JP2010211064A - フォトマスク及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】露光による膜劣化を抑制するために遮光膜の酸化を制御して、透過部を形成する基板に存在する硫酸等のHAZE発生要因物質を露光により凝集させない、環境に由来するアンモニア等との結合を防ぎ長寿命化を図るフォトマスク及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】透過部である基板を準備し、基板上に遮光部である遮光膜を形成し、遮光膜の表面に有機シリコーンを吸着させ、オゾン等活性種が共存する雰囲気下で所望の波長で照射することでSiO化することを特徴とするフォトマスクの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトマスク及びその製造方法に関し、特に、ペリクル膜とペリクルフレームからなるペリクルと基板の表面に遮光膜を備えるフォトマスクの露光による遮光膜の劣化に起因する膜の太りや脹れの抑制、寸法精度の不均一性の抑制、HAZEの発生を抑制するフォトマスク及びその製造方法に関する。
ウェハ等を用いた半導体を製造する場合には、フォトマスクに形成されたパターンをフォトレジスト等の感光剤を塗布した基板上に投影光学系にて露光する投影露光方式が使用されている。近年、パターン形状の微細化に伴い、使用される露光光は短波長化される傾向にあり、KrF(波長248nm)やArF(波長193nm)を用いた露光装置が実用化され、1つの半導体回路に対して数十枚に及ぶフォトマスクが使用されている。
これらのフォトマスクは露光時、または保管時、または搬送時に周囲を浮遊する浮遊埃が付着して異物となる。フォトマスク上の異物は、露光時、その部分の結像を妨げるため、製品に欠陥が現れる。このようなフォトマスクの表面に付着する異物による解像不良を防ぐため、フォトマスクは表面に透光性を有する防塵カバーとしてペリクルを装着している。
ペリクルを装着したフォトマスクにおいても、近年では、使用環境によっては欠陥が発生している。これは、周囲を浮遊する異物以外にも、露光、保管を繰り返す事で、ペリクルを構成する部材内部の曇り原因物質が変質して異物となり、フォトマスク上に異物が徐々に堆積する影響によるものである。
フォトマスク上に異物が一定以上堆積すると、フォトマスクに曇りが発生し、製品に欠陥が現れる。このため、曇りを除去するためにフォトマスクを洗浄する必要があるが、洗浄により、製品製造のためのコストが増大したり、フォトマスクのパターンが磨耗したりする。
さらに近年においてはペリクルとフォトマスクの空間中に露光により発生するオゾンによる有機物の酸化や、ペリクル部材の酸化に起因するHAZEの発生も懸念されており、ペリクルの内側の露光される空間の有機ガス、発ガス性部材の挙動に注目が集まっている。
従来、この操作で発生するHAZEのサイズは非常に小さく、ウェハに露光する際の影響も小さく、検査時にも検出されず大きな問題とされてこなかった。しかし、ウェハに露光されるパターンの微細化が進んだことや、検査技術の進歩によりこれまで見過ごされてきた異物についても検出されるようになり、これらの問題が顕在化してきた。
このため、露光部でHAZEを発生させないために、硫酸系HAZEに対しては硫酸残渣の低減、有機系HAZEに対してはペリクル部材の低発ガス化等により改善が進められてきた。
これらのHAZE抑制策の効果によりフォトマスクの長寿命化が進んだ。さらに、露光機の露光スループットの向上に従い、ウェハ処理枚数の増加が進み、その結果、フォトマスクに加わる露光量はさらに上がり、フォトマスクへのダメージも増大した。
その結果、フォトマスクの遮光膜は、フォトマスクの寸法精度を変えるレベルに達し、露光されるウェハの製造に深刻な影響を与えてしまう。
ACLV Degradation:Root Cause Analysis and Effective Monitoring Strategy(SPIE Vol. 7028 702816−1)
本発明は、露光による膜劣化を抑制するために遮光膜の酸化を制御して、透過部を形成する基板に存在する硫酸等のHAZE発生要因物質を露光により凝集させない、環境に由来するアンモニア等との結合を防ぎ長寿命化を図るフォトマスク及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、フォトマスクの遮光膜の露光による劣化を抑制するために、遮光膜の最表面をSiO化し、遮光膜の表面を安定化させることが有効であることを鋭意研究を重ねた結果見出した。
本発明の請求項1に係る発明は、透過部である基板を準備し、基板上に遮光部である遮光膜を形成し、遮光膜の表面をSiO化処理することを特徴とするフォトマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項2に係る発明は、遮光膜上に有機シリコーンを吸着させ、オゾン等活性種が共存する雰囲気下で所望の波長で照射することでSiO化させることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項3に係る発明は、基板の遮光膜が形成されていない表面に有機シリコーンを吸着させ、オゾン等活性種が共存する雰囲気下で所望の波長で照射することでSiO化させることを特徴とする請求項1また2に記載のフォトマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項4に係る発明は、SiO化処理が基板の遮光膜が形成されていない表面を粗化させること特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフォトマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項5に係る発明は、SiO化処理がSiOをターゲットとした真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法及びCVD法のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項6に係る発明は、SiO化処理によるSiOの膜厚が1nm以上0.5μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のフォトマスクの製造方法としたものである。
本発明の請求項7に係る発明は、基板と、基板上に形成された遮光膜と、遮光膜上に形成されたSiO保護膜と、を備えることを特徴とするフォトマスクとしたものである。
本発明の請求項8に係る発明は、SiO保護膜がSiOまたは有機シリコーンを用いて形成されたことを特徴とする請求項7に記載のフォトマスクとしたものである。
本発明の請求項9に係る発明は、SiO保護膜が有機シリコーンを用いて形成された際に、基板の遮光膜が形成されていない表面に形成されたことを特徴とする請求項7または8に記載のフォトマスクとしたものである。
本発明によれば、露光による膜劣化を抑制するために遮光膜の酸化を制御して、透過部を形成する基板に存在する硫酸等のHAZE発生要因物質を露光により凝集させない、環境に由来するアンモニア等との結合を防ぎ長寿命化を図るフォトマスク及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るフォトマスクを示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係るフォトマスクの製造工程を示すフロー図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係るフォトマスクの遮光部(遮光膜)を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係るフォトマスクを用いた露光時を示す概略断面図である。 比較例に係るフォトマスクを示す概略断面図である。 比較例に係るフォトマスクの透過部(基板の遮光膜が形成されていない面)を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ、説明する。なお、実施の形態において、同一構成要素には同一符号を付け、実施の形態の間において重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施の形態に係るフォトマスクの概略断面図である。図1に示すように、本発明の実施の形態に係るフォトマスクは基板10、遮光膜11を備えている。さらに、遮光膜11の表面には、遮光膜11の劣化を制御するSiO保護膜12を備えている。図示しないが、フォトマスクのパターン面に異物が付着することを防止するためにペリクルを備えている。
本発明の実施の形態に係るフォトマスクの基板10は、石英(Qz)、ソーダ石灰ガラスなどを用いることができる。その中でも、熱膨張係数が小さく、光透過特性が優れている石英(Qz)を用いることが特に好ましい。
本発明の実施の形態に係るフォトマスクの遮光膜11は、Cr(クロム)、O(酸素)、N(窒素)で構成されて、遮光膜11の表面はCrOが常温に対して安定した状態で存在する。通常、Crの融点は1903℃、Crは2435℃であるために溶解されないが、波長193nmのArF光の影響で発生したオゾン等活性種と、200℃程度の熱が加わることにより、CrはCrOに分解される(詳細は、例えば鈴木亮輔、太田勝也、小野勝敏、第10回日本オゾン協会年次研究講演会概要集(2000) 83−86.〈URL:http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/ecopro/rosuzuki/gakkai/00gakkai/CrO3_00F.html〉参照)。
さらに、本発明者らは、フォトマスクに加わる温度が200℃に達しなくても、ArFによるエネルギーが200℃に相当するエネルギーを満たすことで分解が始まることを見出した。以下に、その化学式を示す。
また、このCrOは200℃近傍で固体(solid)または液体(liquid)で存在するため、この一部が遮光膜11から溶解することで遮光膜11の膜太りが形成される可能性がある事を見出した。
また、本発明者らは、遮光膜11の表面のCrのCrOへの分解を抑制することで、遮光膜11の劣化を抑制することが可能な、遮光膜11の表面をSiO化処理による保護膜12を作製することでCrOへの酸化を抑制することを見出した。
次に、本発明の実施の形態に係るフォトマスクの製造方法を説明する。図2は、本発明の実施の形態に係るフォトマスクの製造工程を示すフロー図である。
図2に示すように、本発明の実施の形態に係るフォトマスクは、まず、工程101において、基板10を準備し、工程102において、基板10上に例えばCrを用いて真空蒸着法により遮光膜11を形成した。次に、遮光膜11上に感光剤からなるレジストをスピンコート法により塗布し、工程104において、所望のパターンに描画し、工程105において、現像し、工程106において、エッチングし、工程107において、洗浄する。
次に、工程108において、遮光膜11の表面にSiOを真空蒸着法又は、コーティングによりに付着させる。または、有機シリコーンを吸着させる又は有機シリコーンを塗布後にUV処理を行うことでSiO化させ、遮光膜11の表面をSiO化処理する。SiO化処理することによって、遮光膜11の耐酸性を上げ、露光時に発生する遮光膜11の膜太り23(後述する)を抑制することができるフォトマスクを形成する。
遮光膜11の表面にSiOを真空蒸着法に形成する際のSiO保護膜12の膜厚が1nm以上0.5μm以下であることが好ましい。SiO保護膜12の膜厚が1nm未満だと、耐酸性が得られず、遮光膜11の膜太り23が発生してしまい、また、0.5μmを超えると、フォトマスクとして用いた際に、ウェハの解像に影響を及ぼしてしまうためである。
ここで、図5を参照して、遮光膜11の膜太り23について説明する。図5に示すように、遮光膜11上にSiO保護膜12を形成しない場合には、露光時に遮光膜11が酸化してしまい膜太り23が発生してしまう。
基板10についても同様に、基板10上の遮光膜11が形成されていない表面にSiO化処理を行うことで、遮光膜11の耐酸性を上げ、露光時に発生する遮光膜11の膜太り23を抑制することができる。透過部(基板10)についてもSiO化処理を行うことで、基板10に付着した硫酸17の露光や水の影響による硫酸17の凝集を妨げ、さらにアンモニウム19等との結合を妨げることで結晶化を抑制することができ、HAZEの発生成長を抑制することができ、フォトマスクの長寿命化を図ることができる。より詳細には、図3(a)〜(d)に示す。
図3(a)〜(d)に示すように、基板10上の遮光膜11が形成されていない表面にSiO化処理を行うことで、(a)はSiO保護膜12によって残存する硫酸17を示し、(b)は露光による硫酸17の凝集が起きず、(c)は保管中にアンモニア19にさらされることがあっても凝集物がないので影響がなく、(d)は保管後にも成長性異物が生成されていない状態であることを示している。
一方、フォトマスクの基板10上の遮光膜11が形成されていない表面にSiO保護膜12を形成しない場合に発生する成長性異物20について図6(a)〜(d)を参照して説明する。図6(a)は露光前の基板10に残存する硫酸17を示し、(b)は露光により硫酸17の凝集物18を示し、(c)は保管中にアンモニア19に凝集物18がさらされる状態を示し、(d)はアンモニア17と凝集物18が結合し結晶化して、成長性異物20を示している。
さらに、MoSiを中心とした元素で構成されるフォトマスクについても同様に遮光膜11の表面をSiO化処理することで、遮光膜11の耐酸性を上げ膜太りを抑制することができる。
なお、SiO化処理による有機シリコーンコーティングは、その求められる膜厚について、1nm〜5nmが好適であるが、要求される線幅により、吸着量や吸着法を変更させることで膜厚の制御ができる。また、有機シリコーンの種類は、揮発性があり均一に塗布またはコートができる低分子ポリジメチルシロキサン(PDMS)が好適であるが、フォトマスクの金属膜(遮光膜11)、基板10をガラス化、不活性化をする手法であればいかなる材質、方法であってもよい。
有機シリコーンに照射するUVの露光環境条件、露光量については波長365nmのUVランプにおいて、露光ランプ照射環境における酸素比率が10%以上50%以下で、露光量が1000J/cm〜5000J/cmの露光量が好適であるが、この露光環境条件、露光量が本発明を制限するものではない。
露光により遮光膜11をオゾンから保護するためのSiO化による膜厚は1nm〜数10nmとウェハの解像に影響を及ぼさない範囲で任意に設定することができ、65nm世代においては数nmが好適である。また、UV露光と有機シリコーンコーティングを繰り返し実施することで、膜厚を調整することができる。
さらに遮光膜11(遮光部)側と反対側の基板10(透過部)についても同様のSiO化を同様の操作で実施することで、洗浄の残渣である硫酸17の露光による凝集を防ぎ、アンモニア19とのイオン結合を妨げることで、硫酸アンモニウムの生成を防ぐことができ、硫酸アンモニウムHAZEの成長を抑制することができる。
さらに、SiO化処理により、透過部の表面が若干粗化されることで、洗浄残渣の露光による移動凝集を妨げることができ、引いては外部環境に由来からの硫黄ガスが吸着しても露光により、凝集を妨げることができることから、硫酸アンモニウムHAZEの成長を抑制することができる。但し、粗すぎると、透過率や屈折率等の光学特性を損なう為、ArF、KrF世代に即したレベルに留める必要がある。
次に、工程109おいて、遮光膜11上に形成したSiO保護膜12を有するフォトマスクを洗浄する。この洗浄後に検査を実施してもよい。次に、工程110において、形成したフォトマスクにペリクルを配置し、工程111において、形成したフォトマスクに検査を行い、ペリクルを有するフォトマスクを作製する。
次に、作製したフォトマスクを用いた露光について説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る露光時のフォトマスクを示す概略断面図である。図4に示すように、図1に示すフォトマスクにペリクル16を配置し、露光の光源にArF光を用いてフォトマスクの基板10側から照射している。
フォトマスクを製品として使用する際、露光空間13においても、オゾンを発生させない事が重要であり、図4に示すとおり、露光空間13の酸素濃度は0.5%以上5%以下が好適である。また、使用前にペリクル16とフォトマスクとの間のペリクル内雰囲気14における酸素濃度を0.5%以上5%以下にする事が好適である。望ましくはペリクルの劣化を鑑み0.5%以上1.0%以下の範囲がより好適である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
Qz(石英基板)10上にCrを用いた遮光膜11をフォトマスクブランクとして準備し、図2に示す製造工程に従い、フォトマスクを作製した。洗浄(工程107)後、密閉され発塵のないことが確認されたポリカーボネート樹脂性のケース内にフォトマスクとPDMS雰囲気に一定時間放置後、UVランプによる照射を行い、SiOによる表面皮膜を作製した。遮光膜11を形成していないQz(石英基板)10側にも同様の照射を行い、SiOによる表面皮膜を作製した。この後、洗浄しペリクルを貼り、検査を行った。
次に、ArFレーザ(ximer−300 MPB社製)をフォトマスク上において、50mW/cm、200Hzの波長で一定量を照射した。この時、エネルギーの劣化などの変動はなかった。露光雰囲気はN:O=4:1の比率とし、湿度は0%の環境で実施した。露光環境は環境由来の汚染が含有されない条件とした。
露光後、Qz10の面から投光機を用いて観察したところ、硫酸アンモニウムによるHAZEは確認されなかった。さらに観察後、ペリクルを剥がし断裁し、透過型電子顕微鏡(JOEL社製JEM2100F)で遮光膜11の断面を観察した結果、Cr膜(遮光膜)11の側壁の膜太り23は確認されなかった。
Qz(石英基板)10上にCrを用いた遮光膜11をフォトマスクブランクとして準備し、図2に示す製造工程に従い、フォトマスクを作製した。洗浄(工程107)後、SiOを用いた真空蒸着法により、表面をSiO化させ、表面皮膜を作製した。この後、洗浄しペリクルを貼り、検査を行った。
次に、ArFレーザ(ximer−300 MPB社製)をフォトマスク上において、50mW/cm、200Hzの波長で一定量を照射した。この時、エネルギーの劣化などの変動はなかった。露光雰囲気はN:O=4:1の比率とし、湿度は0%の環境で実施した。露光環境は環境由来の汚染が含有されない条件とした。
露光後、Qz10の面から投光機を用いて観察したところ、硫酸アンモニウムによるHAZEは確認されなかった。さらに観察後、ペリクルを剥がし断裁し、透過型電子顕微鏡(JOEL社製JEM2100F)で遮光膜11の断面を観察した結果、Cr膜(遮光膜)11の側壁の膜太り23は確認されなかった。
(比較例1)
Qz(石英基板)10上にCrを用いた遮光膜11をフォトマスクブランクとして準備し、図2に示す製造工程に従い、フォトマスクを作製した。ただし、遮光膜11の表面にSiO化処理は実施しなかった。この後、ペリクルを貼り、検査を行った。
次に、ArFレーザ(ximer−300 MPB社製)をフォトマスク上において、実施例1及び実施例2と同一条件、同一環境で照射した。
露光後、Qz10の面から投光機を用いて観察したところ、硫酸アンモニウムによるHAZEが確認された。さらに観察後、ペリクルを剥がし断裁し、透過型電子顕微鏡(JOEL社製JEM2100F)で遮光膜11の断面を観察した結果、図5に示すCr膜(遮光膜)11の側壁に10nm程度の膜太り23が確認された。
実施例1及び2により形成したフォトマスクは、ArFレーザを利用した先端技術品等について、膜劣化の促進を抑制することができ安定的に使用ができた。また、KrFレーザを使用した品種について、Cr膜(遮光膜)に硫酸洗浄を用いた場合でも硫酸HAZEの生成を抑制することができ、安定的に使用ができた。
また、本発明は、露光による膜劣化を防ぐために遮光膜11の最表面をSiO化処理することで対酸、オゾンに対して不活性化し、オゾン等活性種による金属の酸化を制御することで膜劣化を抑制でき、透過部(基板10)もSiO化処理することで、基板10に付着した硫酸の露光や水の影響による硫酸の凝集を妨げ、さらにアンモニウム等との結合を妨げることで結晶化を抑制することができ、引いてはHAZEの発生成長を抑制することができた。
10…基板
11…遮光膜
12…SiO保護膜
13…露光雰囲気
14…ペリクル内雰囲気(オゾン等活性種)
15…レーザ光
16…ペリクル
17…硫酸
18…凝集物
19…アンモニア
20…成長性異物
23…膜太り

Claims (9)

  1. 透過部である基板を準備し、
    前記基板上に遮光部である遮光膜を形成し、
    前記遮光膜の表面をSiO化処理することを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  2. 前記遮光膜上に有機シリコーンを吸着させ、オゾン等活性種が共存する雰囲気下で所望の波長で照射することでSiO化させることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの製造方法。
  3. 前記基板の前記遮光膜が形成されていない表面に前記有機シリコーンを吸着させ、オゾン等活性種が共存する雰囲気下で所望の波長で照射することでSiO化させることを特徴とする請求項1また2に記載のフォトマスクの製造方法。
  4. 前記SiO化処理が前記基板の前記遮光膜が形成されていない表面を粗化させること特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフォトマスクの製造方法。
  5. 前記SiO化処理がSiOをターゲットとした真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法及びCVD法のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの製造方法。
  6. 前記SiO化処理によるSiOの膜厚が1nm以上0.5μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のフォトマスクの製造方法。
  7. 基板と、
    前記基板上に形成された遮光膜と、
    前記遮光膜上に形成されたSiO保護膜と、
    を備えることを特徴とするフォトマスク。
  8. 前記SiO保護膜がSiOまたは有機シリコーンを用いて形成されたことを特徴とする請求項7に記載のフォトマスク。
  9. 前記SiO保護膜が前記有機シリコーンを用いて形成された際に、前記基板の前記遮光膜が形成されていない表面に形成されたことを特徴とする請求項7または8に記載のフォトマスク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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