JP2010205953A - プリント配線板の層間接続穴及びその層間接続穴の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プリント配線板1の厚み方向に貫通して形成された平面視略星形を有する貫通穴4の内面には金属メッキが施されている。つまり、貫通穴4の内周上に形成された溝部4aに沿って導電性を有する銅のメッキ層5を形成する。これにより、絶縁基板2の表裏両面に形成された回路層3を電気的に接続するスルーホール型の層間接続穴6が形成されている。
【選択図】図2
Description
しかし、貫通穴24の数が増えると、その貫通穴24の数に対応して各貫通穴24に接続される回路層23を形成しなければならず、回路層23の面積が大きくなる。また、絶縁基板22の強度が低下するだけでなく、貫通穴24の数だけ穴開け加工のコストもかかってしまうという問題がある。
しかし、導電性樹脂で回路層間を通電させるのは、金属メッキに比べると電気抵抗が高いことから、大電流には対応しにくい。また、回路層に大電流を流そうとすると、導電性樹脂の断面積を大きくすればよいが、層間接続穴の孔径よりも導電性樹脂の断面積を大きくすることができない。また、層間接続穴の全体に導電性樹脂を充填するため、導電性樹脂の使用量が多く、製造コストが高くなる。また、金属同士を接触させるよりも、回路層と導電性樹脂の接触性が悪く信頼性に問題がある。
また、同程度の外形サイズを有する従来の丸形や楕円形の層間接続穴に形成されるメッキ層と比べて、本発明の凹凸を有する層間接続穴に形成されるメッキ層の断面積が大きくなる。
さらに、層間接続穴が設けられる箇所に応じて、特定の方向及び箇所に凹部を形成すれば、幅の狭い部分にも多数の層間接続穴を配置することができる。
また、アディティブ法は、絶縁基板の回路パターンを形成する必要がない部分にレジストを形成し、そのレジストがない部分に電解メッキ或いは無電解メッキを施して形成する方法である。
また、略三角形状或いは略矩形状の凹部は、穴の内周の一部又は全周に形成することができる。例えば略三角形状の凹部を、穴の周方向に対し重なり合わないように等ピッチで連続して配置すれば、平面視略星形或いは平面視略鋸歯形に形成することができる。
また、略矩形状の凹部を、穴の周方向に対し等ピッチ間隔に隔てて配置すれば、平面視略歯車形に形成することができる。また、凹部を、略等ピッチ間隔に隔てて複数配置してもよい。
また、凹凸の加工方法としては、例えばリーマ、ブローチ等の刃型、あるいはレーザー等を用いて加工することができる。
図1及び図2は、メッキ層5の厚さW2がわかるように、層間接続穴6の孔径を大きく、メッキ層5を厚く形成しているが、実施例の層間接続穴6は、直径0.2mm〜0.8mm程度で、メッキ層5の厚さは25μm程度である。
これにより、貫通穴4の内周は、該貫通穴4と同サイズで溝部4aが形成されていない図11に示す貫通穴24の内周より長く形成されている。
これにより、貫通穴4は、溝部4aの数が後述する歯車型の貫通穴4より少なく、絶縁基板2の表裏両面から見て星形に形成されている。
先ず、プリント配線板1の厚み方向に、絶縁基板2で絶縁された回路層3が連通される平面視略丸形の貫通穴4を形成した後、その貫通穴4の内面に沿って、該貫通穴4の内周上に平面視略三角形状の溝部4aを形成する。
これにより、層間接続穴6を穴開け加工する際のコストを低減することができるとともに、従来の絶縁基板22に比べて本発明の絶縁基板2の強度が向上する。
さらにまた、絶縁基板2に形成された貫通穴4と、該貫通穴4の内面に施されたメッキ層5との接触面積が増えるため、メッキ層4の剥離強度(引き抜き強度)及び耐久性が向上する。
これにより、プリント配線板1の表裏両面に形成された回路層3を電気的に接続する層間接続穴6が形成されるので、前記第1実施例と同等の作用及び効果を奏することができる。
本例の層間接続穴6は、絶縁基板2に形成された貫通穴4の内面上に平面視略矩形状の凹部4cが加工されている。また、凹部4cは、貫通穴4の中心線Xを中心として該貫通穴4の周方向に対し等ピッチ間隔に隔てて6本加工されている。また、貫通穴4に形成された凹部4cの内面と、凹部4cがない貫通穴4の内面には、第1実施例と略同じ厚さW2のメッキ層5が均一に形成されている。
本例の層間接続穴6は、絶縁基板2に形成された貫通穴4の内面上に平面視略三角形状の溝部4bが加工されている。また、溝部4bは、貫通穴4の中心線Xを中心として該貫通穴4の周方向に対し重なり合わないように等ピッチで連続して16本加工されている。また、貫通穴4の溝部4bには、第1実施例より厚いメッキ層5が均一に形成されている。
本例の層間接続穴6は、第3実施例の層間接続穴6と同一の形状及び寸法に形成されている。また、貫通穴4に形成された凹部4cの内面と、凹部4cがない貫通穴4の内面には、第1実施例より厚いメッキ層5が均一に形成されている。
本例の層間接続穴6は、絶縁基板2に形成された貫通穴4の一側縁部に、該絶縁基板2の厚み方向と平行して平面視略横長矩形状の凹部4dが前記切削工具で加工されている。
つまり、貫通穴4の内周に形成された凹部4dがある部分と、該凹部4dがない部分とによって凹凸を構成している。
これにより、プリント配線板1の表裏両面に形成された回路層3を電気的に接続する層間接続穴6が形成されるので、前記第1実施例と同等の作用及び効果を奏することができる。
且つ、層間接続穴6の加工が容易に行えるだけでなく、層間接続穴6が設けられる箇所に応じて、特定の方向及び箇所に凹部4dを形成すれば、幅の狭い部分にも多数の層間接続穴6を配置することができる。
本例の層間接続穴6は、絶縁基板2に形成された貫通穴4の対向縁部に、該絶縁基板2の厚み方向と平行して平面視略横長矩形状の凹部4dが径方向に張り出すように前記切削工具で加工されている。
つまり、貫通穴4の内周に形成された凹部4dがある部分と、該凹部4dがない部分とによって凹凸を構成している。
これにより、プリント配線板1の表裏両面に形成された回路層3を電気的に接続する層間接続穴6が形成されるので、前記第1実施例と同等の作用及び効果を奏することができる。
且つ、層間接続穴6の加工が容易に行えるだけでなく、層間接続穴6が設けられる箇所に応じて、特定の方向及び箇所に凹部4dを形成すれば、幅の狭い部分にも多数の層間接続穴6を配置することができる。
また、図8、図9に示す凹部4dを、前記星形、鋸歯形、歯車形等の形状を有する層間接続穴6と組み合わせてもよい。
この発明の絶縁層は、実施例の絶縁基板2に対応し、
以下同様に、
穴は、貫通穴4に対応し、
凹凸は、溝部4a,4bと、凹部4c,4dに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
また、絶縁基板2に対し貫通穴4をプレス機で加工する際に、例えば星形、鋸歯形、歯車形等の断面形状に加工してもよい。
2…絶縁基板
3…回路層
4…貫通穴
4a,4b…溝部
4c,4d…凹部
5…メッキ層
6…層間接続穴
7…ソルダーレジスト層
8…メタルコア
Claims (4)
- プリント配線板の厚み方向に形成された穴の内面に導電性を有する金属メッキが施され、該穴の内面に形成されたメッキ層によって、絶縁層で絶縁された複数の回路層の間を電気的に接続するプリント配線板の層間接続穴であって、
前記穴の前記厚み方向と平行な中心線と直交する面で切断した断面形状が、該穴の内周に凹凸が形成された形状である
プリント配線板の層間接続穴。 - 前記凹部が、前記穴の径方向に向けて張り出した略三角形状或いは略矩形状に形成され、前記凹部がある部分と該凹部がない部分とによって前記凹凸を構成した
請求項1に記載のプリント配線板の層間接続穴。 - 前記凹部を前記穴の周方向に対し等ピッチで複数配置した
請求項2に記載のプリント配線板の層間接続穴。 - プリント配線板の厚み方向に、絶縁層で絶縁された複数の回路層が連通される穴を形成し、
前記穴の内面を除去加工して該穴の内周上に凹凸を形成し、
前記穴の凹凸を含む内面に導電性を有する金属メッキを施して、
前記穴の内面に形成されたメッキ層によって、前記複数の回路層が電気的に接続される層間接続穴を形成することを特徴とする
プリント配線板の層間接続穴の製造方法。
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