JP2010223726A - 試料中のタンパク質の測定方法及び測定キット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 試料中のタンパク質を測定するのに、次の各工程を含む測定方法により測定を行う。
1)試料、及びタンパク質と会合し凝集体を形成する色素を、接触させ、これにより、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる凝集体形成工程;
2)当該凝集体の形成後、当該凝集体を含む溶液の一定量をガラス繊維よりなる多孔性担体に通す通流工程;及び
3)当該多孔性担体表面の色を測定する色測定工程。
また、試料中のタンパク質の測定キットであって、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬、及びガラス繊維よりなる多孔性担体を含むものよりなる。
【選択図】なし
Description
本発明は、分析化学、生命科学及び医療の分野において有用であり、特に臨床検査分野において有用なものである。
また、血漿タンパクの漏出、栄養不良又は肝機能障害等において低値となる。
このように血清又は血漿のタンパク質濃度は、各種疾患又は各種病態に伴って変化するので、その測定は疾患の診断及び治療において重視されている。
この尿中のタンパク質を測定することも、前記疾患の診断及び治療にとって重要である。
特に、尿中の微量のアルブミンを測定することは、糖尿病性腎症などの早期発見等において、大変重要である。
しかし、この試験片を用いる方法は、測定限界が10〜20mg/dLであり、試料中に微量に含まれるタンパク質を測定することができないものであった。
また、この測定方法(測定キット)は、試料中の他の物質や非結合態色素の影響を受けて、測定誤差が生じる場合もあった。
しかしながら、この方法においては、タンパク質とFITCとの反応に30分も要し、また妨害物質を除去するために染色後には洗浄を必要とするという煩雑なものであった(非特許文献1参照。)。
しかしながら、この方法においては、沈殿物の目詰まりのため定量性が決して良好とは言えず、またフィルタ上の着色を観察するものではなく、再溶解液を測定するものであるため、簡易迅速な分析に適さないものであった(非特許文献2参照。)。
この方法は高感度であるが、その測定に高価な分析装置を必要とするものであり、かつ測定試薬のコストも高いものであった。
本発明は、以下の発明を包含するものである。
(1) 1)試料、及びタンパク質と会合し凝集体を形成する色素を、接触させ、これにより、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる凝集体形成工程;
2)当該凝集体の形成後、当該凝集体を含む溶液の一定量をガラス繊維よりなる多孔性担体に通す通流工程;及び
3)当該多孔性担体表面の色を測定する色測定工程、を含む試料中のタンパク質の測定方法。
(2) 凝集体形成工程において、界面活性物質を共存させる、前記(1)記載の試料中のタンパク質の測定方法。
(3) タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬、及びガラス繊維よりなる多孔性担体を含む、試料中のタンパク質の測定キット。
(4) 界面活性物質を更に含む、前記(3)記載の試料中のタンパク質の測定キット。
(5) 前記(1)記載の測定方法に使用されるものである、前記(3)記載の試料中のタンパク質の測定キット。
また、本発明の試料中のタンパク質の測定方法及び測定キットは、試料と、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を接触させるものであり、これにより試料は希釈され、すなわち試料中の干渉物質も希釈され、当該干渉物質の濃度は低いものとなるので、本発明の試料中のタンパク質の測定方法及び測定キットは、試料中の干渉物質による測定結果への影響を受けにくいものである。
1.試料
本発明における試料としては、タンパク質を含む可能性がある試料であれば特に限定されない。
この試料としては、例えば、ヒト若しくは動物に由来する試料、植物に由来する試料、微生物に由来する試料、食物、飲料、飲料水、薬剤、試薬、又は環境試料等を挙げることができる。
また、試料は、必要に応じて、希釈又は濃縮処理等を行ってもよい。
本発明における、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素は、静電気的引力又は疎水相互作用等によってタンパク質と会合することが可能であり、かつ、この色素と会合したタンパク質同士が凝集体を形成することが可能なものである。
このような色素であれば、特に限定されずに用いることができる。
また、このタンパク質と会合し凝集体を形成する色素としては、その酸解離定数(pKa)の値が測定を行おうとするタンパク質の等電点(pI)の値よりも低いものが好ましい。
本発明におけるガラス繊維よりなる多孔性担体は、ガラス繊維よりなる多数の微細な孔を有する担体であって、この担体に溶液を添加したときにその溶液を通すことができるものであれば、特に制限なく用いることができる。
なお、特に挙げるならば、孔径が0.1μm以上のものが好ましく、0.3μm以上のものがより好ましく、0.5μm以上のものが特に好ましい。
また、これも特に挙げるならば、孔径が10μm以下のものが好ましく、5μm以下のものがより好ましく、2.7μm以下のものが特に好ましい。
本発明においては、前記の凝集体形成工程において、界面活性物質を共存させることが、前記の色測定工程においてタンパク質を含有する試料における多孔性担体表面の色の発色度(濃さ)が高くなって高感度に測定が行えるようになり、かつタンパク質を含有しない試料の測定(陰性対照;又は試薬ブランク)において前記の多孔性担体表面の色の発色が無いか又はごく薄い発色にとどまり、前記の色の測定におけるタンパク質を含有する試料とタンパク質を含有しない試料との判別が容易になるという効果を生じるので、界面活性物質を共存させることが好ましい。
この界面活性物質は、天然の界面活性物質であってもよく、合成等により製造された界面活性物質であってもよい。
更に、多糖類の誘導体としては、前記多糖類又は前記置換体の架橋物等を挙げることができる。
また、シクロデキストリン誘導体としては、例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン又はγ−シクロデキストリン等の水酸基が、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、グルコシル基、マルトシル基、ベンジル基、若しくはスルホニル基などで置換されたもの、又はこれらのシクロデキストリン若しくはその誘導体の架橋物等を挙げることができる。
このポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールとしては、例えば、分子量200〜4,000,000のものを用いることができる。分子量1,000〜400,000のものがより好ましく、分子量2,000〜40,000のものが特に好ましい。
本発明では、前記の凝集体形成工程において、試料に含まれていたタンパク質と、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる際のpHは、測定しようとするタンパク質の等電点(pI)の値未満のpHであることが好ましい。
このように、測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHとした場合には、
測定しようとするタンパク質の電荷がプラス側となり、前記の色素と会合し易くなり、これによりこのタンパク質測定の感度を高めることができるので、好ましい。
よって、例えば、ヒトのアルブミンを測定しようとする場合は、前記の凝集体形成工程におけるpHをpH4.8未満とすることが好ましい。
これは、より好ましくは前記の凝集体形成工程においてタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値の±2の範囲内のpHとすることであり、特に好ましくはタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値の±1.5の範囲内のpHとすることであり、更に好ましくはこのタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値の±1の範囲内のpHとすることである。
この緩衝剤としては、既知の緩衝剤を用いることができる。
本発明における試料中のタンパク質の測定方法の測定操作について、以下説明を行う。
(1)凝集体形成工程
試料、及びタンパク質と会合し凝集体を形成する色素を、接触させ、これにより、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる凝集体形成工程であるが、前記の試料と、前記のタンパク質と会合し凝集体を形成する色素を、接触させることができれば、どのような方法でもよい。
この接触により、試料中に含まれるタンパク質と、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素とを、会合させ、これら会合した「タンパク質−タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」の凝集体が形成される。
このときの濃度については、前記の通りである。
但し、温度が高すぎるとタンパク質が変性する可能性があるので、60℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましく、40℃以下が特に好ましく、30℃以下が更に好ましい。
第2段階: 第1段階の混合液に、「緩衝剤」を含有する試薬〔そのpHが測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpHであるもの〕を混合し、この混合液のpHを「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」とし、このpHにおいて、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「緩衝剤」を含有する試薬〔そのpHが測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpHであるもの〕を混合し、この混合液のpHを「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」とし、このpHにおいて、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「界面活性物質」及び「緩衝剤」を含有する試薬〔そのpHが測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpHであるもの〕を混合し、この混合液のpHを「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」とし、このpHにおいて、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を含有する試薬を混合し、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料及び「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を接触させ、これにより、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を含有する試薬を混合し、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料及び「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を接触させ、これにより、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」及び「界面活性物質」を含有する試薬を混合し、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料及び「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を接触させ、これにより、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「界面活性物質」を含有する試薬を混合する。
第3段階: 第2段階の混合液に、「緩衝剤」を含有する試薬〔そのpHが測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpHであるもの〕を混合し、この混合液のpHを「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」とし、このpHにおいて、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「緩衝剤」を含有する試薬〔そのpHが測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpHであるもの〕を混合する。
第3段階: 第2段階の混合液に、「界面活性物質」を含有する試薬を混合し、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を含有する試薬を混合し、接触させる。
第3段階: 第2段階の混合液に、「緩衝剤」を含有する試薬〔そのpHが測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpHであるもの〕を混合し、この混合液のpHを「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」とし、このpHにおいて、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「緩衝剤」を含有する試薬〔そのpHが測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpHであるもの〕を混合する。
第3段階: 第2段階の混合液に、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を含有する試薬を混合し、接触させ、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を含有する試薬を混合し、接触させる。
第3段階: 第2段階の混合液に、「界面活性物質」を含有する試薬を混合し、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「界面活性物質」を含有する試薬を混合する。
第3段階: 第2段階の混合液に、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を含有する試薬を混合し、接触させ、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、試料を混合し、接触させる。
第3段階: 第2段階の混合液に、「緩衝剤」を含有する試薬〔そのpHが測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpHであるもの〕を混合し、この混合液のpHを「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」とし、このpHにおいて、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、試料を混合し、接触させる。
第3段階: 第2段階の混合液に、「界面活性物質」を含有する試薬を混合し、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、試料を混合する。
第3段階: 第2段階の混合液に、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を含有する試薬を混合し、接触させ、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「緩衝剤」を含有する試薬〔そのpHが測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpHであるもの〕を混合する。
第3段階: 第2段階の混合液に、試料を混合し、接触させ、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「界面活性物質」を含有する試薬を混合する。
第3段階: 第2段階の混合液に、試料を混合し、接触させ、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
第2段階: 第1段階の混合液に、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」を含有する試薬を混合する。
第3段階: 第2段階の混合液に、試料を混合し、接触させ、この混合液において、「測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであって、かつタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値のpH付近のpH」で、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる。
前記の凝集体形成工程における当該凝集体の形成後、当該凝集体を含む溶液の一定量をガラス繊維よりなる多孔性担体に通す通流工程であるが、当該凝集体を含む溶液の一定量を、前記のガラス繊維よりなる多孔性担体に通すことができれば、特に限定はなく、どのような方法でもよい。
この当該凝集体を含む溶液を通すことにより、当該凝集体がガラス繊維よりなる多孔性担体に捕捉される。
前記の通流工程において当該凝集体を含む溶液の一定量を通したガラス繊維よりなる多孔性担体の表面の色、すなわち当該多孔性担体の表面の色をこの色測定工程において測定することは、当該多孔性担体表面の色を測定することができれば、特に限定はなく、どのような方法でもよい。
すなわち、この色測定工程において、当該多孔性担体表面の色を測定し、着色が無いか、又は着色が薄いものである場合は、試料中にタンパク質が存在しない又は一定濃度(カットオフ値)未満であると判定する。(すなわち、「陰性」と判定する。)
また、当該多孔性担体表面の色を測定し、着色が濃いものである場合は、試料中にタンパク質が存在する又は一定濃度(カットオフ値)以上であると判定する。(すなわち、「陽性」と判定する。)
本発明の試料中のタンパク質の測定キットは、少なくとも、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬」、及び「ガラス繊維よりなる多孔性担体」を含むものである。
本発明の試料中のタンパク質の測定キットは、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬を含む。
本発明の試料中のタンパク質の測定キットにおける、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬において、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素は、前記「I.試料中のタンパク質の測定方法」の「2.タンパク質と会合し凝集体を形成する色素」等において詳述した通りである。
本発明の試料中のタンパク質の測定キットに含まれる、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬又は他の試薬に、界面活性物質を含有させてもよい。
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬又は他の試薬に、界面活性物質を含有させることにより、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬(及び当該他の試薬)と試料との混合液をガラス繊維よりなる多孔性担体に通した後のこの多孔性担体表面の色の発色度(濃さ)が、タンパク質を含む試料においては、この発色度(濃さ)が高くなって高感度に測定が行えるようになり、かつタンパク質を含有しない試料の測定(陰性対照;又は試薬ブランク)において前記の多孔性担体表面の色の発色が無いか又はごく薄い発色にとどまり、前記の色の測定におけるタンパク質を含有する試料とタンパク質を含有しない試料との判別が容易になるという効果を生じるので、本発明の試料中のタンパク質の測定キットに含まれる「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬」又は「その他の試薬」に、界面活性物質を含有させることが好ましい。
なお、この界面活性物質については、前記「I.試料中のタンパク質の測定方法」の「4.界面活性物質」等において詳述した通りである。
本発明では、試料に含まれていたタンパク質と、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる際のpHは、測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHであることが好ましい。
このように、測定しようとするタンパク質の等電点の値未満のpHとした場合には、
測定しようとするタンパク質の電荷がプラス側となり、前記の色素と会合し易くなり、これによりこのタンパク質測定の感度を高めることができるので、好ましい。
これは、より好ましくは前記の凝集体形成時において、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値の±2の範囲内のpHとすることであり、特に好ましくはタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値の±1.5の範囲内のpHとすることであり、更に好ましくはこのタンパク質と会合し凝集体を形成する色素の酸解離定数(pKa)の値の±1の範囲内のpHとすることである。
例えば、緩衝剤として、グリシン(pKa1:2.35)、リン酸(pKa1:2.15)、フタル酸(pKa1:2.95、pKa2:5.41)、クエン酸(pKa1:3.13、pKa2:4.76)、バルビツール酸(pKa1:4.04)、コハク酸(pKa1:4.21、pKa2:5.64)、酢酸(pKa2:4.76)、及び種々のグッド緩衝剤等を挙げることができる。
本発明の試料中のタンパク質の測定キットは、一つの試薬を含むものであってもよいし、又は二つ以上の複数の試薬を含むものであってもよい。
一つの試薬のみを含むものである場合、当該試薬は、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬である。
また、二つ以上の複数の試薬を含むものである場合、当該複数の試薬は、その一つ又は二つ以上の試薬がタンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有するものである。
本発明の試料中のタンパク質の測定キットは、例えば、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素及び界面活性物質を含有する試薬、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素及び緩衝剤を含有する試薬、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素、界面活性物質及び緩衝剤を含有する試薬、界面活性物質を含有する試薬、緩衝剤を含有する試薬、界面活性物質及び緩衝剤を含有する試薬、又は試料希釈液よりなる試薬等を含むものであってもよい。
なお、本発明の試料中のタンパク質の測定キットに含まれる試薬の態様は、前記「I.試料中のタンパク質の測定方法」の「6.測定操作」の「(1)凝集体形成工程」等に記載した通りのもの等である。
本発明における、本発明の試料中のタンパク質の測定キットに含まれる試薬には、必要に応じて、例えば、塩;アジ化ナトリウム、抗生物質若しくは合成抗菌剤などの防腐剤;糖類などの安定化剤;反応活性化剤;試料中に含まれる測定妨害物質の消去若しくは影響抑制に関わる物質;又は他の試薬成分等を適宜含有させることができる。
この陽イオンとしては、1価の陽イオンであってもよく、又は2価以上の多価の陽イオンであってもよい。
そして、この陽イオンとしては、例えば、金属イオン、アンモニウムイオン、又はその他の陽イオン等を挙げることができる。
本発明の試料中のタンパク質の測定キットにおける「ガラス繊維よりなる多孔性担体」は、ガラス繊維よりなる多数の微細な孔を有する担体であって、この担体に溶液を添加、注入又は吸引等したときにその溶液を通すことができるものであれば、特に制限なく用いることができる。
なお、この「ガラス繊維よりなる多孔性担体」については、前記「I.試料中のタンパク質の測定方法」の「3.ガラス繊維よりなる多孔性担体」等において詳述した通りである。
本発明の試料中のタンパク質の測定キットには、必要に応じて、「タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬」、及び「ガラス繊維よりなる多孔性担体」以外の物を含めることができる。
本発明の試料中のタンパク質の測定キットは、前記の本発明の「試料中のタンパク質の測定方法」に適したものである。
本発明の試料中のタンパク質の測定キットを用いて、本発明の「試料中のタンパク質の測定方法」に従い、試料中のタンパク質の測定を行うことについては、前記「I.試料中のタンパク質の測定方法」に記載した通りである。
本発明の試料中のタンパク質の測定方法及び測定キットにおける、ガラス繊維よりなる多孔性担体を用いることの効果を確認した。
(1)試薬A
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素としてのエリスロシンBを40μMの濃度で含有し、かつ界面活性物質としてのTriton X−100を0.01%(W/V)の濃度で含有する水溶液を調製し、試薬Aとした。
0.2Mクエン酸−水酸化カリウム緩衝液〔pH2.3(20℃)〕を調製し、試薬Bとした。
多孔性担体として、下記の多孔性担体をそれぞれ用いた。
(1)ガラス繊維よりなる多孔性担体−A
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「ガラスろ紙 GC−90」〔保留粒子径:0.5μm、厚さ:300μm、バインダー:あり、アドバンテック東洋社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−Aとした。
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「ガラス繊維ろ紙(結合剤フリー)のグレードGF/D」〔粒子保持能:2.7μm、厚さ:675μm、ワットマンジャパン社〕」を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−Bとした。
セルロース混合エステルよりなる多孔性担体である、「セルロース混合エステルタイプメンブレンフィルター A010A025A」〔孔径:0.1μm、厚さ:110μm、アドバンテック東洋社〕を、セルロース混合エステルよりなる多孔性担体とした。
セルロースアセテートよりなる多孔性担体である、「セルロースアセテートタイプメンブレンフィルター C020A025A」〔孔径:0.2μm、厚さ:125μm、アドバンテック東洋社〕を、セルロースアセテートよりなる多孔性担体とした。
(1)タンパク質含有試料
タンパク質含有試料として、30mg/L、すなわち3mg/dLのヒト血清アルブミン(HSA)を含む水溶液を調製した。
タンパク質を含まない試料、すなわちタンパク質不含試料として、純水を用意した。
(1) 前記1の(1)の試薬Aの5,000μLに、前記1の(2)の試薬Bの500μLを添加し、混合した。
前記の測定の結果を、図1に示した。
まず、多孔性担体として、ガラス繊維よりなる多孔性担体−Aを用いた場合には、タンパク質(30mg/L、すなわち3mg/dLのヒト血清アルブミン)を含む試料を測定したときの多孔性担体の表面の着色は濃いものであり、試料中にタンパク質が存在する、と判定することができる。
本発明の試料中のタンパク質の測定方法及び測定キットにより、試料中のタンパク質の測定を行った。
(1)試薬a
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素としてのエリスロシンBを500μMの濃度で含有する水溶液を調製し、試薬aとした。
界面活性物質としてのTriton X−100を1%(W/V)の濃度で含有する水溶液を調製し、試薬bとした。
1Mクエン酸−水酸化カリウム緩衝液〔pH2.3(20℃)〕を調製し、試薬cとした。
多孔性担体として、下記の多孔性担体をそれぞれ用いた。
(1)ガラス繊維よりなる多孔性担体−a
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/A」〔粒子保持能:1.6μm、ワットマンジャパン社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−aとした。
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/B」〔粒子保持能:1.0μm、ワットマンジャパン社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−bとした。
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/C」〔粒子保持能:1.2μm、ワットマンジャパン社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−cとした。
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/D」〔粒子保持能:2.7μm、ワットマンジャパン社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−dとした。
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/F」〔粒子保持能:0.7μm、ワットマンジャパン社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−eとした。
(1)タンパク質含有試料−a
タンパク質含有試料として、10mg/L、すなわち1mg/dLのヒト血清アルブミン(HSA)を含む水溶液を調製し、タンパク質含有試料−aとした。
タンパク質含有試料として、20mg/L、すなわち2mg/dLのヒト血清アルブミン(HSA)を含む水溶液を調製し、タンパク質含有試料−bとした。
タンパク質含有試料として、30mg/L、すなわち3mg/dLのヒト血清アルブミン(HSA)を含む水溶液を調製し、タンパク質含有試料−cとした。
(1) 前記3の(1)のタンパク質含有試料−aの125μLに、前記1の(1)の試薬aの2,000μLを添加し、混合して、接触させた。
これによって、このガラス繊維よりなる多孔性担体−aに、前記(4)の混合液の3mLを通した。
前記の測定の結果を、図2に示した。
多孔性担体として、ガラス繊維よりなる多孔性担体を用いた場合には、ガラス繊維よりなる多孔性担体−a(粒子保持能:1.6μm)、ガラス繊維よりなる多孔性担体−b(粒子保持能:1.0μm)、ガラス繊維よりなる多孔性担体−c(粒子保持能:1.2μm)、ガラス繊維よりなる多孔性担体−d(粒子保持能:2.7μm)、及びガラス繊維よりなる多孔性担体−e(粒子保持能:0.7μm)のいずれの場合でも、タンパク質(ヒト血清アルブミン)を20mg/L(すなわち2mg/dL)又はそれ以上含む試料を測定したときの多孔性担体の表面の着色は濃いものであり、試料中にタンパク質が存在する、と判定することができることが分かる。
本発明の試料中のタンパク質の測定方法及び測定キットにより、試料中のタンパク質の測定を行った。
(1)試薬1
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素としてのエリスロシンBを40μMの濃度で含有し、かつ界面活性物質としてのTriton X−100を0.01%(W/V)の濃度で含有する水溶液を調製し、試薬1とした。
1Mクエン酸−水酸化カリウム緩衝液〔pH2.3(20℃)〕を調製し、試薬2とした。
多孔性担体として、下記の多孔性担体をそれぞれ用いた。
(1)ガラス繊維よりなる多孔性担体−1
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/F」〔粒子保持能:0.7μm、ワットマンジャパン社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−1とした。
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/B」〔粒子保持能:1.0μm、ワットマンジャパン社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−2とした。
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/C」〔粒子保持能:1.2μm、ワットマンジャパン社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−3とした。
ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/D」〔粒子保持能:2.7μm、ワットマンジャパン社〕を、ガラス繊維よりなる多孔性担体−4とした。
(1)タンパク質含有試料−1
タンパク質含有試料として、10mg/L、すなわち1mg/dLのヒト血清アルブミン(HSA)を含む水溶液を調製し、タンパク質含有試料−1とした。
タンパク質含有試料として、15mg/L、すなわち1.5mg/dLのヒト血清アルブミン(HSA)を含む水溶液を調製し、タンパク質含有試料−2とした。
タンパク質含有試料として、20mg/L、すなわち2mg/dLのヒト血清アルブミン(HSA)を含む水溶液を調製し、タンパク質含有試料−3とした。
タンパク質含有試料として、30mg/L、すなわち3mg/dLのヒト血清アルブミン(HSA)を含む水溶液を調製し、タンパク質含有試料−4とした。
(1) 前記3の(1)のタンパク質含有試料−1の150μLに、前記1の(1)の試薬1の5,000μLを添加し、混合して、接触させた。
なお、この注入は、前記(2)における添加、混合の20秒後に行った。
前記の測定の結果を、図3に示した。
多孔性担体として、ガラス繊維よりなる多孔性担体−1(粒子保持能:0.7μm)を用いた場合には、タンパク質(ヒト血清アルブミン)を15mg/L(すなわち1.5mg/dL)又はそれ以上含む試料を測定したときの多孔性担体の表面の着色は濃いものであり、試料中にタンパク質が存在する、と判定することができることが分かる。
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素(5種類)をそれぞれ用いて、本発明の試料中のタンパク質の測定方法及び測定キットにより、試料中のタンパク質の測定を行った。
〔1〕試薬イ
(1)試薬イ−1
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素としてのエリスロシンBを40μMの濃度で含有する水溶液を調製し、試薬イ−1とした。
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素としてのエオシンYを40μMの濃度で含有する水溶液を調製し、試薬イ−2とした。
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素としてのエオシンBを40μMの濃度で含有する水溶液を調製し、試薬イ−3とした。
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素としてのフロキシンBを40μMの濃度で含有する水溶液を調製し、試薬イ−4とした。
タンパク質と会合し凝集体を形成する色素としてのローズベンガルを40μMの濃度で含有する水溶液を調製し、試薬イ−5とした。
(1)試薬ロ−1
0.2Mクエン酸−水酸化カリウム緩衝液〔pH2.3(20℃)〕を調製し、試薬ロ−1とした。
1Mクエン酸−水酸化カリウム緩衝液〔pH2.3(20℃)〕を調製し、試薬ロ−2とした。
多孔性担体として、ガラス繊維よりなる多孔性担体である、「GD/Xシリンジフィルタ」の「メンブレン:GF/C」〔粒子保持能:1.2μm、ワットマンジャパン社〕を用いた。
(1)タンパク質含有試料
タンパク質含有試料として、100mg/L、すなわち10mg/dLのヒト血清アルブミン(HSA)を含む水溶液を調製した。
タンパク質を含まない試料、すなわちタンパク質不含試料として、純水を用意した。
(1) 前記3の(1)のタンパク質含有試料の150μLに、前記1の〔1〕の(1)の試薬イ−1の5,000μLを添加し、混合して、接触させた。
これによって、このガラス繊維よりなる多孔性担体に、前記(2)の混合液の3mLを通した。
試薬ロとして試薬ロ−1を用いた場合の前記測定結果を図4に示し、試薬ロとして試薬ロ−2を用いた場合の前記測定結果を図5に示した。
まず、タンパク質と会合し凝集体を形成する色素として、エリスロシンBを用いた場合には、試薬ロが試薬ロ−1又は試薬ロ−2のいずれであっても、タンパク質(100mg/L、すなわち10mg/dLのヒト血清アルブミン)を含む試料を測定したときの多孔性担体の表面の着色は濃いものであり、試料中にタンパク質が存在する、と判定することができた。
Claims (5)
- 1)試料、及びタンパク質と会合し凝集体を形成する色素を、接触させ、これにより、試料に含まれていたタンパク質と当該色素とを会合させ、これらの凝集体を形成させる凝集体形成工程;
2)当該凝集体の形成後、当該凝集体を含む溶液の一定量をガラス繊維よりなる多孔性担体に通す通流工程;及び
3)当該多孔性担体表面の色を測定する色測定工程、を含む試料中のタンパク質の測定方法。 - 凝集体形成工程において、界面活性物質を共存させる、請求項1記載の試料中のタンパク質の測定方法。
- タンパク質と会合し凝集体を形成する色素を含有する試薬、及びガラス繊維よりなる多孔性担体を含む、試料中のタンパク質の測定キット。
- 界面活性物質を更に含む、請求項3記載の試料中のタンパク質の測定キット。
- 請求項1記載の測定方法に使用されるものである、請求項3記載の試料中のタンパク質の測定キット。
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