JP2010223483A - 焼成炉及び焼成炉を使用して作製した太陽電池セル - Google Patents
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Abstract
【課題】開放型(常圧型)の焼成炉において、被焼成物の上面と下面とを酸素濃度と窒素濃度を変えた異なる雰囲気ガスにて表面処理すること。
【解決手段】搬送装置4と、上下にそれぞれ内部を常圧に保つ上側処理室12及び下側処理室13を形成し、内部にそれぞれ異なる第1の雰囲気ガス及び第2の雰囲気ガスを充満させる炉本体6と、炉本体6に設けられたヒータ3と、セル7の表裏の表面に第1の雰囲気ガス或いは第2の雰囲気ガスを吹き付けることにより、セル7の表裏を異なる雰囲気ガスにて表面処理する上側ガス供給噴流ノズル8及び下側ガス供給噴流ノズル10と、吹き付けた雰囲気ガスを炉本体6の外部に排出する上側ガス排気口9及び下側ガス排気口11とを備えている。
【選択図】図2
【解決手段】搬送装置4と、上下にそれぞれ内部を常圧に保つ上側処理室12及び下側処理室13を形成し、内部にそれぞれ異なる第1の雰囲気ガス及び第2の雰囲気ガスを充満させる炉本体6と、炉本体6に設けられたヒータ3と、セル7の表裏の表面に第1の雰囲気ガス或いは第2の雰囲気ガスを吹き付けることにより、セル7の表裏を異なる雰囲気ガスにて表面処理する上側ガス供給噴流ノズル8及び下側ガス供給噴流ノズル10と、吹き付けた雰囲気ガスを炉本体6の外部に排出する上側ガス排気口9及び下側ガス排気口11とを備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、被焼成物を焼成する焼成炉に関し、特にシリコン結晶系太陽電池セルの表裏に異なる金属粒子を含有して形成された印刷ペーストを焼結する開放型の焼成炉に関するものである。また、焼成炉を使用して作製した太陽電池セルに関するものである。
従来のシリコン結晶系太陽電池セルの製造方法は、製造コストを低減することが重要なテーマであり、金属ペーストをスクリーン印刷法にて電極形成する製法が主流となっている。そして、表電極においては、反射防止膜上に櫛状に銀を主成分としたペーストを印刷乾燥させて、温度800℃〜950℃、時間3sec〜60secの焼成により絶縁性の反射防止膜を貫通させて下地シリコンと導通させるFire−Through法などが用いられる。また、裏面電極においては、直接シリコンとアルミ電極を大部分の面積を接触させて印刷乾燥し、焼成する方法が採られている。裏面電極にアルミ電極を採用することで裏面BSF(Back−Surface−Field)層を形成してシリコン基板中に光照射で発生した少数キャリアの再結合を防いできた。
ここで、反射防止膜や裏面絶縁膜がCVD法によるSiONHで成っている場合、絶縁膜中の水素がシリコン基板中へ拡散して基盤欠陥を補償する水素パッシベーション効果が焼成時に得られる。このため、表裏の電極を同時に1回で焼成することが多い。但し、同時焼成において、電極の抵抗値を低くできる最適な焼成温度や時間の条件は表電極と裏面電極とで異なることが大きな課題であった。例えば、表電極の最適な焼成温度は840℃、5secに対して、裏面電極のそれは780℃、10secと大きく異なる。
表電極と裏面電極との最適焼成条件の差異を小さくするために、通常焼成は空気を用いるが、酸素濃度を変えることで大きく様子が変化する。全くの窒素雰囲気のみで焼成すると裏面アルミ電極とシリコン基板の合金反応が良く進み、良好なBSF層が形成されるが、表銀電極は反射防止膜をファイヤースルー出来なくなる。一方、全くの酸素雰囲気で焼成すると、空気雰囲気と同等レベルの裏面アルミBSF層が形成され、表銀電極はファイヤースルーされ過ぎる傾向がある。そこで、従来、被焼成物の上側と下側とを異なる雰囲気ガスにて表面処理する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、たとえば、太陽電池185W出力モジュールは156mm×156mmの太陽電池セル50枚で構成されている。そして、住宅用3kW太陽電池システムでは11台モジュールを使用する。このように、1システム当り550枚も太陽電池セルが必要となるため、セル製造装置はタクト短縮が量産のポイントである。このようなタクト短縮を主眼とする場合においては、上側処理室及び下側処理室を密閉せず両処理室の内部を常圧に保ったまま被焼成物の焼成を行う。このように処理室を密閉しないことで搬送装置に対する炉の構造を簡素化し、セルの搬送を容易としてタクト短縮を実現して大量な連続処理を図る。
しかしながら、上記従来の被焼成物の上下を異なる混合比の雰囲気ガスにて表面処理する方法においては、上側処理室及び下側処理室をそれぞれ密閉して、密閉した処理室内に異なる雰囲気ガスを充填して行っていた。そのため、処理室を密閉しないことで搬送系を簡素化し、セルの搬送を容易としてタクト短縮を図ることが難しかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、上側処理室及び下側処理室を密閉せず炉を開放した状態で両処理室の内部を常圧に保ったまま、高温で急峻な温度プロファイルで、被焼成物の上面と下面とを酸素濃度と窒素濃度を変えた異なる雰囲気ガスにて表面処理することのできる焼成炉を得ることを目的とする。また、この焼成炉を使用して安価で信頼性の高い太陽電池セルを作製することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の焼成炉は、上側処理室及び下側処理室を密閉しない常圧型の焼成炉において、被焼成物を搭載し被焼成物を経路で移動させる搬送装置と、搬送装置の経路を挟んで上下にそれぞれ上側炉壁及び下側炉壁を形成するとともに、上側炉壁及び下側炉壁の内部を常圧に保った状態でそれぞれ異なる第1の雰囲気ガス及び第2の雰囲気ガスを保持する炉本体と、炉本体に設けられ上側処理室及び下側処理室の内部の温度を上昇させる加熱装置と、被焼成物の表裏の少なくともいずれかの表面に第1の雰囲気ガス或いは第2の雰囲気ガスを吹き付けることにより、被焼成物の表裏を異なる雰囲気ガスにて表面処理するガス導入部と、吹き付けた雰囲気ガスを炉本体の外部に排出するガス排出部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、上側処理室及び下側処理室を密閉せず炉を開放した状態で両処理室の内部を常圧に保ったまま、被焼成物の上面と下面とを酸素濃度及び窒素濃度の異なる雰囲気ガスにて表面処理することができ、搬送装置に対する炉の構造を簡素化して被焼成物の搬送を容易とすることができ、これによりタクト短縮を実現して大量な連続処理を図ることができる。
以下に、本発明にかかる焼成炉の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1乃至3は、本発明にかかる焼成炉の実施の形態1の被焼成物の移動方向を含む面を断面とする縦断面図であり、図1は、被焼成物が焼成炉に進入する様子を示す縦断面図である。図2は、被焼成物を焼成する様子を示す縦断面図である。図3は、被焼された被焼成物が焼成炉から搬出された様子を示す縦断面図である。
図1乃至3は、本発明にかかる焼成炉の実施の形態1の被焼成物の移動方向を含む面を断面とする縦断面図であり、図1は、被焼成物が焼成炉に進入する様子を示す縦断面図である。図2は、被焼成物を焼成する様子を示す縦断面図である。図3は、被焼された被焼成物が焼成炉から搬出された様子を示す縦断面図である。
焼成炉101は、被焼成物であるシリコン結晶系太陽電池セル(以降、単にセル)を搭載して移動する搬送装置4と、駆動機構4aの経路に沿って設けられセル7を焼成する炉本体6とを含んで構成されている。セル7の表裏には、異なる金属粒子を含有する印刷ペーストが印刷されている。
搬送装置4は下部に車輪を持つ駆動機構4aを有しており自走可能である。搬送装置4の上部には、セル7を載置するセル支持具5が設けられており、セル7をセル支持具5上に載置した状態で所定の経路上を移動する。これにより、搬送装置4及びセル7は、図中黒線矢印で示すように図1乃至3に示す位置をこの順序で移動し、セル7は焼成炉に進入して焼成されて搬出される。
炉本体6は、搬送装置4の経路を挟んで上側に上側処理室12を形成する上側炉壁1を有し、下側に下側処理室13を形成する下側炉壁2を有している。上側炉壁1と下側炉壁2は、いずれも概略一面を開放した直方体状を成し、搬送装置4の経路を挟んで互いの開口部を対向させ、1つの箱状の炉本体6を構成している。このように、セル7を搭載する搬送装置4は、このように対向して配置された上側炉壁1と下側炉壁2との間を入口から進入して出口から抜ける。
炉本体6は、酸素と窒素を所望の混合比に混合した第1の雰囲気ガスを上側処理室12に導入する上側ガス供給噴流ノズル(上側ガス導入部)8と、第1の雰囲気ガスを上側処理室12から排出する上側ガス排気口(上側ガス排出部)9とを有している。上側ガス供給噴流ノズル8は、セル7の入口部分の上側炉壁1に設けられ、セル7の表面全体に沿ってガスが流れるように第1の雰囲気ガスを噴出する。また、上側ガス排気口9は、セル7の出口部分の上側炉壁1に設けられ、セル7に吹き付けられた第1の雰囲気ガスを全て炉本体6の外部に排出する。
このように、上側ガス供給噴流ノズル8は、セル7の上側の表面全体に第1の雰囲気ガスを吹き付けてセル7の表面が第1の雰囲気ガスで満たされた雰囲気を形成するとともに、上側炉壁1の開口部に図中一点鎖線矢印で示すようなエアーカーテンを形成して上側処理室12を擬似的に閉じた空間にする。
また、炉本体6は、上側ガス供給噴流ノズル8と搬送経路を挟んでセル7の入口部分の下側炉壁2に設けられ、セル7の裏面全体に沿って流れるように第1の雰囲気ガスとは異なる混合比の第2の雰囲気ガスを噴出する下側ガス供給噴流ノズル(下側ガス導入部)10と、上側ガス排気口9の搬送経路を挟んでセル7の出口部分の下側炉壁2に設けられ、セル7に吹き付けられた第2の雰囲気ガスを全量炉本体6の外部に排出する下側ガス排気口(下側ガス排出部)11を有している。
下側ガス供給噴流ノズル10は、上側ガス供給噴流ノズル8と同様にして、セル7の下側の裏面全体に第2の雰囲気ガスの雰囲気を形成するとともに、下側炉壁2の開口部に図中一点鎖線矢印で示すようなエアーカーテンを形成して下側処理室13を擬似的に閉じた空間にする。
図4は、本実施の形態の被焼成物であるセル7の具体的な一例を示す太陽電池セル200の受光面を示す上面図であり、図5は、本実施の形態のセル7(太陽電池セル200)の裏面図である。セル7(太陽電池セル200)は図4に示す側の太陽電池セル受光面18を上にして搬送装置4上に載置される。太陽電池セル受光面18においては、反射防止膜19上に、表バス電極20及びグリッド電極21が形成されている。一方、セル7(太陽電池セル200)の裏面22においては、シリコン面23上に、裏面バス電極24及びアルミ電極25が形成されている。
グリッド電極21はSiONHより成る下地の反射防止膜19をファイヤースルーして下地半導体シリコンと導通をとる。印刷用金属ペーストの種類は、表面、つまり、受光面側では、表バス電極20とグリッド電極21は銀ペーストを使用し、裏面側では、アルミ電極25はアルミペーストを使用し、裏面バス電極24は銀ペーストを使用する。本実施の形態の焼成炉101は、セル7上面の銀ペーストを使用した表バス電極20とグリッド電極21、セル7裏面のアルミ電極25を同時焼成する。すなわち、表裏の電極を同時に1回で焼成する同時焼成を行う。
図1乃至3にもどり、上側処理室12の内部に、ヒータ(加熱装置)3が設けられている。ヒータ3は、輻射熱によりセル7を加熱し、上側処理室12及び下側処理室13の内部の温度を上昇させて、セル7の表裏を同時に焼成する。セル7にはヒータ3からの輻射光が直接照射される他、上側処理室12及び下側処理室13の内部を反射する輻射光が照射される。
このようにして、ヒータ3で上側処理室12及び下側処理室13内の温度を上昇させ、セル7の表面を750℃まで〜900℃まで加熱する。温度管理に関しては、図示しない温度制御機器で制御する。セル7が炉本体6を通過する時間と温度でセル出力が大体決まる。本実施の形態の焼成炉101においては、従来、狭い焼成温度マージン±10℃であったものが±25℃まで広がり、より適切な温度管理をすることができる。
このような構成の焼成炉101においては、セル7の表裏を異なる雰囲気ガスにて表面処理する常圧型(開放型)の焼成炉であり、セル7を移動させる搬送装置4と、搬送装置4の経路を挟んで上下にそれぞれ上側処理室12及び下側処理室13を形成するとともに、この上側処理室12及び下側処理室13の内部を常圧に保った状態でそれぞれ異なる第1の雰囲気ガス及び第2の雰囲気ガスを充満させる炉本体6と、炉本体6に設けられ上側処理室12及び下側処理室13の内部の温度を上昇させるヒータ3と、セル7の表裏の表面に第1の雰囲気ガス或いは第2の雰囲気ガスを吹き付けることにより、セル7の表裏を異なる雰囲気ガスにて表面処理する上側ガス供給噴流ノズル8及び下側ガス供給噴流ノズル10と、吹き付けた雰囲気ガスを炉本体の外部に排出する上側ガス排気口9及び下側ガス排気口11とを備えているので、上側処理室12及び下側処理室13を密閉状態としない常圧型の焼成炉において、セル7の上側と下側とを異なる雰囲気ガスにて表面処理ことができる。
このように上側処理室12及び下側処理室13を密閉せず炉を開放した状態で両処理室の内部を常圧に保ったまま、セル7の上面と下面とを酸素濃度と窒素濃度を変えた異なる雰囲気ガスにて表面処理することができる。そして、搬送装置4に対する炉の構造を簡素化してセル7の搬送を容易とすることができ、これによりタクト短縮を実現して大量な連続処理を図ることができる。
なお、本実施の形態の焼成炉101においては、炉本体6の上下に、上側ガス供給噴流ノズル8及び上側ガス排気口9と下側ガス供給噴流ノズル10及び下側ガス排気口11とを有しているが、表裏いずれか一方の面を処理する雰囲気ガスが処理室内に保持した雰囲気ガスで足りるものであれば、上下いずれか一方のガス供給噴流ノズル及びガス排気口は省略してもよい。
実施の形態2.
図6は、本発明にかかる焼成炉の実施の形態2の縦断面図である。本実施の形態の焼成炉102においては、実施の形態1の上側ガス供給噴流ノズル8及び下側ガス供給噴流ノズル10に替えて、上側ベルヌーイチャック(上側ガス導入部)14及び下側ベルヌーイチャック(下側ガス導入部)16が設けられている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
図6は、本発明にかかる焼成炉の実施の形態2の縦断面図である。本実施の形態の焼成炉102においては、実施の形態1の上側ガス供給噴流ノズル8及び下側ガス供給噴流ノズル10に替えて、上側ベルヌーイチャック(上側ガス導入部)14及び下側ベルヌーイチャック(下側ガス導入部)16が設けられている。その他の構成は実施の形態1と同様である。
上側ベルヌーイチャック14及び下側ベルヌーイチャック16は、透明な本体を持ち、搬送装置4上に固定され、平板状のセル7を挟むようにして対向して配置されている。ベルヌーイチャック14,16は、平板状のセル7の一側より、雰囲気ガスを噴出することにより、ベルヌーイ効果によりセル7を空中に浮遊した非接触の状態にて懸垂保持する。そして、この状態のままセル7は、搬送装置4により搬送される。上側ベルヌーイチャック14は、セル7の上面側の焼成処理に適した第1の雰囲気ガスをセル7に吹き付ける。下側ベルヌーイチャック16は、セル7の下面側の焼成処理に適した第2の雰囲気ガスをセル7に吹き付ける。これらの第1の雰囲気ガス及び第2の雰囲気ガスは、搬送装置4に設けられた上側ガス供給口15及び下側ガス供給口17から上側ベルヌーイチャック14及び下側ベルヌーイチャック16に供給される。
上側ベルヌーイチャック14及び下側ベルヌーイチャック16が、セル7を把持した状態でセル7を炉本体6の所定の位置まで移動させ、ヒータ3で加熱して表裏の電極を同時に1回で焼成する同時焼成を行う。ヒータ3は輻射加熱によりセル7を加熱するが、透明なベルヌーイチャック14,16を使用しているので、加熱を妨げることはない。ベルヌーイチャック14,16は作用面に設けられた図示しないセル保持具でセル7の回転を抑制するので、安定してセル7を把持することができる。
このような構成の焼成炉102においては、ベルヌーイチャック14,16を用いることにより、セル7の安定した把持と、雰囲気ガスの供給を同時に実現することができる。
なお、上側ベルヌーイチャック14及び下側ベルヌーイチャック16は、上記のようにベルヌーイ効果によりセル7を空中に保持し、いずれか一方のベルヌーイチャックだけでもセル7を確実に保持することができる。そのため、本実施の形態の焼成炉102においては、炉本体6の上下にそれぞれ、上側ベルヌーイチャック14及び上側ガス排気口9、下側ベルヌーイチャック16及び下側ガス排気口11を有しているが、表裏いずれか一方の面を処理する雰囲気ガスが処理室内に保持した雰囲気ガスで足りるものであれば、上下いずれか一方のベルヌーイチャック及びガス排気口は省略してもよい。
以上のように、本発明にかかる焼成炉は、被焼成物を焼成する焼成炉、特に、シリコン結晶系太陽電池セルの表裏に異なる金属粒子を含有して形成された印刷ペーストを焼結する開放型の焼成炉に適している。
1 上側炉壁
2 下側炉壁
3 ヒータ(加熱装置)
4 搬送装置
4a 駆動機構
5 セル支持具
6 炉本体
7 セル(被焼成物)
8 上側ガス供給噴流ノズル(上側ガス導入部)
9 上側ガス排気口(上側ガス排出部)
10 下側ガス供給噴流ノズル(下側ガス導入部)
11 下側ガス排気口(下側ガス排出部)
12 上側処理室
13 下側処理室
14 上側ベルヌーイチャック(上側ガス導入部)
15 上側ガス供給口
16 下側ベルヌーイチャック(下側ガス導入部)
17 下側ガス供給口
18 太陽電池セル受光面
19 反射防止膜
20 表バス電極
21 グリッド電極
22 太陽電池セル裏面
23 シリコン面
24 裏面バス電極
25 アルミ電極
101,102 焼成炉
2 下側炉壁
3 ヒータ(加熱装置)
4 搬送装置
4a 駆動機構
5 セル支持具
6 炉本体
7 セル(被焼成物)
8 上側ガス供給噴流ノズル(上側ガス導入部)
9 上側ガス排気口(上側ガス排出部)
10 下側ガス供給噴流ノズル(下側ガス導入部)
11 下側ガス排気口(下側ガス排出部)
12 上側処理室
13 下側処理室
14 上側ベルヌーイチャック(上側ガス導入部)
15 上側ガス供給口
16 下側ベルヌーイチャック(下側ガス導入部)
17 下側ガス供給口
18 太陽電池セル受光面
19 反射防止膜
20 表バス電極
21 グリッド電極
22 太陽電池セル裏面
23 シリコン面
24 裏面バス電極
25 アルミ電極
101,102 焼成炉
Claims (9)
- 上側処理室及び下側処理室を密閉しない常圧型の焼成炉において、
被焼成物を搭載し前記被焼成物を経路で移動させる搬送装置と、
前記搬送装置の経路を挟んで上下にそれぞれ上側炉壁及び下側炉壁を形成するとともに、前記上側炉壁及び前記下側炉壁の内部を常圧に保った状態でそれぞれ異なる成分の第1の雰囲気ガス及び第2の雰囲気ガスを保持する炉本体と、
前記炉本体に設けられ前記上側処理室及び前記下側処理室の内部の温度を上昇させる加熱装置と、
前記被焼成物の表裏の少なくともいずれかの表面に第1の雰囲気ガス或いは第2の雰囲気ガスを吹き付けることにより、前記被焼成物の表裏を異なる雰囲気ガスにて表面処理するガス導入部と、
吹き付けた雰囲気ガスを前記炉本体の外部に排出するガス排出部と、を備えた
ことを特徴とする焼成炉。 - 前記ガス導入部は、前記被焼成物の入口部分の前記上側炉壁に設けられ、前記被焼成物の表面全体に沿って流れるように第1の雰囲気ガスを噴出する上側ガス導入部を含み、
前記ガス排出部は、前記被焼成物の出口部分の前記上側炉壁に設けられ、前記被焼成物に吹き付けられた第1の雰囲気ガスを前記炉本体の外部に排出する上側ガス排出部を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の焼成炉。 - 前記ガス導入部は、前記被焼成物の入口部分の前記下側炉壁に設けられ、前記被焼成物の表面全体に沿って流れるように第2の雰囲気ガスを噴出する下側ガス導入部を含み、
前記ガス排出部は、前記被焼成物の出口部分の前記下側炉壁に設けられ、前記被焼成物に吹き付けられた第2の雰囲気ガスを前記炉本体の外部に排出する下側ガス排出部を含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の焼成炉。 - 前記ガス導入部は、前記搬送装置に設けられ第1の雰囲気ガスを噴出して前記被焼成物を上側から把持する上側ベルヌーイチャックを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の焼成炉。 - 前記ガス導入部は、前記搬送装置に設けられ第1の雰囲気ガスを噴出して前記被焼成物を下側から把持する下側ベルヌーイチャックを含む
ことを特徴とする請求項1または4に記載の焼成炉。 - 第1の雰囲気ガス及び第2の雰囲気ガスは、酸素と窒素の混合比を異ならせるものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の焼成炉。
- 被焼成物は、前記炉本体の前記上側処理室及び前記下側処理室を分断する位置で焼成される
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の焼成炉。 - 前記加熱装置は、前記被焼成物の表面と裏面とを同時焼成する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の焼成炉。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の焼成炉を使用して作製した太陽電池セル。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013115273A (ja) * | 2011-11-29 | 2013-06-10 | Noritake Co Ltd | 太陽電池用熱処理方法および熱処理炉 |
WO2017109835A1 (ja) * | 2015-12-21 | 2017-06-29 | 三菱電機株式会社 | 太陽電池の製造方法 |
CN110117152A (zh) * | 2018-02-06 | 2019-08-13 | Agc株式会社 | 浮法玻璃制造方法 |
-
2009
- 2009-03-23 JP JP2009070282A patent/JP2010223483A/ja active Pending
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