JP2010215323A - 乗客コンベアの挟まれ防止装置 - Google Patents

乗客コンベアの挟まれ防止装置 Download PDF

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JP2010215323A JP2009062444A JP2009062444A JP2010215323A JP 2010215323 A JP2010215323 A JP 2010215323A JP 2009062444 A JP2009062444 A JP 2009062444A JP 2009062444 A JP2009062444 A JP 2009062444A JP 2010215323 A JP2010215323 A JP 2010215323A
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Takayuki Kikuchi
孝幸 菊池
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Abstract

【課題】建物側の条件に依存することなく、高い安全性が確保でき、しかも設置コストが安い乗客コンベアの挟まれ防止装置を提供する。
【解決手段】乗客コンベアの挟まれ防止装置18は、無端状の上下に傾斜走行する踏段2と、踏段2の両側に立設する主としてガラスパネル6よりなる欄干4により案内され、踏段2と共に同一速度で同一方向に駆動する手摺ベルト3と、ガラスパネル6の外側下部に配設される外側デッキ9とを有する乗客コンベア1に対し、建物の天井10の下面が手摺ベルト3と交差をなす部分の下階側下方において、ガラスパネル6及び手摺ベルト3から一定の隙間を空けて乗客コンベア1の外側デッキ9に下端を固定し、手摺ベルト3の高さより上方に伸びる防護柱15を立設したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、上下に傾斜走行するエスカレータなどの乗客コンベアにおいて、乗客コンベアの手摺外縁から建物の天井やはりその他のこれに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面が手摺ベルトと交差する部分までの水平距離が500mm以内にある乗客コンベアにつき、乗客コンベア走行中に乗客コンベアから外側にはみ出た乗客の身体の一部や物品等が建物の天井やはりその他のこれに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面と手摺ベルトと交差する部分に挟まれることを防止する乗客コンベアの挟まれ防止装置に関する。
乗客コンベアは、人の移動手段として公共的に幅広く利用されており、その安全対策について種々検討されている。例えば建築基準法施行令に基づき、通常の使用状態において人又は物が挟まれ、又は障害物に衝突することがないようにしたエスカレーターの構造として、エスカレーターの手すりの上端部の外側とこれに近接して交差する建物の天井、はりその他これに類する部分又は他のエスカレーターの下面(以下「交差部」という。)の水平距離が500mm以下の部分にあっては、保護板を交差部の下面に設けることが定められている。この構造を、エスカレータに関して、図5の保護板の設置を表す概略図、図6の図5におけるX−X線一部省略断面図、及び図7の図5におけるY−Y線一部省略断面図に基づいて説明する。図において乗客コンベア51は、利用者を載せる踏段52及び手摺ベルト53を有し、手摺ベルト53は、踏段52の両側に立設する欄干54により案内され、欄干54は主として手摺デッキ55、ガラスパネル56、内側デッキ57、スカートガード58、外側デッキ59により構成されている。また、建物の天井60には固定保護板61とその前方に隣接して可動保護板62が取り付けられている。このように構成された乗客コンベアにおいて、万一、手摺ベルト53の外側に利用者の頭や体が乗り出していたり、手摺ベルト53の外側に荷物などがはみ出ていたりした場合、可動保護板62に利用者の頭や体又は荷物などが接触することで天井60と手摺ベルト53との交差部が近いことの警告となる。さらに固定保護板61により天井60と手摺ベルト53との間に利用者の頭や体又は荷物などが挟まれることが阻害されて、安全が確保される。なお、固定保護板については、下記特許文献1に示されるように、保護体の上端を天井に固定し、下端を外側デッキに固定した固定保護板を設けることが提案されている。このような固定保護板は、乗客コンベアと交差する建物の天井やはり又は隣接する乗客コンベアの外装下面の垂直面とほぼ同一平面に取り付けられる。一般的には、このような保護板の設置により挟まれ事故のほとんどは防止し得るものとして採用されている。
しかしながら、従来の安全対策における固定保護板については、その取付位置は建物側の条件に依存しているため、固定保護板と欄干の隙間寸法(図7のL)がその取付位置毎に変化せざるを得ない。したがって、前記隙間寸法が数cm程度の非常に狭い場合は別として、図8に示すように乗客Aが上半身を欄干54の外側に乗り出すと、保護板が一般的にアクリルなどの樹脂で構成されているため弾性変形することも相俟って、乗客Aの上半身が固定保護板61を外側に押しのけた場合には、手摺ベルト53と固定保護板61の間に乗客Aの上半身が挟まれる事故が発生する可能性がある。
そこで、特許文献2に示されるように、天井から吊持ちされる保護体、及び前記特許文献1に示される天井と外側デッキとに固定した固定保護板を設け、それ以外に下端が外側デッキに固定され、前記固定保護体と欄干との間隙を塞ぐ保護体を設けることにより、欄干と固定保護板との間に身体が挟まれる事故を防止しようとしたものが提案されている。
さらに、建物の天井やはりその他のこれに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面が手摺ベルトと交差をなす部分での挟まれ防止に関する技術としては、下記特許文献3に示すように、上記の交差部における身体の一部が挟まれる可能性のある三角危険領域に保護板を設けること以外に、保護板の手前にポールなどの検知体を設けて、身体などが三角危険領域に侵入することを検出して危険報知又は乗客コンベアを緊急停止するものが提案されている。
実開平1−68378号 実開平1−149385号 特開2002−211868号
しかしながら、上記特許文献2の構成の場合には、固定保護体や隙間を塞ぐための保護体に大きな力が掛かると、その取付部は外装などの薄板や石膏ボードであるため取付部が破損するおそれがある。また、固定保護板の取付位置は建物側の条件に依存しているため、保護板のみならず取付部材の変更や設計変更が余儀なくされるので、保護板や取付部材に汎用性がなくオプションとなる場合が多く、しかも、設計・部材手配・製造・施工に、その都度対応が必要であって手間を要するものであり、全体的にコストが高くなる欠点がある。
また、上記特許文献3の構成の場合については、このような保護板手前側において三角危険領域への侵入を検出して危険報知したり、又は乗客コンベアを緊急停止させる技術も数多く提案されているが、検知体は接触により敏感に反応するようなデリケートなものであることが必要であり、頻度の高いメンテナンスが余儀なくされる。しかも、特許文献3の検知体の一例として示されているポールの設置は、このポールに身体の一部が接触して揺動することにより、危険状態が検知されて危険報知又は乗客コンベアの緊急停止をするためのものであるから、このポール自体には乗客コンベアから手摺ベルトを超えてはみ出した身体の一部を規制する機能は有していない。また、乗客コンベアの緊急停止は、他の利用者への影響があるため極力回避しなければならず、また、乗客コンベアから手摺ベルトを超えて身体の一部がはみ出ているという異常を検出しても、危険報知が認識されない場合や認識されたとしても危険回避が遅れた場合には、結局、従来どおりの保護板に安全性を頼らざるを得ないこととなり、決定的な解決策とはいえない。
そこで、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、建物側の条件に依存することなく、高い安全性が確保でき、しかも設置コストが安い乗客コンベアの挟まれ防止装置を開発した。
本発明に係る乗客コンベアの挟まれ防止装置は、無端状の上下に傾斜走行する踏段と、踏段の両側に立設する主としてガラスやステンレスなどのパネルよりなる欄干により案内され、踏段と共に同一速度で同一方向に駆動する手摺ベルトと、パネルの外側下部に配設される外側デッキとを有する乗客コンベアに対し、建物の天井やはりその他のこれに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面が手摺ベルトと交差をなす部分の下階側下方において、パネル及び手摺ベルトから一定の隙間を空けて乗客コンベアの外側デッキに下端を固定し、手摺ベルトの高さより上方に伸びる防護柱を立設したことを特徴とするものである。
また、上記の構成において、パネル及び手摺ベルトと防護柱との間における一定の隙間が100mm〜150mmであることが望ましい。
さらに、上記構成に加え、建物の天井やはりその他のこれに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面が手摺ベルトと交差をなす部分の下階側に固定保護板を設け、固定保護板の前縁より下階側に150mm以内の間隔をおいて防護柱を立設することが望ましい。
さらにまた、上記構成において、防護柱の上端が、建物の天井やはりその他のこれに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面よりも上位に位置する構成とすることが望ましい。
また、上記構成において、防護柱が円柱であることが望ましい。
さらに、上記構成において手摺ベルトの下方において防護柱とパネルとの間に防護柱と共に外側デッキに固定した補助防護板を設けても良い。
さらにまた、上記構成において、防護柱の下部に防護柱を支持する補強板を設けても良い。
本発明に係る乗客コンベアの挟まれ防止装置は、上記のように構成したことにより、建物の天井やはりその他これに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面が手摺ベルトと交差をなす部分において、建物側の条件によらずに常に一定の条件で挟まれ防止装置を設置することができるので、利用者が手摺ベルトの外側に頭や体を乗り出した場合にも、確実に挟まれ事故の発生する部位への侵入を防止することができて高い安全性が確保でき、しかも設置コストが安いという利点がある。
本発明の実施例1を示すものであって、建物の天井が手摺ベルトと交差をなす部分に乗客コンベアの挟まれ防止装置を設けた状態を表す概略側面図である。 図1におけるZ−Z線一部省略断面図である。 本発明の実施例2を示す一部省略断面図である。 本発明の実施例3を示す概略側面図である。 従来例であって、法規に規定される建物の天井が手摺ベルトと交差をなす部分における保護板の設置を表す概略側面図である。 図5におけるX−X線一部省略断面図である。 図5におけるY−Y線一部省略断面である。 挟まれ状況を表す概略図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。なお、各実施例は乗客コンベアとしてエスカレータを例として説明するが、乗客コンベアはエスカレータに限られるものではない。
図1及び図2は実施例1を示す。図1において、乗客コンベア(エスカレータ)1は利用者を乗せる無端状の踏段2及び手摺ベルト3を有している。手摺ベルト3は、踏段2の両側に立設する欄干4に案内され、踏段2と共に同一速度で同一方向に駆動する。欄干4は、手摺ベルト3の受けレールとなる手摺デッキ5、エスカレーターのガード壁を構成するガラスパネル6、ガラスパネル6の内側下部に配設される内側デッキ7、内側デッキ7の下部に連設され、欄干4と踏段2との間を閉塞するスカートガード8、及びガラスパネル6の外側下部に配設される外側デッキ9により構成されている。また、エスカレーターの手すりの上端部の外側とこれに近接して交差する建物の天井10には、その交差部の下方に形成される三角危険領域に、固定保護板11が取り付けられている。
15は、防護柱であって、該防護柱15はガラスパネル6及び手摺ベルト3に沿って一定の隙間を空けて設けられており、図2に示す隙間Aは100mm〜150mm程度としている。また、乗客コンベア1の進行方向に対する取付位置は、図1に示すように固定保護板11の前縁から下階側への寸法をBとするとB≦150mmとなるように設置し、そのときの防護柱15の上端部は建物の天井10の下面より高い位置まで伸びている。
また、防護柱15は直径50mm程度の円柱よりなり、該円柱を曲げることにより、ガラスパネル6及び手摺ベルト3に沿って一定の隙間が空くように形成されている。また、防護柱15の後ろ側、すなわち上階側には防護柱15を支持する補強板16を配設し、防護柱15の底部には板状の台座17を備えて、これらを一体として挟まれ防止装置18を構成している。挟まれ防止装置18の乗客コンベア1への取付は、まず、外側デッキ9の上に台座17をネジ止めし、台座17に防護柱15を取付固定するとともに補強板16を外側デッキ9に取付固定する。
このようにして乗客コンベア1に挟まれ防止装置18を設置した状況において、万一、利用者が手摺ベルト3の外側に頭や体を乗り出して下階側から上方に移動してきた場合に、手摺ベルト3の外側に乗り出した利用者の頭や体が挟まれ防止装置18に接触することにより、建物の天井10と手摺ベルト3と交差をなす三角状の危険領域への侵入を妨げる。このとき挟まれ防止装置18と欄干4及び手摺ベルト3の間隔は100mm〜150mm程度としているので人体の頭部や胸部がその間隔内に挟まれることはない。
また、挟まれ防止装置18に過大な荷重が作用した場合に、本体構造が強固であることに加えて、進行方向に対しては補強板16によって変形が抑制され、幅方向に対しては防護柱15の上端部が天井10の下面より上方に伸びた構成であるため、防護柱15の上端部が天井10に引っ掛かることにより変形が抑制されるので挟まれ防止装置18と欄干4及び手摺ベルト3の間隔の間隔が大きくなることはない。なお、防護柱15をさらに強固に固定するために、防護柱15の上端部と天井10との間に支持軸を設けてもよい。
以上のように本実施例によれば、利用者が手摺ベルト3の外側に頭や体を乗り出した場合に、建物の天井10と手摺ベルト3と交差をなす三角状の危険領域への侵入を妨げる。しかも挟まれ防止装置18と欄干4及び手摺ベルト3との隙間を建物条件に左右されず均一に保つことができるのでその隙間部分での挟まれも防止することができる。また、乗客コンベア1の進行方向に対し挟まれ防止装置18を通過した位置で手摺ベルト3の外側に頭や体を乗り出そうとした場合にも固定保護板11から挟まれ防止装置18までの距離を150mm以下としたことからこの部分での挟まれは生じない。
図3は本発明の実施例2を示す。ここで実施例1との違いは、挟まれ防止装置18’が、上端から下端まで一直線状の防護柱15’と、欄干4及び手摺ベルト3との隙間をほぼ均一に保つように防護柱15’と欄干4との間に形成された補助防護板19とによって構成されており、その他の構造や配置、作用は実施例1と同等の作用をする。本実施例によれば、実施例1と同様の効果が得られるとともに、防止装置18と欄干4及び手摺ベルト3との隙間部分での挟まれを補助防護板19により防止することができるので、実施例1のような円柱の曲げ加工が不要となり、生産性の向上に寄与する。
図4は本発明の実施例3を示す。ここで実施例1との違いは、挟まれ防止装置18’’における防護柱15’’が、外側デッキ9から垂直方向に立ち上がり、手摺ベルト3の下方の位置で手摺ベルト3の傾斜角より大きい角度で屈曲して傾斜部20が形成され、手摺ベルト3の上方の位置で傾斜部20が垂直方向に屈曲して天井10の下面より上方に伸びた構成であり、その他の構造や配置、作用は実施例1と同等の作用をする。このように構成すると、利用者が手摺ベルト3の外側に頭や体を乗り出して下階側から上方に移動してきた場合に、傾斜部20に接触し、万一、接触した状態で利用者が上方に移動しても、手摺ベルト3よりも傾斜部20の方が傾斜角が大であるため、手摺ベルト3の外側に乗り出した利用者の頭や体が傾斜部20上にて起き上がる姿勢になる方向に力が加わり、手摺ベルト3の内側に利用者の頭や体が戻されることになるので、安全性が向上する。
1…乗客コンベア(エスカレータ) 2…踏段 3…手摺ベルト
4…欄干 5…手摺デッキ 6…ガラスパネル
7…内側デッキ 8…スカートガード 9…外側デッキ
10…天井 11…固定保護板
15、15’、15’’…防護柱
16…補強板 17…台座
18、18’、18’’…挟まれ防止装置
19…補助防護板 20…傾斜部
51…乗客コンベア 52…踏段 53…手摺ベルト
54…欄干 55…手摺デッキ 56…ガラスパネル
57…内側デッキ 58…スカートガード 59…外側デッキ
60…天井 61…固定保護板 62…可動保護板

Claims (7)

  1. 無端状の上下に傾斜走行する踏段と、踏段の両側に立設する主としてガラスパネルよりなる欄干により案内され、踏段と共に同一速度で同一方向に駆動する手摺ベルトと、パネルの外側下部に配設される外側デッキとを有する乗客コンベアに対し、建物の天井やはりその他のこれに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面が手摺ベルトと交差をなす部分の下階側下方において、パネル及び手摺ベルトから一定の隙間を空けて乗客コンベアの外側デッキに下端を固定し、手摺ベルトの高さより上方に伸びる防護柱を立設したことを特徴とする乗客コンベアの挟まれ防止装置。
  2. パネル及び手摺ベルトと防護柱との間における一定の隙間が100mm〜150mmであることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの挟まれ防止装置。
  3. 建物の天井やはりその他のこれに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面が手摺ベルトと交差をなす部分の下階側に固定保護板を設け、固定保護板の前縁より下階側に150mm以内の間隔をおいて防護柱を立設したことを特徴とする請求項1又は2に記載の乗客コンベアの挟まれ防止装置。
  4. 防護柱の上端が、建物の天井やはりその他のこれに類する部分又は隣接する乗客コンベアの下面よりも上位に位置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の乗客コンベアの挟まれ防止装置。
  5. 防護柱が円柱であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の乗客コンベアの挟まれ防止装置。
  6. 手摺ベルトの下方において防護柱とパネルとの間に防護柱と共に外側デッキに固定した補助防護板を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の乗客コンベアの挟まれ防止装置。
  7. 防護柱の下部に防護柱を支持する補強板を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の乗客コンベアの挟まれ防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103241637A (zh) * 2013-05-08 2013-08-14 苏州新达电扶梯部件有限公司 一种防撞头手扶电梯

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