JP2010212541A - 不揮発性記憶装置およびその製造方法 - Google Patents

不揮発性記憶装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】抵抗変化素子の記憶部へのプラズマチャージングダメージや、加工による機械的な応力やダメージを防ぐ不揮発性記憶装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】基板101上で第1の層間絶縁層106を貫通して形成されたコンタクトホール107に形成されたコンタクトプラグ107aと、コンタクトプラグ107aからなる第1の電極109と第1の層間絶縁層106との上に形成された第2の層間絶縁層111を貫通して、かつ複数の第1の電極109の上部が露出して形成された溝部112と、この溝部112の側壁と底部に形成され、かつ第1の電極109と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層114aと第1の抵抗変化層114aより酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層114bからなる抵抗変化層114と、第2の抵抗変化層114bに隣接して形成され、かつ溝部112の内部に充填された第2の電極116とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電圧パルスの印加により安定に保持する抵抗値が変化する不揮発性記憶装置とその製造方法に関する。
近年、デジタル技術の進展に伴い、携帯型情報機器および情報家電などの電子機器が、より一層高機能化している。そのため、半導体素子を含む不揮発性記憶装置の大容量化、書き込み電力の低減、書き込み/読み出し時間の高速化および高品質化の要求が高まっている。
こうした要求に対して、不揮発性記憶装置の1つである半導体記憶装置において、半導体プロセスを用いて微細化による高集積化および大容量化が進められているが、半導体プロセスにおいては、ドライエッチングプロセスが多用されている。このようなドライエッチングプロセスのうち、例えばプラズマエッチングプロセスのようなプラズマプロセスを不揮発性記憶装置の製造プロセスに使用すると、半導体素子がプラズマダメージを受けてしまうという課題があった。また、半導体素子がプラズマダメージを受けると、作製した半導体素子の初期動作や動作特性にばらつきを生じ、半導体素子の品質が安定しないという課題も生じていた。
このようなプラズマダメージを回避し、安定に動作する高信頼性の不揮発性記憶装置およびその製造方法が提案されている。
例えば、プラズマダメージのうちエッチング時の反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージを与えることなく、高信頼性、高集積化に対応した記憶装置を高誘電体膜または強誘電体膜を用いて形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような従来技術においては、まず、基板上に形成されたトランジスタの上に層間絶縁膜を形成し、トランジスタのソース電極あるいはドレイン電極上にコンタクトホールとプラグを形成する。そして、このプラグおよび層間絶縁膜上に、別の絶縁膜を形成したのち、プラグ上の層間絶縁膜に溝を形成する。そして、この溝を含む層間絶縁膜上に溝形状と層間絶縁膜の表面に沿って薄い導電膜を形成したのち、CMP法によりエッチバックする。
以上のプロセスにより、溝内に下部電極を形成し、そののちに下部電極と層間絶縁膜上に高誘電体膜または強誘電体膜と導電膜をこの順に薄膜として形成し、これらを同時にパターニングすることにより、半導体記憶装置を形成している。このような製造方法はプラズマプロセスを使用しないので、エッチング時の反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージを与えることがなく、高信頼性、高集積化に対応した半導体記憶装置を形成することができるとしている。
特開2000−196039号公報
しかしながら、プラズマダメージについては、主に不揮発性記憶装置の一部が反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージ(第1のダメージ)と、プラズマの電荷によるチャージングダメージ(第2のダメージ)とが問題となっている。
高誘電体膜または強誘電体膜を使用したキャパシタにおいては、反応性プラズマガスによるエッチングプラズマにより、酸素や強誘電体膜にPZT膜を用いた場合では鉛などが欠損し、リーク電流などによる強誘電体キャパシタ特有の特性劣化が、上記第1のダメージとして課題となっている。上記背景技術で説明した技術においては、この課題の解決策が記載されている。上記第2のダメージは、エッチングプラズマの電荷がエッチング中に上部電極および下部電極間を流れることにより、上下電極間に形成されている酸化物の酸素や空孔などを移動させ、酸化物の酸素状態を変化させるプラズマダメージである。キャパシタでは高誘電体膜または強誘電体膜は絶縁体膜であり、プラズマの電荷は流れることはなく、プラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることはない。
一方、下部電極と抵抗変化層(酸化物)と上部電極で構成され、抵抗変化層が電気的パルスの印加により抵抗値が増加または減少し、その抵抗値の変化を情報として記憶する不揮発性記憶装置(抵抗変化型不揮発性記憶装置、ReRAM)においては、抵抗変化層を構成する酸化物の酸素がその動作に寄与しているため、抵抗変化層の酸素濃度制御が必要である。
しかしながら、ドライエッチングを用いて抵抗変化層を加工すると、エッチングプラズマの電荷がエッチング中に上部電極および下部電極間を流れ、これにより抵抗変化層内の酸素や空孔が移動し酸素濃度が乱れることで、初期動作や動作特性にばらつきを生じさせてしまうという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、抵抗変化素子を含むメモリセルを用いた不揮発性記憶装置において、プラズマプロセスを用いずに製造し、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージ、およびプラズマの電荷によるチャージングダメージが生じない不揮発性記憶装置とその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の不揮発性記憶装置は、基板と、基板上に形成された第1の層間絶縁層と、基板上で第1の層間絶縁層を貫通して形成されたコンタクトホールと、コンタクトホールに形成されたコンタクトプラグと、コンタクトプラグからなる第1の電極と、第1の電極および第1の層間絶縁層の上に形成された第2の層間絶縁層と、第2の層間絶縁層を貫通して、かつ複数の第1の電極の上部が露出して形成された溝部と、溝部の側壁および底部に形成され、かつ複数の第1の電極と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層と、第1の抵抗変化層に隣接し、第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層とからなる抵抗変化層と、第2の抵抗変化層に隣接して形成され、かつ溝部の内部に充填された第2の電極とを備え、第1の電極と前記第2の電極とに挟まれた抵抗変化層が、電気的パルスの印加により抵抗値を増加または減少する特性を有する記憶領域を構成し、記憶領域において抵抗値の変化により情報を記憶し、または抵抗値により情報の読み出しを行う構成からなる。
このような構成とすることにより、抵抗変化素子の記憶領域は溝部の底部に形成され、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージとプラズマの電荷によるチャージングダメージによる抵抗変化層内の酸素濃度の乱れを低減できるので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきの少ない高品質の不揮発性記憶装置を実現することができる。
また、抵抗変化を主として発生する、酸素含有量が多い第1の抵抗変化層を、酸素含有量が少なく抵抗の低い第2の抵抗変化層で覆ってから上部電極を形成するため、上部電極を形成する際に用いられるスパッタやめっきによるプロセスダメージ、例えば、上部電極形成にスパッタ法を用いた場合では、スパッタガスによる高濃度酸素層の表面荒れや不純物の打ち込み等、また、メッキを用いた場合ではメッキ液との酸化還元による高濃度酸素層を構成する元素の欠損等を防止することができる。これにより、抵抗変化層の上部電極側を、抵抗変化動作時の高濃度酸素層への酸素供給を行い、かつ、上部電極形成時の高濃度酸素層へのプロセスダメージを防止する機能を有する低濃度酸素層とすることで、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を実現することができる。
また、抵抗変化素子を作製するための専用のマスクが必要のない不揮発性記憶装置の構成であるので従来の不揮発性記憶装置に比べて低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子の上部電極となる第2の電極は溝部の中に配置され配線としても共用して使用することができるので、さらにマスク枚数を低減して低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶領域は溝部底部の一部に構成することができるので、不揮発性記憶装置の高集積化を実現することができる。
また、本発明の不揮発性記憶装置は、基板と、基板上に形成された第1の層間絶縁層と、基板上で前記第1の層間絶縁層を貫通して形成されたコンタクトホールに形成されたコンタクトプラグと、コンタクトホール内でかつコンタクトプラグの上方にコンタクトプラグを被覆して形成された第1の電極と、第1の電極および第1の層間絶縁層の上に形成された第2の層間絶縁層と、第2の層間絶縁層を貫通して、かつ複数の第1の電極の上部が露出して形成された溝部と、溝部の側壁および底部に形成され、かつ複数の第1の電極と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層と、第1の抵抗変化層に隣接し、第1の抵抗変化層より酸素量が少ない金属酸化物である第2の抵抗層とからなる抵抗変化層と、第2の抵抗変化層に隣接して形成され、かつ溝部の内部に充填された第2の電極とを備え、第1の電極と第2の電極とに挟まれた抵抗変化層が、電気的パルスの印加により抵抗値を増加または減少する特性を有する記憶領域を構成し、記憶領域において抵抗値の変化により情報を記憶し、または抵抗値により情報の読み出しを行う構成からなる。
このような構成とすることにより、抵抗変化素子の記憶領域は溝部の底部に形成され、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージとプラズマの電荷によるチャージングダメージによる抵抗変化層内の酸素濃度の乱れがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を実現することができる。
また、抵抗変化を主として発生する、酸素含有量が多い第1の抵抗変化層を、酸素含有量が少なく抵抗の低い第2の抵抗変化層で覆ってから上部電極を形成するため、上部電極を形成する際に用いられるスパッタやめっきによるプロセスダメージ、例えば、上部電極形成にスパッタ法を用いた場合では、スパッタガスによる高濃度酸素層の表面荒れや不純物の打ち込み等、また、メッキを用いた場合ではメッキ液との酸化還元による高濃度酸素層を構成する元素の欠損等を防止することができる。これにより、抵抗変化層の上部電極側を、抵抗変化動作時の高濃度酸素層への酸素供給を行い、かつ、上部電極形成時の高濃度酸素層へのプロセスダメージを防止する機能を有する低濃度酸素層とすることで、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を実現することができる。
さらに、抵抗変化素子の下部電極となる第1の電極はコンタクトプラグの上方に形成するため、コンタクトホールへの埋め込みが困難な材料を使用することができる。
さらに、抵抗変化素子の上部電極となる第2の電極は溝部の中に配置され配線としても共用して使用することができるので、さらにマスク枚数を低減して低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶領域は溝部底部の一部に構成することができるので、不揮発性記憶装置の高集積化を実現することができる。
また、抵抗変化層を構成する第1の抵抗変化層および第2の抵抗変化層は、遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。すなわち、抵抗変化層としては、本発明の作用効果(抵抗変化動作など)を発現させる主たる材料として遷移金属酸化物を用い、前記抵抗変化材料の抵抗変化特性等に影響を与えない範囲で、他の遷移金属や窒素等を含んでもよい。
このような構成とすることにより、可逆的に安定した書き換え特性と良好な抵抗値のリテンション特性を有する不揮発性記憶装置を実現することができる。
また、遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、またはジルコニウムなどの酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。
このような構成とすることにより、動作の高速性に加えて可逆的に安定した書き換え特性と良好なリテンション特性を有し、通常のSi半導体プロセスと親和性の高い製造プロセスで製造できる不揮発性記憶装置を実現することができる。
また、基板と第1の電極との間に互い平行に形成されて第1の電極と電気的に接続された複数の第1の配線と、この複数の第1の配線の上方に基板の主面に平行な面内において互いに平行に、かつ複数の第1の配線に立体交差するように形成され、第2の電極に電気的に接続された複数の第2の配線とをさらに備え、複数の第1の配線と複数の第2の配線との立体交差点に対応して前記記憶領域が設けられた構成としてもよい。
このような構成とすることにより、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質のクロスポイント型の不揮発性記憶装置を実現することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶部は溝部底部の一部に構成することができるので、クロスポイント型の不揮発性記憶装置の高集積化、大容量化を実現することができる。
また、前記第1の電極と前記第1の配線の間に非オーミック性素子が形成されている構成としてもよい。
このような構成とすることにより、マトリックス状に抵抗変化素子を配置した不揮発性記憶装置において、隣接する抵抗変化素子間のクロストークの低減やリークによる書き込みおよび読み出しの誤動作を低減し、さらに安定して動作する高品質の不揮発性記憶装置を提供することができる。
また、本発明の不揮発性記憶装置の製造方法は、基板上に第1の層間絶縁層を形成する第1の層間絶縁層形成工程と、第1の層間絶縁層を貫通してコンタクトホールを形成するコンタクトホール形成工程と、コンタクトホール内に第1の電極を埋め込んで形成する第1の電極形成工程と、第1の電極を覆い第1の層間絶縁層上に第2の層間絶縁層を形成する第2の層間絶縁層形成工程と、第2の層間絶縁層を貫通して複数の第1の電極の上部を露出させて溝部を形成する溝部形成工程と、溝部の側壁および底部に形成され、かつ複数の第1の電極と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層を形成する第1の抵抗変化層形成工程と、第1の抵抗変化層に隣接し、第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層を形成する第2の抵抗変化層形成工程と、第2の電極を第2の抵抗変化層に隣接して形成し、かつ少なくとも溝部の内部に充填し、第2の電極を第2の層間絶縁層の表面が露出するまでCMP法により除去する第2の電極形成工程とを備えた方法からなる。
このような方法とすることにより、プラズマプロセスを使用することなく不揮発性記憶装置を製造することができるため、プラズマの電荷によるチャージングダメージによる抵抗変化層内の酸素濃度の乱れを防ぎ、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を製造することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶領域は溝部の底部に形成されるため、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージを受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を製造することができる。
また、抵抗変化を主として発生する、酸素含有量が多い第1の抵抗変化層を、酸素含有量が少なく抵抗の低い第2の抵抗変化層で覆ってから上部電極を形成するため、上部電極を形成する際に用いられるスパッタやめっきによるプロセスダメージ、例えば、上部電極形成にスパッタ法を用いた場合では、スパッタガスによる高濃度酸素層の表面荒れや不純物の打ち込み等、また、メッキを用いた場合ではメッキ液との酸化還元による高濃度酸素層を構成する元素の欠損等を防止することができ、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を製造することができる。
また、抵抗変化素子の上部電極である第2の電極は配線としても使用することができるので、マスク工程およびマスク枚数を削減してプロセスを簡素化しプロセスコストを低減した不揮発性記憶装置の製造方法を実現することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶領域は溝部底部の一部に構成することができるので、高集積化に適した不揮発性記憶装置を製造することができる。
また、基板上に第1の層間絶縁層を形成する第1の層間絶縁層形成工程と、第1の層間絶縁層を貫通してコンタクトホールを形成するコンタクトホール形成工程と、コンタクトホール内にコンタクトプラグを埋め込んで形成するコンタクトプラグ形成工程と、少なくともコンタクトプラグの上部を除去して凹部を形成したのちに凹部に第1の電極を埋め込む電極埋め込み工程とからなる第1の電極形成工程と、第1の電極を覆い第1の層間絶縁層上に第2の層間絶縁層を形成する第2の層間絶縁層形成工程と、第2の層間絶縁層を貫通して複数の第1の電極の上部が露出させて溝部を形成する溝部形成工程と、溝部の側壁および底部に形成され、かつ複数の第1の電極と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層を形成する第1の抵抗変化層形成工程と、第1の抵抗変化層に隣接し、第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層を形成する第2の抵抗変化層形成工程と、第2の電極を第2の抵抗変化膜に隣接して形成し、かつ少なくとも溝部の内部に充填し、第2の電極を第2の層間絶縁層の表面が露出するまでCMP法により除去する第2の電極形成工程とを備えた方法からなる。
また、前記第1の電極形成工程においてコンタクトプラグの上部とその周辺の第1の層間絶縁層を除去して凹部を形成したのちに凹部に第1の電極を埋め込んでもよい。その際、隣接する第1の電極同士は互いに電気的に分離されていることが必要である。
このような方法とすることにより、プラズマプロセスを使用することなく不揮発性記憶装置を製造することができるため、プラズマの電荷によるチャージングダメージによる抵抗変化層内の酸素濃度の乱れを防ぎ、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を製造することができる。さらに、抵抗変化を主として発生する、酸素含有量多い第1の抵抗変化層を、酸素含有量が少なく抵抗の低い第2の抵抗変化層で覆ってから上部電極を形成するため、上部電極を形成する際に用いられるスパッタやめっきによるプロセスダメージ、例えば、上部電極形成にスパッタ法を用いた場合では、スパッタガスによる高濃度酸素層の表面荒れや不純物の打ち込み等、また、メッキを用いた場合ではメッキ液との酸化還元による高濃度酸素層を構成する元素の欠損等を防止することができ、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を製造することができる。さらに、抵抗変化素子の下部電極となる第1の電極はコンタクトプラグの上方に形成するため、コンタクトホールへの埋め込みが困難な材料を使用することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶領域は溝部の底部に形成されるため、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージを受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を製造することができる。また、抵抗変化素子の上部電極である第2の電極は配線としても使用することができるので、マスク工程およびマスク枚数を削減してプロセスを簡素化しプロセスコストを低減した不揮発性記憶装置の製造方法を実現することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶領域は溝部底部の一部に構成することができるので、高集積化に適した不揮発性記憶装置を製造することができる。
また、抵抗変化層を構成する第1の抵抗変化層および第2の抵抗変化層は、遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。
このような方法とすることにより、可逆的に安定した書き換え特性と良好な抵抗値のリテンション特性を有する不揮発性記憶装置を製造することができる。
また、遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、あるいはジルコニウムなどの酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。
このような方法とすることにより、動作の高速性に加えて可逆的に安定した書き換え特性と良好なリテンション特性を有する不揮発性記憶装置を通常のSi半導体プロセスと親和性の高い製造プロセスを用いて実現することができる。
また、基板と第1の電極との間に互い平行に形成されて第1の電極と接続された複数の第1の配線を形成する第1の配線形成工程と、複数の第1の配線の上方に基板の主面に平行な面内において互いに平行に、かつ複数の第1の配線に立体交差するように複数の第2の配線を形成する第2の配線形成工程と、をさらに備え、複数の第1の配線と複数の第2の配線との立体交差点に対応して抵抗変化素子の記憶領域が設けられた方法としてもよい。
このような方法とすることにより、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質のクロスポイント型の不揮発性記憶装置を製造することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶領域は溝部底部の一部に構成することができるので、高集積化、大容量化に適したクロスポイント型の不揮発性記憶装置を製造することができる。
また、基板と第1の電極との間に互い平行に形成され、第1の電極と電気的に接続された複数の第1の配線を形成する第1の配線形成工程と、複数の第1の配線の上方に基板の主面に平行な面内において互いに平行に、かつ複数の第1の配線に立体交差するように形成され、第2の電極に電気的に接続された複数の第2の配線を形成する第2の配線形成工程とをさらに備え、複数の第1の配線と複数の第2の配線との立体交差点に対応して記憶領域が設けられた方法としてもよい。
また、第1の電極と第1の配線の間に非オーミック性素子を形成する非オーミック性素子形成工程をさらに備えた方法としてもよい。
このような方法とすることにより、マトリックス状に抵抗変化素子を配置した不揮発性記憶装置の製造方法において、隣接する抵抗変化素子間のクロストークの低減やリークによる書き込みおよび読み出しの誤動作を低減し、さらに安定して動作する高品質の不揮発性記憶装置の製造方法を提供することができる。
本発明の不揮発性記憶装置は、プラズマの電荷に伴うチャージングダメージによる抵抗変化層内の酸素濃度の乱れを防ぎ、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を実現することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶領域(抵抗変化領域)が溝部の底部に形成されるため、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージを受けることがなく、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を実現することができる。
さらに、抵抗変化を主として発生する、酸素含有量が多い第1の抵抗変化層を、酸素含有量が少なく抵抗の低い第2の抵抗変化層で覆ってから上部電極を形成するため、上部電極を形成する際に用いられるスパッタやめっきによるプロセスダメージ、例えば、上部電極形成にスパッタ法を用いた場合では、スパッタガスによる高濃度酸素層の表面荒れや不純物の打ち込み等、また、メッキを用いた場合ではメッキ液との酸化還元による高濃度酸素層を構成する元素の欠損等を防止することができる。これにより、抵抗変化層の上部電極側を、抵抗変化動作時の高濃度酸素層への酸素供給を行い、かつ、上部電極形成時の高濃度酸素層へのプロセスダメージを防止する機能を有する低濃度酸素層とすることで、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置を実現することができる。
さらに、抵抗変化素子の下部電極となる第1の電極はコンタクトプラグの上方に形成するため、コンタクトホールへの埋め込みが困難な材料を使用することができる。
また、抵抗変化素子を作製するための専用マスクが不要となり、従来の不揮発性記憶装置に比べて低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子の上部電極となる第2の電極は溝部の中に配置され配線としても共用して使用することができるので、さらにマスク枚数を低減して低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子の記憶領域は溝部の底部の一部に構成することができるので、不揮発性記憶装置の高集積化を実現することができる。
したがって、本発明の不揮発性記憶装置を用いれば、例えば携帯情報機器や情報家電などの電子機器が、高品質で、かつ、より一層の小型化、低消費電力化、低コスト化が図れるという多大な効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態にかかる不揮発性記憶装置とその製造方法について、図面を参照しながら説明する。なお、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状や縮尺などについては正確な表示ではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶装置100の概略構成を示す図で、(a)は平面図、(b−1)は(a)の1A−1A線での断面を矢印方向に見た断面図、(b−2)は(a)の1B−1B線での断面を矢印方向に見た断面図を示す。なお、本実施形態に係る不揮発性記憶装置は、実際には多数の抵抗変化素子が二次元状に配置されているが、図1ではその要部のみを記載している。図1では、抵抗変化素子が4個の例を示している。
図1(a)、(b−1)、(b−2)に示す不揮発性記憶装置100は、半導体集積回路が形成されているシリコン半導体等の基板101上に形成されている。基板101上には配線パターン102が形成されており、配線パターン102の上に形成された複数のコンタクトホール107に導電体が埋め込まれた複数の第1の電極109が形成されている。複数の第1の電極109と、第1の層間絶縁層106の上には、第2の層間絶縁層111と、第2の層間絶縁層111を貫通し複数の第1の電極109の上部が露出した溝部112が形成されている。この、溝部112の中には、抵抗変化層114を構成する第1の抵抗変化層114aと、この第1の抵抗変化層114aの上および側面上に形成された第2の抵抗層114bがそれぞれ形成されている。すなわち、複数の第1の電極109と溝部112の底部で接続するように、金属酸化物である第1の抵抗変化層114aが形成され、第1の抵抗変化層114aに隣接するように第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗層114bが形成されている。また、第2の抵抗層114bと接続するように、溝部112の内部に導電体が充填された第2の電極116が形成されている。この第1の電極109である下部電極と、第2の電極116である上部電極とが、抵抗変化層114を挟み込む構造によって抵抗変化素子117が形成される。
不揮発性記憶装置100において、第1の電極109と第2の電極116とに挟まれた抵抗変化層114が、電気的パルスの印加により抵抗値を増加または減少する特性を有する記憶領域117aを構成し、この記憶領域117aにおいて抵抗値の変化により情報を記憶し、また、抵抗値の検出により情報の読み出しを行っている。
動作時には、第1の電極109側に、第2の電極116に対して正の電圧を印加することにより、抵抗変化層を形成する遷移金属の酸化が促進され、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層114aを確実に形成することで高抵抗状態を実現し、逆に第1の電極109側に、第2の電極116に対して負の電圧を印加することにより、抵抗変化層を形成する遷移金属の還元が促進され、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層114aを部分的に欠損させて酸素含有量の少ない抵抗変化領域を形成し低抵抗状態を実現する。以上のように、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層114aは、抵抗変化素子117が高抵抗化と低抵抗化を繰り返す抵抗変化動作において特に重要な役割を果たす。
このような構成とすることにより、後述するようにドライエッチプロセスを用いずに、抵抗変化素子117の記憶領域117aを溝部112の底部に形成することができる。したがって、記憶領域117aがドライエッチ時の反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージとプラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることがない。さらに、第2の電極116は第2の抵抗変化層114b上に形成され、抵抗変化に特に重要な役割を果たす酸素含有量の多い第1の抵抗変化層114aには第2の電極116を成膜する際のプロセスダメージを受けることがない。さらに、記憶領域117aは溝部112の底部に形成され、CMP法による加工ダメージも受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置100を実現することができる。
ここで、抵抗変化層114は、遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。このような構成とすることにより、可逆的に安定した書き換え特性と良好な抵抗値のリテンション特性を有する不揮発性記憶装置100を実現することができる。
また、遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、あるいはジルコニウムなどの酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。このような構成とすることにより、動作の高速性に加えて可逆的に安定した書き換え特性と良好なリテンション特性を有し、通常のシリコン半導体プロセスと親和性の高い製造プロセスで製造できる不揮発性記憶装置100を実現することができる。
ところで、溝部112の内部に形成され、抵抗変化素子117の上部電極となる第2の電極116は複数の抵抗変化素子117に共用された構造となり、ライン状に周辺回路(図示せず)に接続する配線と兼用する構成とすることもできる。このような構成とすることにより、周辺回路に接続する配線と上部電極とを一体に形成すると、従来の構成のような配線と上部電極とのコンタクトをなくすこともでき、不揮発性記憶装置100の高集積化と高信頼性に寄与するとともに、マスク枚数やマスク工程が削減できてプロセスコストを低減することができる。
次に、本実施の形態1に係る不揮発性記憶装置100の製造方法について、図2および図3により説明する。図2(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)、(c−1)、(c−2)、および図3(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)は、不揮発性記憶装置100の各工程のプロセスフローを順に示した断面図である。ここで、図2(a−1)、(b−1)、(c−1)、図3(a−1)、(b−1)は、図1における1A−1A線の断面を矢印方向に見た各工程における断面図を示し、図2(a−2)、(b−2)、(c−2)、図3(a−2)、(b−2)は、図1における1B−1B線の断面を矢印方向に見た各工程における断面図を示す。
本実施の形態1の不揮発性記憶装置100の製造方法は、第1の層間絶縁層形成工程と、コンタクトホール形成工程と、第1電極形成工程と、第2の層間絶縁層形成工程と、溝部形成工程と、第1の抵抗変化層形成工程と、第2の抵抗変化層形成工程と、第2の電極形成工程とを備えている。
ここで、第1の層間絶縁層形成工程は、半導体集積回路が形成されているシリコン半導体等の基板101上に第1の層間絶縁層106を形成する工程である。コンタクトホール形成工程は、第1の層間絶縁層を貫通して複数のコンタクトホール107を形成する工程である。第1の電極形成工程は、複数のコンタクトホール107内にコンタクトプラグ107aを埋め込んで複数の第1の電極109を形成する工程である。第2の層間絶縁層形成工程は、複数の第1の電極109を覆って第1の層間絶縁層106上に第2の層間絶縁層111を形成する工程である。溝部形成工程は、第2の層間絶縁層111を貫通して複数の第1の電極109の上部を露出させて溝部112を形成する工程である。第1の抵抗変化層形成工程は、溝部112の側壁および底部に形成され、かつ複数の第1の電極109と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層114aを形成する工程である。第2の抵抗変化層形成工程は、第1の抵抗変化層114aに隣接し、第1の抵抗変化層114aより酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層114bを形成する工程である。第2の電極形成工程は、第2の電極116を第2の抵抗変化層114bに隣接して形成し、かつ少なくとも溝部112の内部に充填し、第1の抵抗変化層114a、第2の抵抗変化層114bおよび第2の電極116を、第2の層間絶縁層111の表面が露出するまで除去する工程である。
このような製造方法により、不揮発性記憶装置100の微細化、高集積化が図れることに加えてプロセスの簡素化とプロセスコストの削減を実現することができる。また、上述した各工程においてプラズマプロセスを用いずに、抵抗変化素子117の記憶領域117aを溝部112の底部に形成することができる。したがって、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージとプラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることがなく、記憶領域117aを構成する抵抗変化層114の酸素濃度の乱れを防ぐことができる。さらに、第2の電極116は第2の抵抗変化層114b上に形成されるため、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層114aには第2の電極116を成膜する際のプロセスダメージがない。さらに、CMP法による加工ダメージも受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置100を実現することができる。
以下、図2および図3にしたがって、さらに具体的に不揮発性記憶装置100の各工程のプロセスフローの一例を順に示す。
図2(a−1)、(a−2)に示す工程は、第1の層間絶縁層形成工程、コンタクトホール形成工程および第1の電極形成工程である。第1の層間絶縁層形成工程は、所定の配線パターン102が形成された基板101上に第1の層間絶縁層106を形成する工程である。その後、コンタクトホール形成工程として、第1の層間絶縁層106を貫通して、配線パターン102の上に、複数のコンタクトホール107を形成する。その後、第1の電極形成工程として、導電体であるコンタクトプラグ107aを複数のコンタクトホール107内に埋め込み、CMP法により第1の層間絶縁層106上の導電体などを除去して平坦化を行い、複数の第1の電極109を形成する。第1の電極109の材料としては、タングステン(W)、銅(Cu)、チッ化タンタル(TaN)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)等、半導体素子又は従来の不揮発性記憶素子で用いられている電極材料を用いることができる。なお、第1の層間絶縁層形成工程には基板101上に、半導体集積回路が形成する工程を備えていてもよい。
図2(b−1)、(b−2)に示す第2の層間絶縁層形成工程は、複数の第1の電極109を覆い、第1の層間絶縁層106上に第2の層間絶縁層111を形成する工程である。
図2(c−1)、(c−2)に示す溝部形成工程は、第2の層間絶縁層111を貫通して複数の第1の電極109の上部が露出するまでエッチングを行い、溝部112を形成する工程である。ここで、第1の電極109の幅または直径は、溝部112の幅よりも小さく形成してもよい。
図3(a−1)、(a−2)に示す工程は、第1の抵抗変化層形成工程、第2の抵抗変化形成工程および第2の電極形成工程の一部である。まず、第1の抵抗変化層形成工程において、スパッタ法などにより第2の層間絶縁層111の表面および溝部112の側壁および底部に第1の抵抗変化層114aを形成する。次に、第2の抵抗変化層形成工程において、第1の抵抗変化層114a上に、第2の抵抗変化層114bを形成する。これにより、抵抗変化層114は金属酸化物である第1の抵抗変化層114aと、第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層114bを順次堆積させる積層薄膜となる。金属酸化物の酸素含有量が少ない第2の抵抗変化層114bは、前記金属酸化物を構成する金属のターゲットを用い、酸素を含む雰囲気中でスパッタする反応性スパッタ法を用いて形成してもよい。また、金属酸化物の酸素含有量が多い第1の抵抗変化層114aは、所定の酸素含有量を有する金属酸化物ターゲットを用い、Ar中や酸素を含む雰囲気中でのスパッタ法を用いて形成してもよい。
この第1の抵抗変化層形成工程および第2の抵抗変化形成工程において、抵抗変化層114を構成する第1の抵抗変化層114aおよび第2の抵抗変化層114bは、遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよく、この遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、ジルコニウムなどの酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。具体的には、抵抗変化層114として酸化タンタルを用いる場合は、第1の抵抗変化層114aとしてTaO(0<y<2.5)とし、第2の抵抗変化層114bとしてはTaO(0<x<2.5、x<y)とする。より好適には、TaO(2.1≦y<2.5)、TaO(0.8≦x≦1.9)とすることにより、5V以下での動作が可能となる。
前記遷移金属酸化物は、ハフニウム酸化物からなる方法としてもよい。具体的には、抵抗変化層114として酸化ハフニウムであれば、第1の抵抗変化層114aとしてHfO(1.8<y<2.0)となり、第2の抵抗変化層114bとしてはHfO(0.9≦x≦1.6)とすることにより、5V以下での動作が可能となる。
さらに前記遷移金属酸化物として、ジルコニウム酸化物を用いる場合は、第1の抵抗変化層114aとしてZrO(1.9<y<2.0)となり、第2の抵抗変化層114bとしてはZrO(0.9≦x≦1.4)とすることにより、5V以下での動作が可能となる。
上記の構成とすることにより、抵抗変化は第1の抵抗変化層114aと第1の電極109との界面近傍において起こり、高抵抗化したときに、同じ第2の電極116につながる記憶素子へのリーク電流を少なくすることができる。逆に、第2の電極116の近傍で抵抗変化を起こすよう、第2の抵抗変化層114bを第1の抵抗変化層114aの下に形成すると、第1の抵抗変化層114aが高抵抗化しても第2の抵抗変化層114bを通して隣接する記憶素子にリーク電流が流れ、書き込み、読み出し動作がうまくできない。
なお、本発明に適用される抵抗変化材料は、上記に示したタンタル、ハフニウム、あるいはジルコニウムの酸化物に限定されるものではなく、抵抗変化が、電極と抵抗変化層の界面近傍で発生する抵抗変化材料であれば他の材料でもよい。これについては、以下に述べる他の実施形態についても同様である。
このように本発明にかかる実施の形態1の構成とすることにより、動作の高速性に加えて可逆的に安定した書き換え特性と良好なリテンション特性を有する不揮発性記憶装置100を、通常のシリコン半導体プロセスと親和性の高い製造プロセスを用いて実現することができる。
また、第2の電極形成工程の一部の工程において、第2の抵抗変化層114bに隣接し、かつ少なくとも溝部112の内部を充填するように導電体をスパッタ法またはめっき等の堆積方法により堆積形成する。第2の電極116の材料としてはアルミ(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、銅(Cu)、窒化タンタル(TaN)、窒化タンタル(TaN)と銅(Cu)の積層体、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)等、半導体素子又は従来の不揮発性記憶素子で用いられている電極材料を用いることができる。
図3(b−1)、(b−2)に示す第2の電極形成工程の一部は、第2の層間絶縁層111上に形成された第1の抵抗変化層114a、第2の抵抗変化層114bおよび第2の電極116をCMP法を用いた平坦化プロセスにより、第2の層間絶縁層111の表面が露出するまで除去し、平坦化する工程である。この工程により、第2の電極116が形成される。
このように形成された配線パターン102および第2の電極116と、基板101に形成された半導体集積回路とは、その後の従来の半導体プロセスを用いて電気的に接続される。したがって、この半導体集積回路と不揮発性記憶装置100の下部電極109および上部電極116とが、電気的に接続されることになる。なお、半導体集積回路の形成工程は従来のものと同様である。
このようにして、図1に示す不揮発性記憶素子100が製造される。この不揮発性記憶素子100を用いて、例えばアレイ状に形成された1トランジスタ/1不揮発性記憶部の構成からなる不揮発性記憶素子を作製することができる。
上述したプロセスフローでは、抵抗変化層114の加工処理工程にドライエッチングプロセスを使用することなく、加工処理を行っている。さらに、記憶領域117aは、CMP法を用いた平坦化プロセスにより加工された第2の層間絶縁層111の表面から遠い溝部112の底部の一部に形成されている。
したがって、抵抗変化素子117の記憶領域117aの抵抗変化層114はプラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることなく、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層114aと酸素含有量が少ない第2の抵抗変化層114bが酸素濃度の乱れなく形成される。さらに、第2の電極116は第2の抵抗変化層114b上に形成されるため、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層114aには第2の電極116を成膜する際のプロセスダメージがない。さらに、抵抗変化素子117の記憶領域117aは溝部112の底部に形成されるのでCMP法を用いた平坦化プロセスによる抵抗変化素子の抵抗変化層へのダメージ、あるいは上部電極と下部電極との間のショートなどの加工によるダメージを受けることがない。このため、劣化はもちろんのこと、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置100を実現することができる。
また、抵抗変化素子117を作製するための専用マスクが必要のない不揮発性記憶装置100の構成であるので、従来の不揮発性記憶装置に比べて低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子117の上部電極となる第2の電極116は複数の抵抗変化素子117に共用された構造となり、溝部112の中に配置され配線としても共用して使用することができるので、さらにマスク枚数を低減して低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子117の記憶領域117aは、溝部112の底部の一部に構成することができるので、不揮発性記憶装置100の高集積化を実現することができる。
(実施の形態1の変形例)
実施の形態1において、抵抗変化層114に含まれる遷移金属の標準電極電位をV、第1の電極109の標準電極電位をV、第2の電極116の標準電極電位をVとした時、V>VでかつV>Vとなるよう第1の電極109、抵抗変化膜114、および第2の電極116の材料を選んで構成してもよい。具体的な例としては、抵抗変化層114aがTaO(2.1≦y<2.5)の場合、第1の電極109は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極116は、Ta、Ti、Alからなる群から選択してもよい。また、別の組み合わせとしては、第1の電極109は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cuからなる群から選択され、第2の電極116は、W、Ni、Ta、Ti、Al、チッ化Taからなる群から選択してもよい。
抵抗変化層114aがHfO(1.8<y<2.0)の場合は、第1の電極109は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、Ta、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極116は、Hf、Ti、Alからなる群から選択してもよい。
上記の構成として、第1の電極109に、第2の電極116に対し正の電圧を印加して抵抗変化膜114aに電流を流すことにより、抵抗変化膜に含まれる遷移金属の標準電極電位より、第1の電極の標準電極電位が高いため、第1の電極に正または負の電圧を印加することにより、第1の電極109の近傍の抵抗変化膜114aの酸素濃度のコントロールが確実にでき、より抵抗変化特性の安定化が図れる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶装置200の概略構成を示す図で、(a)は平面図、(b−1)は、(a)の4A−4A線での断面を矢印方向に見た断面図、(b−2)は(a)の4B−4B線での断面を矢印方向に見た断面図を示す。なお、本実施形態に係る不揮発性記憶装置は、実際には多数の抵抗変化素子が二次元状に配置されているが、図4ではその要部のみを記載している。図4では、抵抗変化素子が4個の例を示している。
本実施の形態2の不揮発性記憶装置200は、実施の形態1の不揮発性記憶装置100と下部電極である第1の電極209の配置および構成のみが異なっている。
図4(a)、(b−1)、(b−2)に示す不揮発性記憶装置200は、半導体集積回路が形成されているシリコン半導体等の基板101上に形成されている。基板101上には配線パターン102が形成されており、基板101および配線パターン102の上に形成された第1の層間絶縁層206と、配線パターン102上で第1の層間絶縁層206を貫通して形成された複数のコンタクトホール207に形成されたコンタクトプラグ207aと、このコンタクトプラグ207aの上方にコンタクトプラグ207aの上面を被覆し形成された複数の第1の電極209が形成されている。複数の第1の電極209と、第1の層間絶縁層206の上に第2の層間絶縁層211と、第2の層間絶縁層211を貫通し複数の第1の電極209の上部が露出した溝部212が形成されている。この、溝部212の中には、抵抗変化層214を構成する第1の抵抗変化層214aと第2の抵抗変化層214bがそれぞれ形成されている。すなわち、複数の第1の電極209と溝部212の底部で接続するように金属酸化物である第1の抵抗変化層214aが形成され、第1の抵抗変化層214aと隣接するように第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層214bが形成されている。また、第2の抵抗変化層214bと接続するように、溝部212の内部に導電体が充填された第2の電極216が形成されている。この第1の電極209である下部電極と、第2の電極216である上部電極とが、抵抗変化層214を挟み込む構造によって抵抗変化素子217が形成される。
不揮発性記憶装置200において、第1の電極209と第2の電極216とに挟まれた抵抗変化層214が、電気的パルスの印加により抵抗値を増加または減少する特性を有する記憶領域217aを構成し、この記憶領域217aにおいて抵抗値の変化により情報を記憶し、また、抵抗値の検出により情報の読み出しを行っている。
このような構成とすることにより、後述するようにプラズマプロセスを用いずに、抵抗変化素子217の記憶領域217aを溝部212の底部に形成することができる。したがって、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージとプラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることがない。さらに、第2の電極216は第2の抵抗変化層214b上に形成され、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層214aには第2の電極216を成膜する際のプロセスダメージがない。さらに、記憶領域217aは溝部212の底部に形成され、CMP法を用いた加工によるダメージも受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置200を実現することができる。さらに、抵抗変化素子217の下部電極となる第1の電極209はコンタクトプラグの上方に形成するため、コンタクトホールへの埋め込みが困難な材料を使用することができる。
ここで、抵抗変化層214は、遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。このような構成とすることにより、可逆的に安定した書き換え特性と良好な抵抗値のリテンション特性を有する不揮発性記憶装置200を実現することができる。
また、遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、あるいはジルコニウムの酸化物の内1つを主たる抵抗変化層の成分とする構成としてもよい。このような構成とすることにより、動作の高速性に加えて可逆的に安定した書き換え特性と良好なリテンション特性を有し、通常のシリコン半導体プロセスと親和性の高い製造プロセスで製造できる不揮発性記憶装置200を実現することができる。
ところで、溝部212の内部に形成された、抵抗変化素子217の上部電極となる第2の電極216は複数の抵抗変化素子217に共用された構造となり、ライン状に周辺回路(図示せず)に接続する配線と兼用する構成とすることもできる。このような構成とすることにより、周辺回路に接続する配線と上部電極とを一体に形成すると、従来の構成のような配線と上部電極とのコンタクトをなくすこともでき、不揮発性記憶装置200の高集積化と高信頼性に寄与するとともに、マスク枚数やマスク工程が削減できてプロセスコストを低減することができる。
次に、本実施の形態2に係る不揮発性記憶装置200の製造方法について、図5および図6により説明する。図5(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)、(c−1)、(c−2)および図6(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)、(c−1)、(c−2)は、不揮発性記憶装置200の各工程のプロセスフローを順に示した断面図である。ここで、図5(a−1)、(b−1)、(c−1)、図6(a−1)、(b−1)、(c−1)は図4における4A−4A線の断面を矢印方向に見た各工程における断面図を示し、図5(a−2)、(b−2)、(c−2)、図6(a−2)、(b−2)、(c−2)は、図4における4B−4B線の断面を矢印方向に見た各工程における断面図を示す。
本実施の形態2の不揮発性記憶装置200の製造方法は、第1の層間絶縁層形成工程と、コンタクトホール形成工程と、コンタクトプラグ形成工程と、第1電極形成工程と、第2の層間絶縁層形成工程と、溝部形成工程と、第1の抵抗変化層形成工程と、第2の抵抗変化層形成工程と、第2の電極形成工程とを備えている。実施の形態1で示した不揮発性記憶装置100の製造方法とは、本実施の形態2では更にコンタクトプラグ形成工程が追加されており、また、第1電極形成工程が異なる。他の工程は実施の形態1で示した不揮発性記憶装置100の製造方法と同じである。
ここで、第1の層間絶縁層形成工程は、半導体集積回路が形成されているシリコン半導体等の基板101上に第1の層間絶縁層206を形成する工程である。コンタクトホール形成工程は、第1の層間絶縁層を貫通して複数のコンタクトホール207を形成する工程である。コンタクトプラグ形成工程は、複数のコンタクトホール207内にコンタクトプラグ207aを埋め込み形成する工程である。第1の電極形成工程は、実施の形態1とは異なる工程で、少なくともコンタクトプラグ207aの上部を除去して凹部を形成したのちに、この凹部に第1の電極209を埋め込み形成する工程である。第2の層間絶縁層形成工程は、複数の第1の電極209を覆って第1の層間絶縁層206上に第2の層間絶縁層211を形成する工程である。溝部形成工程は、第2の層間絶縁層211を貫通して複数の第1の電極209の上部を露出させて溝部212を形成する工程である。第1の抵抗変化層形成工程は、溝部212の側壁および底部に形成され、かつ複数の第1の電極209と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層214aを形成する工程である。第2の抵抗変化層形成工程は、第1の抵抗変化層214aに隣接し、第1の抵抗変化層214aより酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層214bを形成する工程である。第2の電極形成工程は、第2の電極216を第2の抵抗変化層214bに隣接して形成し、かつ少なくとも溝部212の内部に充填し、第1の抵抗変化層214a、第2の抵抗変化層214bおよび第2の電極216を第2の層間絶縁層211の表面が露出するまで除去する工程である。
このような製造方法により、不揮発性記憶装置200の微細化、高集積化が図れることに加えてプロセスの簡素化とプロセスコストの削減を実現することができる。また、上述した各工程においてプラズマプロセスを用いずに、抵抗変化素子217の記憶領域217aを溝部212の底部212bに形成することができる。したがって、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージとプラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることがなく、記憶領域217aを構成する抵抗変化層214の酸素濃度の乱れを防ぐことができる。さらに、第2の電極216は第2の抵抗変化層214b上に形成されるため、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層214aには第2の電極216を成膜する際のプロセスダメージが少ない。さらに、CMP法を用いた加工によるダメージも受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置200を実現することができる。さらに、抵抗変化素子217の下部電極となる第1の電極209は、コンタクトホール207内のコンタクトプラグ207aの上方に形成するため、コンタクトホールへの埋め込みが困難な電極材料であっても、第1の電極209の材料として使用することができる。
以下、図5および図6にしたがって、さらに具体的に不揮発性記憶装置200の各工程のプロセスフローの一例を順に示す。
図5(a−1)、(a−2)に示す工程は、第1の層間絶縁層形成工程、コンタクトホール形成工程およびコンタクトプラグ形成工程である。第1の層間絶縁層形成工程は、所定の配線パターン102が形成された基板101上に第1の層間絶縁層206を形成する工程である。その後、コンタクトホール形成工程として、第1の層間絶縁層206を貫通して、配線パターン102の上に、複数のコンタクトホール207を形成する。その後、コンタクトプラグ形成工程として、導電体を複数のコンタクトホール207内に埋め込み、CMP法により第1の層間絶縁層206上の導電体などを除去して平坦化を行い、複数のコンタクトプラグ207aを形成する。コンタクトプラグの材料としては、タングステン(W)または銅(Cu)等、半導体素子又は従来の不揮発性記憶素子で用いられている電極材料を用いることができる。なお、第1の層間絶縁層形成工程には基板101上に、半導体集積回路が形成する工程を備えていてもよい。
そして、第1の電極形成工程は、図5(b−1)、(b−2)に示すように、少なくとも複数のコンタクトプラグ207aの上部を除去して凹部を形成したのちに凹部に導電体を埋め込み第1の電極形成する工程である。コンタクトプラグ207aの上部を除去する際、隣接するコンタクトプラグ207aの上部の第1の電極209同士がショートを起こさない程度に、コンタクトプラグ207aの上部の周辺の第1の層間絶縁膜206を除去してもよい。そして、第1の層間絶縁層206上の導電体をCMP法などの平坦化プロセスにより平坦化を行い、複数の第1の電極209を形成している。導電体である第1の電極209の材料としては、銅(Cu)、チッ化タンタル(TaN)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)等、従来の不揮発性記憶素子で用いられている電極材料を用いることができる。
図5(c−1)、(c−2)に示す第2の層間絶縁層形成工程は、複数の第1の電極209を覆い第1の層間絶縁層206上に第2の層間絶縁層211を形成する工程である。
図6(a−1)、(a−2)に示す溝部形成工程は、第2の層間絶縁層211を貫通して複数の第1の電極209の上部が露出するまでエッチングを行い、溝部212を形成する工程である。ここで、第1の電極209の幅または直径は、溝部212の幅よりも小さく形成してもよい。
図6(b−1)、(b−2)に示す工程は、第1の抵抗変化層形成工程、第2の抵抗変化形成工程および第2の電極形成工程の一部である。まず、第1の抵抗変化層形成工程において、スパッタ法などにより第2の層間絶縁層211の表面および溝部212の側壁および底部に第1の抵抗変化層214aを形成する。次に、第2の抵抗変化層形成工程において、第1の抵抗変化層214a上に、第2の抵抗変化層214bを形成する。これにより、抵抗変化層214は金属酸化物である第1の抵抗変化層214aと、第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層214bを順次堆積させる積層薄膜となる。
この第1の抵抗変化層形成工程および第2の抵抗変化形成工程において、抵抗変化層214を構成する第1の抵抗変化層214aおよび第2の抵抗変化層214bは、少なくとも遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよく、この遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、あるいはジルコニウムの酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。具体的には、抵抗変化層214として酸化タンタルを用いる場合は、第1の抵抗変化層214aとしてTaO(0<y<2.5)とし、第2の抵抗変化層214bとしてはTaO(0<x<2.5、x<y)とする。より好適には、TaO(2.1≦y<2.5)、TaO(0.8≦x≦1.9)とすることにより、5V以下での動作が可能となる。
前記遷移金属酸化物は、ハフニウム酸化物からなる方法としてもよい。具体的には、抵抗変化層214として酸化ハフニウムであれば、第1の抵抗変化層214aとしてHfO(1.8<y<2.0)となり、第2の抵抗変化層214bとしてはHfO(0.9≦x≦1.6)とすることにより、5V以下での動作が可能となる。
さらに前記遷移金属酸化物として、ジルコニウム酸化物を用いる場合は、第1の抵抗変化層214aとしてZrO(1.9<y<2.0)となり、第2の抵抗変化層214bとしてはZrO(0.9≦x≦1.4)とすることにより、5V以下での動作が可能となる。
上記の構成とすることにより、抵抗変化は第1の抵抗変化層214aの、第1の電極209との界面近傍において起こり、高抵抗化したときに同じ第2の電極216につながる記憶素子へのリーク電流を少なくすることができる。逆に第2の電極近傍で抵抗変化を起こすよう、第2の抵抗変化層214bを第1の抵抗変化層214aの下に形成すると、第1の抵抗変化層214aが高抵抗化しても第2の抵抗変化層214bを通して隣接する記憶素子にリーク電流が流れ、書き込み、読み出し動作がうまくできない。
このように本発明にかかる実施の形態2の構成にすることにより、動作の高速性に加えて可逆的に安定した書き換え特性と良好なリテンション特性を有する不揮発性記憶装置200を、通常のシリコン半導体プロセスと親和性の高い製造プロセスを用いて実現することができる。
また、第2の電極形成工程の一部の工程において、第2の抵抗変化層214bに隣接し、かつ少なくとも溝部212の内部を充填するように導電体をスパッタ法またはめっき等の堆積方法により堆積形成する。第2の電極216の材料としてはアルミ(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、銅(Cu)、窒化タンタル(TaN)、窒化タンタル(TaN)と銅(Cu)の積層体、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)等、半導体素子又は従来の不揮発性記憶素子で用いられている電極材料を用いることができる。
図6(c−1)、(c−2)に示す第2の電極形成工程の一部は、第2の層間絶縁層211上に形成された抵抗変化層214および第2の電極216をCMP法などの平坦化プロセスにより、第2の層間絶縁層211の表面が露出するまで除去し、平坦化する工程である。この工程により、第2の電極216が形成される。
このように形成された配線パターン102および第2の電極216と、基板101に形成された半導体集積回路とはその後の従来の半導体プロセスを用いて電気的に接続される。したがって、この半導体集積回路と不揮発性記憶装置200の下部電極209および上部電極216とが、電気的に接続されることになる。なお、半導体集積回路の形成工程は従来のものと同様である。
このようにして、図4に示す不揮発性記憶素子200が製造される。この不揮発性記憶素子200を用いて、例えばアレイ状に形成された1トランジスタ/1不揮発性記憶部の構成からなる不揮発性記憶素子を作製することができる。
上述したプロセスフローでは、抵抗変化層214の加工処理工程にドライエッチングプロセスを使用することなく加工処理を行っている。さらに、記憶領域217aは、CMP法等の平坦化プロセスにより加工された第2の層間絶縁層211の表面から遠い溝部212の底部の一部に形成されている。
したがって、抵抗変化素子217の記憶領域217aの抵抗変化層214は応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージと、プラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることなく、酸素含有量多い第1の抵抗層214aと酸素含有量の少ない第2の抵抗層214bが酸素濃度の乱れなく形成される。さらに、第2の電極216は第2の抵抗変化層214b上に形成されるため、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層214aには第2の電極216を成膜する際のプロセスダメージがない。さらに、抵抗変化素子217の記憶領域217aは溝部212の底部に形成されるので、CMP法などの平坦化プロセスによる抵抗変化素子の抵抗変化層へのダメージ、あるいは上部電極と下部電極との間のショートなどの加工によるダメージを受けることがない。このため、劣化はもちろんのこと、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置200を実現することができる。
また、抵抗変化素子217の上部電極となる第2の電極216は、溝部212の中に配置され配線としても共用して使用することができるので、マスク枚数を低減して低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子217の上部電極となる第2の電極216は複数の抵抗変化素子217に共用された構造となり、溝部212の底部の一部に構成することができるので、不揮発性記憶装置200の高集積化を実現することができる。
(実施の形態2の変形例)
実施の形態2において、抵抗変化層214に含まれる遷移金属の標準電極電位をV、第1の電極209の標準電極電位をV、第2の電極216の標準電極電位をVとした時、V>VでかつV>Vとなるよう第1の電極209、抵抗変化膜214、および第2の電極216の材料を選んで、構成してもよい。具体的な例としては、抵抗変化層214aがTaO(2.1≦y<2.5)の場合、第1の電極209は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極216は、Ta、Ti、Alからなる群から選択してもよい。また、別の組み合わせとしては、第1の電極209は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cuからなる群から選択され、第2の電極216は、W、Ni、Ta、Ti、Al、チッ化Taからなる群から選択してもよい。
抵抗変化層214aがHfO(1.8<y<2.0)の場合は、第1の電極209は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、Ta、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極216は、Hf、Ti、Alからなる群から選択してもよい。上記の構成として、第1の電極209に、第2の電極216に対し正の電圧を印加して抵抗変化膜214aに電流を流すことにより、第1の電極209の近傍の抵抗変化膜214aの酸素濃度のコントロールが確実にでき、より抵抗変化特性の安定化が図れる。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3に係る不揮発性記憶装置300の概略構成を示す図で、(a)は平面図、(b−1)は、(a)の7A−7A線での断面を矢印方向に見た断面図、(b−2)は(a)の7B−7B線での断面を矢印方向に見た断面図を示す。なお、本実施形態に係る不揮発性記憶装置は、実際には多数の抵抗変化素子が二次元状に配置されているが、図7ではその要部のみを記載している。図7では、抵抗変化素子が4×4=16個の例を示している。
図7(a)および(b−1)、(b−2)に示すように、不揮発性記憶装置300は、例えば実施の形態1の不揮発性記憶装置100の構成を基本として、複数の第1の配線302と複数の第2の配線304との立体交差点に対応して設けられた抵抗変化素子317を具備したクロスポイント型メモリアレイを備えた構成からなる。
なお、実際の不揮発性記憶装置300では、多数の第1の配線302および第2の配線304が形成され、それらの第1の配線302と第2の配線304とが交差する領域のそれぞれに抵抗変化素子317が形成されるが、図7(a)から図9(c−2)においては、理解しやすいように、不揮発性記憶装置300の基板101の半導体プロセスで製造可能な半導体集積回路を省略し、図面の簡単化のために抵抗変化素子317を含む要部のみが示されている。また、理解しやすいように、一部を拡大して示している。
具体的には図7(a)および(b−1)、(b−2)に示すように、不揮発性記憶装置300は、半導体集積回路が形成されているシリコン半導体等の基板101と、第1の電極309との間に互い平行に形成されて第1の電極309と電気的に接続された複数の第1の配線302と、この複数の第1の配線302の上方に基板101に平行な面内において互いに平行に、かつ複数の第1の配線302に立体交差するように形成され、第2の電極309と電気的に接続された複数の第2の配線304とをさらに備えている。そして、複数の第1の配線302と複数の第2の配線304との立体交差点に対応して記憶部317aが設けられている。
このように複数の第1の配線302と複数の第2の配線304との立体交差点に対応したマトリックス状に記憶領域317aが構成されているところが、実施の形態1と異なるところである。ここで、記憶領域317aを有する抵抗変化素子317は、第2の層間絶縁層311の溝部312に形成された抵抗変化層314を、下部電極である第1の電極309と上部電極である第2の電極316で挟み込んだ構成としているところは、実施の形態1と同様である。
このような構成とすることにより、後述するようにプラズマプロセスを用いずに、抵抗変化素子317の記憶領域317aを溝部312の底部に形成することができる。したがって、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージとプラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることがない。さらに、第2の電極316は第2の抵抗変化層314b上に形成され、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層314aには第2の電極316を成膜する際のプロセスダメージがない。さらに、記憶領域317aは溝部312の底部に形成され、CMP法を用いた加工によるダメージも受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質のクロスポイント型の不揮発性記憶装置300を実現することができる。さらに、抵抗変化素子317の記憶領域317aは溝部312の底部の一部に構成することができるので、クロスポイント型の不揮発性記憶装置300の高集積化、大容量化を実現することができる。
ここで、抵抗変化層314は、遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。このような構成とすることにより、可逆的に安定した書き換え特性と良好な抵抗値のリテンション特性を有する不揮発性記憶装置300を実現することができる。
また、遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、あるいはジルコニウムの酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。このような構成とすることにより、動作の高速性に加えて可逆的に安定した書き換え特性と良好なリテンション特性を有し、通常のシリコン半導体プロセスと親和性の高い製造プロセスで製造できる不揮発性記憶装置300を実現することができる。
ところで、溝部312の内部に形成され、抵抗変化素子317の上部電極となる第2の電極316は複数の抵抗変化素子317に共用された構造となり、ライン状に周辺回路(図示せず)に接続する配線と兼用する構成とすることもできる。このような構成とすることにより、周辺回路に接続する配線と上部電極とを一体に形成すると、従来の構成のような配線と上部電極とのコンタクトをなくすこともでき、不揮発性記憶装置300の高集積化と高信頼性に寄与するとともに、マスク枚数やマスク工程が削減できてプロセスコストを低減することができる。
次に、本実施の形態3に係る不揮発性記憶装置300の製造方法について、図8および図9により説明する。図8(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)、(c−1)、(c−2)および図9(a−1)、(a−2)、(b−1)、(b−2)、(c−1)、(c−2)は、不揮発性記憶装置300の各工程のプロセスフローを順に示した断面図である。ここで、図8(a−1)、(b−1)、(c−1)、図9(a−1)、(b−1)、(c−1)は、図7における7A−7A線の断面を矢印方向に見た各工程における断面図を示し、図8(a−2)、(b−2)、(c−2)、図9(a−2)、(b−2)、(c−2)は、図7における7B−7B線の断面を矢印方向に見た各工程における断面図を示す。
本実施の形態3の不揮発性記憶装置300の製造方法は、第1の配線形成工程と、第1の層間絶縁層形成工程と、コンタクトホール形成工程と、第1電極形成工程と、第2の層間絶縁層形成工程と、溝部形成工程と、第1の抵抗変化層形成工程と、第2の抵抗変化層形成工程と、第2の電極形成工程と第2の配線形成工程とを備え、複数の第1の配線302と複数の第2の配線304との立体交差点に対応して記憶部317aが設けられて形成する方法である。
ここで、第1の配線形成工程は、基板101と複数の第1の電極309との間に互い平行に形成されて複数の第1の電極309と電気的に接続された複数の第1の配線302を形成する工程である。
第1の層間絶縁層形成工程は、複数の第1の配線302上に第1の層間絶縁層306を形成する工程である。コンタクトホール形成工程は、第1の層間絶縁層を貫通して複数のコンタクトホール307を形成する工程である。第1の電極形成工程は、複数のコンタクトホール307内にコンタクトプラグ307aを埋め込んで複数の第1の電極309を形成する工程である。第2の層間絶縁層形成工程は、複数の第1の電極309を覆い第1の層間絶縁層306上に第2の層間絶縁層311を形成する工程である。溝部形成工程は、第2の層間絶縁層311を貫通して複数の第1の電極309の上部を露出させて溝部312を形成する工程である。第1の抵抗変化層形成工程は、溝部312の側壁および底部に形成され、かつ複数の第1の電極309と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層314aを形成する工程である。第2の抵抗変化層形成工程は、第1の抵抗変化層314aに隣接し、第1の抵抗変化層314aより酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層314bを形成する工程である。第2の電極形成工程は、第2の電極316を第2の抵抗変化層314bに隣接して形成し、かつ少なくとも溝部312の内部に充填し、第1の抵抗変化層314a、第2の抵抗変化層314bおよび第2の電極316を、第2の層間絶縁層311の表面が露出するまで除去する工程である。第2の配線形成工程は、複数の第1の配線302の上方に基板101に平行な面内において互いに平行に、かつ複数の第1の配線302に立体交差するように、溝部312の内部に形成された第2の電極316と電気的に接続するように複数の第2の配線304を形成する工程である。
このような製造方法により、不揮発性記憶装置300の微細化、高集積化が図れることに加えてプロセスの簡素化とプロセスコストの削減を実現することができる。また、上述した各工程においてプラズマプロセスを用いずに抵抗変化素子317の記憶領域317aを溝部312の底部に形成することができる。したがって、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージとプラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることがなく、記憶領域317aを構成する抵抗変化層314の酸素濃度の乱れを防ぐことができる。さらに、第2の電極316は第2の抵抗変化層314b上に形成されるため、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層314aには第2の電極316を成膜する際のプロセスダメージがない。さらに、CMP法を用いた加工によるダメージも受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質のクロスポイント型の不揮発性記憶装置300を製造することができる。さらに、抵抗変化素子317の記憶領域317aは溝部312の底部の一部に構成することができるので、高集積化に適したクロスポイント型の不揮発性記憶装置300を製造することができる。
以下、図8および図9にしたがって、さらに具体的に不揮発性記憶装置300の各工程のプロセスフローの一例を順に示す。
図8(a−1)、(a−2)に示す工程は、第1の配線形成工程と、第1の層間絶縁層形成工程、コンタクトホール形成工程および第1の電極形成工程である。第1の配線形成工程は、半導体集積回路や半導体層間絶縁層などが形成された基板101上に複数の第1の配線302を形成する工程である。第1の層間絶縁層形成工程は、複数の第1の配線302が形成された上に第1の層間絶縁層306を形成する工程である。その後、コンタクトホール形成工程として、第1の層間絶縁層306を貫通して、第1の配線302上に、複数のコンタクトホール307を形成する。その後、第1の電極形成工程として、導電体であるコンタクトプラグ307aを複数のコンタクトホール307内に埋め込み、CMP法により第1の層間絶縁層306上の導電体などを除去して平坦化を行い、複数の第1の電極309を形成する。第1の電極309の材料としては、銅(Cu)、チッ化タンタル(TaN)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)等、半導体素子又は従来の不揮発性記憶素子で用いられている電極材料を用いることができる。なお、第1の配線形成工程には基板101上に、半導体集積回路が形成する工程を備えていてもよい。
図8(b−1)、(b−2)に示す第2の層間絶縁層形成工程は、複数の第1の電極309を覆い第1の層間絶縁層306上に第2の層間絶縁層311を形成する工程である。
図8(c−1)、(c−2)に示す溝部形成工程は、第2の層間絶縁層311を貫通して複数の第1の電極309の上部が露出するまでエッチングを行い、複数の第1の配線302に立体交差するように複数の溝部312を形成する工程である。ここで、第1の電極309の幅または直径が、溝部312の幅よりも小さく形成してもよい。
図9(a−1)、(a−2)に示す工程は、第1の抵抗変化層形成工程、第2の抵抗変化形成工程および第2の電極形成工程の一部である。まず、第1の抵抗変化層形成工程において、スパッタ法などにより第2の層間絶縁層311の表面および溝部312の側壁および底部に第1の抵抗変化層314aを形成する。次に、第2の抵抗変化層形成工程において、第1の抵抗変化層314a上に、第2の抵抗変化層314bを形成する。これにより、抵抗変化層314は金属酸化物である第1の抵抗変化層314aと第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層314bを順次堆積させる積層薄膜となる。
この第1の抵抗変化層形成工程および第2の抵抗変化形成工程において、抵抗変化層314を構成する第1の抵抗変化層314aおよび第2の抵抗変化層314bは、遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよく、この遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、あるいはジルコニウムの酸化物を主たる抵抗変化材料とする構成としてもよい。具体的には、抵抗変化層314として酸化タンタルを用いる場合は、第1の抵抗変化層314aとしてTaO(0<y<2.5)とし、第2の抵抗変化層314bとしてはTaO(0<x<2.5、x<y)とする。より好適には、TaO(2.1≦y<2.5)、TaO(0.8≦x≦1.9)とすることにより、5V以下での動作が可能となる。
前記遷移金属酸化物は、ハフニウム酸化物からなる方法としてもよい。具体的には、抵抗変化層314として酸化ハフニウムであれば、第1の抵抗変化層314aとしてHfO(1.8<y<2.0)となり、第2の抵抗変化層314bとしてはHfO(0.9≦x≦1.6)とすることにより、5V以下での動作が可能となる。
さらに前記遷移金属酸化物として、ジルコニウム酸化物を用いる場合は、第1の抵抗変化層314aとしてZrO(1.9<y<2.0)となり、第2の抵抗変化層314bとしてはZrO(0.9≦x≦1.4)とすることにより、5V以下での動作が可能となる。
上記の構成とすることにより、抵抗変化は第1の抵抗変化層314aの、第1の電極309との界面近傍において起こり、高抵抗化したときに同じ第2の電極316につながる記憶素子へのリーク電流を少なくすることができる。逆に第2の電極近傍で抵抗変化を起こすよう、第2の抵抗変化層314bを第1の抵抗変化層314aの下に形成すると、第1の抵抗変化層314aが高抵抗化しても第2の抵抗変化層314bを通して隣接する記憶素子にリーク電流が流れ、書き込み、読み出し動作がうまくできない。
このように本発明にかかる実施の形態3の構成にすることにより、動作の高速性に加えて可逆的に安定した書き換え特性と良好なリテンション特性を有する不揮発性記憶装置300を通常のシリコン半導体プロセスと親和性の高い製造プロセスを用いて実現することができる。
また、第2の電極形成工程の一部の工程において、抵抗変化層314に隣接し、かつ少なくとも溝部312の内部を充填するように導電体をスパッタ法またはめっき等の堆積方法により堆積形成する。第2の電極316の材料としてはアルミ(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、銅(Cu)、窒化タンタル(TaN)、窒化タンタル(TaN)と銅(Cu)の積層体、または白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)等、半導体素子又は従来の不揮発性記憶素子で用いられている電極材料を用いることができる。
図9(b−1)、(b−2)に示す第2の電極形成工程の一部は、第2の層間絶縁層311上に形成された第1の抵抗変化層314a、第2の抵抗変化層314bおよび第2の電極316をCMP法を用いた平坦化プロセスにより、第2の層間絶縁層311の表面が露出するまで除去し、平坦化する工程である。この工程により、第2の電極316が形成される。
図9(c−1)、(c−2)に示す第2の配線形成工程は、平坦化された抵抗変化層314、第2の電極316および第2の層間絶縁層311上に第3の層間絶縁層313を形成し、第3の層間絶縁層313に少なくとも第2の電極316が露出するように溝部を形成し、第2の電極316と電気的に接するように複数の第2の配線304を形成する工程である。
このように形成された第1の配線302および第2の電極316と、基板101に形成された半導体集積回路とは、その後の従来の半導体プロセスを用いて電気的に接続される。したがって、この半導体集積回路と不揮発性記憶装置300の下部電極309および上部電極316とが、電気的に接続されることになる。なお、半導体集積回路の形成工程は従来のものと同様である。
このようにして、図7に示す不揮発性記憶装置300が製造される。
上述したプロセスフローでは、抵抗変化膜314の加工処理工程にドライエッチングプロセスを使用することなく、加工処理を行っている。さらに、記憶領域317aは、CMP法を用いた平坦化プロセスにより加工された第2の層間絶縁層311の表面から遠い溝部312の底部の一部に形成されている。
したがって、抵抗変化素子317の記憶領域317aの抵抗変化層314はプラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることなく、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層314aと酸素含有量が少ない第2の抵抗変化層314bが酸素濃度の乱れなく形成される。さらに、第2の電極316は第2の抵抗変化層314b上に形成されるため、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層314aには第2の電極316を成膜する際のプロセスダメージがない。さらに、抵抗変化素子317の記憶領域317aは溝部312の底部に形成されるので溝部312の上部で発生するCMP法を用いた平坦化プロセスによる抵抗変化素子の抵抗変化層へのダメージ、あるいは上部電極と下部電極との間のショートなどの加工によるダメージを受けることがな。このため、劣化はもちろんのこと、初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の不揮発性記憶装置300を実現することができる。
また、抵抗変化素子317を作製するための専用マスクが必要のない不揮発性記憶装置300の構成であるので、従来の不揮発性記憶装置に比べて低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子317の上部電極となる第2の電極316は、溝部312の中に配置され配線としても共用して使用することができるので、さらにマスク枚数を低減して低コストで製造することができる。さらに、抵抗変化素子317の記憶領域317aは、溝部312の底部の一部に構成することができるので、不揮発性記憶装置300の高集積化を実現することができる。
(実施の形態3の変形例)
実施の形態3において、抵抗変化層314に含まれる遷移金属の標準電極電位をV、第1の電極309の標準電極電位をV、第2の電極316の標準電極電位をVとした時、V>VでかつV>Vとなるよう第1の電極309、抵抗変化膜314、および第2の電極316の材料を選んで、構成してもよい。具体的な例としては、抵抗変化層314aがTaO(2.1≦y<2.5)の場合、第1の電極309は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極316は、Ta、Ti、Alからなる群から選択してもよい。また、別の組み合わせとしては、第1の電極309は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cuからなる群から選択され、第2の電極316は、W、Ni、Ta、Ti、Al、チッ化Taからなる群から選択してもよい。
抵抗変化層314aがHfO(1.8<y<2.0)の場合は、第1の電極309は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、Ta、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極316は、Hf、Ti、Alからなる群から選択してもよい。上記の構成として、第1の電極309に、第2の電極316に対し正の電圧を印加して抵抗変化膜314aに電流を流すことにより、第1の電極309の近傍の抵抗変化膜314aの酸素濃度のコントロールが確実にでき、より抵抗変化特性の安定化が図れる。
(実施の形態4)
本実施の形態4に係る不揮発性記憶装置400と、上述した不揮発性記憶装置300との違いは、例えば実施の形態2の不揮発性記憶装置200の構成を基本として、複数の第1の配線302と複数の第2の配線304との立体交差点に対応して設けられた抵抗変化素子417を具備したクロスポイント型メモリアレイとした点である。すなわち、本実施の形態4においては、コンタクトプラグ307aの上方に、コンタクトプラグ307aを被覆し形成された複数の第1の電極409が形成され、第1の電極409が抵抗変化素子417の下部電極として構成されている。この構成については、図10(a)、(b−1)、(b−2)に示されている。これら図10(a)、(b−1)、(b−2)に示された本実施の形態4に係る不揮発性記憶装置400において、不揮発性記憶装置300と同一の要素については、同一符号が付されている。
次に、本実施の形態4に係る不揮発性記憶装置400の製造方法について説明する。上述した不揮発性記憶装置300との違いは、本実施の形態4では更にコンタクトプラグ形成工程が追加されており、また、第1の電極形成工程が異なる。他の工程は上述した不揮発性記憶装置300で示した同じである。すなわち、図示はしないが、コンタクトプラグ形成工程は、複数のコンタクトホール307内にコンタクトプラグ307aを埋め込み形成する工程で、第1の電極形成工程は、実施の形態3とは異なる工程で、少なくともコンタクトプラグ307aの上部を除去して凹部を形成したのちにこの凹部に第1の電極409を埋め込み形成する工程である。コンタクトプラグ307aの上部を除去する際、隣接するコンタクトプラグ307aの上部の第1の電極309同士がショートを起こさない程度に、コンタクトプラグ307aの上部の周辺の第1の層間絶縁膜306を除去してもよい。
第1の電極409の材料としては、銅(Cu)、チッ化タンタル(TaN)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)等、半導体素子又は従来の不揮発性記憶素子で用いられている電極材料を用いることができる。
このような製造方法により、不揮発性記憶装置400の微細化、高集積化が図れることに加えてプロセスの簡素化とプロセスコストの削減を実現することができる。また、本実施の形態4においてもプラズマプロセスを用いずに抵抗変化素子417の記憶領域417aを溝部312の底部に形成することができる。したがって、反応性プラズマガスによる物理的な損傷や欠陥を生じるダメージとプラズマの電荷によるチャージングダメージを受けることがなく、記憶領域417aを構成する抵抗変化層314の酸素濃度の乱れを防ぐことができる。さらに、第2の電極316は第2の抵抗変化層314b上に形成されるため、酸素含有量の多い第1の抵抗変化層314aには第2の電極316を成膜する際のプロセスダメージがない。さらに、CMP法を用いた加工によるダメージも受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質のクロスポイント型の不揮発性記憶装置400を製造することができる。さらに、抵抗変化素子417の下部電極となる第1の電極409はコンタクトプラグの上方に形成するため、コンタクトホールへの埋め込みが困難な材料を使用することができる。さらに、抵抗変化素子417の記憶部417aは溝部312の底部の一部に構成することができるので、高集積化に適したクロスポイント型の不揮発性記憶装置400を製造することができる。
(実施の形態4の変形例)
実施の形態4において、抵抗変化層314に含まれる遷移金属の標準電極電位をV、第1の電極409の標準電極電位をV、第2の電極316の標準電極電位をVとした時、V>VでかつV>Vとなるよう第1の電極409、抵抗変化膜314、および第2の電極316の材料を選んで、構成してもよい。具体的な例としては、抵抗変化層314aがTaO(2.1≦y<2.5)の場合、第1の電極409は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極316は、Ta、Ti、Alからなる群から選択してもよい。また、別の組み合わせとしては、第1の電極409は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cuからなる群から選択され、第2の電極316は、W、Ni、Ta、Ti、Al、チッ化Taからなる群から選択してもよい。
抵抗変化層314aがHfO(1.8<y<2.0)の場合は、第1の電極409は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、Ta、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極316は、Hf、Ti、Alからなる群から選択してもよい。上記の構成として、第1の電極409に、第2の電極316に対し正の電圧を印加して抵抗変化膜314aに電流を流すことにより、第1の電極409の近傍の抵抗変化膜314aの酸素濃度のコントロールが確実にでき、より抵抗変化特性の安定化が図れる。
(実施の形態5)
本実施の形態5に係る不揮発性記憶装置500と、上述した不揮発性記憶装置300との違いは、第1の電極309と第1の配線302との間に、例えば非オーミック性材料層515として配置するMSMダイオード、MIMダイオード、あるいはバリスタなどの非オーミック性素子516の有無にある。すなわち、本実施の形態5においては、第1配線302と非オーミック性材料層515、第1の電極309からなる非オーミック性素子516が抵抗変化素子317と直列に接続するように設けられている。この構成については図11(a)、(b−1)、(b−2)に示されている。これら図11(a)、(b−1)、(b−2)に示された第2の変形例に係る不揮発性記憶装置500において、不揮発性記憶装置300と同一の要素については、同一符号が付されている。
このような構成とすることにより、マトリックス状に抵抗変化素子310を配置した不揮発性記憶装置300において、隣接する抵抗変化素子317間のクロストークの低減やリークによる書き込みおよび読み出しの誤動作を低減し、さらに安定して動作する高品質の不揮発性記憶装置500を提供することができる。
次に、本実施の形態5に係る不揮発性記憶装置500の製造方法について説明する。上述した不揮発性記憶装置300との違いは、第1の配線形成工程のみが異なり、他の工程は同じである。すなわち、図示はしないが、第1の配線形成工程は、半導体集積回路や半導体層間絶縁層などが形成された基板101上に、第1の配線302と非オーミック性材料層515をこの順に積層された複数の第1の積層配線502を形成する工程である非オーミック素子形成工程となる。非オーミック性材料層515として例えば、窒素欠損型の窒化シリコン(SiNx)を用いると、第1の配線302および第1の電極309としては、例えば窒化タンタル(TaN)やタングステン(W)などを用いて、MSMダイオードを形成することができるが、勿論これに限定されるわけではない。また、非オーミック性素子516としてMIMダイオードを用いる場合であれば、金属−絶縁体−金属を順次上記の工程において形成することによって、非オーミック性素子516を形成することができる。
このような方法とすることにより、マトリックス状に抵抗変化素子317を配置した不揮発性記憶装置500の製造方法において、隣接する抵抗変化素子317間のクロストークの低減やリークによる書き込みおよび読み出しの誤動作を低減し、さらに安定して動作する高品質の不揮発性記憶装置500の製造方法を提供することができる。
(実施の形態5の変形例)
実施の形態5において、抵抗変化層314に含まれる遷移金属の標準電極電位をV、第1の電極309の標準電極電位をV、第2の電極316の標準電極電位をVとした時、V>VでかつV>Vとなるよう第1の電極309、抵抗変化膜314、および第2の電極316の材料を選んで、構成してもよい。具体的な例としては、抵抗変化層314aがTaO(2.1≦y<2.5)の場合、第1の電極309は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極316は、Ta、Ti、Alからなる群から選択してもよい。また、別の組み合わせとしては、第1の電極309は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cuからなる群から選択され、第2の電極316は、W、Ni、Ta、Ti、Al、チッ化Taからなる群から選択してもよい。
抵抗変化層314aがHfO(1.8<y<2.0)の場合は、第1の電極309は、Pt、Ir、Pd、Ag、Cu、W、Ni、Ta、チッ化Taからなる群から選択され、第2の電極316は、Hf、Ti、Alからなる群から選択してもよい。上記の構成として、第1の電極309に、第2の電極316に対し正の電圧を印加して抵抗変化膜314aに電流を流すことにより、第1の電極309の近傍の抵抗変化膜314aの酸素濃度のコントロールが確実にでき、より抵抗変化特性の安定化が図れる。
本発明の不揮発性記憶装置は、プラズマダメージや加工によるダメージを受けることがないので、劣化はもちろん初期動作や動作特性にばらつきのない高品質の動作を行うことができ、さらに小型で低消費電力および高速動作ができるので、デジタル家電、メモリカード、携帯型電話機、およびパーソナルコンピュータなどの種々の電子機器に用いることができ有用である。
本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶装置の概略構成を示す図で、(a)は平面図、(b−1)は(a)の1A−1A線での断面を矢印方向に見た断面図、(b−2)は(a)の1B−1B線での断面を矢印方向に見た断面図 (a−1)(b−1)(c−1)は本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶装置の図1(a)の1A−1A線での断面を矢印方向に見た各工程の前半のプロセスフローを順に示した断面図、(a−2)(b−2)(c−2)は本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶装置の図1(a)の1B−1B線での断面を矢印方向に見た各工程の前半のプロセスフローを順に示した断面図 (a−1)(b−1)は本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶装置の図1(a)の1A−1A線での断面を矢印方向に見た各工程の前半のプロセスフローを順に示した断面図、(a−2)(b−2)は本発明の実施の形態1に係る不揮発性記憶装置の図1(a)の1B−1B線での断面を矢印方向に見た各工程の後半のプロセスフローを順に示した断面図 本発明の実施の形態4に係る不揮発性記憶装置の概略構成を示す図で、(a)は平面図、(b−1)は(a)の4A−4A線での断面を矢印方向に見た断面図、(b−2)は(a)の4B−4B線での断面を矢印方向に見た断面図 (a−1)(b−1)(c−1)は本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶装置の図4(a)の4A−4A線での断面を矢印方向に見た各工程の前半のプロセスフローを順に示した断面図、(a−2)(b−2)(c−2)は本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶装置の図4(a)の4B−4B線での断面を矢印方向に見た各工程の前半のプロセスフローを順に示した断面図 (a−1)(b−1)(c−1)は本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶装置の図4(a)の4A−4A線での断面を矢印方向に見た各工程の前半のプロセスフローを順に示した断面図、(a−2)(b−2)(c−2)は本発明の実施の形態2に係る不揮発性記憶装置の図4(a)の4B−4B線での断面を矢印方向に見た各工程の後半のプロセスフローを順に示した断面図 本発明の実施の形態3に係る不揮発性記憶装置の概略構成を示す図で、(a)は平面図、(b−1)は(a)の7A−7A線での断面を矢印方向に見た断面図、(b−2)は(a)の7B−7B線での断面を矢印方向に見た断面図 (a−1)(b−1)(c−1)は、本発明の実施の形態3に係る不揮発性記憶装置の図7(a)の7A−7A線での断面を矢印方向に見た各工程の前半のプロセスフローを順に示した断面図、(a−2)(b−2)(c−2)は本発明の実施の形態3に係る不揮発性記憶装置の図7(a)の7B−7B線での断面を矢印方向に見た各工程の前半のプロセスフローを順に示した断面図 (a−1)(b−1)(c−1)は本発明の実施の形態3に係る不揮発性記憶装置の図7(a)の7A−7A線での断面を矢印方向に見た各工程の後半のプロセスフローを順に示した断面図、(a−2)(b−2)(c−2)は本発明の実施の形態3に係る不揮発性記憶装置の図7(a)の7B−7B線での断面を矢印方向にら見た各工程の後半のプロセスフローを順に示した断面図 本発明の実施の形態4に係る不揮発性記憶装置の概略構成を示す図で、(a)は平面図、(b−1)は、(a)の10A−10A線での断面を矢印方向に見た断面図、(b−2)は(a)の10B−10B線での断面を矢印方向に見た断面図 本発明の実施の形態5に係る不揮発性記憶装置の概略構成を示す図で、(a)は平面図、(b−1)は(a)の11A−11A線での断面を矢印方向に見た断面図、(b−2)は(a)の11B−11B線での断面を矢印方向に見た断面図
100,200,300,400 不揮発性記憶装置
101 基板
102 配線パターン
106,206,306 第1の層間絶縁層
107,207,307 コンタクトホール
107a,207a,307a コンタクトプラグ
109,209,309,409 第1の電極
111,211,311 第2の層間絶縁層
112,212,312 溝部
114,214,314 抵抗変化層
114a,214a,314a 第1の抵抗変化層
114b,214b,314b 第2の抵抗変化層
116,216,316 第2の電極
117,217,317,417 抵抗変化素子
117a,217a,317a,417a 記憶領域
302 第1の配線
304 第2の配線
313 第3の層間絶縁層
502 積層配線
515 非オーミック性材料層
516 非オーミック性素子

Claims (12)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された第1の層間絶縁層と、
    前記基板上で前記第1の層間絶縁層を貫通して形成されたコンタクトホールに形成された第1の電極と、
    前記第1の電極および前記第1の層間絶縁層の上に形成された第2の層間絶縁層と、
    前記第2の層間絶縁層を貫通して、かつ複数の前記第1の電極の上部が露出して形成された溝部と、
    前記溝部の側壁および底部に形成され、かつ複数の前記第1の電極と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層と、
    前記第1の抵抗変化層に隣接し、前記第1の抵抗変化層より酸素含有率が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層と
    からなる抵抗変化層と、
    前記第2の抵抗変化層に隣接して形成され、かつ前記溝部の内部に充填された第2の電極と、
    を備え、
    前記第1の電極と前記第2の電極とに挟まれた前記抵抗変化層が、電気的パルスの印加により抵抗値を増加または減少する特性を有する記憶領域を構成し、前記記憶領域において前記抵抗値の変化により情報を記憶し、または前記抵抗値により情報の読み出しを行うことを特徴とする不揮発性記憶装置。
  2. 基板と、
    前記基板上に形成された第1の層間絶縁層と、
    前記基板上で前記第1の層間絶縁層を貫通して形成されたコンタクトホール内に形成されたコンタクトプラグと、
    前記コンタクトホール内でかつ前記コンタクトプラグの上方に前記コンタクトプラグを被覆して形成された第1の電極と、
    前記第1の電極および前記第1の層間絶縁層の上に形成された第2の層間絶縁層と、
    前記第2の層間絶縁層を貫通して、かつ複数の前記第1の電極の上部が露出して形成された溝部と、
    前記溝部の側壁および底部に形成され、かつ複数の前記第1の電極と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層と、
    前記第1の抵抗変化層に隣接し、前記第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層と
    からなる抵抗変化層と、
    前記第2の抵抗変化層に隣接して形成され、かつ前記溝部の内部に充填された第2の電極と、
    を備え、
    前記第1の電極と前記第2の電極とに挟まれた前記抵抗変化層が、電気的パルスの印加により抵抗値を増加または減少する特性を有する記憶領域を構成し、前記記憶領域において前記抵抗値の変化により情報を記憶し、または前記抵抗値により情報の読み出しを行うことを特徴とする不揮発性記憶装置。
  3. 前記第1の抵抗変化層および前記第2の抵抗変化層は、遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とすることを特徴とする請求項1または2に記載の不揮発性記憶装置。
  4. 前記遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、またはジルコニウムの酸化物のうち1つを主たる抵抗変化材料とすることを特徴とする請求項3に記載の不揮発性記憶装置。
  5. 前記基板と前記第1の電極との間に互いに平行に形成され前記第1の電極と電気的に接続された複数の第1の配線と、
    前記複数の第1の配線の上方に前記基板の主面に平行な面内において互いに平行に、かつ前記複数の第1の配線に立体交差するように形成され、前記第2の電極に電気的に接続された複数の第2の配線とをさらに備え、
    前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線との立体交差点に対応して前記記憶領域が設けられた請求項1から4のいずれか1項に記載の不揮発性記憶装置。
  6. 前記第1の電極と前記第1の配線の間に非オーミック性素子が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の不揮発性記憶装置。
  7. 基板上に第1の層間絶縁層を形成する第1の層間絶縁層形成工程と、
    前記第1の層間絶縁層を貫通してコンタクトホールを形成するコンタクトホール形成工程と、
    前記コンタクトホール内に第1の電極を埋め込んで形成する第1の電極形成工程と、
    前記第1の電極を覆い前記第1の層間絶縁層上に第2の層間絶縁層を形成する第2の層間絶縁層形成工程と、
    前記第2の層間絶縁層を貫通して複数の前記第1の電極の上部を露出させて溝部を形成する溝部形成工程と、
    前記溝部の側壁および底部に形成され、かつ複数の前記第1の電極と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層を形成する第1の抵抗変化層形成工程と、
    前記第1の抵抗変化層に隣接し、前記第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層を形成する第2の抵抗変化層形成工程と、
    第2の電極を前記第2の抵抗変化層に隣接して形成し、かつ少なくとも前記溝部の内部に充填し、前記第2の電極、前記第1の抵抗変化層および前記第2の抵抗変化層を前記第2の層間絶縁層の表面が露出するまでCMP法により除去する第2の電極形成工程と、
    を備えた不揮発性記憶装置の製造方法。
  8. 基板上に第1の層間絶縁層を形成する第1の層間絶縁層形成工程と、
    前記第1の層間絶縁層を貫通してコンタクトホールを形成するコンタクトホール形成工程と、
    前記コンタクトホール内にコンタクトプラグを埋め込んで形成するコンタクトプラグ形成工程と、少なくとも前記コンタクトプラグの上部を除去して凹部を形成したのちに前記凹部に第1の電極を埋め込む電極埋め込み工程とからなる第1の電極形成工程と、
    前記第1の電極を覆い前記第1の層間絶縁層上に第2の層間絶縁層を形成する第2の層間絶縁層形成工程と、
    前記第2の層間絶縁層を貫通して複数の前記第1の電極の上部が露出させて溝部を形成する溝部形成工程と、
    前記溝部の側壁および底部に形成され、かつ複数の前記第1の電極と接続された金属酸化物である第1の抵抗変化層を形成する第1の抵抗変化層形成工程と、
    前記第1の抵抗変化層に隣接し、前記第1の抵抗変化層より酸素含有量が少ない金属酸化物である第2の抵抗変化層を形成する第2の抵抗変化層形成工程と、
    第2の電極を前記第2の抵抗変化層に隣接して形成し、かつ少なくとも前記溝部の内部に充填し、前記第2の電極、前記第1の抵抗変化層および前記第2の抵抗変化層を前記第2の層間絶縁層の表面が露出するまでCMP法により除去する第2の電極形成工程と、
    を備えた不揮発性記憶装置の製造方法。
  9. 前記第1の抵抗変化層および前記第2の抵抗変化層は、遷移金属酸化物を主たる抵抗変化材料とすることを特徴とする請求項7または8に記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  10. 前記遷移金属酸化物は、タンタル、ハフニウム、あるいはジルコニウムの酸化物のうち1つを主たる抵抗変化材料とすることを特徴とする請求項9に記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  11. 前記基板と前記第1の電極との間に互いに平行に形成され、前記第1の電極と電気的に接続された複数の第1の配線を形成する第1の配線形成工程と、
    前記複数の第1の配線の上方に前記基板の主面に平行な面内において互いに平行に、かつ前記複数の第1の配線に立体交差するように形成され、前記第2の電極に電気的に接続された複数の第2の配線を形成する第2の配線形成工程と
    をさらに備え、
    前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線との立体交差点に対応して記憶領域が設けられた請求項7から10のいずれか1項に記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
  12. 前記第1の電極と前記第1の配線の間に非オーミック性素子を形成する非オーミック性素子形成工程をさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載の不揮発性記憶装置の製造方法。
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