JP2008274334A - 反射防止膜成膜装置及び反射防止膜製造方法 - Google Patents

反射防止膜成膜装置及び反射防止膜製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反射防止膜を成膜する際の安全性を高めると共に、基板に対する水素パッシベーションを効果的に行って生産性も向上する。
【解決手段】太陽電池用の反射防止膜を成膜する成膜装置1において、成膜室9内にプラズマビームPb2を供給し、酸化珪素からなるタブレットMを昇華させて反射防止膜を成膜する。更に、水素イオン発生ガスを成膜室9内に導入し、アークプラズマ環境で水素イオンを生成し、その水素イオンでダングリングボンドを終端する。この成膜装置1では、酸化珪素からなるタブレットMを用いているため、モノシランガスに比べて安全性は極めて高い。さらに、加熱ヒータ26による加熱によって水素パッシベーションが促進される。その結果として、基板Wに対する水素パッシベーションを効果的に行いながら生産性も向上できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、基板上に太陽電池用の反射防止膜を成膜する反射防止膜成膜装置及び反射防止膜製造方法に関する。
太陽電池は、太陽光を効率良く吸収するために、通常、太陽電池の受光面を反射防止膜で被覆している。反射防止膜を生成する装置及び方法として、例えば、化学蒸着(CVD:Chemical Vapor Deposition)によってシリコン基板に反射防止膜となる窒化シリコン膜を生成する装置及び方法が知られている(非特許文献1参照)。この種の装置では、原料ガスとしてモノシラン(SiH)ガスとアンモニア(NH)ガスとを用いている。モノシランガスは、高周波(150kHz〜400kHz)により生成されるプラズマによって分解、ラジカル化され、シリコン基板上に堆積して窒化シリコン膜となる。シリコン基板では、界面または粒界面にシリコンの未結合電子対(ダングリングボンド)があり、光起電力の低下を招く虞がある。そこで、上記装置及び方法では、基板を450°Cにまで加熱し、モノシランガスを分解する際に生じる水素イオンでダングリングボンドを終端する水素パッシベーションを行っていた。
生地 望,「太陽電池向け製造装置の最新動向」,株式会社島津製作所,2006年7月13日,p.118−p.127
しかしながら、従来の装置では、毒性及び発火性のあるモノシランガスを利用して反射防止膜を成膜していたため、取り扱いに過度の注意を要し、作業性が悪かった。特に、モノシランガスを用いたCVDによる成膜方法では、モノシランガスの分解効率が悪いために水素パッシベーション及び成膜の高速化を図り難く、生産性の向上を図り難かった。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、反射防止膜を成膜する際の安全性を高めると共に、基板に対する水素パッシベーションを効果的に行いながら生産性も向上できる反射防止膜成膜装置及び反射防止膜製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基板上に太陽電池用の反射防止膜を成膜する反射防止膜成膜装置において、基板が搬入される成膜室と、成膜室内にプラズマビームを供給するプラズマビーム発生源と、酸化珪素からなる成膜材料を保持すると共に、プラズビームを導いて成膜材料を加熱する成膜用陽極部と、プラズマビームによって水素イオンに分解可能な水素イオン発生ガスを成膜室内に導入する気体導入部と、基板中のダングリングボンドを水素イオンで終端するために、成膜室内で基板を加熱する加熱手段と、を備えることを特徴とする。
この反射防止膜成膜装置によれば、成膜用陽極部で保持された成膜材料が加熱されて昇華し、さらに、昇華した成膜材料が成膜室内でイオン化し、基板に付着堆積して反射防止膜が成膜される。反射防止膜成膜装置では、成膜材料は酸化珪素からなるため、モノシランガスに比べて安全性は極めて高く、特に、昇華効率が高いために高速化に適している。さらに、反射防止膜成膜装置では、気体導入部から成膜室内に水素イオン発生ガスが導入され、水素イオン発生ガスの少なくとも一部は水素イオンに分解される。水素イオンは、基板に到達すると基板内のダンクリングボンドを終端する。基板は加熱手段によって加熱されているために、水素イオンによる水素パッシベーションが促進される。その結果として、基板に対する水素パッシベーションを効果的に行いながら生産性も向上できる。
さらに、成膜室は、成膜用陽極部が設けられた成膜処理部と、成膜処理部よりも基板の搬送経路の上流側に設けられた水素プラズマ処理部と、を有し、プラズマビーム発生源は、成膜処理部に設けられた第1のプラズマガンと、水素プラズマ処理部に設けられた第2のプラズマガンと、を有し、気体導入部は、成膜処理部に水素イオン発生ガスを導入する第1の導入部と、水素プラズマ処理部に水素イオン発生ガスを導入する第2の導入部と、を有し、水素プラズマ処理部には、第2のプラズマガンからから照射されたプラズマビームを導いて、水素イオンを含む水素プラズマを生成する水素プラズマ用陽極部が設けられ、加熱手段は、成膜処理部内及び水素プラズマ処理部内で基板を加熱すると好適である。
上記構成によれば、成膜処理部での処理よりも前に、水素プラズマ処理部での処理が行われる。水素プラズマ処理部では、水素イオンを含む水素プラズマが生成され、水素イオンは水素プラズマ用陽極部の作用を受けて加速されながら基板に到達する。基板に到達した水素イオンはダングリングボンドを終端し、加熱手段による加熱によって終端が促進される。その後、成膜処理部では、反射防止膜の成膜が行わる。更に、成膜処理部で生成される水素イオンは、成膜用陽極部の作用を受けて加速されながら基板に到達し、ダングリングボンドを更に終端する。水素プラズマ処理部では、基板に反射防止膜が成膜されていないため、水素イオンは、基板に直接到達してダングリングボンドを終端し易い。したがって、水素パッシベーションのための基板への加熱温度を低く抑えることができる。その結果として、加熱温度の上昇に起因した搬送機器類の熱変形などを低減でき、さらに、基板に対する予備加熱や冷却のための時間を短縮化できて生産性を向上させることが可能になる。
さらに、成膜処理部と水素プラズマ処理部との境界の一部は、仕切壁によって区画されていると好適である。成膜処理部と水素プラズマ処理部との各プラズマ環境を維持させ易くなり、水素パッシベーションの効果を高めながら、成膜材料を効果的にイオン化して成膜効率を向上させ易くなる。
さらに、水素プラズマ用陽極部の電位を、成膜用陽極部の電位とは独立して設定する電位設定手段を更に備えると好適である。この構成によれば、成膜用陽極部の電位を成膜に適した電位に設定し、水素プラズマ用陽極部の電位を、水素イオンが基板に到達するのに有効な電位に設定でき、成膜効率を低下させることなく、水素パッシベーションの効果を高めることが容易になる。
さらに、電位設定手段は、成膜用陽極部の電位を水素プラズマ用陽極部の電位よりも高く設定すると好適である。水素イオンは、水素プラズマ用陽極部によって加速されながら基板に到達するため、水素プラズマ用陽極部の電位が高い方が水素イオンは基板に到達し易くなる。一方で、成膜用陽極部の電位は、成膜に適した電位にする必要があるため、水素プラズマ用陽極部の電位を成膜用陽極部の電位よりも高めることで、成膜効率を低下させることなく、より多くの水素イオンを基板に到達させることができ、水素パッシベーションの効果を高めることが容易になる。
また、基板上に太陽電池用の反射防止膜を成膜する反射防止膜製造方法において、基板が搬入される成膜室内で、酸化珪素からなる成膜材料を保持する成膜用陽極部にプラズマビームを照射して成膜材料を昇華させ、昇華した成膜材料によって基板上に反射防止膜を成膜すると共に、プラズマビームによって水素イオンに分解可能な水素イオン発生ガスを成膜室内に導入し、成膜室内で基板を加熱して、基板中のダングリングボンドを水素イオンで終端することを特徴とする。
この反射防止膜製造方法では、成膜材料として酸化珪素を用いているため、モノシランガスを利用する場合に比べて安全性は極めて高く、特に、反応速度が速いために高速化に適している。さらに、反射防止膜製造方法では、成膜室内に水素イオン発生ガスが導入され、水素イオン発生ガスの少なくとも一部はプラズマビームによって水素イオンに分解され、加熱手段による加熱によって水素イオンによるダンクリングボンドの終端は促進され、水素パッシベーションは促進される。その結果として、基板に対する水素パッシベーションを効果的に行いながら生産性も向上できる。
さらに、基板上に反射防止膜を成膜する前に、成膜室内に水素ガスを導入すると共に、成膜室内にプラズマビームを供給して水素イオンを含む水素プラズマを生成し、基板を加熱して、基板中のダングリングボンドを水素イオンで終端すると好適である。基板に反射防止膜が成膜される前に、水素イオンによるダングリングボンドの終端が行われるため、基板への水素パッシベーションを効果的に行うことができる。
本発明によれば、反射防止膜を成膜する際の安全性を高めると共に、基板に対する水素パッシベーションを効果的に行いながら生産性も向上できる。
以下、本発明に係る反射防止膜製造装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る反射防止膜製造装置の概略を示す断面図である。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
反射防止膜製造装置(以下「成膜装置」という)1は、太陽電池用のシリコン基板Wに、RPD(反応性プラズマ蒸着)法によりSiOxNy膜の反射防止膜を成膜する装置である。
図1に示されるように、成膜装置1は、シリコン基板Wが導入される筐体3を備え、筐体3はシリコン基板Wの搬送順序に沿ってロードロック室5、前段バッファ室7、成膜室9、後段バッファ室11、アンロードロック室13が設けられており、ロードロック室5、前段バッファ室7、成膜室9、後段バッファ室11、アンロードロック室13はそれぞれ開閉可能なゲート15によって区画されている。シリコン基板Wは、搬送トレイ(不図示)に保持された状態で、所定の搬送経路Rに沿って順番に搬送される。
ロードロック室5及び前段バッファ室7の天井と底板には、前段加熱ヒータ19が取り付けられており、搬送中のシリコン基板Wは200°C〜400°C程度にまで加熱される。所例の温度まで加熱されたシリコン基板Wは、成膜室9に搬入される。また、後段バッファ室11の天井と底板には、水冷板21が設置されている。成膜室9で反射防止膜Fが成膜された後のシリコン基板Wは、後段バッファ室11で輻射により徐々に冷却される。その後シリコン基板Wは、調圧の後にアンロードロック室13を経て成膜装置1外に搬出される。
成膜室9は、シリコン基板Wが搬入される入口側に設けられた水素プラズマ処理室(水素プラズマ部)23と、シリコン基板Wが搬出される出口側に設けられた成膜処理室(成膜処理部)25とを有する。成膜室9の上部には、シリコン基板Wの搬送経路Rが設けられており、搬送経路Rの上流側には水素プラズマ処理室23が配置され、下流側には成膜処理室25が配置されている。水素プラズマ処理室23の天井には上流側加熱ヒータ24(加熱手段)が設置され、成膜処理室25の天井には下流側加熱ヒータ26(加熱手段)が設置されている。さらに、水素プラズマ処理室23と成膜処理室25とは、シリコン基板Wの搬送方向に沿った成膜室9の中央で分かれ、その境界には、シリコン基板Wの搬送経路Rを空けるようにして仕切壁31が立設している。
図2に示されるように、水素プラズマ処理室23には、室内にプラズマビームPb1を供給する水素プラズマ用プラズマガン(第2のプラズマガン)33と、水素プラズマ処理室23の下部に配置されてプラズマビームPb1を導く陽極35と、が設けられている。
水素プラズマ用プラズマガン33は、圧力勾配型のプラズマガンであり、水素プラズマ処理室23の側壁に設けられた筒状部23aに固定されている。水素プラズマ用プラズマガン33は、第1中間電極33a及び第2中間電極33bからなる中間電極33cと、陰極管33dが固定されたカソードフランジ33fとを備え、中間電極33cとカソードフランジ33fとの間には、陰極管33dを包囲するガラス管33gが配置されている。水素プラズマ用プラズマガン33には、ガラス管33g内にアルゴンガスまたは水素ガスを導入するキャリアガス導入部33hが設けられている。
第2中間電極33bは環状であり、水素プラズマ処理室23の筒状部23aにシールカラーを介して固定されている。第2中間電極33bの後側には、シールカラーを介して環状の第1中間電極33aが同心状に重ねて固定されている。第2中間電極33bには、空芯コイル33jが内蔵されており、第1中間電極33aには、磁極軸が陰極管33dの中心線に平行になるように永久磁石33kが内蔵されている。空芯コイル33jや永久磁石33kは、プラズマビームPb1を収束させる。なお、水素プラズマ処理室23の筒状部23aの周囲には、発生したプラズマビームPb1を水素プラズマ処理室23内に導くステアリングコイル33mが設けられている。
水素プラズマ用プラズマガン33の動作は、ガン駆動装置33nによって制御されている。ガン駆動装置33nにより、陰極管33dへの給電をオン・オフしたり、陰極管33dへの印加電圧を調整したりでき、さらに第1中間電極33a、第2中間電極33b、空芯コイル33jまたはステアリングコイル33mへの給電を調整することができる。ガン駆動装置33nによって、水素プラズマ処理室23内に供給されるプラズマビームPb1の強度や分布状態が制御されている。
陽極35は、プラズマビームPb1を下方に導く主陽極部(水素プラズマ用陽極部)35aと、主陽極部35aの周囲に配置された環状の補助陽極部35bと、を備えている。主陽極部35aは、電気的な絶縁物を介して水素プラズマ処理室23の下部に固定されている。補助陽極部35bは、導電性材料からなる環状容器35cを備えている。環状容器35c内には、フェライト等で形成された環状永久磁石35dと、環状永久磁石35dと同心に積層されたコイル35fとが収容されている。主陽極部35aと補助陽極部35bとは第1の電源装置(電位設定手段)37に通電可能に接続されている。第1の電源装置37は、主陽極部35a及び補助陽極部35bの印加電圧を調整可能であり、主陽極部35aの電位を所定の電位に設定すると共に、補助陽極部35bの電位を調節する。
補助陽極部35bのコイル35fは、電磁石を構成し、第1の電源装置37から給電されて、環状永久磁石35dにより発生する中心側の磁界と同じ向きになるように付加的磁界を形成する。環状永久磁石35d及びコイル35fは、プラズマビームコントローラとして機能し、主陽極部35aの直上方にカスプ状磁場を形成する。
また、成膜装置1には、水素ガスを水素プラズマ処理室23内に供給する第1のガス供給手段41が設けられている。第1のガス供給手段41は、水素プラズマ処理室23の側壁に設けられた水素導入部(第1の導入部)23cに配管を介して接続されている。水素ガスはプラズマビームPb1の照射によってプラズマ化して水素イオンに分解可能である。そこで、水素導入部23cは、水素ガスを水素イオン発生ガスとして水素プラズマ処理室23内に導入している。
水素プラズマ用プラズマガン33でのアーク放電によって生じたプラズマビームPb1は、水素プラズマ処理室23内に供給され、陽極35に照射される。水素プラズマ処理室23内には、水素導入部23cから水素ガスが導入されている。水素ガスは、プラズマビームPb1の照射によって水素イオンを含む水素プラズマとなる。
主陽極部35aは、第1の電源装置37によって所定の電位に設定されており、搬送経路Rに沿って移動するシリコン基板Wは、搬送トレイなどを介して接地(アース)されている。正イオンである水素イオンは、主陽極部35aによって加速されながらシリコン基板Wに到達し、シリコン基板Wに達した水素イオンは、シリコン基板Wの界面S1に生じるダングリングボンドBと結合(終端)し、ダングリングボンドの密度を低下させる。水素イオンによるダングリングボンドBの終端を水素パッシベーションという。
水素プラズマ処理室23の上部には、シリコン基板Wを加熱する上流側加熱ヒータ24が設けられている。上流側加熱ヒータ24によってシリコン基板Wを200°C〜400°C程度まで加熱することで、シリコン基板W内の界面S1に生じるダングリングボンドの終端を促進し、水素パッシベーションを促進する。
図3に示されるように、成膜処理室25には、室内にプラズマビームPb2を供給する成膜用プラズマガン(第1のプラズマガン)43と、成膜処理室25の下部に配置されてプラズマビームPb2を導く陽極としてのハース45と、が設けられている。なお、成膜用プラズマガン43と水素プラズマ処理室23に設けられた水素プラズマ用プラズマガン35とによってプラズマビーム発生源10が構成される。
成膜用プラズマガン43は、圧力勾配型のプラズマガンであり、成膜処理室25の側壁に設けられた筒状部25aに固定されている。成膜用プラズマガン43は、第1中間電極43a及び第2中間電極43bからなる中間電極43cと、陰極管43dが固定されたカソードフランジ43fとを備え、中間電極43cとカソードフランジ43fとの間には、陰極管43dを包囲するガラス管43gが配置されている。成膜用プラズマガン43には、ガラス管43g内にアルゴンガスを導入するキャリアガス導入部43h設けられている。
第2中間電極43bは環状であり、成膜処理室25の筒状部25aにシールカラーを介して固定されている。第2中間電極43bの後側には、シールカラーを介して環状の第1中間電極43aが同心状に重ねて固定されている。第2中間電極43bには、空芯コイル43jが内蔵されており、第1中間電極43aには、磁極軸が陰極管43dの中心線に平行になるように永久磁石43kが内蔵されている。空芯コイル43jや永久磁石43kは、プラズマビームPb2を収束させる。なお、成膜処理室25の筒状部25aの周囲には、発生したプラズマビームPb2を成膜処理室25内に導くステアリングコイル43mが設けられている。
成膜用プラズマガン43の動作は、ガン駆動装置43nによって制御されている。ガン駆動装置43nにより、陰極管43dへの給電をオン・オフしたり、陰極管43dへの印加電圧を調整したりでき、さらに第1中間電極43a、第2中間電極43b、空芯コイル43jまたはステアリングコイル43mへの給電を調整することができる。ガン駆動装置43nによって、成膜処理室25内に供給されるプラズマビームPb2の強度や分布状態が制御されている。
ハース45は、プラズマビームPb2を下方に導く主陽極である主ハース部(成膜用陽極部)45aと、主ハース部45aの周囲に配置された環状の補助陽極である補助ハース部45bと、を備えている。
主ハース部45aは、電気的な絶縁物を介して成膜処理室25の下部に固定されている。主ハース部45aは、図2に示されるように、冷却用のキャビティCaを備えるベース部45cと、ベース部45cの上に固定される円筒状のガイド部45dとを備えている。ベース部45c及びガイド部45d内にはSiOなどの酸化珪素からなるSiOタブレット(成膜材料)Mが保持されている。SiOタブレットMは、装填装置47によって上昇され、昇華による不足分が適宜に補われる。
補助ハース部45bは、導電性材料からなる環状容器45fを備えている。環状容器45f内には、フェライト等で形成された環状永久磁石45gと、環状永久磁石45gと同心に積層されたコイル45hとが収容されている。
主ハース部45a及び補助ハース部45bは、第2の電源装置49に通電可能に接続されている。第2の電源装置49は、主ハース部45a及び補助ハース部45bの印加電圧を調整可能であり、主ハース部45aの電位を所定の電位に設定すると共に、補助ハース部45bの電位を調節する。
補助ハース部45bのコイル45hは、電磁石を構成し、第2の電源装置49から給電されて、環状永久磁石45gにより発生する中心側の磁界と同じ向きになるように付加的磁界を形成する。環状永久磁石45g及びコイル45hは、プラズマビームコントローラとして機能し、主ハース部45aの直上方にカスプ状磁場を形成する。
成膜装置1は、水素ガスと窒素ガスとを成膜処理室25に供給する第2のガス供給手段51を備えている。第2のガス供給手段51は、成膜処理室25に設けられた水素導入部(第2の導入部)25cに配管を介して接続されており、さらに、成膜処理室25に設けられた窒素導入部25dに配管を介して接続されている。水素導入部25cは、第2のガス供給手段51から供給された水素ガスを、水素イオン発生ガスとして成膜処理室25に導入し、窒素導入部25dは、反応ガスとして窒素ガスを成膜処理室25に導入する。水素導入部25cと水素プラズマ処理室23の水素導入部23cとは気体導入部52を構成する。なお、第2のガス供給手段51は、水素イオン発生ガス及び反応ガスとしてアンモニア(NH)ガスを供給するようにしてもよい。
成膜用プラズマガン43でのアーク放電によって生じたプラズマビームPb2は、成膜処理室25内に供給され、主ハース部45aに入射し、主ハース部45aに保持されているSiOタブレットMを加熱する。SiOタブレットMの上端部は、加熱によって昇華し、ここから酸化シリコン、シリコン等の蒸発粒子が出射する。この蒸発粒子は、プラズマビームPb2によってイオン化され、活性度の高い状態となってシリコン基板Wに入射する。シリコン基板Wに堆積した酸化シリコンやシリコンは、成膜処理室25内に供給された窒素ガスと反応し、シリコン基板W上に反射防止膜FとしてのSiOxNy膜を形成する。成膜処理室25の上部には、下流側加熱ヒータ26が設けられており、シリコン基板Wを加熱することで、シリコン基板W上に形成されるSiOxNy膜を緻密で均一なものとすることができる。
さらに、成膜処理室25には、水素ガスが供給されている。水素ガスは、プラズマビームPb2に照射されて水素イオンを含む水素プラズマになる。正イオンである水素イオンは、主ハース部45aによって加速されながらシリコン基板Wに到達し、シリコン基板Wに達した水素イオンは、シリコン基板Wの界面S1に生じるダングリングボンドBを終端する。さらに、下流側加熱ヒータ26によるシリコン基板Wの加熱により、水素イオンによるダングリングボンドBの終端は促進される。
次に、成膜装置1を利用してシリコン基板Wに太陽電池用の反射防止膜を成膜する反射防止膜製造方法について説明する。
反射防止膜を形成する前のシリコン基板Wは、p型シリコン基板層、n型拡散層を有する。n型拡散層の表面に反射防止膜を成膜するために、シリコン基板Wは成膜装置1に搬入される。シリコン基板Wは、まず、搬送手段によってロードロック室5内に搬入される。
ロードロック室5では、シリコン基板Wを受け入れる前に、前後のゲート15を閉じ、窒素ベントによって大気圧に調整される。その後、入口側のゲート15が開き、搬送トレイ(図示せず)と一緒にシリコン基板Wがロードロック室5内に搬入される。ロードロック室5内にシリコン基板Wが搬入されると、入口側のゲート15は閉じ、ドライポンプによって真空引きされ、アルゴンガスまたは水素ガスによって成膜圧力程度に調整される。さらに、前段加熱ヒータ19により、搬送中のシリコン基板Wは加熱される。
その後、ロードロック室5の出口側のゲート15が開き、搬送トレイ(図示せず)と一緒にシリコン基板Wが前段バッファ室7に搬入される。前段バッファ室7でも、前段加熱ヒータ19によってシリコン基板Wは加熱され、シリコン基板Wは、成膜室9に到着するまでに200°C〜400°C程度になる。その後、成膜室9の入口側のゲート15が開き、シリコン基板Wは搬送トレイと一緒に成膜室9の水素プラズマ処理室23内に搬入される。水素プラズマ処理室23では、後工程の成膜処理の前において、水素パッシベーション処理が行われる。以下、詳しく説明する。
水素プラズマ処理室23には、水素プラズマ用プラズマガン33によってプラズマビームPb1が供給されている。主陽極部35aの近傍には、カスプ状の磁場が形成されており、プラズマビームPb1は、カスプ状の磁場に導かれて主陽極部35aに入射する。水素プラズマ処理室23には、水素ガスが導入されており、水素ガスは、カスプ状の磁場に導かれたプラズマビームPb1によって効率よく分解され、高密度で安定した水素プラズマを形成する。水素プラズマに含まれる水素イオンは、下方に配置された主陽極部35aによって加速されてシリコン基板Wに打ち込まれる。
図4(a)に示されるように、シリコン基板Wが単結晶シリコンからなる場合、シリコン基板Wの界面S1にはダングリングボンドBが存在する。また、図4(b)に示されるように、シリコン基板Wが多結晶シリコンからなる場合には、界面S1の他に粒界面S2にもダングリングボンドBが存在する。ダングリングボンドの密度が高いとキャリアと再結合し易くなり、キャリア寿命の低下を招き、光起電効率の低下を誘発する。
水素プラズマ処理室23内で生じた水素イオンは、シリコン基板Wに打ち込まれると、ダングリングボンドを終端し、ダングリングボンドの密度を低下させる。水素イオンによるダングリングボンドBの終端、すなわち、水素パッシベーションによってダングリングボンドBによるキャリアの再結合作用が抑制され、キャリア寿命が延びることで光起電効率が向上する。
図2に示されるように、シリコン基板Wは、水素プラズマ処理室23を横断する間、上流側加熱ヒータ24によって加熱され、200°C〜400°Cの温度範囲に保たれる。その結果として、水素イオンによるダングリングボンドBの終端は促進され、ダングリングボンドBの密度を低下させるのに有効であり、水素パッシベーションの効果を高めることができる。
また、主陽極部35aには、シリコン基板Wへの水素イオンの打ち込みを効果的に行えるように予め所定の電位が設定されている。例えば、シリコン基板Wが多結晶シリコンの場合には、ダングリングボンドBがシリコン基板W内の粒界面S2にまで生じる。そのため、多結晶シリコンの場合には、単結晶シリコンの場合に比べて主陽極部35aの設定電位を上げるようにし、水素イオンの運動エネルギーを高めて粒界面S2のダングリングボンドBを効果的に終端できるようする。
また、第1の電源装置37は、成膜処理室25の主ハース部45aの電位を設定する第2の電源装置49とは独立して主陽極部35aの電位を設定可能である。その結果として、第2の電源装置49では、主ハース部45aの電位を成膜に適した電位に設定すると共に、第2の第1の電源装置37では、水素イオンをシリコン基板Wに打ち込むのに有効な電位に設定でき、成膜効率を低下させることなく、水素パッシベーションの効果を高めることが容易になる。
特に、本実施形態では、第1の電源装置37は、成膜処理室25の主ハース部45aの電位よりも高くなるように主陽極部35aの電位を設定している。主ハース部45aの電位は、成膜に適した電位にする必要があるため、主陽極部35aの電位を主ハース部45aの電位よりも高めることで、成膜効率を低下させることなく、より多くの水素イオンをシリコン基板Wに打ち込むことができ、水素パッシベーションの効果を高めることが容易になる。
水素プラズマ処理室23を経たシリコン基板Wは、成膜処理室25に搬入される。成膜処理室25では、反射防止膜の成膜処理が行われる。成膜処理では、主ハース部45aにプラズマビームpb2を照射してSiOタブレットMを昇華させ、昇華した蒸発粒子によって成膜すると共に、水素パッシベーション処理を行う。以下、詳しく説明する。
成膜処理室25には、成膜用プラズマガン43からプラズマビームPb2が供給されている。主ハース部45aの近傍には、カスプ状の磁場が形成されており、プラズマビームPb2は、カスプ状の磁場に導かれて主ハース部45aに入射する。カスプ状の磁場により、安定した高密度のプラズマが形成される。主ハース部45aには、SiOタブレットMが供給されており、SiOタブレットMは、主ハース部45aを介してプラズマビームPb2によって加熱され、昇華する。昇華した蒸発粒子は、水素ガス及び窒素ガスなどと一緒に高密度プラズマによって分解、イオン化される。イオン化した蒸発粒子は、上方のシリコン基板Wに付着堆積し、さらに窒素ガスと反応して反射防止膜Fを形成する。
さらに、水素イオンは、主ハース部45aによって加速されながら上昇し、成膜中であるシリコン基板Wに打ち込まれる。その結果として、水素イオンは、シリコン基板W中のダングリングボンドBを終端したり、SiOxNy膜中にSi−H結合として残留したりする。特に、シリコン基板Wは、成膜及び水素パッシベーションのために加熱されており、この加熱によって成膜の品質向上と水素パッシベーションの促進とを両立できる。なお、Si−H結合で残留した水素によって、太陽電池の電極形成の際の加熱などにより、更なる水素パッシベーション作用を期待できる。
成膜処理室25での成膜が完了したシリコン基板Wは、成膜室9の出口部から搬出され、後段バッファ室11に搬入される。シリコン基板Wは、後段バッファ室11内で徐々に冷却される。後段バッファ室11を経たシリコン基板Wは、調圧の後、アンロードロック室13を経て成膜装置1外に搬出される。
以上の成膜装置1及び反射防止膜製造方法では、成膜処理室25内に水素ガスまたはアンモニアガスが導入され、プラズマビームPb2によって水素イオンが生成される。水素イオンは、正イオンであり、主ハース部45aの作用によって加速されてシリコン基板Wに打ち込まれ、シリコン基板W内のダンクリングボンドBを終端する。シリコン基板Wは下流側加熱ヒータ26によって加熱されているために、水素イオンによる水素パッシベーションが促進される。その結果として、シリコン基板Wに対する水素パッシベーションを効果的に行いながら生産性も向上できる。
さらに、成膜装置1では、成膜処理室25と水素プラズマ処理室23との境界の一部は、仕切壁31によって区画されている。その結果として、成膜処理室25と水素プラズマ処理室23との各プラズマ環境を維持させ易くなり、水素パッシベーションの効果を高めながら、SiOタブレットM(成膜材料)を効果的にイオン化して成膜効率を向上させ易くなる。
さらに、成膜装置1では、成膜材料として酸化珪素からなるSiOタブレットMを用いているため、モノシランガスに比べて安全性は極めて高く、特に、昇華効率が高いために高速化に適している。特に、モノシランガスを利用する従来の成膜装置(非特許文献1)では、ガス供給装置とその除害装置、ガス検知装置やインターロック設備などの特別な装置を備える必要があって設備コストアップを招来し易い。これに対し、成膜装置1では、そのような付帯設備が少なくて済み、設備コストを抑えることできる。
さらに、従来装置では、ダングリングボンドの終端のためにシリコン基板を450°C以上にも上げる必要がある。これに対して、成膜装置1では、成膜処理よりも前に、水素プラズマ室23で水素プラズマ処理を行っており、水素イオンを直接的にシリコン基板Wに打ち込むことができるために、水素パッシベーションのためにシリコン基板Wを加熱する温度を200°C〜400°C程度にまで下げることができる。その結果として、成膜装置1は、加熱温度の上昇に起因した搬送トレイの熱変形などによるトラブルの発生を抑えることができる。さらに、メンテナンスのために成膜装置1や搬送トレイを冷却する時間、起動時の予備加熱のため時間などを短縮でき、成膜装置1の稼働率を上げて生産性を向上させることができる。
さらに、成膜装置1の成膜処理室25では、SiOタブレットMを用いてRPD法によって反射防止膜Fを成膜するため、反応効率が高くて成膜時間が短い。その結果として、成膜装置1の成膜速度は、例えば、ダイナミックレート(シリコン基板Wが1分間に1m進む間の成膜速度)において100nm m/secである。これは、装置のスループット(単位時間当りの処理能力)としては、2000枚/時に相当する。これに対して、従来装置では、1台当たりの生産能力は300枚〜400枚/時程度にしかならない。一般に、多結晶シリコン基板を利用した太陽電池製造ラインでは、製産する太陽電池の発電量を基準にして10MW〜290MW/年の発電量を確保できる量の製産が求められるが、従来装置では、この量を確保するために2台以上必要であるのに対し、成膜装置1では1台で足り、設備コストを抑えるのにも有効である。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、成膜処理室25にも水素イオン発生ガスとして水素イオンやアンモニアガスを導入したが、成膜処理室25には、水素イオン発生ガスを導入せず、水素プラズマ処理室23にのみ導入し、水素プラズマ処理室23でのみ水素イオンによるダングリングボンドの終端を行わせるようにしてもよい。また、水素イオン生成ガスとして水素ガスやアンモニアガスを導入したが、その他の水素元素が含有するガスを導入するようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る成膜装置の概略を示す断面図である。 成膜室の水素プラズマ処理室の概略を示す図である。 成膜室の成膜処理室の概略を示す図である。 シリコン基板の内部を模式的に示す図であり、(a)は単結晶構造のシリコン基板を示す図であり、(b)は多結晶構造のシリコン基板を示す図である。
符号の説明
1…成膜装置(反射防止膜成膜装置)、9…成膜室、10…プラズマビーム発生源、23…水素プラズマ処理室(水素プラズマ処理部)、23c…水素導入部(第1の導入部)、24…上流側加熱ヒータ(加熱手段)、25…成膜処理室(成膜処理部)、25c…水素導入部(第2の導入部)、26…下流側加熱ヒータ(加熱手段)、31…仕切壁、33…水素プラズマ用プラズマガン(第2のプラズマガン)、35a…主陽極部(水素プラズマ用陽極部)、37…第1の電源装置(電位設定手段)、43…成膜用プラズマガン(第1のプラズマガン)、45a…主ハース部(成膜用陽極部)、52…気体導入部、M…SiOタブレット(成膜材料)、F…反射防止膜、W…シリコンシリコン基板(基板)。

Claims (7)

  1. 基板上に太陽電池用の反射防止膜を成膜する反射防止膜成膜装置において、
    前記基板が搬入される成膜室と、
    前記成膜室内にプラズマビームを供給するプラズマビーム発生源と、
    酸化珪素からなる成膜材料を保持すると共に、前記プラズビームを導いて前記成膜材料を加熱する成膜用陽極部と、
    前記プラズマビームによって水素イオンに分解可能な水素イオン発生ガスを前記成膜室内に導入する気体導入部と、
    前記基板中のダングリングボンドを前記水素イオンで終端するために、前記成膜室内で前記基板を加熱する加熱手段と、
    を備えることを特徴とする反射防止膜成膜装置。
  2. 前記成膜室は、
    前記成膜用陽極部が設けられた成膜処理部と、前記成膜処理部よりも前記基板の搬送経路の上流側に設けられた水素プラズマ処理部と、を有し、
    前記プラズマビーム発生源は、
    前記成膜処理部に設けられた第1のプラズマガンと、前記水素プラズマ処理部に設けられた第2のプラズマガンと、を有し、
    前記気体導入部は、
    前記成膜処理部に前記水素イオン発生ガスを導入する第1の導入部と、前記水素プラズマ処理部に前記水素イオン発生ガスを導入する第2の導入部と、を有し、
    前記水素プラズマ処理部には、前記第2のプラズマガンからから照射されたプラズマビームを導いて、水素イオンを含む水素プラズマを生成する水素プラズマ用陽極部が設けられ、
    前記加熱手段は、前記成膜処理部内及び前記水素プラズマ処理部内で前記基板を加熱することを特徴とする請求項1記載の反射防止膜成膜装置。
  3. 前記成膜処理部と前記水素プラズマ処理部との境界の一部は、仕切壁によって区画されていることを特徴とする請求項2記載の反射防止膜成膜装置。
  4. 前記水素プラズマ用陽極部の電位を、前記成膜用陽極部の電位とは独立して設定する電位設定手段を更に備えたことを特徴とする請求項2または3記載の反射防止膜成膜装置。
  5. 前記電位設定手段は、前記成膜用陽極部の電位を前記水素プラズマ用陽極部の電位よりも高く設定することを特徴とする請求項4記載の反射防止膜成膜装置。
  6. 基板上に太陽電池用の反射防止膜を成膜する反射防止膜製造方法において、
    基板が搬入される成膜室内で、酸化珪素からなる成膜材料を保持する成膜用陽極部にプラズマビームを照射して前記成膜材料を昇華させ、昇華した前記成膜材料によって前記基板上に前記反射防止膜を成膜すると共に、
    前記プラズマビームによって水素イオンに分解可能な水素イオン発生ガスを前記成膜室内に導入し、前記成膜室内で前記基板を加熱して、前記基板中のダングリングボンドを前記水素イオンで終端することを特徴とする反射防止膜製造方法。
  7. 前記基板上に前記反射防止膜を成膜する前に、
    前記成膜室内に水素ガスを導入すると共に、前記成膜室内にプラズマビームを供給して水素イオンを含む水素プラズマを生成し、前記基板を加熱して、前記基板中のダングリングボンドを前記水素イオンで終端することを特徴とする請求項6記載の反射防止膜製造方法。
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