JP2010214822A - インクジェット記録装置、その制御方法及びプログラム - Google Patents

インクジェット記録装置、その制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】記録ヘッドの維持回復動作を行う際において、生じたエラーに応じてその維持回復動作を終了する際の処理内容を、エラーの種別で変更可能とする。
【解決手段】インクジェット記録装置は、維持回復動作を行う際に生じたエラーの種別を判定し、エラーに応じて維持回復動作を行わないようにして維持回復動作を終了する際の処理内容を、判定されたエラーの種別に基づいて変更する。
【選択図】図8

Description

本発明は、インクジェット記録装置、その制御方法及びプログラムに関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、液体吐出ヘッドを記録ヘッドに用いて、記録紙等の被記録媒体(以下「用紙」と称するが、材質を紙に限定するものではなく、記録媒体、転写紙、転写材、被記録材などとも称される。)にインク滴を吐出して記録(画像形成、印写、印字、印刷なども同義語で使用する。)を行なうものである。
このようなインクジェット記録装置における記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノズルから用紙に吐出させて記録を行なう関係上、ノズルからの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などにより吐出不良の状態となり、記録不良を起こすという問題を抱えている。
そこで、インクジェット記録装置には、非記録時に記録ヘッドのノズルを封止するためのキャッピング手段と、必要に応じてノズル形成面を清掃するワイピング部材が備えられ、また、記録に寄与しない空吐出を行なう空吐出受けを備えている。キャッピング手段は、ノズルのインクの乾燥を防止する蓋として機能するだけでなく、ノズルに目詰まりなどが生じた場合には、キャッピング手段によりノズル形成面を封止し、吸引ポンプからの負圧により、ノズルからインクを吸引排出(ヘッド吸引)させてノズルの目詰まりを解消する機能をも備えている。
記録ヘッドの目詰まり解消のために行なうインクの強制的な吸引排出処理は、クリーニング処理(維持回復動作)と呼ばれており、例えばインクジェット記録装置の長時間の休止後に記録を再開する場合や、記録中の所定間隔ごとや、ユーザが記録状態の不良を認識してクリーニングスイッチを操作した場合などに実行され、記録ヘッドからインクを排出させた後にゴムなどの弾性部材からなるワイピング部材により、記録ヘッドのノズル面(ノズルが形成された面)を払拭する清浄化操作が伴われる。また、記録中には所要のタイミングで空吐出が行なわれる。
そして、上述したクリーニング処理に伴ってキャッピング手段内に排出された記録ヘッドからの廃液は、吸引ポンプの駆動により廃液タンクに廃棄することができるように構成されている。この廃液タンクには、一般に多孔質材料により構成された廃液吸収材が収納されており、この廃液吸収材によって廃液を吸収した形で保持するようになされている。
上述したように廃液を生じるヘッド吸引などの維持回復動作や空吐出は記録動作前や記録動作中にも行なわれるため、廃液タンクを交換可能にしたときには、維持回復動作前や維持回復動作中、あるいは、記録動作中に、廃液タンクが抜かれた場合は廃液が装置内に排出されて装置内の各部に付着してしまうことになる。
このような維持回復動作におけるエラーに関する従来技術としては特許文献1、2が知られており、特許文献2には、維持回復動作中に廃液タンク無を検出したときには維持回復動作を行わないようにして、廃液が装置内に排出されないようにすることが記載されている。
しかしながら、上記従来技術では、記録ヘッドの維持回復動作を行う際において、廃液タンク無などのエラーが生じた場合、単に維持回復動作を行わないように処理を終了するだけであり、生じたエラーの種別に応じてその処理内容を変更することはできなかった。例えば、生じたエラーが廃液タンク無しやインクカートリッジ無しである場合には、ノズル吸引を行わずにキャッピングすることが好ましいが、他のエラーについては、ノズル吸引を行ってからキャッピングすることが好ましい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、記録ヘッドの維持回復動作を行う際において、生じたエラーに応じてその維持回復動作を終了する際の処理内容を、エラーの種別で変更可能なインクジェット記録装置、その制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、記録ヘッドからインク滴を吐出して用紙に画像を形成する画像形成手段と、前記記録ヘッドの性能を維持するための維持回復動作を制御する制御手段と、前記維持回復動作を行う際に生じたエラーの種別を判定する判定手段と、を備え、前記制御手段は、前記エラーに応じて前記維持回復動作を行わないようにして当該維持回復動作を終了する際の処理内容を、前記判定されたエラーの種別に基づいて変更することを特徴とする。
また、本発明は、記録ヘッドからインク滴を吐出して用紙に画像を形成する画像形成手段を有するインクジェット記録装置の制御方法であって、前記記録ヘッドの性能を維持するための維持回復動作を制御する工程と、前記維持回復動作を行う際に生じたエラーの種別を判定する工程と、を含み、前記制御する工程は、前記エラーに応じて前記維持回復動作を行わないようにして当該維持回復動作を終了する際の処理内容を、前記判定されたエラーの種別に基づいて変更することを特徴とする。
また、本発明は、記録ヘッドからインク滴を吐出して用紙に画像を形成する画像形成手段を有するインクジェット記録装置のコンピュータに、前記記録ヘッドの性能を維持するための維持回復動作を制御するステップと、前記維持回復動作を行う際に生じたエラーの種別を判定するステップと、を実行させ、前記制御するステップは、前記エラーに応じて前記維持回復動作を行わないようにして当該維持回復動作を終了する際の処理内容を、前記判定されたエラーの種別に基づいて変更することを特徴とするプログラムである。
本発明によれば、記録ヘッドの維持回復動作を行う際において、生じたエラーに応じてその維持回復動作を終了する際の処理内容を、エラーの種別で変更可能となる、という効果を奏する。
図1は、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の外観を示す図である。 図2は、インクジェット記録装置の機構部の全体構成について説明する図である。 図3は、インクジェット記録装置の機構部の全体構成について説明する図である。 図4は、維持回復機構の内部構成の説明図である。 図5は、維持回復機構の斜視説明図である。 図6は、廃液タンクの説明図である。 図7は、インクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 図8は、第1の実施形態に係るクリーニング動作のフローを示すフローチャートである。 図9は、第1の実施形態に係るメンテナンス動作のフローを示すフローチャートである。 図10は、第2の実施形態に係るクリーニング動作のフローを示すフローチャートである。 図11は、第2の実施形態に係るメンテナンス動作のフローを示すフローチャートである。 図12は、第3の実施形態に係る機能構成を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるインクジェット記録装置の最良な実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
以下に第1の実施形態にかかるインクジェット記録装置を説明する。具体的には、クリーニング処理(維持回復動作)中に廃液タンクが抜けた時の処理に際して、以下の特徴を有する。まず、クリーニング途中で廃液タンクが抜かれた時には、クリーニングのエラー処理として負圧形成を実施せずにメンテナンスを終了し、廃液タンク装着後にヘッドクリーニング動作を実施する。また、廃液タンク抜け以外の原因でクリーニング途中にエラーが発生した場合には、負圧回復動作を実行した後にクリーニングを終了する。
図1は、第1の実施形態にかかるインクジェット記録装置1の外観を示す図である。図1に示すように、インクジェット記録装置1は、装置本体1aと、装置本体1aに装着された用紙を装填するための給紙トレイ2と、装置本体1aに着脱自由に装着されて画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ3とを備えている。さらに、装置本体1aの正面の一端部側(給紙トレイ2の側方)には、装置本体1aの正面側に突き出し、上面よりも低くなったインクカートリッジを装着するためのカートリッジ装着部4を有し、このカートリッジ装着部4の上面は操作ボタンや表示器などを設ける操作/表示部5としている。
カートリッジ装着部4には、色の異なる記録液(インク)、例えば黒(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した複数の記録液カートリッジであるインクカートリッジ10k、10c、10m、10y(色を区別しないときは単に「インクカートリッジ10」という)を、装置本体1aの側面側から後方側に向かって挿入して充填可能としている。カートリッジ装着部4の正面側には、インクカートリッジ10を着脱するときに開くカートリッジカバー6を開閉可能に設けている。
操作/表示部5には、各色のインクカートリッジ10k、10c、10m、10yの装着位置(配置位置)に対応する配置位置で、各色のインクカートリッジ10k、10c、10m、10yの残量が残りわずか及び残量無しになったことを表示するための各色の残量表示部11k、11c、11m、11yを配置している。さらに、操作/表示部5には、電源ボタン12、用紙送り/印刷再開ボタン13、キャンセルボタン14も配置している。
図2と図3は、インクジェット記録装置1の機構部の全体構成について説明する図である。図2、3に示すように、キャリッジ23は、左右の側板(図示しない)間に横架したガイド部材であるガイドロット21とステー22とで主走査方向(キャリッジ走査方向)に摺動自在に保持される。また、キャリッジ23は、主走査モータ24によって駆動プーリ25と従動プーリ26間に架け渡したタイミングベルト27を介して図3で矢印方向(キャリッジ走査方向:主走査方向)に移動走査する。
キャリッジ23には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド31k、31c、31m、31y(区別しないときには「記録ヘッド31」という)を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド31を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。
また、キャリッジ23には、記録ヘッド31に各色のインクを供給するための各色のサブタンク32を搭載している。この各色のサブタンク32には各色のインク供給チューブを介して、カートリッジ装着部4に装着された各色のインクカートリッジ10から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部41(圧版)上に積載した用紙42を供給するための給送手段である給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずる分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド31の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47を静電吸着して記録ヘッド31に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。搬送ベルト51は、例えば、抵抗制御を行っていない純粋な厚さ40μm程度の樹脂材、例えばETFEピュア材で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と動材質でカーボンによる抵抗制御を行った表層(中抵抗層、アース層)とを有している。そして、搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。
帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回転に従動して回転するように配置され、加圧力として軸の両端に所定の押圧力をかけている。なお、搬送ローラ52はアースローラの役目も担っており、搬送ベルト51の中抵抗層(裏層)と接触配置され接地している。
また、搬送ベルト51の裏側には、記録ヘッド31による印写領域に対してガイド部材57を配置している。ガイド部材57は、上面が搬送ベルト51を支持する2つのローラ(搬送ローラ52とテンションローラ53)の接線よりも記録ヘッド31側に突出させることで搬送ベルト51の高精度な平面性を維持するようにしている。搬送ベルト51は、副走査モータ58によって駆動ベルト59及びプーリ60を介して搬送ローラ52が回転駆動されることによりって図3のベルト搬送方向(副走査方向)に周回移動する。
また、装置本体1aの背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。両面ユニット71は、搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、図3に示すように、キャリッジ23の主走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド31のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む維持回復機構81を配置している。維持回復機構81には、記録ヘッド31の各ノズル面をキャッピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という)82a〜82d(区別しないときは「キャップ82」という)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード83と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しないインクを吐出(空吐出)させる時のインク滴を受ける空吐出受け84などを備えている。
ここでは、キャップ82aを吸引及び保湿用キャップとし、他のキャップ82b〜82dは保湿用キャップとしている。そして、ワイパーブレード83に付着して空吐出受け84に回収されたインク、すなわち、空吐出受け84に空吐出されたインクは、廃液タンク100に排出されて収容される。
また、キャリッジ23の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行う時のインク滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド31のノズル列方向に沿った開口89a〜89dを設けている。
このように構成したインクジェット記録装置1においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド部材45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送される。搬送された用紙42は、更に先端を搬送ガイド部材47で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、後述する主制御部によってACバイアス供給部(図示しない)から帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。
このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給紙されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。そこで、キャリッジ23を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド31を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。
記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。また、印字(記録)待機中はキャリッジ23は維持回復機構81側に移動されて、キャップ82で記録ヘッド31がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。
また、キャップ82が記録ヘッド31をキャッピングした状態で後述する吸引ポンプによってノズルからインクを吸引し(「ノズル吸引」又は「ヘッド吸引」という)、増粘したインクや気泡を排出する回復動作を行う。また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する空吐出動作を行う。これによって、記録ヘッド31の安定した吐出性能を維持する。
図4、図5は、維持回復機構81の一例を説明するための図であり、図4は維持回復機構81の内部構成の説明図、図5は、維持回復機構81の斜視説明図である。以下、維持回復機構81の詳細について、図4、5を参照して説明する。
維持回復機構81のフレーム200には、前述した各記録ヘッド31のノズル面をそれぞれキャッピングするキャップ82a、82bを保持するキャップホルダ201Aと、キャップ82c、82dを保持するキャップホルダ201Bと、ノズル面をワイピング(払拭)して清浄化するワイピング部材であるワイパーブレード83と、空吐出受け84と、キャリッジロック部材87(図4では省略)とがそれぞれ昇降可能に保持されている。
ここで、キャップ82はキャップホルダ201A、201Bとの間に設けた弾性部材202によって上方(キャッピング方向)に付勢され、記録ヘッド31のノズル面に当接すると弾性部材202が縮み、ノズル面にキャップ82を密着させるようにしている。また、キャップホルダ201A、201B(区別しないときには「キャップホルダ201」という)の下方にはフレーム200にカム軸205を回転可能に配置し、このカム軸205は駆動モータ(図示しない)によってギア206を介して回転される。そして、カム軸205にはキャップホルダ201A、201Bを昇降させるためのキャップカム211A、211B(区別しないときには「キャップカム211」という)と、ワイパーブレード83を昇降させるためのワイパーカム212と、キャリッジロック部材87を昇降させるキャリッジロックインカム(図示しない)などをそれぞれ設けている。
したがって、カム軸205を回転することによってキャップカム211が回転して、キャップホルダ201がキャップ82を伴って上昇してキャップ82によって記録ヘッド31のノズル面に当接してキャッピングし、またキャップホルダ201がキャップ82を伴って降下してキャップ82によって記録ヘッド31のノズル面から離間する接離動作を行うことができる。
また、カム軸205を回転させるための駆動モータによって駆動されるチューブポンプなどの吸引ポンプ207を設け、キャップ82a(吸引用キャップ)に吸引ポンプ207を接続して、記録ヘッド31のノズル面をキャップ82aでキャッピングした状態で吸引ポンプ207を駆動する。これにより、記録ヘッド31のノズルからインクが強制吸引され(ノズル吸引)、キャップ82a内に排出されたインクの廃液は吸引ポンプ207からインクチューブ208を介して廃液タンク100に注入される。また、空吐出動作によって空吐出受け84に排出されたインクの廃液は、下方に設置された廃液タンク100に投入される。
図6は廃液タンク100の説明図である。図6に示すように、廃液タンク100は、タンクケース本体101(容器本体)と、このタンクケース本体101内に格納した液体状の廃液を吸収する吸収部材102(吸収体)と、このタンクケース本体101内に廃液を注入するための注入口103を備えている。廃液タンク100には、前述した維持回復機構81から排出される廃液が、インクチューブ208を介して注入口103から注入され、タンクケース本体101内部にある吸収部材102によって吸収される。そして、廃液タンク100の一端部外面には取って104が設けられており、交換可能に装着できるようにしている。また、タンクケース本体101には不揮発性メモリ105(廃液タンクEEPROM:Electrically Erasable and Programmable ROM)が備えられている。不揮発性メモリ105は、廃液タンク100に注入された廃液量に関するデータを記録する役割を持つ。
図7は、インクジェット記録装置1の制御構成を示すブロック図である。図7に示すように、インクジェット記録装置1は、装置全体の制御を司るとともに、維持回復動作の中断/再開、記録動作の中断/再開に係わる制御をする手段などを兼ねたマイクロコンピュータで構成した主制御部301及び印刷制御を司るマイクロコンピュータで構成した印刷制御部302とを備えている。
主制御部301は、通信回路300から入力される印刷処理の情報に基づいて用紙42に画像を形成するために、前述したように、主走査モータ24や副走査モータ58を主走査モータ駆動回路303及び副走査モータ駆動回路304を介して駆動制御するとともに、印刷制御部302に対して印刷用データを送出するなどの制御を行う。また、主制御部301には、キャリッジ23の位置を検出するキャリッジ位置検出回路305からの検出信号が入力され、主制御部301は、この検出信号に基づいてキャリッジ23の位置移動及び移動速度を制御する。
キャリッジ位置検出回路305は、例えばキャリッジ23の主走査方向に配置されたエンコーダシートのスリット数を、キャリッジ23に搭載されたフォトセンサで読み取って計数することで、キャリッジ23の位置を検出する。主走査モータ駆動回路303は、主制御部301から入力されるキャリッジ移動量に応じて主走査モータ24を回転駆動させて、キャリッジ23を所定の位置に所定の速度で移動させる。
また、主制御部301には搬送ベルト51の移動量を検出する搬送量検出回路306からの検出信号が入力され、主制御部301はこの検出信号に基づいて搬送ベルト51の移動量及び移動速度を制御する。搬送量検出回路306は、例えば搬送ローラ52の回転軸に取り付けられた回転エンコーダシートのスリット数を、フォトセンサで読み取って計数することで搬送量を検出する。
副走査モータ駆動回路304は、主制御部301から入力される搬送量に応じて副走査モータ58を回転駆動させて、搬送ローラ52を回転駆動して搬送ベルト51を所定の位置に所定の速度で移動させる。
主制御部301は、給紙コロ駆動回路307に給紙コロ駆動指令を与えることによって給紙コロ43を一回転させる。主制御部301は、維持回復機構駆動用モータ駆動回路308を介して維持回復機構81のモータ(図示しない)を回転駆動することにより、キャップ82の昇降、ワイパーブレード83の昇降、吸引ポンプ207の駆動などを行わせる。主制御部301は、インク供給モータ駆動回路311を介して供給ユニットのポンプ駆動するためのインク供給モータを駆動制御し、カートリッジ装着部4に装着されたインクカートリッジ10からサブタンク32に対してインクを補充する。このとき、主制御部301には、サブタンク32が満タン状態にあることを検知するサブタンク満タンセンサ312からの信号検知に基づいて補充供給を制御する。
また、主制御部301は、カートリッジ通信回路314を通じて、カートリッジ装着部4に接続された各インクカートリッジ10に設けられている記録手段であるEEPROM115k、115c、115m、115y(区別しないときには「EEPROM115」という)に記録されている情報を取り込んで、所定の処理を行って、本体記録手段である不揮発性メモリ315(例えばEEPROM)に格納保持する。また、主制御部301は、カートリッジ通信回路314によってEEPROM115の情報を読み取れるか否かを判定し、インクカートリッジ10が装置本体に装着されているか否か、つまり、インクカートリッジ10の有無を検出する。
印刷制御部302は、主制御部301からの信号をキャリッジ位置検出回路305及び搬送量検出回路306などからのキャリッジ位置や搬送量に基づいて、記録ヘッド31のインク滴を吐出させるための圧力発生手段を駆動するためのデータを生成して、ヘッド駆動回路310に与える。ヘッド駆動回路310は、印刷制御部302からの印刷データに基づいて記録ヘッド31の圧力発生手段(ピエゾ型ヘッドであれば圧電素子)を駆動して、所定のノズルからインク滴を吐出させる。
また、主制御部301には、廃液タンク通信回路313を通じて、廃液タンク100に接続された不揮発性メモリ105に記録されている情報を取り込んで、所定の処理を行って、不揮発性メモリ315(例えばEEPROM)に格納保持する。また、主制御部301は、廃液タンク通信回路313によって不揮発性メモリ105の情報を読み取れるか否かを判定し、廃液タンク100が装置本体に装着されているか否か、つまり、廃液タンク100の有無を検出する。
また、主制御部301は、プリンタ(インクジェット記録装置1本体)の状態を取得するためのセンサ検知回路316が備えられている。センサ検知回路316では、装置本体のカバーが空いていることを検知するための上カバーセンサ320や、装置内に用紙が残っていないことを確認するとともに、用紙搬送時に用紙が送られていることを確認するための用紙検知センサ321を備えている。
次に、主制御部301の制御の下で行う具体的なメンテナンスの処理について詳細に説明する。図8は、主制御部301の制御の下で行う具体的なメンテナンスの処理のうち、クリーニング動作(維持回復動作)のフローを示すフローチャートである。
図8に示すように、まず、主制御部301は、クリーニング動作の開始にあったって、装置にエラーが発生しているか否かを確認する(S10)。装置にエラーが発生している場合(S10:YES)には、クリーニング動作の開始ができないため、エラーが解消されるまでクリーニングは実施されない。
ここで、主制御部301が確認する、クリーニングが実行できないエラーとしては、装置の上カバーセンサ320により、上カバーが開けられているのを検知したことによるカバーエラー、用紙検知センサ321により機内に用紙が残っていることを検知したことによる用紙詰まりエラー、廃液タンク100に接続された不揮発性メモリ105に記録されている廃液量が所定の量を超えている廃液容量エラー、インクカートリッジ10に設けられているEEPROM115内に記録されているインクの量がクリーニングに必要な量がないことによるインク残量エラーなどがある。
次いで、装置にエラーが発生していない場合(S10:NO)には、インクカートリッジ10から用紙42に対するインク供給動作を行い(S11)、その後、S10と同様、装置にエラーが発生しているか否かを確認する(S12)。
このとき、エラー発生がなければ(S12:NO)、キャップ82aで記録ヘッド31のノズル面をキャッピングした状態で吸引ポンプ207を駆動することによって記録ヘッド31のノズルから強制的にインクを吸引するヘッド吸引を行う(S13)。次いで、S10と同様、装置にエラーが発生しているか否かを確認する(S14)。
S14においてエラー発生がなければ(NO)、ワイパーブレード83を上昇させてキャリッジ23を相対移動させることによって、記録ヘッド31のノズル面をワイパーブレード83で払拭して清浄化するワイピング動作を行う(S15)。次いで、空吐出受け84に対して空吐出を行い(S16)、記録ヘッド31のノズル面をキャッピングする(S17)。
インク供給中にエラーが発生した場合や(S12:YES)、ヘッド吸引中にエラーが発生した場合(S14:YES)、主制御部301は、廃液タンク通信回路313によって不揮発性メモリ105の情報を読み取れるか否かを判定して廃液タンク100の有無を確認することで、エラーの種別が廃液タンク抜けであるか否かを判定する(S18)。
インク供給中には、サブタンク32内にインクの供給をし易くするため、サブタンク32内の圧力を大気圧と同じにしてからインクを供給し、その後のヘッド吸引動作によってサブタンク32内のインクを吸引することにより、負圧を形成している。そのため、インク供給中は負圧が形成されていない。負圧が形成されないまま放置した場合、記録ヘッド31内のインクが垂れてしまう可能性がある。
そこで、S18では、インク供給中や負圧を形成するためのヘッド吸引中のエラーにおいて、廃液タンク抜けによるエラーか否かを判定する。廃液タンク抜けエラー以外の場合は(S18:YES)、ヘッド吸引動作を実行できるためヘッド吸引動作を実行し(S19)、記録ヘッド31のノズル面をキャッピングした後に(S20)、処理を終了する。
廃液タンク抜けエラーの場合には(S18:NO)、ヘッド吸引動作を実施すると吸引されたインクが装置内に排出されてしまうため、吸引動作をすべきではない。しかし、上述したようにヘッドの負圧が形成されていないため、廃液タンク100が装着されても、そのままの状態で印刷動作をすることは望ましくない。
そこで、廃液タンク抜けエラーの場合(S18:NO)、主制御部301は、廃液タンク抜けによりクリーニングが終了(エラーが発生)したことを示す履歴情報を不揮発性メモリ315に記録し(S21)、記録ヘッド31のノズル面をキャッピングした後に(S22)、処理を終了する。
図9は、主制御部301の制御の下で行う具体的なメンテナンスの処理のうち、メンテナンス動作のフローを示すフローチャートである。このメンテナンス動作では、廃液タンク抜けによるクリーニング終了の履歴の有無に応じて、所定のメンテナンス動作に先立ってクリーニング動作が行われる。
図9に示すように、まず、主制御部301は、メンテナンス動作を開始するにあたって、装置にエラーが発生しているか否かを、S10と同様にして確認する(S30)。装置にエラーが発生している場合(S30:YES)には、メンテナンス動作の開始ができないため、エラーが解消されるまでメンテナンスは実施されない。
次いで、装置にエラーが発生しておらず(S30:NO)、メンテナンスが開始されると、主制御部301は、不揮発性メモリ315に格納されたデータを読み出し、その読み出したデータの中に廃液タンク抜けによるエラー発生の履歴があるか否かを確認する(S31)。
S31において、廃液タンク抜けによるエラー発生の履歴がない場合(NO)、主制御部301は、そのまま本来実施するメンテナンス動作(S39)を実行する。このS39におけるメンテナンス動作では、前述したクリーニング動作以外の他のメンテナンス動作(例えばテスト印字や記録ヘッド31の位置合わせなど)であり、予め設定された種類の所定のメンテナンス動作が行われる。
廃液タンク抜けによるエラー発生の履歴が有る場合には、前回のクリーニング動作が正常に終了しておらず、記録ヘッド31の負圧が形成されていないため、そのままの状態でテスト印字などのメンテナンス動作を行うことが望ましくない。したがって、S31において、廃液タンク抜けによるエラー発生の履歴が有る場合(YES)、主制御部301は、本来実施するメンテナンス動作を実行する前に、S32以下のクリーニング動作を実行する。
具体的には、インクカートリッジ10から用紙42に対するインク供給動作を行い(S32)、その後、S30と同様、装置にエラーが発生しているか否かを確認する(S33)。
このとき、エラー発生がなければ(S33:NO)、ヘッド吸引を行い(S34)、次いで、S30と同様、装置にエラーが発生しているか否かを確認する(S35)。
S35においてエラー発生がなければ(NO)、ワイピング動作を行い(S36)、空吐出受け84に対して空吐出を行う(S37)。次いで、廃液タンクなしによるエラー発生の履歴を不揮発性メモリ315から消去し(S38)、本来実施するメンテナンス動作を実行する(S39)。
すなわち、インクジェット記録装置1は、廃液タンク抜けによるエラー発生の履歴が有る場合、メンテナンス動作に先立ってクリーニング動作を実行する。次いで、そのクリーニング動作が正常に終了した場合には、廃液タンクなしによるエラー発生の履歴を消去して、本来行うメンテナンス動作を実行する。
インク供給中にエラーが発生した場合や(S33:YES)、ヘッド吸引中にエラーが発生した場合(S35:YES)、主制御部301は、廃液タンク100の有無を確認することで、エラーの種別が廃液タンク抜けであるか否かを判定する(S40)。
廃液タンク抜けエラー以外の場合は(S40:YES)、主制御部301は、ヘッド吸引動作を実行できるためヘッド吸引動作を実行し(S41)、記録ヘッド31のノズル面をキャッピングした後に(S42)、処理を終了する。また、廃液タンク抜けエラーの場合(S40:NO)、主制御部301は、ヘッド吸引動作をすることなく、記録ヘッド31のノズル面をキャッピングした後に(S43)、処理を終了する。
インク供給中にエラーが発生した場合や(S33:YES)、ヘッド吸引中にエラーが発生した場合(S35:YES)は、ワイピングまでのクリーニング動作が正常に行われていないため、不揮発性メモリ315の履歴を消去することなく、処理を終了する。したがって、再度メンテナンス動作が開始された場合には、メンテナンス動作に先立ってクリーニング動作が行われることとなる。
[第2の実施形態]
以下に第2の実施形態にかかるインクジェット記録装置を説明する。第2の実施形態では、メンテナンスの途中でインクカートリッジ抜けによる中断があった場合を説明する。なお、第1の実施形態と同一の要素(具体的には図1〜図7で例示したインクジェット記録装置1の構成)については同一の符号を付してその説明を省略する。以下では、クリーニング動作やメンテナンス動作などの第1の実施形態と異なる要素についてのみを説明する。
図10は、ヘッド駆動回路310の制御の下で行う具体的なメンテナンスの処理のうち、第2の実施形態に係るクリーニング動作のフローを示すフローチャートである。
廃液タンク100が抜かれた時と同様に、クリーニング動作中に発生したエラーの種別がインクカートリッジ抜けである場合にも、エラー発生時の処理を変更する方が好ましい。これは、インクカートリッジ10が装置に装着されていない状態でインク供給動作を実施すると、インクチューブ208内に空気が混入する。インクチューブ208内に空気が混入すると、記録ヘッド31からインク滴を吐出する際に、インクと空気が混じった状態で吐出される。空気が混じった状態でインク滴が吐出されると、想定されているインク滴の吐出量よりも実際の吐出量が少なくなり、画像が劣化するなどの影響がある。そのため、インクカートリッジ10が抜かれた時には、インク供給動作を実施せずに、インクカートリッジなしによってクリーニング動作が中断したことを不揮発性メモリ315に記録してクリーニング動作を終了する。
具体的には、図10に示すように、装置にエラーが発生している場合(S10:YES)、主制御部301は、カートリッジ通信回路314によってEEPROM115の情報を読み取れるか否かを判定してインクカートリッジ10の有無を確認することで、エラーの種別がインクカートリッジ抜けであるか否かを判定する(S10a)。
インクカートリッジ抜けである場合(S10a:NO)、主制御部301は、インクカートリッジ抜けによりクリーニングが終了したことを示す履歴を不揮発性メモリ315に記録し(S23)、記録ヘッド31のノズル面をキャッピングした後に(S24)、処理を終了する。なお、インクカートリッジ抜けでない場合(S10a:YES)の処理は、前述した第1の実施形態と同様である。
図11は、ヘッド駆動回路310の制御の下で行う具体的なメンテナンスの処理のうち、第2の実施形態に係るメンテナンス動作のフローを示すフローチャートである。このメンテナンス動作では、インクカートリッジ抜けによるクリーニング終了(エラーの発生)の履歴の有無に応じて、メンテナンス動作に先立ってクリーニング動作が行われる。
図11に示すように、まず、主制御部301は、メンテナンス動作を開始するにあたって、装置にエラーが発生しているか否かを確認する(S50)。装置にエラーが発生している場合(S50:YES)には、メンテナンス動作の開始ができないため、エラーが解消されるまでメンテナンスは実施されない。
次いで、装置にエラーが発生しておらず(S50:NO)、メンテナンスが開始されると、主制御部301は、不揮発性メモリ315に格納されたデータを読み出し、その読み出したデータの中にインクカートリッジ抜けによるエラーの発生の履歴があるか否かを確認する(S51)。
S51において、インクカートリッジ抜けによるエラー発生の履歴がない場合(NO)、主制御部301は、そのまま本来実施する所定のメンテナンス動作を実行して(S54)、処理を終了する。
S51において、インクカートリッジ抜けによるエラー発生の履歴が有る場合(YES)、主制御部301は、送液メンテナンスを実行する(S52)。送液メンテナンスとは、サブタンク32内へのインク供給と吸引動作を複数回繰り返すことによって、インクチューブ208内やサブタンク32内部にある気泡をインクと共に吸引して抜き出す動作である。これにより、インクカートリッジ抜けによるエラー発生の履歴が有る場合に想定される、サブタンク32やインクチューブ208内のインクに混じった気泡を除去できる。
送液メンテナンスが終了した後、主制御部301は、インクカートリッジ抜けによるエラー発生の履歴を不揮発性メモリ315から消去し(S53)、本来実施するメンテナンス動作を実行して(S54)、処理を終了する。
[第3の実施形態]
図12を参照して、以下に第3の実施形態に係るシステム400を説明する。図12は、第3の実施形態に係るシステム400の機能構成を示すブロック図である。なお、第1、2の実施形態と同一の要素(具体的には、図1〜図11で例示したインクジェット記録装置1の構成や動作)については同一の符号を付してその説明を省略する。以下では、第1、2の実施形態とは異なるシステム構成についてのみを説明する。
図12に示すように、第3の実施形態は、インクジェット記録装置1とPC(Personal Computer)などである情報機器500とから構成されたシステム400である。システム400では、情報機器500がいわゆるプリンタドライバなどのプログラムを実行することで、通信可能に接続するインクジェット記録装置1を制御し、前述した第1、2の実施形態と同様の動作を実現している。
具体的には、インクジェット記録装置1は、通信回路300が情報機器500と互いに通信可能に接続するための通信インターフェース300aを備える。通信インターフェース300aは、USB(Universal Serial Bus)、セントロニクス・インタフェース、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1284、イーサネット(登録商標)インタフェース等であってよい。
情報機器500は、制御部501、通信インターフェース300aと同様の通信インターフェース502、通信部503、記憶部504、操作部505、表示部506を備える。
制御部501は、いわゆるCPU(Central Processing Unit)であり、情報機器500の動作を中央制御する。具体的には、制御部501は、記憶部504などに記憶されたプログラムを内部RAM(Random Access Memory)の作業領域に展開して順次実行することで、情報機器500の各部に制御信号を出力する。また、制御部501は、記憶部504に記憶されたプリンタドライバを順次実行することで、通信インターフェース502を介して接続するインクジェット記録装置1の制御も行う。
通信部503は、制御部501の制御の下、通信インターフェース502を介して接続する外部機器(この場合はインクジェット記録装置1)との通信を行う。なお、通信部503は、通信インターフェース502を介して、インターネット等のネットワーク上のサーバなどの機器(特に図示しない)と通信を行ってもよい。
記憶部504は、プログラムやデータなどを制御部501が読み出し可能に記憶するROMなどである。なお、記憶部504は、光ディスク(例えばCDROM)などの外部の記憶媒体600に記憶されたデータを読み出すドライブ装置を有し、制御部501の制御の下、記憶媒体600に記憶されたデータの読み出しを行ってもよい。
操作部505は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)であり、ユーザからの操作を受け付ける。表示部506は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などによるディスプレイである。
なお、上述した実施形態のインクジェット記録装置1で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。上述した実施形態のインクジェット記録装置1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録して提供するように構成してもよい。具体的には、図12に示すように、情報機器500が記憶媒体600からインクジェット記録装置1で実行するプログラムを読み出してインクジェット記録装置1に送信することで、インストールを行う。
さらに、上述した実施形態のインクジェット記録装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上述した実施形態のインクジェット記録装置1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。具体的には、図12に示すように、情報機器500が通信インターフェース502を介してネットワーク経由で提供または配布されたプログラムをダウンロードして、インクジェット記録装置1に送信する。
なお、上記実施形態におけるインクジェット記録装置1は、記録ヘッドからインク滴を吐出して用紙に画像形成を行うものであればいずれであってもよい。例えば、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機や、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等であればいずれにも適用することができる。
1 インクジェット記録装置
1a 装置本体
4 カートリッジ装着部
5 操作/表示部
10 インクカートリッジ
23 キャリッジ
31 記録ヘッド
32 サブタンク
81 維持回復機構
100 廃液タンク
105 不揮発性メモリ
301 主制御部
313 廃液タンク通信回路
314 カートリッジ通信回路
400 システム
500 情報機器
600 記憶媒体
特開2002−79660号公報 特開2007−98777号公報

Claims (7)

  1. 記録ヘッドからインク滴を吐出して用紙に画像を形成する画像形成手段と、
    前記記録ヘッドの性能を維持するための維持回復動作を制御する制御手段と、
    前記維持回復動作を行う際に生じたエラーの種別を判定する判定手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記エラーに応じて前記維持回復動作を行わないようにして当該維持回復動作を終了する際の処理内容を、前記判定されたエラーの種別に基づいて変更することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記維持回復動作によって生じるインクの廃液を収納する廃液タンクを交換可能に装着する廃液タンク装着手段と、
    前記廃液タンクの装着の有無を検出する廃液タンク検出手段とを更に備え、
    前記判定手段が判別するエラーの種別には、前記廃液タンク検出手段の検出結果に基づいた前記廃液タンクの装着の有無が含まれ、
    前記制御手段は、前記判定されたエラーの種別において、前記廃液タンクの装着有りの場合は、前記記録ヘッドの吸引動作を行って前記維持回復動作を終了し、前記廃液タンクの装着無しの場合は、前記吸引動作を行うことなく前記維持回復動作を終了するように、前記処理内容を変更することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記エラーに応じて前記維持回復動作を行わないようにして当該維持回復動作を終了する際に、前記記録ヘッドの吸引動作を行うことなく前記維持回復動作を終了したことを示す履歴情報を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記維持回復動作以外の所定のメンテナンス動作を制御するとともに、前記メンテナンス動作を行う際に前記履歴情報が記憶されている場合には、当該メンテナンス動作に先立って前記維持回復動作を行わせることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドにインクを供給するインクカートリッジを交換可能に装着するインクカートリッジ装着手段と、
    前記インクカートリッジの装着の有無を検出するインクカートリッジ検出手段とを更に備え、
    前記判定手段が判別するエラーの種別には、前記インクカートリッジ検出手段の検出結果に基づいた前記インクカートリッジの装着の有無が含まれ、
    前記制御手段は、前記判定されたエラーの種別において、前記インクカートリッジの装着無しの場合は、前記記録ヘッドの吸引動作を行うことなく前記維持回復動作を終了するように、前記処理内容を変更することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記エラーに応じて前記維持回復動作を行わないようにして当該維持回復動作を終了する際に、前記記録ヘッドの吸引動作を行うことなく前記維持回復動作を終了したことを示す履歴情報を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記維持回復動作以外の所定のメンテナンス動作を制御するとともに、前記メンテナンス動作を行う際に前記履歴情報が記憶されている場合には当該メンテナンス動作に先立って、前記記録ヘッドの吸引動作と前記インクカートリッジからのインク供給とを繰り返す送液動作を行わせることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 記録ヘッドからインク滴を吐出して用紙に画像を形成する画像形成手段を有するインクジェット記録装置の制御方法であって、
    前記記録ヘッドの性能を維持するための維持回復動作を制御する工程と、
    前記維持回復動作を行う際に生じたエラーの種別を判定する工程と、
    を含み、
    前記制御する工程は、前記エラーに応じて前記維持回復動作を行わないようにして当該維持回復動作を終了する際の処理内容を、前記判定されたエラーの種別に基づいて変更することを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
  7. 記録ヘッドからインク滴を吐出して用紙に画像を形成する画像形成手段を有するインクジェット記録装置のコンピュータに、
    前記記録ヘッドの性能を維持するための維持回復動作を制御するステップと、
    前記維持回復動作を行う際に生じたエラーの種別を判定するステップと、
    を実行させ、
    前記制御するステップは、前記エラーに応じて前記維持回復動作を行わないようにして当該維持回復動作を終了する際の処理内容を、前記判定されたエラーの種別に基づいて変更することを特徴とするプログラム。
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