JP2010216355A - 風力発電機のヨー駆動装置用の減速機 - Google Patents

風力発電機のヨー駆動装置用の減速機 Download PDF

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Abstract

【課題】オイル潤滑を用いずにグリース潤滑を用いた風力発電機のヨー駆動装置用の減速機を提供する。
【解決手段】風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置G1において、複数段の減速機構40、41を備えるとともに、高速段の減速機構40が上側で低速段の減速機構41が下側となるように、風力発電ユニット1に配置・固定され、且つ第1、第2減速機構40、41の全てにおいてグリース潤滑を行うように構成すると共に、グリースを給脂するグリース給脂口51を、高速段の第1減速機構40に対して設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、風力発電機のヨー駆動装置用の減速機に関する。
風力発電機のヨー駆動装置用の減速機は、1/1200〜1/1800程度の減速比が求められているため、複数段の減速機構で構成されている。各減速機構には、オイル潤滑が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1によれば、減速機と外側ケースの上側との間および外側ケースの下端との基台部との間にはそれぞれオイルシールを介装し、潤滑油を充填するための密閉空間を形成している。また、該潤滑油の油面と外側ケースの上側壁との間にエア溜まりを形成している。減速機の温度が上昇し、密閉空間内の潤滑油が膨張しても、エア溜まりにおけるエアの圧縮によって吸収され、潤滑油の漏洩を防止している。
特開2003−83400号公報(段落[0019]、[0027])
しかしながら、風力発電機は「風」という自然のエネルギーを電気エネルギーに変換する発電機であるため、予期せぬ巨大な荷重を受けることがある。この場合、出力歯車から減速機に巨大な外力が伝達され、減速機が弾性変形等を起こす。これにより、潤滑油の充填空間に隙間が生じ、潤滑油の漏れが生じることがある。
また、前記減速機は複数段の減速機構を有しているため、充填される潤滑油の量が多い。このため、潤滑油の充填空間から漏れが生じると、多量の潤滑油が外部へと漏れてしまい、風力発電機全体に大きな悪影響を与えるおそれがある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、発想の転換によりオイル潤滑の不具合を解消した風力発電機のヨー駆動装置用の減速機を提供することをその課題とする。
本発明では、風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置において、複数段の減速機構を備えるとともに、高速段の減速機構が上側で低速段の減速機構が下側となるように、風力発電ユニットに配置・固定され、且つ前記複数段の減速機構の全てにおいてグリース潤滑を行うように構成すると共に、グリースを給脂する給脂口を、高速段の減速機構に対して設けた構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
本発明では、オイルの漏れを防ぐという観点からではなく、風力発電機用のヨー駆動装置に用いる減速機の用途からグリース潤滑が可能という逆転的発想を行った結果、なし得たものである。本発明によれば、軸方向の上下に減速機構が配置された上で、全段がグリース潤滑とされるため、オイル漏れ対策用のシール構成をとる必要がなく、且つ、最上段の高速段でも、近い位置に設置した給脂口から確実に十分な量のグリース提供がなされるため、高い潤滑性能を確保することができる。
本発明によれば、複雑な構造のシールを排除しつつ、潤滑剤漏れを防止できる風力発電機のヨー駆動装置用の減速機を提供できる。
本発明の実施形態の一例にかかる風力発電機用サイクロ減速装置の縦断面図 図1に示す風力発電機用サイクロ減速装置の第1減速機構の拡大図 本発明の他の実施形態の一例にかかる風力発電機用サイクロ減速装置の縦断面図 本発明の更に他の実施形態の一例にかかる風力発電機用サイクロ減速装置の縦断面図 上記実施形態に係る動力伝達装置が組み込まれている風力発電システムの概略側面図 同風力発電システムにおける発電ユニットの概略を示す斜視図
減速装置G1の用途を明確にするため、便宜上、最初に風力発電機のヨー駆動装置について説明する。このヨー駆動装置を図5、6に示す。
本実施形態では、ヨー駆動装置14の減速装置G1に本発明が適用されている。ヨー駆動装置14は、電動モータMo、該電動モータMoの回転を減速する減速装置G1、該減速装置G1の出力軸132に組付けられた出力ピニオン24、及び該出力ピニオン24と噛合する旋回内歯歯車28を備える。減速装置G1は、図6の例では4個描写されており、それぞれ発電ユニット12の本体側に固定されている。一方、4個の減速装置G1の各出力ピニオン24が噛合している旋回内歯歯車28は、円筒支柱11側に固定されており、図示せぬヨーベアリングの内輪を構成している。ヨーベアリングの外輪(図示略)は、発電ユニット12の本体側に固定されている。この構成により、電動モータMoによって減速装置G1を介して出力ピニオン24を回転させることにより、該出力ピニオン24と噛合している旋回内歯歯車28が回転し、発電ユニット12全体を円筒支柱11の軸心36(図6)の周りで旋回させることができる。この結果、ノーズコーン18を所望の方向(例えば風上の方向)に向けることができ、効率的に風圧を受けることができる。
次に、減速装置G1について図1、図2を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる減速装置G1の縦断面図を示している。また、図2は、減速装置G1の第1減速機構40の拡大図を示している。
なお、各図において、図面の上側が、実際に組み込まれる時の「上側」に相当している。
まず、減速装置G1の構造について説明する。
この減速装置G1は、機能上、高減速比が必要とされるため、電動モータMo(図6参照)の回転を減速する2段(複数段)の減速機構(第1、第2減速機構40、41)を上下方向に直列に連結したものである。減速装置G1は、高速段40が上側、低速段(出力ピニオン24)が下側となるように、発電ユニット12に配置・固定される。モータMoの回転は、この第1、第2減速機構40、41によって減速され、第2減速機構41の出力軸132の先端に取り付けられた出力ピニオン24に伝達される。
この第1、第2減速機構40、41は、中心軸が鉛直方向に伸びるケーシング56、156の内部に上下方向に設置されており、下側ほど低速段となる減速機構である。なお、ケーシング56、156は前述したように発電ユニット12(図5、図6)の本体側に取り付けられている。
第1、第2減速機構40、41は、ほぼ同様の構成の内接噛合型遊星歯車機構を用いた減速機構であるため、ここでは代表して上側に配置した高速段の第1減速機構40について説明することとし、下側に配置した低速段の第2減速機構41については重複説明を省略する。
この第1減速機構40は、2枚の外歯歯車50(50A、50B)と、該外歯歯車50が内接噛合する内歯歯車58と、を備える。外歯歯車50は、偏心揺動しながら内歯歯車58と内接噛合し、この内接噛合によって生じる外歯歯車50と該内歯歯車58との相対回転が出力として取り出される。
第1減速機構40の入力軸(兼継軸)47は、軸受66(66A、66B)により、いわゆる両持ち支持されている。入力軸47のこの軸受66間には2つの偏心体46(46A、46B)が連結されている。これらの偏心体46は、入力軸47に作用する荷重及びモーメントが相殺されるように180度の位相差で配置されている。該偏心体46の外周には、ころ49(49A、49B)を介して、前記外歯歯車50が組み込まれている。
外歯歯車50は、内歯歯車58よりも「1」だけ少ない歯数を有している。この外歯歯車50は、外歯歯車50を貫通する内ピン孔45を備えている。内ピン孔45には内ピン60が遊嵌している。内ピン60の外側には、摺動部品促進部材として内ローラ62が取り付けられている。該内ピン60は、出力フランジ36と一体化され、更に該出力フランジ36を介して第1減速機構40の出力軸32と一体化されている。
これに対し、内歯歯車58では、ローラ状のピン46がフランジ54にボルト75で取り付けられており、各ピンの外周にはローラ53が回転自在に装着されている。
上述したように、第2減速機構41の構成自体は、第1減速機構40とほぼ同一であるため、同一又は類似する機能を有する部材に第1減速機構40と下二桁が同一の符号を付すにとどめ、重複説明を省略する。
なお、第2減速機構41の内歯歯車158はケーシング156内周に一体的に形成されている。
ここで、本実施形態では、第1、第2減速機構40、41の各部材が摩耗や熱により劣化することを防ぐため、潤滑剤として、ケーシング56、156の内部から外部空間への漏れが生じにくいグリースを用いている。
この実施形態では、このため、グリースを供給するグリース給脂口51を最上部の高速段である第1減速機構40に対して設けている。このグリース給脂口51は、キャップ付の貫通口である。
この給脂口51を通して、第1減速機構40に、ちょう度310〜385のグリース(ちょう度番号0号〜1号のグリース)を充填する。この実施形態では、このグリース給脂口51から充填されたグリースにより、ケーシング56内部の第1減速機構40が潤滑される。
一方、第2減速機構41には、減速装置G1の組み立て時に(給脂口51を使わずに)、第1減速機構40に充填されるグリースと同一のちょう度310〜385のグリース(ちょう度番号0号〜1号のグリース)が封入される。
なお、給脂時(あるいはグリース交換時)の余剰のグリースは、第2減速機構41の出力側に設けた排脂口94から排出される。
また、本実施形態では、第1、第2減速機構40、41のグリースが封入されている空間の下部にグリースの上下方向の通過面積が狭められた絞り52、152が設けられている。
更に、本実施形態では、内ピン60、160の入力側側面と接するケーシング56、156の内周に形成した凹部により構成されるグリース保持部92、192を設けている。また、第2減速機構41の出力側にはケーシング156の内部に劣化したグリースを収容するグリース溜り93、193が設けられている。
なお、図1の符号95、96、97は、オイルシールである。オイルシール95は入力軸(兼継軸)47と継フランジ37との間にカラー39を介して取り付けられている。オイルシール96、97は第2減速機構41の出力軸132とケーシング156との間にカラー88を介して取り付けられている。オイルシール96、97は、併設されることでグリースの外部への流出を防止する機能を高めた「シール機構」を構成している。なお、オイルシール96、97の内部にも同じグリースを用いても良いが、該オイルシール96、97の内部にのみ、よりちょう度の小さい(ちょう度番号の大きい:硬い)グリースを封入するようにしても良い。
同様に、軸受66Cにも、よりちょう度の小さい(ちょう度番号の大きい:硬い)グリースを注入しても良い。特に、より硬い(ちょう度の小さい)グリースを、最下段のシール機構(オイルシール96、97)や軸受66Cに充填することにより、漏れ防止をより良好に機能させることができる。
次に、減速装置G1の作用について説明する。
まず、第1、第2減速機構40、41の作用について説明する。
第1、第2減速機構40、41はほぼ同一の減速作用を有するため、ここでは適宜まとめて説明する。
第1、第2減速機構40、41は、内歯歯車58、158がケーシング56、156に固定されているため、外歯歯車50、150は、入力軸47、147が1回回転すると1回揺動して内歯歯車58、158との噛合位置が1歯だけ(歯数差分だけ)ずれる。この結果、外歯歯車50、150は、該内歯歯車58、158に対して該歯数差に相当する角度だけ相対回転する(入力軸47、147の回転と逆方向に自転する)。この内歯歯車58、158に対する外歯歯車50、150の相対回転(自転)が内ピン60、160を介して出力フランジ36、136から取り出され、更に該出力フランジ36、136と一体化されている出力軸32、132へと出力されるようになっている。
次に、潤滑に関係する作用について説明する。
この実施形態では、グリースを供給するグリース給脂口51を最上部の高速段である第1減速機構40に対して設けている。
第1減速機構(高速段)40は、グリースを封入できる容積が小さく、高速回転である。一方、第2減速機構(低速段)41は、容積が大きく、低速回転である。
このため、第1減速機構40では、グリースの封入量が少ない上に、高速回転であり、せん断される回数が多いため、早期に劣化し、粘度が低下する。この劣化したグリースは、第2減速機構41に流れ落ちる。これに対し、第2減速機構41は、グリースの封入量自体が多い上に、低速回転であり、せん断される回数が少ないため、ほとんど劣化が進行せず、消耗が少なく、補給の必要性がほとんどない。このため、給脂口51を介して、第1減速機構40にのみ新しいグリースを供給するのみで、第1、2減速機構40、41とも問題なく、グリースを長期使用することができる。
これにより、グリースの交換周期の長期化及び交換作業の容易化を図ることができる。
また、グリースの給脂口51を第1減速機構40に対してのみ設置しているため、結果として給脂口51の数が少なくなり、ケーシング56、156強度の確保及び減速装置G1全体の構造の簡略化を図ることができる。
本実施形態では、第1、第2減速機構40、41の潤滑にグリースを用いるようにしているため、極めて簡易な構成でありながら、「オイル漏れ」の不具合が生じることが基本的に解消されている。
また、グリース保持部92、192があることにより、内ピン60、160の端部をこのグリース保持部92、192の内部の豊富なグリースに接触させ、内ピン60、160周りのグリースを常に良好な品質に保つことができる。この結果、メンテナンス周期の長期化を図ることができる。
劣化した低粘度のグリースは、内ピン60、160等の下部に流出する。グリース溜り93、193がこの内ピン60、160の下部に設けられているため、劣化したグリースはこのグリース溜り93、193に収容される。
なお、本実施形態では、第1減速機構40の下部に絞り52が設けられている。これにより、第1減速機構40内のグリースが過度に第2減速機構41側に流出するのが(簡易な構成で)防止できる。又、第2減速機構41の下部にも絞り152が設けられているため、同様に第2減速機構41内のグリースが過度にグリース溜り193側に流出するのが(簡易な構成で)防止できる。
更に、本実施形態では、第1減速機構40の上部に取り付けたオイルシール95により、電動モータMo内の空間と第1減速機構40内の空間とが仕切られている。これにより、給脂時に減速装置G1から電動モータMo側へグリースが上昇するのを防止することができる。
また、第2減速機構41の下部に配置したオイルシール96、97がケーシング156と出力軸132との間に生じる僅かな空間を高度に密封するシール機構を構成している。このため、減速装置G1から出力側へのグリース漏れを防止することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図3に他の実施形態の例を示す。
この図3に示す実施形態では、第1減速機構240については先の実施形態(図1にて図示)の第1、あるいは第2減速機構40、41と同様であるが、第2減速機構241の構成が、いわゆる振分タイプの内接噛合遊星歯車減速機構とされている。即ち、この第2減速機構241は、第2減速機構241の入力軸247と連結された3個(1個のみ図示)のスパーギヤ298と、該3個のスパーギヤ298によってそれぞれ回転される3本の(1個のみ表示)偏心体軸297と、それぞれの偏心体軸297に組み込まれ偏心体軸297に対して同位相で偏心している偏心体246と、各偏心体246に係合している外歯歯車250と、該外歯歯車250が内接噛合している内歯歯車258とで主に構成されている。
この第2減速機構241では、外歯歯車250が、(前記実施形態のように中央に配置された偏心体246によって揺動回転するのではなく)3本の偏心体軸297に同位相で組み込まれた偏心体246が同時に同一の回転速度で回転することによって揺動回転する。内歯歯車258はケーシング256と一体化されて固定されており、外歯歯車250と内歯歯車258との相対回転は、3本の偏心体軸297の軸心O周りの公転成分として出力フランジ236から取り出される。出力フランジ236は出力軸232と軸方向に一体化されている。
本実施形態でも、最上部の高速段である第1減速機構240に対して上側にグリース給脂口251Aが設置され、下側にグリース給脂口251Bが設置されている。グリース給脂口251Aから充填されるグリースにより第1減速機構240が潤滑され、グリース給脂口251Bから充填されるグリースにより第2減速機構241が潤滑される。この給脂口251A、251Bから給脂されるグリースは、第1減速機構240と第2減速機構241共に、同じちょう度310〜385のグリース(ちょう度番号0号〜1号のグリース)である。
また、この実施形態でも先の実施形態と同様に、各減速機構240、241にグリース保持部292、グリース溜り293及び絞り252が設けられている(第1減速機構240については符号を付していない)。また、第2減速機241の下部にオイルシール296、297によりシール機構が構成され、このシール機構(オイルシール296、297)と軸受266Cに、より硬いグリースが封入され、減速装置G2外への漏れがより防止されている。
その他の構成は、既に説明した実施形態と基本的に同様であるため、図中で同一または同一の機能を有する部分に下2桁が同一の符号を付すにとどめ、重複説明を省略する。
このように、本発明が用いられる減速機構は、下側ほど低速段となる複数段の減速機構を上下方向に備えるものならば、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、図4に示されるような減速機構340、341、342、343を有する減速装置G3にも適用できる。この減速装置G3は、電動モータMoの回転を計4段の単純遊星歯車減速機構にて減速し、最終段の出力部材の回転を、スプライン部399を介して出力軸332に伝達する構成とされている。この実施形態でも、下側ほど低速段となる複数段の減速機構340〜343を上下方向に備えている。
但し、この実施形態では、該複数段の減速機構340〜343ごとにグリースを供給する給脂口351(351A〜351D)を、該複数段の減速機構340〜343に対して設けている。
本実施形態では、最上部の高速段である第1減速機構340に対して(具体的にはその上側)に設置されるグリース給脂口351Aから給脂されるのは、当該第1減速機構340のみであり、第2〜第4減速機構341〜343にはそれぞれ専用の給脂口351B、351C、351Dから専用のグリースが供給される。単純遊星歯車機構の減速機構の場合、特に高速段の第1減速機構340の動きが大きく(速く)なるため、全ての減速機構340〜343で同一のグリースを用いるのは好ましくない。そのため、高速段から低速段になるにつれて、ちょう度の小さい(ちょう度番号が大きい:硬い)グリースを用いる。この関係さえ成立していれば、4段全て異なるちょう度のグリースを用いてもよいし、一部同一のちょう度のグリースを用いてもよい。
具体的には、第1減速機構340に充填するグリースのちょう度は、310〜385が好ましい。また、第4減速機構343に充填するグリースのちょう度は、265〜310が好ましい。
第1減速機構340(高速側)は、ちょう度が大きい(ちょう度番号が小さい:柔らかい)ので、高速で回転する部材の抵抗とならず、ちょう度が小さいので、下方に漏れることもあるが、第4減速機構343(低速段)で受け入れられるので、減速装置G3外には漏れない。
なお、このグリースは、排脂口394から排出される。
出力側のグリースは、入力側のグリースよりちょう度が小さい(硬い)ため、出力側へのグリースの外部への漏れが生じ難い。また、ちょう度の小さい(硬い)グリースの回転抵抗は大きくなり易いが、ヨー駆動用という用途では出力側に近い減速段は極めて低回転速度なので全く問題とならない。
また、この実施形態においても、各減速機構340〜343にグリース保持部392、絞り352及びグリース溜り393(393A〜393E)を設けられている。また、第4減速機構343の下部にはオイルシール396、397を積層したシール機構が設けられており、このシール機構(オイルシール396、397)と軸受266Cにより硬いグリースが封入され、先の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、上述した図4に示す実施形態では、第1減速機構(高速段)340から第4減速機構(低速段)343になるにつれて、それぞれ専用の給脂口351(351A〜351D)を設け、順にちょう度の小さいグリースを用いているが、必ずしも各段毎に専用とする必要もなく、例えば、第2減速機構以降に対してのみ、共通の給脂口を用いて共通のグリースを封入するようにしてもよい。
一方、同一のグリースを用いる場合でも、給脂口を各段毎に設けるようにしても良い。
なお、上述した減速装置において、高速段と低速段に異なるグリースを封入する場合であっても、最上部の減速機構にのみ給脂口を設けるようにしてもよい。これは、低速段では、グリースの封入量自体が多い上に、低速回転でありせん断される回数が少ないため、グリースは高速段ほど劣化せず、消耗が少なく、補給の必要性がほとんどないため、減速装置の組み立て時に、給脂口を使わずに封入するだけで済むことが多いためである。
また、減速機構に図1や図3に示す偏心揺動型減速装置のように、高速段に比較的動きの小さな減速機構を用いている場合であっても、高速段と低速段に異なるグリースを用いるようにしてもよい。これにより、即ち、減速比、回転速度、あるいは漏れに対する特性等を考慮したより適正なグリースを用いることにより、各段で、より好ましい潤滑性能を得ることができるからである。
G1…減速装置
24…出力ピニオン
32…出力軸
36…出力フランジ
40…第1減速機構
41…第2減速機構
46(46A、46B)…偏心体
47…入力軸
50…外歯歯車
51…給脂口
52…絞り
56…ケーシング
58…内歯歯車
92…グリース保持部
93…グリース溜り
95、96、97…オイルシール

Claims (9)

  1. 風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置において、
    複数段の減速機構を備えるとともに、高速段の減速機構が上側で低速段の減速機構が下側となるように、風力発電ユニットに配置・固定され、且つ、
    前記複数段の減速機構の全てにおいてグリース潤滑を行うように構成すると共に、グリースを給脂する給脂口を、高速段の減速機構に対して設けた
    ことを特徴とする風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置。
  2. 請求項1において、
    前記グリース潤滑に用いるグリースが前記高速段と低速段とで同一のグリースであることを特徴とする風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置。
  3. 請求項2において、
    前記グリースのちょう度が310〜385であることを特徴とする風力発電機のヨー駆動装置用の減速機。
  4. 請求項1において、
    前記複数段の減速機構に用いるグリースは、高速段から低速段になるにつれて、ちょう度が小さくなっていることを特徴とする風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置。
  5. 請求項4において、
    前記複数段の減速機構のうちの最上部の高速段の減速機構に用いるグリースのちょう度が310〜385であり、前記複数段の減速機構のうちの最下部の低速段の減速機構に用いるグリースのちょう度が220〜295であることを特徴とする風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記複数の減速機構の各段の減速機構のグリース潤滑に用いるグリースが封入されている空間の下部にグリースの上下方向の通過面積が狭められた絞りが設けられていることを特徴とする風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記複数段の減速機構はいずれも内接噛合型遊星歯車機構を用いた減速機構であり、
    該内接噛合型遊星歯車機構を用いた減速機構は、外歯歯車と、該外歯歯車が内接噛合する内歯歯車と、を備え、該外歯歯車が偏心揺動しながら該内歯歯車と内接噛合することによって生じる、該外歯歯車と該内歯歯車との相対回転が出力として取り出される機構であることを特徴とする風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、
    前記複数段の減速機構のうちの最下部の減速機構の下部に、グリースの下方への流出を防止するシール機構を設けたことを特徴とする風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかにおいて、
    前記複数段の減速機構のうちの少なくとも最下部の減速機構の下部に、グリース溜りを設けたことを特徴とする風力発電機のヨー駆動装置用の減速装置。
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