JP2010193751A - 多条刈りコンバインの刈取搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多条の穀稈を刈取搬送する多条刈りコンバインにおいて、刈り取った穀稈の脱穀装置への搬送をスムーズにして刈取速度を高速化する。
【解決手段】機体の前部に配列した穀稈条数分の引起し装置21の後側に、右側株元挟持搬送装置28Rと左側株元挟持搬送装置28L及び中央株元挟持搬送装置28Cを機体の前側が開いた状態に配置すると共に、それぞれの上部に穀稈の穂先側を係止して搬送する右穂先係止搬送装置29Rと左穂先係止搬送装置29Lと中央穂先係止搬送装置29Cを設け、右穂先係止搬送装置29Rを下側の右側株元挟持搬送装置28Rに対して右側ほど後方へ逃がして配置したことを特徴とする多条刈りコンバインの刈取搬送装置とした。
【選択図】図1
【解決手段】機体の前部に配列した穀稈条数分の引起し装置21の後側に、右側株元挟持搬送装置28Rと左側株元挟持搬送装置28L及び中央株元挟持搬送装置28Cを機体の前側が開いた状態に配置すると共に、それぞれの上部に穀稈の穂先側を係止して搬送する右穂先係止搬送装置29Rと左穂先係止搬送装置29Lと中央穂先係止搬送装置29Cを設け、右穂先係止搬送装置29Rを下側の右側株元挟持搬送装置28Rに対して右側ほど後方へ逃がして配置したことを特徴とする多条刈りコンバインの刈取搬送装置とした。
【選択図】図1
Description
この発明は、機体前部に設けて圃場に植生する穀稈を刈り取って脱穀装置に送る多条刈りコンバインの刈取搬送装置に関する。
コンバインの機体前部には、機体の進行に伴って圃場に植立する穀稈を刈り取って機体後部の脱穀装置に送りこむ刈取搬送装置を設けている。
例えば、特開平11−225545号公報や特開2004−261185号公報や特開2008−86246号公報に、六条の穀稈を一度に刈り取って脱穀装置に送り込む刈取搬送装置が記載されている。
例えば、特開平11−225545号公報や特開2004−261185号公報や特開2008−86246号公報に、六条の穀稈を一度に刈り取って脱穀装置に送り込む刈取搬送装置が記載されている。
コンバインの刈取搬送装置は、多条に植生する機体前側の穀稈を一気に刈り取って機体後部の脱穀装置に送り込むのであるが、一般的に脱穀装置の穀稈取り入れ口が機体の左側一箇所に設けられているために、機体の右側寄りで刈り取った穀稈は脱穀装置に至るまでに長く搬送されることになる。このために、七条の穀稈を刈り取る刈取搬送装置では、搬送速度を速くすると、機体の右側で刈り取られた2,3条分の穀稈が脱穀装置へ送られる間に穀稈姿勢が乱れて脱穀装置への送りこみ姿勢が悪く脱穀装置での脱穀性能が低下することになり、刈取速度を速く出来ない等の問題が有る。
そこで、本発明では、多条の穀稈を刈取搬送する多条刈りコンバインにおいて、刈り取った穀稈の脱穀装置への搬送をスムーズにして刈取速度を高速化可能にすることが課題である。
本発明の上記課題は次の構成によって解決される。
すなわち、機体の前部に配列した穀稈条数分の引起し装置(21)の後側に、右側株元挟持搬送装置(28R)と左側株元挟持搬送装置(28L)及び中央株元挟持搬送装置(28C)を機体の前側が開いた状態に配置すると共に、それぞれの上部に穀稈の穂先側を係止して搬送する右穂先係止搬送装置(29R)と左穂先係止搬送装置(29L)と中央穂先係止搬送装置(29C)を設け、右穂先係止搬送装置(29R)を下側の右側株元挟持搬送装置(28R)に対して右側ほど後方へ逃がして配置したことを特徴とする多条刈りコンバインの刈取搬送装置とした。
すなわち、機体の前部に配列した穀稈条数分の引起し装置(21)の後側に、右側株元挟持搬送装置(28R)と左側株元挟持搬送装置(28L)及び中央株元挟持搬送装置(28C)を機体の前側が開いた状態に配置すると共に、それぞれの上部に穀稈の穂先側を係止して搬送する右穂先係止搬送装置(29R)と左穂先係止搬送装置(29L)と中央穂先係止搬送装置(29C)を設け、右穂先係止搬送装置(29R)を下側の右側株元挟持搬送装置(28R)に対して右側ほど後方へ逃がして配置したことを特徴とする多条刈りコンバインの刈取搬送装置とした。
この構成で、機体の前部で引起し装置21によって引き起こされながら刈り取られる穀稈が、機体の右側では右側株元挟持搬送装置28Rと右穂先係止搬送装置29Rで、機体の中央では中央株元挟持搬送装置28Cと中央穂先係止搬送装置29Cで、機体の左側では左側株元挟持搬送装置28Lと左穂先係止搬送装置29Lとで、刈り取った穀稈が安定した姿勢を保持されて脱穀装置の取り込み口へ送られる。
本発明によると、機体の右側で刈り取られた穀稈が右側株元挟持搬送装置28Rと右穂先係止搬送装置29Rで引起し装置21の後側を通って脱穀装置の取り込み口へ長い搬送距離を搬送されるが、量の多い穂先側が下側の右側株元挟持搬送装置28Rに対して右側ほど後方へ逃がして配置した右穂先係止搬送装置29Rで保持して搬送されるので、穂先側の搬送抵抗が少なく穀稈の姿勢を乱すことなくスムーズに脱穀装置の取り込み口へ搬送されるので、穀稈の刈取速度を速く出来て収穫作業の能率が高まる。
次に、本発明の実施例を説明する。
図1は、コンバインの機体前部に設ける刈取搬送装置5の平面図で、この刈取搬送装置5で、圃場に植生する稲や麦等の穀稈を刈り取ってコンバイン機体後部の脱穀装置に搬送供給する。
図1は、コンバインの機体前部に設ける刈取搬送装置5の平面図で、この刈取搬送装置5で、圃場に植生する稲や麦等の穀稈を刈り取ってコンバイン機体後部の脱穀装置に搬送供給する。
刈取搬送装置5は、圃場に植立する穀稈の株元を左右に分草する分草体20と、分草後の穀稈を株元側から穂先側に向けて移動するラグで引起す引起し装置21と、引起し後の穀稈の株元を刈り取るバリカン式刈刃装置22と、刈取後の穀稈株元を所定距離後方に掻込搬送する掻込スターホイル24や掻込ベルト25等からなる掻込搬送装置23と、この掻込搬送後の穀稈を引き継いで揚上搬送して前記脱穀装置の脱穀フイ−ドチェンに受渡し供給する揚上搬送装置26等からなる。
引起し装置21は、左右方向に刈取条数分だけつまりこの実施例では七個立設されるが、引起し装置21の上端を支持する刈取入力伝動ケース8の左右端部の左側連結部を取り外すと、引起し装置21の下側を支持する刈取横伝動ケース11を中心にして前方へ回動して、内部のバリカン式刈刃装置22や掻込搬送装置23や揚上搬送装置26の点検修理を行い易くしている。
脱穀装置前側の車体上には刈取懸架台10が立設され、その上端に刈取入力軸6を内装した刈取入力伝動ケース8が架設されている。刈取入力軸6の右外端部には刈取入力プーリ7が固着され、エンジンEからの動力伝達によって回転駆動されるようになっている。刈取入力伝動ケース8と縦伝動軸15を内装軸架する刈取縦フレーム9と刈取横伝動軸16を内架する刈取横伝動ケース11とは一体的に連結保持され、後述する刈取搬送装置5の各装置を支持し動力伝達する構成としている。なお、刈取入力軸6から縦伝動軸15へは第一ベベルギヤ機構G1で伝動し、縦伝動軸15から刈取横伝動軸16へは第二ベベルギヤ機構G2によって伝動する構成としている。
刈取横伝動ケース11の左右端部には、バリカン式刈刃装置22の左駆動部17と右駆動部18を設け、刈取横伝動ケース11の右駆動部18の近くを振れ止め装置19で機体に固定している。この左駆動部17と右駆動部18は、左右端部の分草体20よりも機体内側に位置しているので、植生する穀稈や畦に当たらない。
前記揚上搬送装置26は、右側株元挟持搬送装置28Rによって右側3条分の穀稈の株元側を挟持搬送し、左側株元挟持搬送装置28Lによって左側2条分の穀稈の株元側を挟持搬送し、中央株元挟持搬送装置28Cによって中央2条分の穀稈の株元側を挟持搬送し、右側株元挟持搬送装置28Rの上側に配置する右側穂先係止搬送装置29Rと前穂先係止搬送装置30Fで右側3条分の穀稈穂先側部を係止搬送し、左側株元挟持搬送装置28Lの上側に配置する左側穂先係止搬送装置29Lで左側2条分の穀稈穂先側部を係止搬送し、中央株元挟持搬送装置28Cの上側に配置する中央側穂先係止搬送装置29Cによって中央2条分の穀稈穂先側部を係止搬送する構成としている。
右側株元挟持搬送装置28Rと左側株元挟持搬送装置28Lは、平面視で前方へ向かってハの字型の搬送経路を形成すべく配置してあり、主流となる右側株元挟持搬送装置28Rとその上側に配置する右側穂先係止搬送装置29Rと前穂先係止搬送装置30Fで右側3条分の穀稈を右側株元挟持搬送装置28Rの終端部に送り、支流となる左側株元挟持搬送装置28Lとその上側に配置する左側穂先係止搬送装置29Lで左側2条分の穀稈を右側株元挟持搬送装置28Rの終端部に合流させるべく連通構成し、中央側穂先係止搬送装置29Cとその上側に配置する中央側穂先係止搬送装置29Cで中央2条分の穀稈を右側株元挟持搬送装置28Rの終端部に合流させるべく連通構成し、合流部Kで合流された後の穀稈は後続の供給チェン31と後穂先係止搬送装置30Rが引き継いで脱穀装置のフィードチェンまで係止搬送するように構成している。
なお、左側穂先係止搬送装置29Lと中央側穂先係止搬送装置29Cと右側穂先係止搬送装置29Rの上方には、それぞれ左側上部穂先係止搬送装置29LUと中央側上部穂先係止搬送装置29CUと右側上部穂先係止搬送装置29RUを設けて長稈に対する適応性をもたせるように構成している。
また、前穂先係止搬送装置30Fと左側穂先係止搬送装置29L終端の合流部Kは、図1に示すように、刈取縦フレーム9の左側に位置させた構成とし、合流部Kから落下するわら屑や雑草等が刈取縦フレーム9上に落下滞積するのを防止するようにしている。
右側株元挟持搬送装置28Rの終端部と後株元挟持搬送装置の始端部との間には、脱穀装置の扱室内への穀稈供給深さを調節する供給チェン31が設けられ、この供給チェン31は終端側を支点として始端側が上下回動できるように構成している。また、この供給チェン31の始端挟持部は、左側穂先係止搬送装置29Lと前穂先係止搬送装置30F終端の合流部Kの下方に臨ませてあり、合流部での穀稈の引継ぎが良好に行えるようにしている。
上記後穂先係止搬送装置30R及び供給チェン31は、刈取入力軸6から第四ベベルギヤ機構G4と後穂先搬送駆動軸35を介して回転駆動するように連動構成してあり、また、前穂先係止搬送装置30F及び右側株元挟持搬送装置28Rは、縦伝動軸15の途中部から第五ベベルギヤ機構G5と前穂先搬送駆動軸37を介して回転駆動するように連動構成し、前穂先係止搬送装置30Fの従動側スプロケットから右側穂先係止搬送装置29Rと右側上部穂先係止搬送装置29RUを駆動している。
更に、中央株元挟持搬送装置28C及び中央側穂先係止搬送装置29Cも、縦伝動軸15から第六ベベルギヤ機構G6と中央搬送駆動軸36で動力伝達するように連動構成している。
また、左側株元挟持搬送装置28L及び左側穂先係止搬送装置29Lは、刈取横伝動軸16から第三ベベルギヤ機構G3を介して回転駆動される側部縦引起し伝動軸38の中間部から第七ベベルギヤ機構G7と第八ベベルギヤ機構G8と左穂先搬送駆動軸42を介して回転駆動するように連動構成している。
図6は左から四条目と五条目の掻込スターホイル24,24の取付部を示し、掻込スターホイル24,24の支点部ハブ70,71より後方へそれぞれフレーム63,64を突出させ、四条目フレーム63には引起し伝動ケース39と連結する縦フレーム65を配し、五条目フレーム64には株元搬送チェン67を巻きかけるチェンレール66を配置し、そのチェンレール66上に突出する五条側連結部材72と四条目の縦フレーム65の四条側連結部材76を連結フレーム68で連結する。そして、この連結フレーム68の略中央で上下に貫通した支軸73の下側に株元搬送チェン67用のローラ62を枢支し上側にテンションローラ74のテンションアーム69を配置し、テンションアーム69と四条側連結部材76の間に設ける引張りばね75でテンションローラ74にテンションを付与する。さらに、四条目フレーム70の後端に右側株元挟持搬送装置28Rの後半部に沿わせる搬送挟持ガイド40(図1)を取り付けている。この構成で、四条目と五条目のフレーム63,64の構成強度が向上し、四条目と五条目のフレーム63,64の後下方のスペースが広くとれて雑草溜まりを防止出来る。また、株元搬送チェン67周りのメンテナンスが容易である。
側部縦引起し伝動軸38は、刈取横伝動ケース11の端部から上方に立設された引起し伝動ケース39内に軸架された7条分の穀稈を引き起す7基の引起し装置21,21・・・を駆動する引起し横伝動軸43に第九ベベルギヤ機構G9を介して回転駆動するように連動構成している。
左上部穂先係止搬送装置29LUと中央上部穂先係止搬送装置29CUも引起し装置21の一つに動力伝動する伝動系から駆動するように構成している。
図10は、分草体20を示し、前側の前分草板20aと後分草板20bを一体に連結して使用し、前分草板20aと後分草板20bのどちらかが損傷すると交換できるようにしている。なお、前分草板20aのみで使用することもある。
図10は、分草体20を示し、前側の前分草板20aと後分草板20bを一体に連結して使用し、前分草板20aと後分草板20bのどちらかが損傷すると交換できるようにしている。なお、前分草板20aのみで使用することもある。
図7は、最も右側に位置する引起し装置21を示し、引起し装置21の前に分草杆45を設けると共にこの分草杆45と引起し前カバー49との間の右側部を塞ぐサイドカバー46を設けている。このサイドカバー46は分草杆45側に取り付け、引起し前カバー49との当接部にゴム体47を設けている。また、分草杆45は分草体20に取り付け、分草体20の枢支軸48を中心にした左右回動に伴ってサイドカバー46と共に動くが、ゴム体47で引起し前カバー49に当接しているためにこの引起し前カバー49を損傷しない。
図8は、引起し装置21の駆動チェン53のテンション付与構成を示している。引起しフレームに支持したスプロケット支持アーム50の先端にスプロケット51のハブ58を軸支し、このハブ58にテンションスプロケット52を軸支したテンションアーム59を枢支し、スプロケット支持アーム50に固着したプレート54に調整アーム56をピン55で枢支すると共にこの調整アーム56をプレート54の折り曲げ部に複数個所設ける引っ掛け部に引っ掛けてナット60で固定するようにする。そして、テンションアーム59とアーム56の間に引張ばね57とフック61を引っ掛ける。アーム56のプレート54の折り曲げ部に対する固定位置を変更すると引張ばね57のテンションスプロケット52を引く弾発力を変え、フック61はテンションスプロケット52の移動範囲を規制する。
21 引起し装置
28C 中央株元挟持搬送装置
28L 左側株元挟持搬送装置
28R 右側株元挟持搬送装置
29C 中央穂先係止搬送装置
29L 左穂先係止搬送装置
29R 右穂先係止搬送装置
28C 中央株元挟持搬送装置
28L 左側株元挟持搬送装置
28R 右側株元挟持搬送装置
29C 中央穂先係止搬送装置
29L 左穂先係止搬送装置
29R 右穂先係止搬送装置
Claims (1)
- 機体の前部に配列した穀稈条数分の引起し装置(21)の後側に、右側株元挟持搬送装置(28R)と左側株元挟持搬送装置(28L)及び中央株元挟持搬送装置(28C)を機体の前側が開いた状態に配置すると共に、それぞれの上部に穀稈の穂先側を係止して搬送する右穂先係止搬送装置(29R)と左穂先係止搬送装置(29L)と中央穂先係止搬送装置(29C)を設け、右穂先係止搬送装置(29R)を下側の右側株元挟持搬送装置(28R)に対して右側ほど後方へ逃がして配置したことを特徴とする多条刈りコンバインの刈取搬送装置。
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