JP2010222267A - 2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電子材料、光関連材料等の原料として有用な2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの製造方法に関する。
2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの製造法として、6−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒドを、p−トルエンスルホン酸ピリジニウムの存在下、エチルビニルエーテルと反応させて6−(1−エトキシエトキシ)−2−ナフトアルデヒドを得、この6−(1−エトキシエトキシ)−2−ナフトアルデヒドを、カリウム−tert−ブトキシドの存在下、メチルトリフェニルホスホニウムブロマイドと反応させて2−(1−エトキシエトキシ)−6−ビニルナフタレンを製造し、この2−(1−エトキシエトキシ)−6−ビニルナフタレンを0.5N塩酸で処理して、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンを得る方法が知られている(特許文献1参照)。
しかし、上記の方法では、2−(1−エトキシエトキシ)−6−ビニルナフタレンを製造する際、多量のトリフェニルホスフィンオキシドが副生するため、精製工程が煩雑となる。また、6−(1−エトキシエトキシ)−2−ナフトアルデヒドを製造する際、6−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒドと6−(1−エトキシエトキシ)−2−ナフトアルデヒドとが平衡にあるため、原料が残存するという問題がある。さらに、酸性条件下では、ビニル部位においてカチオンが生成しやすく、そのカチオンがヒドロキシル基と反応して生成物がポリマー化するという問題もある。
本発明の目的は、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンを高い収率で工業的に効率よく製造できる方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、2位に特定の置換基を有する2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物と反応させると、反応が円滑に進行し、ポリマー化等の副反応が生じにくく、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンが高い収率で得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1)
[式中、Rは、下記式(a)、(b)、(c)又は(d)
R1CO− (a)
R2NHCO− (b)
R3OC(=O)− (c)
R4SO2− (d)
(上記式中、R1は水素原子又は炭化水素基を示し、R2、R3、R4は、それぞれ、炭化水素基を示す)
で表される基を示す]
で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物と反応させて、下記式(2)
で表される2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンを得ることを特徴とする2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの製造方法を提供する。
R1CO− (a)
R2NHCO− (b)
R3OC(=O)− (c)
R4SO2− (d)
(上記式中、R1は水素原子又は炭化水素基を示し、R2、R3、R4は、それぞれ、炭化水素基を示す)
で表される基を示す]
で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物と反応させて、下記式(2)
上記製造方法において、反応を塩基性触媒の存在下で行うのが好ましい。
また、上記製造方法において、下記式(3)
[式中、Rは、下記式(a)、(b)、(c)又は(d)
R1CO− (a)
R2NHCO− (b)
R3OC(=O)− (c)
R4SO2− (d)
(上記式中、R1は水素原子又は炭化水素基を示し、R2、R3、R4は、それぞれ、炭化水素基を示す)
で表される基を示す]
で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールを脱水反応に付して、式(1)で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを製造し、得られた2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物と反応させてもよい。
R1CO− (a)
R2NHCO− (b)
R3OC(=O)− (c)
R4SO2− (d)
(上記式中、R1は水素原子又は炭化水素基を示し、R2、R3、R4は、それぞれ、炭化水素基を示す)
で表される基を示す]
で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールを脱水反応に付して、式(1)で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを製造し、得られた2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物と反応させてもよい。
さらに、上記製造方法において、下記式(4)
で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールを、R1COOH(式中、R1は水素原子又は炭化水素基を示す)で表されるカルボン酸若しくはその反応性誘導体、R2NCO(式中、R2は炭化水素基を示す)で表されるイソシアネート化合物、Y1COOR3(式中、Y1はハロゲン原子、R3は炭化水素基を示す)で表されるハロギ酸エステル、又はR4SO2Y2(式中、Y2はハロゲン原子、R4は炭化水素基を示す)で表されるスルホン酸ハライドと反応させて、式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールを製造し、得られた1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールを脱水反応に付してもよい。
本発明によれば、2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンと活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物との反応が塩基性触媒により進行するため、酸触媒を用いる反応と異なり、生成物の重合(カチオン重合)を抑制できるとともに、逆反応がほとんど起こらないので、目的の2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンを高い収率で得ることができる。また、原料として用いる2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンは、入手しやすい原料から簡易な方法で誘導できるため、煩雑な工程を経ることなく安価に2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンを製造することができる。
本発明の製造方法では、前記式(1)で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物と反応させて、前記式(2)で表される2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンを得る。
式(1)中、Rは、下記式(a)、(b)、(c)又は(d)
R1CO− (a)
R2NHCO− (b)
R3OC(=O)− (c)
R4SO2− (d)
(上記式中、R1は水素原子又は炭化水素基を示し、R2、R3、R4は、それぞれ、炭化水素基を示す)
で表される基を示す。
R1CO− (a)
R2NHCO− (b)
R3OC(=O)− (c)
R4SO2− (d)
(上記式中、R1は水素原子又は炭化水素基を示し、R2、R3、R4は、それぞれ、炭化水素基を示す)
で表される基を示す。
R1、R2、R3、R4における炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基等の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基(例えば、C1-10アルキル基等);アリル、ブテニル、ヘキセニル基等のアルケニル基(例えば、C2-10アルケニル基等);シクロペンチル、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基などの脂環式炭化水素基(例えば、C3-15脂環式炭化水素基等);フェニル、ナフチル基等の芳香族炭化水素基(例えば、C6-15芳香族炭化水素基等);ベンジル、2−フェニルエチル、1−フェニルエチル基等のアラルキル基(例えば、C7-16アラルキル基等)などが挙げられる。これらの中でも、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル基等のC1-4アルキル基;アリル基等のC2-4アルケニル基;シクロペンチル、シクロヘキシル基等のC5-6シクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のC6-10アリール基;ベンジル基等のC7-11アラルキル基が好ましい。
これらの炭化水素基は置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば、フッ素、塩素、臭素原子等のハロゲン原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル基等のC1-4アルキル基;アリル基等のC2-4アルケニル基;シクロヘキシル基等の5〜6員のシクロアルキル基;フェニル基等のアリール基;クロロメチル、トリフルオロメチル基等のC1-4ハロアルキル基;メトキシ、エトキシ基等のC1-4アルコキシ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル基等のC1-4アルコキシ−カルボニル基;アセチル、プロピオニル、ベンゾイル基等のC1-8アシル基;ニトロ基;シアノ基などが挙げられる。
式(a)で表される基の代表的な例として、アセチル基、プロピオニル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基などが挙げられる。式(b)で表される基の代表的な例として、N−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N−トリルカルバモイル基などが挙げられる。式(c)で表される基の代表的な例として、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基などが挙げられる。式(d)で表される基の代表的な例として、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、ナフタレンスルホニル基等が挙げられる。
前記Rとしては、式(a)で表される基であるのが特に好ましい。
活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物としては、例えば、水、アルコール、チオール、アンモニア、第1級又は第2級アミンなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
前記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどの炭素数1〜10(好ましくは、炭素数1〜4)のアルコールが挙げられる。チオールとしては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタンなどの炭素数1〜10(好ましくは、炭素数1〜4)のチオールが挙げられる。第1級又は第2級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、エタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミンなどの炭素数1〜10程度の第1級又は第2級アミンが挙げられる。これらの中でも、活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物としては、水、アルコールが好ましい。
活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物(水、アルコール等)の使用量は、通常、式(1)で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレン1モルに対して、0.95モル以上、好ましくは1.5モル以上である。活性水素が結合したヘテロ原子を有する化合物(水、アルコール等)を大過剰量用い、溶媒として使用してもよい。また、他の溶媒を反応溶媒として用いることもできる。
前記他の溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル;ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒;これらの混合溶媒などが挙げられる。
反応は塩基性触媒の存在下で円滑に進行する。塩基性触媒としては、有機塩基、無機塩基のいずれも使用でき、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の含窒素複素環化合物;トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルピペリジン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)等のアミン類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;酢酸ナトリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物などが挙げられる。これらの中でも、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩などの無機塩基が好ましい。
塩基性触媒の使用量は、例えば、式(1)で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンに対して、0.001〜100モル%、好ましくは0.01〜50モル%である。大過剰量の塩基性触媒を用いることもできる。
反応系内には、原料及び生成する2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンのラジカル重合を抑制するため、ラジカル重合禁止剤を存在させてもよい。ラジカル重合禁止剤としては公知のものを使用でき、例えば、ハイドロキノン、メトキノン、t−ブチルカテコール、フェノチアジンなどが挙げられる。
反応温度は、例えば−100℃〜200℃、好ましくは10℃〜100℃である。
反応終了後、反応混合物から、例えば、濾過、濃縮、抽出、洗浄(水洗、酸又はアルカリ洗浄等)、蒸留、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離精製手段を用いることにより、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンを得ることができる。
こうして得られる2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンは、電子材料、光関連材料等の原料、特にレジスト材料用の樹脂原料モノマーとして有用である。
前記式(1)で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンは、前記式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールを脱水反応に付すことにより製造できる。式(3)中、Rは前記と同じである。
脱水反応は、通常有機溶媒中、脱水触媒の存在下で行われる。有機溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル;ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒;これらの混合溶媒などが挙げられる。これらのなかでも、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。
脱水触媒としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのスルホン酸類;前記スルホン酸類とピリジン等の塩基(有機塩基、無機塩基)との塩(例えば、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸等);リン酸、硫酸などの無機酸;硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウム等の無機酸の塩;陽イオン交換樹脂などが挙げられる。
脱水触媒の使用量は、式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールに対して、例えば0.01〜20モル%、好ましくは0.1〜10モル%程度である。
反応系内には、生成する式(1)で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンのラジカル重合を抑制するため、ラジカル重合禁止剤を存在させてもよい。ラジカル重合禁止剤としては前記のものを使用できる。
反応温度は、例えば50〜200℃、好ましくは80〜150℃である。脱水反応は副生する水を留去しながら行ってもよい。この場合、水と共沸する有機溶媒を反応溶媒として用い、有機溶媒と水とを共沸させながら、留出した水を系外に排出してもよい。
反応終了後、反応混合物から、例えば、濾過、濃縮、抽出、洗浄(水洗、酸又はアルカリ洗浄等)、蒸留、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離精製手段を用いることにより、式(1)で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを得ることができる。
上記方法によれば、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの合成原料として有用な式(1)で表される2−置換オキシ−6−ビニルナフタレンを工業的に効率よく製造することができる。
前記式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールは、前記式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールを、R1COOH(式中、R1は前記に同じ)で表されるカルボン酸若しくはその反応性誘導体(アシル化剤)[Rが式(a)で表される基である化合物を得る場合]、R2NCO(式中、R2は前記に同じ)で表されるイソシアネート化合物[Rが式(b)で表される基である化合物を得る場合]、Y1COOR3(式中、Y1はハロゲン原子、R3は前記に同じ)で表されるハロギ酸エステル[Rが式(c)で表される基である化合物を得る場合]、又はR4SO2Y2(式中、Y2はハロゲン原子、R4は前記に同じ)で表されるスルホン酸ハライド[Rが式(d)で表される基である化合物を得る場合]と反応させることにより製造できる。Y1、Y2におけるハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素原子などが挙げられる。
R1COOHで表されるカルボン酸の反応性誘導体としては、カルボン酸ハライド[R1COY3(Y3はハロゲン原子を示す)]、カルボン酸無水物[(R1CO)2O]などが挙げられる。Y3におけるハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素原子などが挙げられる。前記アシル化剤としてはカルボン酸無水物がより好ましい。
式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールをアシル化剤と反応させる場合、例えば、式(a)で表される基がアセチル基の場合には、アシル化剤として、酢酸クロリド、酢酸ブロミド、無水酢酸などを使用できる。アシル化剤の使用量は、式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノール1モルに対して、通常0.95〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.3モル程度である。なお、これより多い量のアシル化剤を用いることもできる。
式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールをイソシアネート化合物と反応させる場合、例えば、式(b)で表される基がN−フェニルカルバモイル基の場合には、イソシアネート化合物としてフェニルイソシアネートを使用できる。イソシアネート化合物の使用量は、式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノール1モルに対して、通常0.95〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.3モル程度である。
式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールをハロギ酸エステルと反応させる場合、例えば、式(c)で表される基がメトキシカルボニル基の場合には、ハロギ酸エステルとしてクロロギ酸メチルを使用できる。ハロギ酸エステルの使用量は、式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノール1モルに対して、通常0.95〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.3モル程度である。
式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールをスルホン酸ハライドと反応させる場合、例えば、式(d)で表される基がp−トルエンスルホニル基の場合には、スルホン酸ハライドとして、p−トルエンスルホン酸クロリドなどを使用できる。スルホン酸ハライドの使用量は、式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノール1モルに対して、通常0.95〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.3モル程度である。
上記反応は、何れの場合も、通常有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル;ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒;これらの混合溶媒などが挙げられる。これらのなかでも、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル、トルエン等の芳香族炭化水素、これらの混合溶媒が好ましい。
反応は、必要に応じて、触媒、塩基、酸捕捉剤等の存在下で行われる。例えば、式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールに、式(a)で表される基に対応するアシル化剤を反応させて、式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールのうちRが式(a)で表される基である化合物を製造する場合には、系内に塩基を存在させるのが好ましい。塩基としては、有機塩基、無機塩基のいずれも使用でき、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の含窒素複素環化合物;トリエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルピペリジン、DBU(ジアザビシクロウンデセン)等のアミン類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;酢酸ナトリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物などが挙げられる。これらの中でも、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩などの無機塩基が好ましい。塩基の使用量は、式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノール1モルに対して、通常0.95〜20モル、好ましくは1.0〜10モル、さらに好ましくは1.5〜8モルである。大過剰の塩基を用いることもできる。
式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールに、式(b)で表される基に対応するイソシアネート化合物を反応させて、式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールのうちRが式(b)で表される基である化合物を製造する場合には、カーバメート化合物を合成する際に通常用いる触媒を使用することができる。このような触媒として、例えば、スズ、チタン、アルミニウムなどを含有する金属化合物(金属有機化合物、炭酸塩、酢酸塩、酸化物、ハロゲン化物等)、塩基性化合物(ピリジン等)が挙げられる。
式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールに、式(c)で表される基に対応するハロギ酸エステルを反応させて、式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールのうちRが式(c)で表される基である化合物を製造する場合には、系内に塩基を存在させるのが好ましい。塩基としては、上記アシル化剤を反応に用いる場合と同様の塩基を使用できる。塩基の使用量は、式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノール1モルに対して、通常0.95〜20モル、好ましくは1.0〜10モル、さらに好ましくは1.5〜8モルである。大過剰の塩基を用いることもできる。
式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールに、式(d)で表される基に対応するスルホン酸ハライドを反応させて、式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールのうちRが式(d)で表される基である化合物を製造する場合には、系内に塩基を存在させるのが好ましい。塩基としては、上記アシル化剤を反応に用いる場合と同様の塩基を使用できる。塩基の使用量は、式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノール1モルに対して、通常0.95〜20モル、好ましくは1.0〜10モル、さらに好ましくは1.5〜8モルである。大過剰の塩基を用いることもできる。
上記各反応における反応温度は、例えば−100℃〜200℃、好ましくは10℃〜150℃である。
反応終了後、反応混合物から、例えば、濾過、濃縮、抽出、洗浄(水洗、酸又はアルカリ洗浄等)、蒸留、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離精製手段を用いることにより、式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールを得ることができる。
上記方法によれば、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの合成中間体として有用な式(3)で表される1−(6−置換オキシ−2−ナフチル)エタノールを工業的に効率よく製造することができる。
前記式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールは、前記式(5)で表される6−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒドと式(6)で表されるグリニヤール試薬とを反応させることにより得ることができる。
式(6)中、Xはハロゲン原子を示す。ハロゲン原子として、例えば、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
グリニヤール反応は、通常有機溶媒中で行われる。有機溶媒としては、反応に不活性な溶媒であればよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル;これらの混合溶媒などが挙げられる。これらのなかでも、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテルが好ましい。
式(6)で表されるグリニヤール試薬の使用量は、式(5)で表される6−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒド1モルに対して、例えば0.95〜10モル、好ましくは1.0〜5モル程度である。反応温度は、例えば−100℃〜100℃、好ましくは0℃〜80℃である。
反応終了後、例えば、酸を含む水溶液等によってクエンチし、濾過、濃縮、抽出、洗浄(水洗、酸又はアルカリ洗浄等)、蒸留、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離精製手段を用いることにより、式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールを得ることができる。
上記方法によれば、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの合成中間体として有用な式(4)で表される1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールを工業的に効率よく製造することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
窒素雰囲気下、2−ヒドロキシ−6−ナフトアルデヒド(49.97g、0.29モル)を脱水THF(水分20ppm以下、406g)に溶解させた液を、1.0モル/LのメチルマグネシウムブロマイドのTHF溶液(753.51g、0.75モル)に温度10℃以下を維持し、撹拌しながら、85分間かけて、滴下した。滴下終了後、20℃で47時間撹拌し続けた。その後、12N塩酸(70mL)と水(210mL)の混合液を20℃以下を維持し、撹拌しながら、滴下した。滴下終了後、上層と下層を分液した。分液ロートを水200mLとトルエン500mLでとも洗いし、水層、有機層を全て併せ3Lフラスコに移液した。併せた混合液に6N塩酸(1回目、20g、2回目、5g、3回目、5g、4回目、10g)を順番に加えていき、下層のpHが1になったところで塩酸の追加を終了した。その後、この有機層を、飽和重曹水500mL、飽和食塩水500mLで順次洗浄した。得られた溶液(THF/トルエン溶液、合計1747g)から低沸分をおよそ200g留出させ(留出温度64℃、常圧)、粗1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノール(粗ジオール)を含む粗液を得た(1534g、この粗液中の目的物(粗ジオール)の得量は55.14g(0.29モル)であった。収率100%)。この粗1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールを含む有機溶媒中の水分濃度をカールフィッシャー(水分分析装置)で測定したところ、2.3重量%であった。
窒素雰囲気下、2−ヒドロキシ−6−ナフトアルデヒド(49.97g、0.29モル)を脱水THF(水分20ppm以下、406g)に溶解させた液を、1.0モル/LのメチルマグネシウムブロマイドのTHF溶液(753.51g、0.75モル)に温度10℃以下を維持し、撹拌しながら、85分間かけて、滴下した。滴下終了後、20℃で47時間撹拌し続けた。その後、12N塩酸(70mL)と水(210mL)の混合液を20℃以下を維持し、撹拌しながら、滴下した。滴下終了後、上層と下層を分液した。分液ロートを水200mLとトルエン500mLでとも洗いし、水層、有機層を全て併せ3Lフラスコに移液した。併せた混合液に6N塩酸(1回目、20g、2回目、5g、3回目、5g、4回目、10g)を順番に加えていき、下層のpHが1になったところで塩酸の追加を終了した。その後、この有機層を、飽和重曹水500mL、飽和食塩水500mLで順次洗浄した。得られた溶液(THF/トルエン溶液、合計1747g)から低沸分をおよそ200g留出させ(留出温度64℃、常圧)、粗1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノール(粗ジオール)を含む粗液を得た(1534g、この粗液中の目的物(粗ジオール)の得量は55.14g(0.29モル)であった。収率100%)。この粗1−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)エタノールを含む有機溶媒中の水分濃度をカールフィッシャー(水分分析装置)で測定したところ、2.3重量%であった。
実施例2
滴下終了後の熟成温度を20℃から45℃に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行ったところ、8時間で原料が消失した。後処理後、収量を求めたところ、54.08g(0.287モル、収率99%)であった。
滴下終了後の熟成温度を20℃から45℃に変更した以外は、実施例1と同様にして反応を行ったところ、8時間で原料が消失した。後処理後、収量を求めたところ、54.08g(0.287モル、収率99%)であった。
実施例3
用いるグリニヤール試薬、その量を、1.7モル/LのメチルマグネシウムクロライドのTHF溶液(680g、1.15モル)に、そして、後処理に用いる12N塩酸の量を110mLに変更した以外は、実施例2と同様にして反応を行ったところ、2時間で原料が消失した。後処理後、収量を求めたところ、53.53g(0.284モル、収率98%)であった。
用いるグリニヤール試薬、その量を、1.7モル/LのメチルマグネシウムクロライドのTHF溶液(680g、1.15モル)に、そして、後処理に用いる12N塩酸の量を110mLに変更した以外は、実施例2と同様にして反応を行ったところ、2時間で原料が消失した。後処理後、収量を求めたところ、53.53g(0.284モル、収率98%)であった。
実施例4
実施例1で得られた粗ジオールに、乾燥THF(水分20ppm以下、500g)と炭酸ナトリウム(153g、1.44モル)を加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、52℃まで昇温し、無水酢酸(35.35g、0.346モル)を滴下した。滴下終了後、53〜55℃を維持しながら2時間撹拌を続けた。反応液をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で分析したところ、原料(ジオール)の残存を確認したので、さらに、無水酢酸(2.98g、0.0292モル)を滴下した。滴下後1時間撹拌を行い、HPLCで原料を分析したところ、原料(ジオール)の含有量は0.1重量%未満になっていた。反応を停止するために、トルエンを403g添加後、容器ごと氷水で冷却し、3N塩酸961gを内温を14〜17℃に維持できるように、ゆっくりと滴下した。有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留水で洗浄し、有機層をエバポレーターで濃縮乾固させ、粗1−(6−アセトキシナフタレン−2−イル)エタノール(粗アセテート)65.0gを得た(収率97%)。
実施例1で得られた粗ジオールに、乾燥THF(水分20ppm以下、500g)と炭酸ナトリウム(153g、1.44モル)を加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら、52℃まで昇温し、無水酢酸(35.35g、0.346モル)を滴下した。滴下終了後、53〜55℃を維持しながら2時間撹拌を続けた。反応液をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)で分析したところ、原料(ジオール)の残存を確認したので、さらに、無水酢酸(2.98g、0.0292モル)を滴下した。滴下後1時間撹拌を行い、HPLCで原料を分析したところ、原料(ジオール)の含有量は0.1重量%未満になっていた。反応を停止するために、トルエンを403g添加後、容器ごと氷水で冷却し、3N塩酸961gを内温を14〜17℃に維持できるように、ゆっくりと滴下した。有機層と水層を分離した後、有機層を蒸留水で洗浄し、有機層をエバポレーターで濃縮乾固させ、粗1−(6−アセトキシナフタレン−2−イル)エタノール(粗アセテート)65.0gを得た(収率97%)。
実施例5
実施例4で得られた粗アセテート(65.0g、0.282モル)、p−トルエンスルホン酸一水和物(2.69g、0.0141モル)、及びピリジン(0.5584g、0.0071モル)をフラスコに入れ、トルエン(1230g)を加えた。この混合物を撹拌しながら、トルエンが留出しはじめるまで昇温した。そのまま5時間反応させ、HPLC分析により原料が完全に消失したことを確認した。反応混合液を室温まで冷却した後、分液し、有機層を5%重曹水(520g)、蒸留水(520g)で順次洗浄した。有機層を濃縮乾固させ、粗2−アセトキシ−6−ビニルナフタレン(粗ACVN)(59.9g、0.282モル)を得た(収率100%)。
実施例4で得られた粗アセテート(65.0g、0.282モル)、p−トルエンスルホン酸一水和物(2.69g、0.0141モル)、及びピリジン(0.5584g、0.0071モル)をフラスコに入れ、トルエン(1230g)を加えた。この混合物を撹拌しながら、トルエンが留出しはじめるまで昇温した。そのまま5時間反応させ、HPLC分析により原料が完全に消失したことを確認した。反応混合液を室温まで冷却した後、分液し、有機層を5%重曹水(520g)、蒸留水(520g)で順次洗浄した。有機層を濃縮乾固させ、粗2−アセトキシ−6−ビニルナフタレン(粗ACVN)(59.9g、0.282モル)を得た(収率100%)。
実施例6
実施例5で得られた粗ACVN(59.9g、0.282モル)、炭酸ナトリウム(0.300g、0.00283モル)、およびメタノール(1140g)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、還流させながら6時間撹拌した。HPLCで原料の消失を確認し、室温(約25℃)まで冷却し、ろ過後、エバポレータを用いメタノールを減圧留去した。得られた固形物をトルエン(400g)と酢酸エチル(180g)の混合溶媒に溶解させ、1回当たり150gの蒸留水を用い2回洗浄した。有機層を分離し、エバポレーターを用い、減圧下、完全に溶媒を留去し、粗2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレン(粗HVN)(48.1g、桃白色)を得た(収率100%)。粗HVNを酢酸エチル300gとn−ヘキサン300gの混合溶媒に溶解させ、シリカゲル(30g、「Wakogel C200」)を加え、室温で1時間撹拌後、濾紙(5C)を用いて濾過した。この濾液から、減圧下、溶媒を完全に留去した後、540gのメタノールに溶解させ、20℃で600gのイオン交換水を加え、結晶を析出させた。その後、濾過し、真空乾燥させることにより精製し、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの製品(38.9g、純度89%、収率72%)を得た。
実施例5で得られた粗ACVN(59.9g、0.282モル)、炭酸ナトリウム(0.300g、0.00283モル)、およびメタノール(1140g)をフラスコに入れ、窒素雰囲気下、還流させながら6時間撹拌した。HPLCで原料の消失を確認し、室温(約25℃)まで冷却し、ろ過後、エバポレータを用いメタノールを減圧留去した。得られた固形物をトルエン(400g)と酢酸エチル(180g)の混合溶媒に溶解させ、1回当たり150gの蒸留水を用い2回洗浄した。有機層を分離し、エバポレーターを用い、減圧下、完全に溶媒を留去し、粗2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレン(粗HVN)(48.1g、桃白色)を得た(収率100%)。粗HVNを酢酸エチル300gとn−ヘキサン300gの混合溶媒に溶解させ、シリカゲル(30g、「Wakogel C200」)を加え、室温で1時間撹拌後、濾紙(5C)を用いて濾過した。この濾液から、減圧下、溶媒を完全に留去した後、540gのメタノールに溶解させ、20℃で600gのイオン交換水を加え、結晶を析出させた。その後、濾過し、真空乾燥させることにより精製し、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの製品(38.9g、純度89%、収率72%)を得た。
Claims (5)
- 反応を塩基性触媒の存在下で行う請求項1記載の2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの製造方法。
- 下記式(4)
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JP2009068914A JP2010222267A (ja) | 2009-03-19 | 2009-03-19 | 2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレンの製造方法 |
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