JP2010195535A - 被吸着物の吸着装置および取出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート状の被吸着物の複数枚が積層されたスタックからシート状の被吸着物を取り出す際に、確実に2枚目のシート状の被吸着物から1枚目のシート状の被吸着物を分離でき、シート状の被吸着物にしわ等の永久歪みを生じさせることのない被吸着物の吸着装置および取出装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、シート状の被吸着物を吸着する吸着装置であって、シート状の被吸着物を吸着する吸着面が、少なくとも1対の凹凸を有する曲面を含む吸着装置、および、その装置を備えた取出装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層された多数のシート状の被吸着物を1枚ずつ分離して吸着するのに用いることができる吸着装置およびそれを備えた被吸着物の取出装置に関する。より詳細には、複数枚積み重ねられたFPC(フレキシブルプリント基板:Flexible printed circuits)などの配線が形成されたフィルムなどの可撓性板状体を最上部から1枚ずつ吸着するのに用いることができる吸着装置およびそれを備えた取出装置に関する。
太陽電池においては、特開2005−340362号公報(特許文献1)に示すように、電極パターンが形成されたシート状基板上に太陽電池セルを接続するような構造の太陽電池が提案されており、このような太陽電池の生産装置においては多数のシート状基板が積層された状態のスタックからシート状基板を1枚ずつ分離して取り出す工程が必要であり、通常このための専用装置が用いられる。このような装置としては、これまでに各種の装置が検討されている。
しかし、従来からこの種の装置においては、最上部のシート状基板をスタックから持ち上げる際に、複数枚のシート状基板が同時に持ち上げられてしまうことがあり、シート状基板を1枚ずつ取り出すことが難しいという問題があった。
このような問題を解決するために、例えば、特開昭59−182135号公報(特許文献2)には、板状体を湾曲させながら吸着することにより、積層された板状体を1枚ずつ吸着して移動するための吸着装置を備えた板状体ハンドリング装置が記載されている。
かかる従来の装置を図5を用いて説明する。図5において、ステージ11はシート状の被吸着物(板状体)1と紙12を積載する第1のテーブルであり、紙12は被吸着物1の表面に疵を付けないために積まれている。吸着パッド61は真空ポンプで吸引される真空パッドなどであり、リンク機構63に接続されている。リンク機構63は被吸着物1の両端側の吸着パッド61のみを持ち上げるための機構であり、動作シリンダ64はリンク機構63を駆動させるためのシリンダである。これらの吸着パッド61やリンク機構63等はアーム62に取り付けられている。
次に、この装置の動作を説明する。まず図5(a)において、アーム62が下降することで吸着パッド61が最上段の紙12と被吸着物1の方に移動し、吸着パッド61が紙12を通して被吸着物1を吸引する(紙12はクラフト紙等でありかなり通気性はよい。)。
次に、動作シリンダ64が動作し、リンク機構63により被吸着物1の両端側の吸着パッド61のみが図5(b)のように持ち上げられ一対の被吸着物1と紙12は弓状にそり上げられながら持ち上げられる。
特開2005−340362号公報 特開昭59−182135号公報
しかしながら、このような従来の吸着装置および取出装置においても、やはり1枚目の被吸着物に2枚目の被吸着物が張り付いてくる場合があり、非吸着物を確実に1枚づつ分離するためには十分ではなかった。また、このような装置では、被吸着物全体を湾曲させるため特に両端側の吸着パッドの吸引力を強くする必要があり、この吸着部でシート状の被吸着物にしわができてしまうという問題もあった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、シート状の被吸着物の複数枚が積層されたスタックからシート状の被吸着物を取り出す際に、より確実に2枚目のシート状の被吸着物から1枚目のシート状の被吸着物を分離でき、シート状の被吸着物にしわ等の永久歪みが生じることが低減された被吸着物の吸着装置および取出装置を提供することを目的とする。
本発明は、シート状の被吸着物を吸着する吸着装置であって、シート状の被吸着物を吸着する吸着面が、少なくとも1対の凹凸を有する曲面を含む吸着装置である。
本発明の吸着措置は、吸着面に多孔を有することが好ましい。また、吸着面に連通多孔質部材を備えることが好ましい。また、吸着面に複数の吸着パッドを備えることが好ましい。また、吸着面に静電チャックを備えることが好ましい。
さらに、本発明は、上記吸着装置を備えたことを特徴とする被吸着物の取出装置にも関する。
本発明によれば、より確実に2枚目のシート状の被吸着物から1枚目のシート状の被吸着物を分離でき、シート状の被吸着物にしわ等の永久歪みを生じさせることが低減される。
本発明の第一の実施形態を説明するための断面模式図である。(a)〜(d)は第一の実施形態の吸着工程を順に示す図である。 本発明の第二の実施形態を説明するための断面模式図である。(a)〜(e)は第二の実施形態の吸着工程を順に示す図である。 本発明の第三の実施形態を説明するための断面模式図である。(a)〜(e)は第三の実施形態の吸着工程を順に示す図である。 本発明の第四の実施形態を説明するための断面模式図である。(a)〜(d)は第四の実施形態の吸着工程を順に示す図である。 従来の吸着装置を示す断面模式図である。(a)、(b)は従来の吸着装置の吸着工程を順に示す図である。 従来の吸着装置の分離原理を説明するための断面模式図である。 本発明の吸着装置の分離原理を説明するための断面模式図である。(a)〜(c)は1枚目の被吸着物と2枚目の被吸着物の分離工程を順に示す図である。
<第一の実施形態>
図1を用いて、本実施形態を説明する。図1は本発明の吸着装置の第一の実施形態を示す断面模式図であり、(a)〜(d)は本実施形態の吸着装置2がシート状の被吸着物1を吸着させて持ち上げるまでの各工程を順に示している。なお図1においては本発明の趣旨を理解しやすいように実際の形状を誇張して記載している。
図1(a)において、複数のシート状の被吸着物1がステージ11上に積層されており、本実施形態の吸着装置2を用いることにより、このシート状の被吸着物1を最上部から1枚ずつ吸着させて取り出すことができる。本発明の吸着装置2は、シート状の被吸着物を吸着する面である吸着面21が、少なくとも1対の凹凸を有する曲面を含むことを特徴とするものである。ここでいう凹凸を有する曲面とは、シート状の被吸着物1がしわ等の永久歪みを生じることなく密着し得る程度の緩やかな曲面の隆起を意味するものであり、その曲面の曲率半径はシート状の被吸着物1にしわが発生しない程度の曲率半径以上とすることが好ましい。また少なくとも1対の凹凸とは、凹部のみ又は凸部のみでは足りず、凹部および凸部の両方を各々1つ以上有することを意味する。具体的な形状としては、その縦断面の形状が図1に示す吸着面21のような緩やかな波状であることが好ましく、その場合の凹凸の数は1対以上で、シート状の被吸着物1の長辺方向の長さ1500mm当たりで凹凸の段差は5mm〜20mm程度である。
本実施形態において、吸着装置2の吸着面21には多孔22が設けられており、吸引口23から真空ポンプ等の減圧装置(図示せず)により吸着装置2の内部を減圧することにより、シート状の被吸着物1を吸着面21に吸引することができる。
次に、本実施形態の吸着装置2の使用方法を説明する。まず、吸着装置2は図示しないエアシリンダー機構等に取り付けられており、図1(a)に示す位置からステージ11上に積層されたシート状の被吸着物1の方へ降下された状態で、吸引口23に接続された減圧機構を作動させ吸着装置2の内部を減圧する。これにより、吸着装置2の内部が陰圧となり、1枚目のシート状の被吸着物1と2枚目のシート状の被吸着物81とが静電気力により一体となったまま、吸着装置2の吸着面21の凹凸を有する曲面形状に沿って吸着され、図1(b)に示す状態となる。このとき、図1(b)に示すように吸着装置2の吸着面21が凹凸を有する曲面形状であるので、シート状の被吸着物1および2枚目のシート状の被吸着物81が凹凸を有する曲面形状となることにより、後述する原理により1枚目のシート状の被吸着物1と2枚目のシート状の被吸着物81との間に複数の空間部が形成されるため、1枚目のシート状の被吸着物1は2枚目のシート状の被吸着物81と分離された図1(c)に示す状態となり、同時に持ち上げられることが防止される。
さらに、吸着装置2を図1(c)に示す状態から図1(d)に示す状態まで上昇させることにより、ステージ11に積層されたシート状の被吸着物のうち最上部の1枚のみを取り出すことができる。
図6に吸着面が下に凸で構成された従来の方式の分離原理を、図7に本方式の分離原理を示す。図6にしめすように吸着面101が凸面である場合、吸着面101に吸引された1枚目のシート状の被吸着物102は吸着面101に倣って吸着する一方2枚目の被吸着物103は吸着面101からの吸引力が作用しておらず、静電気力のみで吸着している。ところでこのような曲面に吸着された2枚目のシート状の被吸着物103は、図6に示すように自重及び、曲面の形状で形成された曲率半径と材質の持つ剛性(ヤング率やポアソン比)により復元力が働き、分離する方向(図6中矢印に示すように吸着面101に対して法線方向104)に力が働き、2枚目のシート状の被吸着物103は分離されようとする。しかしながらこのような状態で静電気力が高いと2枚目のシート状の被吸着物103の自重および復元力だけでは分離できず、2枚目のシート状の被吸着物103が密着したままとなってしまうことがあった。
一方、図7に本発明の原理図をしめす。図7に示すように吸着面111は凹凸状曲面を少なくとも1対以上保有している。このような吸着面形状の場合、図7(a)に示すように吸着面111に吸引された1枚目のシート状の被吸着物112は吸着面111に倣って吸着する一方、静電気で吸着された2枚目のシート状の被吸着物113は図7(b)に示すように自重及び曲面の形状で形成された曲率半径と材質の持つ剛性(ヤング率やポアソン比)により復元力が働き、吸着面111の法線方向114以外に吸着面111に対して水平方向115にも分離力が働くことになる。一般的に静電気力は水平方向に対する抗力が低く、水平力が働くことにより空間部116が形成され、図7(c)に示すように容易に分離される。
本発明においては、上記のような構成により、より確実に1枚目のシート状の被吸着物112から2枚目のシート状の被吸着物113を分離できる。また、吸着面111を少なくとも1対の凹凸を有する曲面形状とすることにより、従来のように下に凸のみの形状とした場合などと比べて、吸着面111の曲率半径を小さくできるため、吸着面111に保持された被吸着物112,113の曲げなどの変形に対する剛性が高くなり、しわ等の永久歪みが生じることが防止される。なおの上記吸着面111の曲率半径に関しては材料の塑性変形が発生するよりは大きくなるように選択することは当然の設計事項である。
本発明においては、シート状の被吸着物1の具体例として、厚みが25〜50μmのPET、PEN、ポリイミドなどの基材に電極が形成されたFPC基板などが挙げられ、その中でも、積層した場合に1枚目と2枚目が分離しにくいポリイミド製FPC基板などに対して、本発明の吸着装置は好適に用いることができる。なお、本発明が適用されるシート状の被吸着物1は、上記のものに限られず、ある程度の可撓性を有する部材からなるシート状の被吸着物1であれば、本発明を適用することができる。
<第二の実施形態>
本発明の第二の実施形態は、シート状の被吸着物を吸着する面である吸着面が、少なくとも1対の凹凸を有する曲面を含む点で第一の実施形態と同様であるが、第一の実施形態とは吸着装置の吸引機構として可撓性の連通多孔質体を用いる点が異なるものである。
図2を用いて、本実施形態を説明する。図2は本発明の吸着装置の第二の実施形態を示す断面模式図であり、(a)〜(e)は本実施形態の吸着装置3がシート状の被吸着物1を吸着させて持ち上げるまでの各工程を順に示している。
本実施形態の吸着装置3において、被吸着物が吸着される面である吸着面31は、少なくとも1対の凹凸を有する曲面を含んでおり、可撓性ではあるが実質的に塑性変形しない部材から構成されている。なお、凹凸の説明については、第一の実施形態と同様である。
本実施形態において、吸着面31は上下に連通した連通孔32aを多数有する連通多孔質体32の下面である。吸着装置3の吸引口33には図示しない真空ポンプ等の減圧装置が接続されており、吸着装置3の内部を減圧することにより、シート状の被吸着物1を連通多孔質部材32の吸着面31に吸引することができる。ここで、連通多孔質体32は、少なくとも上下方向に伸縮可能な材料からなるものである。より具体的には、例えば、連通孔32aを多数有するスポンジ体(例えばイノアック製のメラミンフォーム ”バソテクト”)などが挙げられる。
次に、本実施形態の吸着装置3の使用方法を説明する。まず、吸着装置3は図示しないエアシリンダー機構等に取り付けられており、図2(a)に示す位置からステージ11上に積層されたシート状の被吸着物1の方へ降下され、図2(b)に示す位置に移動する。連通多孔質体32は上記のような性質により、シート状の被吸着物1に圧接される際に、図2(b)にしめすように吸着面31がシート状の被吸着物1の形状に合わせて平らになる。
この図2(b)に示すような吸着装置3の吸着面31がシート状の被吸着物1と密着した状態で、吸引口33に接続された減圧機構を作動させ吸着装置3の内部を減圧する。これにより、連通多孔質体32の連通孔32aの内部が陰圧となり、1枚目のシート状の被吸着物1と2枚目のシート状の被吸着物81とが静電気力により一体となったまま、吸着装置3の吸着面31に吸着される。
次に、吸着装置3を、内部を陰圧に保ったまま、エアシリンダー機構等により図2(b)に示す位置から図2(c)に示す位置に上昇させる。このとき、連通多孔質体32は、シート状の被吸着物1方向への圧接から開放されるため、吸着面31に凹凸を有する元の曲面形状に戻る。なお、連通多孔質体32は上下方向に伸縮可能な部材であるが、図2(c)の状態で吸着装置3の内部が陰圧に保たれていることのみでは、吸着面31が平らになることのないようなある程度の剛性を有する部材である。
図2(c)に示すように吸着装置3の吸着面31が凹凸を有する曲面形状となり、1枚目のシート状の被吸着物1および2枚目のシート状の被吸着物81も凹凸を有する曲面形状となることにより、1枚目のシート状の被吸着物1と2枚目のシート状の被吸着物81との間に分離する方向に力が発生され複数の空間部が形成されるため、1枚目のシート状の被吸着物1は2枚目のシート状の被吸着物81と分離された図2(d)に示す状態となり、同時に持ち上げられることが防止される。
さらに、吸着装置3を図2(d)に示す状態から図2(e)に示す状態まで上昇させることにより、ステージ11に積層されたシート状の被吸着物のうち最上部の1枚のみを取り出すことができる。
上記のような構成により、より確実に2枚目のシート状の被吸着物81から1枚目のシート状の被吸着物1を分離できる。また、吸着面31を少なくとも1対の凹凸を有する曲面形状とすることにより、従来のように下に凸のみの形状とした場合などと比べて、吸着面31の曲率半径を小さくできるため、吸着面31に保持された被吸着物の曲げなどの変形に対する剛性が高くなり、しわ等の永久歪みが生じることが防止される。
<第三の実施形態>
本発明の第三の実施形態は、シート状の被吸着物を吸着する面である吸着面が、少なくとも1対の凹凸を有する曲面を含む点で第一の実施形態と同様であるが、第一の実施形態とは吸着装置の吸引機構として複数の吸着パッドを用いる点が異なるものである。
図3を用いて、本実施形態を説明する。図3は本発明の吸着装置の第三の実施形態を示す断面模式図であり、(a)〜(e)は本実施形態の吸着装置4がシート状の被吸着物1を吸着させて持ち上げるまでの各工程を順に示している。
本実施形態の吸着装置4において、被吸着物が吸着される面である吸着面41は、少なくとも1対の凹凸を有する曲面を含んでおり、実質的に変形しない部材から構成されている。なお、凹凸の説明については、第一の実施形態と同様である。
本実施形態において、図3(a)に示すように吸着装置4の吸着面41側には複数の吸着パッド42が設置されている。吸引口43には図示しない減圧装置が接続されており、パイプ44を通して吸着パッド42を陰圧にすることにより、シート状の被吸着物1を吸着面41に吸引することができる。ここで、吸着パッド42のパッド部は図示するように蛇腹状になっており吸着前は吸着面41より下方向にあるものの、吸着時には吸着面41より退避する方向に縮み、吸着面41に被吸着物1が張り付く。
次に、本実施形態の吸着装置4の使用方法を説明する。まず、吸着装置4は図示しないエアシリンダー機構等に取り付けられており、図3(a)に示す位置からステージ11上に積層されたシート状の被吸着物1の方へ降下され、図3(b)に示す位置に移動する。
この図3(b)に示すように、吸着装置4の吸着パッド42の各々が1枚目のシート状の被吸着物1と密着した状態で、吸引口43に接続された減圧機構を作動させ吸着パッド42を陰圧にする。これにより、1枚目のシート状の被吸着物1と2枚目のシート状の被吸着物81とが静電気力により一体となったまま、吸着パッド42に吸着される。
さらに、減圧機構によりパイプ44の内部を減圧することにより、伸びた状態であった吸着パッド42の蛇腹部が収縮して図3(c)に示す状態となり、1枚目のシート状の被吸着物1および2枚目のシート状の被吸着物81は吸着面41に応じた形状に可塑変形する。これにより、1枚目のシート状の被吸着物1と2枚目のシート状の被吸着物81との間に前述したように分離する方向に分離力が働き複数の空間部が形成されるため、1枚目のシート状の被吸着物1は2枚目のシート状の被吸着物81と分離された図3(d)に示す状態となり、同時に持ち上げられることが防止される。
さらに、吸着装置4を図3(d)に示す状態から図3(e)に示す状態まで上昇させることにより、ステージ11に積層されたシート状の被吸着物のうち最上部の1枚のみを取り出すことができる。
上記のような構成により、より確実に2枚目のシート状の被吸着物81から1枚目のシート状の被吸着物1を分離できる。また、吸着面41を少なくとも1対の凹凸を有する曲面形状とすることにより、従来のように下に凸のみの形状とした場合などと比べて、吸着面41の曲率半径を小さくできるため、吸着面41に保持された被吸着物1の曲げなどの変形に対する剛性が高くなり、しわ等の永久歪みが生じることが防止される。
<第四の実施形態>
本発明の第四の実施形態は、シート状の被吸着物1を吸着する面である吸着面が、少なくとも1対の凹凸を有する曲面を含む点で第一の実施形態と同様であるが、第一の実施形態とは吸着装置の吸引機構として静電チャックを用いる点が異なるものである。
図4を用いて、本発明の第四の実施形態を説明する。図4は本発明の吸着装置の第四の実施形態を示す断面模式図であり、(a)〜(d)は本実施形態の吸着装置5がシート状の被吸着物1を吸着させて持ち上げるまでの各工程を順に示している。
本実施形態において、吸着装置5は静電チャック52を備えており、この静電力によりシート状の被吸着物1を静電チャック52の吸着面51に吸着させることができる。なお静電チャックの吸引力がより有効となるため、被吸着物は樹脂性のフィルム材に金属性の電極が形成されたFPCなどが最適である。
次に、本実施形態の吸着装置5の使用方法を説明する。まず、吸着装置5は図示しないエアシリンダー機構等に取り付けられており、図4(a)に示す位置からステージ11上に積層されたシート状の被吸着物1の方へ降下された状態で、静電チャック52を作動させることにより、1枚目のシート状の被吸着物1と2枚目のシート状の被吸着物81とが静電気力により一体となったまま、吸着装置5の吸着面51に吸着されて、図4(b)に示す状態となる。このとき、図4(b)に示すように吸着装置5の吸着面51が凹凸を有する曲面形状であるため、1枚目のシート状の被吸着物1および2枚目のシート状の被吸着物81も凹凸を有する曲面形状となることにより、1枚目のシート状の被吸着物1と2枚目のシート状の被吸着物1との間に前述したように分離力が働き、1枚目のシート状の被吸着物1は2枚目のシート状の被吸着物81と分離された図4(c)に示す状態となり、同時に持ち上げられることが防止される。
さらに、吸着装置5を図4(c)に示す状態から図4(d)に示す状態まで上昇させることにより、ステージ11に積層されたシート状の被吸着物のうち最上部の1枚のみを取り出すことができる。
上記のような構成により、より確実に2枚目のシート状の被吸着物81から1枚目のシート状の被吸着物1を分離できる。また、吸着面51を少なくとも1対の凹凸を有する曲面形状とすることにより、従来のように下に凸のみの形状とした場合などと比べて吸着面51の曲率半径を小さくできるため、吸着面51に保持された被吸着物の曲げなどの変形に対する剛性が高くなり、しわ等の永久歪みが生じることが防止される。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、シート状の被吸着物1を吸引するために上記以外の機構を適用しても構わない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 (1枚目の)シート状の被吸着物、11 ステージ、12 紙、2 第一の実施形態の吸着装置、21 吸着面、22 多孔、23 吸引口、3 第2の実施形態の吸着装置、31 吸着面、32 連通多孔質部材、32a 連通孔、33 吸引口、4 第3の実施形態の吸着装置、41 吸着面、42 吸着パッド、43 吸引口、44 パイプ、5 第四の実施形態の吸着装置、51 吸着面、52 静電チャック、6 吸着装置、61 吸着パッド、62 アーム、63 リンク機構、64 動作シリンダ、81 2枚目のシート状の被吸着物、101,111 吸着面、102,112 1枚目のシート状の被吸着物、103,113 2枚目のシート状の被吸着物、104,114 法線方向、115 水平方向。

Claims (6)

  1. シート状の被吸着物を吸着する吸着装置であって、シート状の被吸着物を吸着する吸着面が、少なくとも1対の凹凸を有する曲面を含む吸着装置。
  2. 前記吸着面に多孔を有することを特徴とする請求項1に記載の吸着装置。
  3. 前記吸着面に連通多孔質部材を備えたことを特徴とする請求項2に記載の吸着装置。
  4. 前記吸着面に複数の吸着パッドを備えたことを特徴とする請求項1に記載の吸着装置。
  5. 前記吸着面に静電チャックを備えたことを特徴とする請求項1に記載の吸着装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の吸着装置を備えたことを特徴とする被吸着物の取出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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