JP2010227426A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表示制御装置52は、第1ケース体79にインバータ用中継基板77、液晶用中継基板78、表示データ基板76および表示制御基板75を収容して構成される。第1ケース体79のベース部材80に、金属板材82が、複数の弾性体117を介して配設される。金属板材82に設けた第1固定部にインバータ用中継基板77および液晶用中継基板78が配設され、金属板材82に設けた第2固定部に表示データ基板76が配設され、金属板材82に設けた第3固定部に表示制御基板75が配設される。
【選択図】図16
Description
またパチンコ機は、機内にセットされる遊技盤に形成された可視表示部に、機裏側に配設した液晶式やドラム式等の図柄表示装置の表示部を臨ませ、この図柄表示装置で図柄組み合わせゲームやリーチ演出等の主たる遊技演出を行なうようになっている。前記遊技盤の裏側には、各種演出や遊技用のプログラムが格納された制御用ROM、各種データが格納されたデータ用ROM、制御用ROMに格納されたプログラムを実行するCPU、その他各種電子部品が実装された制御基板を保護用の基板ケース内に収容した制御装置が配設されている。
前述したような振動に起因する電子部品の接触不良の発生を防止する防振構造として、例えば特許文献1には、本体シャーシに対し、回路基板を収容した回路基板ユニットを、複数の防振ゴムを介して取付ける構成が開示されている。
機裏側に配設されるベース部材(80)に、各種電子部品(139,140,143,147)が実装される複数の基板(75,76)が配設される遊技機において、
複数の基板(75,76)の固定部(127,128)が設けられた支持部材(82)と、
前記支持部材(82)に形成された装着部(115,116)と、
円筒状に形成されると共に、軸方向の中間位置の外周に形成された周溝(117a)によって形成された小径嵌合部(117b)の軸方向の両側に第1保持部(123)および第2保持部(124)が形成され、前記小径嵌合部(117b)を前記装着部(115,116)に嵌合して支持部材(82)の一方の面側に第1保持部(123)が当接すると共に支持部材(82)の他方の面側に第2保持部(124)が当接した状態で支持部材(82)に取付けられる弾性体(117)と、
前記弾性体(117)における前記第1保持部(123)の支持部材(82)から離間する端面に突設される複数の第1突起(123a)および前記第2保持部(124)の支持部材(82)から離間する端面に突設される複数の第2突起(124a)と、
前記弾性体(117)の第1突起(123a)に接触可能な支持部(125a)を有し、該支持部(125a)とベース部材(80)とで第1保持部(123)および第2保持部(124)を挟んで前記支持部材(82)をベース部材(80)に取付ける取付手段(125)と、
前記ベース部材(80)に取付けられる取付手段(125)の支持部(125a)とベース部材(80)との離間間隔を一定に保持する間隔保持手段(88)とから構成されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ベース部材および取付手段に対して複数の基板が配設される支持部材を保持する弾性体に突起を設け、該突起がベース部材および取付手段に接触するよう構成することで、ベース部材や取付手段から伝わる振動の弾性体による吸収率が高くなり、基板に伝わる振動を軽減することができる。従って、電子部品の接触不良に起因する不具合の発生を抑制し得る。また、弾性体を介してベース部材に取付けられる支持部材に複数の基板を配設するための固定部を設けたから、複数の基板の夫々をベース部材に対して弾性体を介して配設する必要はなく、弾性体の使用数を低減してコストを低廉にすることができる。
前記装着部(115)は、前記弾性体(117)の小径嵌合部(117b)の直径より小さい開口寸法で支持部材(82)の端縁側に開口する入口部(118)と、該小径嵌合部(117b)の直径と略同一内径の収容部(119)とを有し、
少なくとも1つの前記装着部(115)は、支持部材(82)の中央点を通る線分に対して他の装着部(115)とは非線対称の関係で設けられることを要旨とする。
請求項2の発明によれば、弾性体の小径嵌合部より狭い入口部と該小径嵌合部と略同一の内径の収容部とから装着部を形成したから、支持部材の装着部に取付けた弾性体は簡単には脱落することはなく、ベース部材に対する支持部材の取付け作業性が良好となる。また、支持部材の4隅部に形成した少なくとも1つの装着部は、支持部材の中央点を通る線分に対して他の装着部と非線対称の関係となっているから、ベース部材に対する支持部材の取付け態様を間違えることはない。
請求項3の発明によれば、弾性体における第1および第2保持部の直径より大きい開口寸法の抜き孔を支持部材に形成し、該抜き孔を介して装着部に弾性体を取付け得るよう構成したから、該弾性体を支持部材の端縁部から離間する位置に取付けることができ、支持部材の中間位置での防振を行ない得る。
請求項4の発明によれば、カバー部材を補強する補強部を電子部品や基板に接触しないように設けたから、カバー部材の補強を図ると共にカバー部材から基板に振動が伝わるのを防止し得る。
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に固定される固定枠としての外枠11の開口前面側に、後述する遊技盤33(図4参照)を着脱可能に保持された本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組付けられて、該遊技盤33の裏側に対して、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置(取付部材)13が着脱し得るよう配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤33を透視保護するガラス板を備えた装飾枠としての前枠14が開閉可能に組付けられると共に、該前枠14の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組付けられる。なお、実施例では、前記前枠14の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿16が一体的に組付けられており、前枠14の開閉に合わせて上球受け皿16も一体的に開閉するよう構成される。
図3に示すように、前記中枠12は、上縁をなす上枠部材17と、下縁をなし、スピーカや打球発射装置、操作ハンドル21等が設置された下枠部材18と、左側縁をなす左枠部材19と、右側縁をなす右枠部材20とから構成されて、これら上下左右の枠部材17,18,19,20を組付けた際に、全体が前記外枠11の開口に整合する矩形枠状に形成される。そして、前記上下左右の枠部材を組付けた際に前後に開口する開口部分が、前記遊技盤33を設置する遊技盤保持部22として機能する。ここで、前記中枠12は、前記外枠11の左上端部および左下端部に設けられた支軸(図示せず)を介して枢支され、左側端部を中心として中枠12を回転させることで、該外枠11に対して中枠12を開閉し得るようになっている。
前記中枠12の遊技盤保持部22に配設される前記遊技盤33は、図4,図5または図6に示すように、前面(盤面)にパチンコ球が流下可能な遊技領域34が画成され、アクリルやポリカーボネート等の光透過性の合成樹脂材からなる平板状の透明板35と、該透明板35の裏面に組付けられて前記図柄表示装置13が着脱可能に配設されると共に、不透明な合成樹脂材で形成された裏ユニット36とから構成され、該裏ユニット36に形成された前後に開口する開口部36aを介して図柄表示装置13の表示面を前面側から視認し得るよう構成されている。裏ユニット36に形成される開口部36aは、該裏ユニット36の上下および左右幅の大部分が開口する大型の開口部である。なお、前記透明板35および裏ユニット36は、外郭形状が略整合する大きさおよび形状に形成されて、該透明板35と裏ユニット36とを組付けた状態で透明板35の裏面を裏ユニット36で全面的に覆うよう構成され、前側から遊技盤33(裏ユニット36)の裏側を視認し得ないようになっている。
図1または図4に示すように、前記透明板35の前面には、左方に膨出する円弧状に形成した案内レール37が配設されると共に、該案内レール37の右方位置に、左端縁を右方に凹む円弧状に形成した第1盤面飾り部材38aが配設されている。そして、前記案内レール37および第1盤面飾り部材38aにより前記遊技領域34が略円形状に画成される。また、前記透明板35の盤面には、前記案内レール37の左方(遊技領域34の外側)の上下位置に第2盤面飾り部材38bが夫々が配設されている。前記第1および第2盤面飾り部材38a,38b,38bの夫々は、不透明な合成樹脂材から形成されており、透明板35において該第1および第2盤面飾り部材38a,38b,38bが配設された部分を除いた領域(すなわち遊技領域34)で裏側(裏ユニット36)を視認し得るよう構成されている。なお、前記透明板35の遊技領域34内には、多数の遊技釘(図示せず)が植設されており、該遊技領域34を流下するパチンコ球の接触により流下方向を不規則に変更させ得るよう構成してある。
前記透明板35には、前記裏ユニット36に形成された開口部36aの前側に前後に貫通する貫通口35a(図4参照)が形成されており、該貫通口35aに対して前後に開口する枠状の枠状装飾体41が配設されている。すなわち、前記裏ユニット36の開口部36aから臨む前記図柄表示装置13の表示面は、前記枠状装飾体41における前後に開口する窓口41aを介して透明板35の前側に露出して、該図柄表示装置13の表示面で展開される図柄変動演出を前側から視認し得るようになっている。また、枠状装飾体41には、上縁部から左右両縁部に亘り、透明板35より前面に突出する円弧状の庇状部41bが設けられており、前記遊技領域34に打ち出されたパチンコ球が枠状装飾体41の窓口41aを横切って流下するのを庇状部41bで規制している。更に、枠状装飾体41には、窓口41aの下側に、ステージ43が配設されると共に、窓口41aの左側に、遊技領域34を流下するパチンコ球をステージ43に案内する球通路部44が設けてある。
前記裏ユニット36は、図7に示すように、前方に開口する矩形箱状に形成された箱状本体45と、該箱状本体45の開口前端部に形成されて当該箱状本体45の開口外側へ延出し、前記透明板35の裏面に当接する固定盤部46とから構成されており、該固定盤部46の外郭形状が前記透明板35の外郭形状に略整合する大きさおよび形状に形成されている。そして、前記固定盤部46の前面を透明板35の裏面に当接した状態で、図示しないネジを介して透明板35に裏ユニット36を固定することで遊技盤33が構成される。また、透明板35の裏側に裏ユニット36を取付けた遊技盤33では、該裏ユニット36の箱状本体45と透明板35との間に所要の空間が画成され、該空間に各種の演出装置が配設され、これら演出装置が、前記主制御装置32の制御下に後述する統括制御装置54により制御される。
前記遊技盤33に配設される図柄表示装置13は、図5または図9に示すように、各種図柄を表示可能な液晶パネル50が収容ケース51に収容されたユニット部材であって、該収容ケース51の裏面に、液晶パネル50の表示を制御する表示制御装置(制御装置)52や液晶パネル50のバックライトを制御するインバータ基板53が配設される。更に、前記表示制御装置52およびインバータ基板53の裏面側には、前記各種演出装置を制御する統括制御装置54が前後に重なるよう配設されている。そして、統括制御装置54の制御信号に基づいて表示制御装置52が制御を実行して液晶パネル50の表示面で図柄変動ゲームが行なわれると共に、各種演出装置での演出が行なわれる。なお、前記統括制御装置54も前記主制御装置32に配線接続され、該主制御装置32からの制御信号に基づいて制御を実行するよう設定される。また統括制御装置54は、前記電源装置28に電気的に接続されている。
前記裏ユニット36の裏面には、図8に示す如く、前記開口部36aを囲繞する位置に、上壁部56、下壁部57、左側壁部58および右側壁部(移動規制手段)59が後方に突出するように立設されている。そして、これら4つの壁部56,57,58,59によって、前記図柄表示装置13が設置される設置領域Sが略矩形状に画成される。すなわち、上壁部56が設置領域Sの上辺を区画し、下壁部57が設置領域Sの下辺を区画し、左側壁部58が設置領域Sの左辺を区画し、右側壁部59が設置領域Sの右辺を区画して、こられ4つの壁部56,57,58,59によって、設置領域Sに設置された図柄表示装置13の上下および左右方向の移動を規制するよう構成される。なお、設置領域Sに対応する裏ユニット36の裏面について、以後は設置面60と指称する。
前記上壁部56および下壁部57における右端部には、後述するロック部材64が回動自在に配設される台座部62が夫々設けられている。両台座部62,62の構成は基本的には上下対称であるので、上壁部56に設けられる台座部62の構成についてのみ説明し、下壁部57に設けられる台座部62と同一部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図11または図12に示すように、前記台座部62の後端面には、図柄表示装置13の前記受け部55の後面に当接して後方移動を規制する移動規制手段としてのロック部材64,64が配設されている。なお、両台座部62,62に配設されるロック部材64,64の基本的な構成は同一であるので、下側のロック部材64について説明し、上側のロック部材64に関しては、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
前記表示制御装置52は、前記液晶パネル50での表示を制御する表示制御基板(基板)75および表示データ基板(基板)76、その他複数の中継基板(基板)77,78を、図15,図16または図17に示すような第1ケース体(ケース体)79に収容保護してケース単位で取り扱い得るようになっている。この第1ケース体79は、前記図柄表示装置13の裏面に対向するようセットされる皿状のベース部材80と、このベース部材80の開口面側(後側)に対して着脱可能に組み付けられるカバー部材81とから構成され、両者共に透明な合成樹脂材により一体成形されて、前記表示制御基板75、表示データ基板76および複数の中継基板77,78をベース部材80内に金属板材(支持部材)82を介して敷設状態で収容すると共に、前記カバー部材81で覆蓋保護するようになっている。
前記ベース部材80は、前記図柄表示装置13に対向する矩形の平板状に形成された前壁83と、該前壁83の上下および左右の端縁から後方に向けて立設された上壁84、下壁85、左壁86および右壁87とから、後方に開口する矩形皿状に形成されている。また、ベース部材80の左壁86に、上下方向に離間して複数の係合片86aが側外方に延出するよう形成されると共に、該ベース部材80の右壁87には、上下方向に離間して複数の係止爪87aが側外方に向けて突設されている。これに対し、前記カバー部材81は、図16または図17に示す如く、ベース部材80の前壁83と対向する後壁(壁)89と、該後壁89の上下および左右の端縁から前方に向けて立設された上壁90、下壁91、左壁92および右壁93とから、前方に開口する矩形皿状に形成されている。また、カバー部材81の左壁92に、前記各係合片86aと対応する位置に、該係合片86aを挿脱可能な係合孔92aが形成されると共に、該カバー部材81の右壁93には、前記各係止爪87aと対応する位置に、前側に延出する弾性変形可能な係止片93aが形成されると共に、該係止片93aに係止爪87aが係脱自在に係止する係止孔93bが形成されている。そして、各係合片86aを係合孔92aに挿通したカバー部材81の係止孔93bに、対応する係止爪87aを夫々係止することで、ベース部材80に対してカバー部材81は、前壁83と後壁89とが前後に離間して対向する状態で着脱自在に取付けられる。
前記カバー部材81における後壁89の内面(表示制御基板75や表示データ基板76の実装面と対向する面)に、図18に示すように複数の第1リブ(リブ,補強部)99が、縦横(上下方向および左右方向)に延在するように形成されている。上下方向に延在する第1リブ99および左右方向に延在する第1リブ99は、図18に示す如く、相互に交差または連設されると共に、対応する上下の壁90,91または左右の壁92,93に連設され、後壁89の剛性(強度)を高めて、該後壁89が前後方向に橈み難くしてある。そして、前記表示制御基板75(実装面)と対向する位置に形成される第1リブ99の突出寸法は、図17に示す如く、前記ベース部材80にカバー部材81を取付けた状態で、該表示制御基板75の実装面に実装されている後述する制御用ROM139やCPU140、その他の各種電子部品に接触しない値に設定される。
前記インバータ基板53は、前記表示制御装置52の右側(図5では左側)に隣接して、前記図柄表示装置13の裏面にネジ止め固定されている。また図柄表示装置13の裏面には、インバータ基板53を被覆し、裏面が前記表示制御装置52の裏面と同一レベルか、より後方に突出するインバータカバー101が着脱自在に配設される。そして、インバータ基板53は、前記表示制御装置52に配設される前記インバータ用中継基板77にコネクタ接続される。
前記インバータカバー101の裏面に、図5に示す如く、前記統括制御装置54が着脱自在に配設されている。この統括制御装置54は、各種演出装置での演出を統括的に制御する統括制御基板102を、第2ケース体103に収容保護してケース単位で取り扱い得るよう構成される。なお、インバータカバー101に対する統括制御装置54の取付け手段は、前記図柄表示装置13と表示制御装置52との取付け手段と同様に、差込片、連結部、受部、被連結部および連結具が用いられる。
前記表示制御装置52の裏面に、図5に示す如く、前記統括制御装置54にコネクタ接続される統括駆動装置(別の制御装置)104が着脱自在に配設される。この統括駆動装置104は、前記統括制御装置54からの制御信号に基づいて各種演出装置での演出を行なわせる統括駆動基板(基板)105を、第3ケース体(ケース体)106に収容保護してケース単位で取り扱い得るよう構成される。第3ケース体106には、右端側に、前記表示制御装置52に設けられた前記第2受部98aの差込口に挿脱可能な板状の第2差込片106aが側外方に延出するよう形成されると共に、左端側に、表示制御装置52に設けられた前記第2被連結部98bに連結可能な第2連結部106bが形成される。そして、第3ケース体106の第2差込片106aを第2受部98aに差し込んで係合すると共に、第2連結部106bを第2被連結部98bに整合したもとで、第2連結部106bおよび第2被連結部98bを第2連結具107で連結することで、表示制御装置52の裏面に統括駆動装置104が重なった状態で取付けられる。なお、第2連結具107による第2連結部106bと第2被連結部98bとの連結を解除することで、統括駆動装置104は表示制御装置52から取外すことができる。
前記第1ケース体79に対する各基板75,76,77,78の支持部材として機能する前記金属板材82は、図19,図20,図21または図22に示す如く、前記ベース部材80に収容可能な寸法で形成された略矩形で平板状の設置板110と、該設置板110の上下および左右の端縁を後方に向けて折曲形成した上辺部111、下辺部112、左辺部113および右辺部114とから基本的に構成される。そして、第1ケース体79における前記ベース部材80の前壁83に設置板110を対向した姿勢で、後述する弾性体117を介して取付けられると共に、ベース部材80およびカバー部材81の内面に金属板材82の全体が直接接触しない状態で第1ケース体79に収容されるよう構成される(図16,図17参照)。
前記第1装着部115は、図19に示す如く、前記弾性体117の後述する小径嵌合部117bの直径より小さい開口寸法で設置板110の端縁側に開口する入口部118と、該小径嵌合部117bの直径と略同一内径の収容部119とを有する。そして、隅部に近接する端縁位置に形成されている第1装着部115は、設置板110の中央点を通る線分に対して他の第1装着部115とは非線対称となる位置に設けられる。実施例では、右端側の上隅部の近傍に形成される第1装着部115が、他の第1装着部115と非線対称となっている(図21参照)。また、各第1装着部115の入口部118は、金属板材82の左端縁または右端縁に開口するよう設定され、各入口部118に対応する左右の辺部113,114には、外方からの弾性体117の挿入を許容する切欠部120が形成されている。なお、第1装着部115の入口部118の開口方向は、左右に限らず上下であってもよく、該入口部118の開口方向に応じて対応する辺部に切欠部を形成すればよい。
前記設置板110には、3つの第1装着部115とは非線対称の関係となっている第1装着部115が近接する隅部を構成する端縁から離間する位置に、弾性体117の後述する第1および第2保持部123,124の直径より大きい開口寸法の抜き孔121が形成される。そして、設置板110における抜き孔121に隣接する位置に第2装着部116が形成されている。この第2装着部116は、弾性体117の小径嵌合部117bの直径より小さい開口寸法で抜き孔121側に開口する入口部118と、該小径嵌合部117bの直径と略同一内径の収容部119とを有する。そして、抜き孔121を介して入口部118に小径嵌合部117bを臨ませた弾性体117を、収容部119側に移動することで、第2装着部116に弾性体117が取付けられるようになっている。なお、実施例の第2装着部116は、他の全ての第1装着部115との関係で、設置板110の中央点を通る線分に対して非線対称となっている。また実施例では、設置板110の中央点を通る線分に対して線対称の関係となっている3つの第1装着部115と第2装着部116とに夫々弾性体117を取付けて、前記ベース部材80に金属板材82を取付ける場合で説明するが、4つの第1装着部115に夫々弾性体117を取付けて、ベース部材80に金属板材82を取付けるようにしてもよいことは勿論である。そして、少なくとも1つの非線対称の関係となる装着部115,116を用いることで、ベース部材80に対して金属板材82を取付ける際に、該金属板材82の裏表および上下を反転した誤った姿勢で取付けるのを防止するよう構成されるものである。なお、他の第1装着部115と非線対称となる第1装着部115および第2装着部116については、目印用の第1装着部115および目印用の第2装着部116と指称する場合もある。
前記金属板材82の各装着部115,116に取付けられる弾性体117は、図22または図23に示すように全体が円筒状に形成され、軸中心に形成される通孔117cに、前記ベース部材80に突設した配設ボス88が挿通されるようになっている。また弾性体117は、軸方向の中間位置の外周に周溝117aが形成され、該周溝117aによって形成された小径嵌合部117bの軸方向の両側に、該小径嵌合部117bより大径円筒状の第1保持部123および第2保持部124が形成される。そして、小径嵌合部117bを前記装着部115,116の収容部119に嵌合して金属板材82に取付けた際に、該金属板材82における前記ベース部材80の前壁83から離間する側の面(カバー部材81側の面)に第1保持部123が当接すると共に、該金属板材82におけるベース部材80の前壁83と対向する側の面に第2保持部124が当接するよう構成される。
前記弾性体117を介して金属板材82をベース部材80に取付ける取付手段としてのフランジ付きネジ125は、図22に示す如く、前記弾性体117の第1突起123aに接触可能な支持部125aと、該支持部125aにおける第1突起123aとの接触面に延設されるネジ部125bとを有する。そして、金属板材82に取付けた弾性体117の通孔117cに配設ボス88を挿通させると共に第2突起124aをベース部材80の前壁83に接触させた状態で、該配設ボス88のネジ孔88aにフランジ付きネジ125のネジ部125bを螺挿することで、支持部125aと金属板材82とで第1保持部123を挟み、かつ前壁83と金属板材82とで第2保持部124を挟んだ状態で、ベース部材80に金属板材82が取付けられる。
前記ベース部材80に突設した配設ボス88は、前記フランジ付きネジ125のネジ部125bを配設ボス88のネジ孔88aに螺挿した際に、前記支持部125aが配設ボス88の突出端(後端)に当接して、該支持部125aとベース部材80の前壁83との離間間隔を一定に保持するよう構成される。また、配設ボス88の軸方向長さは、前記弾性体117の軸方向の長さ寸法と略同一に設定される。これにより、配設ボス88に外嵌した弾性体117を、配設ボス88に螺着したフランジ付きネジ125を介してベース部材80の前壁83に取付けた状態で、該弾性体117の第1突起123aおよび第2突起124aは対応する支持部125aおよび前壁83に対して点接触するか、または僅かに潰れた状態で接触するよう構成される。
前記金属板材82には、前記複数の基板75,76,77,78の固定部128,127,126,126が設けられ、対応の固定部128,127,126,126に基板75,76,77,78が、一部が前後方向に重なるようにして配設される。実施例では、前記設置板110の右下隅部に、インバータ用中継基板77が固定部126を介して固定されると共に、左上隅部に液晶用中継基板78が固定部126を介して固定される(図21参照)。また設置板110における上側において、液晶用中継基板78に重なるように後方に離間して表示データ基板76が、左右方向の略全長に亘って固定部127を介して固定される。更に、設置板110における右側に偏った位置において、前記液晶用中継基板78、インバータ用中継基板77および表示データ基板76の夫々と一部が重なるように後方に離間して表示制御基板75が固定部128を介して固定される(図20参照)。実施例では、両中継基板77,78の固定部126を第1固定部と指称し、表示データ基板76の固定部127を第2固定部と指称し、表示制御基板75の固定部128を第3固定部と指称するものとする。
前記両中継基板77,78を固定する第1固定部126は、図19に示す如く、複数のネジ孔129から構成され、中継基板77,78に形成した通孔130に挿通したネジSCを対応するネジ孔129に螺挿することで、該中継基板77,78は、後述するソケット145,146の配設面(実装面)とは反対の反実装面が設置板110に当接した状態で固定される(図16,図17参照)。また設置板110における両中継基板78,78の固定位置には、該設置板110から立上がる第1規制片132が設けられ、該第1規制片132が中継基板77,78の対応する側縁に形成した凹状の第1規制部133に係合することで、該中継基板77,78の固定位置に対する位置決めがなされるよう構成してある。なお、設置板110において、各中継基板77,78の実装面における各種電子部品やソケット145,146が実装されている領域に対応する位置に開口部110aが夫々設けられている。
前記表示データ基板76を固定する第2固定部127は、前記設置板110の左端部において上下に離間して立設された一対の固定ボス134,134と、前記上辺部111の右端側に偏った位置および右片部114から設置面側に延出する前取付片135、および設置板110の右端側に偏った位置に設けられて所定高さで立上がった後に設置板110と平行に折曲されたL字状の前取付片136とから構成され、これら固定ボス134および各前取付片135,136にはネジ孔134a,135a,136aが形成されている(図19参照)。また、固定ボス134および各前取付片135,136の後端は同一平面に臨むよう設定される。そして、これら固定ボス134および各前取付片135,136の後端に表示データ基板76の後述するデータ用ROM143の実装面とは反対の反実装面を当接した状態で、該表示データ基板76に形成した通孔76aに挿通したネジSCを対応するネジ孔134a,135a,136aに螺挿することで、該表示データ基板76は、図16または図17に示す如く、反実装面が前記液晶用中継基板78から後方に離間した状態で固定される。また設置板110に設けられた前取付片136には、第2規制片136bが後方に向けて折曲形成されており、該第2規制片136bが表示データ基板76の対応する側縁に形成した凹状の第2規制部76bに係合することで、該表示データ基板76の固定位置に対する位置決めがなされるよう構成してある。
前記表示制御基板75を固定する第3固定部128は、前記上辺部111の左右方向の中間および右片部114の上下方向の中間において設置板側に延出する後取付片137と、設置板110の右上隅部および中央に設けられて所定高さで立上がった後に設置板110と平行に折曲されたL字状の後取付片138とから構成され、これら後取付片137,138にはネジ孔137a,138aが形成されている(図19参照)。また各後取付片137,138の後端は、前記前取付片135,136の後端より後方において同一平面に臨むよう設定される。そして、各後取付片137,138の後端に表示制御基板75の後述する制御用ROM139等の電子部品の実装面とは反対の反実装面を当接した状態で、該表示制御基板75に形成した通孔75aに挿通したネジSCを対応するネジ孔137a,138aに螺挿することで、該表示制御基板75は、図16または図17に示す如く、反実装面が前記表示データ基板76から後方に離間した状態で固定される。また、設置板110の中央に設けられた後取付片138には、第3規制片138bが後方に向けて折曲形成されており、該第3規制片138bが表示制御基板75の対応する位置に形成した孔状の第3規制部75bに挿入係合することで、該表示制御基板75の固定位置に対する位置決めがなされるよう構成してある。なお、金属板材82の右片部114には、前記表示制御基板75に設けられるソケット142の近接位置の反実装面を支持する支持片114aが形成されている。
矩形状に形成された前記表示制御基板75には、図20に示す如く、遊技に関するプログラムが格納(記憶)される制御用ROM(電子部品)139、該プログラムを実行するCPU(電子部品)140、その他の各種電子部品147が、裏側を向く実装面に実装されている。表示制御基板75の前側を向く反実装面には、前記表示データ基板76と重なる位置に差込端子141が突設されている。また表示制御基板75は、前記液晶用中継基板78にコネクタ接続される。更に、表示制御基板75の実装面には、前記カバー部材81の後壁89に形成された挿通口89aに対応する位置に、接続口を後方に向けて開口したソケット142が配設され、前記下部中継基板74に接続する図示しない配線のプラグが該ソケット142に後方から差し込まれて接続されるようになっている。
矩形状に形成された前記表示データ基板76には、図21に示す如く、前記制御用ROM139に格納されているプログラムによって実行されるデータが格納(記憶)される複数のデータ用ROM(電子部品)143が、裏側を向く実装面に着脱交換自在に実装されている。表示データ基板76の実装面には、前記表示制御基板75の差込端子141と対応する位置に、該差込端子141が挿脱可能な差込受部144が設けられており、表示制御基板75を前記後取付片137,138に反実装面を当接した状態で、差込端子141が差込受部144に差し込まれて電気的に接続するよう構成される(図16参照)。表示データ基板76の一部は、図16,図17または図20に示す如く、前記表示制御基板75の左端縁から側外方に延出して、該延出部分にデータ用ROM143が実装されて、該表示制御基板75を取外すことなくデータ用ROM143を交換し得るようになっている。なお、表示制御基板75の実装面と、該表示制御基板75の前側に離間して位置する表示データ基板76における延出部の実装面とにより、前側に凸となる段部が形成され、該段部に、前記カバー部材81に形成された前記第2リブ100が臨むよう構成される。
前記表示制御基板75にコネクタ接続される前記インバータ用中継基板77における表示制御基板75と対向する実装面には、該表示制御基板75と前後に重なる位置に、各種の電子部品(図示せず)が実装されている。表示制御基板75とインバータ用中継基板77との離間寸法(前記第3固定部128を構成する後取付片137,138の後端位置)は、該インバータ用中継基板77に実装される電子部品が表示制御基板75に接触しない値に設定してある。またインバータ用中継基板77における表示制御基板75と前後に重ならない位置の実装面に、接続口を後方に向けて開口するソケット145が配設され(図20参照)、該ソケット145には、前記インバータ基板53に接続する配線のプラグ(図示せず)が、前記カバー部材81に形成された挿通口89aを介して着脱自在に差し込み接続されるよう構成される。
前記表示制御基板75にコネクタ接続される前記液晶用中継基板78は、図21に示す如く、前記表示データ基板76と全体的に重なるように配置されており、該液晶用中継基板78の表示データ基板76と対向する実装面には、各種の電子部品(図示せず)が実装されている。表示データ基板76と液晶用中継基板78との離間寸法(前記第2固定部127を構成する固定ボス134や前取付片135,136の後端位置)は、該液晶用中継基板78に実装される電子部品が表示データ基板76に接触しない値に設定してある。また、液晶用中継基板78の上端部には、接続口を上方(基板の実装面に沿う方向)に向けて開口するソケット146が配設され、該ソケット146には、前記図柄表示装置13に接続する配線のプラグ(図示せず)が、前記ベース部材80およびカバー部材81の上壁84,90に形成された挿通口95を介して着脱自在に差し込み接続されるよう構成される。なお、前記金属板材82の上辺部111には、液晶用中継基板78のソケット146と対応する位置に挿通部111aが開設されている(図19参照)。
次に、前述した実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
前記金属板材82の設置板110における右下隅部に、前記インバータ用中継基板77を、反実装面を設置板110に対向する姿勢で、該インバータ用中継基板77に形成した前記第1規制部133に設置板110に設けた前記第1規制片132を係合することで位置決めする(図21参照)。そして、インバータ用中継基板77の通孔130に挿通したネジSCを、前記第1固定部126の対応する各ネジ孔129に螺挿することで、図16に示す如く、インバータ用中継基板77は設置板110に反実装面が当接した状態で固定される。また、金属板材82の設置板110における左上隅部に、前記液晶用中継基板78を、反実装面を設置板110に対向する姿勢で、該液晶用中継基板78に形成した前記第1規制部133に設置板110に設けた前記第1規制片132を係合することで位置決めする(図21参照)。そして、液晶用中継基板78の各通孔130に挿通したネジSCを、前記第1固定部126の対応する各ネジ孔129に螺挿することで、図17に示す如く、液晶用中継基板78は設置板110に反実装面が当接した状態で固定される。
前記表示制御装置52における金属板材82のベース部材80に対する取付けについて説明する。前記複数の基板75,76,77,78が固定された金属板材82に形成された3つの第1装着部115および1つの第2装着部116の夫々に、前記弾性体117を取付ける。すなわち、弾性体117の小径嵌合部117bを、各装着部115,116の入口部118から収容部119に押し込むことで、図22に示す如く、金属板材82の設置板110を第1保持部123と第2保持部124とで挟んだ状態で、該弾性体117は金属板材82に取付けられる。この場合において、各装着部115,116における入口部118の開口寸法は、弾性体117の小径嵌合部117bの直径より小さく設定されているから、各装着部115,116に取付けた弾性体117が簡単に脱落することはなく、該金属板材82を前記ベース部材80に取付ける作業中に弾性体117が脱落して作業を中断する等の煩わしい事態が生ずることはなく、作業をスムーズに行ない得る。
前記複数の基板75,76,77,78を固定した金属板材82が取付けられた前記ベース部材80の前記各係合片86aに、前記カバー部材81の対応する前記係合孔92aを夫々挿通したもとで、該カバー部材81をベース部材80に近接することで、カバー部材81の係止孔93bにベース部材80の係止爪87aが係止され、ベース部材80に対してカバー部材81が取付けられて第1ケース体79が構成される(図15参照)。すなわち、金属板材82および複数の基板75,76,77,78は、第1ケース体79内に収容される。このとき、前記金属板材82は、図16または図17に示す如く、前記設置板110の端縁に設けた各辺部111,112,113,114がカバー部材81の対応する壁90,91,92,93と接触しない状態で収容される。
前記ベース部材80に金属板材82が取付けられた状態においては、図22に示す如く、前記フランジ付きネジ125の支持部125aに弾性体117の第1突起123aが接触すると共に、ベース部材80(前壁83)に弾性体117の第2突起124aが接触し、金属板材82は、ベース部材80に直に接触しない状態となっている。また、前述したように金属板材82の設置板110の端縁に設けられる各辺部111,112,113,114についても、ベース部材80の対応する壁84,85,86,87およびカバー部材81の対応する壁90,91,92,93の何れとも接触していない。すなわち、金属板材82は、弾性体117にのみ接触しており、ベース部材80やカバー部材81からの振動は、該弾性体117によって減衰されて金属板材82が振動するのは抑制される。しかも、支持部125aおよびベース部材80には、弾性体117の突起123a,124aのみが接触して、支持部125aおよびベース部材80に対する弾性体117の接触面積は小さいから、ベース部材80、カバー部材81およびフランジ付きネジ125から伝わる振動の弾性体117による吸収率は高くなり、金属板材82に伝わる振動をより軽減することができる。
前述したように各基板75,76,77,78を第1ケース体79に収容した表示制御装置52は、前記ベース部材80に形成した第1差込片86bを、前記図柄表示装置13に設けた第1受部51bに差し込んで係合すると共に、前記カバー部材81に形成した前記各第1連結部96を、図柄表示装置13に設けた対応する第1被連結部51cに夫々整合する。この状態で、第1連結部96および第1被連結部51cを第1連結具97で連結することで、図柄表示装置13に対して表示制御装置52が取付けられる(図5参照)。表示制御装置52における図柄表示装置13側に位置するベース部材80に対向して金属板材82が配設されるから、電気的なノイズの影響が当該金属板材82に配設されている各種基板75,76,77,78に実装されている各種電子部品に及ぶのを防止し得る。
前記統括駆動装置104は、前記第3ケース体106に形成した第2差込片106aを、前記表示制御装置52におけるカバー部材81の設置部98に設けた第2受部98aに差し込んで係合すると共に、第3ケース体106に形成した前記第2連結部106bを、表示制御装置52のカバー部材81の設置部98に設けた第2被連結部98bに整合する。この状態で、第2連結部106bおよび第2被連結部98bを第2連結具107で連結することで、表示制御装置52の設置部98に統括駆動装置104が重なった状態で取付けられる(図5参照)。
前記表示制御装置52の裏面に取付けられた前記統括駆動装置104では、前記統括駆動基板105に設けられる中継用ソケット109に、前記遊技盤33に配設されている前記下部中継基板74に接続する配線のプラグが後方から差し込み接続される。このとき、統括駆動装置104が配設される前記カバー部材81には、プラグを中継用ソケット109に差し込む際の力が該カバー部材81を前側に撓ませる方向に加わる。しかしながら、カバー部材81の内面には、図18に示す如く、複数の第1リブ99が縦横に配設されて剛性が高められているから、統括駆動基板104の中継用ソケット109に対してプラグを差し込む際の力がカバー部材81に加わっても、該カバー部材81(後壁89)が大きく撓むのを抑制できる。しかも、カバー部材81の内面には、前記設置部98に取付けた統括駆動装置104における統括駆動基板105の中継用ソケット109と対応する位置において、上下方向の全長に亘って突出寸法の大きな前記第2リブ100が形成されているから、統括駆動基板104の中継用ソケット109に対するプラグの差し込み時に加わる力による撓みの発生をより抑制し得る。すなわち、カバー部材81の後壁89が内側に撓んで前記表示制御基板75に実装されている制御用ROM139、CPU140等の各種電子部品に接触して故障が発生するのを防止し得る。
次に、前記遊技盤33(裏ユニット36)に対する図柄表示装置13の固定につき説明する。前記図柄表示装置13を前記裏ユニット36の設置面60に対して斜めの姿勢としたもとで、該図柄表示装置13の左側面に形成した一対の係止突部51a,51aを裏ユニット36の左側壁部58に形成した対応の差込み口58a,58aに挿入し、この状態で右側面が裏ユニット36に近接するよう図柄表示装置13を回転させる。そして、図柄表示装置13の前面(収容ケース51)を前記裏ユニット36の設置面60に当接させると共に、上下のロック部材64,64を解除位置から係止位置へ回転変位させて、該上下のロック部材64,64を図柄表示装置13の対応する受け部55,55に当接させることで、当該図柄表示装置13が裏ユニット36の設置領域Sに固定保持される(図5参照)。このとき、図柄表示装置13の前面が、前記設置面60に当接すると共に、該図柄表示装置13の後面(受け部55,55)が、前記上下のロック部材64,64に当接することで、当該図柄表示装置13の前後移動が規制される。また、図柄表示装置13の右側面が、前記右側壁部59に当接すると共に、該図柄表示装置13の左側面が、前記左側壁部58に形成した当接案内片61の当接面61aに当接することで、当該図柄表示装置13の左右移動が規制される。更に、前記図柄表示装置13の上面が、前記上壁部56に当接すると共に、該図柄表示装置13の下面が、前記下壁部57に当接することで、当該図柄表示装置13の上下移動が規制される。
前記設置領域Sの設置面60に前面を当接した図柄表示装置13を固定するために解除位置のロック部材64を係止位置に向けて回転変位すると、前記当接面部69に設けられている規制突部73が前記台座部62の係止凹部67に当接係止されて、該ロック部材64は係止位置に位置決めされる。また、ロック部材64が係止位置に至る直前に、前記当接面部69の角部が前記台座部62に設けた規制片68に当接してこれを弾性変形させつつ回転する際に加わる負荷に対し、該角部が規制片68から離間することで負荷が軽減することで、作業者はロック部材64が係止位置に至ったことを判断できる。すなわち、作業者はロック部材64が係止位置に至ったことを把握でき、ロック部材64を回し過ぎて該ロック部材64や台座部62を破損してしまうのを防止し得る。更に、実施例のロック部材64は、2本のネジを介して台座部62に固定される固定金具65を介して回動自在に保持される構成であるから、係止位置において図柄表示装置13からロック部材64に加わる負荷に対する耐久性が高く、長期に亘って図柄表示装置13を設置領域Sに保持し得る。すなわち、パチンコ機10または遊技盤33の運搬や外枠11に対する中枠12の開閉により振動が発生しても、図柄表示装置13が前後方向に移動するのを極力抑制することができる。言い替えるなら、図柄表示装置13自体が振動し難くなっており、従って、図柄表示装置13の裏側に配設される前記表示制御装置52や統括制御装置54等の振動も抑制されて、各装置52,54の基板75,76,77,78,102に実装されている各種電子部品の振動に起因する不良の発生を抑制し得る。
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
1.実施例では、表示制御装置と統括駆動装置とを前後方向に重ねて配設したが、前後方向に重ねる制御装置としては、これに限らず、例えば表示制御装置の後側に統括制御装置を配設したり、または統括制御装置の後側に統括駆動装置を配設する等、制御装置が行なう制御に関係なく、前後方向に重ねて配設される制御装置の少なくとも前側に位置する制御装置のケース体にリブや突部が設けられるものであればよい。
2.ケース体(カバー部材)に形成されるリブについては、形成数や縦横の間隔等は任意に設定すればよく、例えば電子部品が集中する部位において密に設け、電子部品が殆どない部位において粗に設ける等、収容される基板の配設位置や電子部品の実装位置に合わせて設定すればよい。
3.実施例では、統括駆動基板(後側に位置する制御装置の基板)における第3ケース体(ケース体)で覆われていない部位にソケットを設けた構成としたが、第3ケース体で覆われる位置にソケットを設け、第3ケース体の該ソケットに対応する位置に設けた挿通口を介してソケットが露出するようにしたものであってもよい。
4.実施例では、弾性体の各保持部の内側と外側に分かれた位置の夫々に突起を設けたが、突起の形成位置や数等は任意に変更可能であり、また突起の形状についても、接触する対象物に対する接触面積を小さくし得るものであればよい。
5.取付手段の支持部とベース部材との離間間隔を一定に保持する間隔保持手段として、実施例ではベース部材に突設した配設ボスを用いたが、取付手段として機能するフランジ付きネジを間隔保持手段として採用することもできる。この場合は、フランジ付きネジの支持部における弾性体の第1突起との接触面に、軸部を延設する共に、該軸部の延出端に軸部より小径のネジ部を設ける。これに対し、ベース部材には該ネジ部が螺挿されるネジ孔を設ける。この構成においては、弾性体の通孔に軸部を挿通したフランジ付きネジの弾性体の通孔から突出しているネジ部をベース部材のネジ孔に螺挿した際に、前記軸部の延出端がベース部材の前壁に当接して、該ベース部材と支持部との離間間隔を一定に保持することができる。従って、フランジ付きネジにおける軸部の軸方向長さを、弾性体の軸方向の長さ寸法と略同一に設定することで、フランジ付きネジを介してベース部材に弾性体を取付けた状態で、実施例と同様に弾性体の第1突起および第2突起を対応する支持部およびベース部材に対して点接触するか、または僅かに潰れた状態で接触するようにし得る。
6.実施例では、弾性体を金属板材に取付ける装着部として、設置板の端縁に入口部が開口していない形態の第2装着部を形成したが、全ての装着部の入口部を設置板の何れかの端縁に開口する形態(実施例の第1装着部)としたり、全ての装着部の入口部が設置板の端縁に開口していない形態(実施例の第2装着部)とすることができる。
7.実施例では、金属板材として、設置板の各端縁に後方に折曲した辺部を夫々形成した形態としたが、設置板のみの形態を採用することができ、この場合における各基板の固定部としては、設置板から立上がる取付片や固定ボスとすればよい。
8.実施例では、遊技盤の裏側に配設される図柄表示装置に各種制御装置を前後に重ねて配設したが、該制御装置が配設される取付部材としては図柄表示装置に限らず、遊技盤(裏ユニット)に直に制御装置を前後に重ねた配設するものであってもよく、この場合は遊技盤(裏ユニット)自体が取付部材として機能する。
9.実施例では、遊技盤として透明板と裏ユニットとを組み付けた、所謂透明遊技盤を挙げたが、非透明な木製等の遊技盤であってもよい。
10.実施例では、遊技機としてパチンコ機を例示して説明したが、これに限られるものではなく、アレンジボール機やピンボール機等の従来公知の各種遊技機を採用し得る。
76 表示データ基板(基板)
80 ベース部材
81 カバー部材
82 金属部材(支持部材)
88 配設ボス(間隔保持手段)
99 第1リブ(補強部)
100 第2リブ(補強部)
115 第1装着部(装着部)
116 第2装着部(装着部)
117 弾性体
117a 周溝
117b 小径嵌合部
118 入口部
119 収容部
121 抜き孔
123 第1保持部
123a 第1突起
124 第2保持部
124a 第2突起
125 フランジ付ネジ(取付手段)
125a 支持部
127 第2固定部(固定部)
128 第3固定部(固定部)
139 制御用ROM(電子部品)
140 CPU(電子部品)
143 データ用ROM(電子部品)
147 他の電子部品
Claims (4)
- 機裏側に配設されるベース部材に、各種電子部品が実装される複数の基板が配設される遊技機において、
複数の基板の固定部が設けられた支持部材と、
前記支持部材に形成された装着部と、
円筒状に形成されると共に、軸方向の中間位置の外周に形成された周溝によって形成された小径嵌合部の軸方向の両側に第1保持部および第2保持部が形成され、前記小径嵌合部を前記装着部に嵌合して支持部材の一方の面側に第1保持部が当接すると共に支持部材の他方の面側に第2保持部が当接した状態で支持部材に取付けられる弾性体と、
前記弾性体における前記第1保持部の支持部材から離間する端面に突設される複数の第1突起および前記第2保持部の支持部材から離間する端面に突設される複数の第2突起と、
前記弾性体の第1突起に接触可能な支持部を有し、該支持部とベース部材とで第1保持部および第2保持部を挟んで前記支持部材をベース部材に取付ける取付手段と、
前記ベース部材に取付けられる取付手段の支持部とベース部材との離間間隔を一定に保持する間隔保持手段とから構成される
ことを特徴とする遊技機。 - 前記支持部材は矩形状で、4隅部の夫々に端縁側に開口する前記装着部が形成され、
前記装着部は、前記弾性体の小径嵌合部の直径より小さい開口寸法で支持部材の端縁側に開口する入口部と、該小径嵌合部の直径と略同一内径の収容部とを有し、
少なくとも1つの前記装着部は、支持部材の中央点を通る線分に対して他の装着部とは非線対称の関係で設けられる請求項1記載の遊技機。 - 前記支持部材には、前記弾性体における第1および第2保持部の直径より大きい開口寸法の抜き孔が形成されると共に、該抜き孔に隣接して装着部が設けられ、該装着部は、前記弾性体の小径嵌合部の直径より小さい開口寸法で前記抜き孔側に開口する入口部と、該小径嵌合部の直径と略同一内径の収容部とを有する請求項1または2記載の遊技機。
- 前記ベース部材に、該ベース部材との間に前記支持部材および複数の基板を収容する空間を画成するカバー部材が着脱自在に配設され、該カバー部材の内面には、電子部品や基板に接触しない複数の補強部が突設される請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
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2009
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