JP2008004494A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池内に反応ガスを導入する部分を簡易な構成で補強する燃料電池を提供する。
【解決手段】MEA21の周囲に設けたシール部27の凸部の裏側、すなわち、酸化ガス供給マニホールド210や燃料ガス供給マニホールドから反応ガスがMEA21に流れ込むガス導入部60に、シール部27よりも剛性の高い多孔体25,26を配置する。こうすることにより、燃料電池をテンションプレートによって所定の押圧力で狭持したとしても、シール部27の凸部の裏側がこの多孔体25,26によってバックアップされることになり、良好なシール性を確保できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池の内部構造に関する。
反応ガスの一種として水素と酸素の供給を受けて発電する燃料電池の内部構造を示す文献として、例えば、下記特許文献1がある。この特許文献1には、酸化剤極と燃料極とが両面に接合された固体高分子電解質膜の周囲に、弾性体であるガスケットを射出成形により一体成形し、この電解質膜と、水素や酸素が流れる流路の形成されたセパレータとから構成されるセルを複数積層することで燃料電池を構成する構造が開示されている。
特開2001−102072号公報
このような構造を有する特許文献1に記載の燃料電池では、電解質膜に一体成形されたガスケットが変形することによって、マニホールドからガス供給通路への反応ガスの流入が妨げられることを防止するため、ガスケットの突起部の裏側に蓋部を設けることにより、その構造を補強する手段が講じられている。
しかし、特許文献1の図1を参照すると、ガスケットの裏部に蓋部を設けたとしても、依然としてその背部には空間が存在するため、燃料電池を積層方向に狭持する押圧力によっては、ガス供給通路の入口部が潰れてしまう可能性があった。
このような問題を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、燃料電池内に反応ガスを導入する部分を簡易な構成で補強することにある。
上記課題を踏まえ、本発明の燃料電池を次のように構成した。すなわち、
反応ガスの供給を受けて発電する発電層を有する燃料電池であって、
前記発電層の両面に配置され、内部に前記反応ガスを流通させることにより前記発電層に対して前記反応ガスを供給する導電性のガス拡散層と、
前記ガス拡散層の前記発電層が配置される面と逆側の面にそれぞれ配置され、前記発電層による発電によって生じた電流を前記ガス拡散層を介して集電するとともに、該ガス拡散層内を流れる前記反応ガスの隔壁となる第1および第2のセパレータと、
前記発電層の外周に、前記第1のセパレータに接触するように形成され、該発電層と前記第1のセパレータとの間に配置された前記ガス拡散層をシールするシール部と、
前記シール部と前記第2のセパレータとの間に配置され、前記シール部よりも剛性が高い多孔体からなり、該第2のセパレータと前記発電層との間に配置された前記ガス拡散層に対して前記反応ガスを導入するガス導入部と
を備えることを要旨とする。
本発明の燃料電池では、第1のセパレータに接触するシール部の反対側(第2のセパレータ側)に、このシール部よりも剛性の高い多孔体を配置するものとした。そのため、燃料電池の積層方向への押圧力によってシール部が変形したとしても、その変形は、多孔体によって妨げられることになる。従って、このような構成であれば、比較的簡易な構成でガス導入部が閉塞してしまうことを抑制することが可能になる。
また、本発明によれば、多孔体からなるガス導入部と、発電層に反応ガスを供給するガス拡散層とを同一平面上に配置することができるため、スムーズに反応ガスを燃料電池内に導入することが可能になる。更に、このような構成であれば、発電層の端部に対して効率よく反応ガスを供給することができるので、発電層の面積利用率が向上し、発電効率を高めることが可能になる。
上記構成の燃料電池において、
前記ガス拡散層は、前記シール部よりも剛性が高い多孔体からなり、
前記ガス導入部は、前記発電層と前記第2のセパレータとの間に配置された前記ガス拡散層を形成する前記多孔体の一部として形成されているものとしてもよい。
このような構造であれば、ガス導入部とガス拡散層とを同一の部材で形成することができるため、部品点数が削減され、構造をより簡素化することが可能になる。
上記構成の燃料電池において、
前記ガス導入部は、前記第1および第2のセパレータ並びに前記シール部を貫いて形成された所定のマニホールドから前記反応ガスを導入するものであり、
該ガス導入部は、前記多孔体が、前記マニホールド内まで張り出されて形成されているものとしてもよい。
このような構成であれば、ガス導入部を形成する多孔体の製造工程における切断処理によってその端部の断面が潰れてしまったとしても、マニホールド内に張り出した平面部分から反応ガスを燃料電池内に導入することができる。従って、燃料電池製造時の歩留まりを向上させることが可能になる。
上記構成の燃料電池において
前記第1のセパレータは、前記発電層と該第1のセパレータとに挟まれた前記ガス拡散層の端部に対して前記反応ガスの一部を供給する反応ガス供給流路を内部に備えているものとしてもよい。
このような構成であれば、発電層の両面に効率よく反応ガスを供給することができる。
このような構成において、
前記反応ガス供給流路は、前記発電層と前記第2のセパレータとに挟まれた前記ガス拡散層内に前記反応ガスが流れる方向と平行の方向に、前記反応ガスの一部が流れるよう、該反応ガスの一部を、前記端部に供給するものとしてもよい。
このような構成であれば、発電層の両面に反応ガスが平行に流れるので、電気化学反応が生じる領域が拡大され、効率的に発電を行わせることが可能になる。
更に、かかる構成では、
前記反応ガス供給流路は、前記発電層と前記第2のセパレータとに挟まれた前記ガス拡散層内に前記反応ガスが流れる方向と平行かつ逆の方向に、前記反応ガスの一部が流れるよう、該反応ガスの一部を、前記端部に供給するものとすることができる。
このような構成であれば、発電層の両面に反応ガスが平行かつ逆方向に流れるので、発電層のカソード側で生成された水が、アノード側にリークした後に、再度、カソード側に移動することが促進される。この結果、発電層の湿潤状態を容易に保つことが可能になり、発電効率を向上させることができる。
以下、上述した本発明の作用・効果を一層明らかにするため、本発明の実施の形態を実施例に基づき次の順序で説明する。
A.燃料電池の概略構成:
B.燃料電池の詳細な構成:
C.シール部の構成:
D.ガスセパレータの構成:
E.効果:
F.変形例:
A.燃料電池の概略構成:
図1は、本発明の実施例としての燃料電池100の概略構成を示す説明図である。燃料電池100は、反応ガスとして水素と酸素の供給を受けて発電する固体高分子型の燃料電池であり、単セルとガスセパレータとからなる燃料電池モジュール110を複数積層することで構成されている。複数の燃料電池モジュール110からなる積層体の両端には、集電板120と、絶縁板130と、エンドプレート140とがそれぞれ配置されている。両端に位置する2つのエンドプレート140は、テンションプレート150によって相互に結合されている。すなわち、燃料電池100は、テンションプレート150によって、その積層方向に所定の押圧力をもって狭持される構造となっている。
燃料電池100の内部には、燃料ガスとしての水素を供給するための燃料ガス供給マニホールド200と、これを排出するための燃料ガス排出マニホールド205と、酸化ガスとしての酸素を含有する空気を供給するための酸化ガス供給マニホールド210と、これを排出するための酸化ガス排出マニホールド215と、冷却媒体としての水を供給する冷却媒体供給マニホールド220と、これを排出する冷却媒体排出マニホールド225とが形成されている。
上述した燃料ガス供給マニホールド200には、高圧水素を貯蔵する水素タンク300が接続されており、燃料ガス排出マニホールド205には、アノードオフガス排出管310が接続されている。また、酸化ガス供給マニホールド210には、圧縮空気の供給を行うコンプレッサ320が接続されており、酸化ガス排出マニホールド215には、カソードオフガス排出管330が接続されている。冷却媒体供給マニホールド220および冷却媒体排出マニホールド225には、冷却媒体としての水を循環させる循環ポンプ340とラジエータ350とが接続されている。
B.燃料電池の詳細な構成:
図2は、燃料電池100の詳細な構成を示す説明図である。この図には、燃料電池100の酸化ガス供給マニホールド210および酸化ガス排出マニホールド215が形成された部分の断面の一部を示している。なお、燃料ガス供給マニホールド200や燃料ガス排出マニホールド205が形成された部分の断面についてもほぼ同様の構成である。
図2に示すように、本実施例の燃料電池100は、単セル20とガスセパレータ30とが交互に積層されて構成されている。各単セル20は、外周にシール部27が一体成形されたMEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)21と、アノード側多孔体25と、カソード側多孔体26とから構成されている。
MEA21は、電解質膜22の両面に触媒電極層23(アノードおよびカソード)を形成してなり、本実施例では、さらに、その両面にカーボン多孔質層24が形成されている。このMEA21は、本願の「発電層」に対応する。電解質膜22は、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す固体高分子材料の薄膜であり、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸を備えるフッ素系樹脂から成るプロトン伝導性のイオン交換膜によって形成されている。触媒電極層23は、電気化学反応を促進する触媒であり、白金や白金を含有する合金によって形成されている。カーボン多孔質層24は、例えば、カーボンクロスやカーボンペーパなどの導電性およびガス透過性を有する多孔質素材により形成されている。
MEA21の両面にはガス拡散層として、アノード側多孔体25とカソード側多孔体26とが配置されている。多孔体25,26は、導電性およびガス透過性を有する多孔質の部材であり、例えば、チタンなどの金属からなる発泡金属焼結体や、球状あるいは繊維状の微小な金属を焼結させた焼結体によって形成されている。カソード側多孔体26は、酸化ガス供給マニホールド210を通じて供給された空気をMEA21のカソードに供給し、アノード側多孔体25は、燃料ガス供給マニホールド200(図示せず)を通じて供給された水素を、MEA21のアノードに供給する。多孔体25,26は、MEA21の面方向に沿って反応ガスを流すことを目的としているため、MEA21の両面に配置されたカーボン多孔質層24よりも内部空隙率が高く形成されている。なお、多孔体25,26は、シール部27よりも高い剛性を有する部材である。
MEA21は、その外周部にシール部27を一体的に備えている。シール部27の一部には、貫通孔41や貫通孔42が形成されている。貫通孔41は、ガスセパレータ30に設けられた貫通孔51とともに、酸化ガス供給マニホールド210を形成し、貫通孔42は、ガスセパレータ30に設けられた貫通孔52とともに酸化ガス排出マニホールド215を形成する。シール部27の貫通孔41や貫通孔42の周囲には、隣接するガスセパレータ30に接触するように複数の凸部が設けられている。シール部27は、シリコンゴムやブチルゴム、フッ素ゴムなどの弾性を有する絶縁性樹脂材料によって形成されている。このシール部27は、図1に示したテンションプレート150によって積層方向に押圧力が加えられることにより、図2内に一点鎖線で示したシールラインSLの位置で隣接するガスセパレータ30に密着され、ガスシール性が実現される。シール部27は、例えば、シール部27を形成する金型のキャビティ内にMEA21の外周部が収まるようにMEA21を配設し、上記樹脂材料を射出成形することによってMEA21に一体形成することができる。
図2に示すように、上述したカソード側多孔体26の一部は、シール部27の凸部の裏側を通り、貫通孔41の位置まで延伸されている。以下の説明では、この延伸された部分を「ガス導入部60」と呼ぶ。このような構造によれば、酸化ガス供給マニホールド210を流れる空気が、シール部27の凸部の裏側のガス導入部60を通って、カソード側多孔体26に流入することになる。なお、図2には、酸化ガス供給マニホールド210と酸化ガス排出マニホールド215とが形成された部分の断面を示しているが、燃料ガス供給マニホールド200や燃料ガス排出マニホールド205が形成された部分も同様の構造である。そのため、燃料ガス供給マニホールド200を流れる水素は、アノード側多孔体25が燃料ガス供給マニホールド200まで延伸されて形成されたガス導入部を通って、アノード側多孔体25に流入することになる。
ガスセパレータ30は、多孔体25,26を流れる反応ガスの隔壁となる金属製の板状部材である。このガスセパレータ30は、単セル20の発電によって生じた電流を集電する働きも有する。ガスセパレータ30は、中間プレート34と、アノード側多孔体25に接するアノード側プレート31と、カソード側多孔体26に接するカソード側プレート33とを備えており、中間プレート34が、アノード側プレート31とカソード側プレート33とによって挟持される構造を採っている。中間プレート34には、櫛状の切り欠きが設けられており、これによって、冷媒流路32が形成されている。冷媒流路32には、冷却媒体供給マニホールド220(図示せず)から、燃料電池100を冷却するための水が供給される。ガスセパレータ30の端部には、シール部27の貫通孔41,42に対応する位置に、酸化ガス供給マニホールド210や酸化ガス排出マニホールド215を構成する貫通孔51,52が形成されている。図2において、MEA21のアノード側(図の向かって左側)に配置されたガスセパレータ30が本願の第1のセパレータに対応し、MEA21のカソード側(図の向かって右側)に配置されたガスセパレータ30が第2のセパレータに対応する。
C.シール部の構成:
図3および図4は、シール部27の詳細な構成を示す説明図である。このうち、図3は、カソード側プレート33に接する面の構造を示しており、図4は、アノード側プレート31に接する面の構造を示している。図2に示したMEA21の断面は、図3および図4に示したA−A線おける断面に相当する。
図3および図4に示すように、シール部27の外形は、略四角形状であり、中心部にMEA21が配置されている。MEA21の周囲には、矩形状の貫通孔が複数設けられている(貫通孔41〜46)。これらの貫通孔41〜46は、ガスセパレータ30および単セル20を積層したときに、燃料電池内部を積層方向に貫通し、所定の流体が流れるマニホールドの一部を形成する。詳しくは、貫通孔41は、酸化ガスとしての空気が流れる酸化ガス供給マニホールド210を形成し、貫通孔42は、カソードオフガスを排出する酸化ガス排出マニホールド215を形成する。また、貫通孔43は、燃料ガスとしての水素が流れる燃料ガス供給マニホールド200を形成し、貫通孔44は、アノードオフガスを排出する燃料ガス排出マニホールド205を形成する。貫通孔45は、冷却媒体としての水が流れる冷却媒体供給マニホールド220を形成し、貫通孔46は、この水を排出する冷却媒体排出マニホールド225を形成する。
図2に示したようにシール部27は貫通孔41等の周囲に凸部を有している。図3および図4には、この凸部を「シールラインSL」と付した太線で示している。
図3に示すように、シール部27のカソード側プレート33に接する面においては、貫通孔43、貫通孔44、貫通孔45、貫通孔46の周囲には隙間無くシールラインSLが形成されている。そのため、燃料ガスとしての水素や冷却媒体としての水が、図3に示した面、すなわち、MEA21のカソード側に流入することはない。
これに対して、図3に示した貫通孔41および貫通孔42の周囲には、MEA21側の方向に対してのみシールラインSLが設けられていない。従って、貫通孔41からは、空気がMEA21のカソード側の面に沿って流入し、カソードから排出される空気が、カソードオフガスとして、貫通孔42を通って外部に排出されることになる。貫通孔41から流入した空気は、カソード側多孔体26内を流れるため、図3には、このカソード側多孔体26の外形を破線によって示している。図示するように、カソード側多孔体26の上下端は、MEA21の形状を超えて、貫通孔41および貫通孔42に向かって延伸されている。こうして延伸された部分が、図2に示したガス導入部60に相当する。
一方、図4に示すように、シール部27のアノード側プレート31に接する面においては、貫通孔41、貫通孔42、貫通孔45、貫通孔46の周囲には隙間無くシールラインSLが形成されている。そのため、酸化ガスとしての空気や冷却媒体としての水が、図3に示した面、すなわち、MEA21のアノード側に流入することはない。
これに対して、図4に示した貫通孔43および貫通孔44の周囲には、MEA21側の方向に対してのみシールラインSLが設けられていない。従って、貫通孔43からは、水素がMEA21のアノード側の面に沿って流入し、アノードに供しきれなかった水素やカソードから透過した不純物が、アノードオフガスとして貫通孔44を通って排出されることになる。貫通孔43から流入した水素は、アノード側多孔体25を流れるため、図4には、このアノード側多孔体25の外形を破線によって示している。図示するように、アノード側多孔体25の一部は、貫通孔43および貫通孔44に向かって延伸されている。
D.ガスセパレータの構成:
図5および図6は、ガスセパレータ30の詳細な構成を示す説明図である。このうち、図5は、アノード側プレート31およびカソード側プレート33の平面構造を示し、図6は、中間プレート34の平面構造を示している。
図5に示すように、アノード側プレート31とカソード側プレート33とには、図3や図4に示したMEA21の貫通孔41〜46に対応する位置に、貫通孔51〜56が形成されている。これらの貫通孔によって、各種マニホールドが形成される。
図6に示すように、中間プレート34の中央部には、櫛状の切り欠き部Cが設けられている。この切り欠き部Cの上下幅は、アノード側プレート31およびカソード側プレート33の貫通孔55,56の上下幅と略同一であり、その左右幅は、アノード側プレート31(およびカソード側プレート33)の貫通孔55と貫通孔56とを結ぶ幅に一致している。
この中間プレート34を、アノード側プレート31とカソード側プレート33とで狭持してガスセパレータ30を構成すると、水素や空気は、貫通孔51〜54のいずれかを通ってこのガスセパレータ30を単に通過するのに対して、アノード側プレート31またはカソード側プレート33から貫通孔55を通って流入した水は、中間プレート34の切り欠き部Cを流れて、反対側の貫通孔56を通じて排出されることになる。このような構造のガスセパレータ30によれば、内部を通る水によって効率的に燃料電池100を冷却することができる。
E.効果:
以上で説明した本実施例の燃料電池100では、図2に示したように、MEA21の周囲に設けたシール部27の凸部の裏側、すなわち、酸化ガス供給マニホールド210や燃料ガス供給マニホールド200から反応ガスがMEA21に流れ込むガス導入部60に、シール部27よりも剛性の高い多孔体25,26を配置するものとした。そのため、燃料電池100をテンションプレート150等によって所定の押圧力で狭持したとしても、シール部27の凸部の裏側がこの多孔体25,26によってバックアップされることになり、良好なシール性を確保することができる。
また、本実施例では、ガス拡散層としての多孔体25,26とガス導入部60とが一体的に形成されているため、燃料電池100の部品点数が削減される。さらに、このような構造であれば、ガス導入部とガス拡散層とを同一平面上に配置できるため、各マニホールドを通じてスムーズに反応ガスを燃料電池内部に導入することができる。加えて、MEA21の面積よりも、ガス導入部の面積分だけ多孔体25,26の面積を大きく形成することができるため、MEA21の面積利用率が向上し、発電効率を高めることが可能になる。
F.変形例:
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、以下のような変形が可能である。
(F1)変形例1:
図7は、燃料電池100の第1の変形例を示す説明図である。この変形例における燃料電池100は、カソード側多孔体26の端部が、酸化ガス供給マニホールド210内および酸化ガス排出マニホールド215内まで張り出しているものとした。もちろん、アノード側多孔体25の端部についても、燃料ガス供給マニホールド200内および燃料ガス排出マニホールド205内まで張り出しているものとする。このような構成であれば、多孔体25,26の製造工程における切断処理によって、その端部が潰れてしまったとしても、マニホールド内に張り出した平面部分によって、反応ガスをMEA21に良好に供給することができる。
(F2)変形例2:
図8は、燃料電池100の第2の変形例を示す説明図である。図8の左側には、本変形例における単セル20とガスセパレータ30bの断面を示しており、図の右側には、ガスセパレータ30bを構成するアノード側プレート31bの平面図を示している。
図8の左側に示すように、本変形例では、ガスセパレータ30bの内部に、冷媒流路32だけではなく、水素が流れる水素流路36が形成されている。また、図の右側に示すように、ガスセパレータ30bを構成するアノード側プレート31bには、アノード側多孔体25の端部に対して水素を供給するための供給孔37が直線状に複数配置されている。また、このアノード側プレート31bには、アノードオフガスを排出するための排出孔38が、供給孔37と同様に、直線状に複数配置されている。
図9は、本変形例におけるアノード側プレート31bの概略構造を示す説明図である。図示するように、本変形例では、アノード側プレート31bには、アノード側多孔体25に対して水素を供給するための供給孔37と、アノード側多孔体25からアノードオフガスを排出するための排出孔38とが、それぞれ酸化ガス供給マニホールド210を構成する貫通孔51(および貫通行52)と平行に直線状に配置されている。
図10は、ガスセパレータ30bを構成する中間プレート34bの概略構造を示す説明図である。中間プレート34bには、図9に示した供給孔37や排出孔38に対応した位置に、水素流路36を構成する貫通孔が設けられている。供給孔37に対応する貫通孔は、燃料ガス供給マニホールド200を構成する貫通孔53に対応する位置まで幅が確保されている。また、排出孔38に対応する貫通孔は、燃料ガス排出マニホールド205を構成する貫通孔54に対応する位置まで幅が確保されている。
図11は、ガスセパレータ30bを構成するカソード側プレート33bの概略構造を示す説明図である。図示するように、カソード側プレート33bには、図9に示したような供給孔37や排出孔38は特に設けられてなく、各種マニホールドを構成する貫通孔51〜56のみが形成されている。
図9ないし図11に示した各プレートを積層すれば、図8に示したように、内部に冷媒流路32と水素流路36とを有するガスセパレータ30bが構成される。
以上で説明した第2の変形例によれば、MEA21を挟んで水素と酸素を平行に流すことが可能になる。特に、水素と酸素とを、図8に示すように、逆方向から平行に流せば、電気化学反応に伴ってカソード側に発生した水が、酸化ガス排出マニホールド215に向かって進行するうちに、MEA21を介して、アノード側に徐々にリークしていく。すると、アノード側にリークした水は、空気と逆方向に進行する水素によって、酸化ガス供給マニホールド210側に運ばれ、こうして酸化ガス供給マニホールドまで戻された水が、また、カソード側に流れることになる。つまり、本変形例の構成によれば、空気の加湿をそれほど必要とすることなく、MEA21の湿潤状態を良好に保つことが可能になる。よって、発電効率が向上することになる。
なお、本変形例では、ガスセパレータ30内の流路に水素を流してこれをアノード側多孔体25に供給するものとしたが、この流路に酸素を流してこれをカソード側多孔体26に供給する構成としてもよい。
(F3)変形例3:
上述した実施例では、MEA21に一体成形されるシール部27は、弾性を有する素材によって形成されており、テンションプレート150による積層方向への押圧力によって、このシール部27が隣接するガスセパレータ30に当設され、ガスシール性を発揮するものとした。しかし、シール部27は、このような押圧力によらず、所定の接着剤によって、隣接するガスセパレータ30に接着されるものとしてもよい。この場合には、シール部27は特に弾性を有する必要はなく、ゴム以外の他の絶縁材料によって形成されるものとしてもよい。
燃料電池100の概略構成を示す説明図である。 燃料電池100の詳細な構成を示す断面図である。 シール部27の詳細な構成を示す説明図である。 シール部27の詳細な構成を示す説明図である。 ガスセパレータ30の詳細な構成を示す説明図である。 ガスセパレータ30の詳細な構成を示す説明図である。 燃料電池100の第1の変形例を示す説明図である。 燃料電池100の第2の変形例を示す説明図である。 アノード側プレート31bの概略構造を示す説明図である。 中間プレート34bの概略構造を示す説明図である。 カソード側プレート33bの概略構造を示す説明図である。
符号の説明
20…単セル
21…MEA
22…電解質膜
23…触媒電極層
24…カーボン多孔質層
25…アノード側多孔体
26…カソード側多孔体
27…シール部
30…ガスセパレータ
31…アノード側プレート
32…冷媒流路
33…カソード側プレート
34…中間プレート
36…水素流路
37…供給孔
38…排出孔
60…ガス導入部
100…燃料電池
110…燃料電池モジュール
120…集電板
130…絶縁板
140…エンドプレート
150…テンションプレート
200…燃料ガス供給マニホールド
205…燃料ガス排出マニホールド
210…酸化ガス供給マニホールド
215…酸化ガス排出マニホールド
220…冷却媒体供給マニホールド
225…冷却媒体排出マニホールド
300…水素タンク
310…アノードオフガス排出管
320…コンプレッサ
330…カソードオフガス排出管
340…循環ポンプ
350…ラジエータ

Claims (6)

  1. 反応ガスの供給を受けて発電する発電層を有する燃料電池であって、
    前記発電層の両面に配置され、内部に前記反応ガスを流通させることにより前記発電層に対して前記反応ガスを供給する導電性のガス拡散層と、
    前記ガス拡散層の前記発電層が配置される面と逆側の面にそれぞれ配置され、前記発電層による発電によって生じた電流を前記ガス拡散層を介して集電するとともに、該ガス拡散層内を流れる前記反応ガスの隔壁となる第1および第2のセパレータと、
    前記発電層の外周に、前記第1のセパレータに接触するように形成され、該発電層と前記第1のセパレータとの間に配置された前記ガス拡散層をシールするシール部と、
    前記シール部と前記第2のセパレータとの間に配置され、前記シール部よりも剛性が高い多孔体からなり、該第2のセパレータと前記発電層との間に配置された前記ガス拡散層に対して前記反応ガスを導入するガス導入部と
    を備える燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記ガス拡散層は、前記シール部よりも剛性が高い多孔体からなり、
    前記ガス導入部は、前記発電層と前記第2のセパレータとの間に配置された前記ガス拡散層を形成する前記多孔体の一部として形成されている
    燃料電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池であって、
    前記ガス導入部は、前記第1および第2のセパレータ並びに前記シール部を貫いて形成された所定のマニホールドから前記反応ガスを導入するものであり、
    該ガス導入部は、前記多孔体が、前記マニホールド内まで張り出されて形成されている
    燃料電池。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記第1のセパレータは、前記発電層と該第1のセパレータとに挟まれた前記ガス拡散層の端部に対して前記反応ガスの一部を供給する反応ガス供給流路を内部に備えている
    燃料電池。
  5. 請求項4に記載の燃料電池であって、
    前記反応ガス供給流路は、前記発電層と前記第2のセパレータとに挟まれた前記ガス拡散層内に前記反応ガスが流れる方向と平行の方向に、前記反応ガスの一部が流れるよう、該反応ガスの一部を、前記端部に供給する
    燃料電池。
  6. 請求項5に記載の燃料電池であって、
    前記反応ガス供給流路は、前記発電層と前記第2のセパレータとに挟まれた前記ガス拡散層内に前記反応ガスが流れる方向と、平行かつ逆の方向に、前記反応ガスの一部が流れるよう、該反応ガスの一部を、前記端部に供給する
    燃料電池。
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