JP2005328734A - 植物病害防除用照明装置 - Google Patents

植物病害防除用照明装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005328734A
JP2005328734A JP2004148482A JP2004148482A JP2005328734A JP 2005328734 A JP2005328734 A JP 2005328734A JP 2004148482 A JP2004148482 A JP 2004148482A JP 2004148482 A JP2004148482 A JP 2004148482A JP 2005328734 A JP2005328734 A JP 2005328734A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plant
light source
light
wavelength component
lighting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004148482A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Ishiwatari
正紀 石渡
Shinichi Abe
慎一 安部
Makoto Yamada
真 山田
Akihide Kudo
章英 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2004148482A priority Critical patent/JP2005328734A/ja
Publication of JP2005328734A publication Critical patent/JP2005328734A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】光源から放出される光により植物病害を防除する植物病害防除用照明装置において、灰色カビ病、うどんこ病、ベト病、炭そ病のように胞子と菌糸で増える植物病害を、効果的に低減することができるようにする。
【解決手段】植物病害防除用照明装置1は、UV−Bの範囲(280〜340nm)の波長成分の紫外線を含む光を放出する光源2を備えている。光源2から放出される光は、フィルタ3により、植物Pにあたる位置のUV−Bの光量が50μW/cm2以下になるように制御されると共に、UV−Aの範囲(340〜380nm)の波長成分が略ゼロになるように制御される。このように、光源2から放出される光のUV−B量を制御すると共に、UV−Aをカットすることにより、植物P自身には悪影響を与えることなく、糸状菌の胞子形成や菌糸の成長だけを抑制することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、農作物等の植物病害を防除するための植物病害防除用照明装置に関する。
従来から、完全閉鎖型の植物苗生産システム(外光及び外気を遮断した空間内に植物苗を配置し、植物苗に対して適切な温湿度環境及び光環境を提供するシステム)、農業用のビニールハウス若しくはガラスハウスなどの施設栽培、又は露地栽培等で、野菜や花卉などの苗を育成する際に発生する、灰色カビ病、菌核病、トマト輪紋病、白星病、うどんこ病、ベト病、炭そ病などの糸状菌(カビ)による植物病害が問題視されている。
通常、このような植物病害が発生した場合は、速やかに薬剤による対処を行うが、苗や成果物に対する直接散布は、人体への悪影響が懸念されることから社会問題にもなっており、生産者としてはできる限り、薬剤の使用は避けたいと思っている現状がある。このため、薬剤を使用することなく植物病害を低減する方法が検討されている。
ところで、上述のような糸状菌は、空気中に放出された胞子が伝搬されることによって病害が伝染することが知られており、一般的に、365nm付近のUV‐Aを照射しなければ胞子形成が抑制されることが知られている。このような糸状菌の性質を利用して、UV−Aをカットする光透過材料を用いたガラスハウスやビニールハウスが実際に商品化されている。
また、発明者らは、主に完全閉鎖型の植物苗生産システムを対象として、UV−Bを植物苗に照射することによって培地上に発生する藻やカビの発生を抑えることができる植物育成用照明装置及び植物育成装置、並びに植物育成方法を提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−339236号公報
しかしながら、植物が栽培される環境は、植物の種類や、その育成ステージ等によって異なるため、UV‐Aをカットするだけ、或は、UV−Bを植物に照射するだけでは、糸状菌による植物病害を十分に低減することができない場合があり、例えば、農業用のビニールハウスやガラスハウス等の施設栽培では、完全閉鎖型の植物工場などと比べると菌(胞子)の侵入が比較的容易であるため、植物苗にUV−Bを照射するだけでは、十分に植物病害を低減することができない場合があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、通常、農薬等の薬剤を用いた化学的防除方法で処理している植物病害のうち、主に、灰色カビ病、菌核病、トマト輪紋病、白星病、うどんこ病、ベト病、炭そ病のように光(紫外線)依存性の高い、空気伝染性の病害菌による植物病害を、効果的に低減することができる植物病害防除用照明装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、紫外線を含む光を放出する光源を備えた植物病害防除用照明装置であって、前記光源から放出される紫外線が、UV−Bの範囲(280〜340nm)の波長成分の光を含むと共に、植物にあたる位置のUV−Bの光量が50μW/cm2以下になるように制御され、且つ、前記紫外線のうち、UV−Aの範囲(340〜380nm)の波長成分が略ゼロになるように制御されたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光源から放出される紫外線のうち、UV−Cの範囲(100〜280nm)の波長成分が略ゼロになるように制御されたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の発明において、前記光源から放出される光のうち、380nm以上の可視域の波長成分が略ゼロになるように制御されたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、光源から放出される紫外線が、UV−Bの範囲(280〜340nm)の波長成分の光を含むと共に、植物にあたる位置のUV−Bの光量が50μW/cm2以下になるように制御されているので、糸状菌の胞子形成や菌糸の成長を抑制するUV−Bを、植物体に適量照射することが可能となる。このため、植物体自身には悪影響を与えることなく、糸状菌の胞子形成や菌糸の成長だけを抑制することができ、糸状菌による植物病害を低減することができる。
また、光源から放射される紫外線のうち、糸状菌の胞子の形成を促進させるUV−Aの範囲(340〜380nm)の波長成分の光が略ゼロになるように制御されているので、より効果的に糸状菌の胞子形成や菌糸の成長を抑制することができる。さらに、UV−Aを含む光は、誘虫効果を有することが知られているが、UV−Aをカットすることより誘虫効果を抑制して、害虫による被害を低減することができる。
請求項2の発明によれば、光源から放出される紫外線のうち、植物体や人体に対して悪影響を及ぼす虞れのあるUV−Cの範囲の波長成分が略ゼロになるように制御されているので、植物体やその植物体を生育する空間で作業をする人間に対して悪影響を与えることがない。
請求項3の発明によれば、光源から放出される光のうち、UV−Aの範囲(340〜380nm)の波長成分に加えて、UV−Aと共に誘虫効果を有することが知られている380nm以上の可視域の波長成分が略ゼロになるように制御されているので、誘虫性を限りなくゼロに近づけることができ、害虫による被害を低減することができる。また、植物の生長を促進する380nm以上の可視域の波長成分が略ゼロになるように制御されているので、花芽を付けたくない種類の作物や花芽を付けたくない時期において、植物の生長を抑制しつつ植物病害を低減することができる。
以下、本発明の第1の実施形態である植物病害防除用照明装置について、図1乃至図6を参照して説明する。植物病害防除用照明装置1は、完全閉鎖型の植物苗生産システム、農業用のビニールハウス若しくはガラスハウスなどの施設栽培、又は露地栽培等で、野菜や花卉などの苗を育成する際に発生する、灰色カビ病、菌核病、トマト輪紋病、白星病、うどんこ病、ベト病、炭そ病などの糸状菌(カビ)による植物病害を防除するための装置である。
植物病害防除用照明装置1は、UV−Bの範囲(280〜340nm)の波長成分を含む光を放出する光源2を備えており、光源2から放出される光は、植物Pにあたる位置のUV−Bの光量(以下、UV−B量という)が50μW/cm2以下になるように制御されている。
また、UV−Aが照射されなければ胞子形成が抑制されるという糸状菌の性質を利用して、光源2から照射される光は、UV−Aの範囲(340〜380nm)の波長成分が略ゼロになるように制御されている。
使用される光源2としては、UV−Bの波長成分を含む光を放出する光源であれば、特に限定されるものではなく、例えば、蛍光灯であれば、UV−Bを積極的に放出することのできる日焼け用ランプ(三共電気株式会社製、品番GL20E)等、HIDランプであれば、波長300〜400nmの紫外線放射成分の多い水銀灯やメタルハライドランプ(松下電器産業株式会社製、スカイビーム)等が用いられる。このような光源2の例として、上記日焼け用ランプ(三共電気株式会社製、品番GL20E)の分光分布を図2に示す。
UV−B量を50μW/cm2以下に制御する手段は、特に限定されるものではなく、例えば、調光制御ができるライトコントローラ(図示せず)等を用いて電気的に光源2から放出されるUV−B量を50μW/cm2以下に制御するようにしてもよい。また、図1に示されるように、光源2と照射対象となる植物Pとの間にガラスや樹脂を用いた波長制御用のフィルタ3を設けたり、ランプ自身に塗膜や蒸着膜を形成することによりUV−B量を制御するようにしてもよい。更に、上記方法を組み合わせることにより、UV−B量を制御するようにしてもよい。
UV−Aの範囲(340〜380nm)の波長成分の光を、略ゼロになるように制御する手段としては、例えば、上述したUV−B量を制御する機能に加えて、更に、340〜380nmの波長成分の光を選択的にほとんど通さない機能を有する波長制御用のフィルタ3を使用することにより、UV−Aをカットするようにしてもよい。特に、光束量が比較的多く、300〜400nmの紫外線領域の波長成分を比較的多く含むメタルハライドランプ(松下電器産業株式会社製、スカイビーム)等を光源2として用いた場合に、このようなフィルタ3は効果的である。
また、図3に示されるように、光源2から放出される光は、直接、植物Pにあたらないようにして、光源2から放出される光は全て反射板4で反射されるような装置構造とし、反射板4で、UV−Aが吸収されるようにしてもよい。
更に、図4に示されるように、蛍光灯のように放電によって電子を放出し、その電子のエネルギーを水銀原子が受け取ることによって紫外線を放出し、その紫外線が蛍光体21に吸収されて光を放出するような光源2を用いる場合には、340〜380nmの発光のない蛍光体21を用いることにより、UV−Aをカットするようにしてもよい。
なお、植物病害防除用照明装置1の植物病害防除効果を調べるために、実際に暗室内に炭そ病菌を接種した培地を載置し、それぞれUV−B蛍光灯又は白色蛍光灯(比較例)のみを点灯して、7日間、UV−Bの菌糸の生長抑制試験を行ったところ、白色蛍光灯により、照度220lx、UV−B量0.4μW/cmの光を照射したサンプルについては、菌糸の生長が観察されたのに対し、UV-B蛍光灯により、照度11.5lx、UV−B量31.8μW/cmの光を照射したサンプルについては、目視できる菌糸の生長は観察されなかった。これは、UV−Bが直接的に糸状菌に作用することにより、胞子形成や菌糸の生長が抑制されたものと考えられる。
また、UV−B量が50μW/cm以下となる光を、サツマイモの苗に照射して、2週間、植物苗の育成試験を行ったところ、葉の表面に凹凸が生じたり、葉が舟状に丸まる等の奇形も見られず、紫外線照射による植物体への悪影響は観察されなかった。なお、これらの試験において、UV−B量はUV−RADIOMETER(クリニカルサプライ社製、UVR−3036/S2)を用いて測定した。
植物病害防除用照明装置1の光源2の配置は、特に限定されるものではないが、基本的には、植物Pの上方から光を照射するために、光源2は植物Pの上方位置に設置される。しかしながら、植物Pが比較的密に植えられて栽培される状況下においては、近接して植えられている植物P自身の影により植物Pの側面及び下部位置に十分に光が照射されず、植物Pの側面及び下部位置が他の部分より病気にかかり易くなる虞れがある。このような場合には、図5に示されるように、植物Pの上方位置に設置される上部光源2aに加えて、植物Pの側方位置及び下方位置に、側部光源2b及び下部光源2cを設置することが望ましい。なお、これら側部光源2b及び下部光源2cは、複数であっても、単数であってもよい。
また、図5及び図6に示されるように、側部光源2b及び下部光源2cを床面Gに形成された畝Fと略平行(植物Pの列と略平行)に略連続して設置することにより、個々の光源2b,2cの照射範囲に対して、植物Pが広い範囲に亘って列状に植えられている場合であっても、これら植物Pの側面及び下部位置に効率よく光を照射することができる。より具体的には、例えば、植物Pの側面及び下部位置に、シリンダ等で覆い防水加工を施した蛍光灯を畝Fと略平行に配置したり、出力の弱い白熱電球、ハロゲン電球、又はLEDランプ等を、畝Fと略平行に複数個並べて配置することにより、側部光源2b及び下部光源2cを設置するようにしてもよい。また、ホローライトガイド方式の照明器具、光ファイバ、又は長細い形状にしたEL器具等の連続光源を、畝Fと略平行に配置することにより、側部光源2b及び下部光源2cを設置することも有効である。
植物病害防除用照明装置1による照射時間についても特に限定されるものではなく、例えば、通常の補光照明と同じように朝夕だけ行う場合と、日中から行う場合の両方が考えられる。さらに、光源2a,2b,2cの配光及び光量を、植物Pの生育に併せて調整するようにしてもよい。例えば、初期の生育ステージにおいて、植物Pがあまり生育しておらず植物Pがまだ小さい場合には、上部光源2aを消灯させると共に側部光源2b及び下部光源2cを点灯させ、側部光源2b及び下部光源2cの取付角度等を調整することにより、配光の広がりを抑え、光量を少なくする。一方、植物Pが大きくなるにつれて、上部光源2aを点灯させると共に、側部光源2b及び下部光源2cの取付角度等を調整することにより、配光を広くし、光量も多くする。なお、側部光源2b及び下部光源2cの配光及び光量の調整の仕方は、必ずしも上述した例に限られるものではなく、上部光源2aの光量が少ない場合や、植物P自身が比較的多くの光を必要とする場合には、初期の生育ステージにおいても上部光源2aを点灯させるなどしてもよい。
また、植物病害防除用照明装置1による植物病害防除効果をより確実なものにするためには、例えば、ハウス内に降りそそぐ太陽光線からUV−Aをカットすることができる機能を有する農業用のビニールハウスやガラスハウスにて、植物病害防除用照明装置1を設置することが望ましい。このような農業用ハウスの中で植物病害防除用照明装置1を用いれば、人工光照射時だけでなく、日中のUV−Aまでもカットすることができるため、より糸状菌防除に効果的である。また、UV−Bは、その強度が強い場合には、人体(目や皮膚など)に対しても害を与える虞れがあるので、人が作業をするビニールハウスやガラスハウス等で使用する際には、安全のために人感センサースイッチを併用し、人がいない場合のみ点灯するのが望ましい。
本実施形態の植物病害防除用照明装置1によれば、光源2から放出される紫外線が、UV−Bの範囲(280〜340nm)の波長成分の光を含むと共に、植物Pにあたる位置のUV−Bの光量が50μW/cm2以下になるように制御されているので、糸状菌の胞子形成や菌糸の成長を抑制するUV−Bを、植物Pに適量照射することが可能となる。このため、植物P自身には悪影響を与えることなく、糸状菌の胞子形成や菌糸の成長だけを抑制することができ、糸状菌による植物病害を低減することができる。
また、光源から放射される紫外線のうち、糸状菌の胞子の形成を促進させるUV−Aの範囲(340〜380nm)の波長成分の光が略ゼロになるように制御されているので、より効果的に糸状菌の胞子形成や菌糸の成長を抑制して植物病害の広がりを抑えることができ、最終的には作物の収量を増やすことができる。さらに、UV−Aを含む光は、誘虫効果を有することが知られているが、UV−Aをカットすることより誘虫効果を抑制して、害虫による被害を低減することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態における植物病害防除用照明装置1は、光源2から放出される紫外線のうち、UV−Cの範囲(100〜280nm)の波長成分が略ゼロになるように制御されている点で第1の実施形態と異なる。
図2に示されるように、280〜340nmの範囲の紫外線(UV−B)を積極的に放出する光源2からは、若干ではあるが殺菌線と呼ばれる、植物体や人体に対して悪影響を及ぼす虞れのある100〜280nmの範囲のUV−Cも放出される場合がある。そこで、本実施形態における植物病害防除用照明装置1では、このUV−Cをカットする。
UV−Cの範囲(100〜280nm)の波長成分を、略ゼロになるように制御する手段としては、例えば、第1の実施形態で使用されるフィルタ3の機能に加えて、更に、100〜280nmの範囲の波長成分の光を選択的にほとんど通さない機能を有する波長制御用のフィルタ3を使用することにより、UV−Cをカットするようにしてもよい。
また、第1の実施形態で使用される反射板4の機能に加えて、更に、100〜280nmの範囲の波長成分の光を吸収する機能を有する反射板4を使用し、光源2から放出される光は直接、植物Pにあたらないように反射板4を配置するようにしてもよい。
本実施形態の植物病害防除用照明装置1によれば、光源2から放出される紫外線のうち、植物体や人体に対して悪影響を及ぼす虞れのあるUV−Cの範囲の波長成分が略ゼロになるように制御されているので、植物体やその植物体を生育する空間で作業をする人間に対して悪影響を与えることがない。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態における植物病害防除用照明装置1は、光源2から放出される光のうち、380nm以上の可視域の波長成分が略ゼロになるように制御されている点で第1及び第2の実施形態と異なる。
図2に示されるように、280〜340nmの範囲の紫外線(UV−B)を積極的に放出する光源2からは、若干ではあるが380nm以上の可視域の光も放出される場合がある。上述したように340〜380nmの範囲のUV−Aは、高い誘虫性を有することが知られているが、550nm付近の可視域の光でもある程度の高い誘虫性を有していることが知られている。そこで、本実施形態における植物病害防除用照明装置1は、340〜380nmの範囲のUV−Aをカットすることに加え、380nm以上の可視域の波長成分を略ゼロにすることにより、誘虫性を限りなくゼロに近づけることができるようにする。
380nm以上の可視域の波長成分が略ゼロになるように制御する手段としては、例えば、第1の実施形態又は第2の実施形態で使用されるフィルタ3の機能に加えて、更に、380nm以上の可視域の波長成分を選択的にほとんど通さない機能を有する波長制御用のフィルタ3を使用することにより、380nm以上の可視域の波長成分の光をカットするようにしてもよい。
また、第1の実施形態又は第2の実施形態に使用される反射板4の機能に加えて、更に、380nm以上の波長成分の光を吸収する機能を有する反射板4を使用し、光源2から放出される光は直接、植物Pにあたらないように反射板4を配置するようにしてもよい。
本実施形態の植物病害防除用照明装置1によれば、光源2から放出される光のうち、UV−Aの範囲(340〜380nm)の波長成分に加えて、UV−Aと共に誘虫効果を有することが知られている380nm以上の可視域の波長成分が略ゼロになるように制御されているので、誘虫性を限りなくゼロに近づけることができ、害虫による被害を低減することができる。また、植物Pの生長を促進する380nm以上の可視域の波長成分が略ゼロになるように制御されているので、花芽を付けたくない種類の作物や花芽を付けたくない時期において、植物Pの生長を抑制しつつ植物病害を低減することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、ウドンコ病に特化して光による病害防除を行なう場合には、上記実施形態で説明したUV−Bの照射に加えて、380〜500nmの波長成分の光を放出する青色光源(青色蛍光灯、青色LED、青色冷陰極蛍光灯、青色EL、青色無電極ランプ、青色HID等)を用いて、その青色光源から放出される光からUV−A、UV−C及び500nm以上の可視光をカットして、UV−B及び380〜500nmの波長成分の光を選択的に植物体に照射するようにしてもよい。
また、植物体自身の病気に対する抵抗力を高めることにより病害防除を行なう場合には、UV−Bの照射に加えて、600〜700nmの波長成分の光を放出する赤色光源(赤色蛍光灯、赤色LED、赤色冷陰極蛍光灯、赤色EL、赤色無電極ランプ、赤色HID、等)を用いて、その赤色光源から放出される光からUV−A、UV−C及び上記範囲外の可視光をカットして、UV−B及び600〜700nmの波長成分の光を選択的に植物体に照射するようにしてもよい。
本発明の植物病害防除用照明装置を示す立面図であり、光源から放出される光の波長成分を制御する手段として、フィルタを使用した例を示す図。 同照明装置の光源として使用される日焼けランプの分光分布を示す図。 同照明装置を示す立面図であり、波長成分を制御する手段として反射板を使用した例を示す図。 同照明装置の光源として使用される蛍光灯の部分断面図であり、波長成分を制御する手段として、所定の波長成分が放出されない蛍光体を使用した例を示す図。 複数の光源を備える同照明装置の立面図。 複数の光源を備える同照明装置の平面図。
符号の説明
1 植物病害防除用照明装置
2 光源
3 フィルタ
4 反射板
21 蛍光体

Claims (3)

  1. 紫外線を含む光を放出する光源を備えた植物病害防除用照明装置であって、
    前記光源から放出される紫外線が、
    UV−Bの範囲(280〜340nm)の波長成分の光を含むと共に、植物にあたる位置のUV−Bの光量が50μW/cm2以下になるように制御され、
    且つ、前記紫外線のうち、UV−Aの範囲(340〜380nm)の波長成分が略ゼロになるように制御されたことを特徴とする植物病害防除用照明装置。
  2. 前記光源から放出される紫外線のうち、UV−Cの範囲(100〜280nm)の波長成分が略ゼロになるように制御されたことを特徴とする請求項1に記載の植物病害防除用照明装置。
  3. 前記光源から放出される光のうち、380nm以上の可視域の波長成分が略ゼロになるように制御されたことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の植物病害防除用照明装置。
JP2004148482A 2004-05-19 2004-05-19 植物病害防除用照明装置 Pending JP2005328734A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004148482A JP2005328734A (ja) 2004-05-19 2004-05-19 植物病害防除用照明装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004148482A JP2005328734A (ja) 2004-05-19 2004-05-19 植物病害防除用照明装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005328734A true JP2005328734A (ja) 2005-12-02

Family

ID=35483786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004148482A Pending JP2005328734A (ja) 2004-05-19 2004-05-19 植物病害防除用照明装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005328734A (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009011349A1 (ja) 2007-07-17 2009-01-22 Panasonic Electric Works Co., Ltd. 植物病害防除用照明装置
JP2009112263A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Panasonic Electric Works Co Ltd 紫外線照射システム
WO2009081272A2 (en) * 2007-12-25 2009-07-02 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Lighting device for protecting plants from disease
WO2009131008A1 (ja) 2008-04-24 2009-10-29 パナソニック電工株式会社 植物病害防除用照明装置
JP2009261289A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 植物病害防除用照明装置
WO2010047277A1 (ja) 2008-10-20 2010-04-29 パナソニック電工株式会社 植物病害防除用照明システム
JP2010165469A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Panasonic Electric Works Co Ltd 照明器具及びビニルハウス
JP2012000061A (ja) * 2010-06-17 2012-01-05 Panasonic Electric Works Co Ltd 植物病害防除用照明装置
JP2012183014A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Panasonic Corp 植物病害防除用照明装置
JP2012239454A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Panasonic Corp 植物病害防除用照明器具
CN104094915A (zh) * 2013-04-05 2014-10-15 松下电器产业株式会社 害虫驱除用照明装置
JP2017506905A (ja) * 2014-03-14 2017-03-16 バイオルミック リミテッド 作物の収量及び/又は品質を改善する方法
CN107750773A (zh) * 2016-08-18 2018-03-06 松下知识产权经营株式会社 病虫害防治装置
CN108626592A (zh) * 2018-07-10 2018-10-09 横店集团得邦照明股份有限公司 一种基于uvb紫外抑菌的植物灯及其实现方法
JP2020044218A (ja) * 2018-09-21 2020-03-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 菌糸抑制装置及び菌糸抑制方法
US10721875B2 (en) 2014-02-10 2020-07-28 Biolumic Limited Controlling characteristics of photosynthetic organisims
US10750691B2 (en) 2014-09-17 2020-08-25 Biolumic Limited Methods of seed treatment and resulting products
US11147221B2 (en) 2016-08-22 2021-10-19 Biolumic Limited Methods of seed treatment and resulting products
EP3876697A4 (en) * 2018-11-09 2022-08-17 Biolumic Limited UV-B INDUCED RESISTANCE TO PLANT PATHOGENS

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003339236A (ja) * 2002-05-29 2003-12-02 Matsushita Electric Works Ltd 植物育成用照明装置及び植物育成装置並びに植物育成方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003339236A (ja) * 2002-05-29 2003-12-02 Matsushita Electric Works Ltd 植物育成用照明装置及び植物育成装置並びに植物育成方法

Cited By (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2172097A4 (en) * 2007-07-17 2013-04-03 Panasonic Corp LIGHTING DEVICE FOR COMBATING PLANT HAZARD
WO2009011349A1 (ja) 2007-07-17 2009-01-22 Panasonic Electric Works Co., Ltd. 植物病害防除用照明装置
EP2172097A1 (en) * 2007-07-17 2010-04-07 Panasonic Electric Works Co., Ltd Lighting device for control of plant disease
KR101173348B1 (ko) * 2007-07-17 2012-08-10 파나소닉 주식회사 식물병해 방제용 조명장치
US20100193707A1 (en) * 2007-07-17 2010-08-05 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Lighting apparatus for controlling plant disease
US8299445B2 (en) 2007-07-17 2012-10-30 Panasonic Corporation Lighting apparatus for controlling plant disease
JP2009022175A (ja) * 2007-07-17 2009-02-05 Panasonic Electric Works Co Ltd 植物病害防除用照明装置
JP2009112263A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Panasonic Electric Works Co Ltd 紫外線照射システム
WO2009081272A2 (en) * 2007-12-25 2009-07-02 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Lighting device for protecting plants from disease
WO2009081272A3 (en) * 2007-12-25 2010-06-03 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Lighting device for protecting plants from disease
JP2009153397A (ja) * 2007-12-25 2009-07-16 Panasonic Electric Works Co Ltd 植物病害虫防除用照明装置
KR101217435B1 (ko) * 2007-12-25 2013-01-02 파나소닉 주식회사 식물병해충방제용 조명 장치
JP2009261289A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 植物病害防除用照明装置
JP2009261311A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 植物病害防除用照明装置
WO2009131008A1 (ja) 2008-04-24 2009-10-29 パナソニック電工株式会社 植物病害防除用照明装置
EP2272324A1 (en) * 2008-04-24 2011-01-12 Panasonic Electric Works Co., Ltd Illuminating device for control of plant diseases
US8458954B2 (en) 2008-04-24 2013-06-11 Panasonic Corporation Lighting apparatus for controlling plant disease
EP2272324A4 (en) * 2008-04-24 2013-11-27 Panasonic Corp LIGHTING DEVICE FOR CONTROLLING PLANT DISEASES
US8338801B2 (en) 2008-10-20 2012-12-25 Panasonic Corporation Lighting system for preventing plant disease damage
JP2010094109A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Panasonic Electric Works Co Ltd 植物病害防除用照明システム
WO2010047277A1 (ja) 2008-10-20 2010-04-29 パナソニック電工株式会社 植物病害防除用照明システム
JP2010165469A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Panasonic Electric Works Co Ltd 照明器具及びビニルハウス
JP2012000061A (ja) * 2010-06-17 2012-01-05 Panasonic Electric Works Co Ltd 植物病害防除用照明装置
JP2012183014A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Panasonic Corp 植物病害防除用照明装置
JP2012239454A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Panasonic Corp 植物病害防除用照明器具
CN104094915A (zh) * 2013-04-05 2014-10-15 松下电器产业株式会社 害虫驱除用照明装置
US10721875B2 (en) 2014-02-10 2020-07-28 Biolumic Limited Controlling characteristics of photosynthetic organisims
US10517225B2 (en) 2014-03-14 2019-12-31 Biolumic Limited Method to improve crop yield and/or quality
JP2020039352A (ja) * 2014-03-14 2020-03-19 バイオルミック リミテッド 作物の収量及び/又は品質を改善する方法
JP2017506905A (ja) * 2014-03-14 2017-03-16 バイオルミック リミテッド 作物の収量及び/又は品質を改善する方法
US10750691B2 (en) 2014-09-17 2020-08-25 Biolumic Limited Methods of seed treatment and resulting products
CN107750773A (zh) * 2016-08-18 2018-03-06 松下知识产权经营株式会社 病虫害防治装置
US11517007B2 (en) 2016-08-18 2022-12-06 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Pest control apparatus
CN107750773B (zh) * 2016-08-18 2023-10-13 松下知识产权经营株式会社 病虫害防治装置
US11147221B2 (en) 2016-08-22 2021-10-19 Biolumic Limited Methods of seed treatment and resulting products
CN108626592A (zh) * 2018-07-10 2018-10-09 横店集团得邦照明股份有限公司 一种基于uvb紫外抑菌的植物灯及其实现方法
CN108626592B (zh) * 2018-07-10 2024-01-23 横店集团得邦照明股份有限公司 一种基于uvb紫外抑菌的植物灯及其实现方法
JP2020044218A (ja) * 2018-09-21 2020-03-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 菌糸抑制装置及び菌糸抑制方法
JP7199006B2 (ja) 2018-09-21 2023-01-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 菌糸抑制装置及び菌糸抑制方法
EP3876697A4 (en) * 2018-11-09 2022-08-17 Biolumic Limited UV-B INDUCED RESISTANCE TO PLANT PATHOGENS

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5162740B2 (ja) 植物病害防除用照明装置
KR101217435B1 (ko) 식물병해충방제용 조명 장치
JP2005328734A (ja) 植物病害防除用照明装置
US20220061228A1 (en) Radiation-Based Mildew Control
US10624978B2 (en) Ultraviolet-based mildew control
JP5106228B2 (ja) 植物病害防除用照明装置
JP5652954B2 (ja) 植物病害防除用照明装置
WO2010047277A1 (ja) 植物病害防除用照明システム
WO2010098252A1 (ja) 害虫防除装置
JP4396389B2 (ja) 植物育成用照明装置
JP2013123417A (ja) 植物育成病害防除照明装置
JP2009261289A (ja) 植物病害防除用照明装置
JP5297894B2 (ja) 植物用カバー及びこれを用いた農業用ハウス
JP5213255B2 (ja) 害虫防除装置
JP5129768B2 (ja) 害虫防除装置
US11606914B2 (en) Fiber-optic sheet lighting

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070410

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100518

A521 Written amendment

Effective date: 20100715

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100803

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101101

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20101108

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20101126

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120111