JP2010193750A - 害虫防除装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】害虫防除装置において、活動が活発な日中に昼行性農業害虫を大量に誘引して捕獲することができる。
【解決手段】害虫防除装置1は、太陽光を反射する光反射誘引部4と、光反射誘引部4に反射される光により誘引された虫を捕獲するための捕獲部6と、を備える。光反射誘引部4は、220〜390nmの光波長成分の反射率を5%以下とする反射板である。害虫防除装置1は、光反射誘引部4が紫外線をほとんど反射しないので、太陽光と比較して空間における紫外線のコントラストが高くなり、昼行性農業害虫が光反射誘引部4に強く誘引されるために、日中に昼行性農業害虫を大量に誘引して捕獲することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線を含む光を照射する光照射部を備えた害虫防除装置に関する。
従来から、紫外線を含む光を照射する光源を備えた害虫捕獲用照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、紫外線を含む光を照射することで、光に対して走行性を持つ昆虫(害虫)を捕獲部まで誘引して捕獲する。この装置において、光源から照射される紫外線は、UV−A(波長成分320〜380nm)であり、昆虫のすう光性に合わせた350〜375nmの波長域にピーク波長を持つ。
この装置から照射される光は、夜間に害虫を誘引するのに有効であるが、太陽光に比べてUV−Aの紫外線波長成分が少ないので、日中に活動して夜間にほとんど行動しない農業における害虫(以下、昼行性農業害虫という)であるコナジラミ、アザミウマ、ハモグリバエ、カメムシ等の誘引には不向きである。すなわち、この装置は、日中に使用しても昼行性農業害虫に紫外線のコントラストを視認させることができないので、昼行性農業害虫を大量に捕獲することができない。
また、カラー反射板とフェロモン剤を備える害虫捕獲装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。この装置は、カラー反射板によって反射された太陽光に含まれる可視光と、フェロモン剤に含まれる集合フェロモンとの組み合わせによって、日中に昼行性農業害虫を誘引して捕獲する。
しかしながら、この装置は、市販のカラー反射板の誘引性能が低いことから、日中に昼行性農業害虫を大量に誘引することができないために、害虫防除装置として使用できず、モニタリングのための装置としてしか使用できない。また、この装置は、フェロモン剤に含まれる集合フェロモンでは、特定の昼行性農業害虫しか誘引できないので、昼行性農業害虫を大量に誘引することができない。
特許第4197969号公報 特許第3541217号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、活動が活発な日中に昼行性農業害虫を大量に誘引して捕獲することができる害虫防除装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、太陽光を反射する光反射誘引部と、前記光反射誘引部に反射される光により誘引された虫を捕獲するための捕獲部と、を備えた害虫防除装置において、前記光反射誘引部は、220〜390nmの光波長成分の反射率を5%以下とする反射板であるものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の害虫防除装置において、前記光反射誘引部は、さらに380〜600nmの光波長成分の透過率ピーク波長付近における透過率を10%以上とする反射板であるものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の害虫防除装置において、虫を誘引する匂いを発生させる匂い発生部をさらに備え、前記匂い発生部は、青葉アルコール及び青葉アルデヒドのうちの少なくとも一つを含む水溶液を匂い源とするものである。
請求項1の発明によれば、光反射誘引部が紫外線をほとんど反射しないので、太陽光と比較して空間における紫外線のコントラストが高くなり、昼行性農業害虫が光反射誘引部に強く誘引されるために、日中に昼行性農業害虫を大量に誘引して捕獲することができる。
請求項2の発明によれば、太陽光が光反射誘引部を透過することで、光反射誘引部の太陽に面していない側の面から可視光が照射されるので、この太陽に面していない側の面においても昼行性農業害虫を誘引できるために、日中に昼行性農業害虫をより大量に誘引して捕獲することができる。
請求項3の発明によれば、匂い発生部から発生する匂いが、昼行性農業害虫が視認できる範囲よりも遠方の場所から昼行性農業害虫を誘引するので、日中に昼行性農業害虫をより大量に誘引して捕獲することができる。
本発明の一実施形態に係る害虫防除装置の外観図。 同害虫防除装置の光照射部として使用されるUV−Bランプの分光分布、昆虫すう光性、及び太陽光の分光分布を示す図。 同害虫防除装置の光照射部として使用される蛍光灯の部分断面図。 (a)は同害虫防除装置の黄色の低UV反射板、及び市販黄色反射板の各反射率を示すグラフ、(b)は同害虫防除装置の青色の低UV反射板、及び市販青色反射板の各反射率を示すグラフ。 同害虫防除装置の光照射部の他の配置例を示す図。 同害虫防除装置の光照射部のさらに他の配置例を示す図。
本発明の一実施形態に係る害虫防除装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の害虫防除装置1の構成を示す。この害虫防除装置1は、農業用のビニールハウス若しくはガラスハウス等の施設栽培、又は露地栽培などにおいて、野菜や花卉などの苗を育成する際に発生する虫(昼行性農業害虫)を防除するために用いられる。
害虫防除装置1は、苗床に栽培された植物Pに光を照射する光照射部2と、光照射部2から照射される光の波長制御を行うフィルタ3と、太陽光を反射する光反射誘引部4と、昼行性農業害虫を誘引する匂いを発生させる匂い発生部5と、誘引された昼行性農業害虫を捕獲する捕獲部6と、を備える。光照射部2と光反射誘引部4と匂い発生部5は、誘引された昼行性農業害虫を捕獲しやすいように捕獲部6の近傍に設けられる。害虫防除装置1は、光照射部2から照射される光によって遠方の場所にいる昼行性農業害虫をより誘引しやすくするために、植物Pの上方位置に支柱などによって設置される。
光照射部2は、250〜330nmの波長域の少なくとも一部の波長成分を含む光を照射する蛍光灯やHIDランプ等であり、例えば、図2に示されるようなランプ特性を有する蛍光灯のUV−Bランプにより構成される。図2の着色した領域である250〜330nmの波長域には、太陽光に含まれていない光の波長域や、太陽光に含まれているが放射照度が少ない光の波長域が含まれると共に、昆虫すう光性のある光の波長域が含まれる。
光照射部2は、蛍光灯であるとき、250〜330nmの波長域の光を積極的に照射することのできるUV−Bランプ(パナソニック電工株式会社製、品番YGRKX21799や、三共電気株式会社製、品番GL20E)等が用いられる。また、光照射部2は、HIDランプであるとき、250〜330nmの波長域の紫外線放射成分が多い水銀灯やメタルハライドランプ(パナソニック株式会社製、スカイビーム)、紫外線域に連続した発光スペクトルを有するキセノンランプ、又は250〜330nmに発光特性を有するLED等が用いられる。
さらに、光照射部2から照射される光は、光照射部2の発光表面における250〜330nmの波長域の光の合計量が100μW/cm以上となるように制御される。この制御によって、害虫防除装置1は、太陽光の照射下でも昼行性農業害虫に紫外線のコントラストを視認させることができるので、昼行性農業害虫を効率よく誘引することができる。
光照射部2の発光表面における250〜330nmの波長域の光の合計量を100μW/cm以上に制御する手段は、例えば、調光制御ができるライトコントローラ(図示せず)により構成される。光照射部2は、このライトコントローラにより電気的に制御される。制御手段の構成は、これに限定されず、例えば、フィルタ3、光照射部2のランプに形成した塗膜や蒸着膜、又はこれらの組み合わせによって制御してもよい。
フィルタ3は、ガラスや樹脂などを材料とし、光照射部2、及び光照射部2から照射される光の照射対象である植物Pの間に設けられる。フィルタ3は、光照射部2から照射される光のうちのUV−A、すなわち340〜380nmの光波長成分を殆ど透過しないように構成される。このため、光照射部2から植物Pに照射される光は、340〜380nmの光波長成分がフィルタ3によってカットされて略ゼロとなる。害虫防除装置1は、光照射部2から照射する光のうちの340〜380nmの光波長成分を略ゼロとすることによって、灰色カビ病などの糸状菌(カビ)の菌糸伸長を助長しないので、植物病害を防除することができる。光束量が比較的多く、かつ、250〜330nmの紫外線領域の光を比較的多く含むメタルハライドランプ、キセノンランプ等を光照射部2として用いる場合、フィルタ3は効果的である。
また、340〜380nmの光波長成分が略ゼロとなるように制御する他の手段としては、フィルタ3を用いることに加えて、上述した光照射部2の発光表面における250〜330nmの波長域の光の合計量を制御する手段により、340〜380nmの光波長成分をカットしてもよい。
光照射部2は、図3に示されるように、放電によって電子を照射し、その電子のエネルギーを水銀原子が受け取ることによって紫外線を照射し、その紫外線が蛍光体21に吸収されて光を照射する蛍光灯であってもよい。この蛍光灯により光照射部2が構成される場合、250〜330nmの波長域で多く発光し、340〜380nmの波長域で発光しない蛍光体21を用いることにより、340〜380nmの光波長成分をカットするようにしてもよい。
光反射誘引部4は、220〜390nmの光波長成分の反射率を5%以下とする反射板(以下、低UV反射板という)であり、光照射部2の光が照射される範囲に、地面に対して垂直となるようにして配置される。光反射誘引部4は、光照射部2の光が照射される範囲に光反射誘引部4が配置されることによって、昼行性農業害虫から見たときの圃場内の空間に対する紫外線のコントラストが増加されるので、誘引効果が向上する。なお、光反射誘引部4は、地面に対して水平に設置されてもよい。
光反射誘引部4は、具体的には、カラー反射板(主に黄色であればアゾ系、キノフタロン系など、青色フタロシアニン系、コバルト系など)の表面に、220〜390nmの光波長成分の反射率を5%以下とするための低反射処理を施すことによって構成される。光反射誘引部4は、昼行性農業害虫によって可視光域の好む色が異なっており、その表面が黄色のとき、コナジラミ、ハモグリバエ等を誘引し、その表面が青色のとき、アザミウマ等を誘引する。
光反射誘引部4の中でも表面が黄色の低UV反射板は、図4(a)に示されるように、グラフ上の着色した領域である220〜390nmの波長域における反射率が、表面が黄色の市販の反射板(以下、市販黄色反射板という)に比べて低い。同様に、表面が青色の低UV反射板は、図4(b)に示されるように、グラフ上の着色した領域である220〜390nmの波長域における反射率が、表面が青色の市販の反射板(以下、市販青色反射板という)に比べて低い。
光反射誘引部4を構成するカラー反射板の材質は、特に限定されないが、カラープラスチックや、カラー塗装が施されたプラスチック板やシート等から成るのが望ましい。低反射処理は、カラー反射板の表面に低屈折率材料(フッ素系など)の膜や多層膜を反射防止のために設けたり、又はカラー反射板の表面に400nm〜1mm程度の凹凸を多重反射させるために設けたりすることによって行う。カラー反射板の表面に400nm〜1mm程度の凹凸を設けることは、安価で効果的な低反射処理であり、樹脂や塗膜表面への凹凸の成型や転写、エッチング等によって行われる。
光反射誘引部4は、上記特性を有した上でさらに380〜600nmの光波長成分の透過率ピーク波長付近における透過率を10%以上とする反射板であってもよい。この光反射誘引部4は、カラー反射板の着色剤の添加濃度を調節して作成され、具体的には、カラープラスチックの板厚を調整することによって、又はプラスチック板やシート等の透明材料に施されたカラー塗装の塗膜厚を調整することによって作成される。
匂い発生部5は、青葉アルコール又は青葉アルデヒドのうちの少なくとも一部を含む水溶液を匂い源とし、この匂い源をレギュレータ(図示せず)等によって揮発・蒸散濃度を制御して、虫を誘引する匂いを発生させる。匂い源の蒸散は、自然蒸散でもよいが、超音波蒸散や加熱蒸散などであると制御しやすい。匂い源に含まれる青葉アルコール又は青葉アルデヒドの濃度は、圃場の大きさによって可変できるが、特に、0.1〜10%程度の水溶液希釈が望ましい。また、害虫防除装置1は、匂い源を含浸させた光反射誘引部4を用いてもよく、誘引効果がより向上する。なお、匂い発生部5は、害虫防除装置1の製造コストの上昇を抑えるために設置されなくてもよい。
捕獲部6は、水盤式、粘着材、ファン式(吸引式)などで構成され、光照射部2、光反射誘引部4及び匂い発生部5によって誘引された昼行性農業害虫を捕獲する。なお、捕獲部6は、表面に粘着剤が塗布された光反射誘引部4のように光反射誘引部4と一体的に構成されていてもよいし、電撃式で構成される殺虫部であってもよい。匂い発生部5は、捕獲部6の周辺に、又は捕獲部6が上記のように光反射誘引部4と一体的に構成されているときは光反射誘引部4の周辺に設置される。
植物Pが比較的密に植えられて栽培される場合、光照射部2が植物Pの上方に設置されるだけでは、植物Pの影により、近接する植物Pの側部及び下部に十分に光が照射されず、植物Pの側部及び下部が他の部分よりも害虫を防除しにくくなる虞がある。そのような場合には、図5に示されるように、植物Pの上方に配設される害虫防除装置1に加えて、植物Pの側方及び下方にそれぞれ同様の害虫防除装置1が配設されることが望ましい。以下、植物Pの上方、側方及び下方にある光照射部2をそれぞれ上部光照射部2a、側部光照射部2b、下部光照射部2cという。なお、これら害虫防除装置1の個数は、1個ずつに限定されず、複数個ずつであってもよい。
次に、害虫防除装置1の光照射部2a、2b、2cの平面配置について、図6を参照して説明する。植物Pが畝Fに合わせて複数植えられている場合には、上部光照射部2a、側部光照射部2b及び下部光照射部2cが複数個ずつ設けられることが望ましい。上部光照射部2aは畝Fに沿って所定の間隔で設置され、側部光照射部2b及び下部光照射部2cは畝Fと平行に、すなわち植物Pの列と平行に連続して設置される。側部光照射部2b及び下部光照射部2cは、例えば、シリンダ等で覆われて防水加工が施された蛍光灯により構成され、畝Fと平行に並設される。側部光照射部2b及び下部光照射部2cは、ホローライトガイド方式の照明器具、光ファイバ又は細長い形状のEL器具等の光照射部2により構成されていてもよい。このように、上部光照射部2a、側部光照射部2b及び下部光照射部2cは並べて設置されるので、植物Pが広い範囲にわたって列状に植えられている場合においても、植物Pの側部及び下部に効率よく光を照射することができる。
害虫防除装置1は、照度センサやタイマー等によって光照射が制御され、主に日中に光照射を行う。また、害虫防除装置1は、白色光などの人工光を照射するキセノンランプを組み合わせて用いて、人工光の照射と、光照射部2a、2b、2cからの光の照射とを同時に行うことで、日中だけでなく夜間に光照射を行ってもよい。
また、光照射部2a、2b、2cの配光及び光量は、植物Pの生育に合わせて調整してもよい。例えば、初期の生育ステージにおいて植物Pがあまり生育しておらず、植物Pがまだ小さい場合には、植物Pに照射される光量を少なくする。植物Pに照射される光量を少なくするには、上部光照射部2aを消灯させると共に、側部光照射部2b及び下部光照射部2cを点灯させ、さらに側部光照射部2b及び下部光照射部2cの取付角度などを調整して、配光の広がりを抑えることによって行う。植物Pが大きくなるにつれて上部光照射部2aを点灯させると共に、側部光照射部2b及び下部光照射部2cの取付角度などを調整することにより、配光を広くし、植物Pに照射される光量を多くする。なお、側部光照射部2b及び下部光照射部2cの配光及び光量の調整の仕方は、上述した例に限定されず、上部光照射部2aの光量が少ない場合や、植物Pが比較的多くの光を必要とする場合には、初期の生育ステージにおいても上部光照射部2aを点灯させても構わない。
また、害虫防除装置1は、害虫誘引効果をより確実なものとするために、例えば、太陽光から紫外線、特に、UV−Aをカットすることができる機能を有する農業用のビニールハウスやガラスハウス(以下、ハウスという)内に設置されることが望ましい。このようなハウスの中で害虫防除装置1が用いられる場合、太陽光のUV−Aをカットすることができるので、害虫防除装置1の害虫誘引はより効果的となる。
下記表1は、従来の補虫用ランプの光照射による害虫誘引捕獲数と、本実施形態に係る害虫防除装置1の光照射部2の光照射による害虫誘引捕獲数を示す。この実験において、植物体はバラであり、昼行性農業害虫はアザミウマである。従来の補虫用ランプは、340〜380nmの光波長成分を有する捕虫器用蛍光灯であるUV-Aランプ(パナソニック株式会社製、品番:FL20SBLK)を用いた。本実施形態の光照射部2は、280〜340nmの光波長成分を有するUV-Bランプ(パナソニック電工株式会社製、品番:YGRKX21799)と、100〜280nmの光波長成分を有するUV-Cランプ(日進電子工業株式会社製、品番:SX−20−128)を組み合わせて用いた。捕獲部6は、UV−Aランプ、UV−BランプとUV−Cランプの組み合わせのいずれの場合も、透明粘着シートを用いた。実験は、ハウス中で7日間行われ、日の出から日の入までの日中にランプを点灯させた。
上記実験の結果、UV-BランプとUV−Cランプの組み合わせは、UV-Aランプに比べて約11倍の誘引効果があった。そのため、本実施形態の害虫防除装置1は、光照射部2の照射する光が、太陽光に含まれない光波長成分、及び太陽光に含まれているが照射の弱い光波長成分を有するので、太陽光の照射下でも昼行性農業害虫に紫外線のコントラストを視認させることが可能となるために、日中に昼行性農業害虫を大量に誘引して捕獲することができる。
下記表2は、従来の反射板による害虫誘引捕獲数と、本実施形態に係る害虫防除装置1の光反射誘引部4による害虫誘引捕獲数を示す。この実験において、植物体はトマトであり、昼行性農業害虫はコナジラミである。従来の反射板は、220〜390nmの光波長成分の反射率が7%以上である市販黄色反射板(アリスタライフサイエンス株式会社製、商品名:ホリバー)を用いた。本実施形態の光反射誘引部4は、220〜390nmの光波長成分の反射率が5.0%と3.8%の2種類の黄色の低UV反射板を用いる。捕獲部6は、市販黄色反射板、黄色の低UV反射板のいずれの場合も、反射板の表面に塗布した粘着剤とした。実験は、ハウス中で7日間行われた。
上記実験の結果、220〜390nmの光波長成分の反射率が5.0%の黄色の低UV反射板は、市販黄色反射板に比べて約2倍の誘引効果があった。また、220〜390nmの光波長成分の反射率が3.8%の黄色の低UV反射板は、市販黄色反射板に比べて約4倍の誘引効果があった。そのため、本実施形態の害虫防除装置1は、光反射誘引部4が紫外線をほとんど反射しないので、太陽光と比較して空間における紫外線のコントラストが高くなり、昼行性農業害虫が光反射誘引部4に強く誘引されるために、日中に昼行性農業害虫を大量に誘引して捕獲することができる。
下記表3は、従来の反射板による害虫誘引捕獲数と、従来の反射板に本実施形態に係る害虫防除装置1の匂い発生部5を組み合わせたものによる害虫誘引捕獲数を示す。この実験において、植物体はトマトであり、昼行性農業害虫はコナジラミである。従来の反射板は、220〜390nmの光波長成分の反射率が7%以上である市販黄色反射板を用いた。本実施形態の匂い発生部5は、匂い誘引源が青葉アルコールの1%希釈水溶液であり、加熱蒸散方式のものを用いる。捕獲部6は、市販黄色反射板の表面に塗布した粘着剤とした。実験は、ハウス中で7日間行われた。
上記実験の結果、市販黄色反射板と匂い誘引源が青葉アルコールの1%希釈水溶液である匂い発生部5を組み合わせたものは、市販黄色反射板のみに比べて、約3倍の誘引効果があった。そのため、本実施形態の害虫防除装置1は、匂い発生部5から発生する匂いが、昼行性農業害虫の視認できる範囲よりも遠方の場所から昼行性農業害虫を誘引するので、日中に昼行性農業害虫をより大量に誘引して捕獲することができる。
下記表4は、従来の反射板による害虫誘引捕獲数と、本実施形態に係る害虫防除装置1の光照射部2と光反射誘引部4と匂い発生部5を組み合わせたものによる害虫誘引捕獲数を示す。この実験において、植物体はナスであり、昼行性農業害虫はアザミウマである。従来の反射板は、220〜390nmの光波長成分の反射率が7%以上である市販青色反射板(アリスタライフサイエンス株式会社製、商品名:ホリバー)を用いた。本実施形態の光照射部2は、280〜340nmの光波長成分を有するUV-Bランプ、及び100〜280nmの光波長成分を有するUV-Cランプを用いた。光反射誘引部4は、反射率が220〜390nmの光波長成分の反射率が3.8%の青色の低UV反射板を用いた。匂い発生部5は、匂い誘引源が青葉アルコールの3%希釈水溶液であり、加熱蒸散方式のものを用いた。捕獲部6は、市販青色反射板、青色の低UV反射板のいずれの場合も、反射板の表面に塗布した粘着剤とした。実験は、ハウス中で7日間行われ、日の出から日の入までの日中にランプを点灯させた。
上記実験の結果、UV-BランプとUV−Cランプ、青色の低UV反射板、匂い誘引源が青葉アルコールの1%希釈水溶液である匂い発生部5を組み合わせたものは、市販青色反射板に比べて、約20倍の誘引効果があった。本実施形態の害虫防除装置1は、紫外線(UV−B、UV−C)を照射する光照射部2と、紫外線(UV−A、UV−B、UV−C)をほとんど反射させない光反射誘引部4とを組み合わせて用いることで、空間における紫外線のコントラストをより高くすることができる。そのため、害虫防除装置1は、昼行性農業害虫を光反射誘引部4により強く誘引するので、日中に昼行性農業害虫を大量に誘引して捕獲することができる。また、本実施形態の害虫防除装置1は、光照射部2と光反射誘引部4によって昼行性農業害虫の視認できる範囲にいる昼行性農業害虫し、さらに、匂い発生部5によって昼行性農業害虫の視認できる範囲よりも遠方の場所にいる昼行性農業害虫も誘引するので、日中に昼行性農業害虫をより大量に誘引して捕獲することができる。
下記表5は、従来の反射板による害虫誘引捕獲数と、本実施形態に係る害虫防除装置1の光反射誘引部4による害虫誘引捕獲数とを示す。この実験において、植物体はトマトであり、昼行性農業害虫はコナジラミである。従来の反射板は、220〜390nmの光波長成分の反射率が7%以上である市販黄色反射板を用いた。本実施形態の光反射誘引部4は、反射率が220〜390nmの光波長成分の反射率が3.8%の黄色の低UV反射板と、反射率が220〜390nmの光波長成分の反射率が3.7%であり、かつ、380〜600nmの光波長成分の透過率付近における透過率が13%である黄色の低UV反射板の2種類を用いる。捕獲部6は、市販黄色反射板、黄色の低UV反射板のいずれの場合も、反射板の表面に塗布した粘着剤とした。実験は、ハウス中で7日間行われ、日の出から日の入までの日中にランプを点灯させた。
上記実験の結果、反射率が220〜390nmの光波長成分の反射率が3.8%の黄色の低UV反射板は、市販黄色反射板に比べて約4倍の誘引効果であった。また、反射率が220〜390nmの光波長成分の反射率が3.7%であり、かつ、380〜600nmの光波長成分の透過率付近における透過率が13%である黄色の低UV反射板は、市販黄色反射板に比べて約6倍の誘引効果であった。そのため、本実施形態の害虫防除装置1は、太陽光が光反射誘引部4を透過することで、光反射誘引部4の太陽に面していない側の面から可視光が照射されるので、この太陽に面していない側の面においても昼行性農業害虫を誘引できるために、日中に昼行性農業害虫をより大量に誘引して捕獲することができる。
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、UV−B及びUV−Cの照度が強い場合に、人体に害を与える虞があるので、遮光板や人感センサスイッチをハウス内に設置し、それらを害虫防除装置1と電気的に接続させて、光照射部2の光が作業者に照射されないように配光を制御するようにしても構わない。この制御により、ハウス内の作業者の安全確保を図ることが可能となる。
1 害虫防除装置
2、2a、2b、2c 光照射部
4 光反射誘引部
5 匂い発生部
6 捕獲部

Claims (3)

  1. 太陽光を反射する光反射誘引部と、前記光反射誘引部に反射される光により誘引された虫を捕獲するための捕獲部と、を備えた害虫防除装置において、
    前記光反射誘引部は、220〜390nmの光波長成分の反射率を5%以下とする反射板であることを特徴とする害虫防除装置。
  2. 前記光反射誘引部は、さらに380〜600nmの光波長成分の透過率ピーク波長付近における透過率を10%以上とする反射板であることを特徴とする請求項1に記載の害虫防除装置。
  3. 虫を誘引する匂いを発生させる匂い発生部をさらに備え、前記匂い発生部は、青葉アルコール及び青葉アルデヒドのうちの少なくとも一つを含む水溶液を匂い源とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の害虫防除装置。
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