JP2006018096A - 画像形成装置 - Google Patents

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孝幸 山下
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Abstract

【課題】 中間転写方式の画像形成装置において、エンボス紙等の凹凸面を備える記録材上への画像抜けを防ぐ。
【解決手段】 像担持体1上の各色トナー像を中間転写体2に多重転写し、この中間転写体2上の多重転写像を記録材3上に一括転写する画像形成装置において、前記中間転写体2は、像担持体1上から各色トナー像が多重転写される第一の中間転写体2aと、この第一の中間転写体2a上の多重転写像が転写される第二の中間転写体2bとを備え、第一及び第二の中間転写体2a,2bを転写可能な範囲で離間配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置に係り、特に、エンボス紙等の凹凸を備えた記録材上への画像を形成する画像形成装置の改良に関する。
従来、この種の画像形成装置として、例えば電子写真方式を採用した画像形成装置を例に挙げると、感光体ドラム等の像担持体上に各色成分(例えばY(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))トナー像を形成し、これを誘電体のベルト上に静電保持された用紙等の記録材に各色順次転写する画像形成装置や、一時的に中間転写体上の同一箇所に多重転写した後、この多重転写トナー像を記録材上に一括転写する、所謂中間転写型の画像形成装置がある。
このような電子写真方式を採用した画像形成装置においては、記録材としてエンボス紙を使用すると、エンボスの凹部にトナーの転写が十分に行われず、画像抜けが発生する。
このような問題に対し、記録材の表面粗さや地合い等を検知して、転写電流や転写圧力を変更したり、他の画像形成条件を変更したりする方式が提示されている(例えば特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、記録材の表面粗さにより、普通紙又はアート紙の判別を行い、表面性の高いアート紙では転写圧力を普通紙のときより下げることで良好な転写性能を得ようとする方式が記載されている。
また、特許文献2には、記録材として、厚紙や封筒あるいは用紙表面の平滑度が低いもの等の場合に、通常用紙に比べ、転写バイアスを10〜30%アップさせたり、定着温度を10〜30%アップさせる方式が記載されている。
更に、特許文献3には、出力画像のむらを軽減するため、用紙の地合いに応じて各種の画像形成パラメータを変更する方式が記載されている。
特開2002−156839号公報(発明の実施の形態、図4) 特開2002−202638号公報(発明の実施の形態、図1) 特開2001−337496号公報(課題を解決するための手段)
しかしながら、上述のような技術にあっては、像担持体上に形成されたトナー像を誘電体のベルト上に保持された記録材に各色順次転写する画像形成方式では効果があるものの、中間転写体上に各色順次転写した後記録材へ一括転写する中間転写方式では、効果がないばかりか、一括転写前のトナー量を多くすると逆に画像抜けが悪化する。
誘電体のベルト上に保持された記録材上へ各色トナー像を順次多重転写する場合は、記録材に転写する前のトナー(像担持体上で顕像化されたトナー)は、現像器内の帯電量分布に近い狭い帯電量分布を呈しているため、そのまま直接記録材上へ転写しても特に問題が起こらず、十分なトナーが転写される。
一方、中間転写体上に各色トナー像を順次多重転写する場合は、一旦中間転写体上に転写されたトナーが、後続のトナーを転写する際(空転写)の転写電界による放電等の影響を受け、記録材への転写前に多重化されたトナーは非常に広い帯電量分布を備えることとなる。そのため、この多重化されたトナーを凹凸のある記録材上に一括転写すると、特に記録材凹部への転写電界が小さくなり、この部位での十分な転写ができず、画像抜けが生じ、濃度むら等の画質劣化が発生する。
本発明は、上述したような技術的課題を解決するためのものであり、中間転写方式の画像形成装置において、エンボス紙等の凹凸面を備える記録材上への画像抜けを防ぐようにしたものである。
すなわち、本発明は、図1に示すように、像担持体1上の各色トナー像を中間転写体2に多重転写し、この中間転写体2上の多重転写像を記録材3上に一括転写する画像形成装置において、前記中間転写体2は、像担持体1上から各色トナー像が多重転写される第一の中間転写体2aと、この第一の中間転写体2a上の多重転写像が転写される第二の中間転写体2bとを備え、第一及び第二の中間転写体2a,2bを転写可能な範囲で離間配置したことを特徴とするものである。
このような技術的手段において、本発明は、モノクロ、カラーのいずれをも問わず、また画像形成方式としては、複数サイクル方式(4サイクル等)、タンデム方式、2連タンデム方式いずれでもよい。更に、像担持体1としては、ドラム状、ベルト状いずれであってもよい。更にまた、第一及び第二の中間転写体2a,2bは、ドラム状、ベルト状を問わないが、レイアウトの自由度等の観点からベルト状が好ましい。
そして、本発明においては、特に、第一の中間転写体2aと第二の中間転写体2bとを離間配置することで、第一の中間転写体2aから第二の中間転写体2bへ転写されたトナーの帯電量分布が第一の中間転写体2a上のトナーの帯電量分布より狭くなるため、第二の中間転写体2b上でのトナーの帯電量分布を全体的に狭くできる。そのため、エンボス紙等の凹凸面を有する記録材3の凹部にもトナー転写が十分行われるようになる。
このとき、第一の中間転写体2aと第二の中間転写体2bとのギャップGは、使用される記録材3の表面凹部最大深さ以上で且つ転写可能な距離に設定されることが好ましく、このことにより、第二の中間転写体2bから記録材3への一括転写時に、第二の中間転写体2b上のトナーが十分剥離することができ、トナー転写が十分行われるようになる。尚、トナーの消費量を少なくする等の観点から、ギャップGを使用される記録材3の凹部最大深さと同等にすることが一層好ましい。
更に、第一の中間転写体2aと第二の中間転写体2bとのギャップGを、使用される記録材3の凹部深さによって可変調整する可変調整手段4を備えることで、使用される記録材3に合わせた画像形成が可能になり、凹部深さの異なる記録材3に対しても凹部への十分なトナー転写が可能になり、画質が向上する。また、このとき、ギャップGを記録材3の凹部深さと同等にすることで、記録材3への一括転写時の転写電界が一様になり易くなる。
このとき、本件で対象とする凹部を有する記録材3としては、表面が凹凸面を備えているものであれば差し支えないが、特にエンボスシート(エンボス紙含む)や特殊紙(例えば絹目封筒等)を対象とする。
また、本発明をトナーの帯電量の観点から捉えると、次のように表される。
すなわち、本発明は、図1に示すように、像担持体1上の各色トナー像を中間転写体2に多重転写し、この中間転写体2上の多重転写像を記録材3上に一括転写する画像形成装置において、前記中間転写体2は、像担持体1上から各色トナー像が多重転写される第一の中間転写体2aと、この第一の中間転写体2a上の多重転写像が転写される第二の中間転写体2bとを備え、第二の中間転写体2b上に転写されたトナーの帯電量分布を、第一の中間転写体2a上に転写されたトナーの帯電量分布より狭くなるようにすればよい。
ここで、中間転写体2で多重化されたトナーを記録材3へ転写する際の、一般的な挙動について考察すると、図2のように示すことができる。
図2は、トナー電荷(q)とトナーに働く力(F)との関係を示したもので、中間転写体2へのトナーの付着力は、トナー電荷(q)による鏡像力(kq)と非静電的付着力(F0)との和で表される(付着力=kq+F0)。ここで、kは比例定数である。
一方、中間転写体2からトナーを剥離しようとする剥離力は、トナー電荷(q)と転写領域での電界強度(E:電界強度にはトナー電荷qが影響し、トナー電荷qが大きくなると転写バイアスによる実効的な電界強度は減少して行く)との積で表される(剥離力=qE)。
したがって、中間転写体2から記録材3への転写は、付着力を剥離力が上回ったときに行われる。
また、転写時の記録材3に着目すると、普通紙のように表面が比較的平滑で転写時に中間転写体2と記録材表面とのギャップ(Gap)が小さい場合は、転写領域での電界強度は大きく、図の破線で示すような比較的大きな剥離力が得られる。そのため、帯電量分布が広いトナーであっても、殆ど中間転写体2上から剥離することができ、殆どのトナーが転写されるようになる。
しかし、記録材3がエンボス紙のように表面に凹凸がある場合には、転写時に中間転写体2と記録材3表面とのギャップが大きくなると(凹部で大きくなる)、転写領域での電界強度が小さくなり、図の一点鎖線で示すような比較的小さな剥離力しか得られないようになる。そのため、帯電量分布の広いトナーではその一部しか転写できなくなり、付着力が大きく電荷の高いトナーや剥離力が小さく電荷の低いトナー(図の付着力が剥離力を上回る領域に相当)は転写されない。したがって、エンボス紙では凹部とその他の部分で、転写されるトナー量が異なり、凹部で画像抜けが起こり、画質が劣化するようになる。
そこで、エンボス紙等の凹凸表面を有する記録材3への転写には、転写前のトナーの帯電量分布を狭くすることが有効になる。
本発明では、図1に示すように、ギャップGを設けて転写するため、第一の中間転写体2a上の高帯電量のトナーや低帯電量のトナーが第二の中間転写体2b上に転写されず、第二の中間転写体2b上に転写後のトナーの帯電量分布が転写前の帯電量分布より狭くなることを積極的に利用するようにした。すなわち、多重化されて広い帯電量分布を持つトナーを、一旦ギャップGを設けて転写することで、転写後のトナーの帯電量分布が狭くなり、この狭くなった帯電量分布のトナーをギャップ転写しても、エンボス紙等の凹部にもトナーの十分な転写が行われ、凹部とその他の部分とで転写されるトナー量を同じようにすることができ、画質の劣化が防止される。
図3は、この様子を表したもので、転写後の帯電量分布が狭いトナーは、剥離力が付着力を超える範囲と略同等になり、十分な転写が行われるようになる。
本発明によれば、中間転写方式でエンボス紙等の凹凸のある記録材へ画像形成する際、第一の中間転写体上で多重化されたトナーを、一旦この第一の中間転写体と離間配置された第二の中間転写体に転移させた後に記録材上に一括転写させるようにしたので、エンボス紙等の凹凸表面を有する記録材上であっても、画像抜けを防ぎ、画質劣化のない画像形成が可能になる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図4は、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す。
本実施の形態における画像形成装置はタンデム型カラー画像形成装置であり、4色(本実施の形態ではK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ))の各色成分トナー像を形成する4つの画像形成ユニット10(具体的には10a〜10d)を並列に配設し、この画像形成ユニット10にて形成した各色成分トナー像を第一の中間転写ベルト20上に順次一次転写ロール12(具体的には12a〜12d)にて一次転写させ、この第一の中間転写ベルト20上で多重化(色重ね)されたトナーを第一の中間転写ベルト20と80μmのギャップで離間配置された第二の中間転写ベルト30上に一旦転移させた後、エンボス紙等のエンボスシートS上に転写させるようにしたものである。尚、エンボスシートSは転写された後、図示外の定着器に導かれた後、装置外へ排出されるようになっている。
また、本実施の形態では、エンボスシートとして、レザック(凹部深さは約80μmのもの)を使用した。
各画像形成ユニット10a〜10dは、感光体ドラム11(具体的には11a〜11d)を有しており、この感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11を帯電する帯電装置13、感光体ドラム11上に静電潜像を書き込む露光装置14、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像を可視像化する現像器15、感光体ドラム11上の各色成分トナー像を中間転写ベルト20上に転写せしめる一次転写ロール12(具体的には12a〜12d)及び感光体ドラム11上の残留トナー等を清掃するクリーナ16等が配設されている。
ここで、帯電装置13としては、例えば帯電ロールが用いられるが、コロトロン等の帯電器を用いてもよい。また、露光装置14は感光体ドラム11上に光によって像を書き込めるものであればよく、本例では、例えばLEDを用いたプリントヘッドが用いられるが、これに限られるものではなく、レーザ光をポリゴンミラーでスキャンするスキャナ等適宜選定して差し支えない。
尚、これらについては、最上流の画像形成ユニット10aに対してのみ符号を付し、他の画像形成ユニット10b〜10dでは省略している。
また、第一の中間転写ベルト20は複数の張架ロール21〜23に張架され、例えば張架ロール21を駆動ロールとして循環搬送されるようになっている。尚、符号24は、第一の中間転写体20上の残留トナーを清掃するベルトクリーナーである。
更に、本実施の形態における第二の中間転写ベルト30は、複数の張架ロール31〜33に張架され、例えば張架ロール32を駆動ロールとして、第一の中間転写ベルト20とは互いに対向する部位で同じ方向に移動するようになっている。このとき、第一の中間転写ベルト20の張架ロール21と第二の中間転写ベルト30の張架ロール32とは、図示外の駆動源から、例えばギア列等を介して連動して回転するようになっている。
そして、第一の中間転写ベルト20側の張架ロール23と第二の中間転写ベルト30側の張架ロール31とで、転写部位を形成し、第一の中間転写ベルト20から第二の中間転写ベルト30への多重化トナー像の転写を可能にしている。
また、第二の中間転写ベルト30側の張架ロール33と、第二の中間転写ベルト30を介して対向配置される二次転写ロール34とは、互いに転写ニップ域を形成し、第二の中間転写ベルト30上に転写された多重化トナー像をエンボスシートS上に転写するようになっている。尚、エンボスシートS上に転写されたトナー像は、図示外の定着装置にて定着され、装置外へ排出されるようになっている。
ここで、第一の中間転写ベルト20や第二の中間転写ベルト30は、ポリイミド樹脂やポリカーボネート樹脂等の樹脂材を使用した剛性状ベルトや合成ゴム材を使用した弾性状ベルトを適宜選定して差し支えないが、多重化されたトナー像を中間転写ベルト上に安定して保持する観点から、比較的高抵抗が得られる剛性状ベルトを使用することが好ましく、 本実施の形態では、第一及び第二の中間転写ベルト20,30としては、体積抵抗率を1011Ω・cmとする厚さ90μmのポリイミドのベルト基材を使用した。
図5は、本実施の形態における第一の中間転写ベルト20と第二の中間転写ベルト30とのニップ域における断面を示すもので、第一の中間転写ベルト20側の張架ロール23には、その両端に、この張架ロール23と同じ径のガイドコロ23aが装着されている。また、第二の中間転写ベルト30側の張架ロール31には、この張架ロール31より大きな径のスペーサコロ31aが装着されている。
そして、ガイドコロ23aとスペーサコロ31aとを接触させることで、第一の中間転写ベルト20と第二の中間転写ベルト30との均一なギャップGを維持するようになっている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動について、図4を基に説明する。
本実施の形態において、各色の画像形成ユニット10(具体的には10a〜10d)にて感光体ドラム11(具体的には11a〜11d)上に形成されたトナー像は、感光体ドラム11と第一の中間転写ベルト20とが対向する転写領域で、一次転写バイアスが印加された一次転写ロール12(具体的には12a〜12d)によって第一の中間転写ベルト20上に転写され、多重化される。
この第一の中間転写ベルト20上で多重化されたトナー像は、第二の中間転写ベルト30との対向部位にて、第二の中間転写ベルト30上に転写され、二次転写ロール34との転写ニップ域でエンボスシートS上に転写される。
このような画像形成方式における動作について、トナーの帯電量分布に着目して説明す
る。
図6は、本実施の形態におけるトナーの帯電量分布について説明したものであり、最上流に配置された感光体ドラム11aでのトナーに着眼して示している。
今、現像器15内でのトナーの帯電量分布をAに示すように想定すると、感光体ドラム11aの転写を終えた後の第一の中間転写ベルト20上のトナーの帯電量分布は、Bに示すようにAより若干広がったものとなる。
次に、後続の感光体ドラム11bによって空転写が行われると、トナーの帯電量分布は
更に広がり、Cのようになる。
結果的に、一次転写を終えた第一の中間転写ベルト20上のトナーは、Dに示すような広い帯電量分布となる。
次に、第一の中間転写ベルト20から第二の中間転写ベルト30へ転写させると、第一の中間転写ベルト20と第二の中間転写ベルト30とはギャップを設けているため、第二の中間転写ベルト30上に転写されたトナーの帯電量分布はEのように狭くなる。
そのため、このEの帯電量分布を持ったトナーをエンボスシートS上に転写することができ、エンボスシートS上では画像抜け等の画質の劣化が防止される。
仮に、本実施の形態のごとく、第一及び第二の中間転写ベルト20,30間でのギャップ転写を行わず、一つの中間転写ベルトから直接エンボスシートS上に一括転写する場合を想定すると、図7に示すように、帯電量分布は図6と同様に、エンボスシートSへの転写前のトナーの帯電量分布は、Dのように広くなったまま転写されることになる。
この広くなった帯電量分布を有するトナーを、エンボスシートSのような表面凹凸形状のものに転写しようとすると、エンボス凹部の影響により、転写時の電界強度が小さくなり、中間転写ベルトからのトナー剥離力が小さくなる。その結果、凹部への十分な転写が行われず、画像抜け等の画質劣化を生じる。
以上のように本実施の形態では、第一及び第二の中間転写ベルト20,30を互いに離間配置させることで、エンボス紙等の凹凸表面を有する記録材上に転写するトナーの帯電量分布を狭くすることができ、この狭くなった帯電量分布のトナーを一括転写することから十分な転写量を確保できるようになり、画像抜け等の画質劣化を防ぐことができる。
尚、本実施の形態では、第一及び第二の中間転写ベルト20,30間のギャップGを固定設定しているため、使用される記録材の凹部深さがこのギャップG(本例でGは80μm)以下であれば、凹部への十分な転写が行われる。したがって、使用される記録材の凹部深さに合わせたギャップGで画像形成装置を構成すればよいことが理解される。
◎実施の形態2
図8は、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2の制御系を示す。本実施の形態における画像形成装置は、実施の形態1と略同様に構成されるが、第一の中間転写ベルトと第二の中間転写ベルトとのギャップが可変機構を備える点が実施の形態1と異なる。
尚、画像形成装置の基本的構成は実施の形態1と同様のため省略し、ここでは、制御系及びギャップ可変機構(図9参照)について説明する。
図8は、本実施の形態における画像形成装置の制御系を示している。本実施の形態における画像形成装置は、使用される記録材によって、モード選択できるように構成され、通常モード51、エンボス1モード52、エンボス2モード53の選択スイッチからの信号が、制御装置54に接続され、制御装置54から、第1及び第2の中間転写ベルトのギャップを調整するギャップ可変機構55及び作像条件をギャップに合わせた条件に設定する作像条件設定56へ信号を送出するようになっている。
そのため、選択されたモードによって、記録材の凹部に十分なトナー転写が行われ、トナー消費量も少ない画像形成が可能になる。
本実施の形態におけるギャップ可変機構55は、図9に示すように構成されている。
同図は、転写部を構成する第一の中間転写ベルトの張架ロール23と、第二の中間転写ベルトの張架ロール31との間のギャップG(図では第一及び第二の中間転写ベルトを省略していることから、両者の中間転写ベルト間のギャップを図のように張架ロール間ギャップGとして表す)を示している。
本実施の形態におけるギャップ可変機構55(具体的には55a,55b)は、張架ロール31の両端に夫々設けられている。
ギャップ可変機構55aは、回転軸61aの軸端にカム片61bが固着されたカム61と、張架ロール31の軸部311にベアリングを介して貫装された摺動片62と、この摺動片62を付勢するスプリング63によって構成されている。そして、カム片61bの一端面にて張架ロール31の軸部311と接触し、張架ロール31が張架ロール23と離間した状態を保つようになっている。
尚、摺動片62は、図示外の規制部材によって、図の上下方向に規制されて移動するようになっており、回転軸61aは図示外のモータによって、回転するようになっている。
一方、張架ロール23は、その軸部231にベアリングを介して貫装された固定片64によって固定されている。
ここで、例えば、ギャップGを更に広げるようにするには、ギャップ可変機構55が次のように作動する。
図示外のモータの回転により、回転軸61aが回転を始め、カム61が矢印R方向に回転する。このカム61の回転によって、カム片61bと張架ロール31の軸部311との接触点が変化し、張架ロール31は張架ロール23から離れる方向に移動する。
そして、所定の位置でカム61の回転が停止することで、所望のギャップGが形成され、ギャップ調整が完了することとなる。
尚、第二の中間転写ベルトは3個の張架ロールを一体的に移動するようになっている。
そのため、図8,9に示すように、本実施の形態では、ギャップ可変機構55により、通常モード51、エンボス1モード52、エンボス2モード53の3段階で、ギャップGを可変することができる。尚、例えば通常モード51では、普通紙を対象としたギャップ調整を行うため、ギャップGをゼロにすることも差し支えない。
更に、ギャップGによって、作像条件を設定変更する(例えば、ギャップGが狭い場合は、広い場合に比べ、第一の中間転写ベルトから第二の中間転写ベルトへのトナー転写量が増加するため、転写電流を小さくする等の設定変更を行う)ようにしてもよい。
本実施の形態のように、第一及び第二の中間転写ベルトのギャップを可変する機構を備えた画像形成装置においては、使用する記録材の凹部深さに合わせて、ユーザーでギャップ調整を適宜行うことが可能になり、記録材に合わせた適正な画像形成を行うことができ、常に凹部に十分な転写が可能となり、記録材に合わせた適正な画像形成が可能になる。
◎実施例1
本実施例は、中間転写方式の画像形成装置において、トナーの帯電量分布がどう推移するかを計測したものである。
ここでは、使用したトナーの帯電量は−45〜−35μC/gのものであり、中間転写ベルトから記録材へ直接一括転写する方式と、本件のごとく第一及び第二の中間転写ベルトを介して一括転写する方式とを比較することで、本件の有用性を確認しようとした。
図10に示すように、中間転写ベルトから記録材へ直接一括転写する前のトナーの帯電量分布は、多重化された影響のため、初期のトナーの帯電量分布より大きく広がり、−60〜+3μC/gとなる(図中■印参照)。
この状態のトナーを、例えば普通紙やエンボス紙へ転写すると、普通紙やエンボス紙上のトナーの帯電量分布は、普通紙で−55〜−10μC/g(図中▲印参照)、エンボス紙で−45〜−25μC/g(図中○印参照)となり、普通紙では転写前トナー(図中■印)の大半が転写できるのに対し、エンボス紙ではその一部しか転写されない。このため、エンボス紙では、画像抜けが生じ、画質劣化が発生する。
一方、本件のごとく、一旦第一の中間転写ベルトから第二の中間転写ベルトへ転写させた後、記録材へ一括転写する方式では、第二の中間転写ベルトへ転写されたトナーの帯電量分布は、−45〜−20μC/g(図中△印参照)となり、直接記録材へ一括転写する場合に比べ、大きくトナーの帯電量分布が狭くなっていることが分かる。
この狭くなった帯電量分布のトナーをエンボス紙へ転写すると、その大半が転写されるため、エンボス紙上での画像抜けを防ぐことができ、画質劣化が防止される(図中△印の分布を有するトナーが○印の領域の転写が行われるため、殆どのトナーが転写される)。
したがって、エンボス紙のように表面凹凸のある記録材上への転写に対し、本件の有効性が確認された。
◎実施例2
本実施例では、エンボス紙(レザック)を使用した場合の画像抜けの状況について、本件のごとく、第一及び第二の中間転写ベルトを介してエンボス紙へ一括転写した場合の画像抜け状況(実施例で表記)と、従来の中間転写ベルトから直接エンボス紙へ一括転写する場合の画像抜け状況(比較例として表記)とを目視で評価確認した。
結果は、図11に示すように、実施例では画像抜けはなかったが、比較例ではエンボス紙の凹部にトナーの付着がない状況となった。この結果から、本件によれば、エンボス紙のように表面凹凸のある記録材への画質劣化のない転写が可能であることが確認された。
尚、エンボス画像抜けグレードは、次のような基準で判定した。
グレード0:画像抜けなし
グレード1:凹部の色が変化している
グレード2:凹部の色が非常に変化している
グレード3:凹部にトナーがない
本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。 通常のトナーに働く力の作用を示す説明図である。 本件でのトナーに働く力の作用を示す説明図である。 本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。 実施の形態1の中間転写ベルトの離間状況を示す説明図である。 実施の形態1でのトナーの帯電量分布を示す説明図である。 従来の装置でのトナーの帯電量分布を示す説明図である。 実施の形態2に係る画像形成装置の制御系を示す説明図である。 実施の形態2のギャップ可変機構を示す説明図である。 実施例1の結果を示す説明図である。 実施例2の結果を示す説明図である。
符号の説明
1…像担持体,2…中間転写体,2a…第一の中間転写体,2b…第二の中間転写体,3…記録材,4…可変調整手段,G…ギャップ

Claims (4)

  1. 像担持体上の各色トナー像を中間転写体に多重転写し、この中間転写体上の多重転写像を記録材上に一括転写する画像形成装置において、
    前記中間転写体は、像担持体上から各色トナー像が多重転写される第一の中間転写体と、
    この第一の中間転写体上の多重転写像が転写される第二の中間転写体とを備え、
    第一及び第二の中間転写体を転写可能な範囲で離間配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    第一の中間転写体と第二の中間転写体とのギャップは、使用される記録材の表面凹部最大深さ以上で且つ転写可能な距離に設定されることを特徴とする画像形成装置。
  3. 表面に凹部が形成された記録材に対して画像形成を行う請求項1記載の画像形成装置において、
    更に、第一の中間転写体と第二の中間転写体とのギャップを記録材凹部深さによって可変調整する可変調整手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 像担持体上の各色トナー像を中間転写体に多重転写し、この中間転写体上の多重転写像を記録材上に一括転写する画像形成装置において、
    前記中間転写体は、像担持体上から各色トナー像が多重転写される第一の中間転写体と、
    この第一の中間転写体上の多重転写像が転写される第二の中間転写体とを備え、
    第二の中間転写体上に転写されたトナーの帯電量分布は、第一の中間転写体上に転写されたトナーの帯電量分布より狭いことを特徴とする画像形成装置。
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