JP2010225394A - 非水電解質二次電池および非水電解質二次電池充電方法 - Google Patents

非水電解質二次電池および非水電解質二次電池充電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性、特にサイクル性を向上させる非水電解質二次電池およびその充電方法を提供する。
【解決手段】正極活物質を含有する正極1と、前記正極に接続された正極端子5と、作動電位がリチウム金属電位に対して1.0V以上である負極活物質を含有する負極2と、前記負極に接続された負極端子6と、前記正極および前記負極の間に設置されたセパレータ3と、非水電解液と、を外装容器7に収めて構成される非水電解質二次電池において、前記正極1および前記負極2と電気的に絶縁され、前記外装容器内に設けられた第3電極4と、前記第3電極に接続された第3端子とを有し、前記第3電極には、前記正極活物質の作動電位より低い作動電位でリチウムを吸蔵放出しうる活物質を有することを特徴とする非水電解質二次電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池およびその充電方法に関する。
二次電池は、充電と放電を繰り返して使用できるため、廃棄物の低減に役立つとともに、AC電源を取ることのできないポータブル機器や、AC電源が切断・停止した場合のバックアップ用の電源として、広く用いられている。近年、その利用範囲の拡大とそれに伴う容量、温度特性、安全性などの性能向上要求はますます大きくなっている。
二次電池としては、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム二次電池、ニッケル水素二次電池、非水電解質二次電池等が開発され、世界的に用いられている。中でも、非水電解質二次電池は小型軽量であり大容量を持つことから、小型パーソナルコンピュータ、携帯電話をはじめとして、デジタルカメラ、ビデオカメラ等に広く利用されている。
現在、用いられている非水電解質二次電池は、正極材料としてリチウム含有コバルト複合酸化物、リチウム含有ニッケル複合酸化物を用い、負極活物質として黒鉛系もしくはコークス系などのカーボン系材料を用い、電解液としてLiPF6やLiBF4等のリチウム塩を環状カーボネートや鎖状カーボネートなどの有機溶媒に溶解して用いている。正極および負極はシート状に成型され、前記電解液を保持し、正負極を電子的に絶縁するセパレータを介して対抗させ、各種形状の容器に納めて電池としている。
近年、エネルギー密度よりも安全性や耐久性に優れた電池として、正極材料にリン酸鉄リチウム(LiFePO4)を用いたり、負極材料にチタン酸リチウム(Li4Ti5O12)を用いることが試みられている。チタン酸リチウムや硫化鉄などを負極活物質として用いる場合、その作動電位が従来の黒鉛系カーボンがリチウム金属電位に対して0.2〜0.05V程度であるのに対して、1V以上であるため、電池全体のエネルギー密度が低下する。加えて、充電状態においても負極電位が1V以下に低下しないため、電解液を構成するリチウム塩や溶媒の還元反応を抑制することができる反面、溶媒や添加剤の1V以下での還元反応によって黒鉛表面に生成される負極表面皮膜の形成が行われないという問題点があった。
これを解決するため、最大充電電圧を高めて、充電末期における負極の電位を引き下げることも可能である。しかし、この方法では正極の充電深度が深くなり過ぎたり、充電末期の正極電位が上昇して正極の劣化や安全性低下をもたらす。さらに、正負極間の電圧のみを制御して、負極の電位を下げようとすると、正極の劣化状態等により、同じ電圧としても負極電位が変動する問題もあった。
A.D.Robertson, L.Trevino, H.Tukamoto, J.T.S.Irvine, J.Power Sources 81-82,352(1999)
本発明は、耐久性、特にサイクル性を向上させる非水電解質二次電池およびその充電方法を提供することを目的とする。
本発明の非水電解質二次電池は、正極活物質を含有する正極と、前記正極に接続された正極端子と、作動電位がリチウム金属電位に対して1.0V以上である負極活物質を含有する負極と、前記負極に接続された負極端子と、前記正極および前記負極の間に設置されたセパレータと、非水電解液と、を外装容器に収めて構成される非水電解質二次電池において、前記正極および前記負極と電気的に絶縁され、前記外装容器内に設けられた第3電極と、前記第3電極に接続された第3端子とを有し、前記第3電極には、前記正極活物質の作動電位より低い作動電位でリチウムを吸蔵放出しうる活物質を有することを特徴とする。
また、本発明の非水電解質二次電池の充電方法は、前記非水電解質二次電池の前記正極と前記負極間に電流を流す充電工程と、前記充電工程終了後に前記負極をリチウム金属電位に対して1V以下にするように前記第3電極と前記負極間に非水電解質二次電池の外部より電圧を印加する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、耐久性、特にサイクル特性に優れた非水電解質二次電池、および非水電解質二次電池の充電方法が提供できる。
本発明の一実施形態に係るラミネート型非水電解液二次電池を示す構造断面図。 本発明の実施例および比較例電池のサイクル試験結果。
本発明の実施の形態に係る非水電解質二次電池および非水電解質二次電池の充電方法について説明する。
〔非水電解質二次電池〕
本発明の非水電解質二次電池の一実施形態を図1を参照して、詳細に説明する。以下では、ラミネート型電池を例として説明を行うが、本発明は電池の外観形状に制約されるものではなく、捲回もしくはスタックされた電極群を収納した構成であれば、円筒状、角状などの各種形状であっても適用可能である。
図1では、電池内部の電極およびセパレータの位置関係および外装容器を図示しており、全体としては厚みのあるシート状セルとなっている。図1では、電池内構造を明示するため、外装容器が3方に開いた状態で図示しているが、最終的な状態ではすべての方向が閉じられ、電極群等は密閉状態となり、端子のみが外装容器の外に出ている状態となる。
非水電解質二次電池は、正極1・セパレータ3・負極2を積層して、図1に示すように折り込んでいくことで、電極群を構成する。前記正極1に接続された正極タブ(正極端子)5、前記負極2に接続された負極タブ(負極端子)6が、セル外部に引き出されている。また、(何に?)電気的に接触しないように、外装容器内の負極2の近傍に第3電極4が設置され、前記第3電極4に接続された第3タブ(第3端子)もセル外部に引き出されている(図1では第3電極4とタブはまとめて第3電極4として示してある)。前記電極群を外装容器であるアルミラミネート6に収め、同時に非水電解質をアルミラミネート6に収納した状態で、アルミラミネート6を熱封止により密閉している。
(正極)
正極1は、正極活物質を含有し、他に炭素等の電子導電性を有する物質や、結着剤を含むことができ、電子導電性を有する金属等の基材を集電体として、その集電体に接して用いる。
前記結着剤は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−ブタジエンゴム等を用いることができる。
前記集電体としては、アルミニウム、ステンレス、チタンなどの金属箔、薄板もしくはメッシュ、金網等を用いることができる。
前記正極活物質と前記導電材は、前記結着剤を加えて混練・圧延によりシート化することができる。あるいは、トルエン、N−メチルピロリドン(NMP)等の溶媒に溶解、懸濁してスラリーとした後、前記集電体上に塗布、乾燥してシート化することも可能である。
正極には正極タブ負極端子が設けられている。正極端子は帯状の形状を有し、正極に超音波溶接等で電気的な接続が取れるように接続されている。正極端子はアルミニウムを用いることができる。
(負極)
前記負極2は、負極活物質を含有し、導電材や結着剤等を用いて、ペレット状、薄板状もしくはシート状に成形したものである。
負極は、作動電位がリチウム金属電位に対して1.0V以上である負極活物質を含有する。こうした負極活物質としては、Li4Ti5O12で表されるチタン酸リチウムやFeSで表される硫化鉄などが挙げられる。特に電圧平坦性、耐久性に優れていることから、チタン酸リチウムを用いることが望ましい。
前記導電材は、炭素、金属等の電子導電性を有する物質を用いることができる。粉末、繊維状粉末等の形状が望ましい。
前記結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を用いることができる。前記集電体としては、銅、ステンレス、ニッケル等などの金属箔、薄板もしくはメッシュ、金網等を用いることができる。
負極活物質と前記導電材は、前記結着剤を加えて混練・圧延によりペレット化もしくはシート化することができる。あるいは、水、N−メチルピロリドン(NMP)等の溶媒に溶解、懸濁してスラリー化した後、前記集電体上に塗布、乾燥してシート化することもできる。
負極には負極端子が設けられている。負極端子は帯状の形状を有し、負極に超音波溶接等で電気的な接続が取れるように接続されている。負極端子はアルミニウムを用いることができる。
(セパレータ)
前記セパレータ3としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン多孔質膜やセルロース不織布、ポリエチレンテレフタレート不織布、ポリオレフィン不織布を用いることができる。
(非水電解質)
前記非水電解液には、スルホン化合物を含有することが望ましい。スルホン化合物は高い酸化電位を有するため、正極における酸化分解反応が抑制される。加えて、還元性電位が高い傾向にあり、リチウム金属電位に対して0V以上1V以下の領域で反応を起こすことが可能であり、望ましい。スルホン化合物としては、エチルメチルスルホン、エチルブチルスルホン、チリメチルスルホンなどが挙げられる。
(電解液)
前記電解液は、溶媒としてエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)、γ−ブチロラクトン(BL)、アセトニトリル(AN)、酢酸エチル(EA)、トルエン、キシレンまたは酢酸メチル(MA)などを用いることができ、アルカリ金属塩としては過塩素酸リチウム、六フッ化リン酸リチウム、ホウフッ化リチウム、六フッ化砒素リチウム、トリフルオロメチルスルホン酸リチウム、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム、ビスペンタフルオロエチルスルホニルイミドリチウムなどのリチウム塩を用いることができる。
(電解質)
前記電解質には、イオン液体を用いることも可能である。使用環境が60℃以下である場合は、環状・鎖状カーボネート類やラクトン類などを用いることでレート特性や充放電サイクル特性、パルス放電特性などに優れた電池を構成しうる。一方、使用環境の最大温度が60℃を超える場合は、溶媒成分の揮発、さらには引火等のないイオン液体類を用いることが望ましい。この場合は、イオン液体とアルカリ金属塩からなることを特徴とする。
(イオン性液体)
前記イオン液体は、電池を通常温度で動作させるために室温付近で溶融状態を呈する。前記イオン液体を形成するカチオンは、特に限定されるものではないが、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウム、1−メチル−3−イソプロピルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3,4−ジメチルイミダゾリウム、N−プロピルピリジニウム、N−ブチルピリジニウム、N−tert−ブチルピリジニウム、N−tert−ペンチルピリジニウムなどの芳香族4級アンモニム系イオン、N−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−エチル−N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニウム、N−ブチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウム、N−ブチル−N,N−ジメチル−N−プロピルアンモニウム、N−メチル−N−プロピルピロリジニウムイオン、N−ブチル−N−メチルピロリジニウムイオン、N−メチル−N−ペンチルピロリジニウム、N−プロポキシエチル−N−メチルピロリジニウム、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム、N−メチル−N−イソプロピルピペリジニウム、N−ブチル−N−メチルピペリジニウム、N−イソブチル−N−メチルピペリジニウム、N−sec−ブチル−N−メチルピペリジニウム、N−メトキシエチル−N−メチルピペリジニウム、N−エトキシエチル−N−メチルピペリジニウムなどの脂肪族4級アンモニム系イオンから1種以上を用いることができる。前記の脂肪族4級アンモニウム系イオンの中では、含窒素5員環のピロリジニウム系イオンもしくは含窒素6員環のピペリジニウム系イオンが、耐還元性が高く副反応の抑制により貯蔵性やサイクル性の向上が得られ、望ましい。
また、芳香族4級アンモニウム系イオンの中でもイミダゾリウム構造を有するカチオンを用いると粘度の低いイオン液体を得ることができ、電解質として用いたときに高い電池出力特性を得ることができるのでより望ましい。
前記イオン液体を形成するアニオンとしては特に限定されるものではないが、テトラフルオロホウ酸アニオン(BF -)、ヘキサフルオロリン酸アニオン(PF -)、ヘキサフルオロメチルスルホン酸アニオン、ビストリフルオロメチルスルホニルアミドアニオン(TFSI)、ビスペンタフルオロエチルスルホニルアミド(BETI)、ジシアナミドアニオン(DCA)などから1種以上を用いることができる。
(アルカリ金属塩)
前記イオン液体に溶解させるアルカリ金属塩としてはリチウム塩などを用いることができる。前記リチウム塩としては、テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF)、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、ヘキサフルオロメチルスルホン酸リチウム、ビストリフルオロメチルスルホニルアミドリチウム(LiTFSI)、ビスペンタフルオロエチルスルホニルアミドリチウム(LiBETI)、ジシアナミドリチウム(LiDCI)などから1種以上を用いることができる。60℃等の比較的高い温度環境下における特性向上のため、アルカリ金属塩としてもイオン液体のアニオンと同じアニオン種を持つことが望ましい。
前記アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩の濃度は、0.1〜2.5モル/Lとすることが望ましい。前記塩濃度が0.1モル/Lを下回ると、十分なイオン伝導性が得られないため放電容量が低下してしまう。また、前記塩濃度が2.5モル/Lを上回ると、イオン液体の粘度が大きく上昇して正負極活物質などへの含浸性が低下し、やはり放電容量が低下してしまう。室温付近での粘度とイオン絶対数をできるだけ多くするという観点から、0.5〜2.3モル/Lがより望ましい。
(第3電極)
前記第3電極4は、前記正極1に同様に作成することができる。第3電極は正極および負極と電気的に絶縁されており、前記外装容器内に設けられる。この時、第3電極は、より正確に負極電位を制御するために、負極近傍に設置することが望ましい。このため、正極・負極・セパレータからなる電極捲回体もしくは電極スタック内に前記第3電極を設けることが望ましい。
第3電極は、正極活物質の作動電位より低い作動電位でリチウムを吸蔵放出しうる活物質を有する。正極活物質より低い電位で作動する活物質であるため、電解液等との副反応を抑制することが可能である。
前記第3電極の活物質は、負極を充電する方向に電流を流したときに、リチウムを放出する性質を有するものである。容量および電位の点から正極活物質として優れているコバルト酸リチウムやニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなどのLiCoNiMnO(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表される化合物が3.8〜4.4Vの作動電圧を有するため、第3電極に含有させる活物質としては、3.4V付近に作動電圧を有するLiFePO4がもっとも望ましい。LiFePO4はFeの一部が他元素で置換されていてもよい。
第3電極には第3端子が設けられている。第3端子は帯状の形状を有し、第3電極に超音波溶接等で電気的な接続が取れるように接続されている。第3端子はアルミニウム、ステンレス、ニッケル等を用いることができる。
このような活物質を含有する第3電極を有することで、正極と負極間に電流を流すことなく、正極もしくは負極の電位を一時的に変化させ、電池の充放電反応以外の反応を制御して電極表面保護層の形成や、充電深度の微調整など行い、サイクル特性や貯蔵特性を向上させることが可能となる。
(外装容器)
外装容器としては、アルミニウム、鉄、ステンレス等の円筒型、角型など各種形状の容器を用いることができる。また、電極群を、アルミニウム箔等の金属箔もしくは金属シートの両面に熱融着製の高分子層を設けたラミネートによる袋に収めて用いることも可能である。
〔非水電解質二次電池の充電方法〕
次にこれまで説明してきた非水電解質二次電池の充電方法について説明する。
(充電工程)
非水電解質二次電池は、正極端子と負極端子の間に外部(図示省略)から電圧を印加し、電流を流すことにより充電し、所定電圧・電流もしくは、所定時間で充電終了とする。広く用いられている定電流充電に続く定電圧充電法では、所定の電圧まで定電流で充電を行い、前記所定電圧到達後は、前記所定電圧に保持した定電圧充電を行う。この場合、充電終止は、充電開始からの総経過時間もしくは、定電圧充電状態における電流値が所定値に低下することで検出する。
(電圧印加工程)
充電が終了した後、前記第3電極と負極との間に電圧を印加する。第3電極と前記負極間に電圧を印加する際、(して、前記負極の電圧を変化させる際)、前記負極をリチウム金属電位に対して1V以下にする。こうすることで負極表面上へのリチウム金属析出を防止し、安全性の低下を防ぐことが可能となる。このとき、前記負極をリチウム金属電位に対して0V以上にすることがさらに好ましい。これは、負極上にリチウム金属の析出を防いで、負極上にリチウム金属由来の高抵抗皮膜を生成することを防止できるからである。
前記第3電極は、電池のエネルギー容量増加に寄与しないため、正負電極に比較しできるだけ小さいことが望ましい。第3電極と負極間での電圧印加では、負極の電位をできる限り正確に制御するため、第3電極に含有する活物質は、電位が平坦になるところまで充電もしくは放電されていることが望ましい。LiFePO4を第3電極含有活物質とした場合は、第3電極の充電容量の5%以上90%以下の電位が平坦な領域とする。
これは、第3電極と負極間に最初に電圧を印加する際に、上記領域に相当するところまで第3電極を充電することで達成できる。あるいは、正極と第3電極間で電流を流して、第3電極の活物質の状態を電圧平坦部にもってくることもできる。
また、前記第3の電極と前記負極間への電圧印加を、初充電終了後に1回のみ行うことで負極表面に保護層形成し促し、かつ製造メーカの出荷前の処理のみで済むため、製品に第3電極制御の回路を組み込むことを回避できる。
一方、前記第3の電極と前記負極間への電圧印加を、一定の期間経過毎に繰返し行うことも可能である。この場合、効果が減じた時点で繰返し電圧印加を行い、より高い効果を得ることができる。繰返し間の期間は、一定の時間間隔や一定のサイクル数ごと、もしくは内部インピーダンスの変化や容量低下量などで決めることが可能である。中でも、一定時間ごとに行う方法がもっとも簡便であるため、電池外部の制御回路にかかるコストが少なくて済み、望ましい。この場合は室温における非水電解質二次電池の劣化速度から、一ヶ月から一年に一度という頻度が適当である。また、電池の劣化は主に充電過程で生じることから、充電回数をカウントして、一定回数ごとに電圧印加処理を行う方法もあり、より高い効果が得られるだけでなく、電池の劣化を一定レベルに抑制することができるため、内部インピーダンスや容量に一定レベル以上を要求するシステムに使用する電池では特に望ましい。この場合、非水電解質二次電池の一般的な劣化傾向から、50サイクルから1000サイクルごとが望ましく、特に負極にチタン酸リチウムを用いた場合は100サイクルから500サイクルごとが望ましい。
以下、本発明の実施例を、図表を用いて詳細に説明する。以下の実施例は図1に示した電池構造を採用している。
(実施例1)
正極活物質としてリチウムコバルト酸化物(LiCoO)粉末90重量%、アセチレンブラック2重量%、グラファイト3重量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン5重量%をN−メチルピロリドンを溶媒としてスラリー化し、厚さ25μmのアルミニウム箔の両面に塗布、乾燥、圧延して長さ63mm、幅70mmの正極シートを作成した。各正極シートの末端5mm部分を未塗布部分とし、その部分に幅5mm厚さ0.1mmのアルミニウムリボンを溶接して正極端子とした。
負極活物質としてLiTi12粉末90重量%、導電材として人造黒鉛5重量%、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%を、N−メチルピロリドン(NMP)溶液に加えて混合し、得られたスラリーを厚さが25μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥後、圧延した。得られた負極シートを長さ63mm、幅70mmに切出し、末端5mm部分を未塗布部とし、その部分に幅5mm厚さ0.1mmのアルミニウムリボンを溶接接続して、負極端子とした。
第3電極用活物質として、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)粉末87重量%、アセチレンブラック4.3重量%、グラファイト4.3重量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン4.4重量%をN−メチルピロリドンを溶媒としてスラリー化し、厚さ25μmのアルミニウム箔の両面に塗布、乾燥、圧延して長さ70mm、幅7mmの第3電極シートを作成した。その単部に幅5mm厚さ0.1mmのアルミニウムリボンを溶接して第3電極端子とした。
セパレータには厚さ30μm、長さ240mm、幅75mmのポリプロピレン多孔質膜を用いた。
前記帯状正極シート、前記セパレータ、前記帯状負極シートをそれぞれこの順序で積層したのち、負極と並べるようにして第3電極を配置して、図1に示した電極群を作成し、アルミラミネートを2つ折りしたものに収納し、2辺を熱融着後、80℃真空乾燥を行った。
前記電極群入りアルミラミネートを、アルゴングローブボックス中で、1.5Mのテトラフルオロホウ酸リチウムを、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒(体積比率1:2)に溶かして調製した電解液を注入した。その後、真空状態でアルミラミネート外装の最後の1辺を熱融着してシート型非水電解液二次電池とした。
得られた非水電解質二次電池の負極と正極間に50.2mAの電流を充電方向に流して、定電流充電およびそれに続く定電圧充電をおこなった。充電終止は合計充電時間で15時間到達時点とした。次に、5mAで正負極間に放電電流を流し、1.8Vまで放電を行った。再び、前記と同じ条件で正負極間の充電を行った。
次に、実施例では、負極・第3電極間に1mAの電流を、充電方向(電池電圧が大きくなる方向)にセル電圧上限4.9V定電流定電圧条件で、2時間50分流した。30分の休止後、負極・第3電極間に、放電方向に充電電気量と等しい電気量を1mAの定電流で放電した。
閉回路電圧の変化が、0.01V/min以下になるまで通電し、第3電極のLiFePO4活物質を電圧平坦部まで充電した。次に、正負極間で、0.2C相当の12mAで2.8Vまで定電流定電圧充電を行い、充電電流が3mAとなった時点で充電終了とした。さらに、第3電極と負極間に0.5mAで、閉回路電圧が1.9Vになるまで電圧を印加した。
(比較例1)
第3電極を用いた充充電操作を行わなかった以外は、実施例1と同じ同様にシート型電池を作成し、充電を行った。
得られた実施例1および比較例1のシート型非水電解質二次電池を25mA・2.8V充電電流、5mA終止の定電流定電圧充電、25mA1.8V終止の定電流放電でサイクル評価を行った。
結果(図2)より明らかなように、第3電極を用いて、負極の深い深度の充放電を初期に行うことにより、非水電解液二次電池のサイクル特性向上させることができる。
1・・・正極
2・・・負極
3・・・セパレータ
4・・・第三電極および第三電極タブ
5・・・正極タブ(正極端子)
6・・・負極タブ(負極端子)
7・・・外装容器(アルミラミネート)

Claims (9)

  1. 正極活物質を含有する正極と、
    前記正極に接続された正極端子と、
    作動電位がリチウム金属電位に対して1.0V以上である負極活物質を含有する負極と、
    前記負極に接続された負極端子と、
    前記正極および前記負極の間に設置されたセパレータと、
    非水電解液と、を外装容器に収めて構成される非水電解質二次電池において、
    前記正極および前記負極と電気的に絶縁され、前記外装容器内に設けられた第3電極と、
    前記第3電極に接続された第3端子とを有し、
    前記第3電極には、前記正極活物質の作動電位より低い作動電位でリチウムを吸蔵放出しうる活物質を有する
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記第3電極の活物質がLiFePO4で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記負極活物質が、チタン酸リチウムであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記正極活物質としてLiCoNiMn(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)で表わさせる化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記非水電解液に、スルホン化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池の充電方法において、
    前記非水電解質二次電池の前記正極と前記負極間に電流を流す充電工程と、
    前記充電工程終了後に前記負極をリチウム金属電位に対して1V以下にするように前記第3電極と前記負極間に非水電解質二次電池の外部より電圧を印加する工程と、
    を有することを特徴とする非水電解質二次電池の充電方法。
  7. 前記第3電極と前記負極間に電圧を印加して、前記負極の電圧を変化させる際、前記負極をリチウム金属電位に対して0V以上にすることを特徴とする請求項6に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  8. 前記第3電極と前記負極間への電圧印加を、初充電終了後に1回のみ行うことを特徴とする請求項6〜7のいずれかに記載の非水電解質二次電池充電方法。
  9. 前記第3電極と前記負極間への電圧印加を、一定の期間経過毎に繰返し行うことを特徴とする請求項6〜7のいずれかに記載の非水電解質二次電池充電方法。
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