JP2010214995A - 車両用舵角制御装置及び車両用舵角制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前輪転舵アクチュエータ5の異常を検出し且つ後輪転舵アクチュエータ9の異常を検出していない場合には、後輪の転舵角を中立位置の角度に制御すると共に前輪転舵アクチュエータ5の駆動を禁止し、前輪転舵アクチュエータ5の異常を検出し且つ後輪転舵アクチュエータ9の異常を検出している場合には、上記前輪転舵アクチュエータ5及び後輪転舵アクチュエータ9の駆動を禁止する。更に、上記後輪転舵アクチュエータ9の異常を検出した後に、当該後輪転舵アクチュエータ9の異常が検出されなくなると、上記後輪の転舵角を中立位置の角度に制御する。
【選択図】 図1
Description
このとき、前輪転舵アクチュエータに過熱等の暫定的な異常が発生した場合、前輪転舵アクチュエータと後輪転舵アクチュエータの動作を停止するフェールセーフ制御を行う。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、前輪転舵アクチュエータの異常が解消してから通常の4輪操舵制御に復帰する時間を短縮することを課題とする。
これによって、前輪転舵アクチュエータの異常が解消してから通常の4輪操舵制御に復帰する時間を短縮する。その短縮分、前輪転舵アクチュエータの一時的な異常から復帰に対する、運転者へ違和感を与えがたくなる。
(構成)
図1に本実施形態に係る車両の構成図を示す。
まず構成について図1を参照しながら説明する。
運転者が操作するステアリングホイール1は前輪転舵機構SSを介して前輪8に連結する。すなわち、ステアリングホイール1にステアリング入力軸2が連結する。そのステアリング入力軸2に対し、ステアリング出力軸が連結する。そのステアリング出力軸は、ラックアンドピニオン機構を介してラック軸7に連結する。すなわち、ステアリング出力軸に連結するピニオンがラック軸7のラックに噛み合う。ラック軸7は、車幅方向に軸を向けて配置してある。そして、ステアリング出力軸を回動変位させることで、ラック軸7は車幅方向に向けて軸方向変位する。上記ラック軸7の左右端部は、それぞれ左右のタイロッドを介して各前輪8のナックルに連結する。
ここで、ステアリング入力軸2に対し、メカニカルバックアップ装置3を介してステアリング出力軸が連結しても良い。メカニカルバックアップ装置3は、通常状態では、ステアリング入力軸2とステアリング出力軸との間のトルク伝達を切った状態とする。また、メカニカルバックアップ装置は、舵角制御コントローラ4からの指令に基づき、ステアリング入力軸2とステアリング出力軸とを接続してトルク伝達を可能な状態とする。この場合には、前輪転舵アクチュエータ5は、目標前輪転舵角α*となるようステアリング出力軸を回転駆動する。
また、前輪転舵アクチュエータ異常検出手段30、及び後輪転舵アクチュエータ異常検出手段31を備える。
また、操舵角センサ20、車体速センサ21、モード選択部22を備える。
車体速センサ21は、車両の車体速Vを検出し、検出した車体速信号を舵角制御コントローラ4に出力する。
但し、前輪転舵コントローラ6及び後輪転舵コントローラ10は、駆動禁止指令を入力すると、対応するアクチュエータの駆動を停止する。
舵角制御コントローラ4は、車体速Vと操舵角θとから推定する車両走行状態に係る車両状態量によって、車両特性モードに応じた目標ヨーレートおよび目標横速度を演算する。
上記舵角制御コントローラ4は、図2に示すように、目標値生成部41と目標出力値生成部42とを備える。上記目標値生成部41は、図3に示すように、車両モデル演算部41Aと前後輪転舵用目標値演算部41Bとを備える。また、目標出力値生成部42は、図4に示すように、前後輪転舵用制御演算部42A、中立復帰制御演算部42B、及び目標出力部を備える。
車両モデル演算部41Aは、適用する車両モデルに従い、現在の操舵角θ及び車体速Vに応じた車両の走行状態を特定するヨーレート及び横速度に係る、車両状態量(車両パラメータ)を演算する。演算する車両状態量は、gφ(V)、ζφ(V)、ωφ(V)、Tφ(V)、及びgv(V)、ζv(V)、ωφ(V)、Tv(V)である。これらの状態量は、操舵角θ及び車体速Vから、後述の(5)式及び(8)式によって演算出来る。
このうち、gφ(V)及びgv(V)は、定常特性に関する基本の車両状態量となる。ζφ(V)、ωφ(V)、ζv(V)、ωv(V)は、過渡特性に関する車両状態量となる。
ここで、車両モデルを使用した車両状態量について説明する。
車両モデルとして2輪モデルを採用すると、車両のヨーレートと横速度は、下記式で表すことが出来る。すなわち、下記(1)式の状態方程式から、操舵角θ及び車体速Vに応じたヨーレートと横速度を推定することが出来る。
φ′:ヨーレート
s:微分演算子
θ:運転者の操舵角(前輪転舵角相当)
δ:後輪転舵角
Vx、V:車体速
Vy:横速度
Iz:車両慣性モーメント
M:車両重量
Lf:前軸〜重心点距離
Lr:重心点〜後軸距離
N:ギア比
Kf:前輪8コーナリングパワー
Kr:後輪コーナリングパワー
また、
そして、ヨーレートに係る車両状態量(車両パラメータ)が、gφ(V)、ζφ(V)、ωφ(V)、Tφ(V)となる。
また、横速度に係る車両状態量(車両パラメータ)は、gv(V)、ζv(V)、ωv(V)、Tv(V)となる。
ここで、gφ(V)、gv(V)は、特性モードの基本状態を示す状態量(基本の車両状態量)である。
ζφ(V)、ζv(V)は、減衰項に係る状態量である。
ωφ(V)、ωv(V)は、バネ系の固有振動数に係わる状態量である。
Tφ(V)、Tv(V)は、定常偏差に係わる状態量である。
前後輪転舵用目標値演算部41Bは、運転者操舵角θ、車体速V、及び車両モデル演算部41Aが演算した車両状態量から、車両の目標ヨーレートφ′*fr、及び目標横速度Vy*frを求める。
先ず、選択されている車両特性モードに応じた目標特性状態量を算出する。
すなわち、車両モデルに対応する車両状態量に対して、下記式のように、それぞれ車両特性モードに応じたゲインを乗算する。これによって、車両モデル演算部41Aが演算した車両状態量を、車両特性モードに応じた目標特性状態量に変換する。
gφ*(V) =gφ(V) ×yrate_gain_map1
ζφ*(V) =ζφ(V) ×yrate_zeta_map1
ωφ*(V) =ωφ(V) ×yrate_omegn_map1
Tφ*(V) =Tφ(V) ×yrate_zeta_map1
gv *(V) =gv(V) ×vy_gain_map1
ζv *(V) =ζv(V) ×vye_zeta_map1
ωv *(V) =ωv(V) ×vy_zero_mapa1
Tv *(V) =Tφ(V) ×vy_zeta_map1
ただし、yrate_gain_map1、yrate_omegn_map1、yrate_zeta_map1,yrate_zero_mapa1、 vy_gain_map1、vy_omegn_map1、vye_zeta_map1、vy_zero_mapa1は、車体速によって変化する予め設定したチューニングパラメータである。
次に、前後輪転舵用目標値演算部41Bは、車両モデル演算部41Aが演算した車両状態量の代わりに、車両特性モードに応じた目標特性状態量を適用することで、下記式に基づき、車体速V、操舵角θ、及び目標特性状態量から目標ヨーレートと目標横速度を求める。
ここで、目標ヨーレートは、下記(9)式となる。
前後輪転舵用制御演算部42Aは、目標値生成部41が演算した目標ヨーレートφ′*frと、目標横速度Vy*frとから、目標転舵角α*、δ*を決定する。
前後輪を操向輪とした操舵時はヨーレート及び横加速度制御であるので、目標前輪転舵角α*と目標後輪転舵角δ*は、下記(12)式、及び(13)式から求める。
次に、中立復帰制御演算部42Bの処理について説明する。
中立復帰制御演算部42Bは、図5に示すように、アクチュエータ駆動禁止手段50、アクチュエータ異常復帰手段51、及び後輪中立復帰処理手段52を備える。
後輪アクチュエータ異常復帰手段51Aは、上記後輪転舵アクチュエータ異常検出手段31の検出に基づき、アクチュエータ駆動禁止手段50で上記後輪転舵アクチュエータ9が異常であると判定した後に、当該後輪転舵アクチュエータ9の異常が解消したと判定すると、上記後輪の転舵角を中立位置の角度に制御する。
前輪アクチュエータ異常復帰手段51Bは、上記前輪転舵アクチュエータ異常検出手段30の検出に基づき、アクチュエータ駆動禁止手段50で上記前輪転舵アクチュエータ5が異常であると判定した後に、当該前輪転舵アクチュエータ5の異常が解消したと判定すると、作動する。 前輪アクチュエータ異常復帰手段51Bは、作動すると、下記条件を満足すると、前輪8の復帰処理を実施する。
・後輪駆動アクチュエータに異常が発生していない。
・後輪アクチュエータ異常復帰手段51Aの復帰処理中でない。
先ず、復帰時の目標前輪転舵角α*を取得し、取得した目標前輪転舵角α*と、異常検出時の目標前輪転舵角α*(前輪8実転舵角)との差である前輪転舵角差を求める。
次に、操舵角速度θ′に応じた前輪変更量Δθfを求める。前輪変更量Δθfは、操舵角速度θ′が大きいほど大きくなるように設定する。
そして、異常検出時の目標前輪転舵角α*(前輪8実転舵角)に対して所定制御サイクル毎に前輪変更量Δθfづつ補正を行い。補正後の目標前輪転舵角α*を所定制御サイクル毎に目標出力部42Cに出力する。
ここで、補正後の目標前輪転舵角α*が、復帰時の目標前輪転舵角α*に等しく若しくは、復帰時の目標前輪転舵角α*との差が小さくなった時点で、復帰処理を終了する。
先ず、操舵角速度θ′に応じた後輪変更量Δθrを求める。後輪変更量Δθrは、操舵角速度θ′が大きいほど大きくなるように設定する。後輪変更量Δθrは、上記後輪の中立位置への復帰速度に対応する。なお、操舵角検出手段が、操舵角θを微分することで操舵角速度を検出する。
後輪変更量Δθrは、操舵角が小さい(中立付近)ときは遅く、操舵角θが大きいときは速くしても良い。また、後輪変更量Δθrは、車体速Vが高いときは遅く、車体速Vが低いときは速くしても良い。また、後輪変更量Δθrは、車体速と操舵角から算出する推定横加速度が小さいときは遅く、推定横加速度が高いときは速くしても良い。
ここで、補正後の目標後輪転舵角δ*が、中立位置の転舵角(例えば0度)に等しく若しくは、中立位置の転舵角との差が小さくなった時点で、復帰処理を終了する。
まずステップS100にて、前輪転舵アクチュエータ5若しくは後輪転舵アクチュエータ9のいずれかが異常か否かを判定する。異常と判定した場合には、ステップS110に移行する。いずれも異常でないと判定した場合には、そのままステップS190に移行する。ここで、前輪転舵アクチュエータ5が異常の場合には、前輪暫定異常フラグFE−FLGをONとする。後輪転舵アクチュエータ9が異常の場合には、後輪暫定異常フラグRE−FLGをONとする。
ステップS120では、後輪転舵アクチュエータ9が暫定的な異常か否かを判定する。後輪転舵アクチュエータ9が異常の場合にはステップS110に移行する。後輪転舵アクチュエータ9が異常でない場合にはステップS130に移行する。
ステップS130では、後輪中立復帰処理手段52を作動させて、後輪転舵角を中立位置に復帰させる制御を行う。
ステップS150では、前輪転舵アクチュエータ5が暫定的な異常か否かを判定する。前輪転舵アクチュエータ5の暫定的な異常が解消するとステップS160に移行する。
ステップS170では、前輪アクチュエータ異常復帰手段51Bを作動して、前輪8実舵角を、前輪8の異常解消時の目標前輪転舵角α*に向けて変更する制御を行う。
ステップS190では、異常復帰処理終了の信号を目標出力部42Cに出力する。その後、ステップS100の処理に戻る。異常復帰処理終了の信号は、前輪暫定異常フラグFE−FLG、及び後輪暫定異常フラグRE−FLGを共にOFFとすることで実現する。
また、目標出力部42Cは、通常は、前後輪転舵用制御演算部42Aから入力した目標前輪転舵角α*と目標後輪転舵角δ*を、前輪転舵コントローラ6及び後輪転舵コントローラ10に出力する。
ここで、上記実施形態では、異常時の復帰処理を舵角制御コントローラ4で行う場合で説明している。これに代えて、復帰処理は、前輪転舵コントローラ6及び後輪転舵コントローラ10で行うようにしても良い。
出来るだけ車両の実際の走行状態を検出するために、車両モデルを使用して車両走行状態を表すヨーレート及び横速度を演算して、車両特性モードに応じた目標ヨーレート及び目標横速度を求める。すなわち、目標とする車両挙動である目標車両挙動を推定し、その推定した目標車両挙動である、その目標ヨーレート及び目標横速度を実現するための、目標前輪転舵角α*及び目標後輪転舵角δ*を演算する。
そして、前輪転舵アクチュエータ5及び後輪転舵アクチュエータ9を制御して、操向輪である前輪8の転舵角、及び後輪の転舵角を、それぞれ目標前輪転舵角α*及び目標後輪転舵角δ*に調整する。
この状態で、前輪転舵アクチュエータ5が過熱するなど、当該前輪転舵アクチュエータ5の暫定的な異常を検出すると、前輪転舵アクチュエータ5及び後輪転舵アクチュエータ9の駆動を禁止(停止)する。これによって、前輪転舵アクチュエータ5を保護する。
また、後輪転舵アクチュエータ9の異常を検出している場合には、後輪転舵アクチュエータ9の異常が解消した時点で、後輪の転舵角が中立位置の転舵角となるように、後輪転舵アクチュエータ9を駆動して、後輪の転舵角を中立位置の転舵角に復帰させる。
ここで、舵角制御コントローラ4は、目標転舵角演算手段を構成する。
(1)前輪転舵アクチュエータ異常検出手段30は、上記前輪転舵アクチュエータ5の異常を検出する。後輪転舵アクチュエータ異常検出手段31は、上記後輪転舵アクチュエータ9の異常を検出する。
そして、アクチュエータ駆動禁止手段50は、上記前輪転舵アクチュエータ異常検出手段30及び後輪転舵アクチュエータ異常検出手段31の検出に基づき、上記前輪転舵アクチュエータ5が異常であると判定し且つ上記後輪転舵アクチュエータ9が異常でないと判定した場合には、上記後輪12の転舵角を中立位置の角度に制御すると共に前輪転舵アクチュエータ5の駆動を禁止し、上記前輪転舵アクチュエータ5が異常であると判定し且つ上記後輪転舵アクチュエータ9が異常であると判定している場合には、上記前輪転舵アクチュエータ5及び後輪転舵アクチュエータ9の駆動を禁止する。
前輪転舵アクチュエータ5が異常の間に、後輪転舵アクチュエータ9が異常となっていない場合若しくは異常が解消した場合には、前輪転舵アクチュエータ5の異常が解消する前であっても、後輪の転舵角を中立位置に復帰させる処理を開始する。
これによって、前輪転舵アクチュエータ5の異常が解消してから通常の4輪操舵制御に復帰する時間を短縮する。その短縮分、前輪転舵アクチュエータ5の一時的な異常から復帰に対する、運転者へ違和感を与えがたくなる。
前輪転舵アクチュエータ5が故障しているときに、ステアリングホイール1を中立位置に戻しても、前輪転舵アクチュエータ5による変更分だけ中立位置に戻らない。このとき、復帰時の処理時間を短縮することで、ステアリングホイール1を中立に戻したときの中立ズレの時間を短くすることが出来る。
操舵角速度が遅い場合、操舵角速度が早い場合に比べて、車両挙動変化に対する運転者の感度が高い。これに鑑み、「操舵角速度が遅い場合に、操舵角速度が速い場合に比べて遅くする」ことで、運転者に与える違和感を低減する。
操舵角が大きい場合には、車両旋回状態と推定出来る。旋回状態では、操舵角θが小さい直進状態に比べて、車両挙動に対する運転者の感度が低い。これに鑑み、「操舵角が大きい場合には、操舵角が小さい場合に比べて速くする」ことで、運転者に与える違和感を低減する。
車体速Vが高いほど、車両挙動変化に対して車両は敏感に反応する。これに鑑み「車体速が高い場合には、車体速が低い場合に比べて遅くする」ことで、運転者に与える違和感を低減する。
横加速度が大きい場合には、車両旋回状態と推定出来る。旋回状態では、横加速度が小さい直進状態に比べて、車両挙動に対する運転者の感度が低い。これに鑑み、「推定される横加速度が小さい場合には、推定される横加速度が大きい場合に比べて遅くする」ことで、運転者に与える違和感を低減する。
4 舵角制御コントローラ
5 前輪転舵アクチュエータ
6 前輪転舵コントローラ
8 前輪
9 後輪転舵アクチュエータ
10 後輪転舵コントローラ
12 後輪
20 操舵角センサ
21 車体速センサ
30 前輪転舵アクチュエータ異常検出手段
31 後輪転舵アクチュエータ異常検出手段
41 目標値生成部
41A 車両モデル演算部
41B 前後輪転舵用目標値演算部
42 目標出力値生成部
42A 前後輪転舵用制御演算部
42B 中立復帰制御演算部
42C 目標出力部
50 アクチュエータ駆動禁止手段
51 アクチュエータ異常復帰手段
51A 後輪アクチュエータ異常復帰手段
51B 前輪アクチュエータ異常復帰手段
52 後輪中立復帰処理手段
FE 前輪暫定異常フラグ
RE 後輪暫定異常フラグ
SS 前輪転舵機構
V 車体速
α 目標転舵角
δ 目標後輪転舵角
Δθf 前輪変更量
Δθr 後輪変更量
θ 操舵角
θ′ 操舵角速度
φ 目標ヨーレート
Claims (7)
- 運転者が操舵するステアリングホイールの操舵角に応じた転舵角で転舵する前輪と、
前記ステアリングホイールの操舵角に応じた前輪の転舵角を変更する前輪転舵アクチュエータと、後輪を転舵する後輪転舵アクチュエータと、
上記前輪転舵アクチュエータの異常を検出する前輪転舵アクチュエータ異常検出手段と、上記後輪転舵アクチュエータの異常を検出する後輪転舵アクチュエータ異常検出手段と、
上記前輪転舵アクチュエータ異常検出手段及び後輪転舵アクチュエータ異常検出手段の検出に基づき、上記前輪転舵アクチュエータが異常であると判定し且つ上記後輪転舵アクチュエータが異常でないと判定した場合には、上記後輪の転舵角を中立位置の角度に制御すると共に前輪転舵アクチュエータの駆動を禁止し、上記前輪転舵アクチュエータが異常であると判定し且つ上記後輪転舵アクチュエータが異常であると判定している場合には、上記前輪転舵アクチュエータ及び後輪転舵アクチュエータの駆動を禁止するアクチュエータ駆動禁止手段と、
上記後輪転舵アクチュエータ異常検出手段の検出に基づき、上記後輪転舵アクチュエータが異常であると判定した後に、当該後輪転舵アクチュエータの異常が解消したと判定すると、上記後輪の転舵角を中立位置の角度に制御する後輪アクチュエータ異常復帰手段と、
を備えることを特徴とする車両用舵角制御装置。 - 運転者が操舵するステアリングホイールの操舵角に応じて前輪を転舵する前輪転舵機構と、
上記ステアリングホイールの操舵角に基づき目標となる車両挙動としての目標車両挙動を推定し、推定した目標車両挙動に応じた目標前輪転舵角及び目標後輪転舵角を演算する目標転舵角演算手段と、
上記前輪の転舵角が目標転舵角演算手段が演算した目標前輪転舵角となるように上記前輪転舵アクチュエータを制御する前輪転舵コントローラと、上記後輪の転舵角が目標転舵角演算手段が演算した目標後輪転舵角となるように上記後輪転舵アクチュエータを制御する後輪転舵コントローラと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載した車両用舵角制御装置。 - 上記後輪の転舵角を中立位置の角度に転舵する復帰速度を、操舵角速度が遅い場合に、操舵角速度が速い場合に比べて、遅くすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した車両用舵角制御装置。
- 上記後輪の転舵角を中立位置の角度に転舵する復帰速度を、操舵角が大きい場合には、操舵角が小さい場合に比べて速くすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した車両用舵角制御装置。
- 上記後輪の転舵角を中立位置の角度に転舵する復帰速度を、車体速が高い場合には、車体速が低い場合に比べて遅くすることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した車両用舵角制御装置。
- 上記後輪の転舵角を中立位置の角度に転舵する復帰速度を、推定される横加速度が小さい場合には、推定される横加速度が大きい場合に比べて遅くすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載した車両用舵角制御装置。
- 運転者が操舵するステアリングホイールの操舵角に応じた転舵角で転舵する前輪の転舵角を変更する前輪転舵アクチュエータ、及び後輪を転舵する後輪転舵アクチュエータの各異常の有無を検出し、
上記前輪転舵アクチュエータの異常を検出し且つ上記後輪転舵アクチュエータの異常を検出していない場合には、上記後輪の転舵角を中立位置の角度に制御すると共に前輪転舵アクチュエータの駆動を禁止し、上記前輪転舵アクチュエータの異常を検出し且つ上記後輪転舵アクチュエータの異常を検出している場合には、上記前輪転舵アクチュエータ及び後輪転舵アクチュエータの駆動を禁止し、
更に、上記後輪転舵アクチュエータの異常を検出した後に、当該後輪転舵アクチュエータの異常が検出されなくなると、上記後輪の転舵角を中立位置の角度に制御することを特徴とする車両用舵角制御方法。
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