JP2010225473A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 MEAの湿度状態を維持して発電性能を安定化させた燃料電池を提供する。
【解決手段】 電解質膜を挟んで互いに対向するアノード極及びカソード極を有する膜電極複合体と、アノード極に燃料を供給するアノード流路板と、カソード極に酸化剤を供給するカソード流路板と、を有する燃料電池であって、カソード流路板はカソード流路板の略中央にカソード流路板の延伸方向に向けて形成された空気流通部と、カソード流路板の縁部にカソード流路板の延伸方向に向けて形成されたダクト部と、カソード流路板の延伸方向とは異なる方向に、ダクト部または空気流通部の少なくとも一方に連通するように形成された空気流路と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池に関し、特に直接燃料酸化型燃料電池に関する。
水素を燃料とする固体高分子型燃料電池(PEM)や直接メタノール供給型燃料電池(DMFC)では、アノード流路板とカソード流路板とで膜電極複合体(MEA)を挟み込み、このようにして得た複数のセルが互いに積層され、スタックを形成している。MEAは、固体高分子型のプロトン導電膜のアノード側に、アノード触媒層、アノードガス拡散層が形成され、カソード側にカソード触媒層、カソードガス拡散層が形成されている。
DMFCの場合、水、メタノールの混合溶液がアノードに送られ、空気がカソードに送られる。
アノードでは
CHOH+HO→CO+6H+6e (1)
の反応が生じ、二酸化炭素が発生する。カソードでは
3/2O+6H+6e→3HO (2)
の反応が生じ、水が発生する。
アノードで発生した二酸化炭素と水及び未反応のメタノールとを含む混合溶液は、気液二相流となってアノードから排出される。アノードから排出された気液二相流は、アノードの出口側の流路に設けられた気液分離器により気体と液体に分離される。分離後の液体は、回収流路を介して混合タンク等へ循環させ、分離後の気体は、大気に放出させている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、水素を燃料とする燃料電池において、アノードでは
→2H+2e (3)
の反応が生じる。
上記のように、アノードに対して水及びメタノール混合溶液を供給する場合、並びに水素を供給する場合のいずれにおいても、カソードには上記の反応式に従って十分な発電が行えるような量の空気を供給しなければならない。このため、従来においては、ポンプ等を用いて空気をカソードに供給していたが、ポンプ等のサイズが大きい、ポンプ等が大きな騒音を発する、ポンプ等によって電力消費が増大するなどの問題を生じていた。
また、室温の空気を60−70℃のスタックに供給すると、温度が上昇すると空気の相対湿度が低下し、空気導入部近傍のMEAが乾いてしまい、MEAの湿度状態が変化して発電性能が不安定になってしまうなどの問題も生じていた。
米国特許第6924055号
本発明は、ポンプ等の使用による騒音や電力消費増大の問題を低減するとともに、ME
Aの湿度状態を維持して発電性能を安定化させた燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池は、電解質膜を挟んで互いに対向するアノード極及びカソード極を有する膜電極複合体と、前記アノード極に燃料を供給するアノード流路板と、前記カソード極に酸化剤を供給するカソード流路板と、を有する燃料電池であって、前記カソード流路板は前記カソード流路板の略中央にカソード流路板の延伸方向に向けて形成された空気流通部と、カソード流路板の縁部に前記カソード流路板の延伸方向に向けて形成されたダクト部と、前記カソード流路板の延伸方向とは異なる方向に、前記ダクト部または前記空気流通部の少なくとも一方に連通するように形成された空気流路と、を有することを特徴とする。
上記態様によれば、ポンプ等の使用による騒音や電力消費増大の問題を低減するとともに、MEAの湿度状態を維持して発電性能を安定化させた燃料電池を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るセルを積層したスタックの一セルの断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るカソード流路の要部模式図である。 式(A)の技術的意義を説明するための構成図である。 図3に係る空気流路内の酸素濃度分布の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御部の構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池の構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係るカソード流路板の構成図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係るカソード流路板の構成図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係るカソード流路板の構成図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係るカソード流路板の構成図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係るカソード流路板の構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係るスタックの断面図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例に係るスタックの断面図である。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに限定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池として、燃料にメタノールを用いた直接メタノール型燃料電池(DMFC)を採用した燃料電池を説明する。
本発明の第1の実施の形態に係るセルを積層した燃料電池用スタックの一セル100は、図1に示すように、電解質膜11、及び電解質膜11を挟んで対向するアノード極18及びカソード極19を有する膜電極複合体(MEA)1と、アノード極18における反応により生成した流体を気体と液体に分離する疎液性多孔体からなる気液分離層2と、アノード極18に燃料を供給する燃料流路5、及びアノード極で生成される気体(CO等)を排出する気体流路6を有するアノード流路板4、カソード流路板の略中央にカソード流路板の延伸方向に向けて形成された空気流通部43と、カソード流路板の縁部にカソード流路板の延伸方向に向けて形成されたダクト部42a、42bと、カソード流路板の延伸方向とは異なる方向に、ダクト部または空気流通部の少なくとも一方に連通するように形成された後述の図2に示す空気流路44a、44bとを有するカソード流路板41とを有する。
第1の実施の形態における膜電極複合体1のアノード極18は、アノード触媒層12、カーボン緻密層14及びアノードガス拡散層16により構成されている。また、カソード極19は、カソード触媒層13、カーボン緻密層15及びカソードガス拡散層17により構成されている。
図1の符号3は密着層である。密着層3はアノード流路板4や気液分離層2よりも柔軟性を有する、疎液性カーボンペーパーを用いることができる。密着層3は本実施の形態における必須の構成要素ではないが、アノード流路板と疎液性多孔体2との界面の密着性を高めることにより、アノード流路板4と気液分離層2の界面において燃料流路5から気体流路6へ燃料が直接ショートカットすることを防止する機能を有する。
アノード流路板4には、燃料流路5及び気体流路6が形成されている。燃料流路5は、燃料又は燃料水溶液を燃料供給口50からアノード極18へ供給するとともに、アノード極より未反応の燃料水溶液等を燃料排出口51から排出する。気体流路6は、アノード反応により生成した気体(CO2ガス)を気体排出口60から排出する。
カソードガス拡散層17の外側には、カソード流路板41が配置されている。カソード流路板41は導電性を有する導電性を有するカーボンや、SUSなどの金属製部材を用いることによりカソード集電体としても兼用することが可能である。カソード集電体は、空気をカソード極19に供給するとともにカソードとしての集電を行う。アノードガスケット9及びカソードガスケット10は、燃料及び空気の外部へのリークを防止する。
本発明の第1の実施の形態に係る燃料電池において、燃料であるメタノール水溶液は燃料流路5から、密着層3及び気液分離層2を通してアノード極18に供給される。同時に、カソード流路板41から酸化剤ガスとして空気が取り込まれ、カソード極19に供給される。
ここで、気液分離層2、密着層3は疎液性を持たせており、液体は多孔体である気液分離層2、密着層3の内部に浸透しにくい。一方、気化した燃料、すなわちメタノールの蒸気および水の蒸気はこれらの層が有する微細孔を透過しアノード極18に到達しやすい。
一方、燃料流路に接続された循環ポンプ(図示省略)が燃料流路5を気体流路6よりも圧力が高い状態としているため、アノード反応により生成した気体(COガス)は撥液処理を施した気液分離層2の微細孔を介して気体流路6に排出されやすい。アノード反応により生成した気体(COガス)が燃料液で満たされた燃料流路5に気泡として排出されるためには、気泡を生成するための圧力が必要であるが、疎液性の多孔体である気液分離層2、密着層3には、気体が流通する経路が形成され、多孔体を気体が透過するための圧力は、燃料流路5に気泡を生成するための圧力より小さい。このため、気液分離層2、密着層3により、アノード反応により生成した気体(COガス)を効率的に気体流路6に分離し、排出することが出来る。
アノード反応で生成したプロトン(H)はプロトン導電性を有する電解質膜11を透過してカソード極19へ移動する。アノード反応で生成した電子(e-)は、集電体を兼ねるアノード流路板4、外部回路(図示省略)、カソード流路板41を経由してカソード極19へ移動する。アノード反応で発生したCO2は、燃料流路5内の液中に気泡を形成するより、疎液性の気液分離層2を透過する方が容易なため、疎液性の気液分離層2の多孔体中を透過して、気体流路6から排出される。この理由は先に述べた通りである。アノード極18で未反応のメタノール、および水は燃料排出口51から排出される。未反応のメタノール及び水の一部は電解質膜11を透過してカソード側へ移動する。カソード反応で生成した水の一部は、電解質膜11を通してアノード触媒層12側へ逆拡散し、残りは空気流通部43もしくはダクト部42a、42bから外部へ排出される。
発電反応及びクロスオーバーしたメタノールの酸化、膜を透過した水は、水蒸気で、カソードから拡散により排出される。そのため、空気流路44a、44bの水蒸気濃度は高く保つことが可能となる。
次に図2を用いて本実施の形態について更に詳細に説明する。
図2は図1のA−Aにおける断面において図1に示すx−y−z座標のy方向に見た時のカソード流路板41の概念図である。
カソード流路板41は、カソード流路板41の略中央にカソード流路板41の延伸方向(図2においてはX方向)に向けて形成された空気流通部43と、カソード流路板41の縁部にカソード流路板の延伸方向に向けて形成されたダクト部42a、42bと、カソード流路板41の延伸方向とは異なる方向(図2においてはZ方向)に、ダクト部42a、42bまたは空気流通部43の少なくとも一方に連通するように形成された空気流路44a、44bとを有する。
スタック100にはスタック100の冷却およびカソード極19へ空気を供給する機能を有する空気供給部71(71a、71b)、72が取り付けられている。
カソード流路板41が上述のような構成を有することにより、中央の空気流通部43に空気を流通させつつ、その両側に形成された空気流路44a、44bを通じて拡散で空気を供給させることが可能となり、カソード極の発電する領域を大きくすることができる。
中央の空気流通部43の断面積と長さは圧力損失を小さくするようにとることができるので、空気供給部72として空気ファンのように静かで、消費電力が小さく、排出圧力の小さいものも適用することが可能である。
ここで空気流路44a、44bへ十分な酸素供給を行うために、空気供給部71(71a、71b)、72はこれに必要な空気を供給する。このため、空気流通部43に対向する部分のカソード極19は、乾きやすく、水の蒸発も大きくなるが、空気流通部43の幅を空気流路44a、44bより小さくすることにより、その影響を小さくできる。もしくは後述の図7、図8に記述するように、空気流通部43とカソード極19が直接流通する面積を小さくすることにより、カソード極19の乾燥を低減できる。水の蒸発を低減し、かつ、酸素の供給を十分に行うために、空気流路44a、44bの一部に空気の流れは阻止するが、酸素の透過を許容する隔膜45a、45bを配置してもよい。隔膜を配することにより、空気流路44a、44bの内部に空気の流れが生じることを抑制し、空気供給を酸素の拡散により行うことができるため、空気流路44a、44bの内部の湿度を適切に保持しやすくなるというメリットが生じる。また、隔膜の代わりにダクト部と空気流路との連通部、あるいは空気流通部と空気流路との間の開口部の一部を例えば空気流路44a、44bの幅が30%以下程度に小さくすることで、いわゆる絞り構造を持たせることにより、同様の効果を得ることも可能である。隔膜としては、多孔体樹脂膜を用いることができる。
また、燃料電池の制御部80を活用することで、次のような手法を採用することもできる。すなわち、燃料電池は更に制御部80を有し、この制御部80は、式(A)を満たすように燃料電池の発電を制御することを特徴とする。
Figure 2010225473
ここで、図2に示すようにL(m)は前記空気流路の長さ、h(m)は前記空気流路の流路平均深さである。また、Fはファラデー定数、DO2はスタック温度における酸素の拡散係数 (m/s)、Coutは外気の酸素濃度(mol/m)、iは燃料電池で発電を行う際の電流密度(A/m)である。
(式(A)の技術的意義)
式(A)の技術的意義について図3を用いて説明する。
図3は、図2における空気流通部43が流路板41cとなっている、いわゆるフィッシュボーン形状のカソード流路板を模式的に示したものである。すなわち、流路板41a、41bと流路板41cは全体として「魚の骨」のような構造になっている。また、ダクト部42a、42bと空気流通部43との間に酸素の透過を許容する隔膜45a、45bが配置されている。この場合、図2の場合とは異なり空気流路44a、44bには空気流通部43からの空気の供給はなく、ダクト部42a、42bから空気流路44a、44bへ隔膜45a、45bを介して、主に拡散に支配された空気が供給される。そして、カソード反応の生成物は、隔膜45a、45bを介してダクト部42a、42bに放出される。なお、空気流路44aの長さをL、その平均深さをhとする。
図4は、図3に示すカソード流路板41を燃料電池に適用した時の空気流路44a、44b内の酸素濃度について示したものである。上述の通り、空気流路44a、44b内の空気の流れはほとんど無く、物質移動は拡散が支配するので、空気流路内の流れによる物質移動は無視できる。また、空気流路44a、44b内のX方向の酸素濃度はほぼ均一と仮定できる。カソード極では発電の電流密度iに応じて式(2)に従い酸素が消費される。カソード極における単位面積当たりの酸素の消費量がZ方向で均一と仮定し、酸素濃度に関し物質収支をとると式(4)に示される以下の微分方程式が得られる。
Figure 2010225473
ここで、Fはファラデー定数、DO2は酸素の拡散係数、Coutはダクト部の酸素濃度である。式(4)を積分することにより、空気流路44a、44b内の酸素濃度分布として式(5)に示される以下の式が得られる。
Figure 2010225473
この式(5)から拡散により酸素を供給できる距離は、z=0でC(0)>0を満たすとすると、以下の式(6)を満たす範囲であることが求められる。
Figure 2010225473
ここで、Lを長くするためにhを大きくすると、スタックの幅が大きくなり、結果的に燃料電池が大型化してしまう。そこで、上述のように、空気流通部43をカソード流路板41の延伸方向に向けて略中央部に設けることにより、空気流路はダクト部42a、42bのみからの拡散に依存して空気を供給するのみでなく、空気流通部43からの空気の拡散によっても供給することができるため、図3の場合に比べ、図2の場合は、hを大きくすることなくおよそ2倍の長さに酸素を供給することが可能になり、MEAの湿度状態を維持して発電性能を安定化させることが可能となる。酸素の濃度分布の算出に関しては、DMFCの場合、クロスオーバーしたメタノールの酸化に要する酸素消費も考慮に入れる必要がある。
このような方法に加えて、式(6)を満たす方法として電流密度iを小さくすることも可能である。このためには、制御部80により外部負荷に与える電力量を低下させることにより燃料電池の発電量を小さくする制御を行うことが可能である。
制御部80は図5に示すように信号出力部801、信号入力部802、データベース部803、演算処理部804、データ格納部805を有し、これらは互いに信号のやり取りが可能となっている。信号出力部801、信号入力部802はDMFCの可制御または可観測である構成要素と信号線を通じて繋がっている。
演算処理部804は中央演算装置(CPU)である。
データベース部803はDMFCを制御するために必要なデータを予め格納してある。この格納されたデータは演算処理部804を通じて呼び出し、適宜参照することができる。
データ格納部805はDMFCの各計測部や各センサから得られたデータ、演算処理部803における演算処理により得られたデータを一時的あるいは半永久的に格納する機能を有する。この機能を実現するために、一般的な半導体メモリーやDVDなどの記録媒体を用いることができる。
燃料の使用、液の増減に起因するアノード側における濃度変化・液量変化は燃料循環路に介挿された濃度センサによる濃度の検出値、温度計測部による温度の検出値、及びスタック100の発電特性(電圧値、電流値、発電効率等)と、データベース部803、データ格納部805に格納されたデータとを演算処理部804にて比較参照することにより把握することが出来る。このようにして把握された状態に応じて、制御部80から信号線を通じて、スタック100の負荷電流密度、燃料循環ポンプを制御する信号等を出力し、DMFCを制御することができる。
図6はこのような燃料電池を実現する燃料電池1000を例示したものである。
燃料電池1000は、アノード循環経路300(300a〜d)を介して循環燃料タンク500、循環ポンプ400と接続されている。スタック100への燃料供給は、アノード循環経路300を介して循環ポンプ400により行われる。更に、循環経路300には、濃度センサ600、高濃度燃料供給モジュール700が介挿されている。
燃料タンク500は、図示しない液量センサが取り付けられている。
濃度センサ600はアノード循環経路300を流れるメタノール水溶液の濃度[mol/m]を測定可能であり、測定した濃度値により高濃度燃料を加える量を操作する。
高濃度燃料供給モジュール700は、燃料カートリッジ701、経路702、ポンプ703、バルブ704から構成される。燃料カートリッジ701は高濃度燃料を貯蔵する。ポンプ703は燃料カートリッジ701から高濃度燃料を経路702を介してアノード循環経路300に供給する。バルブ704は経路702に配され、カートリッジ701とポンプ703との間を遮断可能とする。
循環ポンプ400で燃料をスタック100に供給しながら、負荷1100を接続することにより燃料電池1000は発電を行うことが可能である。
この時、上述の式(5)に従うダクト流路42a、42b、空気流通部43、空気流路44a、44bを有するスタックの発電電流密度を制御部80で制御することにより、ポンプ等の使用による騒音や電力消費増大の問題を低減するとともに、MEAの湿度状態を維持して発電性能を安定化させた燃料電池を提供することができる。また、拡散による空気供給可能な流域を大きくできる構造をとることができるので、燃料電池の小型、高性能化を実現する燃料電池を提供することができる。
このような燃料電池1000を実現するためのカソード流路板41の実施の形態を図7に例示する。図7(A)はカソード流路板41を延伸方向の直上から見た模式図、図7(B)は図7(A)のB−Bにおける断面図である。このように空気流通部43に空孔を設けることにより空気流通部43とカソードガス拡散層17が直接連通する面積を小さくし、カソード極及び電解質膜が過度に乾燥することを防止する効果を有する。
〔第1の実施の形態の変形例〕
カソード流路板41の他の実施の形態を図8に例示する。図8(A)はカソード流路板41を延伸方向の直上から見た模式図、図8(B)は図8(A)のB−Bにおける断面図である。図8に示すカソード流路板41は図7に示したものと異なり、空気流通部43には空孔は設けられておらず、空気流通部43が複数の平行流路に分岐されている。こうすることによりカソードガス拡散層17が、空気流通部43が直接連通する面積を小さくし、カソード極及び電解質膜が過度に乾燥することを防止する効果を有する。
その他、図9乃至11のようにすることも可能である。それぞれ、拡散による空気の供給を行う領域を大きくしつつ、空気流通部43と接する領域のカソードガス拡散層17の乾燥を低減させるという効果を有する。
〔第2の実施の形態〕
図12はスタック100の断面図である。図12においては、アノード極における気液分離が行われていない例である。図12の符号21は燃料シール、符号22は電解質膜保護部材である。燃料シールは燃料をシールする機能を有する。電解質膜保護部材は電解質膜を保護する機能を有する。これらの機能を達する材質のものを用いることができる。具体的には耐腐食性のPTFE等を用いることができる。
アノードガスケット9、燃料シール21、電解質膜11によってダクト部42a、42bはアノード極から離間して形成されている。
〔第2の実施の形態の変形例〕
図13は第2の実施の形態のアノード極、カソード極をZ方向に2分したものである。このような構造をとることにより空気流通部43と接するカソードガス拡散層が無くなり、カソードガス拡散層17が乾燥しにくくなるという効果を有する。
1…膜電極複合体(MEA)
2…気液分離層(疎液性多孔体)
3…密着層
4…アノード流路板(アノード集電体)
5…燃料流路
6…気体流路
7…カソード流路板(カソード集電体)
8…開口部
9…アノードガスケット
10…カソードガスケット
11…電解質膜
12…アノード触媒層
13…カソード触媒層
14…カーボン緻密層
15…カーボン緻密層
16…アノードガス拡散層
17…カソードガス拡散層
18…アノード極
19…カソード極
21…燃料シール(アノード側)
22…電解質膜保護部材(カソード側)
41…カソード流路板
41a、41b…
42a、42b…ダクト部
43…空気流通部
44a、44b…空気流路
45a、45b…隔膜
41…カソード流路板
50…燃料供給口
51…燃料排出口
60…気体排出口
71、71a、71b、72…空気供給部
100…スタック
101…温度計測部
110…スタック
200、200a、200b…FAN
300…循環経路
400…循環ポンプ
500…バッファ部
501…容器
502…ベローズ
503…センサ
600…濃度センサ
700…高濃度燃料供給モジュール
701…高濃度燃料カートリッジ
702…高濃度燃料供給経路
703…高濃度燃料ポンプ
704…高濃度燃料バルブ
80…制御部
801…信号出力部
802…信号入力部
803…データベース部
804…演算処理部
805…データ格納部
1000…燃料電池
1100…負荷
1200…スイッチ

Claims (6)

  1. 電解質膜を挟んで互いに対向するアノード極及びカソード極を有する膜電極複合体と、
    前記アノード極に燃料を供給するアノード流路板と、
    前記カソード極に酸化剤を供給するカソード流路板と、
    を有する燃料電池であって、
    前記カソード流路板は
    前記カソード流路板の略中央にカソード流路板の延伸方向に向けて形成された空気流通部と、
    カソード流路板の縁部に前記カソード流路板の延伸方向に向けて形成されたダクト部と、
    前記カソード流路板の延伸方向とは異なる方向に、前記ダクト部または前記空気流通部の少なくとも一方に連通するように形成された空気流路と、
    を有することを特徴とする燃料電池。
  2. 前記燃料電池は更に制御部を有し、
    この制御部は、式(A)を満たすように燃料電池の発電を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
    Figure 2010225473
    ここで、L(m)は前記空気流路の長さの1/2の長さ、h(m)は前記空気流路の流路平均深さ、Fはファラデー定数、DO2はスタック動作温度における酸素の拡散係数(m/s)、Coutは外気の酸素濃度(mol/m)、iは燃料電池で発電を行う際の電流密度(A/m)である。
  3. 前記燃料電池は更に制御部と、前記空気流通部に空気を供給する空気供給部とを有し、
    前記制御部は式(B)を満たすように前記空気供給部を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
    Figure 2010225473
    ここで、L(m)は前記空気流路の長さの1/2の長さ、h(m)は前記空気流路の流路平均深さ、Fはファラデー定数、DO2はスタック動作温度における酸素の拡散係数(m/s)、Coutは外気の酸素濃度(mol/m)、iは燃料電池で発電を行う際の電流密度(A/m)である。
  4. 前記燃料電池は前記ダクト部と前記空気流路との間に酸素の透過を許容する隔膜を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料電池。
  5. 前記ダクト部は前記アノード極から離間して形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃料電池。
  6. 前記燃料はメタノール、メタノール含有水溶液、水素、水素含有ガスのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の燃料電池。
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