JP2010204171A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に潜像を担持する像担持体11Y〜11Kと、現像剤を帯電させる現像剤帯電手段35Y〜35Kと現像剤を担持する現像剤担持体32Y〜32Kを備え、潜像に現像剤を供給して潜像を顕像化する現像手段31Y〜31Kと、前記像担持体11Y〜11K上に形成されたトナー像を記録紙P上もしくは中間転写体50上に転写する転写手段61Y〜61K、80を有する画像形成装置であって、記録紙Pの表面凹凸を判別する用紙判別手段90により判別された表面凹凸情報から転写率が90%以上となるトナー帯電量範囲を演算し、帯電量検知手段120によって検知されたトナー帯電量が、範囲外にある場合には現像剤中のトナーが規定のトナー帯電量範囲に収まるよう現像剤帯電手段35Y〜35Kを制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、記録紙に安定してトナーを転写することでボソツキ等の異常画像を防止して良好な画像を得られる画像形成装置を提供することを目的とする。
図1に示す用紙カセット101から中間転写ベルト50へと至る用紙搬送路140の途中には、記録紙Pの表面特性(凹凸)を検知する用紙判別手段となる表面特性検知手段90が配設されている。表面特性検知手段90は、図4に示すように、給紙ローラ100によって用紙カセット101から給紙された記録紙Pの表面P1の状態を読み取るものであり、その読み取られた表面の映像に基づいて記録紙Pの表面特性が検出される。表面特検知手段90によって検出された記録紙Pの表面特性は制御手段110に入力される。制御手段110では、入力された表面特性から記録紙Pの表面特性(凹凸の高さ、ピッチ、平均粗さ等)が検出され、その検出された表面特性から、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各現像手段が備える各スクリュー部材の回転数を決定し、その回転数となるように駆動モータM1を駆動する機能を備えている。このような構成により、各現像手段内にある各スクリュー部材の回転数の制御を行う事でトナー帯電量を制御することができる。
図5は、図4に示す表面特性検知手段90によって、種類の異なる記録紙A〜記録紙Dを検知したときに、表面特性検知手段90から出力される表面凹凸値を模式的に示したものである。
α:静電的付着力に関する比例係数、
Ft:非静電的付着力で表されるトナー付着力関数F(Q)
次に電界の演算について説明をする。
表面特性検知手段90で検知された記録紙Pの表面凹凸値(表面凹凸情報)、及びトナー付着量Mtから以下のようにして電界を計算する。電界計算には、図6に電界計算モデルを用いる。この電界計算モデルは、転写ニップ部を平行平板で近似した1次元層構造である。本形態において、このモデルでは、図6中の中間転写ベルト50に低抵抗のものを用いているため、中間転写ベルト50による電圧降下の影響は非常に小さいと考え、計算中では考慮せず、中間転写ベルト50のトナー層(ε1)と、このトナー層(ε1)と記録紙Pとの間に形成される空隙(ε2)による電圧降下のみを考えて電界を求める。また、記録紙Pに関しても同様に低抵抗と考え、計算中では考慮しない。
また検知したトナー帯電量からトナー層(ε1)の体積電荷密度ρを以下の式3、式4で求めることができる。
ξ=(充填率)×(トナー真比重)/M・・・(式4)
図6に示す構成におけるトナー層(ε1)内の電界E(z)は、1次元のPoisson方程式を解くことにより得られる。このトナー層内電界E(z)は、図6中では、トナー層(ε1)と空隙(ε2)の境界面において最も高い値を取り、中間転写ベルト50とトナー層(ε1)の接触面において最も低い値を取る。この時、各感光体ドラムとトナー層(ε1)の接触面における電界Eは、以下の式5で表される。
式5中のδ、ηは既知のパラメータ定数から導かれる値であり、それぞれ式6から式8によって算出される。
η=−V/ε1X・・・(式7)
X=d1/ε1+d2/ε2・・・(式8)
式5,7より、電界Eは転写バイアスV、及びトナー帯電量Qに比例する。
式1〜9よりトナー1個当りの平均帯電量Qの範囲は以下のように演算できる。
なお、これら式1〜式10は、予め制御手段110に記憶されているものとする。実際はトナーの付着力や帯電量は、個々の粒子毎に異なるため分布が存在する。そのため、式10の範囲にトナー1個当りの平均帯電量Qを制御してもトナーによっては式9の条件を満たさないものが存在するため、100%転写されない。しかし、本発明者らの研究により、トナー1個当りの平均帯電量Qを上記式10の範囲に収めることで、平滑性の悪い紙(例えば図5の記録紙C、D)でも90%以上の転写が行われることが明らかになった。よって、転写率が90%以上となるような帯電量制御を行うことが可能である。
(比較実験)
次に本発明者らが行った比較実験について説明する。
比較実験における画像形成装置の概略構成は前述した図1と同様である。本比較実験は、表1にある表面凹凸の程度が互いに異なる4種類の記録紙A〜Dに対し、前述の実験機を用いて画像形成を行い、その出力画像のざらつき具合を目視による評価で行い、更に定着前の転写率を測定することで行った。このざらつき具合の目視評価方法は、ベタパッチを記録紙A〜Dに出力し、その出力画像について、良好である場合を○とし、わずかに不良である場合を△、明らかに不良である場合を×とする3段階評価を行った。
比較実験では、上述した実施形態で説明したように、記録紙の表面凹凸から、凹部で十分な転写が可能なトナー帯電量の範囲を演算し、演算結果に基づいて、各スクリューの攪拌速度を変化させ、トナー帯電量を制御した場合を実施例1とし、制御を行わず、攪拌速度を一定とし、帯電量を変化させない場合を比較例1としている。比較実験に使用した各種データを表2に示す。また、表面特性検知手段90により検知される各記録紙における空気層厚みd2と、演算される各記録紙におけるトナー1個当りの平均帯電量Q及びトナー帯電量Q/Mの範囲を表3に示す。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、二成分現像剤を用いて説明したが、例えば、現像剤として非磁性トナーからなる1成分現像剤G1を用いてもよい。図7は、一成分現像剤G1を用いた場合の画像形成ユニット130である。
31Y〜31K,134 現像手段
32Y〜34K,137 現像剤担持体
33Y〜33K 撹拌部材
34Y〜34K 撹拌部材
35Y〜35K,139 現像剤帯電手段
50 中間転写体
61Y〜61K 転写手段
80 転写手段(二次転写手段)
83 発光素子
86 受光素子
90 用紙判別手段
110 制御手段
111,112 表面電位検知手段
113 トナー濃度検知手段
120 帯電量検知手段
E 電界
F(Q) トナー付着力
P 記録紙
Q トナー1個当りの平均帯電量
QE トナー1個が電界から受ける力
V 転写バイアス
Claims (9)
- 少なくとも、表面に潜像を担持する像担持体と、現像剤を帯電させる現像剤帯電手段と現像剤を担持する現像剤担持体を備え、前記像担持体上の潜像に前記現像剤担持体の表面に担持する現像剤を供給して潜像を顕像化する現像手段と、前記担持体上に形成されたトナー像を記録紙上もしくは中間転写体上に転写する転写手段を有する画像形成装置において、
前記記録紙の表面凹凸を判別する用紙判別手段と、
トナー1個当りの平均帯電量を検知する帯電量検知手段と、
前記用紙判別手段により判別された記録紙の表面凹凸情報から、転写率が90%以上となるトナー帯電量範囲を演算し、前記帯電量検知手段によって検知されたトナー帯電量が、前記演算によって導出されたトナー帯電量範囲外にある場合には、前記現像剤中のトナーが規定のトナー帯電量範囲に収まるよう前記現像剤帯電手段を制御する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記用紙判別手段により判別された記録紙の表面凹凸情報から最大凹凸差を検出し、この最大凹凸差の値に基づき、前記現像剤帯電手段による現像剤中のトナー帯電量を制御することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記トナー帯電量範囲の演算は、前記帯電量検知手段で検知されるトナー1個当りの平均帯電量Qと、前記用紙判別手段から検知される表面凹凸情報と、前記転写手段の転写バイアスVから計算される、前記トナーと前記像担持体の接触面における電界Eと、予め測定し判明している、F(Q)=α×Q^2+Ft・・(式1)α:静電的付着力に関する比例係数、Ft:非静電的付着力、で表されるトナー付着力F(Q)から、
トナー1個が電界から受ける力QEが、前記トナー付着力F(Q)より大きくなる前記平均帯電量Qの範囲を演算することであることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。 - 前記用紙判別手段は、発光素子と受光素子を備え、前記発光素子から前記記録紙に光を照射し、前記記録紙で反射した光を前記受光素子で受光することで前記記録紙の表面凹凸情報を検知することを特徴とする請求項1,2または3記載の画像形成装置。
- 顕像化されたトナー像の濃度を検知するトナー濃度検知手段を備え、
前記制御手段は、前記トナー濃度検知手段で検知された濃度情報からトナー粒子の付着量を演算することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の画像形成装置。 - 顕像化されたトナー像の表面電位を検知する表面電位検知手段を備え、
前記制御手段は、前記表面電位検知手段で検知された表面電位及び前記トナー粒子の付着量から、トナー粒子の帯電量を演算することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。 - 前記現像剤は、トナーとキャリアからなる2成分現像剤であり、
前記現像剤帯電手段は、前記2成分現像剤を攪拌させることで前記トナーを摩擦帯電させる撹拌部材を備え、
前記制御手段は、前記撹拌部材の攪拌速度を変化させることで、前記トナー帯電量を制御することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、制御するトナー帯電量に応じて、トナー補給量を調整することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の画像形成装置。
- 前記現像剤帯電手段は、非磁性トナーからなる1成分現像剤を前記現像剤担持体に押圧することで前記1成分現像剤を摩擦帯電させる帯電部材を備え、
前記制御手段は、前記帯電部材と前記現像剤担持体との押圧力を制御することで1成分現像剤に対する帯電量を制御することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の画像形成装置。
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