JP2010200364A - 遅延ロックドループ回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】原理的に定常ジッタがなく、基準クロック信号のデューティ比にかかわらず高精度な遅延クロック信号を生成可能な遅延ロックドループ回路を実現する。
【解決手段】遅延素子(10)は、基準クロック信号の立ち上がり(又は立ち下がり)から、ループフィルタ(40)の出力に基づいた量だけ遅延して変化する遅延クロック信号を生成する。信号生成回路(20)は、基準クロック信号の立ち上がり及び立ち下がり並びに遅延クロック信号の変化に応じて相補的に変化する二つの信号を生成する。チャージポンプ回路(30)は、ループフィルタ(40)に対して、これら二つの信号に従って、基準クロック信号の立ち上がり(又は立ち下がり)から遅延クロック信号の変化までの間プッシュ動作(又はプル動作)を、遅延クロック信号の変化から基準クロック信号の立ち下がり(又は立ち上がり)までの間プル動作(又はプッシュ動作)を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、遅延ロックドループ回路に関する。
遅延ロックドループ回路(DLL)は、メモリアクセスなどの際、データ信号に対してクロックの最適なストローブポイントを検出するために用いられる。例えば、遅延ロックドループ回路は、シングルデータレート(SDR)では基準クロック信号の1/2位相を検出し、ダブルデータレート(DDR)では基準クロック信号の1/4位相や3/4位相を検出する。また、一般に、メモリなどでは、ワードラインやセンスアンプなどのタイミングシーケンス制御のために遅延ロックドループ回路が用いられる。
図16は、従来の遅延ロックドループ回路の構成を示す。遅延回路100は、直列に接続された4個の遅延素子101を有し、基準クロック信号CLKrを受け、一周期遅延した遅延クロック信号CLKdを出力する。位相比較器102は、基準クロック信号CLKrと遅延クロック信号CLKdとの位相を比較し、この比較結果に応じて信号UP及びDNを出力する。チャージポンプ回路(ループフィルタを含む)103は、信号UP及びDNに基づいて遅延回路100を制御する。上記構成の遅延ロックドループ回路は、遅延クロック信号CLKdの位相が基準クロック信号CLKrの位相から一周期遅延したときに安定し、このとき、遅延クロック信号CLKdの遅延がロックされる(例えば、特許文献1参照)。
上記構成の遅延ロックドループ回路では、遅延回路100における初段の遅延素子101から1/4位相(90°)遅れのクロック信号が出力される。また、3段目の遅延素子101から3/4位相(270°)遅れのクロック信号が出力される。
特開2000―82954号公報
従来の遅延ロックドループ回路では、基準クロック信号CLKrと遅延素子101のドライブ能力や負荷容量が異なるため、1/4位相及び3/4位相の精度を上げにくいという問題がある。
また、従来の遅延ロックドループ回路では、遅延クロック信号は、基準クロック信号のデューティ比にかかわらず、基準クロック信号から1/4位相又は3/4位相遅れのクロック信号として生成される。このため、例えば、基準クロック信号のデューティ比が25%よりも小さい場合、基準クロック信号のオンデューティ中に1/4位相遅れのクロック信号の立ち上がり又は立ち上がりが発生しないため、DDRでは使用することができなくなる。このように、従来の遅延ロックドループ回路は、デューティ比が50%ではない基準クロック信号には対応できないおそれがある。
また、従来の遅延ロックドループ回路では、原理的に、遅延クロック信号CLKdの遅延がロックされた後も極めて短いパルス幅の信号UP及びDNが出力される。したがって、従来の遅延ロックドループ回路には定常ジッタが存在する。定常ジッタを抑制するには遅延ゲインを小さくすることが考えられるが、遅延ゲインを小さくすると、遅延がロックされるまでの応答速度、すなわち、ロッキングタイムが遅くなってしまう。また、ループフィルタの容量を大きくしてフィルタ時定数を大きくすることで定常ジッタを抑制することも考えられるが、この場合、回路規模が大きくなってしまう。
上記問題に鑑み、本発明は、原理的に定常ジッタがなく、基準クロック信号のデューティ比にかかわらず高精度な遅延クロック信号を生成可能な遅延ロックドループ回路を実現することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は、遅延ロックドループ回路として、基準クロック信号の第1の論理レベルから第2の論理レベルへの第1の変化から遅延して、第1の論理レベルから第2の論理レベルへ変化する遅延クロック信号を生成する遅延素子と、前記基準クロック信号の第1の変化、前記基準クロック信号の前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルへの第2の変化、及び前記遅延クロック信号の変化に応じて相補的に変化する第1及び第2の信号を生成する信号生成回路と、前記第1及び第2の信号に従って、前記基準クロック信号の第1の変化から前記遅延クロック信号の変化までの間、プッシュ動作及びプル動作のいずれか一方である第1の動作を行い、前記遅延クロック信号の変化から前記基準クロック信号の第2の変化までの間、プッシュ動作及びプル動作の他方である第2の動作を行うチャージポンプ回路と、前記チャージポンプ回路の出力を積分してアナログ信号を出力するループフィルタとを備えたものとする。ここで、前記遅延素子は、前記ループフィルタの出力に基づいて、前記基準クロック信号の第1の変化から前記遅延クロック信号の変化までの遅延量、すなわち、前記遅延クロック信号の一方のエッジの遅延量を制御する。
この発明によると、信号生成回路によって、基準クロック信号の第1の論理レベルから第2の論理レベルへの第1の変化及びその逆の第2の変化、並びに、遅延素子によって遅延制御され生成された遅延クロック信号の第1の論理レベルから第2の論理レベルへの変化に応じて相補的に変化する第1及び第2の信号が生成され、これら第1及び第2の信号に従ってチャージポンプ回路がプッシュプル動作をし、その出力はループフィルタによって平滑化され、その平滑化された出力に基づいて、遅延素子によって遅延クロック信号の遅延制御が行われる。ここで、遅延クロック信号の変化は、基準クロック信号の第1の変化から、遅延素子によって制御される量だけ遅延して生じる。したがって、本発明に係る遅延ロックドループ回路では、遅延のロッキングポイントは、基準クロック信号の第1の変化から所定量だけ遅延した唯一のところとなり、また、基準クロック信号のデューティ比にかかわらず、基準クロック信号のオンデューティ又はオフデューティ中に立ち上がり又は立ち下がりが生じる遅延クロック信号が生成される。また、本発明に係る遅延ロックドループ回路では、原理的に、定常状態において、遅延クロック信号のジッタの原因となるパルスが出力されない。したがって、ジッタの抑制を目的としてフィルタ時定数を大きくする必要がなく、ループフィルタの小型化、ひいては遅延ロックドループ回路全体の小型化が実現される。
具体的には、前記遅延素子は、直列に接続され、ゲートに前記基準クロック信号を受ける互いに逆極性の第1及び第2のトランジスタ、及びこれらトランジスタの間に接続され、ゲートに前記ループフィルタの出力を受ける第3のトランジスタを有し、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間の所定ノードの電圧を出力信号とする第1の回路と、前記第1の回路の出力信号の波形を整形する第2の回路とを備えている。
この発明によると、第1の回路の出力信号の電圧は基準クロック信号の変化に応じて変化し、この変化に係る遅延は、第3のトランジスタに形成されるチャネルに応じて変化する。ここで、当該チャネルの形成状態はループフィルタの出力に応じて変化するため、ループフィルタの出力に基づく、第1の回路の出力信号の遅延量が制御可能となる。第1の回路の出力信号には当該遅延に伴い波形に鈍りが生じるが、第2の回路によって波形整形され、また、リンギングも抑制される。これにより、第2の回路から出力された信号は遅延クロック信号として利用可能となる。また、第3のトランジスタのゲート電圧の調整によって上記遅延量が制御できることから、極めて広いロックインレンジが達成される。
以上のように、本発明によると、原理的に定常ジッタがなく、基準クロック信号のデューティ比にかかわらず高精度な遅延クロック信号が生成される。このため、時定数の大きなループフィルタを特に設ける必要がなくなり、遅延ロックドループ回路の回路規模が縮小する。
本発明の第1の実施形態に係る遅延ロックドループ回路の構成図である。 遅延素子の構成図である。 遅延素子のタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートである。 第1の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成図である。 第1の参考例に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートである。 第2の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成図である。 第2の参考例に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートである。 第3の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成図である。 第3の参考例に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートである。 図9に示したチャージポンプ回路及びループフィルタの変形例である。 第4の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成図である。 第4の参考例に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートである。 差動回路として構成した場合の遅延素子の構成図である。 第5の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成図である。 従来の遅延クロックループ回路の構成図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る遅延ロックドループ回路の構成を示す。本実施形態に係る遅延ロックドループ回路は、遅延素子10、信号生成回路20、チャージポンプ回路30、及びループフィルタ40を備えている。遅延素子10は、基準クロック信号CLKrを受け、遅延クロック信号CLKdを出力する。遅延クロック信号CLKdの遅延量は、ループフィルタ40から出力された制御電圧Vcによって制御される。信号生成回路20は、基準クロック信号CLKrと遅延クロック信号CLKdの反転との論理積を信号UPとして、また、基準クロック信号CLKrと遅延クロック信号CLKdとの論理積を信号DNとして、それぞれ出力する。チャージポンプ回路30は、電流源301、電流源301が供給する電流I1の通電/遮断を信号UPに従って制御するスイッチ302、電流源303、及び、電流源303が供給する電流I2の通電/遮断を信号DNに従って制御するスイッチ304を備え、信号UPがHiレベルのとき、電流I1を外部へ出力し(プッシュ動作)、信号DNがHiレベルのとき、電流I2を外部から引き込む(プル動作)。ループフィルタ40は、容量401を備え、チャージポンプ回路30の出力を受け、これを積分して制御電圧Vcを生成する。
図2は、遅延素子10の構成を示す。遅延素子10において、反転回路11は、遅延素子10の入力信号INを受け、これを論理反転して信号INVを出力する。具体的には、反転回路11は、直列に接続されたPMOSトランジスタ111及びNMOSトランジスタ112、これら二つのトランジスタの間に接続されたNMOSトランジスタ113、及びトランジスタ113に並列に接続されたNMOSトランジスタ114を備えている。トランジスタ111及び112のそれぞれのゲートには信号INが与えられ、トランジスタ111及び113の接続箇所から信号INVが出力される。また、トランジスタ113のゲートにはループフィルタ40から出力された制御電圧Vcが与えられ、トランジスタ114のゲートには所定の電圧が与えられる。一方、波形整形回路12は、信号INVの波形を整形し、遅延素子10の出力信号OUTを生成する。具体的には、波形整形回路12は、信号INVを受け、信号OUTを出力するインバータ121、及びドレイン及びゲートがそれぞれインバータ121の入力端及び出力端に接続され、ソースに所定の電圧、例えば、グランド電圧が与えられたNMOSトランジスタ122を備えている。
反転回路11において、信号INがLoレベルのとき、スイッチとしてのトランジスタ111及び112はそれぞれ導通状態及び非導通状態となり、反転回路11の出力先には電源ノードから電荷が供給され、信号INVはHiレベルとなる。一方、信号INがHiレベルのとき、トランジスタ111及び112はそれぞれ非導通状態及び導通状態となり、出力先に供給された電荷は接地ノードに引き抜かれ、信号INVはLoレベルとなる。
図3は、遅延素子10のタイミングチャートを示す。信号INが立ち下がると、信号INVは、すぐさまLoレベルからHiレベルへ変化する。これに対して、信号INが立ち上がっても、信号INVは、すぐにはHiレベルからLoレベルへ変化せずに比較的なだらかに変化する。これは、トランジスタ113及び114によって、接地ノードへの電荷引き抜きに制限が加えられることによる。このように波形に鈍りがある信号INVは、波形整形回路12によって波形整形され、急峻な立ち上がり及び立ち下がりを有する信号OUTとなって出力される。また、波形整形回路12は、信号INVに生じるリンギングを抑制するといった効果を奏する。
上述したように、トランジスタ113及び114によって接地ノードへの電荷引き抜きに制限が加えられた結果、信号OUTの立ち上がりは、信号INが立ち上がってからある程度遅延して発生する。ここで、制御電圧Vcを適宜調整することによって、トランジスタ113に形成されるチャネルの状態が変化し、信号INVのHiレベルからLoレベルへの変化の速度が変化し、結果として、信号OUTの遅延量が調整される。なお、トランジスタ114は一定の大きさの電流を引き込む電流源として動作する。すなわち、接地ノードへの電荷引き抜きに関して最小値の制限を設けている。この制限がない場合、トランジスタ113に流れる電流が比較的小さい場合に、制御電圧Vcがほんのわずか変化することより、遅延クロック信号CLKdの遅延量が大幅に変化してしまい、発振してしまうおそれがあるからである。
図4は、本実施形態に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートを示す。基準クロック信号CLKr及び遅延クロック信号CLKdは、それぞれ、図3に示した信号IN及びOUTに相当する。信号UPは、基準クロック信号CLKrの立ち上がりから遅延クロック信号CLKdの立ち上がりまでの期間、Hiレベルとなる。信号DNは、遅延クロック信号CLKdの立ち上がりから基準クロック信号CLKrの立ち下がりまでの期間、Hiレベルとなる。すなわち、信号UP及びDNは、遅延クロック信号CLKdの立ち上がりを境として、基準クロック信号CLKrのオンデューティの前半及び後半の期間、それぞれHiレベルとなる。なお、図4に示したタイミングチャートにおいて、信号UP及びDNに重ねて、チャージポンプ回路30から外部に向かって流れる電流(プッシュ電流)及び外部からチャージポンプ回路30に向かって流れる電流(プル電流)をその大きさとともに平行斜線で表示している。
基準クロック信号CLKrが立ち上がると信号UPがHiレベルとなり、チャージポンプ回路30からループフィルタ40に電流I1が供給され、制御電圧Vcは漸増する。制御電圧Vcが比較的低い場合、遅延クロック信号CLKdの遅延量は比較的大きく、逆に、制御電圧Vcが比較的高い場合、遅延クロック信号CLKdの遅延量は比較的小さい。したがって、制御電圧Vcの増大は、遅延クロック信号CLKdの遅延量を減少させる方向に働き、基準クロック信号CLKrが立ち上がってからある程度の時間が経過したときに、遅延クロック信号CLKdが立ち上がる。この結果、信号DNがHiレベルとなり、ループフィルタ40からチャージポンプ回路30に電流I2が引き込まれ、制御電圧Vcは漸減して元のレベルに戻る。
本実施形態に係る遅延ロックドループ回路では、遅延クロック信号CLKdの立ち上がりは、基準クロック信号CLKrのオンデューティをある比率で内分した時点で発生するが、この比率は、電流I1及びI2の関係によって決まる。すなわち、本実施形態に係る遅延ロックドループ回路では、チャージポンプ回路30によるプッシュ動作及びプル動作に係る電荷量が平衡するようにフィードバックシステムが作用し、信号UPと信号DNとのHi期間の比が電流I1と電流I2の逆数比となったところでシステムが安定する。したがって、電流I1及びI2の大きさを適宜設定することによって、遅延クロック信号CLKdが基準クロック信号CLKrのオンデューティを所望の比率で内分する時点で立ち上がるように調整することができる。
特に、電流I1及びI2を等しく設定した場合、遅延クロック信号CLKdの立ち上がりは、基準クロック信号CLKrのオンデューティのちょうど半分の時点で生じる。すなわち、基準クロック信号CLKrのデューティ比が50%であるか否かにかかわらず、基準クロック信号CLKrのオンデューティの半分の時点で立ち上がりが生じる遅延クロック信号CLKdを得ることができる。
また、従来の遅延ロックドループ回路では定常状態において信号UP及びDNが出力されないのが理想であるが、原理上、実際にはごく短いパルスが出力され、これが定常ジッタの原因となっていたのに対して、本実施形態に係る遅延ロックドループ回路では、定常状態において、チャージポンプ回路30によるプッシュ動作及びプル動作に係る電荷量が平衡となるように信号UP及びDNが常に出力される。これにより、制御電圧Vcは、図4に示したように漸増、漸減を繰り返すが、遅延素子10の遅延量は、漸増部分の電圧軌跡で決定される。したがって、本実施形態に係る遅延ロックドループ回路では、原理上、定常ジッタの原因が発生せず、ジッタ特性に極めて優れた出力、すなわち、遅延クロック信号を得ることができる。
以上、本実施形態によると、原理的に定常ジッタがなく、基準クロック信号のデューティ比にかかわらず高精度な遅延クロック信号を生成することができる。
なお、遅延ロックドループ回路を、上記説明とは逆の論理で動作するように構成してもよい。
(第1の参考例)
図5は、第1の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成を示す。本参考例に係る遅延ロックドループ回路は、第1の実施形態とは異なる構成の信号生成回路20を備えている。本参考例に係る信号生成回路20は、基準クロック信号CLKrと遅延クロック信号CLKdの反転との論理積を信号UPとして、また、基準クロック信号CLKrを信号DNとして、それぞれ出力する。以下、本参考例に係る遅延ロックドループ回路について、第1の実施形態に係る遅延ロックドループ回路と異なる点のみを説明する。
図6は、本参考例に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートを示す。信号UPは、基準クロック信号CLKrの立ち上がりから遅延クロック信号CLKdの立ち上がりまでの期間、Hiレベルとなる。信号DNは、基準クロック信号CLKrと同じである。なお、図6に示したタイミングチャートにおいて、信号UP及びDNに重ねて、チャージポンプ回路30から外部に向かって流れる電流(プッシュ電流)及び外部からチャージポンプ回路30に向かって流れる電流(プル電流)をその大きさとともに平行斜線で表示している。
基準クロック信号CLKrが立ち上がると信号UP及びDNがHiレベルとなり、チャージポンプ回路30におけるスイッチ302及び304が閉じ、チャージポンプ回路30からループフィルタ40に、電流I1と電流I2との差分電流が供給され、制御電圧Vcは漸増する。そして、基準クロック信号CLKrが立ち上がってからある程度の時間が経過したときに、遅延クロック信号CLKdが立ち上がる。この結果、信号UPのみがLoレベルとなり、スイッチ302のみが開き、ループフィルタ40からチャージポンプ回路30に電流I2が引き込まれ、制御電圧Vcは漸減して元のレベルに戻る。したがって、電流I1及びI2の大きさを適宜設定することによって、遅延クロック信号CLKdが基準クロック信号CLKrのオンデューティを所望の比率で内分する時点で立ち上がるように調整することができる。
特に、電流I1を電流I2の2倍に相当する大きさとなるように設定した場合、チャージポンプ回路30におけるスイッチ302及び304がいずれも閉じたときに供給される電流の大きさと、スイッチ304のみが閉じたときに引き込まれる電流の大きさとが等しくなり、遅延クロック信号CLKdの立ち上がりは、基準クロック信号CLKrのオンデューティのちょうど半分の時点で生じる。
以上、本参考例によると、第1の実施形態と比較して信号生成回路20の構成が容易になり、遅延ロックドループ回路全体としての回路規模が縮小する。
(第2の参考例)
図7は、第2の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成を示す。本参考例に係る遅延ロックドループ回路は、第1の参考例とは異なる構成のチャージポンプ回路30を備えている。本参考例に係るチャージポンプ回路30は、第1の参考例に係るチャージポンプ回路30に、さらに、電流源305、電流源305が供給する電流I3の通電/遮断を信号UPに従って制御するスイッチ306、電流源307、及び、電流源307が供給する電流I4の通電/遮断を信号DNに従って制御するスイッチ308を備えている。以下、第1の参考例と異なる点についてのみ説明する。
図8は、本参考例に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートを示す。なお、図8に示したタイミングチャートにおいて、信号UP及びDNに重ねて、チャージポンプ回路30から外部に向かって流れる電流(プッシュ電流)及び外部からチャージポンプ回路30に向かって流れる電流(プル電流)をその大きさとともに平行斜線で表示している。
基準クロック信号CLKrが立ち上がると信号UP及びDNがHiレベルとなり、チャージポンプ回路30におけるスイッチ302及び304が閉じ、チャージポンプ回路30からループフィルタ40に、電流I1と電流I2との差分電流が供給され、制御電圧Vcは漸増する。そして、基準クロック信号CLKrが立ち上がってからある程度の時間が経過したときに、遅延クロック信号CLKdが立ち上がる。この結果、信号UPのみがLoレベルとなり、スイッチ302は開き、代わりにスイッチ306が閉じ、ループフィルタ40からチャージポンプ回路30に、電流I2と電流I3との合計電流が引き込まれ、制御電圧Vcは漸減して元のレベルに戻る。そして、基準クロック信号CLKrが立ち下がったとき、信号DNはLoレベルとなり、スイッチ304は開き、代わりにスイッチ308が閉じ、ループフィルタ40に、電流I3と電流I4との差分電流が供給される。ここで、電流I3と電流I4とが等しいとき、プッシュ電流とプル電流とは相殺され、基準クロック信号CLKrがLoレベルにある間は、チャージポンプ回路30のプッシュプル動作は見かけ上停止する。
本参考例に係る遅延ロックドループ回路においても、電流I1〜I4の大きさを適宜設定することによって、遅延クロック信号CLKdが基準クロック信号CLKrのオンデューティを所望の比率で内分する時点で立ち上がるように調整することができる。特に、電流I2〜I4の大きさをいずれも等しくし、電流I1を電流I2〜I4の大きさの3倍に相当する大きさとなるように設定した場合、チャージポンプ回路30におけるスイッチ302及び304が閉じたときにループフィルタ40に供給される電流の大きさと、スイッチ304及び306が閉じたときにループフィルタ40から引き込まれる電流の大きさとが等しくなり、遅延クロック信号CLKdの立ち上がりは、基準クロック信号CLKrのオンデューティのちょうど半分の時点で生じる。
以上、本参考例によると、第1の実施形態と比較して信号生成回路20の構成が容易になり、遅延ロックドループ回路全体としての回路規模が縮小する。
(第3の参考例)
図9は、第3の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成を示す。本参考例に係る遅延ロックドループ回路は、第1及び2の参考例とは異なる構成のチャージポンプ回路30を備えている。本参考例に係るチャージポンプ回路30は、第2の参考例に係るチャージポンプ回路30に、さらに、電流源301と同極性の電流I5を供給する電流源309を備えている。すなわち、本参考例に係るチャージポンプ回路30では、信号UP及びDNの状態にかかわらず、電流源309から電流I5が常時供給されている。以下、第2の参考例と異なる点についてのみ説明する。
図10は、本参考例に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートを示す。なお、図10に示したタイミングチャートにおいて、信号UP及びDNに重ねて、チャージポンプ回路30から外部に向かって流れる電流(プッシュ電流)及び外部からチャージポンプ回路30に向かって流れる電流(プル電流)をその大きさとともに平行斜線で表示している。
基準クロック信号CLKrが立ち上がると信号UP及びDNがHiレベルとなり、チャージポンプ回路30におけるスイッチ302及び304が閉じ、チャージポンプ回路30からループフィルタ40に、電流I1と電流I5との合計電流と電流I2との差分電流が供給され、制御電圧Vcは漸増する。そして、基準クロック信号CLKrが立ち上がってからある程度の時間が経過したときに、遅延クロック信号CLKdが立ち上がる。この結果、信号UPのみがLoレベルとなり、スイッチ302は開き、代わりにスイッチ306が閉じ、ループフィルタ40からチャージポンプ回路30に、電流I2と電流I3との合計電流と電流I5との差分電流が引き込まれ、制御電圧Vcは漸減して元のレベルに戻る。そして、基準クロック信号CLKrが立ち下がったとき、信号DNはLoレベルとなり、スイッチ304は開き、代わりにスイッチ308が閉じ、ループフィルタ40に、電流I4と電流I5との合計電流と電流I3との差分電流が供給される。ここで、電流I4と電流I5との合計電流と電流I3とが等しいとき、プッシュ電流とプル電流とは相殺され、基準クロック信号CLKrがLoレベルにある間は、チャージポンプ回路30のプッシュプル動作は見かけ上停止する。
本参考例に係る遅延ロックドループ回路においても、電流I1〜I5の大きさを適宜設定することによって、遅延クロック信号CLKdが基準クロック信号CLKrのオンデューティを所望の比率で内分する時点で立ち上がるように調整することができる。特に、電流I1及びI3の大きさを等しくし、電流I2、I4及びI5の大きさを等しくし、かつ、電流I1及びI3を電流I2、I4及びI5の大きさの2倍に相当する大きさとなるように設定した場合、チャージポンプ回路30におけるスイッチ302及び304が閉じたときにループフィルタ40に供給される電流の大きさと、スイッチ304及び306が閉じたときにループフィルタ40から引き込まれる電流の大きさとが等しくなり、遅延クロック信号CLKdの立ち上がりは、基準クロック信号CLKrのオンデューティのちょうど半分の時点で生じる。
以上、本参考例によると、第1の実施形態と比較して信号生成回路20の構成が容易になり、遅延ロックドループ回路全体としての回路規模が縮小する。
ところで、本参考例に係るチャージポンプ回路30では、信号UP及びDNのそれぞれに従って同じ大きさの電流がその向きを変えつつ連続的に流れるため、電流の通電/遮断のスイッチング制御はもはや不要となり、図11に示したような回路構成が可能となる。すなわち、チャージポンプ回路30は、信号UPの反転(以下、「信号/UP」と表す)を受ける抵抗311(抵抗値R1)、信号DNを受ける抵抗312(抵抗値R2)、及び、一端が抵抗311及び312の接続箇所に接続され、他端にグランド電圧Vssが与えられた抵抗313(抵抗値R3)を備えており、また、ループフィルタ40は、容量401、及び、負帰還部分に容量401が接続され、反転入力端がチャージポンプ回路30における抵抗311〜313の接続箇所に接続され、非反転入力端に電圧Vaが与えられた演算増幅器402を備えている。
図11において、信号/UP及びDNのHiレベルの電圧を電源電圧Vdd、Loレベルの電圧をグランド電圧Vss(=0)としたとき、基準クロック信号CLKrが立ち上がると信号/UP及びDNはそれぞれグランド電圧Vss及び電源電圧Vddとなる。ここで、次の条件、
R2=R3=2R1=R、かつ、Va=(Vdd−Vss)/2=Vdd/2
を満たすように、抵抗311〜313の抵抗値、及び、電圧Vaをそれぞれ設定すると、信号/UP及びDNがそれぞれグランド電圧Vss及び電源電圧Vddとなったとき、抵抗311から信号/UPの入力端に、大きさがVdd/Rの電流が流れ出し、信号DNの入力端から抵抗312に、大きさがVdd/2/Rの電流が流れ込む。また、抵抗311〜313の接続点からグランドノードには、大きさがVdd/2/Rの電流が流れている。したがって、キルヒホッフの法則により、演算増幅器402の出力側から抵抗311〜313の接続点に、容量401を介して電流Vdd/Rが流れ込む。この結果、制御電圧Vcは漸増する。
そして、基準クロック信号CLKrが立ち上がってからある程度の時間が経過したときに、遅延クロック信号CLKdが立ち上がり、信号/UPが電源電圧Vddとなり、信号/UPの入力端から抵抗311に、大きさがVdd/Rの電流が流れ込む。したがって、キルヒホッフの法則により、抵抗311〜313の接続点から演算増幅器402の出力側に、容量401を介して電流Vdd/Rが流れ出す。この結果、制御電圧Vcは漸減して元のレベルに戻る。
その後、基準クロック信号CLKrが立ち下がったとき、信号DNはグランド電圧Vss(=0)となり、抵抗312から信号DNの入力端に、大きさがVdd/2/Rの電流が流れ出す。したがって、信号/UPの入力端から抵抗311に流れ込む電流は、抵抗312及び313を通じて流れ出し、ループフィルタ40には流れ込まなくなる。すなわち、基準クロック信号CLKrがLoレベルにある間は、チャージポンプ回路30のプッシュプル動作は見かけ上停止する。
以上のように、図11に示したチャージポンプ回路30及びループフィルタ40を備えた遅延ロックドループ回路は、図9に示した本参考例に係る遅延ロックドループ回路と同様の動作をする。しかも、図11に示した変形例ではスイッチを用いていないためスイッチングノイズに起因する電流精度の劣化がなく、また、図9に示した遅延ロックドループ回路よりも低電圧での動作が可能となる。
(第4の参考例)
図12は、第4の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成を示す。本参考例に係る遅延ロックドループ回路は、上記の第1の実施形態及び各参考例に係る遅延ロックドループ回路のいずれか二つを組み合わせた構成をしており、第1の遅延ロックドループ回路は、遅延素子10r、信号生成回路20r、チャージポンプ回路30r、及びループフィルタ40rを備え、第2の遅延ロックドループ回路は、遅延素子10f、信号生成回路20f、チャージポンプ回路30f、及びループフィルタ40fを備えている。第1及び第2の遅延ロックドループ回路は、それぞれ、基準クロック信号CLKrの立ち上がり及び立ち下がりから遅延して論理レベルが変化する遅延クロック信号CLKdr及びCLKdfを出力する。第1及び第2の遅延ロックドループ回路の具体的構成は、第1の実施形態及び各参考例で説明した通りである。また、本参考例に係る遅延ロックドループ回路はクロック生成回路50を備えている。以下、本参考例に特徴的な部分についてのみ説明する。
クロック生成回路50は、遅延クロック信号CLKdr及びCLKdfから遅延クロック信号CLKdを生成する。図13は、本参考例に係る遅延ロックドループ回路のタイミングチャートを示す。遅延クロック信号CLKdの生成方法はさまざまであるが、例えば、図13に示したように、遅延クロック信号CLKdは、遅延クロック信号CLKdrが立ち上がることによって立ち上がり、遅延クロック信号CLKdfが立ち上がることによって立ち下がるようにすればよい。
特に、遅延クロック信号CLKdr及びCLKdfがそれぞれ基準クロック信号CLKrのオンデューティ及びオフデューティのちょうど半分の時点で立ち上がるように、第1及び第2の遅延ロックドループ回路を構成することによって、遅延クロック信号CLKdは、基準クロック信号CLKrのオンデューティのちょうど半分の時点で立ち上がり、オフデューティのちょうど半分の時点で立ち下がる。ここで、基準クロック信号CLKrの周期をT、デューティ比をαとすると、遅延クロック信号CLKdのオンデューティの時間は、
αT/2+(1−α)T/2=T/2
となり、基準クロック信号CLKrのちょうど半分の周期(T/2)となる。すなわち、基準クロック信号CLKrのデューティ比にかかわらず遅延クロック信号CLKdのデューティ比は50%となる。
以上、本参考例によると、基準クロック信号CLKrから1/4位相(90°)遅れ及び3/4位相(270°)遅れで論理レベルが変化する遅延クロック信号CLKdが生成される。また、基準クロック信号CLKrのデューティ比が補正される。
さらに、本参考例においては、遅延素子10rと遅延素子10fを、差動回路で構成すれば、ノイズに対してより強い構成となる。具体的には、図14で示す差動回路で構成可能である。図14に示した遅延素子10Aは、図2に示した反転回路11と同様の反転回路11a及び11b、及び、差動増幅器を有する波形整形回路12Aを備えている。反転回路11a及び11bは、それぞれ、差動入力信号として信号IN+及びIN-を受ける。波形整形回路12Aは、反転回路11a及び11bの出力を受けて波形整形し、信号OUT+及びOUT-を出力する。図14に示した差動回路を図12に示した遅延ロックドループ回路に適用する場合は、信号IN+として基準クロック信号CLKrを、信号IN-として基準クロック信号CLKrの反転信号を入力し、信号OUT+及びOUT-を遅延クロック信号CLKdr及びCLKdfにそれぞれ対応させればよい。このように、遅延素子を差動回路で構成することにより、電源などで発生する同相位相ノイズがキャンセルされ、より高精度の遅延クロック信号を生成することができる。
(第5の参考例)
図15は、第5の参考例に係る遅延ロックドループ回路の構成を示す。本参考例に係る遅延ロックドループ回路は、第4の参考例に係る遅延ロックドループ回路における第1及び第2の遅延ロックドループ回路に、互いに逆位相関係にある基準クロック信号CLKr及びその反転(以下、「基準クロック信号/CLKr」と表す)を与える構成となっている。
第1及び第2の遅延ロックドループ回路は、それぞれ、基準クロック信号CLKr及び/CLKrの立ち上がり(又は立ち下がり)から遅延して論理レベルが変化する遅延クロック信号CLKdr及びCLKdfを出力する。すなわち、第2の遅延ロックドループ回路は、実質的に、基準クロック信号CLKrの立ち下がり(又は立ち上がり)から遅延して論理レベルが変化する遅延クロック信号CLKdfを出力するものであり、クロック生成回路50によって生成される遅延クロック信号CLKdは第4の参考例の場合と同様である。
本参考例では、第1及び第2の遅延ロックドループ回路の極性を同一にすることができる。したがって、第1及び第2の遅延ロックドループ回路として同じものを使用することができるため、回路設計が容易になる。
なお、第4及び第5の参考例では、遅延素子10r及び10fのそれぞれによって生成された遅延クロック信号CLKdr及びCLKdfから新たな遅延クロック信号CLKdを生成しているが、本発明はこれに限定されるものではない。遅延クロック信号CLKdは、遅延クロック信号CLKdr及びCLKdf以外にも、遅延クロック信号CLKdr及びCLKdfに基づいて生成された信号であって基準クロック信号CLKr及び/CLKrの立ち上がり(又は立ち下がり)から所定位相だけ遅延して論理レベルが変化する信号、例えば、信号生成回路20r及び20fのそれぞれによって生成された信号UP又は信号DNから生成するようにしてもよい。
同様に、第1の実施形態及び各参考例に係る遅延ロックドループ回路の出力クロック信号は、遅延素子10によって生成された遅延クロック信号CLKdに限られず、例えば、信号生成回路20によって生成された信号UP又は第1の実施形態の場合には信号DNであってもよい。信号UPは遅延クロック信号CLKdが波形整形されたものであるから、むしろ信号UPを遅延ロックドループ回路の出力とした方が好ましい。
また、図4その他のタイミングチャートに示したような、基準クロック信号CLKrのオンデューティ(又はオフデューティ)中に、一旦増加(又は減少)した後元のレベルに戻るといった制御電圧Vcの変化は、基準クロック信号CLKrの立ち上がり及び立ち下がり並びに遅延クロック信号CLKdの立ち上がり(遅延クロック信号CLKdが基準クロック信号CLKrの立ち上がり及び立ち下がりのいずれか一方から遅延して立ち下がる場合には当該立ち下がり)に応じて相補的に変化する信号UP及びDNに基づいて、実現可能である。したがって、上記第1の実施形態及び各参考例で説明した信号生成回路20及びチャージポンプ回路30以外にもさまざまな回路構成が実現可能である。例えば、図6のタイミングチャートにおいて、信号UPが遅延クロック信号CLKdの立ち上がりから基準クロック信号CLKrの立ち下がりまでの間に論理レベルHiとなるように信号生成回路20及びチャージポンプ回路30の構成を変更しても、本発明が奏する効果に何ら違いはない。
本発明に係る遅延ロックドループ回路は、基準クロック信号のデューティ比にかかわらず高精度かつ定常ジッタがない遅延クロック信号を生成するため、DDR(ダブル・データ・レート)規格のインタフェースに、特に有用である。
10,10A,10r,10f 遅延素子
11,11a,11b 反転回路(第1の回路)
12,12A 波形整形回路(第2の回路)
20,20r、20f 信号生成回路
30,30r、30f チャージポンプ回路
40,40r、40f ループフィルタ
50 クロック生成回路
111 トランジスタ(第1のトランジスタ)
112 トランジスタ(第2のトランジスタ)
113 トランジスタ(第3のトランジスタ)
114 トランジスタ(電流源)
121 インバータ
122 トランジスタ
301 電流源(第1の電流源)
302 スイッチ(第1のスイッチ)
303 電流源(第2の電流源)
304 スイッチ(第2のスイッチ)
305 電流源(第3の電流源)
306 スイッチ(第3のスイッチ)
307 電流源(第4の電流源)
308 スイッチ(第4のスイッチ)
309 電流源(第5の電流源)
311 抵抗(第1の抵抗)
312 抵抗(第2の抵抗)
313 抵抗(第3の抵抗)
401 容量
402 演算増幅器

Claims (8)

  1. 基準クロック信号の第1の論理レベルから第2の論理レベルへの第1の変化から遅延して、第1の論理レベルから第2の論理レベルへ変化する遅延クロック信号を生成する遅延素子と、
    前記基準クロック信号の第1の変化、前記基準クロック信号の前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルへの第2の変化、及び前記遅延クロック信号の変化に応じて相補的に変化する第1及び第2の信号を生成する信号生成回路と、
    前記第1及び第2の信号に従って、前記基準クロック信号の第1の変化から前記遅延クロック信号の変化までの間、プッシュ動作及びプル動作のいずれか一方である第1の動作を行い、前記遅延クロック信号の変化から前記基準クロック信号の第2の変化までの間、プッシュ動作及びプル動作の他方である第2の動作を行うチャージポンプ回路と、
    前記チャージポンプ回路の出力を積分してアナログ信号を出力するループフィルタとを備え、
    前記遅延素子は、前記ループフィルタの出力に基づいて、前記基準クロック信号の第1の変化から前記遅延クロック信号の変化までの遅延量を制御する、遅延ロックドループ回路において、
    前記遅延素子は、
    直列に接続され、ゲートに前記基準クロック信号を受ける互いに逆極性の第1及び第2のトランジスタ、及びこれらトランジスタの間に接続され、ゲートに前記ループフィルタの出力を受ける第3のトランジスタを有し、前記第1のトランジスタと前記第2のトランジスタとの間の所定ノードの電圧を出力信号とする第1の回路と、
    前記第1の回路の出力信号の波形を整形する第2の回路とを備えたものである
    ことを特徴とする遅延ロックドループ回路。
  2. 請求項1に記載の遅延ロックドループ回路において、
    前記ループフィルタが、波形に鈍利のある出力で前記第3のトランジスタを制御する
    ことを特徴とする遅延ロックドループ回路。
  3. 請求項1に記載の遅延ロックドループ回路において、
    前記第1の回路の出力信号の立ち上がり及び立ち下がりのいずれか一方が他方に対してなだらかな変化をする
    ことを特徴とする遅延ロックドループ回路。
  4. 請求項3に記載の遅延ロックドループ回路において、
    前記第2の回路は、なだらかな変化をする前記第1の回路の出力信号の立ち上がり及び立ち下がりのいずれか一方を波形整形して、急峻なエッジを有する前記遅延クロック信号を生成する
    ことを特徴とする遅延ロックドループ回路。
  5. 基準クロック信号を受けて遅延させた遅延クロック信号を出力する遅延素子と、
    前記基準クロックと前記遅延クロック信号とを個々に入力して互いに異なる位相の第1の信号及び第2の信号を生成して出力する信号生成回路と、
    前記第1の信号及び第2の信号を個々に与えてプッシュ・プル動作させた電流を出力するチャージポンプ回路と、
    前記チャージポンプ回路の出力信号を積分した信号を出力するループフィルタと、
    前記遅延クロック信号を出力する出力端子と、を備え、
    前記ループフィルタの出力信号によって前記遅延クロック信号の一方のエッジの遅延量を制御する
    ことを特徴とする遅延ロックドループ回路。
  6. 請求項5に記載の遅延ロックドループ回路において、
    前記遅延素子が、入力信号を論理反転した信号を出力する反転回路と、前記反転回路の出力信号を波形整形した信号を出力する波形整形回路とを備え、
    前記ループフィルタの出力信号によって、前記反転回路における接地端子への電荷移動に制限を与える
    ことを特徴とする遅延ロックドループ回路。
  7. 請求項6に記載の遅延ロックドループ回路において、
    前記遅延素子が、
    第1極性の第1のトランジスタ、第2極性の第2、第3のトランジスタを並列接続した並列接続列及び、第1極性の第4のトランジスタを備えて入力信号を論理反転した信号を出力する反転回路と、
    前記反転回路の出力信号を波形整形した信号を出力する波形整形回路とを備え、
    前記第1のトランジスタ、前記並列接続列、前記第4のトランジスタを2つの電源端子間において縦続接続し、
    前記第1及び第4のトランジスタのゲートに前記基準クロック信号を与え、前記第2のトランジスタの制御端子に前記ループフィルタの出力信号を与え、前記第3のトランジスタの制御端子に電圧を与え、前記縦続接続したトランジスタの接続部から信号を出力する
    ことを特徴とする遅延ロックドループ回路。
  8. 請求項7に記載の遅延ロックドループ回路において、
    前記第1のトランジスタと前記第2、第3のトランジスタの共通接続部から前記信号を出力する
    ことを特徴とする遅延ロックドループ回路。
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