JP2010214389A - レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型の薄板からなるワークを移動させたときに、このワークに振動が発生したとしても、移動後すぐに溶接を開始できるようにする。
【解決手段】ワーク移動用ロボット1により、ハンド治具3で把持したワークWを、溶接作業位置まで搬送移動させ、レーザ加工ヘッド5を備えたレーザ加工用ロボット7により、レーザ溶接を実施する。この際、ワークWは大型で薄い板材であることから、特に作業効率を高めるために高速で移動させたときには、振動が発生するので、レーザ溶接を実施する際には、ハンド治具3によるワークWの把持する部位とは別の部位の縁部付近をワーク固定装置13によって固定保持して振動を抑える。
【選択図】図1

Description

本発明は、把持したワークを移動させ、その移動後のワークに対して溶接作業を行うレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法に関する。
レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法としては、例えば下記特許文献1に記載されたものがある。これは、シリンダヘッドにおけるバルブシートの加工部位に対し、レーザビームを照射するとともに粉末材料を吐出して、クラッド層を形成するものである。この際、レーザ加工ヘッドが、鉛直方向に対して傾斜した状態で、バルブシートの軸心周りに回転しながらレーザ加工を実施する。
特開2005−21908号公報
ところで、レーザ溶接の品質を確保するには、加工部位である溶接面に対するレーザビームの照射角度を90°±20°程度の範囲に保つ必要がある。
ところが、ワークを溶接治具上で固定した状態でレーザ溶接を行う場合には、溶接部位によっては、上記の照射角度内での溶接が困難となる場合があり、これを解消するためには、例えばワークの支持角度を変更するために別の治具を追加するなどの必要が生じて設備コストの上昇を招く。
一方、上記の照射角度範囲内でレーザ溶接を行う方法として、ワーク把持手段によってワークを把持して移動させ、別の作業位置で溶接を行うことも考えられる。ところが、ワークを移動させる際に、特に自動車の車体に使用するような大型で薄い板材の場合には、ワークがぶれて振動が発生する場合がある。
この振動によってレーザビームのワークに対する焦点ずれを起こす可能性があるので、移動後すぐには溶接を開始することができず、作業効率の低下を招く。また、上記の振動を発生させないようにするために、ワークの移動速度を遅くすると、やはり作業効率の低下を招く。
そこで、本発明は、ワークを移動させて振動が発生したとしても、移動後すぐに溶接を開始できるようにすることを目的としている。
本発明は、ワーク把持移動手段によりワークを作業位置まで移動させ、該作業位置でレーザ溶接手段により溶接作業を行う際に、前記移動時に発生したワークの振動を、振動抑制手段が振動しているワークに接触することで抑えることを特徴とする。
本発明によれば、ワークを作業位置まで移動させた時点で、この移動によって発生したワークの振動を振動抑制手段が接触により抑制するので、移動後すぐに作業位置にてレーザ溶接を開始でき、作業効率向上に寄与することができる。
本発明の第1の実施形態を示すレーザ溶接装置の正面図である。 図1のレーザ溶接装置におけるワーク固定装置を非挟持固定位置としたときの正面図である。 本発明の第2の実施形態を示すレーザ溶接装置の要部の正面図である。 第2の実施形態における2枚の板材相互間に隙間を形成した状態を示す作用説明図である。 本発明の第3の実施形態を示すレーザ溶接装置の要部の正面図である。 本発明の第4の実施形態を示すレーザ溶接装置におけるワーク固定装置の正面図で、(a)は緩衝手段としてダンパを使用して例を示し、(b)は防振ゴムを使用した例を示す。 (a)は、本発明の第5の実施形態を示すレーザ溶接装置におけるワーク固定装置のハンド治具側から見た側面図、(b)は(a)のワーク固定装置によりワークを挟持固定した状態を示す作用説明図である。 図7の第5の実施形態で、2枚の板材相互間に隙間を形成する際の動作を、(a),(b)の順に示した作用説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1の実施形態]
図1に示すワークWは、例えば自動車の車体に使用するような大型で薄い板材であり、ワーク把持移動手段としてのワーク移動用ロボット1により、図1に示す作業位置に搬送移動したものである。ワーク移動用ロボット1は、その把持部としてのハンド治具3を備えており、このハンド治具3でワーク1の一部位を把持する。ハンド治具3の把持構造としては、例えばワーク1を両面から挟持して保持するようなクランプ手段や、真空吸着あるいは磁石による保持などがある。
図1で示すように、ワーク移動用ロボット1により把持したワークWに対し、レーザ加工ヘッド5を備えたレーザ溶接手段としてのレーザ加工用ロボット7により、レーザ溶接を実施する。レーザ加工ヘッド5には、図示しないレーザ発振器から発振したレーザビーム9を光ファイバ11によって取り込み、内蔵する集光レンズなどを通してワークWの加工部位に向けて照射する。この際、ワークW上の溶接面に対するレーザビーム9の照射角度αを90°±20°程度の範囲に保っており、これにより溶接品質を確保している。
また、レーザ加工用ロボット7によりレーザ溶接を実施する際には、ワーク移動用ロボット1のハンド治具3によるワークWの把持する部位とは別の部位の縁部を、振動抑制手段としてのワーク固定装置13によって固定保持する。ワーク固定装置13は、ワーク移動用ロボット1とレーザ加工用ロボット7との間におけるレーザ加工用ロボット7に近い位置に設置している。
このようなワーク固定装置13は、支持ポスト15の上部に、ワークWが載置されてその下面が接触する固定アーム17と、固定アーム17上に載置したワークWの上面に接触して固定アーム17との間でワークWを挟持固定する可動アーム19とを備えている。可動アーム19は、シリンダ機構21によって回動支持軸23を中心として回転し、図1に示す挟持位置と、ワークWの表面から離反する非挟持位置(図2参照)との間を変位する。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。図1のワーク移動用ロボット1のハンド治具3により把持しているワークWは、図示しない他の作業工程で既にレーザ溶接を実施しており、この他の作業工程で溶接作業が困難となった部位に対して、レーザ加工用ロボット7によりレーザ溶接を実施するものとする。
上記他の作業工程では、例えば溶接治具でワークWを固定した状態でレーザ溶接を実施し、その溶接作業後に、ワーク移動用ロボット1がそのハンド治具3によりワークWの一部位を把持して図1の作業位置まで搬送移動させる。この際、ワークWは大型で薄い板材であることから、特に作業効率を高めるために高速で移動させたときには、振動が発生する。この振動は、ワークWの特にハンド治具3による把持部から離れた別の部位である図1中で右側の部位付近で大きく発生する。
ここで、本実施形態では、このワークWの振動発生部位付近を、ワーク固定装置13に接近させ、その可動アーム19が開いた図2に示す非挟持位置とした状態で、上記ワークWの振動部位付近を固定アーム17上に載置するようにして接触させる。この接触によって、ワークWの振動はある程度減衰して小さくなる。
その後、シリンダ機構21を作動させ、可動アーム19を閉じ方向に駆動して固定アーム17との間でワークWを挟持固定することで、上記したワークWの振動を素早くほぼ完全に抑えて静止させる。そして、このワークWの振動を抑えた状態で、ワークWに対しレーザ加工用ロボット7によりレーザ溶接を実施する。
このように、本実施形態では、ワークWを図1の作業位置まで移動させた時点で、この移動によって発生したワークWの振動を、振動抑制手段であるワーク固定装置13がその振動部位に接触しかつ固定して抑制するので、移動後すぐに作業位置にてレーザ溶接を開始でき、作業効率向上に寄与することができる。特に、本実施形態で使用するリモートレーザ溶接では、高速溶接が要求されているので、作業効率向上については極めて有効となる。
また、ワーク固定装置13にて常に一定の位置でワークWを固定保持するので、特に大物のワークWの精度(寸法)バラツキに対して精度よくレーザ溶接加工を実施することができる。
なお、上記実施形態では、ワーク固定装置13の固定アーム17と可動アーム19とによりワークWを挟持固定しているが、例えば固定アーム17上にワークWの振動部位を接触させるだけでもよい。すなわち、この場合には、振動抑制手段としては、ワークWの振動部位が単に接触するだけのものでよいため、可動アーム19のような可動部分が不要となり、極めて簡素化したものとすることができ、設備コストを抑えることができる。
[第2の実施形態]
図3に示す第2の実施形態は、ワークWが2枚の板材W1,W2を重ね合わせてレーザ溶接接合するものであり、下部の板材W1を、その振動を抑えるための振動抑制手段としてのワーク固定装置25で固定保持している。ここでのワーク固定装置25は、支持ポスト27の上部に、板材W1を挟持固定するワーク受け29及び可動アーム31を設けている。これらワーク受け29及び可動アーム31は、2枚の板材W1,W2のうち一方の板材W1を両側から挟持する挟持部を構成している。
ワーク受け29の下端部には、ボールねじ機構33のねじ棒35の先端を連結固定している。このねじ棒35の基端(下端)側は、支持ポスト27内に設けてあるボールナット36に螺合させるとともに、駆動部としてのモータ38に連結してある。したがって、このモータ38の駆動によるねじ棒35の回転によって、ねじ棒35がその軸方向に進退移動し、これに伴いワーク受け29と可動アーム31とが一体となって図3中で上下方向に移動する。
また、ワーク受け33の下部側面には、ガイドレール37の上端を連結し、ガイドレール37の下部側は、支持ポスト27に対し、ねじ棒35の進退移動方向と同方向にスライド移動可能に連結している。さらに、このガイドレール37のワーク受け29への連結部近傍もしくはワーク受け29には、シリンダ機構39を取り付けている。シリンダ機構39は、そのシリンダ本体41の先端側(図3中で上端側)を、取付ブラケット43及び回動支持軸45を介してガイドレール37もしくはワーク受け29に対して回転可能に連結する。また、ピストンロッド47の先端は、アーム回動支持軸49を介して前記した可動アーム31の基端部に回転可能に連結している。
また、可動アーム31におけるピストンロッド47の連結部近傍には、連結片51の一端を連結固定し、連結片51の他端を、回動支持軸53を介してワーク受け29に対し回転可能に連結する。
したがって、シリンダ機構39の作動によって可動アーム31が、回動支持軸53を中心として連結片51とともに回動し、図3に示す板材W1をワーク受け部29との間で挟持固定する位置と、可動アーム31がワーク受け部29から離反して板材W1の挟持固定を解除する非挟持固定位置との間を回転変位する。
ここで、本実施形態では、板材W1上に載置してある板材W2は、そのフランジ部W2fを板材W1上に重ね合わせており、この重ね合わせた部分を、ハンド治具3のロケート機構55により保持している。そして、この重ね合わせたフランジ部W2fの端縁部W2f1は、ロケート機構55と前記したワーク固定装置25との間に位置しており、その端縁部W2f1付近のフランジ部W2f上にレーザビーム9を照射して、各板材W1,W2相互を溶接接合する。
前記したロケート機構55は、本体部55aの下端に、板材W2のフランジ部W2f及び板材W1にそれぞれ形成したロケート孔W2fa及びW1aに挿入するロケートピン55bを備え、ロケートピン55b内には、クランプ爪55cを、図3に示すクランプ位置と、ロケートピン55bに形成してある図示しないスリット孔内に入り込むアンクランプ位置との間を移動変位可能に収容している。
ロケートピン55bを、板材W2,W1の各ロケート孔W2fa,W1aに挿入して各板材W2のフランジ部W2f側を本体部55aの下面に当接させる。このときクランプ爪55cはロケートピン55bの上記したスリット孔内に入り込んだ状態であり、その後、本体部55a側に内蔵する図示しないシリンダ機構などの駆動部によって、クランプ爪55cを、ロケートピン55bのスリット孔内から外部に突出させて本体部55aとの間で、図3に示すように互いに重ね合わせた状態の板材W1,W2を同時にクランプ保持する。
第2の実施形態においても、前記した第1の実施形態と同様に、ワーク移動用ロボット1がそのハンド治具3によりワークWの一部位を把持して図1の作業位置まで搬送移動させた際に、ワークWは大型で薄い板材であることから、特に作業効率を高めるために高速で移動させたときに振動が発生する。
そして、この振動は、ワークWの振動発生部位付近をワーク固定装置25により挟持固定することで素早くほぼ完全に抑え、この振動を抑えた静止状態で、レーザ加工用ロボット7によりレーザ溶接を実施する。
また、第2実施形態では、上記したレーザ溶接時に、ワーク固定装置25におけるモータ38を駆動してボールねじ機構33を作動させ、そのねじ棒35を後退移動させることで、ワーク受け29を可動アーム31とともに図3中で矢印Aで示す下方に後退移動させる。これと同時に、ハンド治具3は、ワーク受け29とは逆に図3中の矢印Bで示す上方に移動させる。
これにより、ワーク固定装置25は固定保持している板材W1のみを図3中で下方に移動させる一方、ハンド治具3は、板材W1,W2の双方を上方に移動させることになり、この結果図4に示すように、板材W1と、板材W2のフランジW2fの端縁部W2f1付近との間に隙間56が形成される。
このような隙間56を形成した状態でレーザ溶接することで、板材W1,W2が、例えば亜鉛メッキ鋼板などのメッキ材の場合に、溶接時に発生するガスを隙間56を通して外部に逃がすことができ、ブローホール発生を抑制できて高品質な溶接品を得ることが可能となる。
また、本実施形態では、振動抑制手段であるワーク固定装置25が、2枚の板材W1,W2のうち一方の板材W1を両側から挟持する挟持部を、ワーク受け29及び可動アーム31として備え、この挟持部を板材W1とともに挟持方向に移動させている。このため、板材W1と、板材W2のフランジW2fの端縁部W2f1付近との間の隙間56を、挟持部によって板材W1を確実に挟持固定した状態で移動させることで、容易に形成することができる。
また、上記隙間56を形成した状態でレーザ溶接する際には、隙間56の狭い側から広い側に向けて(図3中で左側から右側に向けて)溶接作業を進めることとする。これにより、隙間56の狭い側から広い側に向けて板材W1,W2相互が徐々に接合されていくので、接合作業を効率よく実施できるとともに、隙間56内で発生するガスを外部に効率よく逃がすことができ、ブローホール発生をより確実に抑制することができる。
[第3の実施形態]
図5に示す第3の実施形態は、上記した第2の実施形態の変形例であり、ワーク固定装置25Aのワーク受け29及び可動アーム31を板材W1とともに矢印Cで示す方向に回転させるとともに、ハンド治具3を上記矢印Cとは反対の矢印Dで示す方向に板材W1,W2とともに回転させることで、板材W1と、板材W2のフランジW2fの端縁具W2f1付近との間に、前記図4と同様の隙間56を形成している。
したがって、第3の実施形態のワーク固定装置25Aは、ワーク受け29が、支持ポスト27に対し、ハンド治具3寄りの端部に設けてあるヒンジ部材57を介して図5中で紙面と平行な面内で回転可能としてある。ヒンジ部材57は、支持ポスト27側から上部のワーク受け29に向けて突出させたブラケット57aと、ブラケット57aの先端にワーク受け29に対して回転可能に連結する連結ピン57bとを備えている。
また、上記したヒンジ部材57よりも図5中で右側の支持ポスト27の側面には、駆動部としてのシリンダ機構59のシリンダ本体61を固定し、ピストンロッド63の先端を、連結ピン64を介してワーク受け29の側面に回転可能に連結している。
ここで、本実施形態の支持ポスト27の上端面27aは、上記ヒンジ部材57を設けた側と反対の図5中で右側が、ヒンジ部材57側よりも鉛直方向下方となるよう水平面に対して傾斜している。このため、ワーク受け29をその下面を水平状態としたときに、ワーク受け29と支持ポスト27との間に隙間65が形成されることになる。
その他の構成は、前記図3に示すワーク固定装置25とほぼ同様であり、上記した隙間65を形成した状態で、図3のワーク固定装置25と同様にして下部の板材W1のみを挟持固定する。
そして、図5の状態からシリンダ機構59を駆動してそのピストンロッド63を後退させることで、ワーク受け29が可動アーム31とともに連結ピン57bを中心として矢印Cの方向に回転し、隙間65を形成していた支持ポスト27とワーク受け29とが接触する状態となる。これと同時に、ハンド治具3をワーク受け29とは反対の矢印Dで示す方向に回転させる。
これにより、ワーク固定装置25Aは保持している板材W1のみを図5中で下方に僅かに回転移動させる一方、ハンド治具3が、図5中で上方に僅かに回転移動させ、この結果前記した図4と同様に、この板材W1と、板材W2のフランジW2fの端縁具W2f1付近との間に隙間56を形成する。
このような隙間56を形成した状態でレーザ溶接することで、第2の実施形態と同様に、板材W1,W2が、例えば亜鉛メッキ鋼板などのメッキ材の場合に、溶接時に発生するガスを隙間56から逃がすことができ、ブローホール発生を抑制できて高品質な溶接品を得ることが可能となる。
また、本実施形態では、振動抑制手段であるワーク固定装置25Aが、2枚の板材W1,W2のうち一方の板材W1を両側から挟持する挟持部を、ワーク受け29及び可動アーム31として備え、この挟持部を板材W1とともに回転移動させている。このため、板材W1と、板材W2のフランジW2fの端縁部W2f1付近との間に、挟持部によって板材W1を挟持固定した状態で回転移動させることで、隙間56を容易に形成することができる。
なお、上記図3,図5に示した各実施形態のワーク固定装置25,25Aのようなクランプ機構に代えて、ハンド治具3に設けてあるロケート機構55と同様な機構を用いてもよい。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、図6(a),(b)に示すように、ワーク固定装置25B,25Cとして、前記図3に示した第2の実施形態におけるワーク固定装置25に対し、ワーク受け29に緩衝手段を設けることで、振動しているワークWをワーク受け29に接触させたときの衝撃を吸収するようにしている。
すなわち、ワーク受け29を、ねじ棒35に連結するベース部29aとクランプ部29bとに分割し、これら相互間に、図6(a)では緩衝手段として一対のダンパ67を介装し、図6(b)では、緩衝手段として防振ゴム69を介装している。
これにより、ハンド治具3により作業位置まで移動することで振動しているワークWを、ワーク受け29のクランプ部29bに接触させたときに、緩衝手段が衝撃を吸収してワークWの振動を効率よく抑え、作業効率をさらに高めることができる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態は、図7(a)に示すように、前記図3に示した第2の実施形態におけるワーク固定装置25に代えて、ワーク固定装置25Dとして、ワーク受け29及び可動アーム31を備えるクランプ機構を3つ並べて設けている。これら3つのクランプ機構は互いに個別に動作可能なように、3つの支持ポスト27に対応してボールねじ機構33を3つ設けるとともに、ガイドレール37やシリンダ機構39についても3つ設けている。なお、シリンダ機構39については、図7(a)中でワーク受け29の紙面裏側に位置しているが、図示省略している。
第5の実施形態では、図7(b)に示すように、ワークWとして、2枚の板材W1,W2を重ね合わせて溶接接合する際に、ワーク固定装置25Dで保持する部位において、上部に位置する板材W2が、ハット型に形成されている場合に適用する。すなわち、このハット型形状は、両側のフランジ部W2aと、これら両フランジ部W2a相互間に位置して下部の板材W1と反対の図7(b)中で上方に向けて突出する突出部W2bと、を備えている。
このような板材W2のハット型形状部は、例えば図3中でワーク固定装置25Dで固定保持する部位から左側に向けて延設されていて、この延設部分のフランジ部W2aを板材W1とともにハンド治具3によって把持するものとする。したがって、本実施形態においても、ハンド治具3によってワークWを図3と同様の作業位置まで移動した際には、ワークWの上記したハット型形状部周辺が主に振動する。
そして、この振動しているハット型形状部における下部の板材W1を図7(a)の3つの可動アーム31を開放した状態のワーク受け29上に接触させ、さらに3つの可動アーム31を作動させて、図7(b)のようにワーク受け29との間で板材W1,W2を挟持固定することで、ワークWの振動を抑える。この際、3つのクランプ機構のうち中央のクランプ機構を板材W2の突出部W2bに対応させ、両側2つのクランプ機構を板材W2のフランジ部W2aに対応させる。
そして、溶接作業を行う際には、図8に示すように、まず同図(a)のように両側2つのクランプ機構のワーク受け29を板材W1から僅かに離反するよう後退させるが、これと同時に、これら両側2つのクランプ機構の可動アーム31を、図7(b)の位置から変化しないように、フランジ部W2aから離反する方向に開放移動させる。
つまり、ワーク受け29の下方への移動量に対応して可動アーム31を上方にほぼ同量移動させ、これにより、両側2つのクランプ機構の可動アーム31のワークWに対する位置をほとんど変化させずに、両側2つのクランプ機構のワーク受け29を板材W1から離反させた状態とする。
次に、上記図8(a)の状態で、中央のクランプ機構のワーク受け29を図8(b)のように僅かに上昇させる。このとき、両側2つのクランプ機構は図8(a)のままとし、これにより下部の板材W1が、中央のクランプ機構を起点として上方に凸となるよう折れ曲がり、板材W2のフランジ部W2aに対応する部分の板材W1が下方に変位して両側2つのワーク受け27に接触して図8(b)の状態となる。
これにより、板材W1と板材W2のフランジ部W2aとの間には隙間71が形成されるので、この状態でレーザ溶接することで、第2,第3の各実施形態と同様に、板材W1,W2が、例えば亜鉛メッキ鋼板などのメッキ材の場合に、溶接時に発生するガスを隙間71から逃がすことができ、ブローホール発生を抑制することができて高品質な溶接品を得ることが可能となる。
なお、上記図8(a)の状態から図8(b)の状態に移行するときには、中央のクランプ機構の可動アーム31は、板材W2の突出部W2bに接触させた状態を維持すべく閉じ方向に押圧させて、対応するワーク受け29との間でワークWを挟持固定する。
W ワーク
W1,W2 2枚の板材
1 ワーク移動用ロボット(ワーク把持移動手段)
7 レーザ加工用ロボット(レーザ溶接手段)
13,25,25A,25B,25C,25D ワーク固定装置(振動抑制手段)
29 ワーク受け(挟持部)
31 可動アーム(挟持部)
38 モータ(駆動部)
59 シリンダ機構(駆動部)

Claims (7)

  1. ワークを把持して移動させるワーク把持移動手段と、このワーク把持移動手段により把持したワークを作業位置まで移動させ、該作業位置で溶接作業を行うレーザ溶接手段と、前記移動時に発生したワークの振動を、前記作業位置で前記振動しているワークが接触することで抑える振動抑制手段と、を有することを特徴とするレーザ溶接装置。
  2. 前記ワークは、2枚の板材を互いに重ね合わせて前記レーザ溶接手段により溶接接合するもので、前記振動抑制手段は、前記2枚の板材のうち一方を両側から挟持する挟持部を備え、この挟持部を、前記2枚の板材のうち一方とともに前記ワーク把持移動手段によるワーク把持位置に対して相対的に変化させて前記2枚の板材相互間に隙間を形成する駆動部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のレーザ溶接装置。
  3. ワーク把持移動手段によりワークを把持して作業位置まで移動させ、前記ワークの移動時に発生した振動を、前記作業位置で前記振動しているワークが振動抑制手段に接触することで抑え、この振動を抑えた状態でレーザ溶接手段により前記ワークに対して溶接作業を行うことを特徴とするレーザ溶接方法。
  4. 前記ワークは、2枚の板材を互いに重ね合わせて前記レーザ溶接手段により溶接接合するもので、このレーザ溶接手段による溶接時には、前記ワーク把持移動手段によるワーク把持位置と、前記振動抑制手段によるワーク接触位置とを、前記振動抑制時に対して相対的に変化させることで、前記2枚の板材相互間に隙間を形成することを特徴とする請求項3に記載のレーザ溶接方法。
  5. 前記振動抑制手段は、前記2枚の板材のうち一方を両側から挟持する挟持部を備え、この挟持部をワークとともに挟持方向に移動させることを特徴とする請求項4に記載のレーザ溶接方法。
  6. 前記振動抑制手段は、前記2枚の板材のうち一方を両側から挟持する挟持部を備え、この挟持部をワークとともに回転させることを特徴とする請求項4に記載のレーザ溶接方法。
  7. 前記隙間の狭い側から広い側に向けて溶接作業を進めることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載のレーザ溶接方法。
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