JP2010189016A - ドラム缶等容器用キャップシール、およびこれを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置 - Google Patents
ドラム缶等容器用キャップシール、およびこれを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置Info
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Abstract
【課題】 ドラム缶等容器の二重密閉を確実に果たす。キャップシール装着容器の長期間放置によっても、プラグ表面の腐食による錆の発生を防止する。開封作業が簡単で、取扱いが容易であり、確実な封印機能を果たす。キャップシールの使用後に、その構成材料を分別回収することができ、環境に優しいドラム缶等容器用キャップシール、およびドラム缶等容器の二重密閉装置を提供する。
【解決手段】 キャップシールは、ドラム缶等容器の内部シール部を有する口金部30に被せ止められる弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケット1と、これに嵌め被せられる金属製外側押えキャップ11とを備えている。キャップシールの装着時、外側押えキャップ11の環状垂下壁14が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられ、内側キャップ形ガスケット1の環状垂下壁4が内方に屈曲変形せしめられて、容器口金部30の外壁に密着せしめる。
【選択図】 図2
【解決手段】 キャップシールは、ドラム缶等容器の内部シール部を有する口金部30に被せ止められる弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケット1と、これに嵌め被せられる金属製外側押えキャップ11とを備えている。キャップシールの装着時、外側押えキャップ11の環状垂下壁14が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられ、内側キャップ形ガスケット1の環状垂下壁4が内方に屈曲変形せしめられて、容器口金部30の外壁に密着せしめる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ドラム缶等容器用キャップシール、およびこれを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置に関するものである。
従来、例えばドラム缶の口金部の固定フランジに、ガスケット付きプラグがねじ込まれて密閉された状態において、該口金部にキャップシールを嵌め被せて装着し、口金部を封印することが行なわれている。
本発明者は、先に、このようなドラム缶等容器用のキャップシールとして、下記の特許文献1に記載の考案を提案した。
特許文献1に記載のドラム缶等容器における口金部の二重密閉用キャップシールは、内部パッキン付きプラグによって密閉されたドラム缶等容器の口金部に嵌め被せられる金属製キャップシール本体の垂下壁の内周面に、口金部への装着のさいの垂下壁の内側への押圧変形により天板立上がり筒部に密着せしめられる環状外部パッキンが取り付けられているものであった。
しかしながら、上記特許文献1に記載の先提案によるキャップシールによれば、ドラム缶等容器の口金部の二重密閉が充分ではないという問題があった。
そして、従来のキャップシールによれば、締付け機による締め付けによって、例えば鋼板製キャップシール本体の垂下壁にシワが発生することがあり、このシワによって、内部のライニング・パッキンにも凹凸が生じて、密封不良が生じるおそれがあるという問題があった。
また、従来のキャップシールでは、ドラム缶のプラグの上面が、鋼板製キャップシール本体のみによって覆われているだけであるため、例えば屋外における気温の変化により、ドラム缶のプラグの上面や、鋼板製キャップシール本体の内面に結露による水滴が発生し、キャップシール装着ドラム缶の長期間の放置により、プラグ表面が腐食して、錆が発生するという問題があった。
さらに近年、使用後の一般ゴミの回収では、ゴミの分別化が推奨されており、例えば、金属部材と樹脂部材とは、互いに分けて回収されることが望ましいが、上記特許文献1に記載されたキャップシールでは、金属製キャップシール本体の垂下壁の内周面に設けられた環状ガスケットは、ライニングにより装着されたものであるため、金属製キャップシール本体と、環状ライニング・ガスケットとは、分別回収することができないという問題があった。
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決しかつ従来の要望に応えんとするもので、ドラム缶等容器の二重密閉を充分に確実に果たすことができ、従って、例えばドラム等容器の天板上面に溜まった雨水がドラム缶等容器の内部に浸入するのを防止することができるだけでなく、外気(湿度、湿気)とドラム缶等容器の内容物とを確実に遮断することができて、内容物の品質が損なわれることがなく、また、キャップシール装着ドラム缶等容器を長期間放置しても、プラグ表面に腐食による錆の発生がなく、しかもキャップシールの開封を非常に簡単にかつ確実に行なうことができて、取扱いが非常に簡単であり、確実な封印機能を果たし得るうえに、キャップシールの金属製外側押えキャップと、樹脂等の弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケットとを、これらの使用後に分別回収することができて、環境に優しい、ドラム缶等容器用キャップシール、およびこれを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置を提供しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明によるドラム缶等容器のキャップシールは、ドラム缶等容器の内部シール部を有する口金部に被せ止められるキャップシールであって、弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケットと、内側キャップ形ガスケットに嵌め被せられる金属製外側押えキャップとを備え、内側キャップ形ガスケットは、円形頂壁と、円形頂壁に設けられた破断用凹溝と、円形頂壁の周縁部に連なる環状段部と、環状段部の外周縁に連なる環状垂下壁とを有し、金属製外側押えキャップは、円形頂壁と、円形頂壁の周縁部に連なる環状段部と、環状段部の外周縁に連なる環状垂下壁と、環状垂下壁の下縁部の一側または両側に連なる開封用凸片とを有し、金属製外側押えキャップの環状垂下壁に、開封用凸片の左右両側に位置するように、外側押えキャップ破断用薄肉部が設けられるとともに、これらに連続して環状段部および円形頂壁にも、それぞれ外側押えキャップ破断用薄肉部が設けられており、キャップシールの装着時、内側キャップ形ガスケットとこれの上側に重ね合わされた金属製外側押えキャップとが一緒にドラム缶等容器の口金部に嵌め被せられた状態で、金属製外側押えキャップの環状垂下壁が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられ、これによって内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁が内方に屈曲変形せしめられ、該環状垂下壁が容器口金部の外壁に密着せしめられて、外部シールが果たされるようになされ、開封の際には、金属製外側押えキャップの開封用凸片を引き上げることにより、金属製外側押えキャップの環状垂下壁、環状段部および円形頂壁が、外側押えキャップ破断用薄肉部に沿って破断され、ついで、内側キャップ形ガスケットが、これの円形頂壁に設けられた破断用凹溝に沿って破断されるようになされていることを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁が、ドラム缶の口金部の外面に密着せしめられる厚肉シール部と、該厚肉シール部の下端から環状垂下壁の下端に至る逆テーパ状の傾斜面部とを有することを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットの円形頂壁に設けられた破断用凹溝が、平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部と、該破断用凹溝主部の両端より環状段部の方に平行状に伸びる破断用凹溝延長部と、これらに対向して反対側にかつ破断用凹溝主部に連なって環状段部の方に平行状に伸びる破断用凹溝副部とを具備することを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁の外面および/または金属製外側押えキャップの内面に、複数個のガスケット外れ防止用突起が設けられていることを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットを構成する弾性素材が、合成樹脂、エラストマーまたは合成ゴムであることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットが合成樹脂製であり、該内側キャップ形ガスケットの円形頂壁の内面に、ドラム缶等容器内容物等の情報を記憶させたRFIDタグ等のタグが取り付けられていることを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項6に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットの円形頂壁の内面に、タグ取付け用凸部が設けられ、ドラム缶等容器内容物の情報等を記憶させたRFIDタグ等のタグが、この凸部により掛け止められて円形頂壁の内面に保持されていることを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項5または6に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、タグが、ドラム缶等容器内容物の情報等を記憶させたRFIDタグ、同ICタグ、同QRコード表示タグ、または同バーコード表示タグであることを特徴としている。
請求項9の発明は、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシールを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置であって、円形頂壁、該円形頂壁に設けられた破断用凹溝、円形頂壁の周縁部に連なる環状段部、および環状段部の外周縁に連なる環状垂下壁を有しかつ弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケットと、この内側キャップ形ガスケットに嵌め被せられかつ円形頂壁、該円形頂壁の周縁部に連なる環状段部、環状段部の外周縁に連なる環状垂下壁、および環状垂下壁の下縁部の一側または両側に連なる開封用凸片を有する金属製外側押えキャップとを備え、金属製外側押えキャップの環状垂下壁に、開封用凸片の左右両側に位置するように、外側押えキャップ破断用薄肉部が設けられるとともに、これらに連続して環状段部および円形頂壁にも、それぞれ外側押えキャップ破断用薄肉部が設けられており、内側キャップ形ガスケットおよび金属製外側押えキャップが一緒にドラム缶等容器の内部シール部を有する口金部に嵌め被せられ、この状態で、金属製外側押えキャップの環状垂下壁が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられて、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁が内方に屈曲変形せしめられ、該環状垂下壁の内面が容器口金部の外壁に密着せしめられて、外部シールが果たされており、開封の際には、金属製外側押えキャップの開封用凸片を引き上げることにより、金属製外側押えキャップの環状垂下壁、環状段部および円形頂壁が、外側押えキャップ破断用薄肉部に沿って破断され、ついで、内側キャップ形ガスケットが、これの円形頂壁に設けられた破断用凹溝に沿って破断されるようになされていることを特徴としている。
本発明による請求項1のドラム缶等容器のキャップシールは、ドラム缶等容器の内部シール部を有する口金部に被せ止められるキャップシールであって、弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケットと、内側キャップ形ガスケットに嵌め被せられる金属製外側押えキャップとを備え、内側キャップ形ガスケットは、円形頂壁と、円形頂壁に設けられた破断用凹溝と、円形頂壁の周縁部に連なる環状段部と、環状段部の外周縁に連なる環状垂下壁とを有し、金属製外側押えキャップの環状垂下壁に、開封用凸片の左右両側に位置するように、外側押えキャップ破断用薄肉部が設けられるとともに、これらに連続して環状段部および円形頂壁にも、それぞれ外側押えキャップ破断用薄肉部が設けられており、キャップシールの装着時、内側キャップ形ガスケットとこれの上側に重ね合わされた金属製外側押えキャップとが一緒にドラム缶等容器の口金部に嵌め被せられた状態で、金属製外側押えキャップの環状垂下壁が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられ、これによって内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁が内方に屈曲変形せしめられ、該環状垂下壁が容器口金部の外壁に密着せしめられて、外部シールが果たされるようになされ、開封の際には、金属製外側押えキャップの開封用凸片を引き上げることにより、金属製外側押えキャップの環状垂下壁、環状段部および円形頂壁が、外側押えキャップ破断用薄肉部に沿って破断され、ついで、内側キャップ形ガスケットが、これの円形頂壁に設けられた破断用凹溝に沿って破断されるようになされているもので、請求項1の発明によれば、キャップシールの装着の際、締付け機によって金属製外側押えキャップの環状垂下壁が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられ、これによって内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁が内方に屈曲変形せしめられて、容器口金部の外壁に押圧されて外部シールが果たされるようになされているから、ドラム缶等容器の内外二重密閉を確実に果たすことができるという効果を奏する。
従って、請求項1に記載のドラム缶等容器用のキャップシールの発明によれば、ドラム等容器の天板上面に溜まった雨水がドラム缶等容器の内部に浸入するのを防止することができできるだけでなく、外気(湿度、湿気とドラム缶等容器の内容物とを確実に遮断することができて、内容物の品質が損なわれることがないという効果を奏する。
そして、金属製外側押えキャップは、締付け機による締め付けによってシワを生じることがあるが、本発明によるキャップシールは、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁の厚肉シール部が、金属製外側押えキャップの環状垂下壁の締め付けによって、全周にわたって容器口金部の外壁にしっかりと密着せしめられるため、締付け機の締め付けによる鋼板製外側押えキャップのシワ発生にもかゝわらず、キャップシールによる密閉性を充分に確保することができるという効果を奏する。
このように、本発明のキャップシールは、その装着後、金属製外側押えキャップの環状垂下壁の変形により内側キャップ形ガスケットの垂下壁の厚肉シール部の内面が、ドラム缶口金部の外面に全周にわたって圧接せしめられて密着されているから、キャップシールは、これを破断しないかぎり、容易に開封することができず、確実な封印機能を果たし得るという効果を奏する。
また、本発明のキャップシールによれば、ドラム缶等容器のプラグの上面が、内側キャップ形ガスケットと、これに嵌め被せられた金属製外側押えキャップとによって、二重に覆われているため、例えば屋外における気温の変化により、プラグの上面や、金属製外側押えキャップの内面に、結露による水滴が発生することなく、キャップシール装着ドラム缶等容器の長期間の放置によっても、プラグ表面の腐食、および錆の発生を、確実に防止することができるという効果を奏する。
そして、ドラム缶等容器の口金部の開封の際には、金属製外側押えキャップの開封用凸片を引き上げることにより、金属製外側押えキャップの環状垂下壁、環状段部および円形頂壁が、押えキャップ破断用薄肉部に沿って破断され、ついで内側キャップ形ガスケットが、これの円形頂壁に設けられた破断用凹溝に沿って破断されることにより、開封されるようになされているから、キャップシールの開封を非常に簡単にかつ確実に行なうことができて、取扱いが非常に簡単であり、確実な封印機能を果たし得るという効果を奏する。
さらに、請求項1の発明によるドラム缶等容器用のキャップシールは、樹脂等の弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケットと、金属製外側押えキャップとが、別素材によりつくられているため、キャップシールの使用後に、これらを分別回収することができ、環境に非常に優しいものであるという効果を奏する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のドラム缶等容器のキャップシールであって、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁が、ドラム缶の口金部の外面に密着せしめられる厚肉シール部と、該厚肉シール部の下端から環状垂下壁の下端に至る逆テーパ状の傾斜面部とを有するもので、請求項2の発明によれば、締付け機によってキャップシールの金属製外側押えキャップの環状垂下壁が全周にわたって内方に締め付けられると、金属製外側押えキャップの環状垂下壁が、全体として横断面略S字形に屈曲変形せしめられるとともに、これに伴って、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁の厚肉シール部が横断面略字S形に屈曲変形せしめられ、変形した厚肉シール部が、ドラム缶口金部の外面に強く圧着されるため、キャップシールによる外部シールを確実に果たすことができるという効果を奏する。
また、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁は、厚肉シール部の下端から環状垂下壁の下端に至る、いわゆる末広がりの逆テーパ状の傾斜面部とを有しているため、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁は、ドラム缶口金部に上から嵌め被せやすいという効果を奏する。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットの円形頂壁に設けられた破断用凹溝が、平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部と、該破断用凹溝主部の両端より環状段部の方に平行状に伸びる破断用凹溝延長部と、これらに対向して反対側にかつ破断用凹溝主部に連なって環状段部の方に平行状に伸びる破断用凹溝副部とを具備するもので、請求項3の発明によれば、ドラム缶等容器の開封の際、上記金属製外側押えキャップの破断除去の後に、内側キャップ形ガスケットの円形頂壁に設けられた平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部の円の中心部分を、例えばハンマー等の工具で叩いて、該欠円形凹溝主部を破断させ、ついで、この欠円形破断用凹溝主部に連なる2本の破断用凹溝副部同士の間の頂壁部分を引き上げて、頂壁をこれらの破断用凹溝副部に沿って破断させ、破断用凹溝副部同士の間の頂壁部分を持ち上げることにより、内側キャップ形ガスケットを除去し、開封できるようになされているから、キャップシールの開封を簡単にかつ確実に行なうことができて、取扱いが非常に簡単であるという効果を奏する。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁の外面および/または金属製外側押えキャップの内面に、複数個のガスケット外れ防止用突起が設けられているもので、請求項4の発明によれば、本発明のキャップシールを構成する内側キャップ形ガスケットと金属製外側押えキャップとを、常に一体化することができて、ドラム缶等容器の口金部への嵌め被せ作業を手際よく、簡単かつ確実に行なうことができ、作業性にすぐれているという効果を奏する。
請求項5の発明は、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットを構成する弾性素材が、合成樹脂、エラストマーまたは合成ゴムであるもので、請求項4の発明によれば、ドラム缶等容器の内外二重密閉を確実に果たすことができ、例えばドラム等容器の天板上面に溜まった雨水がドラム缶等容器の内部に浸入するのを防止することができできるだけでなく、外気(湿度、湿気)とドラム缶等容器の内容物とを確実に遮断することができて、内容物の品質が損なわれることがなく、また、横倒し状態のドラム缶等容器の内容物の漏洩を防止することができ、さらには、プラグに装着されたプラグ用ガスケットの周面とフランジの開口部上端との間の間隙に水やほこりが溜まるようなことがなく、従ってこれらの水やほこりによってドラム缶等容器内容物の品質が損なわれることがないという効果を奏する。
請求項6の発明は、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットが合成樹脂製であり、該内側キャップ形ガスケットの円形頂壁の内面に、ドラム缶等容器内容物等の情報を記憶させたRFIDタグ等のタグが取り付けられているもので、請求項6の発明によれば、RFIDタグ等のタグによりドラム缶等容器内容物の物流管理を改善することができ、品質管理、商品管理、入出庫管理および位置管理を、きわめて迅速にかつ確実に行なうことができるという効果を奏する。
請求項7の発明は、請求項6に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、内側キャップ形ガスケットの円形頂壁の内面に、タグ取付け用凸部が設けられ、ドラム缶等容器内容物の情報等を記憶させたRFIDタグ等のタグが、この凸部により掛け止められて円形頂壁の内面に保持されているもので、請求項7の発明によれば、RFIDタグ、ICタグ、QRコード表示タグ、またはバーコード表示タグ等のタグを、ワンタッチで非常に簡単にキャップシール本体の円形頂壁内面に取り付けることができ、作業性が優れていて、キャップシールの製造を容易かつ安価に行なうことができるという効果を奏する。
請求項8の発明は、請求項5または6に記載のドラム缶等容器用キャップシールであって、タグが、ドラム缶等容器内容物の情報等を記憶させたRFIDタグ、同ICタグ、同QRコード表示タグ、または同バーコード表示タグであるもので、請求項8の発明によれば、これらのタグを用いることにより、ドラム缶等容器内容物の品質管理、商品管理、入出庫管理、および位置管理を、きわめて迅速にかつ確実に行なうことができるという効果を奏する。
請求項9の発明は、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシールを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置であって、円形頂壁、該円形頂壁に設けられた破断用凹溝、円形頂壁の周縁部に連なる環状段部、および環状段部の外周縁に連なる環状垂下壁を有しかつ弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケットと、この内側キャップ形ガスケットに嵌め被せられかつ円形頂壁、該円形頂壁の周縁部に連なる環状段部、環状段部の外周縁に連なる環状垂下壁、および環状垂下壁の下縁部の一側または両側に連なる開封用凸片を有する金属製外側押えキャップとを備え、金属製外側押えキャップの環状垂下壁に、開封用凸片の左右両側に位置するように、外側押えキャップ破断用薄肉部が設けられるとともに、これらに連続して環状段部および円形頂壁にも、それぞれ外側押えキャップ破断用薄肉部が設けられており、内側キャップ形ガスケットおよび金属製外側押えキャップが一緒にドラム缶等容器の内部シール部を有する口金部に嵌め被せられ、この状態で、金属製外側押えキャップの環状垂下壁が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられて、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁が内方に屈曲変形せしめられ、該環状垂下壁の内面が容器口金部の外壁に密着せしめられて、外部シールが果たされており、開封の際には、金属製外側押えキャップの開封用凸片を引き上げることにより、金属製外側押えキャップの環状垂下壁、環状段部および円形頂壁が、外側押えキャップ破断用薄肉部に沿って破断され、ついで、内側キャップ形ガスケットが、これの円形頂壁に設けられた破断用凹溝に沿って破断されるようになされているもので、請求項9の発明によれば、キャップシールの装着の際、締付け機によって金属製外側押えキャップの環状垂下壁が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられ、これによって内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁が内方に屈曲変形せしめられて、容器口金部の外壁に押圧されて外部シールが果たされるようになされているから、ドラム缶等容器の内外二重密閉を確実に果たすことができるという効果を奏する。
従って、請求項9に記載のドラム缶等容器の二重密閉装置の発明によれば、ドラム等容器の天板上面に溜まった雨水がドラム缶等容器の内部に浸入するのを防止することができできるだけでなく、外気(湿度、湿気とドラム缶等容器の内容物とを確実に遮断することができて、内容物の品質が損なわれることがないという効果を奏する。
そして、本発明のドラム缶等容器の二重密閉装置において、金属製外側押えキャップは、締付け機による締め付けによってシワを生じることがあるが、本発明によるキャップシールは、内側キャップ形ガスケットの環状垂下壁の厚肉シール部が、金属製外側押えキャップの環状垂下壁の締め付けによって、全周にわたって容器口金部の外壁にしっかりと密着せしめられるため、締付け機の締め付けによる鋼板製外側押えキャップのシワ発生にもかゝわらず、キャップシールによる密閉性を充分に確保することができるという効果を奏する。
このように、本発明のドラム缶等容器の二重密閉装置においては、キャップシールの装着後、金属製外側押えキャップの環状垂下壁の変形により内側キャップ形ガスケットの垂下壁の厚肉シール部の内面が、ドラム缶口金部の外面に全周にわたって圧接せしめられて密着されているから、キャップシールは、これを破断しないかぎり、容易に開封することができず、確実な封印機能を果たし得るという効果を奏する。
また、本発明のドラム缶等容器の二重密閉装置によれば、ドラム缶等容器のプラグの上面が、内側キャップ形ガスケットと、これに嵌め被せられた金属製外側押えキャップとによって、二重に覆われているため、例えば屋外における気温の変化により、プラグの上面や、金属製外側押えキャップの内面に、結露による水滴が発生することなく、キャップシール装着ドラム缶等容器の長期間の放置によっても、プラグ表面の腐食、および錆の発生を、確実に防止することができるという効果を奏する。
そして、本発明のドラム缶等容器の二重密閉装置において、ドラム缶等容器の口金部の開封の際には、金属製外側押えキャップの開封用凸片を引き上げることにより、金属製外側押えキャップの環状垂下壁が押えキャップ破断用薄肉部に沿って破断され、ついで内側キャップ形ガスケットが、これの円形頂壁に設けられた破断用凹溝に沿って破断されることにより、開封されるようになされているから、キャップシールの開封を非常に簡単にかつ確実に行なうことができて、取扱いが非常に簡単であり、確実な封印機能を果たし得るという効果を奏する。
さらに、請求項9の発明によるドラム缶等容器用の二重密閉装置では、キャップシールの樹脂等の弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケットと、金属製外側押えキャップとが、別素材によりつくられているため、キャップシールの使用後に、これらを分別回収することができ、環境に非常に優しいものであるという効果を奏する。
つぎに、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
この明細書において、左右および前後は、図4を基準とし、左とは図4の左側、右とは同右側をいゝ、前とは同図の上側、後とは同下側をいうものとする。
まず、図1〜図3を参照すると、例えばドラム缶の天板(51)には、通常、大小2つの口金部(30)が設けられている。なお、図面においては、大小2つの口金部の小さい方の口金部の図示は、省略されている。
つぎに、図1に示すように、本発明によるキャップシールは、このようなドラム缶の内部シール部を有する口金部(30)に被せ止められるものであって、樹脂等の弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケット(1)と、内側キャップ形ガスケット(1)に嵌め被せられる金属製外側押えキャップ(11)とを備えている。
内側キャップ形ガスケット(1)は、図1〜図4に示すように、円形頂壁(2)と、円形頂壁(2)に設けられた破断用凹溝(5)と、円形頂壁(2)の周縁部に連なる環状段部(3)と、環状段部(3)の外周縁に連なる環状垂下壁(4)とを有している。
一方、金属製外側押えキャップ(11)は、例えば鋼板またはアルミニウム板等の金属板によりつくられており、図1〜図3および図9に示すように、円形頂壁(12)と、円形頂壁(12)の周縁部に連なる環状段部(13)と、環状段部(13)の外周縁に連なる環状垂下壁(14)と、環状垂下壁(14)の下縁部の一側または両側に連なるように設けられた開封用凸片(15)とを有している。
キャップシールの装着時には、図1に示すように、内側キャップ形ガスケット(1)とこれの上側に重ね合わされた金属製外側押えキャップ(11)とが一緒にドラム缶等容器の口金部(30)に嵌め被せられる。
なお、図1〜図13は、本発明のキャップシールをドラム缶の大径口金部に適用した実施形態を示し、図14と図15は、本発明のキャップシールをドラム缶の小径口金部に適用した実施形態を示している。
図1〜図3に示すように、ドラム缶天板の口金部(30)においては、天板(51)に円形の立上り筒部(52)が設けられ、その高さの中間部に環状段部(53)が設けられている。そして、天板(51)の立上がり筒部(52)に内ねじタイプの圧入形フランジ(31)が圧入され、その上端部(31a)が外側に折り返えされて、立上がり筒部(52)の上端部(52a)に巻き取められることにより、折返し上端部(31a)が立上がり筒部(52)の上端部(52a)に係り合わせられている。
圧入形フランジ(31)下縁の鍔部(32)の外周縁は、平面よりみて八角形を有していて、これが天板(51)の環状段部(53)下側の同八角形の回り止め用裾部の内周縁に係り合わされている。
そして、鍔部(32)には、プレス加工により平面よりみて円形の環状突部(35)が上方突出状に設けられて、環状突部(35)とフランジ(31)筒部との間にガスケット収容間隙が形成され、このガスケット収容間隙内にいわゆるフランジ用ガスケット(34)が嵌め入れられている。
一方、ドラム缶用のプラグ(蓋)(41)は逆ハット形を有していて、その上端環状外方凸縁部(42)の下側にプラグ用ガスケット(44)が取り付けられている。
そして、圧入形フランジ(31)内側の雌ねじ部(33)に、このプラグ用ガスケット(44)付きプラグ(41)の雄ねじ部(43)がねじ込まれて、プラグ用ガスケット(44)が、フランジ(31)の折返し上端部(31a)の内周面に密着せしめられることにより、ドラム缶の口金部(30)が密閉されている。
このように、ドラム缶の口金部(30)は、これらのフランジ用ガスケット(34)とプラグ用ガスケット(44)とによって、いわゆる内部シールが果たされている。
本発明によるキャップシールは、上記のようなドラム缶の天板(51)の密閉後の内部シール部を有する口金部(30)に被せ止められて、外部シールを果たすものである。
本発明によるドラム缶のキャップシールは、弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケット(1)と、内側キャップ形ガスケット(1)に嵌め被せられる金属製外側押えキャップ(11)とを備えている。
図1〜図4に示すように、内側キャップ形ガスケット(1)は、円形頂壁(2)と、円形頂壁(2)に設けられた破断用凹溝(5)と、円形頂壁(2)の周縁部に連なる環状段部(3)と、環状段部(3)の外周縁に連なる環状垂下壁(4)とを有し、環状垂下壁(4)には、ドラム缶の口金部(30)の外面に密着せしめられる厚肉シール部(4a)と、該厚肉シール部(4a)の下端から環状垂下壁(4)の下端に至る、いわゆる末広がりの逆テーパ状の傾斜面部(4b)とが設けられている。環状垂下壁(4)下端に末広がりの逆テーパ状の傾斜面部(4b)が設けられているため、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)は、ドラム缶口金部(30)に上から嵌め被せやすいようになされている。
さらに、図4および図5aに示すように、内側キャップ形ガスケット(1)には、これの円形頂壁(2)の内面に、下方に開口した横断面略角溝形の破断用凹溝(5)が設けられており、この破断用凹溝(5)は、平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部(5a)と、該破断用凹溝主部(5a)の右側両端より内側キャップ形ガスケット(1)の環状段部(3)の方に平行状に伸びる2本の破断用凹溝延長部(5b)(5b)と、これらに対向して反対側にかつ破断用凹溝主部(5a)に連なって環状段部(3)の方に平行状に伸びる2本の破断用凹溝副部(5c)(5c)とを具備している。
なお、この破断用凹溝(5)は、内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)の外面に設けられていてもよい。
図4、図6および図7aに示すように、本実施形態においては、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)の外面に、3つのガスケット外れ防止用突起(7)が設けられている。この実施形態では、ガスケット外れ防止用突起(7)が、環状垂下壁(4)の略全高さにわたって外方突出状に、いわゆる凸条に設けられており、このガスケット外れ防止用突起(7)の形状は、平面よりみて略半円形である。
なお、上記の内側キャップ形ガスケット(1)は、ポリエチレン樹脂等の合成樹脂、エラストマーまたは合成ゴム等のシール性(密封性)を有する弾性素材によりつくられている。
一方、図1〜図3、図9と図10に示すように、金属製外側押えキャップ(11)は、円形頂壁(12)と、円形頂壁(12)の周縁部に連なる環状段部(13)と、環状段部(13)の外周縁に連なる環状垂下壁(14)と、環状垂下壁(14)の下縁部の一側または両側に連なる開封用凸片(15)とを有し、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)に、開封用凸片(15)の左右両側に位置するように、外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)が設けられるとともに、これらに連続して環状段部(13)および円形頂壁(12)にも、それぞれ外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)が設けられている。
なお、図11aに詳しく示すように、外側押えキャッップ破断用薄肉部(17)(17)は、金属製外側押えキャップ(11)の円形頂壁(12)に、部分的剪断により薄肉となされた形状に設けられ、かつ円形頂壁(12)の中央部(12a)が低く、逆に、円形頂壁(12)の左右両側部(12b)(12b)が高くなるように設けられている。
なお、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)の下縁部の両側に、開封用凸片(15)の左右両側に位置しかつ側面よりみて逆略V形の外側押えキャップ破断用切欠き(図示略)が設けられ、該破断用切欠きに連なるように、環状垂下壁(14)、環状段部(13)および円形頂壁(12)にそれぞれ伸びる外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)が設けられていてもよい。
金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)下端の左右両側に連設された開封用凸片(15)には、荷札取付け紐またはワイヤ等(図示略)を挿通し得る円形の貫通孔(18)がそれぞれあけられている。
金属製外側押えキャップ(11)は、通常、鋼製であるが、これはその他アルミニウム等の金属によりつくられていてもよい。金属製外側押えキャップ(11)は鋼製である方が、製造コストが安くつくので、好ましい。
本発明によるキャップシールは、図1に示すように、内側キャップ形ガスケット(1)の上に、金属製外側押えキャップ(11)が重ね合わされてセットされる。このとき、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)の外面に、3個のガスケット外れ防止用突起(7)が設けられているため、内側キャップ形ガスケット(1)と金属製外側押えキャップ(11)とを、常に一体化することができて、ドラム缶等容器の口金部(30)への嵌め被せ作業を手際よく、簡単かつ確実に行なうことができ、作業性にすぐれている。
そして、ドラム缶の天板(51)の口金部(30)の固定フランジ(31)に、プラグ用ガスケット(44)付きプラグ(41)がねじ込まれて密閉された状態において、本発明によるキャップシールを、このドラム缶口金部(30)に嵌め被せる。
このキャップシールの嵌め被せ状態では、内側キャップ形ガスケット(1)の環状段部(3)の内面が、ドラム缶の口金部(30)の上端カール部(31a)の頂面に当接している。
ついで、締付け機によって金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)を全周にわたって内方に、例えば圧力(P)で締め付けると、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)が、全体として横断面略S字形に屈曲変形せしめられるが、このとき、外側押えキャップ(11)の環状段部(13)および内側キャップ形ガスケット(1)の環状段部(3)に、矢印(P1)で示す外方下向きの押圧力が作用するとともに、外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)および内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)に、矢印(P2)で示す内方上向きの押圧力が作用し、これに伴って、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)の厚肉シール部(4a)が横断面略字S形に屈曲変形せしめられ、変形した厚肉シール部(4a)が、ドラム缶口金部(30)の外面に強く圧着されるため、キャップシールによる外部シールを確実に果たすことができる。
ドラム缶の天板(51)の口金部(30)は、通常、固定フランジ(31)の鍔部(32)に装着されたフランジ用ガスケット(34)と、プラグ(41)の上端環状外方凸縁部(42)の下側に装着されたプラグ用ガスケット(44)とによって、いわゆる内部シールが果たされている。
本発明のキャップシールによれば、上記したように、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)の厚肉シール部(4a)内面が、ドラム缶口金部(30)の外面にしっかりと密着するために、例えばフランジ用ガスケット(34)の装填不良などにより、フランジ(31)と天板(51)の立ち上がり筒部(52)との間の流体侵入/内容物漏洩経路の密封が損なわれたり、あるいはまたプラグ用ガスケット(44)の捩じれ等の不具合により、フランジ(31)とプラグ(41)との間の流体侵入/内容物漏洩経路の密封が損なわれたりした場合にも、雨水や外気等の外部流体の侵入、およびドラム缶内容物の漏洩を、充分に阻止することができ、このような本発明のキャップシールによる外部シールにより、ドラム缶の口金部(30)の密封を、いわゆる内外二重密閉により確実に封印することができるものである。
なお、例えば鋼板製の外側押えキャップ(11)は、締付け機による締め付けによってシワを生じることがあるが、本発明によるキャップシールは、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)の厚肉シール部(4a)が、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)の締め付けによって、全周にわたって容器口金部(30)の外壁にしっかりと密着せしめられるため、締付け機の締め付けによる鋼板製外側押えキャップ(11)のシワ発生にもかゝわらず、キャップシールによる密閉性を充分に確保することができるという利点がある。
従って、本発明のドラム缶用のキャップシールによれば、ドラム缶の天板上面に溜まった雨水がドラム缶の内部に浸入するのを防止することができるだけでなく、外気(湿度、湿気)とドラム缶の内容物とを確実に遮断することができて、内容物の品質が損なわれることがない。
なお、図2に示すように、締付け機による金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)の締め付けにより、横断面略字S形に屈曲変形せしめられた内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)の厚肉シール部(4a)は、外側押えキャップ(11)の環状段部(13)の点(X)と、外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)か端部の点(Y)との間に形成された空間部(室)内に閉じ込められるため、例えば外気の高温にさらされて、該厚肉シール部(4a)を構成する樹脂が膨脹するようなことがあっても、外部にはみ出すことがなく、確実な密封性を果たすことができて、対温度変化(例えば0℃〜100℃)に対しても、充分に気密性を保持することができるものである。
また、上記のように、本発明のキャップシールの装着後は、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)の変形により内側キャップ形ガスケット(2)の垂下壁(4)の厚肉シール部(4a)の内面が、ドラム缶口金部(30)の外面に全周にわたって圧接せしめられて密着されているから、キャップシールは、これを破断しないかぎり、容易に開封することができず、確実な封印機能を果たすことができる。
本発明によるキャップシールを開封する際には、図12に示すように、まず、金属製外側押えキャップ(11)の開封用凸片(15)が引き上げられることにより、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)、環状段部(13)および頂壁(12)が、外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)に沿って破断され、金属製外側押えキャップ(11)が除去される。
ついで、図13に示すように、内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)に設けられた平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部(5a)の円の中心部分を、例えばハンマー等の工具で叩いて、該欠円形破断用凹溝主部(5a)を矢印(イ)の方向に破断させ、ついで、この欠円形破断用凹溝主部(5a)の左側に連なる2本の破断用凹溝副部(5b)(5b)同士の間の円形頂壁(2)部分を矢印(ロ)の方向に引き上げて、円形頂壁(2)をこれらの破断用凹溝副部(5c)(5c)に沿って破断させ、破断用凹溝副部(5c)(5c)同士の間の頂壁(2)部分を持ち上げることにより、内側キャップ形ガスケット(1)を除去し、開封することができるものである。従って、本発明によれば、キャップシールの開封作業を、非常に簡単にかつ確実に行なうことができて、取扱いが簡単である。
なお、キャップシール装着ドラム缶等容器の長期間の放置、あるいは環境温度の大きな変化によって、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)の横断面略字S形に屈曲変形している厚肉シール部(4a)が、ドラム缶の口金部(30)の外面にフランジ(31)の折返し上端部(31a)の下側に食い込むように密着しているような場合には、上記内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)部分を矢印(ロ)の方向に引き上げる際、これを右回りあるいは左回りに旋回させるようにして引き上げると、内側キャップ形ガスケット(1)の厚肉シール部(4a)を容易に破断して、取り除くことができるので、好ましい。
さらに、本発明によるドラム缶用のキャップシールは、樹脂等の弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケット(1)と、金属製外側押えキャップ(11)とが、別素材によりつくられているため、キャップシールの使用後に、これらを分別回収することができ、環境に非常に優しいものである。
つぎに、図1〜図3および図5に示すように、本発明によるキャップシールの内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)の下面には、平面よりみて欠円形の破断用凹溝部分(5a)の内側に位置するように、環状のタグ取付け用凸部(8)が下方突出状に設けられていて、ドラム缶およびその内容物の情報を記憶させたRFIDタグ等のタグ(10)が、この環状取付け用凸部(8)下端部に掛り止められて、円形頂壁(2)の内面に保持されている。
これによって、RFID等のタグ(10)を、ワンタッチで非常に簡単に内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)内面に取り付けることができ、作業性が優れていて、キャップシールの製造が容易である。
本発明によるキャップシールに装着されるタグ(10)は、RFIDタグ、ICタグ、QRコード(二次元コード)表示タグ、またはバーコード表示タグであるのが、好ましい。
ここで、RFIDとは、 Radio Frequency Identification の略で、電波を利用した認証(認識)技術の総称であるが、最近では電波による非接触通信とICチップを利用した認証の組み合わせが、RFID技術の主流になりつつあるため、「RFID=ICチップを利用した非接触認証技術」を意味するものとして使用されている。
本発明においては、キャップシールを開封する際、上記のように、まず金属製外側押えキャップ(11)の開封用凸片(15)を引き上げて、金属製外側押えキャップ(11)を破断除去した状態において、内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)の内面に保持されている上記タグや、ラベル状に加工されたアンテナ付ICチップであるRFIDタグ等のタグ(10)を、記憶された情報をリーダー・ライタと呼ばれる装置で読み取ることで、各個のドラム缶の認識を行うことができる。
RFIDタグ等のタグ(10)には、例えば、ドラム缶内容物の品名、原材料名(内容物情報)、内容量(例えば、200L)、製造ロットNo.、製造年月日、消費期限、保存方法(温度管理、振動管理)、輸送方法(振動管理、位置管理)、製造者、発売元、その他の情報が記憶させられている。
本発明によれば、RFIDタグ、ICタグ、QRコード表示タグ、またはバーコード表示タグ等のタグを、ワンタッチで非常に簡単に内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)の内面に取り付けることができ、作業性が優れていて、キャップシールの製造を容易かつ安価に行なうことができる。
なおここで、本発明によるキャップシールを製造するには、例えばまず、一方のポリエチレン樹脂等の合成樹脂、エラストマーまたは合成ゴム製の内側キャップ形ガスケット(1)を金型により一体成形により作製して、これの円形頂壁(2)、環状段部(3)、および環状垂下壁(4)を形成することができる。このとき、円形頂壁(2)下面の環状タグ取付け用凸部(8)も一体成形により作製することができるが、この環状タグ取付け用凸部(8)の形状は、成形金型から内側キャップ形ガスケット(1)の一括引き抜きができるように、横断面略三角形としておくのが、好ましい。
つぎに、本発明のキャップシールのいま1つの構成材料である金属製外側押えキャップ(11)は、例えば鋼板またはアルミニウム板等の金属板を、所定の直径を有する円形板に打ち抜き、ついで、プレス成形により、環状係合部(13)、環状垂下壁(14)、および開封用凸片(15)を形成して作製するものである。
なお、本発明においては、材料コストが安くつくという意味で、外側押えキャップ(11)は、鋼板製であるのが好ましい。
こうして作製された内側キャップ形ガスケット(1)に、金属製外側押えキャップ(11)を嵌め被せてセットし、本発明によるキャップシールを製造するものである。
本発明によるキャップシールにおいて、内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)に設けられた破断用凹溝(5)、すなわち平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部(5a)、該破断用凹溝主部(5a)の右側両端より内側キャップ形ガスケット(1)の環状段部(3)の方に平行状に伸びる2本の破断用凹溝延長部(5b)(5b)、これらに対向して反対側にかつ破断用凹溝主部(5a)に連なって環状段部(3)の方に平行状に伸びる2本の破断用凹溝副部(5c)(5c)の断面形状は、図5aに示すように、それぞれ横断面略角溝形であるが、これらの破断用凹溝(5)は、その他、図5bに示す横断面略V字形、あるいはまた、図5cに示す横断面略台形などの断面形状であってもよく、内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)の破断用凹溝(5)の断面形状は、図示のものに限定されるものではない。
また、内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)における破断用凹溝(5)の平面形状も、図示のものに限定されるものではなく、要するに、キャップシールの開封の際に、内側キャップ形ガスケット(1)を破断除去することができるような形状であればよい。
図6と図7aに示すように、本発明においては、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)の外面に、3つのガスケット外れ防止用突起(7)が設けられており、このガスケット外れ防止用突起(7)の形状は、平面よりみて略半円形であるが、これに限定されず、例えば図7bに示すように、ガスケット外れ防止用突起(7)の形状は、平面よりみて略台形、あるいは図7cに示すように、ガスケット外れ防止用突起(7)の形状は、平面よりみて略四角形、あるいはまた図7dに示すように、ガスケット外れ防止用突起(7)の形状は、平面よりみて略三角形であってもよい。
また、この実施形態では、ガスケット外れ防止用突起(7)が、環状垂下壁(4)の略全高さにわたって外方突出状に、いわゆる凸条に設けられているが、これに限定されず、例えば図8に示すように、ガスケット外れ防止用突起(7)が、環状垂下壁(4)の略半分の高さに設けられていてもよいし、ガスケット外れ防止用突起(7)が、いわゆる山形の点形状に設けられてもよい。
また、図示のガスケット外れ防止用突起(7)は3個であるが、このようなガスケット外れ防止用突起(7)は、少なくとも1個あればよい。
また、図示のものは、ガスケット外れ防止用突起(7)が、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)側の外面に外方突出状に設けられているが、逆に、金属製外側押えキャップ(11)の内面に、複数個のガスケット外れ防止用突起が、内方突出状に設けられていてもよい。あるいはまた、ガスケット外れ防止用突起(7)が、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)側の外面と、金属製外側押えキャップ(11)の内面との両方に、設けられていてもよい。
図1〜図3および図5aに示すように、内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)の下面には、平面よりみて円弧形の破断用凹溝部分(5a)の内側に位置するように環状のタグ取付け用凸部(8)が設けられているが、このようなタグ取付け用凸部(8)は、環状でなくてもよく、複数個、好ましくは2〜5個のタグ掛止め用凸部によって、RFIDタグ等のタグの周縁部を保持するようになされていてもよい。
また、上記の実施形態においては、本発明のキャップシールの金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)には、左右両側に開封用凸片(15)(15)が連設されているが、これは、キャップシールの開封時に、一方の開封用凸片(15)を引き上げた際、例えばこれによっては金属製外側押えキャップ(11)が破断できなかったような場合に、もう一方の開封用凸片(15)によりキャップシールを開封することができるので、安全のために、左右両側に開封用凸片(15)が連設されている。しかし、このような開封用凸片(15)は、左右両側のうちのいずれか一方に設けられていてもよい。
金属製外側押えキャップ(11)において、図11aに詳しく示すように、外側押えキャッップ破断用薄肉部(17)(17)は、金属製外側押えキャップ(11)の円形頂壁(12)に、部分的剪断により薄肉となされた形状に設けられ、かつ円形頂壁(12)の中央部(12a)の方が低く、逆に、円形頂壁(12)の左右両側部(12b)(12b)の方が高くなるように設けられている。
しかし、これに限定されず、例えば図11bに示すように、外側押えキャッップ破断用薄肉部(17)(17)は、金属製外側押えキャップ(11)の円形頂壁(12)に、部分的剪断により円形頂壁(12)の中央部(12a)の方が高く、逆に、円形頂壁(12)の左右両側部(12b)(12b)の方が低くなるように設けられていてもよい。
あるいはまた、例えば図11cに示すように、金属製外側押えキャップ(11)の円形頂壁(12)に、横断面略V形の凹溝(19)(19)が所定間隔おきにかつ下方に開口した状態に設けられ、これらの横断面略V形の凹溝(19)(19)の底部の円形頂壁(12)部分に、外側押えキャッップ破断用薄肉部(17)(17)が形成されるようになされていてもよい。なお、横断面略V形の凹溝(19)(19)は、上方に開口した状態に設けられていてもよい。
また、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)の外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)、および環状段部(13)における外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)についても、上記図11b〜図11cに示す実施態様であってもよいものである。
また、上記の実施形態において、図示されているRFIDタグ(10)は円形であるが、これに限らず、タグ(10)は、四角形、楕円形、その他の形状であってもよく、特に、QRコード表示タグや、バーコード表示タグは、四角形のものが多い。
また、RFIDタグ、ICタグ、QRコード表示タグ、またはバーコード表示タグ等のタグ(10)は、内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)内面に、その他、接着などの手段により取り付けられていてもよい。
さらに、タグ(10)としては、上記のものに限らず、ドラム缶内容物の品質や、製造会社名、販売会社名、マーク等をプリント(印刷)したものであってもよく、これらのタグ(10)によって、ドラム缶内容物の品質保証を果たすこともできる。
図14と図15は、本発明のキャップシールを、ドラム缶の小径口金部に適用した実施形態を示している。
図14は、ドラム缶の小径口金部に嵌め被せられる本発明のキャップシールの弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケット(1)の第1実施形態を示し、図15は、同内側キャップ形ガスケット(1)の第2実施形態を示している。
なお、ドラム缶の小径口金部に嵌め被せられる本発明のキャップシールの金属製外側押えキャップ(11)の構造は、上記図1〜図3、および図9〜図13に示すドラム缶の大径口金部に嵌め被せられる本発明のキャップシールの金属製外側押えキャップ(11)の実施形態の場合と、大きさが異なるだけで、全く同様であるため、その図示は省略した。
ここで、図14に示すドラム缶の小径口金部に嵌め被せられる本発明のキャップシールの内側キャップ形ガスケット(21)の第1実施形態では、内側キャップ形ガスケット(21)の円形頂壁(22)の内面に、下方に開口した横断面略角溝形の破断用凹溝(25)が設けられており、この破断用凹溝(25)は、平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部(25a)と、該破断用凹溝主部(25a)の右側両端より内側キャップ形ガスケット(21)の環状段部(23)の方に平行状に伸びる2本の破断用凹溝延長部(25b)(25b)と、これらに対向して反対側にかつ破断用凹溝主部(25a)に連なって環状段部(23)の方に平行状に伸びる2本の破断用凹溝副部(25c)(25c)とを具備している。
なお、この破断用凹溝(25)は、内側キャップ形ガスケット(21)の円形頂壁(22)の外面に設けられていてもよい。
また、内側キャップ形ガスケット(21)の環状垂下壁(24)の外面には、3つのガスケット外れ防止用突起(27)が設けられている。これらのガスケット外れ防止用突起(27)の平面形状および高さは、上記図6〜図8の場合と同様である。
なお、キャップシールの内側キャップ形ガスケット(21)の円形頂壁(22)の下面には、平面よりみて欠円形の破断用凹溝部分(25a)の内側に位置するように、環状のタグ取付け用凸部(図示略)が下方突出状に設けられていて、ドラム缶およびその内容物の情報を記憶させたRFIDタグ等のタグ(10)が、環状取付け用凸部の下端部に掛り止められて、円形頂壁(22)の内面に保持されている。
図15に示すドラム缶の小径口金部に嵌め被せられる本発明のキャップシールの内側キャップ形ガスケット(21)の第2実施形態では、円形頂壁(22)の内面に設けられた破断用凹溝(25)は、平面よりみて円形の破断用凹溝主部(25a)と、該破断用凹溝主部(25a)に対して放射状に伸びる2本の破断用凹溝延長部(25b)(25b)および2本の破断用凹溝副部(25c)(25c)とを具備している。
本発明のキャップシール、およびこれを用いた二重密閉装置は、ドラム缶の他に、ガロン缶等の同種の容器にも同様に適用可能である。
1:ドラム缶の大径口金部用内側キャップ形ガスケット
2:円形頂壁
3:環状段部
4:環状垂下壁
4a:厚肉シール部
4b:末広がりの逆テーパ状傾斜面部
5:内側キャップ形ガスケット破断用凹溝
5a:平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部
5b:破断用凹溝延長部
5c:破断用凹溝副部
7:ガスケット外れ防止用突起
8:タグ取付け用凸部
10:RFIDタグ
11:ドラム缶の大径口金部用金属製外側押えキャップ
13:環状係合部
14:環状垂下壁
15:開封用凸片
17:押えキャップ破断用薄肉部
18:荷札取付け用線材等挿通孔
21:ドラム缶の小径口金部用内側キャップ形ガスケット
22:円形頂壁
23:環状段部
24:環状垂下壁
24a:厚肉シール部
24b:末広がりの逆テーパ状傾斜面部
25:内側キャップ形ガスケット破断用凹溝
25a:平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部
25b:破断用凹溝延長部
25c:破断用凹溝副部
27:ガスケット外れ防止用突起
30:ドラム缶の口金部
31:圧入フランジ
31a:折返し上端部
34:フランジ用ガスケット
41:プラグ
44:プラグ用ガスケット
51:天板
52:立上がり筒部
52a:筒部上端部
2:円形頂壁
3:環状段部
4:環状垂下壁
4a:厚肉シール部
4b:末広がりの逆テーパ状傾斜面部
5:内側キャップ形ガスケット破断用凹溝
5a:平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部
5b:破断用凹溝延長部
5c:破断用凹溝副部
7:ガスケット外れ防止用突起
8:タグ取付け用凸部
10:RFIDタグ
11:ドラム缶の大径口金部用金属製外側押えキャップ
13:環状係合部
14:環状垂下壁
15:開封用凸片
17:押えキャップ破断用薄肉部
18:荷札取付け用線材等挿通孔
21:ドラム缶の小径口金部用内側キャップ形ガスケット
22:円形頂壁
23:環状段部
24:環状垂下壁
24a:厚肉シール部
24b:末広がりの逆テーパ状傾斜面部
25:内側キャップ形ガスケット破断用凹溝
25a:平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部
25b:破断用凹溝延長部
25c:破断用凹溝副部
27:ガスケット外れ防止用突起
30:ドラム缶の口金部
31:圧入フランジ
31a:折返し上端部
34:フランジ用ガスケット
41:プラグ
44:プラグ用ガスケット
51:天板
52:立上がり筒部
52a:筒部上端部
Claims (9)
- ドラム缶等容器の内部シール部を有する口金部(30)に被せ止められるキャップシールであって、弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケット(1)と、内側キャップ形ガスケット(1)に嵌め被せられる金属製外側押えキャップ(11)とを備え、内側キャップ形ガスケット(1)は、円形頂壁(2)と、円形頂壁(2)に設けられた破断用凹溝(5)と、円形頂壁(2)の周縁部に連なる環状段部(3)と、環状段部(3)の外周縁に連なる環状垂下壁(4)とを有し、金属製外側押えキャップ(11)は、円形頂壁(12)と、円形頂壁(12)の周縁部に連なる環状段部(13)と、環状段部(13)の外周縁に連なる環状垂下壁(14)と、環状垂下壁(14)の下縁部の一側または両側に連なる開封用凸片(15)とを有し、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)に、開封用凸片(15)の左右両側に位置するように、外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)が設けられるとともに、これらに連続して環状段部(13)および円形頂壁(12)にも、それぞれ外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)が設けられており、キャップシールの装着時、内側キャップ形ガスケット(1)とこれの上側に重ね合わされた金属製外側押えキャップ(11)とが一緒にドラム缶等容器の口金部(30)に嵌め被せられた状態で、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられ、これによって内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)が内方に屈曲変形せしめられ、該環状垂下壁(4)が容器口金部(30)の外壁に密着せしめられて、外部シールが果たされるようになされ、開封の際には、金属製外側押えキャップ(11)の開封用凸片(15)を引き上げることにより、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)、環状段部(13)および円形頂壁(12)が、外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)に沿って破断され、ついで、内側キャップ形ガスケット(1)が、これの円形頂壁(2)に設けられた破断用凹溝(5)に沿って破断されるようになされていることを特徴とする、ドラム缶等容器用キャップシール。
- 内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)が、ドラム缶の口金部(30)の外面に密着せしめられる厚肉シール部(4a)と、該厚肉シール部(4a)の下端から環状垂下壁(4)の下端に至る逆テーパ状の傾斜面部(4b)とを有することを特徴とする、請求項1に記載のドラム缶等容器用キャップシール。
- 内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)に設けられた破断用凹溝(5)が、平面よりみて欠円形の破断用凹溝主部(5a)と、該破断用凹溝主部(5a)の両端より環状段部(3)の方に平行状に伸びる破断用凹溝延長部(5b)(5b)と、これらに対向して反対側にかつ破断用凹溝主部(5a)に連なって環状段部(3)の方に平行状に伸びる破断用凹溝副部(5c)(5c)とを具備することを特徴とする、請求項1または2に記載のドラム缶等容器用キャップシール。
- 内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)の外面および/または金属製外側押えキャップ(11)の内面に、複数個のガスケット外れ防止用突起(7)が設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシール。
- 内側キャップ形ガスケット(1)を構成する弾性素材が、合成樹脂、エラストマーまたは合成ゴムであることを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシール。
- 内側キャップ形ガスケット(1)が合成樹脂製であり、該内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)の内面に、ドラム缶等容器内容物等の情報を記憶させたRFIDタグ等のタグ(10)が取り付けられていることを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシール。
- 内側キャップ形ガスケット(1)の円形頂壁(2)の内面に、タグ取付け用凸部(8)が設けられ、ドラム缶等容器内容物の情報等を記憶させたRFIDタグ等のタグ(10)が、この凸部(8)により掛け止められて円形頂壁(2)の内面に保持されていることを特徴とする、請求項6に記載のドラム缶等容器用キャップシール。
- タグ(10)が、ドラム缶等容器内容物の情報等を記憶させたRFIDタグ、同ICタグ、同QRコード表示タグ、または同バーコード表示タグであることを特徴とする、請求項5または6に記載のドラム缶等容器用キャップシール。
- 請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載のドラム缶等容器用キャップシールを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置であって、円形頂壁(2)、該円形頂壁(2)に設けられた破断用凹溝(5)、円形頂壁(2)の周縁部に連なる環状段部(3)、および環状段部(3)の外周縁に連なる環状垂下壁(4)を有しかつ弾性素材よりなる内側キャップ形ガスケット(1)と、この内側キャップ形ガスケット(1)に嵌め被せられかつ円形頂壁(12)、該円形頂壁(12)の周縁部に連なる環状段部(13)、環状段部(13)の外周縁に連なる環状垂下壁(14)、および環状垂下壁(14)の下縁部の一側または両側に連なる開封用凸片(15)を有する金属製外側押えキャップ(11)とを備え、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)に、開封用凸片(15)の左右両側に位置するように、外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)が設けられるとともに、これらに連続して環状段部(13)および円形頂壁(12)にも、それぞれ外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)が設けられており、内側キャップ形ガスケット(1)および金属製外側押えキャップ(11)が一緒にドラム缶等容器の内部シール部を有する口金部(30)に嵌め被せられ、この状態で、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)が全周にわたって内方に屈曲変形せしめられて締め付けられて、内側キャップ形ガスケット(1)の環状垂下壁(4)が内方に屈曲変形せしめられ、該環状垂下壁(4)の内面が容器口金部(30)の外壁に密着せしめられて、外部シールが果たされており、開封の際には、金属製外側押えキャップ(11)の開封用凸片(15)を引き上げることにより、金属製外側押えキャップ(11)の環状垂下壁(14)、環状段部(13)および円形頂壁(12)が、外側押えキャップ破断用薄肉部(17)(17)に沿って破断され、ついで、内側キャップ形ガスケット(1)が、これの円形頂壁(2)に設けられた破断用凹溝(5)に沿って破断されるようになされていることを特徴とする、ドラム缶等容器の二重密閉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009032942A JP2010189016A (ja) | 2009-02-16 | 2009-02-16 | ドラム缶等容器用キャップシール、およびこれを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009032942A JP2010189016A (ja) | 2009-02-16 | 2009-02-16 | ドラム缶等容器用キャップシール、およびこれを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010189016A true JP2010189016A (ja) | 2010-09-02 |
Family
ID=42815529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009032942A Withdrawn JP2010189016A (ja) | 2009-02-16 | 2009-02-16 | ドラム缶等容器用キャップシール、およびこれを用いたドラム缶等容器の二重密閉装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010189016A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105059695A (zh) * | 2015-07-22 | 2015-11-18 | 中国水产科学研究院淡水渔业研究中心 | 比色管密封帽 |
CN106428975A (zh) * | 2016-10-17 | 2017-02-22 | 无锡市日升化工有限公司 | 一种使用方便的耐用型化工专用料桶 |
-
2009
- 2009-02-16 JP JP2009032942A patent/JP2010189016A/ja not_active Withdrawn
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CN105059695A (zh) * | 2015-07-22 | 2015-11-18 | 中国水产科学研究院淡水渔业研究中心 | 比色管密封帽 |
CN106428975A (zh) * | 2016-10-17 | 2017-02-22 | 无锡市日升化工有限公司 | 一种使用方便的耐用型化工专用料桶 |
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