JP2010216508A - 摩擦伝動変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の摩擦伝動ローラ対を用いた摩擦伝動変速装置において、いずれのローラ対も接触しないニュートラル状態を選択できるようにする。
【解決手段】変速機構が各々回転自在に支持された第1ローラと第2ローラとで構成するとともに、変速比をそれぞれ異ならせて複数設定したローラ対のうち、一対のローラ対を選択的に押圧接触させることで動力を伝達する一方、いずれのローラ対も押圧接触させないニュートラル状態を選択でき、そのニュートラル状態で、前記第1ローラを直接または前記第1ローラの回転支持部を介して支持する支持機構により、いずれのローラ対も接触しないようにする。
【選択図】図5

Description

本発明は、ローラ相互の押圧接触で生じる摩擦伝達力によって動力を伝達する摩擦伝動装置に関し、特に、複数の摩擦伝動ローラ対を用いた摩擦伝動変速装置に関する。
従来の摩擦伝動変速装置としては、例えば、特許文献1で開示されたものが知られており、この従来の摩擦伝動変速装置は、各々回転自在に支持された第1ローラと第2ローラとを押圧接触させ、その接触部に生じる摩擦伝達力によって、前記2種類のローラのうち、一方のローラから他方のローラに動力を伝達する摩擦伝動装置であり、第1ローラと第2ローラとで構成するとともに、変速比をそれぞれ異ならせて複数設定したローラ対を有し、その複数設定したローラ対それぞれの軸間距離を変化させることにより、それら複数のローラ対のうち一対のローラ対を選択的に押圧接触させることで動力を伝達するものである。
特開2007−333123号公報
しかしながら、上記従来の摩擦伝動変速装置は、変速機構で、いずれのローラ対も押圧接触しないようにローラ対それぞれの軸間距離を設定することはできるが、第1ローラと第2ローラとのうち上側にあるローラが重力方向に移動して、下側にあるローラ対と接触してしまい、いずれのローラ対も接触しないニュートラル状態を選択することができないという問題があった。
本発明の摩擦伝動変速装置は、変速機構が、各々回転自在に支持された第1ローラと第2ローラとで構成するとともに、変速比をそれぞれ異ならせて複数設定したローラ対のうち、一対のローラ対を選択的に押圧接触させることで動力を伝達する一方、いずれのローラ対も押圧接触させないニュートラル状態を選択でき、そのニュートラル状態で、前記第1ローラを直接または前記第1ローラの回転支持部を介して支持する支持機構により、いずれのローラ対も接触しないようにすることを特徴とする。
本発明の摩擦伝動変速装置によれば、変速機構がニュートラル状態で、いずれのローラ対も押圧接触させないようにするために、支持機構により第1ローラを直接または第1ローラの回転支持部を介して支持するので、第1ローラが第2ローラに接近する方向に移動することがなくなり、ニュートラル状態で第1ローラと第2ローラとの離間状態を維持することができる。このため、例えばエンジン始動時等に、いずれのローラ対も動力を伝達しない状態を確実に実現することができる。
本発明の摩擦伝動変速装置の第1実施形態としての車両用摩擦伝動変速装置の構成を各ローラの軸線方向から見て模式的に示す説明図である。 上記第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置の構成を模式的に示す断面図である。 上記第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向の3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図である。 上記第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向の3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図である。 上記第3実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を模式的に示す断面図である。 上記第4実施形態における板カムの固定位置を示す正面図である。 本発明の第5実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向の3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図である。 本発明の第6実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向の3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図である。 本発明の第7実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向の3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図である。
以下、本発明の摩擦伝動変速装置の7種類の実施形態を図面に基づき説明する。ここに図1は、本発明の摩擦伝動変速装置の第1実施形態としての車両用摩擦伝動変速装置の構成を各ローラの軸線方向から見て模式的に示す説明図、図2は、上記第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置の構成を模式的に示す断面図である。
本発明の第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置は、車両の駆動系に用いるもので、図1に示すように、各々回転自在に支持された第1ローラとしての駆動ローラ1および第2ローラとしての従動ローラ2を互いに押圧接触させ、その接触部に生じる摩擦伝達力によって、車両の加速時には図示しない駆動源からの駆動力を駆動ローラ1から従動ローラ2を経て図示しない駆動輪に伝達し、車両のコースト走行時には駆動輪からの駆動力を従動ローラ2から駆動ローラ1を経て動力源に伝達する。
駆動ローラ1および従動ローラ2は、具体的には、図2に示すように構成する。すなわち、駆動ローラ1は、1速用駆動ローラ11と、2速用駆動ローラ12と、3速用駆動ローラ13と、駆動ローラ支持軸部17,18とを一体に形成して構成する。ローラ径は、1速用駆動ローラ11<2速用駆動ローラ12<3速用駆動ローラ13であり、駆動ローラ支持軸部17,18の間に、図2では左から順に、1速用駆動ローラ11、2速用駆動ローラ12、3速用駆動ローラ13を配列している。
従動ローラ2は、1速用従動ローラ21と、2速用従動ローラ22と、3速用従動ローラ23とにより構成する。ローラ径は、1速用従動ローラ21>2速用従動ローラ22>3速用従動ローラ23であり、偏心従動ローラ軸24上に、図2では左から順に、1速用従動ローラ21、2速用従動ローラ22、3速用従動ローラ23を配置している。
1速用駆動ローラ11と1速用従動ローラ21、2速用駆動ローラ12と2速用従動ローラ22、および3速用駆動ローラ13と3速用従動ローラ23は、それぞれローラ対を構成し、これら三対のローラ対は、互いに変速比を異ならせて設定している。
図2に示すように、偏心従動ローラ軸24にはその両端部を回転自在に支持する第1支持軸受け3と第2支持軸受け4とを設け、また駆動ローラ支持軸部17,18にはそれらを回転自在に支持する駆動ローラ支持軸受け5,6を設けている。そして第1支持軸受け3と第2支持軸受け4とを、図示しない変速装置ケース内に配設した二つのフレーム7でそれぞれ支持するとともに、それらのフレーム7に設けたカム斜面7aに駆動ローラ支持軸受け5,6をそれぞれ当接させることで、三対のローラ対に押し付け力を付与する。
駆動ローラ支持軸受け5,6は、図2に示すように、外輪としてのカムフォロア5a,6aと、転動体としてのニードル5b,6bとを有し、一方、カム斜面7aは、図1に示すように、駆動ローラ1と従動ローラ2との接触点における接線に対し角度θを有して互いに向かい合う二つの斜面からなり、駆動ローラ支持軸受け5,6のカムフォロア5a,6aは、このカム斜面7aに当接して何れかのローラ対のローラ同士を接触させた後、互いに接触したローラ対間の伝達力の反力によりカム斜面7aに沿って移動することで、その接触したローラ同士を押圧するように構成している。
3個の従動ローラ21,22,23は、図2に示すように、偏心従動ローラ軸24の両端部の回転軸2aに対しそれぞれ偏心した従動ローラ回転軸21a,22a,23a上にボール等を介してそれぞれ回転自在に支持し、偏心従動ローラ軸24の一端部には、例えばウォーム歯車組等の図示しない不可逆入力型の減速機構を介してその偏心従動ローラ軸24を回動させるサーボモータ8(変速アクチュエータ)を設けている。なお、図2では、回転軸2aと22aは一致しているが、実際には回転軸2aに対し回転軸22aは紙面に直交する方向へ偏心している。
変速機構として、変速指令時には、サーボモータ8が偏心従動ローラ軸24を回動させることにより、従動ローラ回転軸21a,22a,23aのうち変速前の変速位置に対応する1つの従動ローラの回転軸を駆動ローラ回転軸1aから離し、従動ローラ回転軸21a,22a,23aのうち変速後の変速位置に対応する1つの従動ローラの回転軸を駆動ローラ回転軸1aに近づけることで、変速比を異ならせて設定した三対のローラ対のうち、ローラ同士を押圧接触させる一対のローラ対を切り替え可能に構成している。
1速用従動ローラ21と2速用従動ローラ22と3速用従動ローラ23とは、第1連結部材31と第2連結部材32とにより、径方向は互いに移動可能で、かつ、回転方向は一体に連結している。そして変速装置への駆動力の入力は、駆動ローラ支持軸部17,18の何れか一方から行い、変速装置からの駆動力の出力は、1速用従動ローラ21と2速用従動ローラ22と3速用従動ローラ23との何れかから径方向あるいは軸方向に取り出す。図1〜2は、3速で動力を伝達している状態を示しており、3速用従動ローラ23から駆動力の出力を取り出す。
次に上記第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置でニュートラル状態を選択したときについて説明する。図3は、上記第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向の3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図、図4は、上記第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を模式的に示す断面図である。
図3および図4に示すように、車両用摩擦伝動変速装置がニュートラル状態のときは、偏心従動ローラ軸24の端部25に固定した板カム40が駆動ローラ支持軸受け5のカムフォロア5aを支持し、偏心従動ローラ軸24の端部26に固定した板カム41が駆動ローラ支持軸受け6のカムフォロア6aを支持する。このニュートラル状態は、偏心従動ローラ軸24の回転に伴って板カム40,41が回転して駆動ローラ支持軸受け5,6のカムフロア5a、6aと当接することで達成される。支持機構としての板カム40,41は、駆動ローラ1が重力方向(図では下方)に移動して3個のローラ対のうちのいずれかが互いに接触してしまうことを防止し、いずれのローラ対の離間状態も維持することができる。なお、第1実施形態では、偏心従動ローラ軸24の端部25,26の両方に板カム40,41を固定したが、駆動ローラ1を支持したときに重量バランスが良好な場合等に所望に応じて、板カム40,41のどちらか一方のみとすることができる。
次に本発明の第2実施形態について説明する。図5は、第2実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を模式的に示す断面図である。図4と図5とで相違する部分以外は第1実施形態と同一である。以下の説明では、第1実施形態との相違点について述べる。
第2実施形態の車両用摩擦伝動変速装置は、ニュートラル状態において、偏心従動ローラ軸24の端部25,26に固定した板カム40,41が駆動ローラ1の支持軸部17,18をそれぞれ支持する。第2実施形態の車両用摩擦伝動変速装置は、このように支持機構としての板カム40,41が支持軸部17,18を支持することで、図4および図5を見比べると分かるように、第1実施形態の場合と比べて、駆動ローラ軸受け5,6を軸線方向に小型化することができる。
次に本発明の第3実施形態について説明する。図6は、第3実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向の3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図である。図7は、第3実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を模式的に示す断面図である。図3と図6、図4と図7とで相違する部分以外は第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置と同一である。以下の説明では、第1実施形態との相違点について述べる。
第3実施形態の車両用摩擦伝動変速装置は、ニュートラル状態において、偏心従動ローラ軸24の端部25に固定した板カム40が1速用駆動ローラ11を支持し、偏心従動ローラ軸24の端部26に固定した板カム41が3速用駆動ローラ13を支持する。第3実施形態の車両用摩擦伝動変速装置は、支持機構としての板カム40が駆動ローラ11を支持することで支持軸部17を短くでき、板カム41が駆動ローラ13を支持することで支持軸部18を短くすることができる。これにより、駆動ローラ本体11,12,13よりも直径が小さく、かつ駆動ローラ軸受け5,6で支持されない支持軸部17,18が短くなることにより、駆動ローラ1全体の支持剛性が高くなり、駆動ローラ1のたわみを小さくすることができる。なお、第3実施形態では、偏心従動ローラ軸24の端部25,26の両方に板カム40,41を固定して駆動ローラ1を支持したが、駆動ローラ1を支持したときに重量バランスが良好な場合等に所望に応じて、板カム40,41のどちらか一方のみとすることもできる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図8は、第4実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を模式的に示す断面図である。図9は、第4実施形態における板カム40の固定位置を示す正面図である。図4と図8とで相違する部分以外は第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置と同一である。以下の説明では、第1実施形態との相違点について述べる。
第4実施形態の車両用摩擦伝動変速装置では、支持機構として、偏心従動ローラ軸24に固定されてその偏心従動ローラ軸24を駆動する歯車50の歯先よりも半径方向に突出するように、歯車50に固定された板カム40を有する。歯車50は、その歯車50に噛合した歯車51を介してサーボモータ8に連結され回転する。歯車50の回転に伴って板カム40が回転することで、板カム40と駆動ローラ1の支持軸部18とが当接して駆動ローラ1の支持軸部18を支持する。第1実施形態では、サーボモータ8は偏心従動ローラ軸24の軸線方向に延在する方向に配置されるが、第4実施形態では、歯車50,51によりサーボモータ8の出力軸回転を偏心従動ローラ軸24に伝達していることから、サーボモータ8は偏心従動ローラ軸24と平行に配置されるため、摩擦伝動変速装全体の軸線方向寸法を小さくすることができる。また、第4実施形態では、車両用摩擦伝動変速装置の動作に必要な歯車50,51に板カム40を固定するだけで良いため、後述する実施形態に比べて、駆動ローラ1を支持する支持機構を設けるために必要な部品点数を少なくすることができる。
板カム40の固定位置は、板カム40が歯車50の歯先よりも半径方向に突出するように固定されれば良いが、図8に示すように、歯車50の、サーボモータ8の出力軸と反対側の側面に板カム40を固定することで、歯車50を一回転以上回転させても板カム40が歯車51等と干渉しないことから、三対のローラ対それぞれの軸間距離を変化させる偏心従動ローラ軸24の回転に制限がなくなり、その結果、変速パターンの自由度を増すことができる。
また、第4実施形態では、偏心従動ローラ24の端部26に歯車50を固定して、駆動ローラ1の支持軸部18を支持する形態を示したが、これに代えて偏心従動ローラ24のもう一方の端部25に歯車50を固定して、駆動ローラ1の支持軸部17を支持することもできる。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図10は、第5実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向の3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図である。図3と図10とで相違する部分以外は第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置と同一である。以下の説明では、第1実施形態との相違点について述べる。
第5実施形態の車両用摩擦伝動変速装置では、支持機構として、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6の各々と、カム斜面7aを有するフレーム7の、カム斜面7aに対向する面との間に介挿した二本の弾性体60を有する。ここでは図10に基づき、駆動ローラ支持軸受け6側について説明する。なお、図10では、弾性体60は2本示されているが、2本に限られるものではない。第5実施形態の車両用摩擦伝動変速装置がニュトラル状態のとき、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け6を、弾性体60の付勢力により支持する。弾性体60の弾性係数は、第5実施形態の車両用摩擦伝動変速装置が動力伝達状態にあるときは、3個のローラ対のうちのいずれかが接触する軸間距離となって弾性体60が圧縮され、一方、ニュートラル状態にあるときは、3個のローラ対のうちのいずれもが接触せず離間状態を維持できるように決定される。二本の弾性体60のそれぞれの弾性係数は、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け6をバランス良く支持することができれば等しい必要はない。なお、第5実施形態では、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6の両方を弾性体60の付勢力により支持したが、弾性体の数や、弾性体60の弾性係数の選択により駆動ローラ1を支持したときに重量バランスが良好な場合等に所望に応じて、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6のどちらか一方を弾性体60で支持することもできる。
次に、本発明の第6実施形態について説明する。図11は、第6実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向の3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図である。図3と図11とで相違する部分以外は第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置と同一である。以下の説明では、第1実施形態との相違点について述べる。
第6実施形態の車両用摩擦伝動変速装置では、支持機構として、偏心従動ローラ軸24の両端部25,26にそれぞれ固定された板カム40,41と、それらの板カム40,41と駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6との間にそれぞれ介挿してフレーム7で昇降移動可能に支持したリンク65と、リンク65を板カム40,41に向けて付勢する弾性体61とを有する。ここでは、図11に基づき、偏心従動ローラ24の端部26側について説明する。図11では、弾性体61は、2本示されているが、2本に限られるものではない。第6実施形態の車両用摩擦伝動変速装置がニュートラル状態にあるとき、板カム40,41が、偏心従動ローラ軸24の回転に伴って回転することでリンク65を駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6へ向けて押圧し、リンク65が駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6を支持する。このように、板カム40,41がリンク65を駆動ローラ支持軸受け5,6へ向けて押圧する構造とすることで、板カム40,41の長手方向の長さをリンク65の長さ分だけ短くすることができ、偏心従動ローラ軸24が回転したときの、板カム40,41の回転軌跡の半径を小さくすることができるので、板カム40,41が通過するスペースが小さくなり、車両用摩擦伝動変速装置の大きさをコンパクトにすることができる。なお、第6実施形態では、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6の両方をリンク65で支持した形態を示したが、駆動ローラ1を支持したときに重量バランスが良好な場合等に所望に応じて、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6のどちらか一方をリング65で支持することができる。
次に、本発明の第7実施形態について説明する。図12は、第7実施形態の車両用摩擦伝動変速装置のニュートラル状態における構成を各ローラの軸線方向3速用駆動ローラ側から見て模式的に示す説明図である。図3と図12とで相違する部分以外は第1実施形態の車両用摩擦伝動変速装置と同一である。以下の説明では、第1実施形態との相違点について述べる。
第7実施形態の車両用摩擦伝動変速装置では、支持機構として、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け6において、フレーム7に互いに対向して配置された二本の油圧シリンダ70,71が有するロッド70b,71bで駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け6を把持することにより、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け6を支持し、駆動ローラ1のもう一方の駆動ローラ支持軸受け5においても同様に、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5を二本の油圧シリンダ70,71で支持する。ここでは図13に基づき、駆動ローラ支持軸受け6の支持について説明する。
この第7実施形態の車両用摩擦伝動変速装置では、変速直後におけるローラ対同士の接触状態をできるだけ早期に押圧接触状態として変速による動力伝達ロスを低減するために、カムフォロア6aをカム斜面7aに沿って移動させることを迅速に行うことが好ましいことから、変速直後にカムフォロア6aを移動させたい方向へロッド70bまたは71bでカムフォロア6aを押圧するために、油圧シリンダ70,71のどちらかを動作させる。
そして、第7実施形態の車両用摩擦伝動変速装置が動力伝達状態にあるとき、接触したローラ同士が押圧し合うように、駆動ローラ支持軸受け6のカムフォロア6aは、フレーム7の切り欠き80に形成されたカム斜面7aに沿って移動するため、カムフォロア6aの最下点と切り欠き80の底辺81との間は、カムフォロア6aの通過空間として所定の距離Lを必要とするが、ニュートラル状態のときに必ずしもL=0とならない。つまり、ニュートラル状態を選択したとき、駆動ローラ1は重力の作用で距離Lの範囲で重力方向(図12では下方)に移動し、その結果、いずれかのローラ対が接触してしまうが、その接触を防止するために、油圧シリンダ70,71が有するロッド70b,71bをピストン70a,71aで押圧して、それぞれのロッド70b,71bで駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け6を把持することで、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け6を支持するのである。
従って、この第7実施形態の摩擦伝動変速装置によれば、カムフォロア6aを移動させるための油圧シリンダ70,71を利用するので、ニュートラル状態を選択可能にするために新たな機構を設ける必要がない。なお、動力伝達状態におけるカムフォロア6aの移動補助と、ニュートラル状態におけるカムフォロア6aの把持との両方を行うことができれば、油圧シリンダ70,71に限られず、例えばエアシリンダやソレノイド等も使用することができる。また、ニュートラル状態におけるカムフォロア6aの把持と、動力伝達状態におけるカムフォロア6aの移動補助とを確実にするため、ロッド70b,71bの先端には、図13に示すように、カムフォロア6aの外周円弧に添う形状とした接触部70c,71cを設けることができる。なお、第7実施形態では、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6の両方を油圧シリンダ70,71で把持する形態を示したが、駆動ローラ1を支持したときに重量バランスが良好な場合等に所望に応じて、駆動ローラ1の駆動ローラ支持軸受け5,6のどちらか一方を油圧シリンダ70,71で支持することもできる。
なお、上述したところは、本発明の例を示したにすぎず、本発明は、特許請求の範囲の記載範囲内において種々変更を加えることができる。例えば、偏心従動ローラ軸24に代えて3個の従動ローラを別個に駆動ローラに対して進退駆動させるアクチュエータを設けることができる。
本発明の摩擦伝動変速装置によれば、変速機構がニュートラル状態で、いずれのローラ対も押圧接触させないようにするために、支持機構により第1ローラを直接または第1ローラの回転支持部を介して支持するので、第1ローラが第2ローラに接近する方向に移動することがなくなり、ニュートラル状態で第1ローラと第2ローラとの離間状態を維持することができる。このため、例えばエンジン始動時等に、いずれのローラ対も動力を伝達しない状態を確実に実現することができる。
1 駆動ローラ(第1ローラ)
2 従動ローラ
3 第1支持軸受け
4 第2支持軸受け
5,6 駆動ローラ支持軸受け(第1ローラの回転支持部(加速時))
7 フレーム
7a カム斜面
8 サーボモータ
11 1速用駆動ローラ(第1ローラ(加速時))
12 2速用駆動ローラ(第1ローラ(加速時))
13 3速用駆動ローラ(第1ローラ(加速時))
17,18 駆動ローラ支持軸部(第1ローラ(加速時)の回転支持部)
21 1速用従動ローラ(第2ローラ(加速時))
22 2速用従動ローラ(第2ローラ(加速時))
23 3速用従動ローラ(第2ローラ(加速時))
24 偏心従動ローラ軸(偏心軸)
25,26 端部
31 第1連結部材
32 第2連結部材
40,41 板カム(支持機構)
50,51 歯車
60 弾性体(支持機構)
61 弾性体
65 リンク(支持機構)
70,71 油圧シリンダ
70a,71a ピストン
70b,71b ロッド(支持機構)
70c,71c 接触部

Claims (11)

  1. 各々回転自在に支持された第1ローラと第2ローラとを押圧接触させ、その接触部に生じる摩擦伝達力によって、前記2種類のローラのうち一方のローラから他方のローラに動力を伝達する摩擦伝動装置であって、
    前記第1ローラと前記第2ローラとで構成するとともに、変速比をそれぞれ異ならせて複数設定したローラ対と、
    前記複数設定したローラ対それぞれの軸間距離を変化させ、それら複数のローラ対のうち一対のローラ対を選択的に押圧接触させることで動力を伝達する変速機構と、
    を備える摩擦伝動変速装置において、
    前記変速機構が、いずれのローラ対も押圧接触させないニュートラル状態を選択でき、かつ前記変速機構が、前記ニュートラル状態でいずれのローラ対も接触しないように前記第1ローラを直接または前記第1ローラの回転支持部を介して支持する支持機構を有することを特徴とする摩擦伝動変速装置。
  2. 前記変速機構が、前記第1ローラと前記第2ローラとの接触点における接線に対して所定の角度をなすカム斜面を有し、
    前記第1ローラの回転支持部が、前記カム斜面に当接していずれかのローラ対を押圧接触させることを特徴とする、請求項1に記載の摩擦伝動変速装置。
  3. 前記変速機構が、前記第2ローラを回転可能に支持する偏心軸を有し、該偏心軸の回転で、前記複数設定したローラ対それぞれの軸間距離を変化させることを特徴とする、請求項1または2に記載の摩擦伝動変速装置。
  4. 前記支持機構が、前記偏心軸の端部に固定された板カムを有し、前記板カムが、前記偏心軸の回転に伴って回転することで前記第1ローラまたは前記第1ローラの回転支持部と当接して前記第1ローラまたは前記第1ローラの回転支持部を支持することを特徴とする、請求項3に記載の摩擦伝動変速装置。
  5. 前記支持機構が、前記偏心軸に固定されてその偏心軸を駆動する歯車にその歯先よりも半径方向に突出するように固定された板カムを有し、前記板カムが、前記歯車の回転に伴って回転することで前記第1ローラまたは前記第1ローラの回転支持部と当接して前記第1ローラまたは前記第1ローラの回転支持部を支持することを特徴とする、請求項3に記載の摩擦伝動変速装置。
  6. 前記支持機構が、前記第1ローラの回転支持部と、前記カム斜面を有するフレームの、前記カム斜面に対向する面との間に介挿した少なくとも1つの弾性体を有し、
    前記ニュートラル状態のとき、前記第1ローラの回転支持部を前記弾性体の付勢力により支持することを特徴とする、請求項2または3に記載の摩擦伝動変速装置。
  7. 前記支持機構が、
    前記偏心軸に固定された板カムと、
    前記板カムと、前記第1ローラの回転支持部との間に介挿したリンクと、
    前記リンクを前記板カムへ向けて付勢する少なくとも1つの弾性体と、
    を有し、
    前記ニュートラル状態で、前記板カムが、前記偏心軸の回転に伴って回転することで前記リンクを前記第1ローラの回転支持部へ向けて押圧し、前記リンクが前記第1ローラの回転支持部を支持することを特徴とする、請求項2または3に記載の摩擦伝動変速装置。
  8. 前記支持機構が、前記カム斜面を有するフレームに、前記第1ローラの回転支持部を把持する機構を備えることを特徴とする、請求項2または3に記載の摩擦伝動変速装置。
  9. 前記支持機構が、前記第1ローラまたは前記第1ローラの回転支持部の複数箇所を支持することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の摩擦伝動変速措置。
  10. 前記第1ローラの回転支持部が、前記第1ローラの軸部を支持する軸受の外輪を有し、前記支持機構が前記外輪を支持することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の摩擦伝動変速装置。
  11. 各々回転自在に支持された第1ローラと第2ローラとで構成するとともに、変速比をそれぞれ異ならせて複数設定したローラ対のそれぞれの軸間距離を変化させ、下向きに付勢するカム斜面により、それら複数のローラ対のうち一対のローラ対を選択的に押圧接触させることで動力を伝達する摩擦伝動変速装置において、いずれのローラ対も押圧接触させないニュートラル状態で、前記第2ローラの上側に位置する前記第1ローラを直接または前記第1ローラの回転支持部を介して支持する支持機構により、前記第1ローラが重力方向に移動することを阻止し、前記第1ローラと前記第2ローラとの離間状態を維持することを特徴とする、摩擦伝動変速装置。
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