。
本発明のハニカム構造体成形用口金の製造方法においては、円柱状の型彫電極加工孔が配置された有孔電極を使用して整流部の放電加工または電解加工を行う型彫電極柱状加工を行うものである。そして、放電加工または電解加工時に被加工物表面と対向する型彫電極加工孔の内側表面が円柱状となっており、放電加工または電解加工が行われる型彫電極加工孔の内表面に角部がない。このため、放電加工または電解加工による電極の損耗が発生する場合であっても、角部等で部分的に有孔電極が消耗して円柱状の内側表面の形状が変形することがなく、常に相似形状の形成が可能となる。こうして、被加工物表面との距離が等間隔に保たれた状態を長期間維持しつつ放電加工または電解加工を行うため、高精度で均一な形状を形成できる。また使用後には損耗した先端部のみを研削加工等により除去することで容易に再使用が可能であることから、高価な放電加工または電解加工の耐用時間を向上させ、その結果製造コストを削減する効果がある。
本発明のハニカム構造体成形用口金の製造方法の実施の形態によって製造されたハニカム構造体成形用口金によって押出成形されるハニカム構造体を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の一実施形態を模式的に示す図2CのX−X’断面図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の一実施形態を模式的に示す一部拡大斜視図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の一実施形態を模式的に示す平面図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の一実施形態を模式的に示す一部拡大平面図である。 本発明の一実施形態における導入孔形成工程を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の製造方法の導入孔形成工程の一実施形態における第1の板状部材の表面を模式的に示す平面図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の製造方法の導入孔形成工程の一実施形態における第1の板状部材を模式的に示す断面図である。 有孔電極の一実施形態を示す模式的に示す平面図である。 有孔電極の一実施形態を模式的に示す図5AのY−Y’断面図である。 本発明の一実施形態における柱状突起部形成工程を模式的に示す平面図である。 柱状突起部形成工程の一の実施形態で得られた第1の板状部材を模式的に示す断面図である。 柱状突起部形成工程の一の実施形態で得られた第1の板状部材を模式的に示す平面図である。 柱状突起部形成工程の他の実施形態で得られた第1の板状部材を模式的に示す一部拡大平面図である。 スリット形成工程の他の実施形態で得られたハニカム構造体成形用口金を模式的に示す一部拡大平面図である。 導入孔形成工程の別の実施形態で得られた第1の板状部材を模式的に示す一部拡大平面図である。 柱状突起部形成工程の別の実施形態で用いる型彫電極加工孔を模式的に示す一部拡大平面図である。 柱状突起部形成工程で得られた第1の板状部材を模式的に示す一部拡大平面図である。 スリット形成工程の別の実施形態で得られたハニカム構造体成形用口金を模式的に示す一部拡大平面図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の製造方法に用いられる櫛歯電極の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明のハニカム構造体成形用口金の製造方法に用いられる櫛歯電極の他の実施形態を模式的に示す斜視図である。 導入孔と導入孔1個当たりのスリット断面積の関係を模式的に説明するハニカム構造体成形用口金の一部拡大説明図である。
以下、図面を参照して、本発明のハニカム構造体成形用口金の製造方法の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
(ハニカム構造体成形用口金)
本実施の形態のハニカム構造体成形用口金、およびその製造方法は、図1に示すような、隔壁41によって六角形のハニカム形状に区画形成された流路(セル)42を有するハニカム構造体40を押出し成形するために用いられるハニカム構造体成形用口金、およびその製造方法である。図2Cは、ハニカム構造体成形用口金の一実施形態を模式的に示す平面図である。図2Aは、ハニカム構造体成形用口金の一実施形態を模式的に示す図2CのX−X’断面図である。図2Bは、ハニカム構造体成形用口金の一実施形態の断面を模式的に示す一部拡大斜視図である。図2Dは、ハニカム構造体成形用口金の一実施形態を模式的に示す一部拡大平面図である。口金基体の厚さ方向80とは、図2Aにおいては、上下方向とする。また、上記した図2Cは、口金基体20を口金基体20の厚さ方向80に見た模式的平面図である。
図2A〜図2Dに示すような、ハニカム構造体成形用口金の一実施形態においては、成形原料を導入するための複数の導入孔4が形成された第1の板状部材2と、前記成形原料を成形するための格子状のスリット5が形成された第2の板状部材3とからなる口金基体20を備えている。またこの口金は、第1の板状部材2と第2の板状部材3との接合面9とされる少なくとも第1の板状部材2と第2の板状部材3のいずれか一方の接合面9に、スリット5で区画される複数のスリット格子状領域54(図2D参照)と対応するように形成された、スリット格子状領域54より小さい接合端面57を有している。またこの口金においては、更に側面の少なくとも一部が曲面とされた複数の柱状突起部51が形成されている。そして、これら柱状突起部51どうしの間隙として口金基体20内部に形成された少なくとも一部が曲面とされた整流部53を介して、導入孔4とスリット5とが内部で連通される。こうして、導入孔4より導入された成形原料が、整流部53を経由して前記スリット5へと整流される。
図2A〜図2Dに示すように、このハニカム構造体成形用口金1は、第1の板状部材2と、第2の板状部材3とからなる口金基体20の、坏土成形面とされる一方の端面7に六角形を充填させてその辺に沿って格子状に形成された六角形ハニカム形状のスリット5と、このスリット5で仕切られた六角形のスリット格子状領域54を有する。即ち、このスリット格子状領域54は、スリット5で仕切られた六角柱状のセルブロック50の坏土成形面とされる一方の端面7上の六角形の領域である。
更に、このハニカム構造体成形用口金1は、口金基体20の坏土導入面とされる他方の端面8に成形原料を導入するための複数の導入孔4が形成されている。また更に、ハニカム構造体成形用口金1には、この導入孔4とスリット5との間でこれらに連通するように第1の板状部材2と、第2の板状部材3との接合面のいずれか一方(ここでは第1の板状部材2の接合面9)に、複数の柱状突起部51と、これら柱状突起部51どうしの間隙として整流部53が設けられている。この整流部53を介して導入孔4から導入された成形原料が整流・分配されてスリット5から押出し成形されて、成形体を得ることができる。
本発明のハニカム構造体成形用口金においては、複数の柱状突起部51と、これら柱状突起部51どうしの間隙として形成された整流部53は、導入孔4を有する第1の板状部材2と、スリット5を有する第2の板状部材3との少なくともいずれか一方の接合面に設けられていれば良い。第1の板状部材2と、第2の板状部材3の材質が異なる場合には、例えば耐摩耗性が要求されるスリット5を有した第2の板状部材3の材質が超硬合金で、第1の板状部材2の材質が加工がステンレス合金等の比較的容易な材質である場合には、加工が容易な第1の板状部材2に整流部53を設けることがより好ましい。
この整流部53は、第1の板状部材2と、第2の板状部材3との接合面9に設けられた複数の柱状突起部51どうしの間隙として形成されるものである。この柱状突起部51が図2A〜図2Dに示す一の実施の形態で示されたように円柱状である場合は、従来のスリットと同じ形状、例えば六角格子状スリット5と同じ形状の六角柱状や四角格子状スリットと同じ形状の四角柱状である場合と比較して、整流部53で成形原料が整流・分配される際の抵抗を抑制できる。図2Dに示す黒い矢印は、導入孔4から導入された成形原料の流れを示す。このように、柱状突起部51が円柱状であるため、柱状突起部51どうしの間隙として形成された整流部53を介して、成形原料がスリット5へと滞ることなく整流・分配される。
本発明のハニカム構造体成形用口金においては、図2Dに示すように、スリット格子状領域54の六角形の頂点にあたる隅部や、このような隅部と対応するセルブロック50の六角柱の角部は、面取りを行っておくことが好ましい。面取りを行うことによって、成形体を焼成して得られるハニカム構造体40のセル41の隅部にクラック等の発生を抑制できる。本明細書中で、四角形、六角形、多角形のスリット格子状領域またはスリットと言うときは、このような面取りが行われた後の四角形、六角形、多角形のスリット格子状領域またはスリットを含むものとする。また同様にして、本明細書中で、四角柱、六角柱、多角柱のセルブロックと言うときは、このような面取りが行われた後の四角柱、六角柱、多角柱のセルブロックを含むものとする。
本発明のハニカム構造体成形用口金においては、柱状突起部51は、円柱状に限らず、断面が楕円の柱状、断面が流線型の柱状であっても良く、導入孔4から導入された成形原料がスリット5へと分配・整流される際の抵抗を抑制できる曲面を少なくとも一部有した柱状体であれば良い。その際、詳細は後述する本発明の柱状突起部形成工程で用いる有孔電極の型彫電極加工孔の形状を対応させて、断面が楕円の柱状、断面が流線型の柱状とすることで製造することができる。ただし、円柱状の型彫電極加工孔とすることが、ドリル等により容易に加工ができることから好ましい。
図8Bは、ハニカム構造体成形用口金1の他の実施形態を模式的に示す一部拡大平面図である。図8Aは、柱状突起部形成工程の他の実施形態で得られた第1の板状部材を模式的に示す一部拡大平面図である。柱状突起部51の接合端面57の面積を広く取っており、スリット格子状領域54の内接円に近い大きさで、導入孔4の断面の円よりも大きなものとなっている。図8Bや図9Dにそれぞれ示す黒い矢印で、導入孔4から導入された成形原料の流れを示す。柱状突起部51が、導入孔4から導入孔4の中心軸方向へ延長した領域が部分的に削り落とされた状態の円柱状であり、少なくともその一部が整流効果を有した曲面となっているため、柱状突起部51どうしの間隙として形成された整流部53を介して、成形原料がスリット5へと滞ることなく整流・分配される。
柱状突起部の直径を大きくした場合の特徴としては、柱状突起部断面積が増加するため、セルブロック支持強度の向上を挙げることができる。低強度の場合、成形圧力によりセルブロックが動いてしまい、リブ切れ・セル抜けなどにつながる。柱状突起部の直径を比較的小さくした場合の特徴としては、隣接する導入孔から供給された坏土が、バッファ溝(整流部)内にて予備的に圧着する効果が高まることにより、成形体リブ(隔壁)の圧着強度が向上し焼成時のリブ切れ抑制につながる。
従来技術のように、整流部(バッファ溝)が例えば六角形格子状スリットと同じ形状の六角柱状である場合や、四角形格子状スリットと同じ形状の四角柱状である場合と比較して、図8B、図9Dの各実施形態の整流部53は、それぞれ柱状突起部51の少なくとも一部が整流効果を高める曲面状の側面を含むため、これら柱状突起部51どうしの間隙として形成された整流部53で成形原料が整流・分配される際の抵抗を抑制できる。上述したように、本発明のハニカム構造体成形用口金1は、整流部53で成形原料が整流・分配される際の抵抗を抑制できるため、成形原料の滞留が生じにくく、成形性を向上させる。
本発明の整流部および柱状突起部の寸法においては、隣接する柱状突起部同士の間隔、即ち、整流部の最小幅(バッファ溝の幅)がスリット幅の1.5〜5倍であることが好ましい。このとき、整流部の最小幅が小さすぎると整流効果が低く成形品質を低下させる。整流部幅が大きすぎるとセルブロック支持強度が不足する。
柱状突起部の寸法は上記セルブロックを支持する強度確保と整流効果により適宜選択されることが好ましい。口金基体20の厚さ方向80に垂直な断面における導入孔の寸法は、導入孔1個の断面積βの、導入孔1個当たりのスリット単位72の断面積αに対する比β/αが1以上となることが好ましい(図12参照)。このスリット単位の断面積αは、導入孔の配置パターンと、スリット幅ならびに成形対象とするハニカム成形体のセルピッチから算出されるものである。図12に示すように、導入孔4が六角形のスリット格子状領域54の6つの頂点のうち、3つに導入孔が配置されているため、1つの導入孔から供給される坏土は、六角形のスリット格子状領域54の周囲に形成されたスリット5の3辺相当分に相当する。この3辺相当分の、口金基体20の厚さ方向に垂直な断面における断面積が、スリット単位72の断面積αとなる。
図8Bや図9Dにそれぞれ示すハニカム構造体成形用口金の他の実施形態、別の実施形態における柱状突起部51のような、導入孔4から導入孔4の長手方向へ延長した領域が部分的に削り落とされた状態の円柱状に限らず、同様の領域が部分的に削り落とされた状態の断面が楕円の柱状、断面が流線型の柱状であっても良く、導入孔4から導入された成形原料がスリット5へと分配・整流される際の抵抗を抑制できる曲面を少なくとも一部有した柱状体であれば良い。
本発明においては、柱状突起部51の中心軸と、柱状突起部51に対応するスリット格子状領域54の中心点とが重なるように配置されることが好ましい。このように配置されることにより、整流部53からスリット5への整流・分配が均等に行われる。
(ハニカム構造体成形用口金の製造方法)
本実施の形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法は、成形原料を導入するための複数の導入孔4が形成された第1の板状部材2と、導入孔4と連通し、導入孔4から導入された成形原料を成形するための格子状のスリット5を有した第2の板状部材3と、を備え、第1の板状部材2と第2の板状部材3とが接合面9で接合されたハニカム構造体成形用口金1の製造方法である。そして、本実施の形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法は更に、第1の板状部材2に、導入孔4を形成する導入孔形成工程を含む。そして、本実施の形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法は更に、円柱状の型彫電極加工孔13が複数配置された有孔電極11を、第1の板状部材2と第2の板状部材3の少なくともいずれか一方の接合面9に対して押し付けて行う型彫電極柱状加工により、型彫電極柱状加工が施された一方の接合面9に、スリット5で区画される複数のスリット格子状領域54と対応するように形成された、スリット格子状領域54より小さい接合端面9を有した複数の柱状突起部51を形成する柱状突起部形成工程を含む。そして、本実施の形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法は更に、柱状突起部形成工程の後、第1の板状部材2と第2の板状部材3とを接合面9で重ね合わせて接合することにより、柱状突起部51どうしの間隙として口金基体20内部に整流部53が設けられた口金基体20を形成する接合工程を含む。そして、本実施の形態のハニカム構造体成形用口金の製造方法は更に、接合工程の後、第2の板状部材3に、導入孔4と整流部53を介して連通させた、格子状のスリット5を形成するスリット形成工程を含む。
以下、本実施形態の各工程をより具体的に説明する。
(導入孔形成工程)
まず、図3に示すように、口金基体20を構成する板状部材2の、坏土導入端面とされる他方の端面8に厚さ方向80に貫通する導入孔4を形成する。また、口金基体2に導入孔4を形成する際には、図4Aに示すように、ハニカム構造体成形用口金1の六角形ハニカム形状のスリット5と対応した六角形格子6における交差部と連通するような位置に形成することが好ましい。このような位置に導入孔4を形成することにより、ハニカム構造体成形用口金1を用いて押出成形を行う際に、導入孔4に導入した成形原料をスリット5全体に均一に広げることができ、高い成形性を実現することができる。
また、導入孔4は、図3及び図4Aに示すように、口金基体2の他方の端面8(図4Aの裏側)に、押出成形するハニカム構造体40(図1参照)の六角形ハニカム形状を構成する六角形格子6の頂点のうちの少なくとも一つの頂点に相当する位置(図4A参照)に導入孔4を形成する。導入孔の深さは、柱状突起部が第1の板状部材に形成されるときは、図4Bに示すように、柱状突起部が形成される予定の深さまで少なくとも達している必要があるが、柱状突起部形成工程において、放電加工液または電解加工液を排出するためにも、第1の板状部材2の板厚を接合面9まで貫通させて形成することが特に好ましい。
導入孔4の開口径の大きさは、製造するハニカム構造体成形用口金1の大きさや、押出成形するハニカム構造体40(図1参照)の形状等によって適宜決定することができるが、例えば、導入孔4の開口径の大きさは、0.1〜2.5mmであることが好ましい。下限は、0.5mm以上が更に好ましく、0.7mm以上が最も好ましい。上限は、2.0以下が更に好ましく、1.6mm以下が最も好ましい。このような導入孔4を形成する方法については特に制限はないが、例えば、電解加工(ECM加工)、放電加工(EDM加工)、レーザ加工、ドリル等の機械加工等による従来公知の方法を好適に用いることができる。
(口金基体を構成する材質)
本実施形態で用いられる口金基体20の第1の板状部材2、第2の板状部材3を構成する材料としては、ハニカム構造体成形用口金の材料として一般的に用いられている金属又は合金を挙げることができる。例えば、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、及びアルミニウム(Al)からなる群より選ばれる少なくとも一つの金属を含む金属又は合金を挙げることができる。なお、このような第一の板状部材2を構成する金属又は合金は、炭素(C)、ケイ素(Si)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)等の添加剤を含んだものであることが更に好ましい。
また、口金基体20の第1の板状部材2、第2の板状部材3を構成する合金の他の例として、ステンレス合金、より具体的には、SUS630(C;0.07以下,Si;1.00以下,Mn;1.00以下,P;0.040以下,S;0.030以下,Ni;3.00〜5.00,Cr;15.50〜17.50,Cu;3.00〜5.00,Nb+Ta;0.15〜0.45,Fe;残部(単位は質量%))を好適例として挙げることができる。このようなステンレス合金は、加工が比較的に容易であるとともに、安価な材料である。
口金基体20の第1の板状部材2、第2の板状部材3を構成する材質の他の例として、耐摩耗性に優れた炭化タングステン基超硬合金等の超硬合金から構成されたものを用いることが好ましい。第2の板状部材3をこのような超硬合金で構成することがスリット5の磨耗が有効に防止されたハニカム構造体成形用口金1を製造することができるため、特に好ましい。
上記した炭化タングステン基超硬合金は、少なくとも炭化タングステンを含む合金であり、炭化タングステンを、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、及びクロム(Cr)からなる群より選択される少なくとも一つの金属で焼結した合金であることが好ましい。上記群より選択される少なくとも一つの金属を結合材として使用した炭化タングステン基超硬合金は、耐摩耗性や機械的強度に特に優れている。具体的なものとしては、例えば、コバルト(Co)を結合材として使用した炭化タングステン基超硬合金、WC−Co0.1〜50質量%等を挙げることができる。
また、従来、異なる二種の部材を積層して接合した部材を口金基体として用いた場合には、その接合面に非常に大きな引張、及び圧縮応力が生じることがあった。そして、超硬合金は一般に硬度が高い反面、脆いことが知られている。このため、接合面に設けられた整流部等の溝に大きな応力が加わった場合には、この接合面から亀裂が生じてスリット形状の変形や、破損の恐れがあった。
このため、第2の板状部材3をこのような超硬合金で構成した上で、第1の板状部材2を上述した、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、及びアルミニウム(Al)からなる群より選ばれる少なくとも一つの金属を含む金属又は合金や、上述したステンレス合金等を用いることは、接合面で発生する引張、及び圧縮応力を比較的延性に優れた第1の板状部材で逃がすことができ、スリット5の変形や破損、接合面を剥がれ難くすることができるため、特に好ましい。
(柱状突起部形成工程)
柱状突起部形成工程においては、後述する円柱状の型彫電極加工孔が複数配置された有孔電極を用いた放電加工または電解加工を行う型彫電極柱状加工により、第1の板状部材と、第2の板状部材とが接合した場合の接合面に、第1の板状部材と、第2の板状部材の少なくともいずれか一方の接合面に複数の柱状突起部を形成する。この型彫電極柱状加工は、放電加工液または電解加工液などの加工溶液中で、型彫電極加工孔が複数配置された有孔電極を柱状突起部を形成する一方の接合面に対して押し付けて行うものであり、このような放電加工または電解加工を、本明細書中では「型彫電極柱状加工」と言うものとする。
柱状突起部形成工程においては、有孔電極の型彫電極加工孔を適宜調整して、前記型彫電極柱状加工が施された一方の接合面に、前記スリットで区画される複数のスリット格子状領域と対応するように形成された、スリット格子状領域より小さい接合端面57を有した複数の柱状突起部51を形成することが好ましい。そして、複数の柱状突起部51どうしの間隙として形成される整流部53を導入孔と連通させて設けることにより、導入孔から挿入された成形原料が整流・分配されるため、成形性に優れたハニカム構造体成形用口金が形成される。
柱状突起部形成工程において、型彫電極加工として、電解加工を行う場合には、型彫電極加工孔の内側の表面が絶縁処理された有孔電極を用いて電解加工液中で電解加工を行うことが好ましい。このように、型彫電極加工孔の内側の表面が絶縁処理された有孔電極を用いることにより、柱状突起部のみを残して効率よく整流部が加工される。
(整流部、柱状突起部)
図8Bは、ハニカム構造体成形用口金の他の実施形態を模式的に示す一部拡大平面図である。柱状突起部の接合端面57の面積を広く取っており、スリット格子状領域54の内接円に近い大きさで、導入孔4の断面の円よりも大きなものとなっている。図8Bや図9Dにそれぞれ示す黒い矢印で、導入孔4から導入された成形原料の流れを示す。柱状突起部51が、導入孔4から導入孔4の長手方向へ延長した領域が部分的に削り落とされた状態の円柱状であり、少なくともその一部が整流効果を有した曲面となっているため、柱状突起部51どうしの間隙として形成された整流部53を介して、成形原料がスリット5へと滞ることなく整流・分配される。
従来の整流部(バッファ溝)が例えば六角形格子状スリットと同じ形状の六角柱状である場合や、四角形格子状スリットと同じ形状の四角柱状である場合と比較して、図8B、図9Dの各実施形態の整流部53は、それぞれ柱状突起部51の少なくとも一部が整流効果を高める曲面状の側面を含むため、これら柱状突起部51どうしの間隙として形成された整流部53で成形原料が整流・分配される際の抵抗を抑制できる。上述したように、本発明のハニカム構造体成形用口金1は、整流部53で成形原料が整流・分配される際の抵抗を抑制できるため、成形原料の滞留が生じにくく、成形性を向上させる。
図8Bや図9Dにそれぞれ示すハニカム構造体成形用口金の他の実施形態、別の実施形態における柱状突起部51のような、導入孔4から導入孔4の長手方向へ延長した領域が部分的に削り落とされた状態の円柱状に限らず、同様の領域が部分的に削り落とされた状態の断面が楕円の柱状、断面が流線型の柱状であっても良く、導入孔4から導入された成形原料がスリット5へと分配・整流される際の抵抗を抑制できる曲面を少なくとも一部有した柱状体であれば良い。
本発明においては、柱状突起部51の中心軸と、柱状突起部51に対応するスリット格子状領域54の中心点とが重なるように配置されることが好ましい。このように配置されることにより、整流部53からスリット5への整流・分配が均等に行われる。
(有孔電極)
上述の柱状突起部形成工程で用いられる有孔電極は、図5A,図5Bで示されるように複数の円柱状の型彫電極加工孔13を有している。型彫電極加工孔の寸法は、所望の格子状のセルの大きさに応じて適宜選択可能であるが、型彫電極加工孔13の深さは1.0〜20.0mmが好ましく、円柱状の直径は0.5〜2.5mmが好ましい。更に型彫電極加工孔13の間隔は、所望のスリットの幅・格子状のセルの大きさに応じて適宜選択可能であるが、隣接する型彫電極加工孔13の円柱状の中心軸どうしの間隔として0.80〜3.0mmが好ましい。
上述の有孔電極に設けられる型彫電極加工孔は、円柱状に限らず、断面が楕円の柱状、断面が流線型の柱状であっても良く、導入孔4から導入された成形原料がスリットへと分配・整流される際の抵抗を抑制できる曲面を少なくとも一部有した柱状体であれば良い。ただし、円柱状の型彫電極加工孔とすることが、ドリル等を用いた穿孔加工が容易であることから好ましい。
型彫電極加工として、電解加工を行う場合には、型彫電極加工孔の内側の表面が絶縁処理された有孔電極を用いることが好ましい。
(有孔電極を構成する材質)
本実施形態で用いられる有孔電極11を構成する材料としては特に限定するものではないが、銅タングステン合金、銅、カーボングラファイト等を挙げることができる。より具体的には、Cu;50%、W;50%からなる銅タングステン合金(単位は質量%)を好適例として挙げることができる。このような銅タングステン合金はドリル等による穿孔加工が可能で、高導電率や高融点という特性から耐腐食性、耐摩耗性に優れており、放電特性が良く加工精度が高いという利点がある。銅タングステン合金からなる有孔電極を用いることにより、破損等を防止することが可能である。
(接合工程)
本発明の接合工程は、柱状突起部形成工程より後で行うものである。また、本発明の接合工程は、第1の板状部材2と、第2の板状部材3との接合面を、第1の板状部材2と、第2の板状部材3のいずれか一方に設けた柱状突起部の接合端面57で接合するものである。本発明の接合工程における、接合端面57での接合方法自体は、従来のハニカム構造体成形用口金の製造方法で用いられていた方法を採用することができ、その方法を特に限定するものではない。接合端面57での接合方法としては、具体的には、抵抗溶接や、拡散接合等を挙げることができ、接合強度の観点から拡散接合することが好ましい。
液層拡散接合を行い、ハニカム構造体成形用口金を製造する方法としては、例えば、特開2007−181976号公報に記載の方法がある。より具体的には、裏孔が形成された第一の板状部材と、スリットを形成するための第二の板状部材とを、その間にろう材を配設し、熱処理炉を用いて液層拡散接合し、異なる二種類の板状部材を接合する。その後、第二の板状部材にスリットを形成することでハニカム構造体成形用口金を製造する方法が挙げられる。
(スリット形成工程)
本発明のスリット形成工程は、接合工程より後に行うものである。本実施形態のスリット形成工程はまた、四角形や六角形の格子状のスリットを形成するものであって、従来のハニカム構造体成形用口金の製造方法で用いられていた方法を採用することができ、その方法を特に限定するものではない。四角形の格子状のスリットを形成する場合には、接合工程の後、口金基体20の第2の板状部材3にダイヤモンド砥石による研削加工や放電加工(EDM加工)等による従来公知の方法によって形成することができる。
また、六角形の格子状スリットを形成する場合も、従来のハニカム構造体成形用口金の製造方法で用いられていた方法を採用することができ、その方法を特に限定するものではない。例えば、図10、及び図11に示すようなスリット5の溝幅に対応する厚さtの複数の板状の突起電極23、33がそれぞれ配設された櫛歯電極21、または櫛歯電極31を用いる放電加工を行って形成することができる。このようにして、坏土成形面に六角形ハニカム形状スリット5およびこのスリット5で仕切られるセルブロックが設けられたハニカム構造体成形用口金1を得る。
六角形のスリット格子状領域54の各辺のうち一辺に平行な板状の複数の突起電極23を突起電極支持部22に並列させた図10に示すような、櫛歯電極21を用いて、坏土成形面上で、スリット格子状領域54の各辺に平行な3方向のそれぞれに対応させて少なくとも3回に分けて前記櫛歯放電加工を行うことが好ましい。各方向に揃った櫛歯電極21を3種類用意しても良いし、同じ櫛歯電極21を120°ずつ回転させて行っても良い。
また、スリット形成工程で図2B〜図2Dに示すようにスリット5を形成した後に、この口金基体20にCVD等のコーティングを行ってもよい。このようにコーティングすることによって、口金基体20の耐摩耗性を向上させることができる。スリット形成工程は、上述の接合工程の後で、即ち、第1の板状部材と第2の板状部材とを接合させた後で行う。以下に具体的に説明する。スリット形成工程で形成されるスリットは、六角形のハニカム状であり、坏土成形面上の六角柱状突起部を仕切るものとなる。スリットの幅は0.050〜1.00mmであることが好ましい。スリットの坏土成形面からの深さとしては、0.50〜5.00mmであることが好ましい。
(櫛歯電極)
上述の六角柱状突起部形成工程で用いられる櫛歯電極としては、図10、図11で示すような最終的に得られる所望のハニカム構造体成形用口金1のスリット5の幅に対応する寸法と配置の複数の板状の突起電極23、33がそれぞれが平行で、突起電極支持部に垂直に配設された櫛歯電極21、31を好適に用いることができる。
櫛歯電極に設けられた複数の突起電極23,33は、厚みtがスリット5の幅に対応させて0.020〜0.800mmとすることが好ましい。また突起電極23,33の高さはスリット5の深さよりも長く、1.0〜8.0mmとすることが好ましい。そして突起電極23,33の幅Lは0.40〜2.00mmとすることが好ましい。
櫛歯電極21においては、突起電極が六角形ハニカム形状を構成する六角形格子6の対向する3組の辺のうち、1組の辺に平行な全ての辺に対応させて設けられている。この突起電極の板状の面に垂直な方向の間隔は図10に示すように六角形ハニカム形状を構成する六角形格子6対向する2辺の距離の2分の1のAであることが好ましい。例えば、0.30〜1.80mmであることが好ましい。
なお、スリットの深さが深い場合には、櫛歯電極の複数回加工を行う理由は、電極の消耗により、スリットが深い部分ほどスリット幅が狭いテーパ状になることがある。この深い部分のスリット幅を広げるため、櫛歯放電加工を行った後で同じ位置に、櫛歯電極を新たのものと交換し、複数回に分けて新しい櫛歯電極で放電加工を行うことが好ましい。また、繰り返し時の櫛歯放電加工に突起電極の厚みtを薄くしたものを用いることは、加工面の上面に近い部分ではほとんど加工が行われず、スリット幅がテーパー状に狭くなったスリットの深い部分のみを加工可能であることから好ましい。
櫛歯電極31においては、突起電極33が六角形ハニカム形状を構成する六角形格子6の対向する3組の辺のうち、1組の辺に平行な辺のうち、一方向に隣接する六角形の辺のみに対応させて設けられている。この突起電極33の板状の面に垂直な方向の間隔は図11に示すように六角形格子6の対向する2辺の距離Bと等しいことが好ましい。例えば、0.60〜3.60mmであることが好ましい。
なお、上記した櫛歯電極21と同様に、櫛歯電極31においても、電極の消耗により、スリット幅が狭くなった部分のスリット幅を広げるため、櫛歯放電加工を行った後で同じ位置に、櫛歯電極を新たのものと交換し、複数回に分けて新しい櫛歯電極で放電加工を行うことが好ましい。また、繰り返し時の櫛歯放電加工に突起電極の厚みtを薄くしたものを用いることは、加工面の上面に近い部分ではほとんど加工が行われず、スリット幅がテーパー状に狭くなったスリットの深い部分のみを加工可能であることから好ましい。
(櫛歯電極を構成する材質)
本実施形態で用いられる櫛歯電極21、31を構成する材料としては特に限定するものではないが、微粒子高強度高密度カーボングラファイト材を挙げることができる。より具体的には、平均粒子径5μm以下のものを好適例として挙げることができる。このようなカーボングラファイトを材質としたカーボン電極は、櫛歯電極21,31の突起電極23,33等の微細形状のものを高い精度で形成することが可能であるという利点や、高硬度で耐摩耗性に優れている、加工速度が速いという利点がある。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
導入孔形成工程において、ステンレス製(SUS630)で、縦横180×180mm、厚さ20mmの第1の板状部材2の他方の端面8に、直径が1.00mmの導入孔4を図9Aに示すように、押出成形するハニカム構造体の六角形ハニカム形状を構成する対辺長1.35mmの六角形ハニカム形状を構成する六角形格子6の頂点のうち、一つおきに三つの頂点に相当する位置に配置した。導入孔4はドリルにより穿孔し、その加工範囲は製品寸法に応じ直径110mmの範囲とした。導入孔4は、20mmの深さまで貫通させて、約6,000個形成した。
次に、柱状突起部形成工程において、型彫電極柱状加工を行った。型彫電極柱状加工を行う際には、図9Bに示すような厚さが10mm、直径112mmで、銅タングステン製、板状の電極基体12を用いて製作した有孔電極を11を用いる。板状の電極基体12の電極前面15上に、六角形格子状のスリットで区画されるスリット格子領域より小さい直径0.95mm、深さ4.00mmの円柱状の型彫電極加工孔13を設けて有孔電極11とする。そしてこの型彫電極加工孔13の円柱状の中心軸が、スリット格子状領域54の、それぞれの六角形の中心点に対応するような位置に約1万個配置された有孔電極11を用いて型彫電極柱状加工を行った。型彫電極加工孔の具体的な配置は導入孔からX方向に0.675mm、Y方向に0.390mmずれた位置とした。
図9Bに示す有孔電極11を、加工溶液10中で、図6に示すように第2の板状部材3に押しつける放電加工(型彫電極柱状加工)を行った。これにより、第2の板状部材3の坏土成形面に図7A、に示すような整流部53で仕切られる約1万個の柱状突起部51を形成した。これら隣接する3個の柱状突起51どうしの内接円を直径0.60mm狙いとした。
この整流部53の接合端面57からの深さは1.0mmで、口金基体20の内部で導入孔4と連通している。型彫電極柱状加工の速度はサーボによる自動制御とした。型彫電極柱状加工は、NC放電加工機を用いて行った。加工液は一般的な放電加工油を使用した。
柱状突起部形成工程の後、接合工程において、上述の導入孔形成工程で製作したステンレス製の導入孔が設けられた第1の板状部材に厚さ2.50mmの超硬合金からなる第2の板状部材を拡散接合し口金基体20とした。
接合工程の後、スリット形成工程において、口金基体20として接合された第2の板状部材の坏土成形面に図11に示すような櫛歯電極31を用いて、図6に示すような放電加工を行った。具体的には、図11の櫛歯電極31に設けられた板状の突起電極33は、厚さtが0.080mm、高さHが4.50mm、突起電極33に平行な方向の幅Lが0.70mm、突起電極の厚さ方向の間隔Bは図11に示すような六角形ハニカム形状を構成する六角形格子6の対向する2辺と同じ1.35mmであるものを使用した。この櫛歯電極31は、研削加工によって製作したものを使用した。
上述のスリット形成工程においては、狙いスリット幅を120μmとした。スリット加工は、櫛歯電極31を用いて、口金基体の一方の端面から間隔を隔てた状態より、スリットの放電加工用の加工液の口金基体の他方の端面側から導入孔及び整流部53を経由して一方の端面7側に加工液10を流出させながら、放電加工を行った。櫛歯電極33の角度を120°ずつ回転させて各放電加工を行い、スリットを形成した。
これにより、図9Dに示すように、口金基体20の一方の端面7から整流部53に連通する深さまで加工して、口金基体の一方の端面7に六角形ハニカム形状のスリット5、およびこのスリット5で仕切られるセルブロック51を形成し、ハニカム構造体成形用口金1を製造した。本実施例における放電加工は、NC放電加工機を用いて行った。加工液は柱状突起部形成工程と同じものを使用し、加圧圧力が0.01MPaとなるようにポンプを用いて他方の端面側から流出させた。なお、本実施例1においては、上述した方法で、ハニカム構造体成形用口金を2個製作した。実施例1での放電加工に要した電極枚数、および加工時間を表1に示す。電極枚数は、柱状突起部形成工程での整流部形成用と、スリット形成工程でのスリット形成用とをそれぞれ示す。加工時間は総加工時間と、整流部加工時間とをそれぞれ示す。
(比較例1)
比較例1は、柱状突起部形成工程において、実施例1の型彫電極柱状加工で用いた有孔電極を用いずに、スリット形成工程で用いた櫛歯電極と、この櫛歯電極と同様な、厚さtを0.30mmとした整流部形成用櫛歯電極を順に用いて幅を拡張する放電加工を行って、スリットに準じた形状で幅が0.40mmの六角形格子状の整流部を形成した。このとき実施例1で柱状突起部が導入孔から導入孔の長手方向へ延長した領域が部分的に削り落とされた状態の円柱状の形状であるのに対して、比較例1では上述したような、六角形格子状のスリットとで区画されるものと同じ形状で、高さが1.00mm、一辺の幅が0.55mmの六角柱とした。比較例1での放電加工に要した電極枚数、および加工時間を表1に示す。電極枚数は、柱状突起部形成工程での整流部形成用と、スリット形成工程でのスリット形成用とをそれぞれ示す。加工時間は総加工時間と、整流部加工時間とをそれぞれ示す。
Figure 2010228290
表1に示すように、実施例1において製造されたハニカム構造体成形用口金の、全ての製造工程に要した総加工時間は約600時間、電極の枚数は19枚であった。また、このハニカム構造体成形用口金を用いて得られたハニカム成形体の成形不良としてのリブ切れ・セルよれ・目詰まり不良結果と、成形して得られた成形体を焼成して得られたハニカム構造体の焼成不良としてのリブ切れ不良の結果とを、それぞれ表2に示す。成形不良としてのリブ切れ・目詰まりは成形原料の滞留に起因し、成形不良のセルよれは整流効果の大小に起因したものである。
なお、上記成形不良としての「リブ切れ」とは、隔壁が、その一部又はその交差部において切れ目を生じているもののことを言う。具体的な良否判別方法としては、限度見本との照合による目視による確認であり、1平方インチ内に2箇所以上存在するものを不具合とみなす。また「目詰まり不良」とは「成形時のリブ変形や厚み増加に伴うセルの目詰まり」のことを言う。具体的な良否判別方法としては、限度見本との照合による目視による確認である。異常の焼成不良としての「リブ切れ」とはハニカム成形体を焼成して得られるハニカム構造体の隔壁が、その一部又はその交差する交差点が切れているものことを言うのことを言う。具体的な良否判別方法としては限度見本との照合による目視による確認であり、1平方インチ内に2箇所以上存在するものを不具合とみなす。また「セルよれ」とは、隔壁の変形のことを言う。具体的な良否判別方法としては、限度見本との照合による目視による確認である。
Figure 2010228290
これら表1、表2に示す結果から、実施例1のハニカム構造体成形用口金、およびその製造方法が生産性、コストの面で優れていることが明らかとなった。
本発明のハニカム構造体成形用口金およびその製造方法は、ハニカム形状のハニカム構造体、特に六角形ハニカム形状のハニカム構造体を成形するための成形用口金を、簡便かつ高精度に製造することが可能である。
1:ハニカム構造体成形用口金、2:第1の板状部材、3:第2の板状部材、4:導入孔、5:スリット、6:六角形格子、7:一方の端面、8:他方の端面、9:有孔電極、10:加工溶液、11:有孔電極、12:電極基体、13:型彫電極加工孔、14:電極後面、15:電極前面、20:口金基体、21:櫛歯電極、22:櫛歯電極支持部、23:突起電極、31:櫛歯電極、32:櫛歯電極支持部、33:突起電極、40:ハニカム構造体、41:隔壁、42:流路、50:セルブロック、51:柱状突起部、53:整流部、54:スリット格子状領域、57:接合端面、59:接合面、61:基準六角形、72:スリット単位、80:厚さ方向。

Claims (10)

  1. 成形原料を導入するための導入孔が形成された第1の板状部材と、前記成形原料を成形するための格子状のスリットが形成された第2の板状部材とからなる口金基体を備え、
    前記第1の板状部材と前記第2の板状部材との接合面とされる少なくとも前記第1の板状部材と前記第2の板状部材のいずれか一方の前記接合面に、前記スリットで区画される複数のスリット格子状領域と対応するように形成された、前記スリット格子状領域より小さい接合端面を有し、かつ側面の少なくとも一部が曲面とされた複数の柱状突起部が形成され、
    前記柱状突起部どうしの間隙として前記口金基体内部に形成された少なくとも一部が曲面とされた整流部を介して、前記導入孔と前記スリットとが内部で連通され、
    前記導入孔より導入された前記成形原料が、前記整流部を経由して前記スリットへと整流されるハニカム構造体成形用口金。
  2. 前記柱状突起部が、円柱状である請求項1に記載のハニカム構造体成形用口金。
  3. 前記柱状突起部が、前記第1の板状部材に設けられ、前記導入孔から前記導入孔の長手方向へ延長した領域が部分的に削り落とされた状態の円柱状である請求項1に記載のハニカム構造体成形用口金。
  4. 前記柱状突起部の中心軸と、前記柱状突起部に対応する前記スリット格子状領域の中心点とが重なる請求項1〜3のいずれか1項に記載のハニカム構造体成形用口金。
  5. 前記スリットが六角形格子状である請求項1〜4のいずれか1項に記載のハニカム構造体成形用口金。
  6. 成形原料を導入するための複数の導入孔が形成された第1の板状部材と、前記導入孔と連通し、前記導入孔から導入された前記成形原料を成形するための格子状のスリットを有した第2の板状部材と、を備え、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とが接合面で接合されたハニカム構造体成形用口金の製造方法であって、
    前記第1の板状部材に、前記導入孔を形成する導入孔形成工程と、
    円柱状の型彫電極加工孔が複数配置された有孔電極を、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材の少なくともいずれか一方の前記接合面に対して押し付けて放電加工または電解加工を行う型彫電極柱状加工により、前記型彫電極柱状加工が施された一方の前記接合面に、前記スリットで区画される複数のスリット格子状領域と対応するように形成された、前記スリット格子状領域より小さい接合端面を有した複数の柱状突起部を形成する柱状突起部形成工程と、
    前記柱状突起部形成工程の後、前記接合端面を前記接合面として前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とを重ね合わせて接合することにより、前記柱状突起部どうしの間隙として前記口金基体内部に整流部が設けられた前記口金基体を形成する接合工程と、
    前記接合工程の後、前記導入孔と前記整流部を介して連通させた格子状の前記スリットを、前記第2の板状部材に形成するスリット形成工程と、を含むハニカム構造体成形用口金の製造方法。
  7. 前記柱状突起部形成工程において、円柱状の複数の前記型彫電極加工孔が配置された有孔電極を使用して前記型彫電極柱状加工を行うことにより、円柱状の前記柱状突起部を形成する請求項6に記載のハニカム構造体成形用口金の製造方法。
  8. 前記柱状突起部形成工程において、前記第1の板状部材と前記第2の板状部材とを接合した場合に、前記第1の板状部材の、前記口金基体上の前記導入孔から前記導入孔の中心軸方向へ延長した領域と部分的に重なり合う位置に円柱状の前記型彫電極加工孔が設けられた有孔電極を使用して前記型彫電極柱状加工を行うことにより、前記導入孔から前記導入孔の長手方向へ延長した領域が部分的に削り落とされた状態の円柱状である前記柱状突起部を形成する請求項6に記載のハニカム構造体成形用口金の製造方法。
  9. 前記柱状突起部形成工程において、前記柱状突起部の中心軸と、前記柱状突起部に対応する前記スリット格子状領域の中心点とが重なるようにあらかじめ前記型彫電極加工孔が配置された有孔電極を使用して前記型彫電極柱状加工を行う、請求項6〜8のいずれか1項に記載のハニカム構造体成形用口金の製造方法。
  10. 前記型彫電極加工孔の内表面が絶縁処理された前記有孔電極を用いて、前記型彫電極加工として、電解加工を行う請求項6〜9のいずれか1項に記載のハニカム構造体成形用口金の製造方法。
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