JP2010224289A - 液体現像剤、液体現像剤の製造方法、液体現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 - Google Patents

液体現像剤、液体現像剤の製造方法、液体現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】カブリの発生を抑制すること。
【解決手段】イットリウム・鉄・ガーネット(YIG)を含む磁性体、カルボン酸塩構造を有する高分子化合物、および着色剤を含む磁性重合体粒子と、前記磁性重合体粒子を分散する分散媒と、を含有し、好ましくは前記磁性重合体粒子の体積平均粒子径が1μm以上3μm以下である液体現像剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体現像剤、液体現像剤の製造方法、液体現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、および画像形成装置に関する。
従来、磁性体を利用した画像形成方法として、表面に磁性体を有する磁気記録媒体に磁気ヘッドを操作して磁気潜像を形成し、この磁気潜像を磁性トナーで現像後、被転写媒体に加熱あるいは静電的に転写し、定着して印刷するいわゆるマグネトグラフィーがあり、この技術に磁性トナーを用いる技術が報告されている。
この磁気潜像に磁性トナーを現像する技術のマグネトグラフィーでカラー化を行う場合、磁性トナー中にマグネタイト等の着色された磁性体を含ませており、例えば以下に示す技術が提案されている。
マグネタイト等のコア粒子の周りに着色剤を含む樹脂を含有させる乾式磁性一成分技術が提案されている(特許文献1)。
有機顔料が表面に付着している磁性体を用いた乾式磁性一成分技術が提案されている(特許文献2)。
磁性体としてカルボニル鉄を用いて蛍光染料を含む、トナー径が9μm以上14μm以下のカラー用磁性トナーが提案されている(特許文献3)。
透明もしくは淡色磁性体(例えばイットリウム鉄ガーネット)を用いた乾式磁性一成分トナーが提案されている(特許文献4乃至6)。
乾式一成分磁性トナー、もしくは、磁性インク(液体中に磁性体と着色剤を溶解させたインク)において、有機磁性材料を用いる技術が提案されている(特許文献7)。
特開平7-64333号公報 特開2003−202704号公報 特開2005−107528号公報 特開昭60−73548号公報 特開昭60−73549号公報 特開昭63−50856号公報 特開平8−45716号公報
本発明の課題は、高分子化合物がカルボン酸塩構造を有しない場合に比べ、カブリの発生を抑制することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。即ち、
請求項1に係る発明は、
イットリウム・鉄・ガーネット(YIG)を含む磁性体、カルボン酸塩構造を有する高分子化合物、および着色剤を含む磁性重合体粒子と、
前記磁性重合体粒子を分散する分散媒と、
を含有する液体現像剤である。
請求項2に係る発明は、
前記磁性重合体粒子の体積平均粒子径が1μm以上3μm以下である請求項1に記載の液体現像剤である。
請求項3に係る発明は、
前記磁性重合体粒子における前記磁性体の含有量が1質量%以上6質量%以下の範囲である請求項2に記載の液体現像剤である。
請求項4に係る発明は、
イエロー、マゼンタ、レッドまたはグリーンを呈する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液体現像剤である。
請求項5に係る発明は、
イエローを呈し、且つ前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が8質量%以上40質量%以下である請求項4に記載の液体現像剤である。
請求項6に係る発明は、
マゼンタを呈し、且つ前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が14質量%以上40質量%以下である請求項4に記載の液体現像剤である。
請求項7に係る発明は、
レッドを呈し、且つ前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が11質量%以上40質量%以下である請求項4に記載の液体現像剤である。
請求項8に係る発明は、
グリーンを呈し、且つ前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が9質量%以上40質量%以下である請求項4に記載の液体現像剤である。
請求項9に係る発明は、
イットリウム・鉄・ガーネット(YIG)を含む磁性体、カルボキシル基を有する高分子化合物、および着色剤を乳化液中で凝集させて凝集粒子とする乳化凝集工程と、
前記凝集粒子に中和処理を施して磁性重合体粒子を得る中和処理工程と、
前記磁性重合体粒子を分散媒中に分散する分散工程と、
を有する液体現像剤の製造方法である。
請求項10に係る発明は、
少なくとも画像形成装置に着脱可能であり、
請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液体現像剤を収納する液体現像剤カートリッジである。
請求項11に係る発明は、
少なくとも画像形成装置に着脱可能であり、
磁気潜像保持体と、
請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液体現像剤を貯留する現像剤貯留装置と、
磁気潜像が形成された前記磁気潜像保持体に前記液体現像剤を供給する現像剤供給装置と、
を有するプロセスカートリッジである。
請求項12に係る発明は、
磁気潜像保持体と、
前記磁気潜像保持体上に磁気潜像を形成する磁気潜像形成装置と、
請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液体現像剤を貯留する現像剤貯留装置と、
前記磁気潜像が形成された前記磁気潜像保持体に前記現像剤を供給し前記磁気潜像を現像像として顕像化する現像剤供給装置と、
前記現像像を記録媒体に転写する転写装置と、
前記磁気潜像保持体上の前記磁気潜像を消磁する消磁装置と、
を有する画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、高分子化合物がカルボン酸塩構造を有しない場合に比べ、カブリの発生が抑制される。
請求項2に係る発明によれば、磁性重合体粒子の体積平均粒子径を考慮しない場合に比べ、色再現域が広くなると共に、カブリの発生が抑制される。
請求項3に係る発明によれば、磁性体の含有量を考慮しない場合に比べ、色再現域が広くなる。
請求項4に係る発明によれば、現像剤の色を考慮しない場合に比べ、イエロー、マゼンタ、レッド、またはグリーンでの色再現域が広くなる。
請求項5に係る発明によれば、着色剤の含有量を考慮しない場合に比べ、イエローでの色再現域が広くなる。
請求項6に係る発明によれば、着色剤の含有量を考慮しない場合に比べ、マゼンタでの色再現域が広くなる。
請求項7に係る発明によれば、着色剤の含有量を考慮しない場合に比べ、レッドでの色再現域が広くなる。
請求項8に係る発明によれば、着色剤の含有量を考慮しない場合に比べ、グリーンでの色再現域が広くなる。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、カブリの発生が抑制される液体現像剤が容易に製造される。
請求項10に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、カブリの発生が抑制される。
請求項11に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、カブリの発生が抑制される。
請求項12に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、カブリの発生が抑制される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<液体現像剤>
本実施形態に係る液体現像剤(以下、単に「現像剤」と称する場合がある。)は、イットリウム・鉄・ガーネット(YIG)を含む磁性体、カルボン酸塩構造を有する高分子化合物、および着色剤を含む磁性重合体粒子と、前記磁性重合体粒子を分散する分散媒と、を含有することを特徴とする。
本実施形態に係る現像剤では、上記構成とすることで、カブリ(非画像部に現像剤が付着し画像でない部分が発色する現象)の発生が抑制される。これは必ずしも明確ではないが、以下のように考えられる。
従来の磁性トナー(磁性重合体粒子)では、粒子の磁力を維持するため磁性体を多く加えていることから、黒以外の色彩の作成は難しく、トナーのカラー化が困難であった。これに対し、YIGを含む磁性体を用いることにより、磁性重合体粒子により形成される画像の色再現域への影響が抑えられ、その結果色再現域が広くなる。但し、YIGを含む磁性体を用いた場合であっても、形成される画像におけるカブリの発生が問題であった。
これに対し、本実施形態に係る液体現像剤に含まれる磁性重合体粒子では、カルボン酸塩構造を有する高分子化合物(バインダー成分)が含有されていることから、磁性重合体粒子の付着力が低減されつつ更に親水性が向上し、その結果画像におけるカブリの発生が抑制されるものと考えられる。
・体積平均粒子径
本実施形態における磁性重合体粒子の体積平均粒子径は1μm以上3μm以下であることが望ましい。
本実施形態に係る現像剤では、磁性重合体粒子の体積平均粒子径を上記範囲とすることで、色再現域がより広くなる。これは必ずしも明確ではないが、以下のように考えられる。
YIGを含む磁性体を用いることにより前述の通り色再現域が広くなるが、更に粒径を小さくすることにより、磁気潜像との距離が小さくなるので、磁気潜像から受ける磁力が増大する。従って、磁性体含有量の少ない粒子を用いても画像形成が可能となり、その結果カラーの色再現域がより広くなるものと考えられる。さらに、粒径を小さくしたため、相対的に少ない現像剤量で適正な濃度を出す目的で、顔料濃度を高くしている。その結果、磁性体に対する顔料量が相対的に大きくなるので、カラーの色再現域が広がるものと考えられる。また、小粒径化によって得られる画像の高画質化も達成されるものと考えられる。
但し、磁性重合体粒子の粒子径を小さくするとカブリの発生がより顕著となる問題がある。しかし、本実施形態における磁性重合体粒子には、前述の通りカルボン酸塩構造を有する高分子化合物(バインダー成分)が含有されていることから画像におけるカブリの発生が抑制される。従って、本実施形態に係る現像剤が上記範囲の粒子径を有する磁性重合体粒子を含有することにより、カブリの発生がより効果的に抑制されつつ且つ色再現域がより広くなる。
磁性重合体粒子の体積平均粒子径が3μm以下であることにより色再現域が広くなり、一方1μm以上であることにより付着力が強くなりすぎず転写性や現像性が確保される。
尚、上記体積平均粒子径の測定方法や、より望ましい範囲、制御方法等については後述する。
・磁性体の含有量
本実施形態における磁性重合体粒子の体積平均粒子径が前記範囲である場合には、更に磁性重合体粒子における磁性体の含有量が1質量%以上6質量%以下であることが望ましい。
本実施形態に係る現像剤では、上記体積平均粒子径および上記含有量を満たすことにより、色再現域がより広くなる。これは必ずしも明確ではないが、以下のように考えられる。
磁性重合体粒子を小径化し且つ磁性体を上記の量配合することで、適正な磁力を得るとともに画像上での単位面積あたりの磁性体量が小さくなり、色再現域への影響が抑えられ、その結果カラーの色再現域がより広くなるものと考えられる。
磁性体の含有量が6質量%以下であることにより色再現域が広くなり、一方1質量%以上であることにより、磁性重合体粒子に与える磁力の低下が抑制され、その結果現像性の低下が抑制される。
尚、より望ましい範囲等については後述する。
以下、本実施形態に係る現像剤に関し、その構成について具体的に説明する。
(磁性重合体粒子)
本実施形態における磁性重合体粒子は、少なくともYIGを含む磁性体、カルボン酸塩構造を有する高分子化合物、および着色剤を含有して構成される。尚、磁性重合体粒子には、外添剤粒子が外添(つまり外添剤粒子が磁性重合体粒子に付着)されていてもよい。
−磁性体−
磁性体は、イットリウム・鉄・ガーネット(YIG)を含んで構成される(以下、YIG粒子と称する)。
YIG粒子の個数平均粒子径は、0.2μm以上1.8μm以下であることが望ましく、更には0.3μm以上1.5μm以下であることがより望ましく、0.3μm以上1.1μm以下であることが特に望ましい。
尚、上記個数平均粒子径は、乾燥させたYIG粒子を、走査型電子顕微鏡(SEM)で写真撮影し、その中から無作為に選んだ100個の粒子の粒子径を各々測定し、それらの合計を個数で除して算出した。
また、YIG粒子の500Oeの磁場における磁化は、10emu/g以上であることが望ましく、より望ましくは15emu/g以上であり、さらに望ましくは20emu/g以上ある。
ここで、磁気特性の測定は、振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いて行う。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大500Oe(エルステッド)まで掃引し、ついで、印加磁場を減少させ、ヒステリシスカーブを得る。このヒステリシスカーブより500Oe(エルステッド)における磁化を求める。
また、YIG粒子はその表面が疎水化処理されていてもよい。疎水化処理の方法としては特に制限されず、各種カップリング剤、シリコーンオイル、樹脂などの疎水化剤を磁性体の表面に被覆処理すること等により行われるが、これらの中ではカップリング剤により表面被覆処理することが望ましい。
YIG粒子の表面は基本的に親水性であるため、疎水化処理を行うことにより高分子化合物の疎水性単量体に対する親和性が高められ、高分子化合物中での親水性単量体および疎水性単量体の相溶性の向上に伴い、磁性体の磁性重合体粒子中での分散性が高められる。
YIG粒子を含む磁性体の含有量は、前述の通り磁性重合体粒子の体積平均粒子径が1μm以上3μm以下である場合には、磁性重合体粒子における含有量が1質量%以上6質量以下であることが望ましい。更には、1質量%以上5質量%以下であることがより望ましく、1質量%以上4.5質量%以下であることが特に望ましい。
次に、YIG粒子の製造方法につき説明する。YIG粒子の製造方法としては、共沈法などのボトムアップ的な手法で粒子を作製する方法、または粉砕法などのトップダウン的な手法で粒子を作製する方法が挙げられる。
但し、YIG粒子を製造する際、例えば以下の手法を採用することが特に望ましい。
1)ボトムアップ的な手法およびトップダウン的な手法のいずれの場合においても、後処理としてアニール処理を施す手法。このアニール処理の処理温度は、例えば700℃以上1500℃以下が望ましく、より望ましくは800℃以上1200℃以下が適当である。
2)トップダウン的な手法の場合、湿式により実施する手法。この湿式に使用する液体としては、水、アルコール(例えばイソプロピルアルコール、またはエタノール等)アセトン、またはヘキサン等が挙げられる。また、この液体の使用量は、粒子2gに対して1g以上である。
ボトムアップ的な手法に代表される共沈法は、共沈現象を利用した方法であり、単独では沈殿しない物質を沈殿する物質と共存させることで、共に沈殿させるという方法である。具体的には、イットリウム金属塩水溶液と三価の鉄塩水溶液との混合溶液を、アルカリ水溶液に混合させることよって共沈物を生じさせる。
尚、アルカリ水溶液としては、例えば、NaOH水溶液が好適に挙げられる。アルカリ水溶液としては、例えば、NH4OH、(NH42CO3、Na2CO3、またはNaHCO3等の水溶液も挙げられる。アルカリ水溶液のアルカリ濃度は、共沈反応時のpHを考慮しつつ設定すればよい。
イットリウム金属塩としては、例えば、ハロゲン化物[塩化物(YCl)、または臭化物(YBr)]、または硝酸塩[Y(NO]等が挙げられる。
三価の鉄塩としては、例えば、ハロゲン化物[塩化物(FeCl)、または臭化物(FeBr)等]、硫酸塩[Fe(SO]、または硝酸塩[Fe(NO]等が挙げられる。
また、アルカリ水溶液の中にイットリウム金属塩水溶液と前記三価の鉄塩の水溶液とを滴下させつつ共沈反応を進行させて共沈物を生成させて、YIG粒子を作製する際、例えば、得られるYIG粒子の平均一次粒子径を1nm以上500nm以下とするには、上記共沈反応において、アルカリ水溶液への両金属塩水溶液の滴下速度を10ml/分以上100ml/分以下にすることが望ましく、より望ましくは20ml/分以上60ml/分以下である。
滴下中および滴下後の攪拌時間は、10分以上60分以下とすることが望ましく、30分以上60分以下とすることがより望ましい。
共沈反応時の反応水溶液の最終的なpH値は、望ましくは12以上、より望ましくは12.5以上13.8以下、特に望ましくは13以上13.5以下である。
共沈物を乾固する場合には、50℃以上200℃以下で加熱することが望ましく、100℃以上200℃以下で加熱することがより望ましい。
一方、トップダウン的な手法に代表される粉砕は、各種粉砕機を用いて実施される。採用する粉砕法としては、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、遊星ボールミル、ビーズミル、またはディスクミルなどの粉砕法が挙げられる。これらの中でも、ビーズミル法、特に湿式のビーズミル法が望ましい。
尚、粉砕する原料として用いるYIG粒子は、上記共沈法により得られるYIG粒子であってもよいし、市販品のYIG粒子であってもよい。例えば、市販品のYIG粒子としては、Yttrium Iron Oxide,nanopowder(アルドリッチ社製)、またはイットリウム・鉄・ガーネットYFe12(高純度化学社製)等が挙げられる。
−高分子化合物−
本実施形態における磁性重合体粒子に含まれる高分子化合物は、カルボン酸塩構造を有する。尚、該高分子化合物へのカルボン酸塩構造の導入方法としては、磁性重合体粒子が作製された後に、該磁性重合体粒子に中和処理を施すことによる方法が好適に挙げられる。詳細については後述する。
本実施形態における磁性重合体粒子の製造に用いられる高分子化合物としては、従来から磁性重合体粒子に使用されている樹脂が用いられる。具体的には、スチレンおよびその置換体の単独重合体およびそれらの共重合体樹脂、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体樹脂、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルと他のビニル系モノマーとの多元共重合体樹脂、スチレンと他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合体樹脂、または上記各樹脂の一部を架橋したものが用いられる。更にはポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、シリコーン樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、石油樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ワックス系樹脂等の単体、或いはこれらの混合体などが挙げられる。
高分子化合物としては、熱可塑性樹脂が望ましい。
上記の高分子化合物の中でも、熱可塑性樹脂として具体的には、例えば、(メタ)アクリレートモノマーおよびスチレン系モノマーのうちの少なくとも1つを重合した重合体が挙げられる。
(メタ)アクリレートモノマーにおいては、(メタ)アクリル酸エステルのアルコール残基が、炭素数1以上18以下の置換または無置換のアルキル基であることが望ましい。該アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、n−オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、またはドデシル基などが挙げられる。また上記アルコール残基は、アルキル基の他に、ベンジル基、ヒドロキシエチル基、水酸基をジヒドロピラン等の疎水性保護基で保護したヒドロキシエチル基、またはポリオキシエチレン基等であってもよい。
前記高分子化合物としてはヒドロキシエチルメタアクリレートを含む重合体を用いたり、前記(メタ)アクリレートの重合体にさらに(ポリ)エチレングリコールで修飾させたりすることが望ましい。
前記スチレン系モノマーとしては、炭素数6以上12以下の置換または無置換のアリール基を有するビニル基含有モノマーが望ましい。該アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基、またはp−n−オクチルオキシフェニル基等が挙げられるが、フェニル基が望ましい。
尚、前記(メタ)アクリレートモノマーのアルキル基、スチレン系モノマーのアリール基における置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、またはアリール基等が挙げられる。
前記アルキル基としては、前述のアルキル基で例示したものに準じて挙げられる。前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、またはブトキシ基等が挙げられ、これらの中ではメトキシ基、またはエトキシ基が望ましい。また、前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子が挙げられるが、フッ素原子、または塩素原子が望ましい。前記アリール基としては、前述のアリール基で例示したものに準じて挙げられる。
モノマーとして(メタ)アクリレートモノマーおよびスチレン系モノマーの双方を用いる場合には、混合物中の(メタ)アクリレートとスチレン系モノマーとの含有量の比は、モル比((メタ)アクリレートモノマー/スチレン系モノマー)で95/5乃至5/95の範囲が望ましく、90/10乃至10/90の範囲がさらに好適である。
本実施形態における磁性重合体粒子の製造に用いられる高分子化合物としては、カルボキシル基を有することが望ましい。また更には、高分子化合物は、水酸基およびそのアルキルエステル基から選択される少なくとも1種を有することがより望ましい。高分子化合物が前記官能基を有するためには、前記高分子化合物を構成する単量体を選択することにより行われる。
カルボキシル基を有する単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリロイルオキシエチルモノフタレート、メタクリロイルオキシエチルモノヘキサヒドロフタレート、メタクリロイルオキシエチルモノマレエート、またはメタクリロイルオキシエチルモノスクシネートなどが挙げられる。
水酸基を有する単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、1,6−ビス(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−ヘキシルエーテル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸エステル(メタ)アクリレート、またはポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
尚ここで、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを表す表現であり、以下においてこれに準ずる。
尚、上記各官能基の存在は、磁性重合体粒子について赤外吸収スペクトルを測定することにより確認してもよいが、磁性体等の影響を受けるため、下記の方法により行うことが望ましい。
すなわち、前記磁性重合体粒子における水酸基またはカルボキシル基は、磁性体によって異なるので、高分子化合物の水酸基等は、磁性体を除いた重合体成分の水酸基量、カルボキシ基量として求めることにより確認することが望ましい。
高分子化合物がカルボキシル基を有する場合には、カルボキシル基量が0.005mmol/g以上0.5mmol/g以下の範囲であることが望ましい。0.008mmol/g以上0.3mmol/g以下の範囲がより望ましく、0.01mmol/g以上0.1mmol/g以下の範囲であることがさらに好適である。
尚この場合、水酸基も有するときは、水酸基量は0.2mmol/g以上4.0mmol/g以下の範囲であることが望ましく、0.3mmol/g以上3.0mmol/g以下の範囲であることがさらに好適である。
上記水酸基量は、一般的な滴定法により求められる。例えば、上記高分子化合物に無水酢酸のピリジン溶液等の試薬を加え、加熱して、水を加えて加水分解し、遠心分離機により粒子と上澄みとに分け、該上澄みをフェノールフタレイン等の指示薬を用いて、エタノール性水酸化カリウム溶液等で滴定することにより、その水酸基量を求められる。
一方、カルボキシル基量も一般的な滴定法により求められる。例えば、上記高分子化合物をN,N’−ジメチルホルムアミド中に分散させ、フェノールフタレイン等の指示薬を用いてエタノール性水酸化カリウムで滴定することにより、そのカルボキシル基量が求められる。
また、カルボキシル基が後述する塩構造(−COO−Y:ここでYはアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオン、もしくはアンモニウムなどの有機カチオンを示す)を形成している場合は、塩酸等の酸で塩をカルボン酸に変換した後、上述の滴定を行いカルボキシル基量が求められる。
すなわち、ここで、カルボキシル基量とは、カルボキシル基が塩構造を形成している場合には、該塩構造に寄与しているカルボキシル基を含めたカルボキシル基量をいう。
高分子化合物は、架橋性を有する単量体(架橋剤)をさらに共重合させたものであってもかまわない。具体的には、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−([1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル(メタ)アクリレート等の架橋剤が挙げられ、重合の際に架橋構造とするか、重合によるポリマー粒子化した後に架橋させてもよい。
また、モノマー混合物中の架橋剤の含有量は、(メタ)アクリレートモノマーおよび/またはスチレン系モノマー合計量100質量部に対して0.05質量部以上20質量部以下の範囲が望ましく、0.5質量部以上10質量部以下の範囲がより好適である。
さらに、高分子化合物には、非架橋樹脂を含有させてもよい。非架橋樹脂としては、熱、紫外線、または電子線等の外部エネルギー、あるいは溶剤蒸気、または重合体からの溶剤揮発等で紙、またはフィルム等の被定着媒体に粒子を定着させる重合体であれば特に制限されない。
具体的には、例えばスチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;、または、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;などの単独重合体または共重合体が挙げられる。
高分子化合物が非架橋重合体を含む場合、該非架橋重合体の分子量(数平均分子量)は、5000以上1000000以下の範囲が望ましく、10000以上500000以下の範囲がより好適である。
尚、上記数平均分子量は、高分子化合物をTHFに溶解させ、溶解分として分離した成分について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて測定される。
−着色剤−
磁性重合体粒子には、高分子化合物の着色を目的として、更に顔料、カーボンブラック、染料などの着色剤を含んでもよい。その場合には、磁性重合体粒子の製造工程において、磁性体が分散された単量体等の混合物に前記各添加剤を含ませてもよいし、磁性体および前記単量体等とともにあらかじめ混合し、磁性体の分散処理を前記各添加剤の分散処理と共に行ってもよい。
・現像剤が呈する色および着色剤の含有量
本実施形態に係る現像剤は、イエロー、マゼンタ、レッドまたはグリーンの色を呈する現像剤として特に好適に用いられる。YIGを含む磁性体は、それ自体、黄色から緑色の磁性体であり、現像剤のカラー化に有効な磁性体であり、特に吸光スペクトル特性として波長域500nm以下に吸収を持ち、それよりも長い波長域の吸収が小さい。このことから、特に現像剤の色(磁性重合体粒子の色)として上記色を採用することで、当該色での色再現域が広がる。
尚、現像剤の色がイエローである場合には、前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が8質量%以上40質量%以下であることが望ましく、更には8質量%以上35質量%以下であることが望ましい。
現像剤の色がマゼンタである場合には、前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が14質量%以上40質量%以下であることが望ましく、更には14質量%以上35質量%以下であることが望ましい。
現像剤の色がレッドである場合には、前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が11質量%以上40質量%以下であることが望ましく、更には11質量%以上35質量%以下であることが望ましい。
現像剤の色がグリーンである場合には、前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が9質量%以上40質量%以下であることが望ましく、更には9質量%以上35質量%以下であることが望ましい。
前記着色剤としては、例えば、ベンガラ、紺青、酸化チタン、酸化クロム等の無機顔料;ファストイエロー、ジスアゾイエロー、ピラゾロンレッド、キレートレッド、ブリリアントカーミン、パラブラウン、ニトロソグリーン等のアゾ顔料;銅フタロシアニン、無金属フタロシアニン、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン顔料;、または、フラバントロンイエロー、ジブロモアントロンオレンジ、ペリレンレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット、等の縮合多環系顔料;などが挙げられる。
本実施形態の磁性重合体粒子は、前述のようにカラー表示用に好適に用いられるため、マゼンタ、イエロー、シアン、レッド、グリーンなどの着色用の顔料等が好適に用いられる。
より具体的には、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントイエローFGL、パーマネントオレンジGTR、ピラロゾンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、デュポンオイルレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、PVファストブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレート、クロムグリーン、ビリジアン、エメラルドグリーン、ヘリオジェングリーン、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイグリーン、ファナルイエローグリーン、C.I.Pigment Yellow 1,2,3,12,13,14,16,17,73,74,75,83,93,95,97,98,114,120,128,129,151,154,175,180,181,194、C.I.Pigment Red 5,7,9,11,12,48,48:1,57,81,97,112,122,123,146,149,168,177,180,184,192,202,209,213,215,216,217,220,223,224,226,227,228,238,240,254,255,264,270,272、C.I.Pigment Green 7,36,8、C.I.Pigment Blue 15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,または16などの種々の顔料などが例示され、これらを1種または2種以上を併せて使用される。
尚、着色剤の体積平均粒子径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定される。
−その他の成分−
本実施形態の磁性重合体粒子には、更に目的に応じて、離型剤、無機粒体、滑剤、または研磨材などの成分を含有させてもよい。ここで用いる離型剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の長鎖脂肪族アルコール類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;またはそれらの変性物などが挙げられる。
−磁性重合体粒子の製造方法−
磁性重合体粒子を得るには、公知の方法が利用され、例えば、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、分散重合法、またはシード重合法等が好適に用いられる。さらに、膜乳化法として知られる乳化方法を使って懸濁重合してもよい。
・懸濁重合法
具体的に、例えば前記懸濁重合法により磁性重合体粒子を作製する場合には、まず前記高分子化合物を構成する所望量のモノマー、磁性体、着色剤、さらに架橋剤、重合開始剤等を加えた混合物を調製する。
架橋剤としては、公知の架橋剤を選択して用いることができ、好適なものとしては、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、またはメタクリル酸2−([1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル等が挙げられる。これらの中でも、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、またはジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートがより望ましく、更には、ジビニルベンゼンが特に好適である。また、重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤、または過酸化物系開始剤等が好適なものとして挙げられるが、中でも油溶性開始剤が望ましい。
以上の各モノマー等を含む混合物の作製方法としては、例えば、まず前記モノマー、重合開始剤およびその他の必要な成分とを混合してモノマー等の混合液を作製する。混合の方法は特に制限されない。
次いで、これに磁性体を分散させる。上記混合液への磁性体の分散には公知の方法が適用される。すなわち、例えばボールミル、サンドミル、アトライター、またはロールミル等の分散機が使用される。尚、あらかじめモノマー成分を別途重合し、得られた重合体に磁性体を分散させる場合には、ロールミル、ニーダー、バンバリーミキサー、またはエクストルーダー等の混練機が使用される。
尚、混合物の作製方法としては、上記に限られず、例えば前記混合液作製の際に磁性体を混合したものを用いて、この段階で磁性体を含有させてもよいし、前記モノマー、磁性体等を一度に混合して混合物としてもよい。
次に、前記モノマー等を含む混合物の水性媒体への懸濁を行う。懸濁は、例えば以下のようにして行われる。
すなわち、無機塩類などの塩を溶解し且つ分散安定剤を存在させた水性媒体中に、前記混合物を投入し、懸濁させる。懸濁の方法としては、公知の懸濁方法が利用される。例えば、ミキサーのごとく、特殊な攪拌羽根を高速で回転させ水性媒体中にモノマー等を懸濁させる方法、ホモジナイザーとして知られるローター・ステーターの剪断力で懸濁する方法、または超音波によって懸濁する方法等の機械的な懸濁方法が挙げられる。
次いで、前記懸濁させたモノマーおよび磁性体等を含む粒子を懸濁重合させることにより磁性重合体粒子を得る。重合反応は、大気下だけでなく、加圧下においても行われるが、これらその他の反応条件は、得たい磁性重合体粒子の特性に応じて選択されるものであり、特に限定されるものではない。
反応条件としては、例えば、大気圧下で、前記懸濁粒子が分散した懸濁液を攪拌しながら、40℃以上100℃以下の反応温度で1時間以上24時間以下反応させることが好適である。
・乳化凝集法(EA法)
次いで、前記乳化凝集法により磁性重合体粒子を作製する方法について説明する。
乳化凝集法は、乳化重合等によるイオン性界面活性剤で分散された樹脂分散液と反対極性のイオン性界面活性剤で分散された着色剤(顔料等)とを混合し、ヘテロ凝集を生じさせることにより、トナー径に相当する大きさの凝集粒子を形成し、その後樹脂のガラス転移温度以上に加熱することにより凝集体を融合合一し、洗浄、乾燥して磁性重合体粒子を得るものである。一般に乳化凝集法は、有機溶剤を使用しない、粒度分布が狭い、材料の選択範囲が広い、形状制御が容易である等の利点を有している。具体的には、特開2005−31275号公報における段落〔0028〕から〔0058〕あるいは、特開2007−93669号公報における段落〔0023〕から〔0025〕に開示されている。
ここで、体積平均粒子径を1μm以上3μm以下の範囲に制御するためには、例えば磁性重合体粒子を乳化凝集法(EA法)により作製する場合であれば、凝集時に高い剪断力を与え続けることが好ましい。
・中和処理
懸濁重合法や乳化凝集法等の公知の方法によって得られた上記粒子において、該粒子中に含まれる高分子化合物(バインダー成分)が有するカルボキシル基をカルボン酸塩構造とするため、本実施形態においては、中和処理を施すことが好ましい。
以下、中和処理の方法について説明する。
中和処理の方法は、例えば前記カルボキシル基を含有する磁性重合体粒子を、水もしくは水と水溶性有機溶剤との混合液の存在下、塩基性化合物で処理すればよい。本実施形態においては、重合体粒子の水系分散液に塩基性化合物を添加して処理を行ってもよいし、塩基性化合物が溶解した水系溶液に重合体粒子を混合して処理してもよい。
前記塩基性化合物としては、無機塩基性化合物、有機塩基性化合物のいずれをも使用し得る。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基性化合物;水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等の有機塩基性化合物;その他、塩基性のトリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等のアルキルアミン類;モノエタノールアミン、メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、モルホリン等のアルカノールアミン類;等が挙げられる。
これらの塩基性化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、処理後の塩基性化合物の除去のしやすさから、無機塩基性化合物を用いることが好ましい。
本実施形態において、上記塩基性化合物の使用量は、重合体粒子の水系分散液の0.1質量%以上20質量%以下の範囲とすることが好ましい。また、前記塩基性化合物による処理で得られる重合体粒子においては、カルボキシル基が全て塩構造を形成していることが好ましいが、通常は前記使用量の範囲において、塩基性化合物は重合体粒子のカルボキシル基量に対して過剰となるように設定される。
この際、重合体粒子の水系分散液のpHは9以上であることが好適であり、より好適には11以上である。処理温度には特に制限はないが、50℃以上80℃以下に加温しても良い。処理時間には制限はないが、通常0.5時間以上24時間以下である。さらに、処理時の重合体粒子(凝集体粒子)の濃度は特に制限はないが、通常、1質量%以上50質量%以下の範囲である。処理時間中に重合体粒子が沈降する場合は、適度の攪拌を行うことが好ましい。そして、処理後は水洗により前記塩基性化合物が除去される。
−磁性重合体粒子の特性−
磁性重合体粒子は、体積平均粒子径が1μm以上3μm以下の範囲であることが望ましく、1.1μm以上2.8μm以下の範囲であることがより望ましく、1.2μm以上2.5μm以下の範囲であることがさらに望ましい。
また磁性重合体粒子は、粒度分布の指標であるGSDvが1.30以下であることが望ましく、1.10以上1.28以下であることがより望ましい。
磁性重合体粒子の体積平均粒子径(D50v)および粒度分布の測定は、マルチサイザーII(日科機社製)を用いて測定される。アパーチャー径が30μmのアパーチャーを用い、粒径が0.69μm以上18μm以下の範囲の粒子の粒度分布を測定した。測定する粒子数は10000であった。測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積を小径側からの累積分布で描き、累積16%となる体積平均粒子径D16v、累積50%となる体積平均粒子径D50v、累積84%となる体積平均粒子径D84vと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)0.5より求められる。
磁性重合体粒子の現像剤中における濃度は0.5質量%以上40質量%以下の範囲とすることが望ましく、1質量%以上20質量%以下の範囲とすることがより好適である。
(分散媒)
分散媒としては、蒸留水、イオン交換水、超純水、または精製した水等が挙げられる。分散媒には、界面活性剤や分散剤、水溶性有機溶媒、またはその他の添加剤等を含んでもよい。
−界面活性剤−
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、または両性界面活性剤等、いずれの公知の界面活性剤も使用される。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩およびスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、高級アルキルリン酸エステル塩、または高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル等)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、またはアセチレングリコールのオキシエチレン付加物等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、またはイミダゾリウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミンオキシド、またはアルキルカルボキシベタイン等が挙げられる。
界面活性剤としては、前述のほか、例えば、ポリシロキサンオキシエチレン付加物等のシリコーン系界面活性剤;パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、オキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル等のフッ素系界面活性剤;、または、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント;等も挙げられる。
−分散剤−
分散剤としては、親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体であれば有効に用いられる。例えば、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、またはスチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられ、これら共重合体は、ランダム、ブロックおよびグラフト共重合体等いずれの構造でもあってもよい。
また、これらの重合体は、ポリオキシエチレン基、水酸基を有するモノマー、またはカチオン性の官能基を有するモノマーを共重合してもよく、親水基が酸性基である重合体においては塩基性の化合物との塩構造であってもよい。
−水溶性有機溶媒−
水溶性有機溶媒は、水に添加したときに2相に分離しない有機溶剤のことを言い、具体的には、例えば、一価もしくは多価のアルコール類、含窒素溶媒、含硫黄溶媒、またはその他その誘導体等が挙げられる。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、またはグリセリン等が挙げられる。
多価アルコール誘導体としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、またはジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
一価のアルコール類としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、またはベンジルアルコール等が挙げられる。
含窒素溶媒としては、例えば、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、またはトリエタノールアミン等が挙げられる。
硫黄溶媒としては、例えば、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、またはジメチルスルホキシド等が挙げられる。
水溶性有機溶媒として、上記に挙げられるものの他に、炭酸プロピレン、または炭酸エチレン等が挙げられる。
水溶性有機溶媒を添加する場合の添加量は、分散媒全体に対し30質量%以下が望ましく、10質量%以下がより好適である。
−その他の添加剤−
分散媒は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物;水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物;硫酸、塩酸、硝酸等の酸;、または、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩;等を添加してもよい。
また、その他に、安息香酸、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、またはソルビン酸等を添加してもよい。また、酸化防止剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、またはキレート化剤等を添加してもよい。
(現像剤の製造方法)
本実施形態に係る現像剤の製造は、以下の手順により行われるが、これに限られるものではない。
まず、主溶媒の水と前記各添加剤等とを含む分散媒をマグネチックスターラー等により調製し、これに前記磁性重合体粒子を分散させる。分散には公知の方法が適用される。すなわち、ボールミル、サンドミル、アトライター、またはロールミル等の分散機が使用される。また、ミキサーのごとく、特殊な攪拌羽根を高速で回転させ分散させる方法、ホモジナイザーとして知られるローター・ステーターの剪断力で分散する方法、または超音波によって分散する方法等が挙げられる。
液中で磁性重合体粒子同士が単独の分散状態になったことを分取した分散液の顕微鏡観察等により確認し、その後、防腐剤等の添加物を加えて溶解していることを確認した後、得られた分散液を、例えば孔径100μmのメッシュを用いて濾過し、ゴミおよび粗大粒子を除去することにより本実施形態に係る液体現像剤が得られる。
(現像剤の特性)
−現像剤の表面張力−
現像剤の表面張力は、27mN/m以上42mN/m以下であることが望ましく、28mN/m以上41mN/m以下がより望ましく、30mN/m以上39mN/m以下が特に望ましい。
現像剤の表面張力は、現像剤の組成に依存するものであるため、現像剤の組成を調整することにより現像剤の表面張力が制御される。具体的には、例えば、磁性重合体粒子の特性に応じて、界面活性剤の種類および濃度を調整することにより、現像剤の表面張力を制御する方法等が挙げられる。
現像剤の表面張力を上記範囲に制御するために好適な界面活性剤の種類としては、上記の界面活性剤のうち、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、またはポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等が挙げられ、その中でも高級脂肪酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、またはポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルがより望ましい。
また、現像剤の表面張力を上記範囲に制御するために好適な界面活性剤の添加量としては、例えば、現像剤全体に対し0.001質量%以上15質量%以下の範囲が挙げられ、0.01質量%以上8質量%以下の範囲がより望ましく、0.05質量%以上3質量%以下がさらに望ましい。
−現像剤の粘度−
現像剤の粘度は、0.9mPa・s以上10.0mPa・s以下であることが望ましく、0.9mPa・s以上5mPa・s以下がより望ましく、0.9mPa・s以上4mPa・s以下が特に望ましい。
現像剤の粘度は、現像剤の組成に依存するものであるため、現像剤の組成を調整することにより現像剤の粘度が制御される。具体的には、界面活性剤の種類、界面活性剤の濃度制御、または粘度調整剤の添加により、現像剤の粘度を制御する方法等が挙げられる。
<プロセスカートリッジ、画像形成装置>
本実施形態の画像形成装置はマグネトグラフィー方式の画像形成装置である。ここで、マグネトグラフィー方式とは、文字や画像などのパターン状の磁気潜像を形成し、それを磁性トナー(磁性重合体粒子)によって可視化しハードコピーを得る方式である。
本実施形態の画像形成装置は、具体的には、磁気潜像保持体(以下、「像保持体」という場合がある)と、該磁気潜像保持体上に磁気潜像を形成する磁気潜像形成装置と、上記実施形態に係る現像剤を貯留する現像剤貯留装置と、前記磁気潜像が形成された前記磁気潜像保持体に前記現像剤を供給し前記磁気潜像を現像像として顕像化する現像剤供給装置と、前記現像像を記録媒体に転写する転写装置と、前記磁気潜像保持体上の磁気潜像を消磁する消磁装置と、を有することを特徴とする。
本実施形態では、像保持体の表面が撥水性を有することが望ましい。また、像保持体上の残留溶媒を除去するためのスクイズローラを有していてもよい。
図1は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。画像形成装置100は、磁気ドラム(磁気潜像保持体)10、磁気ヘッド(磁気潜像形成装置)12、現像装置(現像剤貯留装置および現像剤供給装置)14、中間転写体(転写装置)16、クリーナ18、消磁装置20、転写定着ローラ(転写装置)28を含んで構成される。磁気ドラム10は円柱形状を有し、該磁気ドラム10の外周に磁気ヘッド12、現像装置14、中間転写体16、クリーナ18および消磁装置20が順次に設けられている。
以下、この画像形成装置100の動作について簡単に説明する。
まず、磁気ヘッド12が、例えば図示しない情報機器と接続され、該情報機器から送られた2値化された画像データを受ける。磁気ヘッド12は、磁気ドラム10の側面上を走査しながら磁力線を放出することによって、磁気ドラム10に磁気潜像22を形成する。尚、図1では磁気潜像22は磁気ドラム10における斜線を付した部分で示される。
現像装置14は、現像ローラ(現像剤供給手段)14aと現像剤貯蔵容器(現像剤貯留手段)14bとを含んで構成される。現像ローラ14aは、現像剤貯蔵容器14bに貯蔵される液体現像剤(現像剤)24に一部が浸るようにして設けられる。
現像ローラ14aに供給された液体現像剤24は、後述する規制部材によって一定の供給量に制限された状態で磁気ドラム10に搬送され、現像ローラ14aと磁気ドラム10とが近接(あるいは接触)する位置で磁気潜像22に供給される。これによって磁気潜像22は顕像化されてトナー像26となる。
上記現像されたトナー像26は、図の矢印B方向に回転する磁気ドラム10に搬送され用紙(記録媒体)30に転写されるが、本実施形態では、一旦中間転写体16にトナー像を転写する。尚、本実施形態は中間転写体16を用いる形態であるが、中間転写体16を用いず、磁気ドラム10から直接トナー像を用紙30に転写する形態でもよい。
中間転写体16への転写は、磁性重合体粒子が電荷をほとんど有していないため、シアリング転写(非電界転写)により行うことが好適である。具体的には、矢印B方向に回転する磁気ドラム10と矢印C方向に回転する中間転写体16とを一定の接触部(移動方向の接触幅を有する接触面)を持って接触させ、トナー像26に対して磁気ドラム10との磁気力以上の吸着力により中間転写体上にトナー像26を移行させる。このとき、磁気ドラム10および中間転写体16間に周速差を設けてもよい。
次いで、中間転写体16により矢印C方向に搬送されたトナー像26は、中間転写体16と転写定着ローラ28との接触位置において用紙30に転写され、定着される。具体的には、転写定着ローラ28および中間転写体16によって用紙30を挟み、中間転写体16上のトナー像26を用紙30に密着させることにより、転写されると共に定着される。
トナー像の定着は、トナーの特性により加圧によってのみ行ってもよいし、転写定着ローラ28に発熱体を設けて加圧および加熱により行ってもよい。
一方、中間転写体16にトナー像26を転写した磁気ドラム10では、転写残トナーがクリーナ18との接触位置まで運ばれ、クリーナ18によって回収される。クリーニング後、磁気潜像22を保持したまま磁気ドラム10は消磁位置まで回転移動する。
消磁装置20は、磁気ドラム10に形成された磁気潜像22を消去する。前記クリーナ18と消磁装置20とによって磁気ドラム10は画像形成前の磁性層の帯磁状態にばらつきがない状態に戻される。以上の動作を繰り返すことによって、前記情報機器から次々に送られてくる画像を連続的に短時間で形成する。尚、上記画像形成装置100に備えられる磁気ヘッド12、現像装置14、中間転写体16、転写定着ローラ28、クリーナ18および消磁装置20は、すべて磁気ドラム10の回転速度と同期をとって動作されている。
次に、本実施形態の画像形成装置の各構成を順次説明する。
(磁気潜像保持体)
磁気ドラム(磁気潜像保持体)10の構成は、例えばアルミニウムなどの金属でできたドラム上に、Ni、Ni−Pなどの下地層をおよそ1μm以上30μm以下の厚さで形成し、この上にCo−Ni、Co−P、Co−Ni−P、Co−Zn−P、またはCo−Ni−Zn−Pなどの磁気記録層を0.1μm以上10μm以下の厚さで形成し、更にNi、Ni−Pなどの保護層を0.1μm以上5μm以下の厚さで形成する。下地層のメッキは細密でむらのないメッキを行うことが好適である。メッキ以外にも、スパッタや蒸着などの方法もある。更に、下地層および保護層については、非磁性であることが望ましい。各層の表面はテープ研磨などで表面精度を保つことが好適である。
磁気記録層の膜厚は0.1μm以上10μm以下の範囲とすることが望ましく、磁気記録層の磁気特性は、保磁力が16000A/m以上80000A/m以下(200エルステッド以上1000エルステッド(Oe)以下)、残留磁束密度を100mT以上200mT以下(1000ガウス以上2000ガウス(G)以下)とすることが好適である。
以上は、水平磁気記録式の場合の磁気ドラム10の構成であるが、垂直磁気記録式の場合には、非磁性層の上にCo−Ni−Pなどの記録層を設けた構成としたり、該記録層の下に透磁率の高い軟磁性層を設けた構成としてもよく、いずれかに限定されるものではない。また磁気潜像保持体としては、本実施形態におけるドラム状のものに限られず、ベルト状に形成されたものでもよい。
本実施形態では、撥水性を有する磁気ドラム10を用いることが望ましい。ここで撥水性とは水をはじく性質のことを意味し、具体的には純水との接触角が70度以上であることをいう。
また、本実施形態では磁気ドラム10の純水に対する接触角が、70度以上であることが望ましく、100度以上であることがより望ましい。
尚、上記磁気ドラム10表面の接触角は、接触角計(協和界面科学(株)製:CA−X)を用い、25℃、50%RHの環境下で、純水を磁気ドラムの表面に3.1μl滴下し、15秒後の接触角を求めた。尚、測定は端部、中央部で周方向に4点測定し、これらの平均値を接触角とした。
磁気ドラム10の表面を上記好適な接触角を有する表面とするには、前記のようにして構成される磁気ドラム表面に表面コートを行うことが望ましい。
上記表面コートとしては、フッ素潤滑めっき、またはフッ素原子やシリコン原子を含有するポリマーを用いたコーティング等が挙げられる。フッ素潤滑メッキとは、無電解ニッケルめっきにフッ素樹脂(ポリ四弗化エチレン:PTFE)を複合・共析させた機能めっきであり、形成される皮膜中にはPTFE粒子が析出しており無電解ニッケルめっきとPTFE樹脂の両特性を兼ね備える。
また、前記フッ素原子やシリコン原子を含有するポリマーを使用したコーティングとしては、例えば、含フッ素環状構造を有するポリマー、フルオロオレフィンとビニルエーテルとの共重合体、または光重合型フッ素樹脂組成物等を前記保護層表面に塗布してもよいし、該保護層表面にフッ素原子含有ポリマーをスパッタリングし全面を被覆してもよい。
これらのうちでは、フッ素潤滑めっきが好適である。尚、上記フッ素潤滑めっきやフッ素樹脂コーティングは、前記保護層を形成した上に行ってもよいし、フッ素潤滑めっき等により形成した層をそのまま保護層としてもよい。
表面コートにより形成される表面層の膜厚は0.1μm以上5μm以下とすることが望ましく、0.3μm以上3μm以下とすることがより望ましい。
(磁気潜像形成装置)
磁気潜像形成装置は、基本的には磁気ヘッド12とその駆動回路から成る。磁気ヘッド12には、おもにフルライン型磁気ヘッドとマルチチャンネル型磁気ヘッドがあり、フルライン型磁気ヘッドの場合には磁気ヘッド12を走査する必要はないが、マルチチャンネル型磁気ヘッドの場合には磁気ドラム10に対して磁気ヘッド12を走査する必要がある。走査の方法にはシリアル走査とヘリカル走査とがあり、ヘリカル走査の方は潜像形成工程だけ特別に磁気ドラム12の回転速度を変更してやれば記録速度が速くなる。
一方、フルライン型磁気ヘッドの場合としては、例えば解像度600dpiとするとA4サイズの紙の幅方向の記録幅をカバーするためには500チャネル以上のヘッドが必要である。また上記フルライン化するためには、ヘッドコアとヘッドコアとの重ね合わせが必要になるが、高解像度になるにしたがいトラックピッチも狭くなるためヘッドコアに挿入されるコイルも薄いもの、例えば平面状のシートコイルが用いられる。
磁気ヘッド12の各チャンネルのコイルに電流を流すことにより磁極先端部から漏洩磁束が生じ、これにより磁気記録媒体を磁化することによって磁気潜像を形成する。磁気ヘッド12からの出力は、磁気ドラム10における磁気記録層の保磁力の2倍以上3倍以下必要である。ここで形成した磁気潜像は消磁装置20で消去しない限り消えることはなく、現像、転写、定着、クリーニングの各工程を繰り返せば複数枚のコピー機能を有する。また、磁気潜像は湿度の影響を受けにくいため、静電式に比べ環境安定性に優れている。
(現像剤貯留装置、現像剤供給装置)
図2に、図1における現像領域を拡大した模式図を示す。
現像装置14は、現像剤貯蔵容器14bと、現像剤貯蔵容器14b内に貯留された液体現像剤24をトナー供給領域(以下、「供給領域」という場合がある)において磁気ドラム10へ供給する現像ローラ14aとを具備する。図2に示すように、現像ローラ14aはその周面上に層状の液体現像剤24を保持し、磁気ドラム10に対し離間位置に配置されている(例えば、この磁気ドラムおよび現像装置によりプロセスカートリッジが構成される)。また供給領域の上流位置に液体現像剤24の層厚を定められた厚さに維持する規制部材13が配置されている。規制部材13は現像ローラ14aの軸線方向へ全幅にわたって延びる板状の部材であり、その一縁部がトナー層厚に対応した距離だけ現像ローラ14aの周面から離間するよう配置されている。
現像装置14では、トナー粒子(磁性重合体粒子)26aと分散媒とを含む液体現像剤24が現像剤貯蔵容器14bに貯留されている。尚、現像剤貯蔵容器14bには、図示しない液体現像剤カートリッジから液体現像剤24が供給される構成としてもよい。また、上記液体現像剤カートリッジは、液体現像剤24の残量が無くなった際に交換し得るよう画像形成装置に着脱可能な構成としてもよい。
現像ローラ14aには現像剤貯蔵容器14bより液体現像剤24が供給される。また、例えば、現像剤貯蔵容器14b内に攪拌部材を設け、定められた回転速度で攪拌し続けてもよい。
尚、図2には示してないが、上記液体現像剤の現像ローラ14aへの供給のために、現像ローラ14aに接触あるいは近接して回転する供給ローラを具備してもよい。
現像ローラ14aは、例えばその内部にS極の磁極とN極の磁極とを含む複数の磁極を周方向へ備え、これら磁極は現像ローラ14aと共に回転しないよう固定されている。これら磁極の一つは特に規制部材13および前記供給領域間に配設されている。したがって、現像ローラ14aに保持された磁性トナーを含む液体現像剤24は、これらの磁極の磁力線(現像磁場)によって保持され磁気ドラム10方向へ搬送される。
尚、現像ローラ14aとしては、ローラ表面そのものに液体現像剤の搬送力があれば、磁性ローラである必要はなく、例えばアニロックスローラやスポンジローラなども使用される。
規制部材13は、前記のように現像ローラ14aが現像剤貯蔵容器14bの液体現像剤24を保持してから、磁気ドラム10に供給するまでの位置に設けられる。規制部材13と現像ローラ14aとによって形成される間隙で磁気潜像22に供給される液体現像剤24の量が決定される。材質としては、ゴムやりん青銅などが好適である。規制部材13によって一定の供給量に制限された液体現像剤24が磁気ドラム10に搬送され、磁気潜像22に供給される。これによって磁気潜像22は顕像化されトナー像26となる。
また前記現像に際しては、トナー粒子が磁性トナーであるため、現像ローラ14aに磁場を印加しなくても現像を行ってもよいが、現像ローラ14aに磁場を印加してもよい。
(転写装置、定着装置)
現像装置14で顕像化されたトナー像は、転写手段によって用紙30に転写される。前述のように、本実施形態では磁気ドラム10から直接用紙上にトナー像を転写するのではなく、中間転写体16に一旦転写した後、用紙30に転写定着する方式を用いている。まず、中間転写体16への転写について説明する。
中間転写体16は、磁気ドラム10に接触してトナー像を転写する。転写方式としては、一般に静電転写方式、圧力転写方式、またはこれらを併用した静電圧力方式などがある。しかし、前記のように、本実施形態ではトナー粒子が電荷を有していないため、静電転写方式や静電圧力方式は使用できない。一方、前記圧力転写方式は、通常は磁気ドラム10および転写媒体間の圧力により、トナー像を塑性変形させながら転写媒体の表面に付着させ転写するものであり、シアリング転写と併用してもよい。
本実施形態では、前記のように磁気ドラム10上のトナー像26に対して、磁気ドラム10との磁気力以上の吸着力により中間転写体上にトナー像26を移行させるため、中間転写体16に粘着性を持たせて粘着転写を行うことが好適である。このため、中間転写体16の表面には例えば低硬度シリコーンゴム層を形成することが望ましい。
次いで、中間転写体16に転写されたトナー像26は用紙に転写される。
図1における中間転写体16を挟んで磁気ドラム10の反対側には、転写定着ローラ28が中間転写体16に対して接触部を形成するように配置されており、中間転写体16上のトナー像26にタイミングを合わせて、用紙30が中間転写体16および転写定着ローラ28間の接触部へ送給される。転写定着ローラ28は、例えば、ステンレス基体、シリコーンゴム層、フッ素ゴム層により構成されており、接触部を通過する用紙30を中間転写体16に押し付けて接触させることにより、中間転写体16上のトナー像が用紙30に転写される。
本実施形態では、上記中間転写体16から用紙30にトナー像26が転写されると共に、該トナー像26が用紙30に定着される構成となっている。具体的には、中間転写体16が図1に示すようにローラ形状であれば、転写定着ローラ28とローラ対を構成するため、中間転写体16、転写定着ローラ28が各々定着装置における定着ローラ、押圧ローラに準じた構成となって定着機能が発揮される。すなわち、用紙30が前記接触部を通過する際、トナー像26が転写されると共に転写定着ローラ28により中間転写体16に対して押し付けられ、これにより、トナー像26を構成するトナー粒子が軟化すると共に用紙30の繊維中に浸潤して定着像29が形成される。
尚、上記の通り、例えば転写定着ローラ28に発熱体を設け、前記発熱体によりトナー像を加熱することにより、トナー像が溶融し用紙30の繊維の中まで入り込み固着して定着像29が形成されてもよい。この状態では、用紙30を折り曲げたり、粘着テープを貼った後剥しても定着像29が剥がれることはない。
尚、本実施形態では用紙30への転写と共に定着を行っているが、転写工程と定着工程とを別々として、転写を行った後に定着を行ってもよい。この場合には、磁気ドラム10からトナー像を転写する転写ローラが、前記中間転写体16に準じた機能を有することとなる。
(クリーナ)
一方、前記磁気ドラム10から中間転写体16へのトナー像の転写効率が100%に至らない場合には、転写後の磁気ドラム10上にトナー像26の一部分が残留することになる。これを除去するのがクリーナ18であり、基本的に、ゴムなどのクリーニングブレードと残留磁性トナーの容器とから構成される。
尚、転写効率が100%に近く、残留トナーが問題とならない場合は、クリーナ18は設ける必要がない。
(消磁装置)
再度新しい画像形成を行う場合には、磁気ヘッド12で磁気潜像を形成する前に磁気潜像を消去する必要がある。消磁装置20には、永久磁石式と電磁石式との2通りがある。永久磁石式の場合には、磁気ドラム10の円周方向に磁化して局所的に磁束が漏洩しないようにするものである。磁気潜像を消去しない場合には、消磁装置20を磁気ドラム10に対して移動させ磁気的な距離を大きくして消去磁界を弱くする必要がある。
電磁石式は、ヨークとコイルとから成り電流を流す必要がある。尚、磁気潜像を消去する必要がない場合には電流を切ることにより消去磁界がゼロになる。
本実施形態では、前記永久磁石式および電磁石式のいずれも用いられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらは説明のための例示であり、本発明は下記実施例によって何等制限されるものではない。尚、実施例中に示した「部」および「%」は、特に断りのない限りそれぞれ「質量部」および「質量%」を表す。
<着色剤分散液M1の調製>
マゼンタ顔料 50部
(C.I.Pigment Red122)
非イオン性界面活性剤 5部
(三洋化成(株)製:ノニポール400)
イオン交換水 200部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて1時間分散して、着色剤を分散させてなる着色剤分散液M1を調製した。着色剤分散液M1における着色剤の体積平均粒子径は125nmであった。
<着色剤分散液Y1の調製>
前記着色剤分散液M1の調製において、着色剤をC.Iピグメント・イエロー74(FastYellow7410、山陽色素社製)に変更した以外は、前記着色剤分散液M1の調製に記載の方法により、着色剤分散液Y1を得た。着色剤分散液Y1における着色剤の体積平均粒子径は225nmであった。
<着色剤分散液B1の調製>
前記着色剤分散液M1の調製において、着色剤をC.Iピグメント・ブルー15:3(FastogenBlueCT−BX130、大日本インキ社製)に変更した以外は、前記着色剤分散液M1の調製に記載の方法により、着色剤分散液B1を得た。着色剤分散液B1における着色剤の体積平均粒子径は250nmであった。
(実施例1)
−YIG分散液1の調製−
YIG粒子として、高純度化学製 イットリウム・鉄・ガーネットYFe12(体積平均粒子径2.0μm)400部を、純水400部にアニオン界面活性剤(花王(株)製:デモールEP)4部を添加した分散媒に分散し、ビーズミル(アシザワファインテック社製LMZ06)を用い、ビーズ径0.3mm、粉砕時間45分にて粉砕処理を行った。ビーズミルより取り出したYIG粒子をデカンテーションと遠心分離を組み合わせて微粉および粗粉を取り除き、固形分濃度10%のYIG分散液1を得た。YIGの体積平均粒子径は0.4μmであった。
−樹脂分散液1の作製−
スチレン 58.5部
n−ブチルメタクリレート 36.5部
フタル酸モノ−2−(メタクリロイルオキシ)エチル 5.0部
α−メチルスチレンダイマー 5部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 2.5部
以上の成分を混合溶解した溶液を、非イオン性界面活性剤(ノニポール400、三洋化成社製)6部、およびアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬社製)10部をイオン交換水550部に溶解した溶液に加え、フラスコ中で10分間分散処理して、乳化させ、ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム4部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った。その後フラスコを攪拌しながらオイルバスで内容物が70℃になるまで加熱し、10時間そのまま乳化重合を継続した。これにより中心径(体積平均粒子径)250nm、ガラス転移温度45℃、重量平均分子量Mw35000のアニオン性の樹脂分散液1を得た。
−磁性重合体粒子の製造/イエロー色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液Y1 12部
YIG分散液1 12部
以上の成分に加えてイオン交換水180部および1N硝酸を加え分散液のpHを2.5に調整した。45℃に加温しながら円筒型フラスコ中でホモミキサーにて4000rpmで攪拌しながら、ポリ塩化アルミニウム1.0部を加えた。このまま、2時間攪拌した。光学顕微鏡にて観察すると2μmの凝集粒子が生成していることが確認された。
その後、0.5規定の水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.5に調整した後、円筒型フラスコを密閉し、1500rpmにて攪拌を継続しながら96℃まで一気に加熱し、3時間保持した。冷却後、コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.2μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.23であった。
その後、遠心分離によって固液分離を行った。得られた粒子を10%の固形分濃度に調整し、この分散液100部に対して、1規定のNaOH水溶液2部を加えて24時間攪拌し中和処理を行った。得られた粒子を1Lのイオン交換水で3回繰り返して洗浄を行った後、マグネットセパレーターMS0((株)ノリタケカンパニー製)を使用して、処理スピード4.4l/minの条件で磁性粉の入っていない粒子と、磁性粉の入りすぎている粒子を除去した。得られた粒子を40℃で真空乾燥し、体積平均粒子径が2.2μmの磁性重合体粒子(磁性トナー)を得た。
−トナー特性の測定/磁性体含有量−
振動試料型磁力計(VSM)で測定された磁性重合体粒子の磁化曲線と、YIGのみの磁化曲線から磁性トナーの磁性体含有量を算出した。結果を表1および表2に示す。
−トナー特性の測定/着色剤含有量−
乾燥した磁性重合体粒子を円筒濾紙に入れ、メチルエチルケトンで24時間ソックスレー抽出を行い、円筒濾紙に残った着色剤量と磁性体量から、上記で算出された磁性体含有量を差し引き、磁性トナーの着色剤濃度を算出した。結果を表1および表2に示す。
−液体現像剤の作製−
磁性トナー5部、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル(和光純薬(株)製)0.5部にイオン交換水94.5部を加え、ボールミルで3時間攪拌分散して、液体現像剤を得た。
〔現像剤特性の評価〕
−カブリの評価−
図1に示した構成の画像形成装置100を用意し、現像剤として前記液体現像剤を用いた。磁気ドラム10としては、アルミドラム上に、下地層としてNi−Pを膜厚15μm、磁気記録層としてCo−Ni−Pを膜厚0.8μmとなるようにめっきし、さらにその表面にNi−P−PTFE粒子によるフッ素潤滑めっきを行い膜厚1.5μmの保護層を形成した。尚、前記磁気記録層の保持力は400Oe、残留磁束密度は7000Gであった。この磁気ドラム10表面に対する、25℃、50%RHにおける純水の接触角は110度であった。磁気ヘッド12としては、Mn−Znフェライトからなる600dpi(dpi:1インチ当たりのドット数)相当の画素を形成する4チャネルのフルライン型磁気ヘッドを用意した。
現像装置14としては、現像ローラ14aとしてアルミニウム製の非磁性スリーブ中に円筒状の永久磁石が同心円状に配置されたマグネットロールを備え、現像剤貯蔵容器14bに内部で液体現像剤を攪拌する攪拌羽を設けた現像装置14を用いた。この現像剤貯蔵容器14bに前記液体現像剤を投入し、非磁性スリーブ表面と磁気ドラム10表面とのギャップが50μmとなるように現像装置14を配置した。
中間転写体16としては、表面に厚さが7.5mmのシリコーンゴム層を有し、磁気ドラム10と同一周速で回転するアルミニウム製の中間転写ドラムを用いた。また、転写定着ローラ28としては、ステンレス製の芯材の外周にシリコーンゴム層、フッ素ゴム層をこの順に被覆してなる弾性ロールを用い、さらにこの弾性ロールは発熱体により表面温度が170℃となるように加熱する構成とした。
以上の構成の画像形成装置100により印字条件を下記のように設定した。
・磁気ドラム線速:100mm/秒
・現像ローラ周速/磁気ドラム周速比:1.2
・転写条件(中間転写):中間転写体の磁気ドラムへの圧力を0.147MPa(1.5kgf/cm)に設定
・転写定着条件:中間転写体に対する転写定着ローラの圧力を0.245MPa(2.5kgf/cm)に設定
以上の条件により、磁気ヘッド12により磁気ドラム10上に30μm/本の縞模様の磁気潜像(ハーフトーン相当)を形成し、これに前記現像ローラにより液体現像剤を接触させて現像を行った。そして、現像されたトナー像を中間転写体16に転写後、記録用紙に転写・定着して、画像を得た。得られた画像を観察して評価した。評価基準は顕微鏡にて定着像のライン幅を測定し、45μm以下であれば現像性が良好であるとした。
−カラー評価−
得られた磁性トナーを4.0g/mで層状に形成し、これを熱定着(温度170℃)して、色サンプルを作製した。そして、この色サンプルを反射濃度計X−rite939(X−rite社製)を用いて測色し、CIE1976(L*a*b*)表色系を調べた。なお、CIE1976(L*a*b*)表色系は、CIE(国際照明委員会)が1976年に推奨した色空間で、日本工業規格で「JIS Z 8729」に規定されたものである。
そして、CIE1976(L*a*b*)表色系のL*値を示すと共に、調べたCIE1976(L*a*b*)表色系と別途磁性体を含まないで作製したトナーによる色サンプルとの色差ΔEを求め発色性の指標とした。
結果を表1および表2に示す。
(実施例2)
磁性体含有量が表1および表2に示す数値となるよう、実施例1における「磁性重合体粒子の製造/イエロー色」の組成を以下の通り変更した以外は、実施例1に記載の方法により磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.3μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.21であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
−磁性重合体粒子の製造/イエロー色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液Y1 14部
YIG分散液1 15部
(実施例3)
−磁性重合体粒子の製造/マゼンタ色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液M1 21部
YIG分散液1 14部
以上の成分に加えてイオン交換水180部および1N硝酸を加え分散液のpHを2.5に調整した。45℃に加温しながら円筒型フラスコ中でホモミキサーにて4000rpmで攪拌しながら、ポリ塩化アルミニウム1.0部を加えた。このまま、2時間攪拌した。光学顕微鏡にて観察すると2μmの凝集粒子が生成していることが確認された。
その後、0.5規定の水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.5に調整した後、円筒型フラスコを密閉し、1500rpmにて攪拌を継続しながら96℃まで一気に加熱し、3時間保持した。冷却後、コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.3μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.24であった。
その後、実施例1に記載の方法により体積平均粒子径が2.3μmの磁性重合体粒子(磁性トナー)を得た。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例4)
−磁性重合体粒子の製造/レッド色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液M1 11部
着色剤分散液Y1 7部
YIG分散液1 12部
以上の成分に加えてイオン交換水180部および1N硝酸を加え分散液のpHを2.5に調整した。45℃に加温しながら円筒型フラスコ中でホモミキサーにて4000rpmで攪拌しながら、ポリ塩化アルミニウム1.0部を加えた。このまま、2時間攪拌した。光学顕微鏡にて観察すると2μmの凝集粒子が生成していることが確認された。
その後、0.5規定の水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.5に調整した後、円筒型フラスコを密閉し、1500rpmにて攪拌を継続しながら96℃まで一気に加熱し、3時間保持した。冷却後、コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.1μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.25であった。
その後、実施例1に記載の方法により体積平均粒子径が2.1μmの磁性重合体粒子(磁性トナー)を得た。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例5)
−磁性重合体粒子の製造/グリーン色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液Y1 7部
着色剤分散液B1 8部
YIG分散液1 15部
以上の成分に加えてイオン交換水180部および1N硝酸を加え分散液のpHを2.5に調整した。45℃に加温しながら円筒型フラスコ中でホモミキサーにて4000rpmで攪拌しながら、ポリ塩化アルミニウム1.0部を加えた。このまま、2時間攪拌した。光学顕微鏡にて観察すると2μmの凝集粒子が生成していることが確認された。
その後、0.5規定の水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.5に調整した後、円筒型フラスコを密閉し、1500rpmにて攪拌を継続しながら96℃まで一気に加熱し、3時間保持した。冷却後、コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.4μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.22であった。
その後、実施例1に記載の方法により体積平均粒子径が2.4μmの磁性重合体粒子(磁性トナー)を得た。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例6)
−磁性重合体粒子の製造/シアン色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液B1 15部
YIG分散液1 11部
以上の成分に加えてイオン交換水180部および1N硝酸を加え分散液のpHを2.5に調整した。45℃に加温しながら円筒型フラスコ中でホモミキサーにて4000rpmで攪拌しながら、ポリ塩化アルミニウム1.0部を加えた。このまま、2時間攪拌した。光学顕微鏡にて観察すると2μmの凝集粒子が生成していることが確認された。
その後、0.5規定の水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.5に調整した後、円筒型フラスコを密閉し、1500rpmにて攪拌を継続しながら96℃まで一気に加熱し、3時間保持した。冷却後、コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.4μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.21であった。
その後、実施例1に記載の方法により体積平均粒子径が2.4μmの磁性重合体粒子(磁性トナー)を得た。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
(比較例1)
−マグネタイト分散液1の調製−
以下の方法により、マグネタイト(戸田工業社製、商品名:MTS010)の分散液1を調製した。
マグネタイト(体積平均粒子径0.13μm)400部を、純水400部にアニオン界面活性剤(花王(株)製:デモールEP)4部を添加した分散媒に分散し、ビーズミル(アシザワファインテック社製LMZ06)を用い、ビーズ径0.3mm、粉砕時間45分にて粉砕処理を行った。ビーズミルより取り出したマグネタイト粒子をデカンテーションと遠心分離を組み合わせて微粉および粗粉を取り除き、固形分濃度10%のマグネタイト分散液1を得た。
−磁性重合体粒子の製造/イエロー色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液Y1 12部
マグネタイト分散液1 9部
以上の成分に加えてイオン交換水180部および1N硝酸を加え分散液のpHを2.5に調整した。45℃に加温しながら円筒型フラスコ中でホモミキサーにて4000rpmで攪拌しながら、ポリ塩化アルミニウム1.0部を加えた。このまま、2時間攪拌した。光学顕微鏡にて観察すると2μmの凝集粒子が生成していることが確認された。
その後、0.5規定の水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.5に調整した後、円筒型フラスコを密閉し、1500rpmにて攪拌を継続しながら96℃まで一気に加熱し、3時間保持した。冷却後、コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.2μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.24であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例7)
磁性体含有量が表1および表2に示す数値となるよう、実施例1における「磁性重合体粒子の製造/イエロー色」の組成を以下の通り変更した以外は、実施例1に記載の方法により磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.2μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.22であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
−磁性重合体粒子の製造/イエロー色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液Y1 14部
YIG分散液1 17部
(比較例2)
実施例1における「磁性重合体粒子の製造/イエロー色」において中和処理を施さなかった、具体的には、得られた粒子分散液100部に対して、1規定のNaOH水溶液2部を加えて24時間攪拌する操作を行わなかったこと以外は、実施例1に記載の方法により磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.2μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.23であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例8)
磁性体含有量が表1および表2に示す数値となるよう、実施例1における「磁性重合体粒子の製造/イエロー色」の組成を以下の通り変更した。
また、磁性重合体粒子(磁性トナー)の体積平均粒子径が5.0μmとなるよう、実施例1における「磁性重合体粒子の製造/イエロー色」においてホモミキサーの回転数を4000rpmから2000rpmに変更した以外は、実施例1に記載の方法により磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、5.0μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.22であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
−磁性重合体粒子の製造/イエロー色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液Y1 14部
YIG分散液1 15部
(実施例9)
磁性体含有量が表1および表2に示す数値となるよう、実施例3における「磁性重合体粒子の製造/イエロー色」の組成を以下の通り変更した。
また、磁性重合体粒子(磁性トナー)の体積平均粒子径が5.2μmとなるよう、実施例3における「磁性重合体粒子の製造/マゼンタ色」においてホモミキサーの回転数を4000rpmから1800rpmに変更した以外は、実施例3に記載の方法により磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、5.2μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.23であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
−磁性重合体粒子の製造/マゼンタ色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液M1 20部
YIG分散液1 11部
(実施例10)
磁性体含有量が表1および表2に示す数値となるよう、実施例4における「磁性重合体粒子の製造/レッド色」の組成を以下の通り変更した。
また、磁性重合体粒子(磁性トナー)の体積平均粒子径が5.0μmとなるよう、実施例4における「磁性重合体粒子の製造/レッド色」においてホモミキサーの回転数を4000rpmから2000rpmに変更した以外は、実施例4に記載の方法により磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、5.0μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.22であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
−磁性重合体粒子の製造/レッド色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液M1 11部
着色剤分散液Y1 7部
YIG分散液1 14部
(実施例11)
磁性体含有量が表1および表2に示す数値となるよう、実施例5における「磁性重合体粒子の製造/グリーン色」の組成を以下の通り変更した。
また、磁性重合体粒子(磁性トナー)の体積平均粒子径が5.2μmとなるよう、実施例5における「磁性重合体粒子の製造/グリーン色」においてホモミキサーの回転数を4000rpmから1800rpmに変更した以外は、実施例5に記載の方法により磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、5.2μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.23であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
−磁性重合体粒子の製造/グリーン色−
樹脂分散液1 120部
着色剤分散液Y1 7部
着色剤分散液B1 11部
YIG分散液1 12部
(実施例12)
磁性重合体粒子(磁性トナー)の体積平均粒子径が3.3μmとなるよう、実施例3における「磁性重合体粒子の製造/マゼンタ色」において、ホモミキサーの回転数を4000rpmから3500rpmに変更した以外は、実施例3に記載の方法により磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、3.3μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.26であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例13)
実施例3で作製した磁性重合体粒子(磁性トナー)をビーズミル(アシザワファインテック(株)社製、DMS−L65)で粉砕して体積平均粒子径0.9μmの磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。GSDvは1.42であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例14)
実施例3における「磁性重合体粒子の製造/マゼンタ色」において、YIG分散液1を14部から3部に変更した以外は、実施例3に記載の方法により磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。コールターマルチマイザーII型を用い前述の方法により体積平均粒子径を測定したところ、2.3μmであることが確認された。粒度分布の指標であるGSDvは1.24であった。
また、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
(実施例15)から(実施例22)
着色剤含有量が表1および表2に示す数値となるように、実施例2における「磁性重合体粒子の製造」の着色剤分散液量を変更した以外は、実施例2に記載の方法により、実施例15および実施例19の磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。
また、着色剤含有量が表1および表2に示す数値となるように、実施例3における「磁性重合体粒子の製造」の着色剤分散液量を変更した以外は、実施例3に記載の方法により、実施例16および実施例20の磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。
また、着色剤含有量が表1および表2に示す数値となるように、実施例4における「磁性重合体粒子の製造」の着色剤分散液量を変更した以外は、実施例4に記載の方法により、実施例17および実施例21の磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。
また、着色剤含有量が表1および表2に示す数値となるように、実施例5における「磁性重合体粒子の製造」の着色剤分散液量を変更した以外は、実施例5に記載の方法により、実施例18および実施例22の磁性重合体粒子(磁性トナー)を作製した。
更に、実施例1に記載の方法により液体現像剤を作製し、評価を行った。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例における現像領域の拡大模式図である。
10 磁気ドラム(磁気潜像保持体)
12 磁気ヘッド(磁気潜像形成装置)
13 規制部材
14 現像装置(現像剤供給装置)
16 中間転写体
18 クリーナ
20 消磁装置(消磁装置)
22 磁気潜像
24 液体現像剤(現像剤)
26 トナー像
26a トナー粒子(磁性重合体粒子)
28 転写定着ローラ(転写装置)
29 定着像
30 用紙(記録媒体)
100 画像形成装置

Claims (12)

  1. イットリウム・鉄・ガーネット(YIG)を含む磁性体、カルボン酸塩構造を有する高分子化合物、および着色剤を含む磁性重合体粒子と、
    前記磁性重合体粒子を分散する分散媒と、
    を含有する液体現像剤。
  2. 前記磁性重合体粒子の体積平均粒子径が1μm以上3μm以下である請求項1に記載の液体現像剤。
  3. 前記磁性重合体粒子における前記磁性体の含有量が1質量%以上6質量%以下の範囲である請求項2に記載の液体現像剤。
  4. イエロー、マゼンタ、レッドまたはグリーンを呈する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液体現像剤。
  5. イエローを呈し、且つ前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が8質量%以上40質量%以下である請求項4に記載の液体現像剤。
  6. マゼンタを呈し、且つ前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が14質量%以上40質量%以下である請求項4に記載の液体現像剤。
  7. レッドを呈し、且つ前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が11質量%以上40質量%以下である請求項4に記載の液体現像剤。
  8. グリーンを呈し、且つ前記磁性重合体粒子における着色剤の含有量が9質量%以上40質量%以下である請求項4に記載の液体現像剤。
  9. イットリウム・鉄・ガーネット(YIG)を含む磁性体、カルボキシル基を有する高分子化合物、および着色剤を乳化液中で凝集させて凝集粒子とする乳化凝集工程と、
    前記凝集粒子に中和処理を施して磁性重合体粒子を得る中和処理工程と、
    前記磁性重合体粒子を分散媒中に分散する分散工程と、
    を有する液体現像剤の製造方法。
  10. 少なくとも画像形成装置に着脱可能であり、
    請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液体現像剤を収納する液体現像剤カートリッジ。
  11. 少なくとも画像形成装置に着脱可能であり、
    磁気潜像保持体と、
    請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液体現像剤を貯留する現像剤貯留装置と、
    磁気潜像が形成された前記磁気潜像保持体に前記液体現像剤を供給する現像剤供給装置と、
    を有するプロセスカートリッジ。
  12. 磁気潜像保持体と、
    前記磁気潜像保持体上に磁気潜像を形成する磁気潜像形成装置と、
    請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液体現像剤を貯留する現像剤貯留装置と、
    前記磁気潜像が形成された前記磁気潜像保持体に前記現像剤を供給し前記磁気潜像を現像像として顕像化する現像剤供給装置と、
    前記現像像を記録媒体に転写する転写装置と、
    前記磁気潜像保持体上の前記磁気潜像を消磁する消磁装置と、
    を有する画像形成装置。
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