JP2010195295A - 車両用サスペンションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁式アクチュエータを備えたサスペンションシステムの実用性を向上させる。
【解決手段】(A)アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を、定められた規則に基づいて制御する第1制御(S7)と、(B)モータの各相の通電端子間を相互に短絡させることで、アクチュエータ力を、モータに生じる起電力に依拠した大きさの制動力として発生させる第2制御(S10)とを選択的に実行可能に構成し、第2制御から第1制御へ切り換える際に、第1制御が実行された場合にアクチュエータが発生させるべきアクチュエータ力FAと第2制御が実行された場合にアクチュエータが発生させることになるアクチュエータ力FSとに基づき、それらの各々を重み付けを行って足し合わせることで、目標アクチュエータ力F*を決定し(S16,17)、その決定された目標アクチュエータ力F*となるようにアクチュエータ力を制御する制御切換時制御を実行可能に構成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ばね上部とばね下部とに対して接近・離間する向きの力を発生させる電磁式のアクチュエータを備えた車両用サスペンションシステムに関する。
近年では、車両用のサスペンションシステムとして、電磁モータの力に依拠してばね上部とばね下部とに対してそれらが接近・離間する方向の力を発生させる電磁式のショックアブソーバを含んで構成される電磁式サスペンションシステムが検討されており、例えば、下記特許文献に記載のシステムが存在する。この電磁式サスペンションシステムは、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づく振動減衰特性を容易に実現できる等の利点から、高性能なシステムとして期待されている。
電磁式のアクチュエータを備えるサスペンションシステムにおいて、例えば、アクチュエータが有する電磁モータを正常に駆動できないような失陥等が生じた場合には、適切な制御が行われず、車両の操安性や乗り心地を悪化させる虞がある。下記特許文献1に記載のシステムは、各車輪に対応して設けられた複数のアクチュエータのうちのいずれかが失陥した場合に、他の失陥していないアクチュエータのみで、車両の走行状態を安定化させる制御を実行するように構成される。また、下記特許文献2に記載のシステムは、アクチュエータが有する電磁モータの各相の通電端子間を相互に導通させた端子間導通状態と、それら通電端子間を相互には導通させずに電源からその電磁モータへの電流の流れを許容する端子間非導通状態とを切り換える導通・非導通切換器を備え、システムに失陥が生じた場合、導通・非導通切換器により電磁モータの各相の通電端子間を導通(短絡)させることによって、ばね上部とばね下部との相対動作に対して減衰力を発生させるように構成される。
特開2005−162021号公報 特開2003−223220号公報
例えば、電源の充電状態により電磁モータが電流の供給を受けることができない状況下に陥った場合には、上記特許文献2に記載されたシステムのように、すべての車輪に対応するアクチュエータの各々の電磁モータに対して端子間導通状態を実現し、そのような状況下が解消された場合には、通常の制御に戻される構成とされたサスペンションシステムが検討されている。ところが、そのようなシステムにおいては、制御の切り換えが、車両の走行中において何度も行われる可能性があり、その制御の切り換えによって、車両の乗り心地を悪化させるという問題がある。その問題に対処することにより、電磁式のアクチュエータを備えたサスペンションシステムの実用性を向上させ得ると考えられる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、電磁式のアクチュエータを備えたサスペンションシステムの実用性を向上させることを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用サスペンションシステムは、(A)導通・非導通切換器によって端子間非導通状態を実現するとともに、アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を、定められた規則に基づいて制御する第1制御と、(B)導通・非導通切換器によって端子間導通状態を実現することで、アクチュエータ力を、電磁モータに生じる起電力に依拠した大きさの制動力として発生させる第2制御とを選択的に実行可能に構成され、それら第1制御と第2制御との一方からそれらの他方へ切り換える際に、導通・非導通切換器によって端子間非導通状態を実現するとともに、第1制御が実行された場合にアクチュエータが発生させるべきアクチュエータ力と第2制御が実行された場合にアクチュエータが発生させることになるアクチュエータ力とに基づき、それらの各々を重み付けを行って足し合わせることで、目標アクチュエータ力を決定し、その決定された目標アクチュエータ力となるようにアクチュエータ力を制御する制御切換時制御を実行することを特徴とする。
本発明のサスペンションシステムによれば、2つの制御を切り換える際に、上記制御切換時制御を実行することで、制御が切り換わることにより乗員が感じる違和感を軽減することができるため、車両の乗り心地の悪化を抑制することが可能である。そのような利点を有することで、本発明のサスペンションシステムは実用性の高いものとなる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項ないし(5)項の各々が請求項1ないし請求項5の各々に相当する。
(1)電磁モータを有し、その電磁モータが発生させる力に依拠してばね上部とばね下部とに対してそれらが接近・離間する向きの力であるアクチュエータ力を発生させるアクチュエータと、
そのアクチュエータが有する電磁モータの各相の通電端子間を相互に導通させた端子間導通状態と、それら通電端子間を相互には導通させずに電源からその電磁モータへの電流の流れを許容する端子間非導通状態とを切り換える導通・非導通切換器と、
それらアクチュエータと導通・非導通切換器とを制御する制御装置であって、(A)前記導通・非導通切換器によって端子間非導通状態を実現するとともに、前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を、定められた規則に基づいて制御する第1制御と、(B)前記導通・非導通切換器によって端子間導通状態を実現することで、前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を、電磁モータに生じる起電力に依拠した大きさの制動力として発生させる第2制御とを、選択的に実行する制御装置と
を備えた車両用サスペンションシステムであって、
前記制御装置が、
前記第1制御と前記第2制御との一方からそれら第1制御と第2制御との他方へ切り換える際に、前記導通・非導通切換器によって端子間非導通状態を実現するとともに、前記第1制御が実行された場合に前記アクチュエータが発生させるべきアクチュエータ力である第1制御時アクチュエータ力と前記第2制御が実行された場合に前記アクチュエータが発生させることになるアクチュエータ力である第2制御時アクチュエータ力とに基づき、それらの各々を重み付けを行って足し合わせることで、前記アクチュエータに発生させるべきアクチュエータ力である目標アクチュエータ力を決定し、その決定された目標アクチュエータ力となるように、前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を制御する制御切換時制御を実行することを特徴とする車両用サスペンションシステム。
第1制御と第2制御との間で、瞬間的に制御を切り換えた場合、制御自体が急に切り換わることによって乗員が違和感を感じたり、制御が切り換わった際にアクチュエータ力が急変することによって乗員が違和感を感じることになる。それに対して、本項に記載のサスペンションシステムによれば、第1制御と第2制御との間で制御を切り換える際に、上記制御切換時制御を、例えば、設定された時間の間実行することで、2つの制御のうちの一方からそれらの他方へと、徐々に制御が切り換わるようにすることが可能である。そのことにより、制御が切り換わることによって乗員が感じる違和感や、制御が切り換わった際にアクチュエータ力が急変することによって乗員が感じる違和感を軽減することができ、車両の乗り心地の悪化を抑制することが可能である。
本項に記載の「アクチュエータ力」は、ばね上部とばね下部との接近離間動作に対する力であるが、この力は、その接近離間動作に対する抵抗力のみならず接近離間動作に対する推進力をも意味する。したがって、本項の態様の「制御装置」が実行する「第1制御」における「定められた規則」は、例えば、アクチュエータをショックアブソーバとして機能させるための振動減衰を目的とした制御に関する規則とすることができる。具体的には、例えば、ばね上部の動作の速度に基づく制御、つまり、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づく制御を実行するための規則等である。また、その振動減衰制御のみならず、車両の旋回に起因する車体のロールを抑制するためのロール抑制制御,車両の加減速に起因する車体のピッチを抑制するためのピッチ抑制制御や、ばね上部とばね下部との距離を調整する制御、つまり、いわゆる車高調整制御等を並行して実行するような規則であってもよい。
一方、「第2制御」は、アクチュエータに対して特別な制御を実行することなく、電磁モータに対して端子間導通状態を実現するだけで、アクチュエータは、アクチュエータ力を専ら制動力として発生させることになる。したがって、本項の態様における「制御切換時制御」は、第2制御が実行されたと仮定した場合においてアクチュエータが発生させている力を推定し、その推定された力と、第1制御と同様に決定されたアクチュエータ力とに基づいて、目標アクチュエータ力を決定するように構成することができる。その第2制御においてアクチュエータが発生させることになる制動力の推定方法について、具体的に言えば、例えば、電磁モータに生じる起電力の大きさが、その電磁モータの動作速度に比例すること、電磁モータの各相の通電端子間を導通させた場合に得られる電磁モータの動作速度と出力との関係がある特定の関係にあることとに基づき、電磁モータの動作速度に関する指標を検出することで、電磁モータの出力、つまり、アクチュエータ力を推定することが可能である。
本項に記載の「導通・非導通切換器」は、例えば、当該サスペンションシステムが駆動回路を備えている場合、その駆動回路を含んで構成することができる。この場合、駆動回路の失陥ではないシステムの失陥である場合に、制御装置が駆動回路を制御することで端子間導通状態を実現し、駆動回路を導通・非導通切換器として機能させる態様とすることができる。また、「導通・非導通切換器」は、その駆動回路とは別に設けられ、端子間導通状態と端子間非導通状態とを切り換える構造のものであってもよい。この場合、例えば、ON/OFFを切り換えることで端子間導通状態と端子間非導通状態とを切り換える構造のもの、つまり、スイッチ,リレー等とすることができる。ちなみに、導通・非導通切換器は、電磁モータの各相の通電端子間に何らかの抵抗を存在させて導通させるものであってもよく、また、通電端子間を短絡させるようにして導通させるものであってもよい。
本項の態様における「アクチュエータ」には、先に述べたように、ばね上部とばね下部との接近離間動作に対して抵抗力のみならず推進力をも発生可能なものを採用可能である。例えば、本項の態様における「アクチュエータ」は、ばね上部に連結されるばね上部側ユニットと、ばね下部に連結されてばね上部とばね下部との接近離間動作に応じたばね上部側ユニットとの相対移動が可能なばね下部側ユニットとを有し、電磁モータの力に依拠して、それらばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対移動に対する力を発生させる構造の装置、具体的に言えば、伸縮可能に構成されてその伸縮に対する力を発生させる電磁式ショックアブソーバとすることが可能である。また、一端部がばね上部とばね下部との一方に連結される弾性体を備え、アクチュエータが、その弾性体の他端部とばね上部とばね下部との他方との間に配設されて、モータ力に依拠して自身が発生させる力を弾性体に作用させることで、自身の動作位置に応じて弾性体の変形量を変化させるとともに、その力を弾性体を介してばね上部とばね下部とに作用させて、それらが接近・離間する向きの力を発生させる構造の装置、いわゆる左右独立型のスタビライザ装置の一構成要素とすることも可能である。
(2)前記制御切換時制御が、
(i)前記第1制御から前記第2制御に切り換える際に、時間の経過とともに、前記第1制御時アクチュエータ力の重み付けを減少させつつ、前記第2制御時アクチュエータ力の重み付けを増加させ、(ii)前記第2制御から前記第1制御に切り換える際に、時間の経過とともに、前記第1制御時アクチュエータ力の重み付けを増加させつつ、前記第2制御時アクチュエータ力の重み付けを減少させて、前記目標アクチュエータ力を決定し、その決定された目標アクチュエータ力となるように、前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を制御するように構成された(1)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、重み付けを行う方法を具体化した態様であり、本項の態様によれば、2つの制御のうちの切り換える前の制御においてアクチュエータが発生する力を減少させつつ、切り換え後の制御においてアクチュエータが発生する力を増加させるようにして、2つの制御が徐々に切り換えられることになる。なお、本項の態様は、重み付けを連続的に変化させるような態様であってもよく、段階的に変化させるような態様であってもよい。
(3)前記制御装置が、
前記制御切換時制御を、前記第1制御から前記第2制御に切り換える際には実行せず、前記第2制御から前記第1制御に切り換える際にのみ実行する(1)項または(2)項に記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、第1制御が通常時の制御とされ、第2制御がフェール時の制御とされた場合に、特に有効な態様となる。具体的に説明すれば、本項の態様においては、第1制御から第2制御への切り換えの際には、制御切換時制御が実行されず、早急にフェール時の制御である第2制御に切り換えられる。それに対して、第2制御から第1制御への切り換えの際には、つまり、後に説明するような一時的な失陥で第2制御を実行した後にその一時的な失陥から復帰する際には、制御切換時制御によって、先に述べた乗員が感じる違和感を軽減しつつ通常の制御に戻すことが可能である。
(4)前記制御装置が、
通常時に前記第1制御を実行し、ばね下部が勢いよく動作させられるような状況下において前記第2制御を実行する(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
ばね下部が勢いよく動作させられるような状況下においては、モータの起電力が大きくなることが予測される。そのような場合に、第2制御を実行すれば、回路内の電源等に、大きな負荷がかからないようにすることが可能である。そのばね下部が勢いよく動作させられるような状況になるのは、例えば、悪路を走行している場合や路面の凹凸を通過する場合など、一時的であるため、制御切換時制御が有効である。なお、上記の「ばね下部が勢いよく動作させられるような状況下」を表す指標としては、例えば、ばね下部の加速度や速度等を採用することができる。ちなみに、その指標を用いて2つの制御を切り換える際には、現時点での指標値に基づいて制御を切り換えてもよく、現時点から遡った設定時間内の指標値に基づいて制御を切り換えてもよい。より具体的に言えば、例えば、現時点における指標値が設定値より大きい場合に、第1制御から第2制御に切り換え、設定時間内における指標値が設定値より小さい場合に、第2制御から第1制御に切り換えるような態様とすることができる。
(5)前記制御装置が、
通常時に前記第1制御を実行し、電源の残存エネルギ量が設定値より少ない状況下において前記第2制御を実行する(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
車両全体としての電源からの供給電力が増加すると、電源の残存エネルギ量が少ない状況下になってしまう場合がある。特に、アクチュエータは、比較的大きな電力を必要とし、そのアクチュエータへの大きな供給電力は、電源の残存エネルギ量の低下の要因となる可能性が高い。そこで、電源の残存エネルギ量が設定値より少ない状況下になった場合に、第2制御を実行すれば、アクチュエータへの供給電力が0とされるとともに、車両が搭載する充電装置により電源は充電されることになる。つまり、その電源の残存エネルギ量が設定値より少ない状況下となるのは、一時的であり、制御切換時制御が有効である。なお、電源の残存エネルギ量が設定値より少ない状況下を表す指標としては、残存エネルギ量に限らず、充電量,充電容量を基準とした残存エネルギ量の割合や、電源の放電電圧等を採用することもできる。
なお、本項の態様に、先に述べたばね下部が勢いよく動作させられるような状況下において第2制御を実行する態様を合わせた場合には、ばね下部が勢いよく動作させられるような状況下と電源の残存エネルギ量が設定値より少ない状況下とのいずれか一方の状況下になった場合に、第2制御を実行し、それらの両者の状況下になくなった場合に、第2制御から第1制御に切り換える態様とすることが望ましい。
(6)前記第1制御が、
前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を、少なくとも、ばね上部の振動を減衰させるための振動減衰力として発生させる制御である(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
本項に記載の態様は、第1制御に限定を加えた態様であり、振動減衰を目的とした制御、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づく制御を実行可能とされた態様である。本項の態様の第1制御においては、制動力を発生させる状態だけでなく、場合によっては、電磁モータが電源からの電力を受け、ばね上部とばね下部との相対動作と同じ方向の力、すなわち、推進力を発生させる状態にもなり得る。つまり、第2制御が、電磁モータに生じる起電力に依拠した大きさの減衰力を発生させるのみであるのに対して、第1制御は、優れた振動減衰効果が得られることになる。したがって、第1制御と第2制御との間で制御が切り換わると、その振動減衰効果の違いにより、乗員は、大きな違和感を感じる虞があるため、本項の態様においては、制御切換時制御が、特に有効である。なお、第1制御には、スカイフックダンパ理論に基づく制御に加え、ばね下部の振動に対する減衰力を発生させる擬似的なグランドフックダンパ理論に基づく制御を実行可能とし、それらの両者を総合的に実行するような制御を採用してもよい。
(7)当該車両用サスペンションシステムが、
(a)電源の高電位側端子と前記電磁モータの1つの相の通電端子との間に設けられた高電位側スイッチング素子と(b)電源の低電位側端子と前記電磁モータの1つの相の通電端子との間に設けられた低電位側スイッチング素子とからなるスイッチング素子対を、前記電磁モータの総数に対応して複数対有し、それらのスイッチング素子の作動を制御して前記電磁モータを流れる電流を制御しつつその電磁モータを駆動する駆動回路を備えた(1)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
(8)前記制御装置が、
前記複数のスイッチング素子対のスイッチング素子の作動を制御することによって、前記端子間導通状態を実現して第2制御を実行する、あるいは、前記端子間非導通状態を実現するとともに前記電磁モータを流れる電流を制御することにより前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を制御して第1制御を実行するように構成されることで、前記駆動回路を前記導通・非導通切換器として機能させる(7)項に記載の車両用サスペンションシステム。
上記2つの項に記載の態様は、当該サスペンションシステムが、いわゆるインバータを備えた態様である。インバータは、例えば、各相ごとに設けられたFET等のスイッチング素子の作動を、電磁モータの電気角に応じて制御可能な構造のものであればよく、PWM(Pulse Width Modulation)制御を実行可能な構造のものを採用することが望ましい。インバータによれば、電磁モータの制御を容易にかつ正確に行うことが可能であるため、第1制御と制御切換時制御においては、駆動回路によって電磁モータに流れる電流量である通電電流を調整することで、アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を制御することが可能である。また、複数のスイッチング素子対のスイッチング素子のON/OFF状態を後述のような固定した状態とするだけで端子間導通状態を実現すること、つまり、第2制御を実行することが可能である。そのため、第2制御を実行するために、駆動回路の他に、導通・非導通切換器を設けて制御する必要がないため、比較的簡便な構成のシステムとすることが可能であり、後者の態様は、そのように構成された態様である。
請求可能発明の実施例である車両用サスペンションシステムの全体構成を示す模式図である。 図1に示すスプリング・アブソーバAssyを示す正面断面図である。 図2に示すアクチュエータが有する電磁モータを駆動する駆動回路の回路図である。 図2に示すアクチュエータが有する電磁モータの回転速度と通電電流との関係を示す図である。 制御切換時制御において用いられる第2制御時アクチュエータ力に対する第1制御時アクチュエータ力の重み付け係数αの大きさを示す図である。 図1に示すサスペンション電子制御ユニットによって実行されるアクチュエータ制御プログラムを表すフローチャートである。 図6のアクチュエータ制御プログラムの一部分である標準アクチュエータ力決定サブルーチンを示すフローチャートである。
以下、請求可能発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。また、〔発明の態様〕の各項の説明に記載されている技術的事項を利用して、下記の実施例の変形例を構成することも可能である。
<サスペンションシステムの構成>
図1に、請求可能発明の実施例である車両用サスペンションシステム10を模式的に示す。本サスペンションシステム10は、前後左右の車輪12の各々に対応する独立懸架式の4つのサスペンション装置を備えており、それらサスペンション装置の各々は、サスペンションスプリングとショックアブソーバとが一体化されたスプリング・アブソーバAssy20を有している。車輪12,スプリング・アブソーバAssy20は総称であり、4つの車輪のいずれに対応するものであるかを明確にする必要のある場合には、図に示すように、車輪位置を示す添え字として、左前輪,右前輪,左後輪,右後輪の各々に対応するものにFL,FR,RL,RRを付す場合がある。
スプリング・アブソーバAssy20は、図2に示すように、車輪12を保持してばね下部の一部分を構成するサスペンションロアアーム22と、車体に設けられてばね上部の一部分を構成するマウント部24との間に、それらを連結するようにして配設されている。スプリング・アブソーバAssy20は、電磁式のアクチュエータ30と、サスペンションスプリングとしてのコイルスプリング32とを含んで構成されており、それらが一体化されたものとなっている。
アクチュエータ30は、ねじ溝が形成された雄ねじ部としてのねじロッド40と、ベアリングボールを保持してねじロッド40と螺合する雌ねじ部としてのナット42とを含んで構成されるボールねじ機構と、動力源としての電磁モータ44(以下、単に「モータ44」という場合がある)と、そのモータ44を収容するケーシング46とを備えている。そのケーシング46は、ねじロッド40を回転可能に保持するとともに、外周部において防振ゴム48を介してマウント部24に連結されている。モータ44は、中空とされたモータ軸50を有しており、そのモータ軸50には、それの内側を貫通して上端部においてねじロッド40が固定されている。つまり、モータ44は、ねじロッド40に回転力を付与するものとなっている。
また、アクチュエータ30は、アウターチューブ60と、そのアウターチューブ60に嵌入してそれの上端部から上方に突出するインナチューブ62とを含んで構成されるシリンダ64を有している。アウターチューブ60は、それの下端部に設けられた取付ブシュ66を介してロアアーム22に連結され、インナチューブ62は、上記ねじロッド40を挿通させた状態で上端部がケーシング46に固定されている。インナチューブ62には、それの内底部にナット支持筒68が立設され、それの上端部の内側には、上記ナット42が、ねじロッド40と螺合させられた状態で固定されている。
さらに、アクチュエータ30は、カバーチューブ70を有しており、そのカバーチューブ70が、上端部において防振ゴム72を介してマウント部24の下面側に、上記シリンダ64を挿通させた状態で連結されている。なお、このカバーチューブ70の上端部には、フランジ部74(上部リテーナとして機能する)が形成されており、そのフランジ部74と、アウタチューブ60の外周面に設けられた環状の下部リテーナ76とによって、サスペンションスプリングとしてのコイルスプリング32が挟まれる状態で支持されている。
上述のような構造から、アクチュエータ30は、ねじロッド40,モータ44,ケーシング46,インナチューブ62,カバーチューブ70等を含んでマウント部24に連結されるばね上部側ユニットと、ナット42,インナチューブ60,ナット支持筒68等を含んでロアアーム22に連結されるばね下部側ユニットとを有する構造のものとなっており、相対回転不能、かつ、ばね上部とばね上部との接近離間動作に伴って軸線方向に相対移動可能、換言すれば、伸縮可能な構造とされている。
アクチュエータ30は、ばね上部とばね下部とが接近・離間動作する場合に、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとが軸線方向に相対移動可能、つまり、ねじロッド40とナット42とが軸線方向に相対移動可能とされ、その相対移動に伴って、ねじロッド40がナット42に対して回転する。それによって、モータ軸50も回転する。モータ44は、ねじロッド40に回転トルクを付与可能とされ、この回転トルクによって、ねじロッド40とナット42との相対回転に対して、その相対回転を阻止する方向の抵抗力を発生させることが可能である。この抵抗力を、ばね上部側ユニットとばね下部側ユニットとの相対移動に対する減衰力、ひいては、ばね上部とばね下部との接近離間動作に対する減衰力として作用させることで、アクチュエータ30は、いわゆるショックアブソーバとして機能するものとなっている。また、アクチュエータ30は、ばね上部とばね下部との相対動作に対する推進力をも発生させることが可能とされており、いわゆるスカイフックダンパ理論,擬似的なグランドフック理論等に基づく制御を実行することが可能とされている。さらに、モータ44の回転トルクによって、ばね上部とばね下部との間の距離を任意の距離に維持することが可能であり、車両旋回時の車体のロール,車両加減速時の車体のピッチ等を効果的に抑制することや、車両の高さいわゆる車高を調整すること等が可能とされている。
本サスペンションシステム10は、制御装置としてのサスペンション電子制御ユニット140(以下、「ECU140」という場合がある)によって、アクチュエータ30の制御が行われる。ECU140は、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータを主体として構成されたものである。そのECU140には、各アクチュエータ30が有するモータ44に対応して設けられて、それぞれが、対応するモータ44の駆動回路として機能する4つのインバータ[INV]146が接続されている。それらインバータ146は、コンバータ[CONV]148を介してバッテリ[BAT]150に接続されており、各アクチュエータ30のモータ44には、そのコンバータ148とバッテリ150とを含んで構成される電源から電力が供給される。
車両には、イグニッションスイッチ[I/G]160,車両走行速度(以下、「車速」と略す場合がある)を検出するための車速センサ[v]162,ステアリングホイールの操作角を検出するための操作角センサ[δ]168,車体に実際に発生する前後加速度である実前後加速度を検出する前後加速度センサ[Gx]170,車体に実際に発生する横加速度である実横加速度を検出する横加速度センサ[Gy]172,各車輪12に対応する車体の各マウント部24の縦加速度(上下加速度)を検出する4つのばね上縦加速度センサ[Gzs]174,各車輪12の縦加速度を検出する4つのばね下縦加速度センサ[Gzg]176,アクセルスロットルの開度を検出するスロットルセンサ[Sr]178,ブレーキのマスタシリンダ圧を検出するブレーキ圧センサ[Br]180,バッテリ150の残存電気エネルギ量を測定する充電量センサ[E]182等が設けられており、それらはECU140のコンピュータに接続されている。ECU140は、それらのスイッチ,センサからの信号に基づいて、アクチュエータ30の作動の制御を行うものとされている。ちなみに、[ ]の文字は、上記スイッチ,センサ等を図面において表わす場合に用いる符号である。また、ECU140のコンピュータが備えるROMには、アクチュエータ30の制御に関するプログラム,各種のデータ等が記憶されている。
図3に示すように、各アクチュエータ30のモータ44は、コイルがスター結線(Y結線)された3相DCブラシレスモータであり、上述したインバータ146によって制御される。インバータ146は、図3に示すような一般的なものであり、電源のhigh側(高電位側)のスイッチング素子と、low側(低電位側)のスイッチング素子とからなるスイッチング素子対を、モータ44の3つの相であるU相,V相,W相に対応して3対有するものである。つまり、6つのスイッチング素子HUS,HVS,HWS,LUS,LVS,LWSを備えている。また、インバータ146が有するスイッチング素子制御回路190には、モータ44内に設けられてモータ44の回転角を検出するレゾルバ[θ]192と、インバータ146内に設けられて実際にモータ44の3つの相の各々を流れる電流である実通電電流を測定する3つの通電電流センサ[I]194とが接続されている。そのスイッチング素子制御回路190は、そのレゾルバ192によりモータ44の回転位置(電気角)を判断し、そのモータ回転位置に応じてスイッチング素子を開閉作動させる。インバータ146は、いわゆる正弦波駆動によってモータ44を駆動するのであり、モータ44の3つの相の各々に流れる電流が、それぞれが正弦波状に変化し、その位相差が電気角で120°ずつ異なるように、スイッチング素子が制御される。そのスイッチング素子の制御は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によるパルスオン時間とパルスオフ時間との比(デューティ比)を変更することによって行われる。
モータ44が発生する回転トルクの方向は、モータ44が実際に回転している方向と同じ方向である場合もあり、また、逆の場合もある。モータ44が発生する回転トルクの方向とモータ44の回転方向が逆となる場合、つまり、アクチュエータ30が、アクチュエータ力を車輪と車体との相対動作に対する抵抗力として作用させている場合には、モータ44の発生させる力は、必ずしも、電源から供給される電力に依存したものとはならない。詳しく言えば、モータ44が外部からの力によって回転させられることで、そのモータ44に起電力が生じ、モータ44は、その起電力に依存したモータ力を発生させる場合、つまり、アクチュエータ30が起電力に依存したアクチュエータ力を発生させる場合もある。
図4に、モータ44の回転速度ωとモータ44が発生させる回転トルク(モータ44の通電電流)との関係を概念的に示す。この図における領域(a)が、モータ44の回転トルクの方向と回転方向が同じ方向となる領域であり、領域(b)および領域(c)が、モータ44の回転トルクの方向と回転方向が逆となる領域である。領域(b)と領域(c)とを区画する線は、モータ44の各相の通電端子間を短絡させた場合の特性線、すなわち、いわゆる短絡制動させた場合に得られるモータ44の回転速度ωと回転トルクとの関係を示す短絡特性線である。回転速度ωに対してモータ44が発生させる回転トルクがその短絡特性線における回転トルクより小さい領域(c)が、モータ44が起電力に依存した抵抗力となる回転トルクを発生させる領域である。ちなみに、領域(b)は、モータ44がバッテリ150から電力の供給を受けて抵抗力となるトルクを発生させる領域、いわゆる逆転制動領域であり、領域(a)は、モータ44がバッテリ150から電力の供給を受けて駆動力となるトルクを発生させる領域である。
なお、インバータ146は、起電力よって発電された電力をバッテリ150に回生可能な構造とされている。つまり、モータ44の回転速度ωとモータ44が発生する回転トルクとの関係が上記領域(c)となる場合に、起電力に依拠した発電電力が回生されるのである。また、モータ44が発生する回転トルクとモータ44の回転方向が逆となる場合においては、前述したスイッチング素子のPWM制御は、起電力によってモータ44の各コイルに流れる電流を制御するものとなっており、デューティ比を変更することで、モータ44が発生する回転トルクの大きさが変更されることになる。すなわち、インバータ146は、電源からの供給電流であるか、あるいは、起電力によって生じる発電電流であるかに拘わらず、モータ44のコイルを流れる電流、つまり、モータ44の通電電流を調整して、モータ力を制御する構造とされているのである。
<サスペンションシステムの制御>
i)標準制御(第1制御)
本サスペンションシステム10では、4つのスプリング・アブソーバAssy20が有するアクチュエータ30の各々を独立して制御することが可能となっている。それらスプリング・アブソーバAssy20の各々において、アクチュエータ30のアクチュエータ力が独立して制御されて、定められた規則に基づいた第1制御としての標準制御が実行される。詳しく言えば、車体および車輪12の振動、つまり、ばね上振動およびばね下振動を減衰するための制御(以下、「振動減衰制御」という場合がある),車両の旋回に起因する車体のロールを抑制するための制御(以下、「ロール抑制制御」という場合がある),車両の加減速に起因する車体のピッチを抑制するための制御(以下、「ピッチ抑制制御」という場合がある)が、並行して実行される制御である。上記振動減衰制御,ロール抑制制御,ピッチ抑制制御は、各制御ごとのアクチュエータ力の成分である振動減衰成分,ロール抑制成分,ピッチ抑制成分を合計して、アクチュエータ30に発生させるべきアクチュエータ力が決定され、アクチュエータ30がその決定された大きさのアクチュエータ力を発生させるように制御されることで、総合的に実行される。なお、以下の説明において、アクチュエータ力およびそれの成分は、ばね上部とばね下部とを接近させる方向(バウンド方向)の力に対応するものが正の値,ばね上部とばね下部とを離間させる方向(リバウンド方向)の力に対応するものが負の値となるものとして扱うこととする。
a)振動減衰制御
振動減衰制御では、車体および車輪12の振動を減衰するためにその振動の速度に応じた大きさのアクチュエータ力を発生させるべく、アクチュエータ力の振動減衰成分FVが決定される。つまり、いわゆるスカイフックダンパ理論に基づいた制御と、擬似的なグランドフックダンパ理論に基づいた制御との両者を総合して行う制御である。具体的には、車体のマウント部24に設けられたばね上縦加速度センサ174によって検出されるばね上縦加速度から得られる車体のマウント部24の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね上絶対速度Vsと、ロアアーム22に設けられたばね下縦加速度センサ176によって検出されるばね下縦加速度から得られる車輪12の上下方向の動作速度、いわゆる、ばね下絶対速度Vgとに基づいて、次式に従って、振動減衰成分FVが演算される。
V=Cs・Vs−Cg・Vg
ここで、Csは、車体のマウント部24の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインであり、Cgは、車輪12の上下方向の動作速度に応じた減衰力を発生させるためのゲインである。つまり、Cs,Cgは、いわゆるばね上,ばね下絶対振動に対する減衰係数と考えることができる。
b)ロール抑制制御
車両の旋回時においては、その旋回に起因するロールモーメントによって、旋回内輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、旋回外輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ロール抑制制御では、その旋回内輪側の離間および旋回外輪側の接近を抑制すべく、旋回内輪側のアクチュエータ30にバウンド方向のアクチュエータ力を、旋回外輪側のアクチュエータ30にリバウンド方向のアクチュエータ力を、それぞれ、ロール抑制力として発生させる。具体的に言えば、まず、車体が受けるロールモーメントを指標する横加速度として、ステアリングホイールの操舵角δと車速vとに基づいて推定された推定横加速度Gycと、横加速度センサ172によって実測された実横加速度Gyrとに基づいて、制御に利用される横加速度である制御横加速度Gy*が、次式に従って決定される。
Gy*=K1・Gyc+K2・Gyr (K1,K2:ゲイン)
そのように決定された制御横加速度Gy*に基づいて、ロール抑制成分FRが、次式に従って決定される。
R=K3・Gy* (K3:ゲイン)
c)ピッチ抑制制御
車両の制動時等の減速時において車体のノーズダイブが生じる場合には、そのノーズダイブを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが接近させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが離間させられる。また、車両の加速時において車体のスクワットが生じる場合には、そのスクワットを生じさせるピッチモーメントによって、前輪側のばね上部とばね下部とが離間させられるとともに、後輪側のばね上部とばね下部とが接近させられる。ピッチ抑制制御では、それらの場合のばね上ばね下間距離の変動を抑制すべく、アクチュエータ力をピッチ抑制力として発生させる。具体的には、車体が受けるピッチモーメントを指標する前後加速度として、前後加速度センサ170によって実測された実前後加速度Gxが採用され、その実前後加速度Gxに基づいて、ピッチ抑制成分FPが、次式に従って決定される。
P=K4・Gx (K4:ゲイン)
なお、ピッチ抑制制御は、スロットルセンサ178によって検出されるスロットルの開度、あるいは、ブレーキ圧センサ180によって検出されるマスタシリンダ圧が、設定された閾値を超えることをトリガとして実行される。
d)目標アクチュエータ力とモータの作動制御
標準制御におけるアクチュエータ30の制御は、それが発生させるべきアクチュエータ力である標準アクチュエータ力FAに基づいて行われる。詳しく言えば、上述のようにして、アクチュエータ力の振動減衰成分FV,ロール抑制成分FR,ピッチ抑制成分FPが決定されると、それらに基づき、次式に従って標準アクチュエータ力FAが決定される。
A=FV+FR+FP
そして、上述のように決定された標準アクチュエータ力FAが目標アクチュエータ力F*とされ、その目標アクチュエータ力F*を発生させるためのモータ44の作動制御が、インバータ146によって行われる。詳しく言えば、上述の目標アクチュエータ力F*に基づいて、目標となるデューティ比が決定され、そのデューティ比に基づいた指令がインバータ146に送信される。インバータ146は、その適切なデューティ比の下、インバータ146の備えるスイッチング素子の開閉が制御されて、目標アクチュエータ力F*を発生させるようにモータ44を作動させる。
ii)短絡制動制御(第2制御)
例えば、バッテリ150の充電量(残存容量)が少なくなった場合、バッテリ150からアクチュエータ30の各々へそれらが必要とする電力を供給できず、4つのアクチュエータ30が目標とされる大きさのアクチュエータ力を発生し得ない虞がある。そこで、本サスペンションシステム10においては、充電量センサ182によって検出されたバッテリ150の残存エネルギ量Eが設定値E0より少なくなった場合に、先に述べた標準制御に代えて、4つのアクチュエータ30のすべてに対応するモータ44の各相の通電端子間を相互に短絡させ、アクチュエータ力を制動力として発生させる第2制御としての短絡制動制御が実行されるようになっている。つまり、本システム10においては、駆動回路としてのインバータ146が、導通・非導通切換器として機能するようになっている。
短絡制動制御は、具体的に言えば、インバータ146のhigh側のスイッチング素子HUS,HVS,HWSのすべてをON状態(閉状態)とし、low側のスイッチング素子LUS,LVS,LWSのすべてをOFF状態(開状態)とすることで、スイッチング素子HUS,HVS,HWSと、それらに並設された還流ダイオードとにより、モータ44の各相の通電端子間を、あたかも相互に短絡させられた状態とするのである。その短絡制動制御により、バッテリ150の残存エネルギ量Eが設定値E0より少ない状況下においては、モータ44に起電力が発生し、その起電力に依拠したアクチュエータ力を発生させることになる。なお、そのアクチュエータ力は、モータ44の回転速度ωに応じて、図4に示した短絡特性線に従った大きさの制動力と推定できる。つまり、短絡制動制御においてアクチュエータ30が発生させることになるアクチュエータ力FSは、次式に従って推定可能である。
S=C・ω (C:短絡時減衰係数)
ちなみに、モータ44の回転速度ωは、モータ44に設けられているレゾルバ192の検出結果から取得することができる。
次に、路面の凸所あるいは凹所を車輪が通過する場合を考える。例えば、路面の凸所を通過する場合には、ばね下部が勢いよく上方に動作させられて、ばね上部とばね下部とが接近する、換言すれば、アクチュエータ30が収縮することになる。その際、モータ44に非常に大きな起電力が発生し、コンバータ148,バッテリ150等に、大きな負荷が掛かることになる。そこで、ばね下部が勢いよく動作させられる状況下においては、上述した短絡制動制御が実行されるとともに、図示を省略するスイッチによって、電源と4つのインバータ146の各々との接続が断たれるようになっている。具体的には、ばね下縦加速度センサ176によって検出されるばね下縦加速度Gzgが設定値G0を超えた場合に、標準制御から短絡制動制御に切り換えられるようになっている。
iii)制御切換時制御
例えば、バッテリ150の残存エネルギ量Eが設定値E0より少ない状況下となり、上述した短絡制動制御が実行されれば、アクチュエータ30による消費電力は0とされるとともに、車両に搭載される充電装置(図示省略)によってバッテリ150は充電される。そのため、バッテリ150の残存エネルギ量Eが設定値E0より少ない状況下から、正常な状態に復帰することになる。したがって、バッテリ150の残存エネルギ量Eが設定値E0以上となった場合には、標準制御に戻されるようになっている。また、ばね下部が勢いよく動作させられる状況下にあるのは、悪路を走行している場合や路面の凹凸を通過する場合など一時的であるため、その状況下になくなった場合にも、標準制御に戻されるようになっている。なお、ばね下縦加速度Gzgが設定値G0を超えて短絡制動制御が実行されている場合、設定時間Tの間、ばね下縦加速度Gzgが設定値G0以下である状態が継続した場合に、標準制御に戻される。
ただし、短絡制動制御から標準制御へ瞬間的に戻してしまうと、制御の急変や、アクチュエータ力の急変により、乗員が違和感を感じることになる。そこで、本サスペンションシステム10においては、短絡制動制御から標準制御に戻す際には、標準制御に切り換える前に、設定された時間t0(例えば、数sec)の間、制御切換時制御が実行されるようになっている。その制御切換時制御は、先に述べた標準制御が実行された場合においてアクチュエータ30が発生させるべきアクチュエータ力である第1制御時アクチュエータ力としての標準アクチュエータ力FAと、短絡制動制御が実行された場合にアクチュエータ30が発生させることになるアクチュエータ力である第2制御時アクチュエータ力としての短絡アクチュエータ力FSとに基づき、それらの各々を重み付けを行って足し合わせることで、本制御切換時制御において発生させるべきアクチュエータ力が決定される。詳しく言えば、時間の経過とともに、短絡アクチュエータ力FSの重み付けを減少させるとともに、標準アクチュエータ力FAの重み付けを増加させて、制御切換時制御における目標アクチュエータ力F*が決定される。
具体的には、短絡制動制御が実行されている状態で標準制御に戻すための先に述べた条件を満たした場合には、短絡アクチュエータ力FSに対する標準アクチュエータ力FAの重み付け係数αを用いて、次式に従って、目標アクチュエータ力F*が決定されるのである。
*=(1−α)FS・+α・FA
なお、その重み付け係数αは、上記の条件を満たした時点からの経過時間tに対して、図5に示すように定められており、0から1に漸変するものである。つまり、制御切換時制御によって、時間の経過とともに、短絡アクチュエータ力FSに対して、標準アクチュエータ力FAの割合が漸増させられるのであり、本システム10においては、短絡制動制御から標準制御へ徐々に変更されることになる。したがって、本システム10によれば、先に述べた制御の切り換えに伴ってアクチュエータ力が急変することもなく、短絡制動制御から標準制御への切り換えがスムーズに行われるため、車両の乗り心地の悪化を抑制することが可能である。
なお、制御切換時制御は、標準制御から短絡制動制御への切り換え時には実行されないようになっており、先に述べた、バッテリ150の残存エネルギ量Eが設定値E0より少ない状況下,ばね下部が勢いよく動作させられる状況下に早急に対処するために、瞬間的に短絡制動制御に切り換えられるようになっている。
<制御プログラム>
上述したようなアクチュエータ30の制御は、図6にフローチャートを示すアクチュエータ制御プログラムが、イグニッションスイッチ160がON状態とされている間、短い時間間隔Δt(例えば、数msec〜数十msec)をおいてECU140により繰り返し実行されることによって行われる。以下に、その制御のフローを、図に示すフローチャートを参照しつつ、簡単に説明する。なお、アクチュエータ制御プログラムは、4つの車輪12にそれぞれ設けられたスプリング・アブソーバAssy20のアクチュエータ30の各々に対して実行される。以降の説明においては、説明の簡略化に配慮して、1つのアクチュエータ30に対してのプログラムによる処理について説明する。
アクチュエータ制御プログラムによる処理では、第1制御としての標準制御と第2制御としての短絡制動制御とのうちいずれの制御を実行するかを示す実行制御フラグFLが採用されており、そのフラグFLのフラグ値は、標準制御を実行する場合に、0に、短絡制動制御を実行する場合に、1または2にされるようになっている。なお、後に詳しく説明するが、短絡制動制御を実行する場合、その制御を実行することになった要因に応じて、1または2にされる。
このプログラムに従う処理では、まず、ステップ1(以下、「S1」と略す、他のステップも同様である)において、標準アクチュエータ力FAの決定が、図7にフローチャートを示す標準アクチュエータ力決定サブルーチンが実行されることによって行われる。その標準アクチュエータ力FAの決定処理は、先に説明したような手法で、S21〜S23において、振動抑制成分FV,ロール抑制成分FR,ピッチ抑制成分FPが決定され、それら3つの成分を足し合わせて、標準アクチュエータ力FAが決定される。
次いで、S2〜S5において、標準制御,短絡制動制御,制御切換時制御のいずれを実行するかが判定される。通常は、S7において、標準制御が実行されるのであり、S1において決定された標準アクチュエータ力FAが、目標アクチュエータ力F*とされる。続いて、S18において、その目標アクチュエータ力F*に基づいて、モータ44の制御を行うためのデューティ比が決定され、そのデューティ比に基づいた指令がインバータ146に送信される。この処理により、各アクチュエータ30のモータ44の作動が制御されることで、各アクチュエータ30は、必要とされるアクチュエータ力を発生させることになる。
また、S2において、充電量センサ182により検出されたバッテリ150の残存エネルギ量Eが設定値E0より少ないか否かが判定され、S3において、ばね下縦加速度センサ176により検出されたばね下加速度Gzgが設定値G0より大きいか否かが判定される。残存エネルギ量Eが設定値E0より少なくなった場合には、S8において実行制御フラグFLのフラグ値が1とされ、S10において、短絡制動制御が実行される。つまり、アクチュエータ30が有するモータ44の各相の通電端子間を相互に短絡させるべく、スイッチング素子のON/OFF状態を前述したように、high側のスイッチング素子HUS,HVS,HWSのすべてをON状態(閉状態)とし、low側のスイッチング素子LUS,LVS,LWSのすべてをOFF状態(開状態)とするための制御信号がインバータ146に送信される。また、ばね下加速度Gzgが設定値G0より大きくなった場合には、S9において実行制御フラグFLのフラグ値が2とされ、S10において、短絡制動制御が実行される。
上述した短絡制動制御は、S2において残存エネルギ量Eが設定値E0以上になったと判定され、S5において実行制御フラグFLのフラグ値が1であると判定された場合には、標準制御に戻すべく、S13以下の制御切換時制御が実行される。また、S11,12のタイムカウンタにより、ばね下加速度Gzgが設定値G0以下である状態が設定時間Tの間継続した場合には、S13以下の制御切換時制御が実行される。
S13以下の制御切換時制御処理では、まず、S13において、残存エネルギ量Eが設定値E0以上になった時点、あるいは、ばね下加速度Gzgが設定値G0以下である状態が設定時間Tの間継続した時点からの経過時間tが計測される。設定時間t0が経過するまでは、S15〜S17において、目標アクチュエータ力F*が決定される。詳しくは、S15において、短絡制動制御が実行されたと仮定した場合にアクチュエータ30が発生することになるアクチュエータ力である短絡アクチュエータ力FS(=C・ω)が推定される。次いで、S16において、標準アクチュエータ力FAと短絡アクチュエータ力FSとの間の重み付け係数αが、図5に示す経過時間tに対する重み付け係数αのマップデータから認定される。そして、S17において、標準アクチュエータ力FA,短絡アクチュエータ力FS,重み付け係数αに基づき、目標アクチュエータ力F*(=(1−α)FS・+α・FA)が決定され、その目標アクチュエータ力F*に基づいて決定された指令値がインバータ146に送信される。なお、S14において、設定時間t0が経過したと判定された場合には、S6において、実行制御フラグFLのフラグ値が0とされるとともに、経過時間t,カウンタ値cがリセットされ、S7の標準制御が実行されるのであり、通常の制御である標準制御に戻されることになる。
10:車両用サスペンションシステム 12:車輪 20:スプリング・アブソーバAssy 22:ロアアーム(ばね下部) 24:マウント部(ばね上部) 30:アクチュエータ 32:コイルスプリング(サスペンションスプリング) 44:電磁モータ 140:サスペンション電子制御ユニット(ECU,制御装置) 146:インバータ(駆動回路,導通・非導通切換器) 148:コンバータ[CONV] 150:バッテリ[BAT] 176:ばね下縦加速度センサ[Gzg] 182:充電量センサ[E] 192:レゾルバ[θ]
V:振動減衰成分 FR:ロール抑制成分 FP:ピッチ抑制成分 FA:標準アクチュエータ力(第1制御時アクチュエータ力) F*:目標アクチュエータ力 E:残存エネルギ量(充電量) FS:短絡アクチュエータ力(第2制御時アクチュエータ力) C:短絡時減衰係数 ω:モータ回転速度 Gzg:ばね下縦加速度 α:重み付け係数

Claims (5)

  1. 電磁モータを有し、その電磁モータが発生させる力に依拠してばね上部とばね下部とに対してそれらが接近・離間する向きの力であるアクチュエータ力を発生させるアクチュエータと、
    そのアクチュエータが有する電磁モータの各相の通電端子間を相互に導通させた端子間導通状態と、それら通電端子間を相互には導通させずに電源からその電磁モータへの電流の流れを許容する端子間非導通状態とを切り換える導通・非導通切換器と、
    それらアクチュエータと導通・非導通切換器とを制御する制御装置であって、(A)前記導通・非導通切換器によって端子間非導通状態を実現するとともに、前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を、定められた規則に基づいて制御する第1制御と、(B)前記導通・非導通切換器によって端子間導通状態を実現することで、前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を、電磁モータに生じる起電力に依拠した大きさの制動力として発生させる第2制御とを、選択的に実行する制御装置と
    を備えた車両用サスペンションシステムであって、
    前記制御装置が、
    前記第1制御と前記第2制御との一方からそれら第1制御と第2制御との他方へ切り換える際に、前記導通・非導通切換器によって端子間非導通状態を実現するとともに、前記第1制御が実行された場合に前記アクチュエータが発生させるべきアクチュエータ力である第1制御時アクチュエータ力と前記第2制御が実行された場合に前記アクチュエータが発生させることになるアクチュエータ力である第2制御時アクチュエータ力とに基づき、それらの各々を重み付けを行って足し合わせることで、前記アクチュエータに発生させるべきアクチュエータ力である目標アクチュエータ力を決定し、その決定された目標アクチュエータ力となるように、前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を制御する制御切換時制御を実行することを特徴とする車両用サスペンションシステム。
  2. 前記制御切換時制御が、
    (i)前記第1制御から前記第2制御に切り換える際に、時間の経過とともに、前記第1制御時アクチュエータ力の重み付けを減少させつつ、前記第2制御時アクチュエータ力の重み付けを増加させ、(ii)前記第2制御から前記第1制御に切り換える際に、時間の経過とともに、前記第1制御時アクチュエータ力の重み付けを増加させつつ、前記第2制御時アクチュエータ力の重み付けを減少させて、前記目標アクチュエータ力を決定し、その決定された目標アクチュエータ力となるように、前記アクチュエータが発生させるアクチュエータ力を制御するように構成された請求項1に記載の車両用サスペンションシステム。
  3. 前記制御装置が、
    前記制御切換時制御を、前記第1制御から前記第2制御に切り換える際には実行せず、前記第2制御から前記第1制御に切り換える際にのみ実行する請求項1または請求項2に記載の車両用サスペンションシステム。
  4. 前記制御装置が、
    通常時に前記第1制御を実行し、ばね下部が勢いよく動作させられるような状況下において前記第2制御を実行する請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
  5. 前記制御装置が、
    通常時に前記第1制御を実行し、電源の残存エネルギ量が設定値より少ない状況下において前記第2制御を実行する請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の車両用サスペンションシステム。
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